東京Vが鳥栖撃破で4戦連続ドロー止める5戦ぶり勝利! 松橋優安のJ1初弾に翁長聖が魂の圧巻シュートブロック【明治安田J1第11節】
2024.05.03 17:16 Fri
明治安田J1リーグ第11節のサガン鳥栖vs東京ヴェルディが3日に駅前不動産スタジアムで行われ、アウェイの東京Vが0-2で勝利した。
試合の入りはホームチームが優勢に。開始直後には右サイドからの崩しを起点にペナルティアーク付近の手塚康平が右足のミドルシュートを枠に飛ばすが、これはGKマテウスの正面を突く。さらに、相手のプレスをかいくぐりながらスムーズに前進すると、10分にはボックス手前でキム・テファンのヘディングクリアに反応したマルセロ・ヒアンが鋭い右足シュートを放つが、これは惜しくも右ポストの外側を掠めた。
一方、序盤の守勢を凌いだ東京Vは見木友哉、チアゴ・アウベスとミドルレンジのシュートで際どいシーンを作り出すと、17分には右サイドの翁長聖が左足で背後へ入れた絶妙なフィードに抜け出した木村勇大がボックス内でDF上夷克典に引き倒されてPKを獲得。これを木村自ら冷静に左隅へ蹴り込み、20分の先制点とした。
その後は再びボールを握って押し込んだ鳥栖の時間帯となったが、前半アディショナルタイムにボックス内でボールを収めたマルセロ・ヒアンの反転シュートはわずかに枠の左へ外れた。
東京Vの1点リードで折り返した試合は互いに選手交代なしで後半に突入。引き続き鳥栖が後方からボールを動かす入りとなったが、最初の決定機は東京Vに訪れる。
52分、相手のビルドアップに強い制限をかけてボックス左付近でチアゴ・アウベスがボール奪取。丁寧な横パスをペナルティアーク付近の木村に繋ぐが、ややファーストタッチが大きくなってしまい、DFキム・テファンのスライディングブロックも気になったか、ゴール前での絶好機でシュートを大きくふかしてしまった。
相手のシュートミスに救われて2失点目を回避した鳥栖は、徐々にアタッキングサードでのアクションを増やして攻撃に変化を加えていく。相手の集中した守備を崩し切れずにいる中、66分にはこの試合最大のビッグチャンス。
右の富樫から背後を狙った斜めのパスが出ると、DF林尚輝と完璧に入れ替わったマルセロ・ヒアンがボックス右でGKもかわして無人のゴールへシュート。だが、ここは右サイドバックのDF翁長が圧巻の絞りからポストを恐れずに身体を投げ出した魂のシュートブロックで阻止。翁長はこのビッグプレーでわき腹をポストに強く打ち付けたが、気迫でプレーに復帰した。
絶好の同点機を逸した鳥栖は直後にベンチが動く。富樫や堀米、菊地泰智らを下げてヴィニシウス・アラウージョ、横山歩夢、日野翔太といったフレッシュなアタッカーをピッチに送り込んだ。
これに対して東京Vはチアゴ・アウベスや殊勲の翁長をベンチに下げて齋藤、深澤、綱島悠斗らを投入。さらに、7分が加えられた後半アディショナルタイムには木村を下げてこれがJ1デビューの大卒ルーキーのDF山田裕翔を投入し、専守防衛の構えを見せる。
痺れる最終盤の攻防において相手を上回ったのは東京V。97分、リスタートからGKマテウスのロングボールに対してボックス付近で綱島がうまく潰れると、そのこぼれに反応した松橋優安がDF2枚の間に割って入ってゴール前に持ち込むと、右足シュートはGK朴一圭に触られたものの、ボールはそのままゴールラインを割った。
そして、途中出場の松橋の価千金のJ1初ゴールでダメ押しのゴールを奪った東京Vが、このまま2-0で3試合連続クリーンシートも達成。4戦連続ドローをストップする5試合ぶりの白星を挙げた。一方、敗れた鳥栖は3試合ぶりの黒星で降格圏脱出とはならなかった。
サガン鳥栖 0-2 東京ヴェルディ
【東京V】
木村勇大(前20)
松橋優安(後45+7)
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前節、柏レイソルとのアウェイゲームを1-1のドローで終えた18位の鳥栖。リーグ連勝は逃したものの、2戦無敗と徐々に状態を上げる。ホーム2勝目を狙ったこの一戦では前節から先発2人を変更。長澤シヴァタファリ、丸橋祐介に代えて上夷克典、堀米勇輝を起用。長沼洋一を左サイドバックに移した。一方、アビスパ福岡とのホームゲームをゴールレスドローで終えた15位の東京V。これでリーグ7試合無敗も、4試合連続ドローと勝ち切れない状況が続く。敵地で5戦ぶりの白星を狙った一戦ではこちらも先発2人を変更。深澤大輝、齋藤功佑に代わって袴田裕太郎、チアゴ・アウベスがいずれも今季初先発を飾った。一方、序盤の守勢を凌いだ東京Vは見木友哉、チアゴ・アウベスとミドルレンジのシュートで際どいシーンを作り出すと、17分には右サイドの翁長聖が左足で背後へ入れた絶妙なフィードに抜け出した木村勇大がボックス内でDF上夷克典に引き倒されてPKを獲得。これを木村自ら冷静に左隅へ蹴り込み、20分の先制点とした。
先制後は東京Vのメリハリの利いたプレスが機能し、アウェイチームの時間帯が続くも、29分には鳥栖にチャンス。右サイドで背後へ抜け出した富樫敬真がボックス右のゴールライン際でDF袴田からボールを奪って持ち運んだ際に足をかけられて倒れ込む。このプレーに関してオンフィールド・レビューが入ったが、最終的に抜け出しのタイミングでのオフサイド判定でPK獲得とはならず。
その後は再びボールを握って押し込んだ鳥栖の時間帯となったが、前半アディショナルタイムにボックス内でボールを収めたマルセロ・ヒアンの反転シュートはわずかに枠の左へ外れた。
東京Vの1点リードで折り返した試合は互いに選手交代なしで後半に突入。引き続き鳥栖が後方からボールを動かす入りとなったが、最初の決定機は東京Vに訪れる。
52分、相手のビルドアップに強い制限をかけてボックス左付近でチアゴ・アウベスがボール奪取。丁寧な横パスをペナルティアーク付近の木村に繋ぐが、ややファーストタッチが大きくなってしまい、DFキム・テファンのスライディングブロックも気になったか、ゴール前での絶好機でシュートを大きくふかしてしまった。
相手のシュートミスに救われて2失点目を回避した鳥栖は、徐々にアタッキングサードでのアクションを増やして攻撃に変化を加えていく。相手の集中した守備を崩し切れずにいる中、66分にはこの試合最大のビッグチャンス。
右の富樫から背後を狙った斜めのパスが出ると、DF林尚輝と完璧に入れ替わったマルセロ・ヒアンがボックス右でGKもかわして無人のゴールへシュート。だが、ここは右サイドバックのDF翁長が圧巻の絞りからポストを恐れずに身体を投げ出した魂のシュートブロックで阻止。翁長はこのビッグプレーでわき腹をポストに強く打ち付けたが、気迫でプレーに復帰した。
絶好の同点機を逸した鳥栖は直後にベンチが動く。富樫や堀米、菊地泰智らを下げてヴィニシウス・アラウージョ、横山歩夢、日野翔太といったフレッシュなアタッカーをピッチに送り込んだ。
これに対して東京Vはチアゴ・アウベスや殊勲の翁長をベンチに下げて齋藤、深澤、綱島悠斗らを投入。さらに、7分が加えられた後半アディショナルタイムには木村を下げてこれがJ1デビューの大卒ルーキーのDF山田裕翔を投入し、専守防衛の構えを見せる。
痺れる最終盤の攻防において相手を上回ったのは東京V。97分、リスタートからGKマテウスのロングボールに対してボックス付近で綱島がうまく潰れると、そのこぼれに反応した松橋優安がDF2枚の間に割って入ってゴール前に持ち込むと、右足シュートはGK朴一圭に触られたものの、ボールはそのままゴールラインを割った。
そして、途中出場の松橋の価千金のJ1初ゴールでダメ押しのゴールを奪った東京Vが、このまま2-0で3試合連続クリーンシートも達成。4戦連続ドローをストップする5試合ぶりの白星を挙げた。一方、敗れた鳥栖は3試合ぶりの黒星で降格圏脱出とはならなかった。
サガン鳥栖 0-2 東京ヴェルディ
【東京V】
木村勇大(前20)
松橋優安(後45+7)
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長澤シヴァタファリ
丸橋祐介
上夷克典
堀米勇輝
長沼洋一
深澤大輝
齋藤功佑
袴田裕太郎
チアゴ・アウベス
チアゴ・アウベス
チアゴ・アウベス
チアゴ・アウベス
手塚康平
マテウス
マテウス
マテウス
マテウス
キム・テファン
マルセロ・ヒアン
見木友哉
翁長聖
木村勇大
富樫敬真
林尚輝
菊地泰智
ヴィニシウス・アラウージョ
横山歩夢
日野翔太
綱島悠斗
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明治安田J1リーグ第31節の東京ヴェルディvsサガン鳥栖が22日に味の素スタジアムで行われ、ホームの東京Vが2-0で勝利した。 東京Vは前節、北海道コンサドーレ札幌とのアウェイゲームに2-0で勝利。今シーズン初の3連勝を達成すると共に暫定ながら6位に浮上した。2003年以来のJ1での4連勝を狙うチームは札幌戦と全く同じスタメンで臨んだ。 対する鳥栖は前節、川崎フロンターレ相手に試合終了間際の失点によって2-3の敗戦。4連敗と共に8戦未勝利で最下位に沈む。木谷公亮新監督の下での初勝利と9戦ぶりの白星を狙った一戦では先発2人を変更。ベンチ外となったキム・テヒョン、楢原慶輝に代えて山﨑浩介、ヴィキンタス・スリヴカを起用した。 共に3バックで臨んだ試合は立ち上がりからリスク回避の長いボールも交えながら主導権争いが繰り広げられていく。14分には左CKの流れから味スタ凱旋の中原輝がボックス手前から左足を振るが、これはDFのシュートブロックに遭う。 一方、立ち上がりからカウンターを起点にチャンスを窺う東京Vは18分、宮原和也の見事なボール奪取と木村勇大の馬力のある突破からペナルティアーク付近の好位置でFKを獲得。ここで山見大登と共にボールサイドに立ったのは山田楓喜。 今季ここまで2本の直接FKでゴールを決めているプレースキックの名手は左足を振り抜くと、壁のギリギリ上を越した絶妙なコントロールシュートがゴール右隅に突き刺さった。 山田楓の2試合連続ゴールによって前半序盤の19分にホームチームがスコアを動かすと、試合はよりオープンな展開に。前半のうちに追いつきたい鳥栖はビルドアップでリスクを負いながらテンポを上げると、30分にはカウンターから中原のスルーパスでボックス右に抜け出した久保藤次郎が右足を振り抜くが、ここはGKマテウスの好守に阻まれる。 前半終盤にかけてはカウンターと遅攻を使い分ける東京Vが優勢に進めると、42分には両ウイングバックも絡んだ攻撃から翁長聖の左クロスが相手にディフレクトしてゴール前にこぼれると、山田楓が左足ダイレクトで合わせるが、ミートし損ねて自身の軸足に当たってしまい枠に飛ばせず。 その後、前半アディショナルタイムには鳥栖のカウンターからボックス中央の日野翔太が右足ダイレクトシュートを放ったが、これはGKマテウスの守備範囲。ホームチームの1点リードで前半終了を迎えた。 迎えた後半、東京Vはアクシデントか、谷口栄斗を下げて林尚輝をハーフタイム明けに投入。鳥栖は前半と同じメンバーで入った。 よりアグレッシブに入った鳥栖は押し込む形を作り出すと、49分には福田晃斗の左クロスからゴール前で混戦を作って日野がゴール前で潰れたこぼれを富樫敬真が右足シュート。だが、これを枠に飛ばせない。 立ち上がりの守勢を凌いだ東京Vも序盤に続けて決定機。綱島悠斗の縦パスと翁長の左クロスからボックス内の木村が続けてシュートを放っていくが、仕留め切れない。 ここから拮抗した展開が続くと、60分過ぎに両ベンチが動く。東京Vは札幌戦同様に山田楓と山見を下げて染野唯月、松村優太を同時投入。一方の鳥栖は中原を下げて清武弘嗣をピッチに送り込むと、70分過ぎには富樫と日野の2トップをヴィニシウス・アラウージョ、堀米勇輝に入れ替えた。 互いにボックス近辺まではボールを運べるものの、最後の局面で精度や連携の問題を抱えて決定機まで持ち込めない焦れる状況が続く。75分にはペナルティアーク付近で西矢健人が左足のシュートを枠に飛ばすが、GKマテウスの好守に阻まれた。 完全に1点差勝負の様相を呈して後半終盤に向かうも、これが現状の両チームの力の差か3連勝中のホームチームが突き放す。81分、左CKの場面でキッカーの見木友哉のクロスをファーで回収した齋藤功佑が絶妙な左足インスウィングのクロスを供給。これをニアに飛び込んだ翁長がダイビングヘッドで叩き込んだ。 この2点目で試合の大勢が決した中、試合終盤は一矢報いたい鳥栖が攻勢を仕掛けたが、今季初の2試合連続完封勝利へ守護神マテウスを中心に高い集中力を見せた緑の分厚い壁を最後までこじ開けることはできず。この結果、東京Vが2003年以来となるJ1での4連勝を達成した。 東京ヴェルディ 2-0 サガン鳥栖 【東京V】 山田楓喜(前19) 翁長聖(後36) <span class="paragraph-title">【動画】山田楓喜が壁上の凹みを射抜く芸術FK</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">/<br>左足から放たれた虹<br>\<br><br>FKは壁を超えゴール右へ<a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%B1%B1%E7%94%B0%E6%A5%93%E5%96%9C?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#山田楓喜</a> 2試合連続ゴール<br><br>明治安田J1第31節<br>東京V×鳥栖<br><a href="https://twitter.com/hashtag/DAZN?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#DAZN</a> ライブ配信中<a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%9D%B1%E4%BA%ACV%E9%B3%A5%E6%A0%96?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#東京V鳥栖</a> <a href="https://t.co/MxrWE4Dr09">pic.twitter.com/MxrWE4Dr09</a></p>— DAZN Japan (@DAZN_JPN) <a href="https://twitter.com/DAZN_JPN/status/1837786266764554352?ref_src=twsrc%5Etfw">September 22, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.09.22 20:07 Sun4
日々のたゆまぬ研鑽で躍進の東京V、城福監督は4連勝へ「今の状況を打破しようとしてくる」鳥栖とのタフな試合予想
東京ヴェルディの城福浩監督が、22日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第31節のサガン鳥栖戦に向けた会見を実施した。 東京Vは前節、北海道コンサドーレ札幌とアウェイで対戦。直近3連勝で最下位を脱出した好調の相手との拮抗した一戦を、後半のMF山田楓喜、MFチアゴ・アウベスの2ゴールによって2-0で勝利。3度目の挑戦で今シーズン初の3連勝を達成し、暫定ながら6位に浮上した。 その札幌戦では前後半のホイッスルが鳴った後に両チームの一部選手がヒートアップし、口論に発展する場面も散見。そんななか、クラブ公式SNSが試合終了直後の締めの様子を映した動画では「今から札幌をリスペクトすること」と選手たちへの呼びかけが話題となっていた。 その真意について指揮官は「最後は荒れたわけではないけれども、気持ちのいい状況ではないと感じた」と事前に準備していたわけではなかったものの、シーズン終盤に向けて“勝ち点の重み”がより増す状況でさまざまな心情が渦巻く中で釘を刺す必要があると判断しての声掛けだったと説明。 「最後の終わり方というか、終了のホイッスルが鳴ってから、みんなギリギリのところで試合に臨んでいるので、そこにはいろんな思いがある。それは我々だけではなく相手チームも同じで、あのときの札幌さんから見る景色というのは、心情含めてそんな簡単に想像できないもの」 「それぐらい我々は厳しい中で戦っていますし、一試合一試合の勝ち点の重みというのを、今はものすごく感じながら試合をしていると思うので、終了のホイッスルが鳴るまではそれをエネルギーに変えて戦えばいいですけど、終了のホイッスルが鳴ったら、お互いがお互いの見る景色というのをしっかり尊重してあげなければいけない。それは我々だっていつどうなるかわからないことなので、そこは誰がダメというのではなくて、みんなでもう一度確認したということ」 「自分たちも含めてギリギリのところで戦う。それが昇降格のあるJリーグの戦いで、そこを笛が鳴った後に関しては、みんながお互いの立場を理解して行動するというのが大事だと。今後も含めて自分たちが試合を終えた後にどういう心境になるかはそのときにしかわからないので、自分も含めてより終盤であればあるほど、勝ち点の重みというのが出てくるので、そこはリスペクトを持って振る舞えればいいなと思っています」 長い指導者キャリアだけでなく社会人としても豊かな経験を持つ指揮官らしい細やかな指導で気を引き締め直した若きスカッドは、3連勝で6位浮上と残留争いの重圧から解き放たれつつあるものの、今週も残暑厳しいなかでいつも以上にハードなトレーニングを継続。今回の一戦に向けても各選手は現状の戦いぶりへの手応えを口にしながらも、全く気の緩みを見せていない。 そういったチームの姿勢を方向付けているのは、妥協を許さない城福監督の徹底した指導方針によるところが大きい。 札幌戦から中7日での鳥栖戦に向けたアプローチについて指揮官は、開幕前から掲げる“成長”という重要なキーワードの下、日常のスタンダードを上げていくという部分で、余裕のある期間にこそファンダメンタルの部分の向上にフォーカスできると語る。 「我々はシーズン最初から成長というのがひとつのキーワードになっており、練習を休んでいたり練習を軽くしていたら、その成長のキーワードには程遠い。いかにリアリティを持ってプレッシャーの厳しい中でのプレーがトレーニングでできるかということと、もうひとつは、基準を上げるということ」 「今までで言えば、『今日の練習厳しかったな』というのがやり続ければ、それが普通になる。それこそ我々がゲームの中で意外とラクにやれているなと思える日常だと思うので、とにかく日常のスタンダードを上げていくということが大事。特に土曜日に試合をやって次の週が日曜日だったりとか、代表ウィークで間隔が開いたときは、スタンダードを上げるチャンスなので、ここは逃がさないようにしたい」 通常は結果を残す中でチームの熟成と共にメンバーが固定に傾く傾向が多いものの、現在の東京Vではそういった日々の取り組みの成果もあり、試合に絡めていない選手たちも個々の成長著しく、18名のメンバー入りを巡る競争は激化している。 その点について城福監督は「メンバーに入れなかった選手のトレーニングの強度は、間違いなく胸を張ってJリーグで一番だと思っている」と自負。その上で自身に求められる「フェアなジャッジ」を念頭に、さらなる奮起と台頭を期待している。 「このチームでは調子の有無に関わらず、(契約上の取り決めで)その選手を絶対使えない試合というのがあるわけで、一番最近であれば鹿島戦がすごく象徴的なところだったと思います。そういう試合に限らず、このチームは日々の練習で18人のメンバーに入ろうとして、試合の当日であっても前日であっても、メンバーに入れなかった選手のトレーニングの強度というのは、僕らは間違いなく胸を張ってJリーグで一番だというふうに思っています」 「歯を食いしばってそれをやっている選手たちがいると。これに対して我々がやらなければいけないのは、フェアにジャッジすること。そのフェアというのは、万人が見てフェアなんてことはありえないわけで、それは10人いれば、10通りのフェアがある。ましてや選手個人から見たら、あの選手が出ていてなんで自分が出られないんだと。練習の厳しさが増せば増すほど、いろんな感情が渦巻きながら、いろんな感情を抱えながらやっていると思います」 「そこに対してコーチ陣が練習中の声かけであったり、練習が終わった後のちょっとした立ち話であったり、あるいは個別ミーティングであったりでケアをしながら、いま選手がどんな状況でどんな心境の中でやりながら、どんなパフォーマンスをしているかというのを、我々は今日だけではなくて、昨日だけではなくて、ずっといろんな目で見てあげながら、最後自分がジャッジするところは、自分の中ではフェアでありたい」 「バトンの受け渡しがいま持っている選手の中でフルでできるか。それをやろうとしているかとか、このチームの守備とはどういうものを指すのか。このチームの走力というのはどういう場面で出すのかというのを、いま持っている選手がやり切ろうとして、それがどれだけ続いているかというのは見逃さないようにしています。ただ、今週よかったから来週出せるかというと、そういうものではない。ただ、歯を食いしばってやり続けている選手は必ずどこかでチャンスをあげたいというふうに思っていますし、それがチームのパフォーマンス、あるいは結果で、そういうタイミングが来るのであれば、そこは逃さないようにしてあげたい」 3連勝中は先発メンバーの入れ替えは最小限にとどまるものの、ベンチメンバーの入れ替えは比較的活発に行われている中、22日の鳥栖戦では厳しい競争を勝ち抜いた18名のメンバー選考にも注目が集まるところ。 城福監督は、直近4連敗且つ8戦未勝利(1分け7敗)と結果が出ていない最下位のチームが「試行錯誤」の状況にあると考えているが、2-3で競り負けた前節の川崎フロンターレ戦のパフォーマンスを含め、札幌戦と同様に自分たちにとって難しい試合になると警戒している。 「元々の鳥栖のボールに絡んでいきながら人数をかけていく。勝負どころでゴール前に入っていく人数というのは、本当にJリーグの中でも多い方だと思いますし、リスクを冒したゴールキーパーを含めたビルドアップというのも、ここ何年か鳥栖が示してきたサッカー」 「こういう苦しい状況であればあるほど原点に戻って、自分たちのサッカーをしながらハードワークしていくというところに徹してくると思っていますし、監督が変わって立ち位置とかも試行錯誤しているようですけど、直近の川崎戦は勝ち点0で終わる試合ではなかったと思います。得点の推移を見れば、川崎が先に点を取って、少し守りを固めようかなというような構えをした瞬間に襲いかかっていく。鳥栖の人数をかけた攻撃というのはここ何年かの鳥栖らしさがすごく出ていたと思いますし、最後は不運な形で決勝点を奪われましたけども、しっかりと同点に追いついていくプロセスというのは、鳥栖の強さを垣間見た試合だった。あれこそが鳥栖の底力だと思うので、今の状況というのを選手1人1人が打破しようとしてくると思うので、我々が受けないようにしなければいけない」 2024.09.21 20:00 Sat5