【明治安田J3第10節まとめ】田中パウロ淳一の恩返し弾で松本を下した2位栃木Cが首位追走!
2025.04.20 19:00 Sun
明治安田J3リーグ第10節の10試合が18~20日に各地で行われた。
前節の高知ユナイテッド戦を大勝した2位の栃木シティFC(勝ち点18)は、15位の松本山雅FC(勝ち点9)とアウェイで対戦した。
高知戦ではFWピーター・ウタカがデビュー弾を決めるなど攻撃陣が好調の栃木Cは、19分に敵陣でのボール奪取した平岡将豪のパスをボックス左で受けた岡庭裕貴が細かなステップでのカットインでDF3枚をかわしシュートを放ったが、これは相手GKが正面でキャッチした。
ゴールレスで迎えた後半は、立ち上がりから松本が栃木Cゴールに迫ったると、52分には左クロスのこぼれ球を再び拾った山本龍平のクロスからニアに飛び込んだ松村厳が右足アウトサイドで合わせたが、このシュートは枠の右に外れた。
劣勢の時間が続いた栃木Cは、59分に平岡将豪と鈴木隆雅を下げてウタカと鈴木国友を投入。すると63分、カウンターの場面で土佐陸翼のロングスルーパスがDF野々村鷹人にカットされたが、こぼれ球を拾った田中パウロ淳一が中央を突破すると、ボックスライン付近からシュートをゴール左隅に流し込んだ。
リーグ戦3試合負けなしの7位ツエーゲン金沢(勝ち点14)は、アウェイで10位の栃木SCと対戦。金沢は開始早々の1分にピンチ。自陣からのロングパスを最前線で受けた小堀空が飛び出していたGKの上を越すループシュートでゴールを狙ったが、左ポストに当たったボールは必死に戻ったGK山ノ井拓己に掻き出された。
ピンチを凌いだ金沢は16分、右クロスを中央の西谷和希が右足ボレーで合わせると、相手GKの弾いたボールをパトリックが押し込んだが、これはオフサイドの判定でゴールは取り消された。
試合が動いたのはゴールレスで迎えた後半。金沢は73分、大山啓輔の右FKの流れたボールをボックス左横で拾った西谷和希のクロスを小島雅也が頭で流し込んだ。
このゴールが決勝点となり、金沢が1-0で勝利。リーグ戦連勝の金沢は4位に浮上している。
▽4/20(日)
ヴァンラーレ八戸 1-0 長野パルセイロ
福島ユナイテッド 3-4 高知ユナイテッド
栃木SC 0-1 ツエーゲン金沢
松本山雅 0-1 栃木シティ
FC岐阜 1-0 カマタマーレ讃岐
ガイナーレ鳥取 0-0 鹿児島ユナイテッド
ギラヴァンツ北九州 1-1 SC相模原
FC琉球 1-1 テゲバジャーロ宮崎
▽4/18(土)
FC大阪 4-3 ザスパ群馬
▽4/19(土)
奈良クラブ 1-0 アスルクラロ沼津
【松本vs栃木C】栃木Cが絶好調FW田中パウロ淳一の恩返し弾で首位追走!
前節の高知ユナイテッド戦を大勝した2位の栃木シティFC(勝ち点18)は、15位の松本山雅FC(勝ち点9)とアウェイで対戦した。
高知戦ではFWピーター・ウタカがデビュー弾を決めるなど攻撃陣が好調の栃木Cは、19分に敵陣でのボール奪取した平岡将豪のパスをボックス左で受けた岡庭裕貴が細かなステップでのカットインでDF3枚をかわしシュートを放ったが、これは相手GKが正面でキャッチした。
劣勢の時間が続いた栃木Cは、59分に平岡将豪と鈴木隆雅を下げてウタカと鈴木国友を投入。すると63分、カウンターの場面で土佐陸翼のロングスルーパスがDF野々村鷹人にカットされたが、こぼれ球を拾った田中パウロ淳一が中央を突破すると、ボックスライン付近からシュートをゴール左隅に流し込んだ。
結局、田中の恩返し弾が決勝点となり、1-0で栃木Cが勝利。リーグ戦連勝で首位FC大阪を追走している。
【栃木SCvs金沢】小島雅也の今季初ゴールで逃げ切った金沢が4位に浮上!
リーグ戦3試合負けなしの7位ツエーゲン金沢(勝ち点14)は、アウェイで10位の栃木SCと対戦。金沢は開始早々の1分にピンチ。自陣からのロングパスを最前線で受けた小堀空が飛び出していたGKの上を越すループシュートでゴールを狙ったが、左ポストに当たったボールは必死に戻ったGK山ノ井拓己に掻き出された。
ピンチを凌いだ金沢は16分、右クロスを中央の西谷和希が右足ボレーで合わせると、相手GKの弾いたボールをパトリックが押し込んだが、これはオフサイドの判定でゴールは取り消された。
試合が動いたのはゴールレスで迎えた後半。金沢は73分、大山啓輔の右FKの流れたボールをボックス左横で拾った西谷和希のクロスを小島雅也が頭で流し込んだ。
このゴールが決勝点となり、金沢が1-0で勝利。リーグ戦連勝の金沢は4位に浮上している。
◆明治安田J3リーグ第10節
▽4/20(日)
ヴァンラーレ八戸 1-0 長野パルセイロ
福島ユナイテッド 3-4 高知ユナイテッド
栃木SC 0-1 ツエーゲン金沢
松本山雅 0-1 栃木シティ
FC岐阜 1-0 カマタマーレ讃岐
ガイナーレ鳥取 0-0 鹿児島ユナイテッド
ギラヴァンツ北九州 1-1 SC相模原
FC琉球 1-1 テゲバジャーロ宮崎
▽4/18(土)
FC大阪 4-3 ザスパ群馬
▽4/19(土)
奈良クラブ 1-0 アスルクラロ沼津
田中パウロ淳一
ピーター・ウタカ
平岡将豪
岡庭裕貴
山本龍平
松村厳
鈴木隆雅
鈴木国友
土佐陸翼
野々村鷹人
小島雅也
小堀空
山ノ井拓己
西谷和希
大山啓輔
ヴァンラーレ八戸
AC長野パルセイロ
福島ユナイテッドFC
高知ユナイテッドSC
栃木SC
ツエーゲン金沢
松本山雅FC
栃木シティ
FC岐阜
カマタマーレ讃岐
ガイナーレ鳥取
鹿児島ユナイテッドFC
ギラヴァンツ北九州
SC相模原
FC琉球
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ザスパ群馬
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栃木シティがJFL昇格へ! 関東1部2位、全社1回戦敗退…百年構想枠から地域CL優勝【Road to JFL/地域CL決勝ラウンド最終節】
26日、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2023(地域CL)決勝ラウンド第3節のVONDS市原vs福山シティFC、ジョイフル本田つくばFCvs栃木シティが栃木県グリーンスタジアムで行われ、優勝を決めた栃木CがJFL昇格の権利を獲得(※1)した。 JFL昇格を目指す社会人の強豪が日本全国から集う地域CL。今年の決勝ラウンドは栃木県開催というなか、そこに対して“ホーム”栃木Cを含む関東サッカーリーグ1部勢が4チーム中3チームを占めることとなった。 また、第2節終了時点では、全4チームが1勝1敗の勝ち点「3」で並び、第3節の2試合を終えるまでJFL昇格の権利を獲得(地域CL優勝)するチームが決まらないという大会史上初の事態に。最終的に大激戦を制したのは“ホーム”栃木Cだった。 ◆決勝ラウンド順位表(全日程終了) 1.栃木シティFC|勝ち点6|得失点差+4 ---JFL昇格権利獲得--- 2.VONDS市原FC|勝ち点6|得失点差+2(※2) —入替戦進出--- 3.ジョイフル本田つくばFC|勝ち点3|得失点差-3 4.福山シティFC|勝ち点3|得失点差-3 (※1)12月5日のJFL理事会にて正式決定 (※2)入替戦は沖縄SVとの対戦に。12月2日or3日に沖縄側が指定する会場にて一発勝負で開催される ◆VONDS市原FC 2-0 福山シティFC 【V市原】 谷尾昂也(後42) 清原翔平(後45+3) 第2節終了時点で3位のV市原、4位の福山。両チームが最低でも入替戦進出ラインの2位を確保するには、ともに敗戦は許されず、福山は勝利が絶対という状況。第2試合の[つくばvs栃木C]にプレッシャーをかけておく上でも、どちらも是が非でも勝ち点「3」がほしい。 V市原は20分、決勝ラウンド初先発のMF沼大希が接触プレーで痛めて途中交代。対する福山は中盤の底でプレーする地元・福山市出身のMF曽我大地がV市原の2トップに警戒されており、なかなか前を向いてボールを持てない。 立ち上がりに攻勢をかけたのはV市原だが、ほどなくして福山も押し返し、一進一退の攻防が続いていく。どちらもゴール前へボールを運び、チャンスも迎えるが、V市原はGK今川正樹、福山はGK菊地大輝…互いに守護神が決定的なピンチをセーブする。緊張感漂う好ゲームだ。 引き分け以下で決勝ラウンド3位以下が確定、中国リーグ残留となる福山は55分に2枚替え。FW若宮健人とMF田口駿を投入し打開を図る。田口は58分、ゴール正面左寄りの絶好の位置から直接FKを狙うが、シュートは枠外へ。 62分にはロングボールからMF濱口草太が抜け出し、ボックス右から右足を一閃も、渾身のシュートはゴール左へ…68分にはペナルティアーク内で左サイドからパスを受けた田口が右足ダイレクトシュートも、今度はクロスバー上へ。押し込む福山だが、シュートが枠へ飛ばない。 試合も終盤に差し掛かる74分、V市原も2枚替え。2トップの一角に巧みなポストプレーが光るFW谷尾昂也、サイドには36歳となった“ジョーカー”MF清原翔平を配置。V市原は引き分け以上でJFLへの望みがつながるが、当然ながら勝ちに行く采配だ。 すると87分、VONDSは右サイドからのFKをボックス左でFW濱野雄太が折り返し、これをゴール正面で谷尾が強引に詰め込む。とうとう均衡を破ったのは関東サッカーリーグ1部王者のV市原だ。 これで2点が必要となった福山。強引にでもこじ開けようと前線に人数をかけるが、なかなか噛み合わず、V市原にカウンターを浴び、後半アディショナルタイムに左CKを与えてしまう。 V市原がこのチャンスを活かす。90+3分、左CKに頭から飛び込んだのは36歳清原。Jリーグ経験も非常に豊富な精神的支柱が、勝ち点「3」を決定づける貴重な追加点をもたらした。 結局、2-0と勝利したV市原が2勝1敗の勝ち点「6」で、この時点で決勝ラウンド首位に。敗れた福山は3位以下が確定し、2024シーズンも中国リーグで戦うこととなった。V市原は、あとは[つくばvs栃木C]の結果を待つのみ… ◆ジョイフル本田つくばFC 0-4 栃木シティFC 【栃木C】 表原玄太(前18、後10) 山村佑樹(後1、後45+1) 第1試合[V市原 2-0 福山]の直後に激突したつくば&栃木C。今季の関東1部では1勝1敗という両チームだが、つくばは[1-0以外での勝利]なら1位でJFL自動昇格、[引き分けor1-0勝利]で2位確定&V市原のJFL自動昇格が確定、という状況だ。 対する栃木Cは現状3位のため、まずは勝利が絶対。JFL自動昇格には[2点差以上での勝利]が求められるという厳しい状況だ。 そんななか、立ち上がりから試合が動いていく。勝つしかない栃木Cは15分、崩しの切り札であるFW田中パウロ淳一が足を痛めていきなり途中交代。それでも18分、敵陣でのボール奪取からショートカウンターを仕掛け、最後はMF表原玄太が右足ミドルを叩き込んで先制する。 押し返したいのはつくばだが、自陣でのミスも多く、もう1点がほしい栃木Cに押し込まれる展開。攻撃に転じる場面がないわけではないが、セカンドボールを拾えず単発に終わることが多い。まずは同点といきたいが、前半終盤にかけて相次いで得たCKはいずれもゴールに繋がらなかった。 すると、後半開始35秒で栃木Cが待望の追加点。46分、敵陣深くで表原がDFからボールを奪うと、ゴール前に入れたラストパスはつくばGK阿久津大輝がまさかの後逸…待ち構えた栃木CのFW山村佑樹が冷静に流し込んだ。 さらに55分、またしても敵陣でのボール奪取から速攻に転じると、最後はボックス手前から表原が右足ミドルを選択。丁寧かつ強烈な一撃がゴール右上を突き刺し、“ホーム”栃木Cのリードは3点となった。 結局、大声援に後押しされた栃木Cは終了間際にも1点を追加し、4-0とつくばを撃破。昨年の地域CL決勝ラウンド最終節ではブリオベッカ浦安に敗れて敗退した彼らだが、1年後に見事、逆転で地域CL優勝を成し遂げ、JFL昇格の権利を掴むこととなった。 なお、これにより、入替戦にはVONDS市原FCが進むこととなった。 栃木シティFCは“栃木ウーヴァFC”時代以来、7年ぶりのJFL復帰ということに。サポーターの皆様、おめでとうございます! 2023.11.26 15:36 Sun4
JFLの7クラブがJ3ライセンス申請を発表…高知、栃木C、V三重、滋賀、V大分、青森、新宿の戦況まとめ
6月30日〜7月1日にかけ、日本フットボールリーグ(JFL)の7クラブが「J3クラブライセンス」取得に向けた申請を行ったと発表した。ここでは7クラブの戦いぶりをまとめる。 ★首位・高知ユナイテッドSC 2位と勝ち点「10」差で首位を独走する高知。開幕7連勝から2連敗を喫すも、そこから5連勝と再び勢いが加速し、高知県勢初のJリーグ参入へ一歩一歩近づいている。 “ホームゲーム平均観客動員2000人”をクリアできるかどうかが重要となりそうだが、今回は各クラブの戦いぶりにフォーカス。高知は昨年ガンバ大阪をも沈めた「爆速カウンター」に磨きがかかり、一方では遅攻も苦にしない。 また、途中出場選手の活躍が顕著。チーム最多6得点を叩き出すFW小林心はうち5得点が途中投入後のゴールで、全「26」得点中「8」得点が途中出場選手のゴールとなっている。 直近3試合の決勝点は、いずれも途中出場選手がお膳立て。第12節・第13節・第14節と、途中出場したMF金原朝陽の左足クロスから試合を決める1点が生まれている。 高知は14試合でリーグ2位の「26」得点と、リーグ最少の「8」失点。2連勝さえ難しい他クラブを尻目に、7連勝・5連勝と順調に勝ち点を稼いでいる。2位と勝ち点10差は必然か。 ★2位・栃木シティ 栃木Cは昨季関東サッカーリーグ1部2位、全国社会人サッカー選手権大会1回戦敗退。しかし、辛うじて残していた“百年構想枠”で地域CLに出場し、同大会優勝そしてJFL昇格だ。 迎えた今季は、昇格組ながらも8勝2分け4敗の2位。リーグ最多の「27」得点を叩き出し、今季ヴィアティン三重から復帰したエース、FW吉田篤志は9得点をマークする。 ミッドウィークに天皇杯2回戦を挟んだ第12節・アトレチコ鈴鹿戦(6月15日)で1-5の大敗があったが、”事故”だった感があり、そこからソニー仙台、Honda FC相手に2連勝中だ。 攻守にタレントを揃えるなか、スピード豊かなFW田中パウロ淳一、FW藤原拓海が相手守備陣の脅威となり、最前線には9得点吉田。このトリデンテ“TYF”(仮)は観ていてワクワクする。 ★4位・ヴィアティン三重 三重県勢初のJリーグ参入へ、県内クラブで最も近い位置にいると言ってよいであろうV三重。過去7年のJFLで上位フィニッシュが一度もないが、今季ここまでは4位につける。 16チーム中4位につけても、なかなか連勝街道を作れないのが現JFLの厳しさであり、V三重も第2〜3節以外に連勝なし。首位高知を除いた2位以下は団子状態が続いている。 それでもV三重は、直近の第14節で2位・FCティアモ枚方とのアウェイゲームに勝利。次節は最下位・ミネベアミツミFCとのホームゲームであり、ここで今季2度目の2連勝がマストだ。 また、ミネベア戦の次は首位高知とのホームゲーム。まさにここが2024年夏の正念場であり、ここで3連勝を達成なら、クラブ関係者もファンも自信を深めるはずだ。 ★6位・レイラック滋賀 こちらは滋賀県勢初のJリーグ参入へ、J経験者を中心に空前の大型補強を敢行し、今季を迎えた滋賀。しかし、6勝3分け5敗の6位と、今のところ順調とは言えない状況だ。 前述の通り2位以下は団子状態で、悲観するべき点は何もないわけだが、滋賀については決め手を欠く戦いが長引いていると言うべきか。 リーグで3番目に少ない「12」失点の一方、得点も「19」。こちらも2連勝は今季1度しかなく、アウェイ戦6試合は1勝2分け3敗。唯一のアウェイ戦勝利が首位高知戦となっている。 J参入を目指すどのクラブにも当てはまるが、やはりそろそろギアを上げて連勝街道を作り、2位以内確保へ足場を固めたいところ。「下位相手の取りこぼし」を許されない時期が近づいている。滋賀の戦力はJFL随一なのだから。 ★7位・ヴェルスパ大分 新型コロナ流行に伴う半期開催のJFL2020で王者となったV大分。翌21年も3位と上位に進出したが、22年は8位、23年は6位と、近年はもうひとつ上位へ食い込めずにいる。 今季は開幕4試合未勝利に始まり、第5節で滋賀、第8節で首位高知に勝利。滋賀戦以降、派手な戦い方はしないが、堅実に勝ち点を稼いできた印象があり、試合終盤の同点ゴールで「1」を拾う試合も複数ある。 それだけに筆者は、第13節・ラインメール青森戦の0-4大敗に驚いた。セットプレーから3発を喰らったこともあるが、こと今季については「大崩れしない」と感じていたためだ。 ともあれ、第14節・横河武蔵野FC戦で勝利し、敗戦の払拭に成功。6日の第15節は2位・栃木シティとのアウェイゲーム…V大分にとって今節はビッグマッチとなるはずだ。 ★8位・ラインメール青森 ヴァンラーレ八戸に続く青森県勢2番目のJリーグ参入を目指す青森。柴田峡監督が率い、ソリッドな[4-4-2]をベースとする堅守軍団だ。 その堅守は昨季から不変も、序盤戦ではなかなかゴールが奪えず、下位に低迷。連勝街道はおろか、目の前の勝ち点「3」を掴めぬ試合が続き、開幕9試合で1勝にとどまった。 それでも継続は力なりと言うべきか、ドローも多いとはいえ、第6節から8戦無敗に。「負けないこと」を持ち味に順位もみるみる上昇し、第13節でV大分に4-0と大勝した。 ただし、直近の第14節は滋賀に敗れ、4月以来となる黒星に。第15節・枚方戦からは3試合連続ホームゲームであり、ここで勝ち点「9」、最低でも「6」もしくは「7」が欲しいところだ。 ★15位・クリアソン新宿 こちらはJ3ライセンスを申請も厳しい戦いが続く新宿。このまま15位でフィニッシュなら、待っているのは地域リーグ側との入替戦(※1)だ。 (※1)詳細はJFL公式サイトを参照 北嶋秀朗新監督のもと、まず第1節で昨季最下位の沖縄SVに0-4大敗。面食らったチームは第2節もV三重に0-4で敗れ、開幕4戦未勝利&無得点という痛恨のスタートダッシュだった。 直近の第14節・FCマルヤス岡崎戦(1△1)は、今季ここまでの戦いぶりが凝縮された90分間。執念の90分同点弾で辛うじてドローも、攻撃の“型”がなく、前がかりになったときのリスク管理も脆弱さを垣間見せた。 リーグ最少の「9」得点と、リーグで2番目に多い「24」失点。第14節では最下位ミネベアが勝ち点「3」を積んだなか、目下4戦未勝利の新宿は、今週末の最下位転落もあり得る状況だ。 2024.07.03 17:00 Wedヴァンラーレ八戸の人気記事ランキング
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ヴァンラーレ八戸は23日、昨シーズン限りで契約満了となっていたMF坂本琉維(24)が、日本フットボールリーグ(JFL)のブリオベッカ浦安・市川へ加入すると発表した。 千葉県出身の坂本は、昨シーズン順天堂大学から八戸入りするも、ルーキーイヤーとなるシーズンに公式戦出場はなし。明治安田J3リーグで4試合、YBCルヴァンカップで1試合にベンチ入りするのみにとどまり、昨季限りでの契約満了が発表されていた。 新シーズンはJFLの浦安iでプレーすることが決まった坂本は、クラブを通じてコメントしている。 「2025シーズンよりブリオベッカ浦安・市川に加入することになりました、坂本琉維です。チームの目標を達成できるよう強い覚悟を持ち、日々全力でプレーさせていただきます。ブリオベッカ浦安・市川にかかわる全ての皆様、よろしくお願いいたします!」 2025.01.23 12:50 Thu2
J3初挑戦で現在8位の八戸、大石篤人監督と1年で契約満了を発表
ヴァンラーレ八戸は15日、大石篤人監督(43)が契約満了により今シーズン限りで退任することを発表した。 ガンバ大阪ユース出身の大石監督は、現役時代はヴァンフォーレ甲府や群馬FCホリコシでプレー。引退後は、前橋育英高校のコーチや大阪学院大学サッカー部のコーチ、第一学院高校サッカー部のコーチ、監督を歴任し、2013年に藤枝MYFCのヘッドコーチに就任。2015年に監督に就任した。 八戸の監督には今シーズン就任。明治安田生命J3リーグに初挑戦となったシーズンで指揮を執ると、ここまで30試合を消化し12勝6分け12敗の勝ち点42で8位につけている。 大石監督はクラブを通じてコメントしている。 ◆大石篤人監督 「J3元年のヴァンラーレ八戸で指揮を取らせていただき本当にありがとうございました。勝てない時期もありましたが、辛抱強く応援していただいたサポーター、スポンサー、そしてチームスタッフ、本当にありがとうございました。ヴァンラーレ八戸の発展を期待しています」 また、代表取締役の細越健太郎氏もコメント。大石監督への感謝を述べると共に、来季の躍進を誓った。 「弊クラブでは、大石篤人監督と今季の契約満了後、来季の契約を更新しないことで合意致しましたのでお知らせ致します」 「大石監督には、当クラブのJ3の初年度、まだチームがJ3という舞台での戦いを模索している中で、豊富な経験と、実行力でチームを牽引し、選手、そして地域の皆様と共に戦ってきて頂きました」 「一年という短い時間ではありましたが、大石監督が築き上げたJリーグでの礎は、これからとチームの基礎になっていくものと確信しております。心より感謝申し上げます」 「まだ、リーグ戦は4試合残っていますが、大石監督の下で成長したヴァンラーレ八戸を皆様に実感して頂けるよう、最後まで全力で、ヴァンラーレらしく戦い抜きたいと思います」 「これから、ヴァンラーレ八戸は大きな覚悟を持って、次のステージに向け歩き出していきます。今シーズンの残り試合、そして来シーズン以降も大石監督への恩返しのためにも、しっかり前を見据え戦い抜いて参ります。今後も皆様と共に歩んで参りますので、応援の程宜しくお願い致します」 2019.11.15 20:10 Fri3
八戸退団のFW村上聖弥が現役引退 「沢山の方に恵まれ助けていただいた」
ヴァンラーレ八戸は24日、FW村上聖弥(29)の現役引退を発表した。 村上は、産能能率大学在学中の2012年3月〜8月まで特別指定選手として湘南ベルマーレ入り後、2013年にFC町田ゼルビアでプロキャリアをスタート。その後、アスルクラロ沼津、MIOびわこ滋賀(日本フットボールリーグ)を経て、2016年から八戸に加わり、昨季終了後に契約満了で退団した。引退決断を受け、次のようにコメントした。 「様々なチームからオファー頂きましたが、2019シーズンで引退することにしました。サッカー選手としていい事ばかりではありませんでしたが、勝利した時の喜び、負けた時の悔しさサッカー選手として様々な事を経験し成長する事が出来ました」 「こうしてプレー出来たのは、家族、チームメイト、スタッフ、スポンサー様、ファン、サポーターの皆様、他にも沢山の方に恵まれ助けていただいたからです。サッカーを通して出会えた全ての人に感謝したいと思います」 「これから社会人として成長出来る様にまた頑張って行きたいと思います。これまでたくさんの応援ありがとうございました」 2020.02.24 15:35 Mon
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八戸の19歳MF石ヶ森荘真が建築士を目指して今季退団 クラブ初のアカデミー出身選手
ヴァンラーレ八戸は3日、MF石ヶ森荘真(19)が今季限りで退団すると発表した。 八戸の下部組織で育った石ヶ森は2019年9月に2種登録選手としてトップチーム入りすると、11月に行われた明治安田生命J3リーグ第31節のカターレ富山戦でJリーグデビュー。今年から八戸のアカデミー出身選手として初のトップチーム昇格を果たして、ここまでJ3リーグ2試合に出場しているが、クラブは建築士を目指すという本人の意向により、今季終了後の退団を認めたようだ。石ヶ森はクラブ公式サイトを通じて次のようにコメントしている。 「この度、ヴァンラーレ八戸を離れる決断をしました。トップチームとしては1年間、アカデミーの時も含めると14年間、ヴァンラーレ八戸にお世話になりました。育成組織から初のトップチーム昇格選手として多くの期待を受け、今年1年トップチームでサッカーをしました」 「日々サッカー選手として過ごす中で、今の僕では与えられた状況をプラスに捉えることができず悩んでいました。再度見つめ直し、将来のことを考えた際、幼い頃から憧れ、高校時代に学んだ建築の世界にチャレンジしたいと思うようになりました」 「今後は建築士を目指して新しい道に進む決断をしました。これからは1人のサポーターとしてヴァンラーレ八戸を応援していきます。1年間という短い間でしたが、サポーターの方々、スポンサーの皆さん、たくさんの声援本当にありがとうございました」 2020.12.03 15:30 Thu5