アジア王者へのラスト一戦! U-23日本代表が2年前のリベンジへ、ウズベキスタン戦はイラク戦から3名変更
2024.05.03 23:14 Fri
U-23日本代表予想フォーメーション
3日、AFC U23アジアカップの決勝のU-23日本代表vsU-23ウズベキスタン代表が行われる。
パリ・オリンピックのアジア最終予選も兼ねていた今大会はこれが最後の試合に。すでに日本、ウズベキスタン、そして3位決定戦を制したイラクがパリ五輪出場決定。敗れたインドネシアは、アフリカ4位のギニアを最後の出場枠を争うこととなる。
アジア制覇を目指す日本にとっては最後の大事な試合。この試合の勝敗で、パリ五輪本大会の組み合わせも変わり、準優勝であればスペインとグループステージで同居することとなる。
最後の戦いとなる試合に大岩剛監督は準決勝のU-23イラク代表戦のメンバーをベースに起用。GKは小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)、最終ラインは右から関根大輝(柏レイソル)、高井幸大(川崎フロンターレ)、木村誠二(サガン鳥栖)、大畑歩夢(浦和レッズ)となり、中盤はアンカーに藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン/ベルギー)、インサイドハーフに山本理仁(シント=トロイデン/ベルギー)、松木玖生(FC東京)が並ぶ。
前線は右に藤尾翔太(FC町田ゼルビア)、左に佐藤恵允(ブレーメン/ドイツ)、中央に細谷真大(柏レイソル)が入ると予想される。
◆日本代表スターティングメンバー
GK
1.小久保玲央ブライアン(ベンフィカ/ポルトガル)
DF
4.関根大輝(柏レイソル)
5.木村誠二(サガン鳥栖)
21.大畑歩夢(浦和レッズ)
22.高井幸大(川崎フロンターレ)
MF
7.山本理仁(シント=トロイデン/ベルギー)
8.藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン/ベルギー)
17.松木玖生(FC東京)
FW
9.藤尾翔太(FC町田ゼルビア)
10.佐藤恵允(ブレーメン/ドイツ)
19.細谷真大(柏レイソル)
◆サブ
GK
12.野澤大志ブランドン(FC東京)
23.山田大樹(鹿島アントラーズ)
DF
2.半田陸(ガンバ大阪)
3.西尾隆矢(セレッソ大阪)
15.鈴木海音(ジュビロ磐田)
16.内野貴史(デュッセルドルフ/ドイツ)
MF
6.川崎颯太(京都サンガF.C.)
13.荒木遼太郎(FC東京)
14.田中聡(湘南ベルマーレ)
FW
11.山田楓喜(東京ヴェルディ)
18.内野航太郎(筑波大学)
20.平河悠(FC町田ゼルビア)
パリ・オリンピックのアジア最終予選も兼ねていた今大会はこれが最後の試合に。すでに日本、ウズベキスタン、そして3位決定戦を制したイラクがパリ五輪出場決定。敗れたインドネシアは、アフリカ4位のギニアを最後の出場枠を争うこととなる。
アジア制覇を目指す日本にとっては最後の大事な試合。この試合の勝敗で、パリ五輪本大会の組み合わせも変わり、準優勝であればスペインとグループステージで同居することとなる。
前線は右に藤尾翔太(FC町田ゼルビア)、左に佐藤恵允(ブレーメン/ドイツ)、中央に細谷真大(柏レイソル)が入ると予想される。
勝てばアジア王者となる日本vsウズベキスタンは3日の24時30分キックオフ。NHKとDAZNで生中継される。
◆日本代表スターティングメンバー
GK
1.小久保玲央ブライアン(ベンフィカ/ポルトガル)
DF
4.関根大輝(柏レイソル)
5.木村誠二(サガン鳥栖)
21.大畑歩夢(浦和レッズ)
22.高井幸大(川崎フロンターレ)
MF
7.山本理仁(シント=トロイデン/ベルギー)
8.藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン/ベルギー)
17.松木玖生(FC東京)
FW
9.藤尾翔太(FC町田ゼルビア)
10.佐藤恵允(ブレーメン/ドイツ)
19.細谷真大(柏レイソル)
◆サブ
GK
12.野澤大志ブランドン(FC東京)
23.山田大樹(鹿島アントラーズ)
DF
2.半田陸(ガンバ大阪)
3.西尾隆矢(セレッソ大阪)
15.鈴木海音(ジュビロ磐田)
16.内野貴史(デュッセルドルフ/ドイツ)
MF
6.川崎颯太(京都サンガF.C.)
13.荒木遼太郎(FC東京)
14.田中聡(湘南ベルマーレ)
FW
11.山田楓喜(東京ヴェルディ)
18.内野航太郎(筑波大学)
20.平河悠(FC町田ゼルビア)
大岩剛
小久保玲央ブライアン
関根大輝
高井幸大
木村誠二
大畑歩夢
藤田譲瑠チマ
山本理仁
松木玖生
藤尾翔太
佐藤恵允
細谷真大
野澤大志ブランドン
山田大樹
半田陸
西尾隆矢
鈴木海音
内野貴史
川﨑颯太
荒木遼太郎
田中聡
山田楓喜
内野航太郎
平河悠
U-23日本代表
日本
U-23ウズベキスタン代表(AFC U-23選手権2018)
AFC U23アジアカップ
大岩剛の関連記事
U-23日本代表の関連記事
AFC U23アジアカップの関連記事
記事をさがす
|
大岩剛の人気記事ランキング
1
松木玖生の最適なポジションは?/六川亨の日本サッカーの歩み
今月16日、AFC U-23アジアカップ カタールの初戦、中国戦からパリ五輪出場権獲得のチャレンジが始まる。前回のコラムでも、DF陣の経験不足は否めないものの攻撃陣のタレントはバリエーションに富んでいて期待できるという原稿を書いた。そして先週と今週のJリーグを取材して、FC東京の松木玖生の新しい一面を見ることができて、その期待はさらに高まった。 松木といえば、青森山田高時代から、強靱なフィジカルと体幹の強さを生かした球際での勝負強さ、豊富な運動量と労を惜しまない献身的なプレーでチームに貢献してきたし、それはFC東京でも変わらない。そしてボランチのポジションから、時には意外性のある攻撃参加でゴールを決めたり、左足のロング、ミドルシュートで相手ゴールを脅かしたりしてきた。 そんな松木が、4月3日のJ1リーグ第6節の浦和戦では、荒木遼太郎と2トップに近い形で前線に起用された。すると、トップに張るのではなく変幻自在に左右に流れたり、落ちてきたりする荒木との絶妙のコンビネーションで攻撃陣をコントロール。とりわけ左サイドのFW俵積田晃太とSBバングーナガンデ佳史扶との相性は抜群で、意外性のあるパスで彼らの攻撃参加を引き出していた。 アウトサイドにかけたスペースへの絶妙なパスには「こんな技巧的なパスが出せるんだ」と感嘆してしまった。 試合は0-1とリードされた後半、左サイドで俵積田、佳史扶とつないだパスから荒木が同点弾。さらに松木のサイドチェンジを受けた俵積田のクロスをゴール前に走り込んだ松木がボレーで決めて逆転勝利を収めた。 そして4月7日の鹿島戦では、荒木がレンタル移籍のため起用できないものの、1トップに入った仲川輝人とトップ下の松木は好連係から難敵・鹿島に2-0の完勝を収めた。絶えずボールに触るわけではないが、効果的なサイドチェンジやスルーパスで味方を使う。これまでは、どちらかというと『使われる選手』と思っていたが、そのイメージは一新した。 先制点は左サイドからのふわりと浮かしたニアへのパスで仲川の今シーズン初ゴールを演出。そして後半アディショナルタイムにはMF原川力のヘッドによるインターセプトからのタテパスを簡単にさばいて2点目をお膳立てした。いずれも「肩の力の抜けた」ようなアシストに、松木の“変化"を感じずにはいられなかった。 彼をボランチからトップ下にコンバートし、前線には荒木を起用して松木の飛び出しを演出したピーター・クラモフスキー監督の采配は賞賛に値する。やっと1トップのドリブル突破任せのパターン化された攻撃スタイルから脱却できそうだ。 そんな松木を大岩剛監督はどのポジションで使うのか。攻守に効果的な選手だけに、使い出もあるだろうが、できれば攻撃的なポジションで使って欲しいところである。 2024.04.08 22:25 Mon2
パリ五輪行きのラストチャンスをつかめるのか?稀代のドリブラーの本領を見せてくれ!/松村優太(鹿島アントラーズ)【新しい景色へ導く期待の選手/vol.41】
2024年パリ五輪本番まで2カ月を切り、最終登録メンバー18人を巡るサバイバルも佳境に突入している。6月にはU-23アメリカ代表と敵地で2試合を消化するが、そのメンバーが5月30日に発表され、4〜5月のAFC・U-23アジアカップ(カタール)の主力だった藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)、細谷真大(柏レイソル)らに順当に選出。加えて、欧州組の斉藤光毅・三戸舜介(ともにスパルタ・ロッテルダム)、佐野航大(NECナイメンヘン)らも名を連ねた。 2023年までは大岩剛監督率いる同代表の常連でありながら、今年に入ってチームから遠ざかっていた松村優太(鹿島アントラーズ)も昨年11月以来の復帰を果たし、ラストチャンスを与えられた格好だ。 サイドアタッカーに関しては、オーバーエージ(OA)候補の堂安律(フライブルク)や欧州組の斉藤、三戸の招集が流動的。カタールで活躍した山田楓喜(東京ヴェルディ)がコンディション不良に直面し、直近のヴィッセル神戸戦でベンチ外になっている。今季J1で一世を風靡している平河悠(FC町田ゼルビア)、ドイツで経験を積み重ねている佐藤恵允(ブレーメン)は健在だが、それだけでは足りなくなる恐れもある。そこで今回、松村を再招集するに至ったのだろう。 「今季は自分が鹿島を引っ張る」という強い決意を胸に、2024年を迎えた松村。2020年の同期入団である荒木遼太郎がFC東京、染野唯月が東京Vにそれぞれレンタル移籍し、新天地でチャンスをつかもうとする中、松村は常勝軍団復活のために残留。ランコ・ポポヴィッチ監督体制で勝負を賭けていた。 ところが、新体制が始動するや否や、彼はサブ組に回され、まともに主力と練習させてもらえない日々が続いた。宮崎キャンプでも冷遇が続き、2月23日のJ1開幕・名古屋グランパス戦でもベンチ外の屈辱を味わった。 「正直、(なぜ主力組から外されたのか)分からなかったのが正直なところ。でもウダウダしてても仕方ない。辛抱の時間だったですけど、毎日練習はあるし、毎週試合は来るし、自分の100%を出すことだけは続けていこうと自らを奮い立たせました」と本人は本音を吐露していた。 試合勘やゲーム体力を落とさないために、全体練習後に走り込みをしたり、追加のトレーニングを入れたりと、できることは全てやった。それも「鹿島を勝たせたい」「パリ五輪に出たい」という強い思いがあったからに違いない。 そんな松村は3月17日の川崎フロンターレ戦でようやく公式戦初出場。短時間ではあったが、そこから一気に序列アップが実現するのではないかという期待もあった。だが、その後もベンチに入ったり入らなかったり。同じような立場にいた師岡柊生が5月以降、レギュラーをつかんだのとは対照的に、現在もなお新指揮官のサッカーの中でどう自分の存在価値を示すかという難題に慮している様子だ。 「世界のトップレベルの選手も全てのシュートが入るわけじゃない。チャンスを増やしていけば、自ずと結果につながってくると思う。試合の中で自分のリズムを作ることを強引にやったりしていけば、もっと周りが見えてくる。そう信じて取り組んでいます」と本人は過去にない苦境を乗り越えるべく、前向きに努力を続けているのだ。 そういったひたむきさと真っ直ぐさを、かつて鹿島で指揮を執った大岩監督、羽田憲司コーチもしっかりと認識していたからこそ、五輪直前の強化の場である今回、「松村を手元に呼んで見てみたい」という気持ちになったのだろう。 現状では、カタールで最終予選を戦ったメンバーの立ち位置の方がが上だし、欧州組の方がより五輪に近いところにいる。厳しい現実を本人も重々承知しているに違いない。そういった中で松村ができるのは、自身が持っている能力を最大限出し切ること。それしかないのだ。 鹿島の岩政大樹前監督(現ハノイFC)も「松村にはもともとドリブルで相手を剥がす能力がある。それに加えてインサイドでチャンスメークしたり、フィニッシュに絡んだりする幅広い役割も担えるようになった」と昨季終盤、前向きに評していた。 もちろん個の力で局面を打開するという突出したストロングポイントは大事だが、18人しか招集できない五輪ではマルチな能力や柔軟性も強く求められてくる。 松村が旗手怜央(セルティック)のように複数ポジションを高いレベルでこなせる人材になれれば、大逆転が起きないとも限らない。そういうことを念頭に置いて、今回は攻守両面で獅子奮迅の働きが必須なのだ。 このアメリカ遠征は自分自身を変えるいいチャンス。パリに行けるか行けないかは別として、現状を打破しなければ、松村の輝かしい未来は見えてこない。彼にはアメリカで浮上のきっかけをつかんでほしいものである。 2024.05.30 19:30 Thu3
U-22日本代表が7月にウズベキスタン遠征、サウジアラビア&ウズベキスタンと対戦…大岩剛監督「積極的にチャレンジしていきたい」
日本サッカー協会(JFA)は12日、U-22日本代表が7月に海外遠征を行うことを発表した。 2028年のロサンゼルス・オリンピックを目指す世代であるU-22日本代表。大岩剛監督が率いるチームだが、7月にウズベキスタンへ遠征することが決定した。 ウズベキスタンでは、7月25日(金)にU-22サウジアラビア代表と、同28日(月)にU-22ウズベキスタン代表と対戦することとなる。 3チームが総当たりとなる国際親善試合で、同22日にはウズベキスタンとサウジアラビアも対戦する。 海外遠征が決定した中、大岩監督はJFAを通じてコメントしている。 「いよいよ2028年ロサンゼルスオリンピックを目指すチームが始動します。まずは9月に控えるAFC U23 アジアカップ予選に向けて、アジアの強豪2カ国との対戦で自分たちの力を試す機会にもなるので、実りある遠征にできるようしっかりと準備したいと思います」 「今回の遠征でいろいろなことを経験することにより、選手個人はもちろんのこと、チームとして成長につながると考えているので、いろいろなことに積極的にチャレンジしていきたいと思います」 2025.05.12 21:45 Mon4
「ビックリした」追加招集で初の世代別日本代表入り、栃木FW小堀空が肉体改造のキッカケは「鹿島のエヴェラウド」
U-21日本代表候補が7日からトレーニングキャンプを実施。2日目のトレーニングを終えた。 2024年のパリ・オリンピックを目指す世代が大岩剛監督を迎えて初めての活動を実施。Jリーグ開催期間ながら、3日間の短期合宿を行った。 月末にはドバイカップU-23に出場し、国際試合を行うこととなっているが、その前にチームが始動した。 2日目のトレーニングを終え、FW小堀空(栃木SC)がメディアのオンライン取材に応対した。 追加招集という形で呼ばれた小堀は「ビックリしましたけど、自分が目指していた場所ではあるので、ここからだなという感じです」と招集を受けての心境を語った。 これまで世代別代表に縁がなく、昨シーズンまではJ2で2試合しか出場していない小堀。その中での招集となり、初めて会う選手も多い中だったが「段々馴染めてきましたし、ちょっとしたパスでもチームより早かったり質が良かったりするので、そこをチームに持ち帰れればと思います」と、得たものはすでにあるようだ。 栃木の下部組織から育ってきた小堀だが、今季は開幕から3試合連続でスタメン出場を果たしている。今季出番を得ていることについては「去年から自分のサッカーに対する考え方だったり、体の作り方と向き合ってきていて、去年のうちに自分は準備できていたと思っていました。なかなかチャンスが来なくて、今年試合出られるようになって、試合に出ることで見つかってきた課題があるので、そこを振り返りながら、今後に活かせればと思います」とコメント。徐々に自身の中でも掴んでいるものがあるようだ。 1番変化した部分については「体」と語る小堀。そのキッカケは「去年天皇杯でアントラーズとやって、FWにエヴェラウド選手がいて、体作りが大事だなと思いました。体が出来上がってきて、自信がついてきた事が大きかったと思います」と語り、鹿島の助っ人ストライカーを目標にしているとした。 突然の招集となったが、チャンスを掴んだ小堀。「今回追加招集という形で呼ばれましたけど、本気でパリ五輪を目指していて、目標でもあったので、試合に出て点を取ったり、チャンスを作ったりということでチームに貢献していきたいと思います」と、結果を残して今後も呼ばれ続けたいと意気込みを語った。 そのU-21日本代表は9日にトレーニングマッチを実施。実戦の場が与えられる中、小堀は自身のプレーについて「すごく走れると思っているので、身長を生かした競り合い、背後で起点を作って収めたり、自分が点を取って勝つのが一番ですが、自分のゴールよりチームの勝利が大事なので、走り続けて、良いボールがきたらしっかり治めるというところを見てもらいたいです」とコメント。186cmの長身ながら、走力を生かしたプレーを見てほしいとした。 また、大岩剛監督については「ミーティングで初めて会って、自分の気持ちを高めてくれる熱い監督だなと思いました」と、モチベーションが上がるとしている。 2022.03.08 18:19 Tue5
1対1はノリノリでやれる環境作りを。「自分だけの抜ける形」を確立したい/斉藤光毅(スパルタ・ロッテルダム)【新しい景色へ導く期待の選手/vol.22】
2021年1月にベルギー2部・ロンメルへ赴き、2022年夏にオランダ1部・スパルタへステップアップしたパリ五輪世代のエース・斉藤光毅。昨季は26試合出場7ゴールという実績を残し、本人も飛躍の手応えを掴むことができた。 そして迎えた2シーズン目。「昨年越えの数字」を目指してスタートした今季もここまでコンスタントに試合に出ている。8月12日の開幕・ズウォレ戦こそ軽いケガで欠場したものの、20日のフェイエノールト戦からは[4-2-3-1]の左FWでスタメン出場。27日のヘーレンフェーン戦では2ゴールを叩き出す活躍を見せた。 ただ、小川航基との「コウキダービー」となった9月1日のNECナイメンヘン戦では積極的な仕掛けを見せるも不発。本人も「全然ダメでした」と反省しきりだった。 「仕掛けて抜けきれず、チャンスも作り切れなかった。こういう(拮抗した)試合で点を取れる、アシストできるののがいいプレーヤーだと思うので、突き詰めてやっていきたい」と彼は奮起を誓った。 斉藤光毅というとドリブラーのイメージが強いが、実際にオランダでもそう見られている様子。NEC戦では対面のDFに厳しいマークを受け、なかなか思うように突破させてもらえず、苦しんでいるようにも見受けられた。オランダ1部というのはイングランドやスペインにステップアップしようとも目論む若いアタッカーがしのぎを削るリーグ。そこで頭抜けたインパクトを残さない限り、斉藤の飛躍も叶わない。本人もその厳しさをよく知っているからこそ、1対1をブラッシュアップしなければならないと考えている。 「考え過ぎちゃうと詰まったりとか、うまく抜けない場面が自分の中にはあるので。やっぱりそんなに考えず、ノリノリでやれるような環境作りを試合の中でしていかないといけないと思うし、自分の間合いだったり、『ここに出せば抜ける』とかを極めていかないと。本当に全員抜けるように自分の感覚を研ぎ澄ませていくことが大事だと思います」と斉藤は自分のやるべきことを明確に見据えていた。 確かに今、日本代表の看板アタッカーに上り詰めた三笘薫(ブライトン)などは「自分の抜ける間合いと駆け引き」を持っている。だからこそ、最高峰リーグで活躍できるのだ。その領域まで上り詰めるのは一筋縄ではいかないだろうが、22歳の斉藤ならまだまだ先を目指せるはず。オランダ1部のクラブで主力級の地位を勝ち得ているアドバンテージを生かしながら、積極的にトライし続けることが肝要だ。 彼が直面するもう1つの課題は五輪代表での活躍である。大岩剛監督率いるU-22日本代表では大きな期待を寄せられているが、なかなか本来の実力を発揮しきれない状況が続いている。 9月の五輪予選を兼ねたAFC・U-23アジアカップ予選も「40度超の猛暑のバーレーンに行ってどれだけ動けるのか分からない」と不安を吐露していたが、先発したパキスタン・バーレーンの2試合ではゴールという結果を残せなかった。とりわけ後者は前半のみで交代を強いられており、斉藤自身も不完全燃焼感がな強かったに違いない。 今のU-22は斉藤以外にも、鈴木唯人(ブロンビー)、小田裕太郎(ハーツ)、鈴木彩艶、藤田譲瑠チマ、山本理仁(いずれもシント=トロイデン)ら欧州組がいるが、活躍度が際立っているのはやはり斉藤だ。ゆえに大岩監督も彼への期待値が高くなる。にもかかわらず、代表ではゴール前の鋭さが影をひそめてしまうというのは、今後を考えても問題だ。近い将来、A代表を目指そうと思うなら、2つのチームで波のない仕事ができる選手になること。それが今季の斉藤光毅の克服すべきもう1つのテーマと言えるだろう。 「A代表は常に狙っていかないといけないと思います。パリ五輪のメンバーだから(経験を積ませる的に)A代表に呼んでみるということではなくて、オランダと五輪代表での活躍を評価されて選ばれるようになりたいと僕は思っています。今のA代表の選手はもっと上のリーグで活躍している人たちばっかり。僕はそれ以上の仕事をしないといけない。本当に頑張らないといけないですね」 本人も自分に課せられたノルマをよく分かっている。三笘、トルコ戦で2ゴールを挙げた中村敬斗(スタッド・ランス)、2年連続でUEFAチャンピオンズリーグに参戦している前田大然(セルティック)が同じポジションにいるうえ、相馬勇紀(カーザ・ピア)やオランダ1部デビューを飾ったばかりの佐野航大(NECナイメンヘン)ら予備軍もいるだけに、多少の活躍では認められない。ここからゴール・アシスト数をグングン引き上げていくしか、上に這い上がる道はないのだ。 伸び盛りの斉藤光毅が今季どのような軌跡を辿るのか。そして五輪代表との掛け持ちをうまく成功させられるようになるのか。今後の動向を注視したい。 2023.09.23 12:30 SatU-23日本代表の人気記事ランキング
1
松木玖生の最適なポジションは?/六川亨の日本サッカーの歩み
今月16日、AFC U-23アジアカップ カタールの初戦、中国戦からパリ五輪出場権獲得のチャレンジが始まる。前回のコラムでも、DF陣の経験不足は否めないものの攻撃陣のタレントはバリエーションに富んでいて期待できるという原稿を書いた。そして先週と今週のJリーグを取材して、FC東京の松木玖生の新しい一面を見ることができて、その期待はさらに高まった。 松木といえば、青森山田高時代から、強靱なフィジカルと体幹の強さを生かした球際での勝負強さ、豊富な運動量と労を惜しまない献身的なプレーでチームに貢献してきたし、それはFC東京でも変わらない。そしてボランチのポジションから、時には意外性のある攻撃参加でゴールを決めたり、左足のロング、ミドルシュートで相手ゴールを脅かしたりしてきた。 そんな松木が、4月3日のJ1リーグ第6節の浦和戦では、荒木遼太郎と2トップに近い形で前線に起用された。すると、トップに張るのではなく変幻自在に左右に流れたり、落ちてきたりする荒木との絶妙のコンビネーションで攻撃陣をコントロール。とりわけ左サイドのFW俵積田晃太とSBバングーナガンデ佳史扶との相性は抜群で、意外性のあるパスで彼らの攻撃参加を引き出していた。 アウトサイドにかけたスペースへの絶妙なパスには「こんな技巧的なパスが出せるんだ」と感嘆してしまった。 試合は0-1とリードされた後半、左サイドで俵積田、佳史扶とつないだパスから荒木が同点弾。さらに松木のサイドチェンジを受けた俵積田のクロスをゴール前に走り込んだ松木がボレーで決めて逆転勝利を収めた。 そして4月7日の鹿島戦では、荒木がレンタル移籍のため起用できないものの、1トップに入った仲川輝人とトップ下の松木は好連係から難敵・鹿島に2-0の完勝を収めた。絶えずボールに触るわけではないが、効果的なサイドチェンジやスルーパスで味方を使う。これまでは、どちらかというと『使われる選手』と思っていたが、そのイメージは一新した。 先制点は左サイドからのふわりと浮かしたニアへのパスで仲川の今シーズン初ゴールを演出。そして後半アディショナルタイムにはMF原川力のヘッドによるインターセプトからのタテパスを簡単にさばいて2点目をお膳立てした。いずれも「肩の力の抜けた」ようなアシストに、松木の“変化"を感じずにはいられなかった。 彼をボランチからトップ下にコンバートし、前線には荒木を起用して松木の飛び出しを演出したピーター・クラモフスキー監督の采配は賞賛に値する。やっと1トップのドリブル突破任せのパターン化された攻撃スタイルから脱却できそうだ。 そんな松木を大岩剛監督はどのポジションで使うのか。攻守に効果的な選手だけに、使い出もあるだろうが、できれば攻撃的なポジションで使って欲しいところである。 2024.04.08 22:25 Mon2
日本代表対決のスタメン発表! OAの3名はベンチスタート
3日、日本代表vsU-24日本代表の一戦が札幌ドームで行われる。 キリンチャレンジカップ2021のジャマイカ代表戦が、ジャマイカ代表が来日できなかったことを受けて急遽中止に。その後、対戦相手にU-24日本代表を指名し、異例の日本代表対決が実現した。 カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選を戦う日本代表と、東京オリンピック出場に向けてメンバー選考を続けるU-24日本代表の一戦。互いに主力選手を起用して臨む。 日本代表はDF長友佑都(マルセイユ)、MF鎌田大地(フランクフルト)、MF南野拓実(サウサンプトン)、FW大迫勇也(ブレーメン)と日本代表の主軸を先発起用した。 一方のU-24日本代表はオーバーエイジの3名はベンチスタート。MF久保建英(ヘタフェ)、MF中山雄太(ズヴォレ)、MF板倉滉(フローニンヘン)らが起用された。 今回の試合は、フィールドプレーヤーが7名、GK1名が交代可能なレギュレーション。後半の交代枠は3回までとなるが、負傷交代の場合は含まれない。 ★日本代表スタメン[4-2-3-1] ※並びは予想 GK:シュミット・ダニエル DF:室屋成、植田直通、谷口彰悟、長友佑都 MF:橋本拳人、守田英正 MF:原口元気、鎌田大地、南野拓実 FW:大迫勇也 監督:森保一 ★U-24日本代表スタメン[4-2-3-1] ※並びは予想 GK:大迫敬介 DF:菅原由勢、橋岡大樹、町田浩樹、旗手怜央 MF:中山雄太、板倉滉 MF:三好康児、久保建英、遠藤渓太 FW:田川亨介 監督:横内昭展 2021.06.03 18:42 Thu3
【パリ行きの命運を託された23選手】唯一の大学生、マリノス産の本格派ストライカーFW内野航太郎
パリ・オリンピックのアジア最終予選を兼ねるAFC U23アジアカップが15日に開幕する。出場16カ国が4組に分かれてのグループステージから始まる五輪出場もかけた戦いは約2週間ちょっとのスケジュール的にも勝ち上がれば勝ち上がるほど総力戦が必至。ここではパリ行きの命運が託されたU-23日本代表の23選手を紹介し、内野航太郎にフォーカスする。 ■内野航太郎(FW/筑波大学) 横浜F・マリノス育ちの内野。ジュニアユース、ユースと昇格。プレミアリーグでは3年次の2022年に21ゴールを記録し得点王を獲得。これは1シーズンの史上最多得点記録となっている。 186cmと高さもある中で、特徴はゴールのバリエーションが多いこと。右利きではあるものの、左足でも精度の高いシュートを持っており、左右の足、そして高さを生かしたヘディングなど、多彩なストライカーだ。例えるならば、マンチェスター・シティのノルウェー代表FWアーリング・ハーランドのような存在。どこからでもゴールを狙う、真のストライカーだ。 また、ボールを扱う技術も当然高く、難しいボールでも収めることが可能。フィジカルの強さもあり、ポストプレーも可能な一方で、スピードで抜け出す動きも持ち合わせている。常にゴールを奪うことを目指しており、ボックス付近でのプレーで力を発揮する本格派のゴールゲッターと言える。 横浜FMでは2種登録も経験しており、当然トップチーム昇格も期待された中、本人は進学を決断。筑波大学でプレーすることを選択すると、1年生ながら2023年には関東大学サッカーリーグ1部で13試合に出場し9得点を記録。得点ランキング3位タイの成績を残している。今年も開幕戦となった関東学院大学戦で先発出場すると、チームのシーズン初ゴールを記録。その活躍もあり、大事なパリ・オリンピック最終予選で招集されることとなった。 19歳と世代は違うものの、昨年10月に行われたアジア競技大会にも参加。パリ五輪世代のチームに入り、日本最多の4ゴールと活躍を見せるなど、ポテンシャルの高さを結果で見せつけることに。その後のアメリカ遠征にも追加招集されるなど、大岩剛監督にとってはしっかりと計算に入れている選手の1人ということがわかる。 ただ、本大会は18人まで。オーバーエイジも3人入ると考えれば、15人の枠に入る必要がある。序列的にはそこに入ってはいない状態だが、世代のエースであるFW細谷真大が今季は不振に喘いでおり、アジア相手に結果を残していることも含めて、期待は膨らむばかり。パリへチームを導く結果を残せば、本大会メンバーに入ることも夢物語ではない。 2024.04.11 11:00 Thu4
「チームとしての成果」アジア王者として帰国の大岩剛監督、パリ五輪に向けOA枠に言及「今はフラット」、ラージグループ作成へ「しっかり見極める」
AFC U23アジアカップを制したU-23日本代表が4日夜に帰国。海外組を除く国内組のメンバーが凱旋した。 パリ・オリンピックのアジア最終予選も兼ねたAFC U23アジアカップ。「3.5枠」を16カ国で争う中、日本はグループステージを韓国に次ぐ2位で通過した。 準々決勝で敗れればパリ行きの可能性が消滅する中、開催国のU-23カタール代表と対戦。2-2で90分を終えて延長戦に突入すると、細谷真大、内野航太郎のゴールで2-4と勝利し最大の山を越えることに成功。続く準決勝で勝利すればパリ五輪行きが決まる中、U-23イラク代表と対戦し、2-0で勝利。8大会連続12度目のオリンピック出場を決めた。 そして3日にはタイトルを懸けてU-23ウズベキスタン代表との決勝を戦い、後半アディショナルタイムの山田楓喜のゴールで1-0で勝利。GK小久保玲央ブライアンのPKセーブもあり、アジア王者に輝いてパリ五輪へと向かっていく。 帰国した大岩監督は羽田空港でメディアの取材に応じ、改めて大会を振り返った。 「非常に苦しい決勝戦でしたけど、大会を通じてはチーム全体で戦っていくことを常々言ってきたのでそれができたことと、勝ち切ることができたので良かったかなと思います」 選手たちには非常に大きなプレッシャーが懸かる中、海外組の選手が招集できなかったり、初戦でいきなり退場者が出るなどアクシデントも色々あった。 大岩監督は「物凄く色々なことがあったので、それにあまり気を持ってかれないように、選手も健康で常に良い準備ができている状態でしたので、自信をもって大会を進めることができました」とコメント。コンディション面での問題がなかったことは大きかったようだ。 選手の団結力もさることながら、スタッフ陣も大きな働きをすることに。中2日でくる相手の分析を含めて、団結力は高まり、チームとしての勝利だとスタッフを労った。 「もう長いですし、少ない人数でやってきているので、結束が強いと言えば強いですし、あとは他のメディカルとか、食事もそうですし、裏方も総務もそうですが、そういう人たちがあっての1カ月という長い期間だったので、チームとして成果じゃないかなと思います」 中2日の戦いはオリンピック本番でも同じ。ただ「パリを見据えれば結果的にそういうことになるんですけど、大会中はそんなこと考えられなくて、いかに次の試合、全体の逆算したプランに対して次の試合にという感じでした」と、結果としてマネジメントなどで良かったとも言えるが、とにかく出場権を確保することを優先していたという。 今回は23人で大会に臨み見事に優勝。ただ、パリ・オリンピックの登録人数は18名。さらに、オーバーエイジも3名まで招集が可能。ここからは選手選考が非常に難しくなる。 オーバーエイジについて大岩監督は「使うというと必ず使わなければいけなくなりますが、ルールとしてOKなので、招集はIW(インターナショナル・マッチウィーク)外なので希望することと叶うことは全く別です」とコメント。「今回の大会でU-23の選手たちも非常に成長したので、そういう線もあるかなと。全体を見れば使うこともあるかもしれないし、人数も少ないかもしれないですし、U-23で行くかもしれないし…今はフラットです」と語り、現時点ではまだ考えきってはいないとした。 とはいえ、本大会まで時間も短い。活動としては6月に一度あるが、ラージリストの登録期限も迫っているという。 「登録期限があって、ラージグループを作らないければいけないです」 「決勝戦が終わってから短い時間でコーチングスタッフでミーティングをしました。日毎に状況が変わっていくと思うので、オーバーエイジのことですし、明後日からJリーグも再開しますし、しっかり見極めていきたいです」 オーバーエイジを仮に3名呼ぶとなれば、残りは15名。優勝したメンバーの中から選んだとしても8名が脱落。さらに、今回招集されていない海外組、国内組の選手もいる。 この世代を立ち上げてから大岩監督が招集した選手は「86名」。その中からオーバーエイジを引けば、15名を選ぶ必要があり、「86名」以外にも可能性はあるという。 「もちろんです。今回「86」という数字が表に出ましたが、呼んだことある選手、ない選手、海外にも居ますし、今活躍している若い選手も是非台頭してきてほしいなと思います」 選手たちにとってはより一層厳しいサバイバルに突入。ただ、属人的なチームを作らなかった大岩監督のチームに入るためには、まずは所属クラブで結果を出すことが重要。果たして、7月の本番に選ばれる18名は誰なのか。ここからはクラブでの活躍に注目がより集まることとなる。 2024.05.05 08:15 Sun5