U-23日本代表も出場するパリ五輪出場16カ国が全て決定! 最後の椅子はギニア、初出場は3カ国

2024.05.10 06:45 Fri
パリ五輪男子サッカーの組み合わせ
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パリ五輪男子サッカーの組み合わせ
9日、パリ・オリンピックの最後の出場権をかけた大陸間プレーオフが開催。U-23インドネシア代表vsU-23ギニア代表は、0-1でギニアが勝利を収めた。先日まで行われていたAFC U23アジアカップでは、見事に優勝したU-23日本代表、2位のU-23ウズベキスタン代表、3位のU-23イラク代表が出場権を獲得。アジア4位のインドネシアが、アフリカ4位のギニアとの最後の戦いに臨んだ。

試合はこう着状態で進んだが、ギニアがPKで先制。インドネシアは、シン・テヨン監督が後半のPK判定に猛抗議すると連続でイエローカードが提示され退席処分に。怒りの収まらないシン・テヨン監督がなかなかベンチを後にせず、試合がストップする事態もあった。
これにより、男子サッカーの出場16カ国が全て決定。最後に出場が決まったギニアは、グループAに入り、開催国のフランスの他、アメリカ、ニュージーランドと同居することとなった。なお、日本はグループDに入り、パラグアイ、マリ、イスラエルと対戦する。

今大会の出場国の中での最多出場はアメリカの15回。続いてフランスの14回、エジプトの13回となる。日本はスペインと並び4位タイの12回。また、ウクライナ、ウズベキスタン、ドミニカが初出場となる。最も離れていたのはギニアで14大会ぶり2回目の出場となった。
パリ・オリンピックのサッカー競技は、男子の初戦が7月24日、決勝は8月9日に行われる。

◆パリ・オリンピック出場16カ国
【グループA】
フランス/開催国(2大会連続14回目)
アメリカ/北中米カリブ1位(4大会ぶり15回目)
ギニア/大陸間PO(14大会ぶり2回目)
ニュージーランド/オセアニア1位(2大会連続4回目)

【グループB】
アルゼンチン/南米2位(3大会連続10回)
モロッコ/アフリカ1位(3大会ぶり8回目)
イラク/アジア3位(2大会ぶり6回目)
ウクライナ/ヨーロッパ3位(初出場)

【グループC】
ウズベキスタン/アジア2位(初出場)
スペイン/ヨーロッパ1位(2大会連続12回目)
エジプト/アフリカ2位(2大会連続13回目)
ドミニカ共和国/北中米カリブ2位(初出場)

【グループD】
日本/アジア3位(8大会連続12回目)
パラグアイ/南米1位(5大会ぶり3回目)
マリ/アフリカ3位(5大会ぶり2回目)
イスラエル/ヨーロッパ2位(12大会ぶり3回目)


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【日本サッカー見聞録】五輪OA枠5人の候補を絞ってみた

▽今日のスポーツ紙でリオ五輪OA(オーバーエイジ)枠の候補5人の名前が取り上げられていた。G大阪のDF藤春、広島のDF塩谷、川崎FのFW大久保、ハノーファー96からセビージャへの移籍が噂されるMF清武、そしてFCケルンのFW大迫だ。 ▽藤春と塩谷の招集理由は簡単だ。トゥーロン国際大会で左SB亀川(福岡)が負傷。本大会には間に合うというものの、まだJリーグに復帰できていないだけに不安がつきまとう。このための藤春招集だろう。そして右SBの松原(新潟)は5月29日の仙台戦で復帰こそ果たしたものの、万全のコンディションか疑わしい。さらにCB奈良(川崎F)はJリーグで骨折、CB岩波(神戸)もトゥーロン国際大会で左膝を傷めて、本大会に間に合うかは微妙だ。そこで右SBもCBもできる塩谷という人選になったのだろう。 ▽23歳以下ではMF遠藤(浦和)とMF橋本(FC東京)もCBや右SBでプレーできるものの、やはり彼らはボランチで起用したいというチーム事情もありそうだ。そこでDF陣は松原、植田、三浦(か岩波)、亀川の4人に加え、OA枠として藤春と塩谷の6人という顔ぶれになる。最終予選では主力として活躍した右SB室屋(FC東京)は、チームの全体練習に部分合流しているので、彼の回復次第では松原との競争になりそうだ。 ▽MF陣は遠藤、橋本に手倉森ジャパンの常連である矢島(岡山)、南野(ザルツブルク)の4人は当確。FW陣も浅野(広島)、富樫(横浜FM)、久保(ヤングボーイズ)の3人は決まりだろう。残る枠はMF陣が2人、FW陣が1人ということになる。MF枠の候補は大島(川崎F)や野津田(新潟)がいるし、FW枠にはこちらも復帰組の鈴木(新潟)がいるし、オナイウ阿道(千葉)もトゥーロン国際大会では活躍した。ここに残り1枠のOA枠をどちらで使うかということになる。 ▽大迫の去就は未定だが、海外組にとって事前キャンプの始まる7月中旬は新シーズンに向けて準備を始める時期だけに、コンディション調整に問題はないだろう。逆に34歳の大久保は、梅雨明けの蒸し暑い時期を過ごした後での調整となるだけに、体力的な不安がつきまとう。3人ともブラジルW杯のメンバーだったため、黄熱病の予防接種をする必要がないのは利点だが、手倉森監督も最後の最後までラスト1枠で頭を悩ませるのではないだろうか。 ▽個人的には、遠藤と橋本のダブル・ボランチに、MF陣は右から野津田、清武、南野と並べ、久保の1トップがベスト布陣ではないだろうか。このため最後のOA枠は、リオ五輪出場が可能であれば清武を推したい。キリンカップを見た後では、余計にその印象が強くなったのも事実である。 2016.06.09 20:00 Thu

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