スペイン代表のプレシーズンも終わった…/原ゆみこのマドリッド

2024.09.11 19:00 Wed
©︎RFEF
「メルヘンユニでも弱くはないのよね」そんな風に私が頷いていたのは火曜日、またTVで流し見していたU21ユーロ予選でスペインがハンガリーにロベルト・ナバロ(マジョルカ)のゴールで0-1と勝利。10試合中7試合目にして、早くも2025年の本大会の切符を掴むのを見た時のことでした。いやあ、確かにこの夏のパリ五輪を制したU23代表も何故か、フランスの地では第2ユニのレモンイエローを着用してプレーする試合が多かったんですけどね。金メダリストであるクバルシ(バルサ)やサム(アトレティコからポルトに移籍、昨季はアラベスでプレー)、トゥリテンテス(レアル・ソシエダ)、イトゥルベ(アトレティコB)、ディエゴ・ロペス(バレンシア)、ファンル(セビージャ)らにもっと若いメンバーを加えた、五輪の指揮官でもあったサンティ・デニア監督の率いるチームはサクサク、2連勝で目的を果たすことに。
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まあ、その出場権獲得祝いに加われなかったバリオス(アトレティコ)の話はまた後ですることにして、まさに頼もしい後輩たちですが、この9月代表戦は兄貴分たちもアウェイ戦が2試合続き、うーん、こちらはネーションズリーグ同グループの他3チーム、セルビア、スイス、デンマークも揃って、第1ユニが赤いというのもあるんですけどね。パステル調の色だけでなく、シャツの背中の首のところ付いている、赤いカーネーションを見る度、私もこんな可愛いユニでプレーして、敵に舐められるんじゃないかと思ったもの。それこそ先週木曜のグループリーグ初戦、セルビア戦でスコアレスドローした際など、7月に12年ぶりに戴冠したユーロのせいで、王者呆けしちゃったのかと恐れもしたところ、全然大丈夫。というのも…。そう、日曜にジュネーブで2節のスイス戦に挑んだスペインA代表だったんですが、実は試合前はセルビア戦で足首に重度のネンザを負ったオジャルサバル(レアル・ソシエダ)が離脱していただけでなく、ダニ・オルモも打撲のせいで、プレーできないという逆境が発生。モラタ(アトレティコからミランに移籍)も負傷中で招集されていなかったこともあり、ゴール不足が懸念されていたんですけどね。蓋を開けてみれば、ええ、シメオネ監督もよく、「La pelota no quiso entrar/ラ・ペロータ・ノー・キソ・エントラル(ボールがゴールに入りたがらなかった)」と言い訳しているように、セルビア戦は本当に撃っても撃っても入らない日だっただけなのが判明したんですよ。
何よりの大当たりだったのは、デ・ラ・フエンテ監督がセルビア戦のアジョセ(ベティスからビジャレアルに移籍)から、CFをホセル(レアル・マドリーへのレンタルが終わってアル・ガラファに移籍)に変えたことで、早くも3分にはシュート。これは代表引退をしたゾマー(ミラン)の後を継いだGKコベル(ドルトムント)に弾かれてしまったものの、それから1分もしないうち、エリア内右奥からのジャマル(バルサ)のクロスをヘッドでジャストミートとは頼もしい。そのボールはコベルが弾いたものの、ゴールラインを越えていたことがVAR(ビデオ審判)で確認され、先制点となってくれたから、驚いたの何のって。

それでも初戦のデンマーク戦で2-0と負けていたスイスは同胞の熱い応援を受けて、すぐに反撃を開始。ユーロの後、ゾマー以外にもファビアン・シェア(ニューキャッスル)、ジェルダン・チャチリ(バーゼル)らも代表引退、その日は直前の試合で退場したグラニト・ジャカ(レバークーゼン)も出場停止だったにも関わらず、7分にはエンボロ(モナコ)のアシストでオメラジッチ(モンペリエ)にGKダビド・ラジャ(アーセナル)が破られているって、どういうこと?いえ、この時はプレーの起点でフロイラー(ボローニャ)の手にボールが当たり、ハンドのファールでゴールは認められなかったんですけどね。
実際、この試合の前半は波乱続きで、いえ、13分にニコ・ウィリアムス(アスレティック)のシュートがコベルに弾かれた後、エリア内に駆けつけたファビアン(PSG)が撃ち込んで、スペインは2点目をゲット。セルビア戦の精度のなさは一過性だったことを証明してくれたのは良かったですよ。それが21分、カウンターで抜け出したエンボロを追ったル・ノルマン(アトレティコ)が相手を力づくで止め、最後のDFのファールということで、レッドカードを出されてしまうとは、これ如何に。最初はエンボロがオフサイドだった可能性もあったため、私もすがるような思いで、VAR判定を待っていたんですが、そうは問屋が卸しません。

結局、オフサイドはなく、ル・ノルマンは退場に。いえ、アトレティコ的には代表2試合フル出場とならず、体力を温存できたのは有難いんですけどね。この試合の後半にイエローカードをもらい、累積警告となったカルハバル(マドリー)と共に、彼も10月最初の1試合は出場停止になるため、スペイン代表から、マドリッド勢が消滅してしまう危険もなきにしろあらず。まあ、そんな心配はもっと先にすればいいんですが、すぐにデ・ラ・フエンテ監督はペドリ(バルサ)を下げ、CBビビアン(アスレティック)を入れたとはいえ、残り70分以上、数的劣勢でプレーしなければいけなくなったスペインが持ち越えたのかというと…。

それが雨がザーザー降っていたスタッド・ドゥ・ジュネーブで、耐えちゃたどころじゃなかったんですよ。いえ、41分にはエンボロがヘッドで繋いだボールをアムドゥニ(ベンフィカ)にゴールに蹴り込まれ、1点差に迫られて、ハーフタイムに入ったスペインだったんですけどね。更に後半3分はやはりCKから、アンドゥニにヘッドされ、そのボールをビビアンがクリアし損ねて、オウンゴールに。その時は幸い、バルガス(アウクスブルク)のCKの軌道がゴールラインを越えていたおかげで命拾いという幸運に恵まれたんですが、10人で何とか、やりくりしていたスペインに再び、火が点いたのは残り15分となってからのことでした。

そう、後半頭から、「とても要求の高い前半のせいで疲れ果てていた」(デ・ラ・フエンテ監督)ジャマルとバトンタッチしたフェラン・トーレスが、バルサの先輩としての矜持を見せてくれたんですよ。32分にはGKラジャのロングキックを追って、敵エリアの右側からファビアンにキラーパス。これをユーロでも2得点を挙げているMFがゴールに変えると、その3分後にはまたフェランがホセルのスルーパスからドリブルで上がり、今度は自分で4点目を挙げてしまったとなれば、もう恐れるものは何もない?

そのまま、1-4で勝利したスペインだったんですが、この日の彼らの冴えぶりはデータからもわかって、21本も撃ちながら、ゴールがまったく入らなかったセルビア戦と違い、合計9本のシュートで枠内が8本も。この勝利でようやく、代表もプレシーズンが終わったと言っていいかと思いますが、いやあ。次回は1カ月先の10月12日、2連勝で首位に立っているデンマークをムルシアのエンリケ・リコに、その3日後にセルビアをコルドバのヌエボ・アルカンヘルに迎えるとあって、それまでに誰に何が起きるかわかりませんからね。チームの継続性を保証できないのは辛いところですが、とりあえず、ユーロ同様に強いスペインが見られたのは良かったかと。

え、スペイン代表戦が終わったってことはもう、リーガ再開も近いんじゃないかって?その通りで、金曜には弟分のレガネスがアウェイのベティス戦で5節の先陣を切るんですけどね。このparon(パロン/リーガの停止期間)のおかげで、8月末の移籍市場クローズ最後の瞬間にサプライズ加入したハラー(ドルトムントからレンタル)がチームに慣れることができたのは嬉しい限り。とりあえず、1部再昇格してからの4試合を1勝2分け1敗で9位と、まずまずなスタートを切ったボルハ・ヒメネス監督のチームは、これでFWが6人となり、ミゲール・デ・ラ・フエンテを筆頭にディエゴ・ガルシア、ファン・クルス、ラバ、ムニル(ラス・パルマスから移籍)と駒は十分なんですけどね。やはり2部と違って、そうそうゴールは入るもんじゃないため、アタッカーは多いに越したことはありませんって。

そして土曜にはお隣さん、ヘタフェもセビージャへ赴き、こちらはサンチェス・ピスファンでベティスのお隣さんとアウェイゲーム。ボルダラス監督のチームは開幕から、ずっと引分けで16位と、マドリッド勢の中で一番下にいるんですが、それにはミッドウィーク開催の3節ベティス戦が、相手にコンフェレンスリーグ予選プレーオフがあったために順延となり、まだ3試合しかプレーしていないという事情も。いえ、だからって、得点がボランチ本職ながら、CFに抜擢されているウチェ(RFEF1部/実質3部のセウタから移籍)の開幕アスレティック戦での同点ゴールしかないというのはあまり、励ましにはなりませんけどね。

0-0に終わったコリセウムでのレアル・ソシエダから、2週間も経つとなれば、今度こそ、エースのボルハ・マジョラル、マドリーの夏のアメリカツアーでネンザしたアルバロ・ロドリゲス(RMカスティージャからレンタル)らの実戦復帰が期待されるところですが、こればっかりはねえ。幸い、相手のセビージャは開幕から1分け3敗で最下位と、調子が悪いのは都合がいいんですけどね。来週はそのベティス戦が水曜に入って、3連戦となるため、ヘタフェも早く、最善がスコアレスドローという状態から、脱却してほしいものです。

そして土曜の午後9時(日本時間翌午前4時)からは兄貴分マドリーの番で、こちらはサン・セバスティアンでのレアル・ソシエダ戦。ええ、オジャルサバルが松葉杖をついて、帰って行ったチームですが、彼らはヘタフェ戦でもブライス・メンデス、トラオレを負傷で失うという不運に遭遇しているんですよ。とはいえ、ケガ人自慢ではマドリーの方が上を行っていて、ええ、ご存知の通り、昨季、ヒザの靭帯を断裂したアラバ、UEFAスーパーカップの前日練習でヒザを捻ったカマビンガ、代表戦直前のベティス戦で重度のネンザを負ったセバージョスはまだ当分、戻れない見込み。

唯一、フランス代表から即Uターンとなった2人組のうち、メンディだけは大丈夫そうなんですけどね。足の中足骨の痛みに悩むチュアメニ、足底筋を痛めたベリンガム、太もものケガでブラジル代表を早退してきたミリトンは微妙なところで、何せ、マドリーはこの先、3週間、地獄の連戦サイクルに突入。とりわけ、来週火曜には新フォーマットのCL1節、シュットガルト戦も控えているため、アンチェロッティ監督も選手にムリはさせないでしょうが、何はなくとも攻撃面では人が余りまくっていますからね。

ええ、この各国代表戦でもロドリゴが土曜のエクアトリア戦で決勝ゴールを挙げたかと思えば、ブライムもモロッコ代表で2得点して帰還。ネーションズリーグ1節のウェールズ戦で終盤、交代を頼み、すわ負傷かと心配されたギュレルもただの打撲で、月曜のアイスランド戦でアシストを記録していますし、モドリッチまでが日曜のポーランド戦で直接FKを決め、クロアチアを勝利に導いているとなればって、え?長年の夢が叶って、とうとうマドリー入団を果たした超大型新人、エムバペはどうしたのかって?

いやあ、4節のベティス戦で2得点挙げ、とうとうリーガでもゴールデビューした彼だったんですが、お隣さんのグリーズマン同様、フランス代表の2試合ではあまり貢献できなくてねえ。イタリアに1-3と負けた後、月曜のベルギー戦では共々、ベンチスタートとなったんですが、チームは彼らがピッチに入る前にコロ・ムアニとデンベレのPSGコンビがゴールを決め、2-0と勝利。もう33才になったグリーズマンはともかく、25才のエムバペがあれではデシャン監督も大変かと。

一方、そのグリーズマンや太平洋の向こうに出向しているアルゼンチン代表組の帰りを首を長くして待っているアトレティコは日曜午後9時から、メトロポリターノでのバレンシア戦でリーガ再開となるんですが、週が明けて、ショックなニュースが一つ。というのも筋肉痛でU21スペイン代表を離脱してきたバリオスが思ったより重傷で、実は全治1ケ月のケガだったというのがわかったからですが、マドリー同様、連戦期間に入るシメオネ監督のチームにとっては、かなりの痛手になったかと。同様に体調不良のオブラクの代わりに出場したデビュー戦、アスレティック戦で痛めた背中のせいで、アルゼンチン代表を早退してきたGKムッソは火曜のマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習から合流しています。

ちなみに現在、相手のバレンシアはウーゴ・ドゥロの負傷と、強姦容疑で逮捕されたラファ・ミル(セビージャからレンタル)がチームから隔離されたのが重なり、得点力が低下しているのはともかく、シメオネ監督はこの試合でこの夏、最後の補強となったCBレングレ(バルサからレンタル)のデビューを計画しているよう。まあ、今回の代表戦週間はヒメネスも出場停止でウルグアイ代表に行っていませんから、守備の面では心配はなさそうですけどね。それより指揮官の願いは、チリ戦でgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を挙げたフリアン・アルバレス(マンチェスター・シティから移籍)が火曜深夜のコロンビア戦でもゴールづいて、その勢いをアトレティコでの初得点に繋げてくれることだった?

いや、実際、不思議な縁で、その対戦のコロンビア側では、ペルー戦で後半だけの出場だったハメス・ロドリゲスが先発。しかもアルゼンチンに2-1と勝利するPKゴールを決めたとなれば、嫌が応でも月曜にオサスナ戦をエスタディオ・バジェカスで迎えるラージョファンの胸は、ファルカオに続く、この夏の目玉移籍のデビューへの期待で高鳴ることになったんですが、もしやそれはイニゴ・ペレス監督も同じだった?ええ、今は11位とはいえ、ラージョはバルサ、エスパニョールとカタルーニャ勢に負けて、2連敗中ですからね。RdT(ラウール・デ・トマス)の姿をほとんど見かけなくなった昨今、さすがにカメージョだけでは頼りないため、チームが勝ち癖を取り戻すためにもハメスには貢献してもらいたいものですが…何かちょっと、再びスタジアム通い漬けになる今週末以降のハードスケジュールが私も恐ろしいんですよね。

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「メルヘンユニでも弱くはないのよね」そんな風に私が頷いていたのは火曜日、またTVで流し見していたU21ユーロ予選でスペインがハンガリーにロベルト・ナバロ(マジョルカ)のゴールで0-1と勝利。10試合中7試合目にして、早くも2025年の本大会の切符を掴むのを見た時のことでした。いやあ、確かにこの夏のパリ五輪を制したU23代表も何故か、フランスの地では第2ユニのレモンイエローを着用してプレーする試合が多かったんですけどね。金メダリストであるクバルシ(バルサ)やサム(アトレティコからポルトに移籍、昨季はアラベスでプレー)、トゥリテンテス(レアル・ソシエダ)、イトゥルベ(アトレティコB)、ディエゴ・ロペス(バレンシア)、ファンル(セビージャ)らにもっと若いメンバーを加えた、五輪の指揮官でもあったサンティ・デニア監督の率いるチームはサクサク、2連勝で目的を果たすことに。 まあ、その出場権獲得祝いに加われなかったバリオス(アトレティコ)の話はまた後ですることにして、まさに頼もしい後輩たちですが、この9月代表戦は兄貴分たちもアウェイ戦が2試合続き、うーん、こちらはネーションズリーグ同グループの他3チーム、セルビア、スイス、デンマークも揃って、第1ユニが赤いというのもあるんですけどね。パステル調の色だけでなく、シャツの背中の首のところ付いている、赤いカーネーションを見る度、私もこんな可愛いユニでプレーして、敵に舐められるんじゃないかと思ったもの。それこそ先週木曜のグループリーグ初戦、セルビア戦でスコアレスドローした際など、7月に12年ぶりに戴冠したユーロのせいで、王者呆けしちゃったのかと恐れもしたところ、全然大丈夫。というのも…。 そう、日曜にジュネーブで2節のスイス戦に挑んだスペインA代表だったんですが、実は試合前はセルビア戦で足首に重度のネンザを負ったオジャルサバル(レアル・ソシエダ)が離脱していただけでなく、ダニ・オルモも打撲のせいで、プレーできないという逆境が発生。モラタ(アトレティコからミランに移籍)も負傷中で招集されていなかったこともあり、ゴール不足が懸念されていたんですけどね。蓋を開けてみれば、ええ、シメオネ監督もよく、「La pelota no quiso entrar/ラ・ペロータ・ノー・キソ・エントラル(ボールがゴールに入りたがらなかった)」と言い訳しているように、セルビア戦は本当に撃っても撃っても入らない日だっただけなのが判明したんですよ。 何よりの大当たりだったのは、デ・ラ・フエンテ監督がセルビア戦のアジョセ(ベティスからビジャレアルに移籍)から、CFをホセル(レアル・マドリーへのレンタルが終わってアル・ガラファに移籍)に変えたことで、早くも3分にはシュート。これは代表引退をしたゾマー(ミラン)の後を継いだGKコベル(ドルトムント)に弾かれてしまったものの、それから1分もしないうち、エリア内右奥からのジャマル(バルサ)のクロスをヘッドでジャストミートとは頼もしい。そのボールはコベルが弾いたものの、ゴールラインを越えていたことがVAR(ビデオ審判)で確認され、先制点となってくれたから、驚いたの何のって。 それでも初戦のデンマーク戦で2-0と負けていたスイスは同胞の熱い応援を受けて、すぐに反撃を開始。ユーロの後、ゾマー以外にもファビアン・シェア(ニューキャッスル)、ジェルダン・チャチリ(バーゼル)らも代表引退、その日は直前の試合で退場したグラニト・ジャカ(レバークーゼン)も出場停止だったにも関わらず、7分にはエンボロ(モナコ)のアシストでオメラジッチ(モンペリエ)にGKダビド・ラジャ(アーセナル)が破られているって、どういうこと?いえ、この時はプレーの起点でフロイラー(ボローニャ)の手にボールが当たり、ハンドのファールでゴールは認められなかったんですけどね。 実際、この試合の前半は波乱続きで、いえ、13分にニコ・ウィリアムス(アスレティック)のシュートがコベルに弾かれた後、エリア内に駆けつけたファビアン(PSG)が撃ち込んで、スペインは2点目をゲット。セルビア戦の精度のなさは一過性だったことを証明してくれたのは良かったですよ。それが21分、カウンターで抜け出したエンボロを追ったル・ノルマン(アトレティコ)が相手を力づくで止め、最後のDFのファールということで、レッドカードを出されてしまうとは、これ如何に。最初はエンボロがオフサイドだった可能性もあったため、私もすがるような思いで、VAR判定を待っていたんですが、そうは問屋が卸しません。 結局、オフサイドはなく、ル・ノルマンは退場に。いえ、アトレティコ的には代表2試合フル出場とならず、体力を温存できたのは有難いんですけどね。この試合の後半にイエローカードをもらい、累積警告となったカルハバル(マドリー)と共に、彼も10月最初の1試合は出場停止になるため、スペイン代表から、マドリッド勢が消滅してしまう危険もなきにしろあらず。まあ、そんな心配はもっと先にすればいいんですが、すぐにデ・ラ・フエンテ監督はペドリ(バルサ)を下げ、CBビビアン(アスレティック)を入れたとはいえ、残り70分以上、数的劣勢でプレーしなければいけなくなったスペインが持ち越えたのかというと…。 それが雨がザーザー降っていたスタッド・ドゥ・ジュネーブで、耐えちゃたどころじゃなかったんですよ。いえ、41分にはエンボロがヘッドで繋いだボールをアムドゥニ(ベンフィカ)にゴールに蹴り込まれ、1点差に迫られて、ハーフタイムに入ったスペインだったんですけどね。更に後半3分はやはりCKから、アンドゥニにヘッドされ、そのボールをビビアンがクリアし損ねて、オウンゴールに。その時は幸い、バルガス(アウクスブルク)のCKの軌道がゴールラインを越えていたおかげで命拾いという幸運に恵まれたんですが、10人で何とか、やりくりしていたスペインに再び、火が点いたのは残り15分となってからのことでした。 そう、後半頭から、「とても要求の高い前半のせいで疲れ果てていた」(デ・ラ・フエンテ監督)ジャマルとバトンタッチしたフェラン・トーレスが、バルサの先輩としての矜持を見せてくれたんですよ。32分にはGKラジャのロングキックを追って、敵エリアの右側からファビアンにキラーパス。これをユーロでも2得点を挙げているMFがゴールに変えると、その3分後にはまたフェランがホセルのスルーパスからドリブルで上がり、今度は自分で4点目を挙げてしまったとなれば、もう恐れるものは何もない? そのまま、1-4で勝利したスペインだったんですが、この日の彼らの冴えぶりはデータからもわかって、21本も撃ちながら、ゴールがまったく入らなかったセルビア戦と違い、合計9本のシュートで枠内が8本も。この勝利でようやく、代表もプレシーズンが終わったと言っていいかと思いますが、いやあ。次回は1カ月先の10月12日、2連勝で首位に立っているデンマークをムルシアのエンリケ・リコに、その3日後にセルビアをコルドバのヌエボ・アルカンヘルに迎えるとあって、それまでに誰に何が起きるかわかりませんからね。チームの継続性を保証できないのは辛いところですが、とりあえず、ユーロ同様に強いスペインが見られたのは良かったかと。 え、スペイン代表戦が終わったってことはもう、リーガ再開も近いんじゃないかって?その通りで、金曜には弟分のレガネスがアウェイのベティス戦で5節の先陣を切るんですけどね。このparon(パロン/リーガの停止期間)のおかげで、8月末の移籍市場クローズ最後の瞬間にサプライズ加入したハラー(ドルトムントからレンタル)がチームに慣れることができたのは嬉しい限り。とりあえず、1部再昇格してからの4試合を1勝2分け1敗で9位と、まずまずなスタートを切ったボルハ・ヒメネス監督のチームは、これでFWが6人となり、ミゲール・デ・ラ・フエンテを筆頭にディエゴ・ガルシア、ファン・クルス、ラバ、ムニル(ラス・パルマスから移籍)と駒は十分なんですけどね。やはり2部と違って、そうそうゴールは入るもんじゃないため、アタッカーは多いに越したことはありませんって。 そして土曜にはお隣さん、ヘタフェもセビージャへ赴き、こちらはサンチェス・ピスファンでベティスのお隣さんとアウェイゲーム。ボルダラス監督のチームは開幕から、ずっと引分けで16位と、マドリッド勢の中で一番下にいるんですが、それにはミッドウィーク開催の3節ベティス戦が、相手にコンフェレンスリーグ予選プレーオフがあったために順延となり、まだ3試合しかプレーしていないという事情も。いえ、だからって、得点がボランチ本職ながら、CFに抜擢されているウチェ(RFEF1部/実質3部のセウタから移籍)の開幕アスレティック戦での同点ゴールしかないというのはあまり、励ましにはなりませんけどね。 0-0に終わったコリセウムでのレアル・ソシエダから、2週間も経つとなれば、今度こそ、エースのボルハ・マジョラル、マドリーの夏のアメリカツアーでネンザしたアルバロ・ロドリゲス(RMカスティージャからレンタル)らの実戦復帰が期待されるところですが、こればっかりはねえ。幸い、相手のセビージャは開幕から1分け3敗で最下位と、調子が悪いのは都合がいいんですけどね。来週はそのベティス戦が水曜に入って、3連戦となるため、ヘタフェも早く、最善がスコアレスドローという状態から、脱却してほしいものです。 そして土曜の午後9時(日本時間翌午前4時)からは兄貴分マドリーの番で、こちらはサン・セバスティアンでのレアル・ソシエダ戦。ええ、オジャルサバルが松葉杖をついて、帰って行ったチームですが、彼らはヘタフェ戦でもブライス・メンデス、トラオレを負傷で失うという不運に遭遇しているんですよ。とはいえ、ケガ人自慢ではマドリーの方が上を行っていて、ええ、ご存知の通り、昨季、ヒザの靭帯を断裂したアラバ、UEFAスーパーカップの前日練習でヒザを捻ったカマビンガ、代表戦直前のベティス戦で重度のネンザを負ったセバージョスはまだ当分、戻れない見込み。 唯一、フランス代表から即Uターンとなった2人組のうち、メンディだけは大丈夫そうなんですけどね。足の中足骨の痛みに悩むチュアメニ、足底筋を痛めたベリンガム、太もものケガでブラジル代表を早退してきたミリトンは微妙なところで、何せ、マドリーはこの先、3週間、地獄の連戦サイクルに突入。とりわけ、来週火曜には新フォーマットのCL1節、シュットガルト戦も控えているため、アンチェロッティ監督も選手にムリはさせないでしょうが、何はなくとも攻撃面では人が余りまくっていますからね。 ええ、この各国代表戦でもロドリゴが土曜のエクアトリア戦で決勝ゴールを挙げたかと思えば、ブライムもモロッコ代表で2得点して帰還。ネーションズリーグ1節のウェールズ戦で終盤、交代を頼み、すわ負傷かと心配されたギュレルもただの打撲で、月曜のアイスランド戦でアシストを記録していますし、モドリッチまでが日曜のポーランド戦で直接FKを決め、クロアチアを勝利に導いているとなればって、え?長年の夢が叶って、とうとうマドリー入団を果たした超大型新人、エムバペはどうしたのかって? いやあ、4節のベティス戦で2得点挙げ、とうとうリーガでもゴールデビューした彼だったんですが、お隣さんのグリーズマン同様、フランス代表の2試合ではあまり貢献できなくてねえ。イタリアに1-3と負けた後、月曜のベルギー戦では共々、ベンチスタートとなったんですが、チームは彼らがピッチに入る前にコロ・ムアニとデンベレのPSGコンビがゴールを決め、2-0と勝利。もう33才になったグリーズマンはともかく、25才のエムバペがあれではデシャン監督も大変かと。 一方、そのグリーズマンや太平洋の向こうに出向しているアルゼンチン代表組の帰りを首を長くして待っているアトレティコは日曜午後9時から、メトロポリターノでのバレンシア戦でリーガ再開となるんですが、週が明けて、ショックなニュースが一つ。というのも筋肉痛でU21スペイン代表を離脱してきたバリオスが思ったより重傷で、実は全治1ケ月のケガだったというのがわかったからですが、マドリー同様、連戦期間に入るシメオネ監督のチームにとっては、かなりの痛手になったかと。同様に体調不良のオブラクの代わりに出場したデビュー戦、アスレティック戦で痛めた背中のせいで、アルゼンチン代表を早退してきたGKムッソは火曜のマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習から合流しています。 ちなみに現在、相手のバレンシアはウーゴ・ドゥロの負傷と、強姦容疑で逮捕されたラファ・ミル(セビージャからレンタル)がチームから隔離されたのが重なり、得点力が低下しているのはともかく、シメオネ監督はこの試合でこの夏、最後の補強となったCBレングレ(バルサからレンタル)のデビューを計画しているよう。まあ、今回の代表戦週間はヒメネスも出場停止でウルグアイ代表に行っていませんから、守備の面では心配はなさそうですけどね。それより指揮官の願いは、チリ戦でgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を挙げたフリアン・アルバレス(マンチェスター・シティから移籍)が火曜深夜のコロンビア戦でもゴールづいて、その勢いをアトレティコでの初得点に繋げてくれることだった? いや、実際、不思議な縁で、その対戦のコロンビア側では、ペルー戦で後半だけの出場だったハメス・ロドリゲスが先発。しかもアルゼンチンに2-1と勝利するPKゴールを決めたとなれば、嫌が応でも月曜にオサスナ戦をエスタディオ・バジェカスで迎えるラージョファンの胸は、ファルカオに続く、この夏の目玉移籍のデビューへの期待で高鳴ることになったんですが、もしやそれはイニゴ・ペレス監督も同じだった?ええ、今は11位とはいえ、ラージョはバルサ、エスパニョールとカタルーニャ勢に負けて、2連敗中ですからね。RdT(ラウール・デ・トマス)の姿をほとんど見かけなくなった昨今、さすがにカメージョだけでは頼りないため、チームが勝ち癖を取り戻すためにもハメスには貢献してもらいたいものですが…何かちょっと、再びスタジアム通い漬けになる今週末以降のハードスケジュールが私も恐ろしいんですよね。 2024.09.11 19:00 Wed
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ダブル王者でも常に勝てる訳ではない…/原ゆみこのマドリッド

「ケガって程でもないか」そんな風に私がホッとしていたのは土曜日、前夜、流し見していたスペインU21代表のユーロ予選スコットランド戦にバリオスが出ていないなと思ったところ、当人は火曜のハンガリー戦遠征には同行せず。エジンバラから、マドリッドに直帰したという報を知った時のことでした。いやあ、あと2勝で本大会出場が決まる弟分代表はハイセン(ボーンマス)とヨセフ(リーズ)のゴールで1-2と勝利。サンティ・デニア監督のチームには、バリオス以外にも複数のパリ五輪金メダリストがいる上、更に若い世代が台頭してきているため、あまり心配する必要はないんですけどね。 それがよりによって、試合前日にバリオスはマルカ(スポーツ紙)に載ったインタビューで、「Este año ya me toca dar un paso/エステ・アーニョ・ジャ・メ・トカ・ダール・ウン・パソ(今季はもう、一歩前に進まないと)。カンテラーノ(Bチーム出身の選手)だった自分から、チームの一員へとね」と、アトレティコにおけるプレゼンス向上を力強く宣言。その矢先に筋肉痛で代表戦に出られず、スゴスゴ戻って来るとはどこか、間が抜けていない?とはいえ、リーガ再開まではまだ1週間あるため、シメオネ監督としては21才のMFが自重して、日曜のバレンシア戦までに回復できるよう、努めてくれるのは有難いはずですけどね。それとは真逆で、この代表戦週間で一気に負傷禍に突入してしまったのはお隣さん。 そう、レアル・マドリーではparon(パロン/リーガの停止期間)直前の4節ベティス戦でセバージョスが全治2カ月の足首ネンザを負ってしまったのを皮切りに、翌月曜にはチュアメニとメンディがフランス代表から即Uターン。この2人はそれ程、重傷ではないようですが、水曜には大西洋の向こう側から、ミリトンがブラジル代表の練習中に太ももにミニ肉離れを起こし、代表離脱することになったという知らせが。木曜のネーションズリーグのウェールズ戦でも、トルコ代表で先発していたアルダ・ギュレルが終盤に交代を要請し、更なるアラームが鳴り響いたんですが、幸いこちらはただの打撲だったよう。 それより大ごとになってきたのは、アンチェロッティ監督のチームのCB不足で、ええ、ナチョ(アル・カーディシーヤ)が抜けた後、アラバも11月頃までヒザの靭帯断裂のリハビリが終わらないにも関わらず、この夏、守備陣の補強をしなかったツケが早くも出てしまったんですよ。開幕4試合はリュディガーとミリトンのCBコンビで回してきたのが、まだ後者の詳しい診断結果は出ていませんが、土曜のレアル・ソシエダ戦に出られないことは確実。前者の方は今回、ドイツ代表に行かず、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場に残って、疲れをとることができたものの、あとトップチームにいるCBはケガがちで、今季まだデビューしていないバジェホだけですからね。 そんな緊急時のアンチェロッティ監督のウルトラCはチュアメニのジョブチェンジだったんですが、彼も中足骨の痛みが週末までに取れるか、まだわからず。おまけにアテにしていたカンテラーノのCBも次々、負傷に倒れ、下手したら、レアル・アレーナのピッチにはカルバハルが昨季のデジャブで再び、CBとして立っているなんてこともあるかも。うーん、実際のところ、各国代表戦週間前から、負傷でいなかったカマビンガとベリンガムがまだ復帰できていない中盤も人出足りない感ありありなんですけどね。バルサと違って、プレシーズンマッチでプレーした有望なカンテラーノは次々、レンタルや権利50%売却で外に出してしまうマドリーだけに、あと1試合、ポーランド戦が残っているモドリッチ(クロアチア)だけは、せめて無事に戻って来てほしいものですが…。 まあ、その辺はまだリーガ再開までは時間があるため、置いておくことにして、木曜にユーロ王者として初めて挑む、ネーションズリーグ1節のセルビア戦をプレーしたスペインA代表はどうだったのか、お話していくことにすると。いやあ、月曜にラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会本部で合宿を始め、水曜夕方にはベオグラードに移動した彼らだったんですが、ライコ・ミティッチ・スタジアムでの一戦はかなり期待外れでねえ。とりわけ前半はシュートこそあったものの、本当に惜しかったチャンスは今回、負傷で招集されなかったモラタ(ミラン)の代わりとして、CFに入ったアジョセ(ビジャレアル)がダニ・オルモ(バルサ)からのtaconazo(タコナソ/ヒールキック)を受けて、33分に撃った一発ぐらい。 それも残念ながら、GKライコビッチ(アル・イティハド)にキャッチされてしまっただけでなく、それどころか、DF5人制どころか、全員守備で守り倒し、ずっとカウンターでの反撃を狙っていたセルビアがその直後、スペイン陣内に攻め上がり、千載一遇のチャンスをゲット。そう、ジブコビッチ(PAOK)のスルーパスをヨビッチ(ミラン)にエリア内から、フリーで撃たれるピンチに陥ったんですが、有難い。元マドリーのFWのシュートはGKダビド・ラジャ(アーセナル)が守るゴールを外れてくれたため、スペインは先制されるのを免れることに。 後半も序盤はパッとしなかったため、デ・ラ・フエンテ監督は、11分にはアジョセとククレジャ(チェルシー)をオジャルサバル(レアル・ソシエダ)とグリマルド(レバークーゼン)に代えてみたんですが、うーん、一応、チーム最年少17才のジャナル(バルサ)などは何度か、惜しいシュートを放っていたんですけどね。逆にその対になるニコ・ウィリアムス(アスレティック)の方が1週間前のアトレティコ戦同様、プレシーズンモードだったのが災いしたかと。30分過ぎにはファビアン(PSG)に代わり、ペドリ(バルサ)が、更にはニコ、オルモに代わり、ホセル(アル・ガラファ)、フェラン・トーレス(バルサ)も投入されたものの、40分にホセルがエリア内で倒されたプレーもペナルティにならず、試合はそのまま0-0で終わってしまいましたっけ。 21本(うち枠内5本)もシュートを撃ちながら無得点という、このドロースタートにも、さては今回のネーションズリーグはスペインが戴冠した前回と少々、大会方式が変わり、グループ2位までが勝ち抜け。少なくとも新たに設けられた3月の準々決勝には出られるはずと、デ・ラ・フエンテ監督も先読みしていたんですかね。「Es lo normal de estas alturas de temporada, la falta de ritmo/エス・ロ・ノルマル・デ・エスタス・アルトゥーラス・デ・テンポラーダ、ラ・ファルタ・デ・リトモ(シーズンのこの時期ではリズムが欠けているのは普通のこと)」と達観していたんですが、いやあ。 実際、スペインのいるグループA4はセルビアの他もスイス、デンマークと、一線級と言えるチームがいないため、突破はそんなに難しくはないかと思いますが、やはりドイツであれだけ、強い彼らを見たあとだけに物足りなさが残ったのは確か。もちろん、ユーロで大会MVPを獲ったロドリ(マンチェスター・シティ)がシベレス広場での祝賀イベントでモラタと一緒に、「Gibraltar es enpanol!/ヒブラルタル・エス・エスパニョール(ジブラルタルはスペイン)」とカンティコを歌い、UEFA処分で出られなかった影響もあったんでしょうけどね。セルビア戦をスタンド観戦していた当人はユーロ決勝で負ったケガのせいで、今季はまだクラブの試合に出ていないそう。 となると、日曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からのスイス戦でも、どの程度の助けになってくれるか、微妙なんですが、え?セルビア戦の最後のプレーで足首をネンザ。松葉杖をついてロッカールームを出て来たぐらいの重傷だったため、チームとジュネーブに移動せず。1人、サン・セバスティアン(スペイン北部のビーチリゾート、ソシエダのホームタウン)にオジャルサバルが帰ってしまったせいで、スペインはゴール不足が心配にならないかって?いやあ、それが土曜のスタジアム練習前に開かれた記者会見で、デ・ラ・フエンテ監督が「Dani Olmo no va a entrenarse. Sufrió un golpe/ダニ・オルモ・ノー・バ・ア・エントレナールセ。スフリオ・ウン・ゴルペ(ダニ・オルモは練習しない。打撲を受けている)」と暴露したため、更に事態は深刻になったんですけどね。 こうなると、アジョセ、ホセル、フェラン・トーレス、そして何よりジャマルに頑張ってもらうしかありませんが、まあ撃っても撃っても入らない日はどこのチームにもあること。おそらくスイス戦では運気が変わって、12年ぶりにユーロで頂点に立った再生スペインの力を見せてもらいところですが…もしかして、マドリーはセルビア戦でキャプテンを務めたカルバハルだけ、アトレティコもル・ノルマン(レアル・ソシエダから移籍)だけと、どちらも1人参加とあって、マドリッドのクラブのファンにしてみれば、今のスペイン代表は魅力に欠けているかもしれません。 そして一応、各国代表選手抜きで今週は地道に練習を続けていた各クラブの近況もさらっとお伝えしておくと。総勢11名が出向する中、マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場で細々、セッションを重ねてきたアトレティコは、まあ、それでもコケやジョレンテ、ウルグアイ代表出場停止のヒネメス、サムエル・リノ、リケルメらは残っていますからね。シメオネ監督も連日、気温が30℃以下に下がった快適な環境の中、第2のプレシーズン練習を満喫していたんですが、木曜深夜には大量5人が参加しているアルゼンチン代表のチリ戦でフリアン・アルバレス(マンチェスター・シティから移籍)がgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決めたという朗報が。 試合も3-0と快勝し、母国の代表に自身の三男、ジュリアーノも含め、デ・パウル、モリーナ、GKムッサ(アタランタからレンタル)を送り出しているシメオネ監督も満足だったかと思いますが、残念ながら、ノルウェイ代表に行ったセルロート(ビジャレアルから移籍)の方はハーランド(マンチェスター・シティ)も出ていながら、カザフスタンとスコアレスドローしてしまう始末。まあ、エムバペ(マドリー)とご一緒したグリーズマンのフランスもイタリアに1-3と、パルク・デ・プランスで負けていましたしね。何よりなのはお隣さんと違って、筋肉痛のバリオス以外、誰も負傷していないことですが、ネーションズリーグ組のGKオブラク(スロベニア)やギャラガー(イングランド)ら共々、皆、無事に戻ってきてもらいたいかと。 一方、弟分チームではレガネスが水曜にフエンラブラダ(RFEF1部/実質3部)と親善試合をして、0-3と快勝。移籍市場最終日、深夜零時の刻限ギリギリに入団が決まったハラー(ドルトムントからレンタル)が先制ゴールを決め、早くも決定力のあるFWであること示してくれることに。その横で弟分先輩格2チームからはほとんど、この代表戦期間中、練習を続けているという以外、ニュースが伝わってこないんですが、金曜にはラージョのカメージョがビジャ・デ・バジェカ(バジェカ地区のお祭り)の開幕宣言をする大役を担ったのだとか。 ええ、パリ五輪金メダリストの彼ももう23才とあって、U21スペイン代表は卒業していますからね。A代表に招集されるにはまだ実績が足りず、この代表戦週間はリーガ再開後のチームの起爆剤となるべく、黙々と練習に励むだけでしたから、たまにはそんな晴れの舞台があるのもいいかと。そうそう、ラージョには移籍市場が閉じた後、カディスを退団していたFWセルジ・グゥアルディオラが出戻り加入。昨季は極度のゴール日照りに苦しんだイニゴ・ペレス監督のチームを助けてくれることになったなんてことも。とはいえ、何よりファンが待望しているのは、金曜のペルー戦で今季初出場したハメス・ロドリゲス(コロンビア)の勇姿をエスタディオ・バジェカスでの5節オサスナ戦で見ることかもしれません。 2024.09.08 23:30 Sun
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「18+4にしたのは成功」32年ぶり金メダル目指すスペイン指揮官が大会のルール変更に言及、決勝の相手・開催国フランスを称える「素晴らしいチーム」

32年ぶりの金メダルを目指すU-23スペイン代表のサンティ・デニア監督が、U-23フランス代表との決勝戦について意気込んだ。スペイン『アス』が伝えた。 9日、パリ・オリンピックの男子サッカー決勝が開催。開催国のフランスとスペインが対戦する。 2021年の東京オリンピックでは準決勝で日本を下し、決勝に駒を進めるも、ブラジルの前に敗れたスペイン。選手や監督が変わった中でも2大会連続で決勝に進んだ。 グループステージでは、ウズベキスタン、ドミニカ共和国に勝利も、第3戦でエジプト相手に敗戦。2位でグループステージを突破すると、準々決勝ではU-23日本代表と2大会連続で対戦し、0-3で快勝。準決勝では苦戦しながらも、U-23モロッコ代表を下して決勝に駒を進めた。 2大会連続のメダルが確定したスペインだが、金メダルは1992年のバルセロナ・オリンピック以来となる。自国開催のオリンピック以来32年ぶりとなる中、デニア監督は今大会を振り返った。 中2日で行われる厳しいオリンピックの日程だったが、大会前にはレギューレーションが二転三転する事態に。国際オリンピック委員会(IOC)と国際サッカー連盟(FIFA)は、紆余曲折あった中で最終的にバックアップメンバー4名を含めた22名から試合ごとに18名をフレキシブルに入れ替えられるようにルールを決め、選手たちへの配慮がなされる形となった。 デニア監督はこのルール変更は、フィジカル的に厳しい大会で大きな成功の1つだとした。 「この大会は非常に特別ではあるが、肉体的にとても厳しいものがあり、予備選手が4人必要になるだろう。準備の主要な部分は体力作りだった」 「幸運なことに、我々は決勝に進出しており、両チームには1日追加で休みがあった。18人+4人にしたことは、IOCとFIFAの成功と言える」 オリンピック前にはドイツでユーロ2024が行われ、スペイン代表が見事に優勝。ヨーロッパNo.1という称号を持った状態で、別チームではあるがオリンピックを戦うことに。MFフェルミン・ロペスやMFアレックス・バエナはユーロから続けて戦っている選手たちだ。 細かくパスを繋ぐポゼッションスタイルで試合を支配することがスペインの代名詞だったが、デニア監督は世界の流行にも乗りつつ、本質は見失っていないとチームのスタイルについて言及した。 「我々はヨーロッパおよび世界レベルのベンチマークでもある。我々はゲームモデルの改善に努めてきた」 「今、サッカーはよりスピーディになり、より多くのトランジションが行われているが、我々は本質を失うことはない。我々は、こうしたタイプの選手たちに満足している」 期待されるのは32年ぶりの金メダル。デニア監督は当時見守っていたとし「キコのゴールを観ることができたのはラッキーだった」と、1992年のバルセロナ五輪決勝でポーランド相手に決勝ゴールを記録したキコの名前を出すことに。そして決勝の相手であるフランスのティエリ・アンリ監督を称え、素晴らしい相手だと称賛した。 「我々の前にはとても良い相手がいる。アンリのこれまでの功績を称えたいと思う。フランスはとても強いチームで、良い選手が揃っている。数字も残しており、決勝に進出した勇敢なチームだ。素晴らしいチームだと思う」 フランスvsスペインの決勝は9日の25時キックオフを迎える。 2024.08.09 15:45 Fri
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パリ五輪に臨むU-23スペイン代表が発表! ユーロ出場のフェルミン・ロペスやバエナが選出、OAは3名【パリ五輪】

11日、パリ・オリンピックに臨むU-23スペイン代表メンバーの背番号が決定した。 2大会連続12回目の出場となるスペイン。前回の東京オリンピックでは日本とも対戦し、決勝まで進出。U-24ブラジル代表に敗れて銀メダルに終わっていた。 1992年、自国開催となったバルセロナ・オリンピック以来の金メダルを目指すチーム。率いるのはサンティ・デニア監督だが、10日に本大会の18名とバックアップの4名を発表。背番号も決定した。 今回のメンバーには、ユーロ2024で決勝まで進んでいるスペイン代表のMFアレックス・バエナ(ビジャレアル)とFWフェルミン・ロペス(バルセロナ)がそのまま出場することとなる。 その他、17歳のDFパウ・クバルシ(バルセロナ)なども招集。また、オーバーエイジとしてFWセルヒオ・ゴメス(23/マンチェスター・シティ)、DFフアン・ミランダ(24/ボローニャ)、FWアベル・ルイス(24/ジローナ)の3名を招集している。 スペインはグループCに入り、ウズベキスタン代表、エジプト代表、ドミニカ共和国代表と対戦する。日本はグループDのため、共に勝ち上がれば対戦する可能性も出てくる。 <span class="paragraph-subtitle">◆U-23スペイン代表 パリ五輪メンバー18名</span> GK 1.アルナウ・テナス(パリ・サンジェルマン/フランス) 13.ジョアン・ガルシア(エスパニョール) DF 2.マルク・プビル(アルメリア) 3.フアン・ミランダ(ボローニャ/イタリア) 4.エリック・ガルシア(バルセロナ) 5.パウ・クバルシ(バルセロナ) 12.ジョン・パチェコ(レアル・ソシエダ) 15.ミゲル・グティエレス(ジローナ) MF 6.パブロ・バリオス(アトレティコ・マドリー) 8.ベニャト・トゥリエンテス(レアル・ソシエダ) 10.アレックス・バエナ(ビジャレアル) 14.アイマル・オロス(オサスナ) 15.アドリアン・ベルナベ(パルマ/イタリア) FW 7.ディエゴ・ロペス(バレンシア) 9.アベル・ルイス(ジローナ) 11.フェルミン・ロペス(バルセロナ) 17.セルヒオ・ゴメス(マンチェスター・シティ/イングランド) 18.サム・オモロディオン(アトレティコ・マドリー) ◆予備登録メンバー GK 22.アレハンドロ・イトゥルベ(アトレティコ・マドリー) DF 20.フアンル・サンチェス(セビージャ) 19.クリスティアン・モスケラ(バレンシア) FW 21.セルヒオ・カメージョ(ラージョ・バジェカーノ) 2024.07.12 12:00 Fri
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スペインA代表指揮官がパリ五輪制覇のU23代表を称賛…「五輪とスペインスポーツの歴史に残る壮大な物語を生きてきた」

スペインA代表を率いるルイス・デ・ラ・フエンテ監督が、U-23スペイン代表のパリ・オリンピック制覇を称えた。『ESPN』が伝えている。 先日にユーロ2024優勝に導いたラ・ロハの指揮官は、9日にパルク・デ・プランスで行われたパリ五輪男子決勝のU-23フランス代表vsU-23スペイン代表を現地観戦し、母国の5-3の勝利を見届けた。 A代表を率いる以前はU-21スペイン代表を指揮し、2021年の東京五輪で采配を振るったものの、ブラジルに敗れて銀メダルに終わっていたデ・ラ・フエンテ監督は、1992年の自国開催となるバルセロナ大会以来、32年ぶりの金メダル獲得に輝いたサンティ・デニア監督率いるチームの偉業を称えた。 また、今大会では4位入賞に終わったものの、先の女子ワールドカップ、UEFA女子ネーションズリーグを制した女子代表、先日のU-19欧州選手権を制したU-19スペイン代表を含め、ここ最近のスペインサッカーの躍進を誇っている。 「我々は今年達成したことを自覚しておらず、スペインサッカーを十分評価していない。偏見を捨てよう。実際、これを達成するチームはほとんどない」 「また、先のU-19チーム、U-21欧州選手権準優勝…。今日達成されたことを重視しよう。これは歴史的な夜であり、我々はオリンピックとスペインスポーツの歴史に残る壮大な物語を生きてきた」 さらに、同監督は先日のユーロ制覇に続き今大会で金メダルを獲得したMFフェルミン・ロペス、MFアレックス・バエナの2選手を称賛。なお、同じ夏にユーロと五輪を制覇したのは1984年のフランス代表GKアルベール・ラスト以来、歴代2例目の偉業となった。 「フェルミンとバエナは非常に自らの力を惜しみなくチームに捧げられるプレーヤーだ」 「彼らは、素晴らしいテクニカルスタッフが指導する素晴らしいチームとともに、チームメイトと一緒にここにいたいと思っていた」 2024.08.10 17:21 Sat

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バロンドール2024候補30名が発表、CL優勝マドリーからベリンガムやヴィニシウス、ユーロ優勝スペインからロドリら選出

フランス・フットボールは4日、2023-24シーズンのバロンドール候補30名を発表した。1956年に創設され、最も権威ある個人賞とされるバロンドール。FIFAランキング上位100カ国のジャーナリストの投票で決定され、10月28日の授賞式で受賞者が決まる。 昨年はFWリオネル・メッシが最多8度目となる受賞としていた同賞。 今回の候補者ではチャンピオンズリーグ優勝のレアル・マドリーから最多6選手が選出。プレミアリーグ史上初の4連覇を達成したマンチェスター・シティから4選手、そのシティとプレミアリーグで優勝を争ったアーセナルから同じく4選手が選出された。そして無敗で国内2冠を達成したレバークーゼンから3選手が選ばれた。 代表別ではユーロ優勝のスペイン代表が最多6選手、準優勝のイングランド代表からも6選手が選ばれた。候補者は以下の通り。 ◆候補者一覧 ※()内は昨季所属クラブ/国籍 ジュード・ベリンガム(レアル・マドリー/イングランド) トニ・クロース(レアル・マドリー/ドイツ) ヴィニシウス(レアル・マドリー/ブラジル) フェデリコ・バルベルデ(レアル・マドリー/ウルグアイ) ダニエル・カルバハル(レアル・マドリー/スペイン) アントニオ・リュディガー(レアル・マドリー/ドイツ) ロドリ(マンチェスター・シティ/スペイン) フィル・フォーデン(マンチェスター・シティ/イングランド) アーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ/ノルウェー) ルベン・ディアス(マンチェスター・シティ/ポルトガル) グラニト・ジャカ(レバークーゼン/スイス) フロリアン・ヴィルツ(レバークーゼン/ドイツ) アレハンドロ・グリマルド(レバークーゼン/スペイン) マルティン・ウーデゴール(アーセナル/ノルウェー) ブカヨ・サカ(アーセナル/イングランド) デクラン・ライス(アーセナル/イングランド) ウィリアム・サリバ(アーセナル/フランス) キリアン・ムバッペ(パリ・サンジェルマン/フランス) ヴィティーニャ(パリ・サンジェルマン/ポルトガル) ラウタロ・マルティネス(インテル/アルゼンチン) ハカン・チャルハノール(インテル/トルコ) ラミン・ヤマル(バルセロナ/スペイン) ハリー・ケイン(バイエルン/イングランド) マッツ・フンメルス(ドルトムント/ドイツ) コール・パーマー(チェルシー/イングランド) ダニ・オルモ(RBライプツィヒ/スペイン) ニコ・ウィリアムズ(アスレティック・ビルバオ/スペイン) アルテム・ドフビク(ジローナ/ウクライナ) エミリアーノ・マルティネス(アストン・ビラ/アルゼンチン) アデモラ・ルックマン(アタランタ/ナイジェリア) 2024.09.05 06:00 Thu
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スペイン代表のプレシーズンも終わった…/原ゆみこのマドリッド

「メルヘンユニでも弱くはないのよね」そんな風に私が頷いていたのは火曜日、またTVで流し見していたU21ユーロ予選でスペインがハンガリーにロベルト・ナバロ(マジョルカ)のゴールで0-1と勝利。10試合中7試合目にして、早くも2025年の本大会の切符を掴むのを見た時のことでした。いやあ、確かにこの夏のパリ五輪を制したU23代表も何故か、フランスの地では第2ユニのレモンイエローを着用してプレーする試合が多かったんですけどね。金メダリストであるクバルシ(バルサ)やサム(アトレティコからポルトに移籍、昨季はアラベスでプレー)、トゥリテンテス(レアル・ソシエダ)、イトゥルベ(アトレティコB)、ディエゴ・ロペス(バレンシア)、ファンル(セビージャ)らにもっと若いメンバーを加えた、五輪の指揮官でもあったサンティ・デニア監督の率いるチームはサクサク、2連勝で目的を果たすことに。 まあ、その出場権獲得祝いに加われなかったバリオス(アトレティコ)の話はまた後ですることにして、まさに頼もしい後輩たちですが、この9月代表戦は兄貴分たちもアウェイ戦が2試合続き、うーん、こちらはネーションズリーグ同グループの他3チーム、セルビア、スイス、デンマークも揃って、第1ユニが赤いというのもあるんですけどね。パステル調の色だけでなく、シャツの背中の首のところ付いている、赤いカーネーションを見る度、私もこんな可愛いユニでプレーして、敵に舐められるんじゃないかと思ったもの。それこそ先週木曜のグループリーグ初戦、セルビア戦でスコアレスドローした際など、7月に12年ぶりに戴冠したユーロのせいで、王者呆けしちゃったのかと恐れもしたところ、全然大丈夫。というのも…。 そう、日曜にジュネーブで2節のスイス戦に挑んだスペインA代表だったんですが、実は試合前はセルビア戦で足首に重度のネンザを負ったオジャルサバル(レアル・ソシエダ)が離脱していただけでなく、ダニ・オルモも打撲のせいで、プレーできないという逆境が発生。モラタ(アトレティコからミランに移籍)も負傷中で招集されていなかったこともあり、ゴール不足が懸念されていたんですけどね。蓋を開けてみれば、ええ、シメオネ監督もよく、「La pelota no quiso entrar/ラ・ペロータ・ノー・キソ・エントラル(ボールがゴールに入りたがらなかった)」と言い訳しているように、セルビア戦は本当に撃っても撃っても入らない日だっただけなのが判明したんですよ。 何よりの大当たりだったのは、デ・ラ・フエンテ監督がセルビア戦のアジョセ(ベティスからビジャレアルに移籍)から、CFをホセル(レアル・マドリーへのレンタルが終わってアル・ガラファに移籍)に変えたことで、早くも3分にはシュート。これは代表引退をしたゾマー(ミラン)の後を継いだGKコベル(ドルトムント)に弾かれてしまったものの、それから1分もしないうち、エリア内右奥からのジャマル(バルサ)のクロスをヘッドでジャストミートとは頼もしい。そのボールはコベルが弾いたものの、ゴールラインを越えていたことがVAR(ビデオ審判)で確認され、先制点となってくれたから、驚いたの何のって。 それでも初戦のデンマーク戦で2-0と負けていたスイスは同胞の熱い応援を受けて、すぐに反撃を開始。ユーロの後、ゾマー以外にもファビアン・シェア(ニューキャッスル)、ジェルダン・チャチリ(バーゼル)らも代表引退、その日は直前の試合で退場したグラニト・ジャカ(レバークーゼン)も出場停止だったにも関わらず、7分にはエンボロ(モナコ)のアシストでオメラジッチ(モンペリエ)にGKダビド・ラジャ(アーセナル)が破られているって、どういうこと?いえ、この時はプレーの起点でフロイラー(ボローニャ)の手にボールが当たり、ハンドのファールでゴールは認められなかったんですけどね。 実際、この試合の前半は波乱続きで、いえ、13分にニコ・ウィリアムス(アスレティック)のシュートがコベルに弾かれた後、エリア内に駆けつけたファビアン(PSG)が撃ち込んで、スペインは2点目をゲット。セルビア戦の精度のなさは一過性だったことを証明してくれたのは良かったですよ。それが21分、カウンターで抜け出したエンボロを追ったル・ノルマン(アトレティコ)が相手を力づくで止め、最後のDFのファールということで、レッドカードを出されてしまうとは、これ如何に。最初はエンボロがオフサイドだった可能性もあったため、私もすがるような思いで、VAR判定を待っていたんですが、そうは問屋が卸しません。 結局、オフサイドはなく、ル・ノルマンは退場に。いえ、アトレティコ的には代表2試合フル出場とならず、体力を温存できたのは有難いんですけどね。この試合の後半にイエローカードをもらい、累積警告となったカルハバル(マドリー)と共に、彼も10月最初の1試合は出場停止になるため、スペイン代表から、マドリッド勢が消滅してしまう危険もなきにしろあらず。まあ、そんな心配はもっと先にすればいいんですが、すぐにデ・ラ・フエンテ監督はペドリ(バルサ)を下げ、CBビビアン(アスレティック)を入れたとはいえ、残り70分以上、数的劣勢でプレーしなければいけなくなったスペインが持ち越えたのかというと…。 それが雨がザーザー降っていたスタッド・ドゥ・ジュネーブで、耐えちゃたどころじゃなかったんですよ。いえ、41分にはエンボロがヘッドで繋いだボールをアムドゥニ(ベンフィカ)にゴールに蹴り込まれ、1点差に迫られて、ハーフタイムに入ったスペインだったんですけどね。更に後半3分はやはりCKから、アンドゥニにヘッドされ、そのボールをビビアンがクリアし損ねて、オウンゴールに。その時は幸い、バルガス(アウクスブルク)のCKの軌道がゴールラインを越えていたおかげで命拾いという幸運に恵まれたんですが、10人で何とか、やりくりしていたスペインに再び、火が点いたのは残り15分となってからのことでした。 そう、後半頭から、「とても要求の高い前半のせいで疲れ果てていた」(デ・ラ・フエンテ監督)ジャマルとバトンタッチしたフェラン・トーレスが、バルサの先輩としての矜持を見せてくれたんですよ。32分にはGKラジャのロングキックを追って、敵エリアの右側からファビアンにキラーパス。これをユーロでも2得点を挙げているMFがゴールに変えると、その3分後にはまたフェランがホセルのスルーパスからドリブルで上がり、今度は自分で4点目を挙げてしまったとなれば、もう恐れるものは何もない? そのまま、1-4で勝利したスペインだったんですが、この日の彼らの冴えぶりはデータからもわかって、21本も撃ちながら、ゴールがまったく入らなかったセルビア戦と違い、合計9本のシュートで枠内が8本も。この勝利でようやく、代表もプレシーズンが終わったと言っていいかと思いますが、いやあ。次回は1カ月先の10月12日、2連勝で首位に立っているデンマークをムルシアのエンリケ・リコに、その3日後にセルビアをコルドバのヌエボ・アルカンヘルに迎えるとあって、それまでに誰に何が起きるかわかりませんからね。チームの継続性を保証できないのは辛いところですが、とりあえず、ユーロ同様に強いスペインが見られたのは良かったかと。 え、スペイン代表戦が終わったってことはもう、リーガ再開も近いんじゃないかって?その通りで、金曜には弟分のレガネスがアウェイのベティス戦で5節の先陣を切るんですけどね。このparon(パロン/リーガの停止期間)のおかげで、8月末の移籍市場クローズ最後の瞬間にサプライズ加入したハラー(ドルトムントからレンタル)がチームに慣れることができたのは嬉しい限り。とりあえず、1部再昇格してからの4試合を1勝2分け1敗で9位と、まずまずなスタートを切ったボルハ・ヒメネス監督のチームは、これでFWが6人となり、ミゲール・デ・ラ・フエンテを筆頭にディエゴ・ガルシア、ファン・クルス、ラバ、ムニル(ラス・パルマスから移籍)と駒は十分なんですけどね。やはり2部と違って、そうそうゴールは入るもんじゃないため、アタッカーは多いに越したことはありませんって。 そして土曜にはお隣さん、ヘタフェもセビージャへ赴き、こちらはサンチェス・ピスファンでベティスのお隣さんとアウェイゲーム。ボルダラス監督のチームは開幕から、ずっと引分けで16位と、マドリッド勢の中で一番下にいるんですが、それにはミッドウィーク開催の3節ベティス戦が、相手にコンフェレンスリーグ予選プレーオフがあったために順延となり、まだ3試合しかプレーしていないという事情も。いえ、だからって、得点がボランチ本職ながら、CFに抜擢されているウチェ(RFEF1部/実質3部のセウタから移籍)の開幕アスレティック戦での同点ゴールしかないというのはあまり、励ましにはなりませんけどね。 0-0に終わったコリセウムでのレアル・ソシエダから、2週間も経つとなれば、今度こそ、エースのボルハ・マジョラル、マドリーの夏のアメリカツアーでネンザしたアルバロ・ロドリゲス(RMカスティージャからレンタル)らの実戦復帰が期待されるところですが、こればっかりはねえ。幸い、相手のセビージャは開幕から1分け3敗で最下位と、調子が悪いのは都合がいいんですけどね。来週はそのベティス戦が水曜に入って、3連戦となるため、ヘタフェも早く、最善がスコアレスドローという状態から、脱却してほしいものです。 そして土曜の午後9時(日本時間翌午前4時)からは兄貴分マドリーの番で、こちらはサン・セバスティアンでのレアル・ソシエダ戦。ええ、オジャルサバルが松葉杖をついて、帰って行ったチームですが、彼らはヘタフェ戦でもブライス・メンデス、トラオレを負傷で失うという不運に遭遇しているんですよ。とはいえ、ケガ人自慢ではマドリーの方が上を行っていて、ええ、ご存知の通り、昨季、ヒザの靭帯を断裂したアラバ、UEFAスーパーカップの前日練習でヒザを捻ったカマビンガ、代表戦直前のベティス戦で重度のネンザを負ったセバージョスはまだ当分、戻れない見込み。 唯一、フランス代表から即Uターンとなった2人組のうち、メンディだけは大丈夫そうなんですけどね。足の中足骨の痛みに悩むチュアメニ、足底筋を痛めたベリンガム、太もものケガでブラジル代表を早退してきたミリトンは微妙なところで、何せ、マドリーはこの先、3週間、地獄の連戦サイクルに突入。とりわけ、来週火曜には新フォーマットのCL1節、シュットガルト戦も控えているため、アンチェロッティ監督も選手にムリはさせないでしょうが、何はなくとも攻撃面では人が余りまくっていますからね。 ええ、この各国代表戦でもロドリゴが土曜のエクアトリア戦で決勝ゴールを挙げたかと思えば、ブライムもモロッコ代表で2得点して帰還。ネーションズリーグ1節のウェールズ戦で終盤、交代を頼み、すわ負傷かと心配されたギュレルもただの打撲で、月曜のアイスランド戦でアシストを記録していますし、モドリッチまでが日曜のポーランド戦で直接FKを決め、クロアチアを勝利に導いているとなればって、え?長年の夢が叶って、とうとうマドリー入団を果たした超大型新人、エムバペはどうしたのかって? いやあ、4節のベティス戦で2得点挙げ、とうとうリーガでもゴールデビューした彼だったんですが、お隣さんのグリーズマン同様、フランス代表の2試合ではあまり貢献できなくてねえ。イタリアに1-3と負けた後、月曜のベルギー戦では共々、ベンチスタートとなったんですが、チームは彼らがピッチに入る前にコロ・ムアニとデンベレのPSGコンビがゴールを決め、2-0と勝利。もう33才になったグリーズマンはともかく、25才のエムバペがあれではデシャン監督も大変かと。 一方、そのグリーズマンや太平洋の向こうに出向しているアルゼンチン代表組の帰りを首を長くして待っているアトレティコは日曜午後9時から、メトロポリターノでのバレンシア戦でリーガ再開となるんですが、週が明けて、ショックなニュースが一つ。というのも筋肉痛でU21スペイン代表を離脱してきたバリオスが思ったより重傷で、実は全治1ケ月のケガだったというのがわかったからですが、マドリー同様、連戦期間に入るシメオネ監督のチームにとっては、かなりの痛手になったかと。同様に体調不良のオブラクの代わりに出場したデビュー戦、アスレティック戦で痛めた背中のせいで、アルゼンチン代表を早退してきたGKムッソは火曜のマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習から合流しています。 ちなみに現在、相手のバレンシアはウーゴ・ドゥロの負傷と、強姦容疑で逮捕されたラファ・ミル(セビージャからレンタル)がチームから隔離されたのが重なり、得点力が低下しているのはともかく、シメオネ監督はこの試合でこの夏、最後の補強となったCBレングレ(バルサからレンタル)のデビューを計画しているよう。まあ、今回の代表戦週間はヒメネスも出場停止でウルグアイ代表に行っていませんから、守備の面では心配はなさそうですけどね。それより指揮官の願いは、チリ戦でgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を挙げたフリアン・アルバレス(マンチェスター・シティから移籍)が火曜深夜のコロンビア戦でもゴールづいて、その勢いをアトレティコでの初得点に繋げてくれることだった? いや、実際、不思議な縁で、その対戦のコロンビア側では、ペルー戦で後半だけの出場だったハメス・ロドリゲスが先発。しかもアルゼンチンに2-1と勝利するPKゴールを決めたとなれば、嫌が応でも月曜にオサスナ戦をエスタディオ・バジェカスで迎えるラージョファンの胸は、ファルカオに続く、この夏の目玉移籍のデビューへの期待で高鳴ることになったんですが、もしやそれはイニゴ・ペレス監督も同じだった?ええ、今は11位とはいえ、ラージョはバルサ、エスパニョールとカタルーニャ勢に負けて、2連敗中ですからね。RdT(ラウール・デ・トマス)の姿をほとんど見かけなくなった昨今、さすがにカメージョだけでは頼りないため、チームが勝ち癖を取り戻すためにもハメスには貢献してもらいたいものですが…何かちょっと、再びスタジアム通い漬けになる今週末以降のハードスケジュールが私も恐ろしいんですよね。 2024.09.11 19:00 Wed
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ペペルにミンゲサがサプライズ招集…スペイン代表が発表【UEFAネーションズリーグ】

スペインサッカー連盟(RFEF)は30日、UEFAネーションズリーグ2024-25に臨むスペイン代表メンバー25名を発表した。 ユーロ2024優勝にパリ・オリンピックでも金メダルを獲得するなど新たな黄金期の到来を予感させるラ・ロハ。欧州王者として初めて臨む今回のインターナショナルマッチウィークに向けて、ルイス・デ・ラ・フエンテ監督はロドリ、ロビン・ル・ノルマン、ダニ・オルモ、ラミン・ヤマル、ニコ・ウィリアムズら主力を順当に招集。 さらに、バレンシアで活躍するペペルが初招集、東京オリンピックのトレーニングマッチの形となった2021年に1キャップを刻んだオスカル・ミンゲサがサプライズ招集となった。 一方、守護神ウナイ・シモン(アスレティック・ビルバオ)、エースFWアルバロ・モラタ(ミラン)が負傷で、MFアレックス・バエナ(ビジャレアル)、MFフェルミン・ロペス(バルセロナ)、MFミケル・メリーノ(アーセナル)らが疲労や諸々の事情を考慮されて招集外となった。 UNLでリーグA・グループ4に属するスペインは、9月5日にセルビア代表とのアウェイゲーム、同8日にスイス代表とのアウェイゲームを戦う。 ◆スペイン代表メンバー25名 GK ダビド・ラヤ(アーセナル/イングランド) アレックス・レミロ(レアル・ソシエダ) ロベルト・サンチェス(チェルシー/イングランド) DF ダニエル・カルバハル(レアル・マドリー) アイメリク・ラポルテ(アル・ナスル/サウジアラビア) ロビン・ル・ノルマン(アトレティコ・マドリー) オスカル・ミンゲサ(セルタ) ダニ・ビビアン(アスレティック・ビルバオ) アレハンドロ・グリマルド(レバークーゼン/ドイツ) マルク・ククレジャ(チェルシー/イングランド) パウ・トーレス(アストン・ビラ/イングランド) MF ロドリ(マンチェスター・シティ/イングランド) マルティン・スビメンディ(レアル・ソシエダ) ファビアン・ルイス(パリ・サンジェルマン/フランス) ペドリ(バルセロナ) ダニ・オルモ(バルセロナ) ペペル(バレンシア) アレイシ・ガルシア(レバークーゼン/ドイツ) FW ホセル(アル・カーディシーヤ/サウジアラビア) ミケル・オヤルサバル(レアル・ソシエダ) フェラン・トーレス(バルセロナ) ニコ・ウィリアムズ(アスレティック・ビルバオ) ラミン・ヤマル(バルセロナ) アジョセ・ペレス(ビジャレアル) ジェレミ・ピノ(ビジャレアル) 2024.08.30 19:37 Fri
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2024男子チーム監督賞候補6名が発表、シャビ・アロンソやアンチェロッティが選出

フランス・フットボールは4日、2023-24シーズンの男子チーム監督賞候補6名を発表した。 欧州サッカー連盟(UEFA)との共催という形で今回から設けられた監督賞。無敗でドイツ国内2冠を達成したレバークーゼンのシャビ・アロンソ監督、チャンピオンズリーグ優勝のカルロ・アンチェロッティ監督が選出された。 その他、ユーロ優勝のスペイン代表を率いたルイス・デ・ラ・フエンテ監督、コパ・アメリカ連覇のアルゼンチン代表からリオネル・スカローニ監督が選出されている。受賞者は10月28日に発表される。 ◆候補者一覧 ※()内は所属クラブ/国籍 シャビ・アロンソ(レバークーゼン/スペイン) カルロ・アンチェロッティ(レアル・マドリー/イタリア) ルイス・デ・ラ・フエンテ(スペイン代表/スペイン) リオネル・スカローニ(アルゼンチン代表/アルゼンチン) ジョゼップ・グアルディオラ(マンチェスター・シティ) ジャン・ピエロ・ガスペリーニ(アタランタ/イタリア) 2024.09.05 06:30 Thu
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代表選手は息つく暇もありゃしない…/原ゆみこのマドリッド

「だから張り切りすぎると良くないのよ」そんな風に私が眉をしかめていたのは火曜日、フェルミン(バルサ)がU21スペイン代表を筋肉系の負傷で離脱、代わりにクラブの同僚、パブロ・トーレスが招集されたと知った時のことでした。いやあ、前日の月曜にはラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会本部でスペインA代表が恒例、合宿初日公開練習を実施。スタンド入場制限が掛かる程、メイングラウンドがまだ夏休み中の子供たちで、久々の盛況を見せていた頃、裏のグラウンドでは、弟分たちが2025年U21ユーロ予選のためのセッションを粛々とスタートさせていたんですけどね。 この夏、大人のユーロとパリ五輪の梯子参加をしたアレックス・バエナ(ビジャレアル)がフランスとの決勝の1週間後に始まったリーガ1節に出場しているのを見た時には、一体、いつ休むんだろうと首を捻ったものですが、彼は今回、招集されず。要はこの各国代表戦週間に休養する計画だったようですが、反対に五輪終了後、1週間バケーションをもらい、リーガ開幕戦の後にチームに合流したフェルミンは続く3試合全てに途中出場することに。その上、A代表ではなく、U21に呼ばれた挙句にケガとは、もしや2021年のユーロ、東京五輪梯子参加のバルサの先輩、ペドリと同じ道を辿っている? いえ、まだフェルミンの休場がどのくらいになるのかはわからないんですけどね。それでもプレシーズンから負傷禍に見舞われていながら、若いカンテラーノ(下部組織の選手)が雨後の筍のように台頭してくるフリック監督のチームは、その最有望株、17才のマルク・ベルナルを3節のラージョ戦でヒザの靭帯断裂という重傷で失いながらも、4節ではバジャドリーに7-0と圧勝。今更、フェルミンが欠けてもどうってことなく、単独首位を維持できるような気もするんですが、一応、A代表のデ・ラ・フエンテ監督も選手たちの体調管理には用心を怠ってはいないよう。 というのも今回も公開セッションの練習部分は30分弱で、何せ、25人中10人と、国外リーグから来る選手も多いものの、リーガ勢は猛暑地獄の3連戦を終えたばかりですからね。とりわけ、カルハバル(レアル・マドリー)、ニコ・ウィリアムス(アスレティック)、ジャマル(バルサ)、GKレミロ(レアル・ソシエダ)らは疲労が溜まっていたのか、軽いアップの後、チームメートたちがロンド(輪になって、中に入った選手がボールを奪うゲーム)を始めても、ずっとストレッチマットの上でゴロゴロしているだけだったんですが、大丈夫。駆けつけた3000人のファンお待ちかねのサービスタイムにはしっかり参加して、セルフィーやサインの要望に応えていましたっけ。 そんなユーロ王者は水曜にはもうマドリッドを離れ、ベオグラードに移動。木曜8時45分(日本時間翌午前3時45分)からのネーションズリーグ1節、セルビア戦に挑むんですが、実は少々、懸念がなきにしろあらず。いえ、ドイツで輝いたチームから、今回は初日、合宿所を応援訪問していたキャプテンでエースのモラタ(アトレティコからミランへ移籍)が負傷中で欠けるのはまだいいんですけどね。更にユーロ優勝祝賀イベントの際、彼と一緒に「Gibraltal es Espanol!/ヒブラルタル・エス・エスパニョール(ジブラルタルはスペイン)」と、決勝の相手だったイングランドに当てつけるカンティコを歌い、UEFAから出場停止処分1試合を課されたロドリ(マンチェスター・シティ、招集はされている)、更にユーロ終了後にずっと痛めていた手首の手術をしたGKウナイ・シモン(アスレティック)もいないことで、チームの主軸が控え選手となるのは如何に。とりあえず、セルビア戦ではバルサに移籍して絶好調のダニ・オルモ、直前4節を出場停止でプレーしていないオジャルサバル(レアル・ソシエダ)辺りにゴールを頼ることになりますでしょうか。 え、代表も気になるけど、そのリーガ3連戦最後のマドリッド勢の様子はどうだったのかって?そうですね、先陣を切ったのはアトレティコだったんですが、土曜の夕方7時には再び、私は近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)で昨季のデジャブを見ることに。そう、サン・マメスでアスレティックと対戦した彼らは、いえ、前半13分には鳴り物入りで入団したフリアン・アルバレス(マンチェスター・シティから移籍)がシュートに行きながら、ユリの素早い飛び込みで防がれたなんてこともあったんですけどね。 その後、前半残りはほとんど何もなかったため、TV見ながら聞いていたオンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の2元中継も15分遅れで始まったエスパニョールvsラージョ戦が、4分にはアルバロ・ガルシアの先制ゴール、8分にはロメロが同点ゴールと動きがあったせいでしょうか。そちらの方に力を入れているぐらいだったんですが、アトレティコが今季もアウェイ弱者ぶりを続行中とばかりに前半を0-0で終えた頃、RCDEスタジアムでエスピーノが腓骨骨折の重傷を負い、チャバリアと交代していた時間には、ブタルケに向かうため、私はお店を出ることに。 まあ、昨季中はほぼ、イライラマックスで見終わることが多かったアトレティコのアウェイ戦ですから、その時はどうせまた、アスレティックに負けて帰って来るんだろうと諦めの境地だったんですけどね。一応、ラジオで経過を追っていたところ、メトロを降りて、バスに乗っていた後半ロスタイムにまさか、奇跡のコレア弾が飛び出すことになろうとは!そう、後半開始直後にはイニャキ・ウィリアムスのクロスを弟ニコに決められ、ヒヤリとさせられたアトレティコだったんですが、神様が味方。オフサイドで難を逃れた後、22分にはサンセットの一撃も試合当日、突然の体調不良に陥ったオブラクに代わり、入団したてのGKムッサ(同アタランタ)がparadon(パラドン/スーパーセーブ)してくれたのも後々の伏線になったんですよ。 25分にはサムエル・リノ、ギャラガー(同チェルシー)、フリアン・アルバレスを諦め、リケルメ、デ・パウル、セルロート(同ビジャレアル)を一気に投入。更に38分にはグリーズマンから、シメオネ監督は自身の三男、ジュリアーノ(昨季はアラベスにレンタル)に代え、その時は順番を飛ばされたコレアも「Pensaba que el Cholo estaba pensando otoros cambios/ペンサバ・ケ・エル・チョロ・エスタバ・ペンサンドー・オトロス・カンビオス(シメオネ監督は違う交代を考えているんだろうと思った)」そうなんですけどね。 それが、指揮官が「相手は時間が経つにつれ、2つに分かれるようになっていたから、veía que nos podíamos permitir tres delanteros/ベイア・ケ・ノス・ポディアモス・ペルミティール・トレス・デランテーロス(FWを3人入れてもいいと思った)」43分、コケと交代でピッチに登場。その4分後にはセルロートが敵陣でレクエから奪ったボールを受け、敵ゴール目掛けて一直線に高速ドリブルで向かい、最後はGKアギレサバラをかわして、勝利のゴールを挙げてくれるんですから、やっぱりコレアはアトレティコにはなくてはならない選手?うーん、こういう奇跡がもっと頻繁に起こるなら、チームの同胞、フリアン・アルバレス、デ・パウル、モリーナ、ムッサ、ジュリアーノの5人が揃って、アルゼンチン代表に招集された中、1人だけ、お留守番にはならなかったはずなんですけどね。 何にせよ、コレアのおかげでアスレティック戦に0-1と勝った彼らは、首位バルサとの差も勝ち点4に留めることができたんですが、果たしてフリアン・アルバレスはいつその実力を見せてくれるのか。この各国代表戦週間中、アトレティコは出向選手が11名もいるため、火曜からのマハダオンダ(マドリッド近郊)での練習ではメンバーが半減。一応、レギュラーではコケ、ジョレンテ、ヒメネス(ウルグアイ代表で出場停止)、リノらが残っていますが、本格的にチームの不具合を直すのは来週後半、代表メンバーの帰還後になるかと。せめての慰みはparon(パロン/リーガの停止期間)明けのバレンシア戦、続くCL1節ライプツィヒ戦がメトロポリターノ開催なことでしょうか。 それとは真逆だったのがラージョで、ずっとエスパニョールと1-1で引分けていたんですが、後半ロスタイム6分にベリスにゴールを決められてしまったんですよ。これで2-1となり、「El segundo gol me va a costar días poder aceptarlo/エル・セグンド・ゴル・メ・バ・ア・コスタル・ディアス・ポデール・アセプタールロ(2点目は受け入れるのには数日かかる)」(イニゴ・ペレス監督)という、ショックな結果で終わったんですが、まあ、こちらは各国代表選手も6人だけですからね。目玉加入のハメス・ロドリゲス(サンパウロと契約解除)もコロンビア代表に行ってしまい、チームへの適応が更に遅れるのは痛いところですが、ここ2連敗でも順位は11位とそんなに悪くありませんし、今は落ち着いて、5節のオサスナ戦の準備をしてもらいたいかと。 そして今季初めて、私が訪れたブタルケでのレガネスvsマジョルカ戦はどうだったかというと。最初に驚かされたのはプレス席が移動していて、正面スタンドのコーナー近くになっていたことですが、席数もグンと増え、シートもクッション付きのいいものになっていたのは、2016-17シーズンに初めて1部に上がった頃、デスクもなく、スタンド最上段のTVカメラの間に座らされていたのとは大違い。バックスタンドのスクリーンも若干、大きくなっていたんですが、今でも変わらないのはレガネスファンの熱気です。ホーム開幕戦でラス・パルマスに勝ったこともあり、満員となったスタンドが全力でチームを応援していたんですが…。 うーん、2度あった浅野琢磨選手のチャンスは、最初はゴールバーが、次はGKソリアーノが救ってくれたんですけどね。1部では先輩格の相手に押されて気味だった前半43分、とうとう、ラトのクロスを大型FWムリキが頭でゴール前反対サイドにいたダニ・ロドリゲスに送り、そのヘッドで先制点を取られてしまったから、さあ大変!おかげで慣れないハードスケジュールの3連戦で主力を温存していたボルハ・ヒメネス監督も後半頭から、今季2得点しているファン・クルスに加え、ネユウ、フランケサを投入。更にシセ、ロシエルと続き、最後はタピアが脳震盪を起こしてハーフで交代したため、今季からの改変ルールで導入された6人目の交代枠を使い、エースのミゲール・デ・ラ・フエンテも入ったんですが、残念です。追いつくことはできず、最後は露骨な時間稼ぎまでして逃げ切ったマジョルカに0-1で勝ち点3を持っていかれることに。 まあ、それでもレガネスは8位と降格圏から十分、離れていますし、久々の1部の舞台でのスタートとしては上々な部類だと思いますけどね。火曜には市場クローズ最終日、午前零時の締め切りギリギリにドルトムントからのレンタル移籍が決まったFWセバスティアン・ハラーとCBナスタシッチ(マジョルカから移籍)の合同入団プレゼンも練習場に大勢のファンを集めて開催できたことですし、この2週間はリーガ再開のベティス戦に備え、4節までに学んだ教訓を監督、スタッフ、選手たち皆で反芻していけばいいんじゃないでしょうか。 そして翌日曜、まずはコリセウムにヘタフェvsレアル・ソシエダ戦を見に行った私だったんですが、これがまた、気がつくと誰かがピッチに倒れているラフな試合でねえ。いえ、前半28分にブライス・メンデスが負傷交代したのは別に接触プレーのせいではなかったんですが、とにかくボルダラス監督のチームは撃っても撃っても入らない日に当たってしまったよう。実際、私はこの日も0-0で前半が終わった後、サンティアゴ・ベルナベウに向かうため、スタジアムを出ないといけなかったんですが、残り部分を見られなくても後悔はなかったような。 だってえ、とうとう、トルコ人FWベルトゥ・ユルドゥルム(スタッド・レンヌから移籍)も初先発したものの、その当人は一発もシュートを撃たず。何より、復帰が予告されたボルハ・マジョラルが試合当日、ヒザの不調を訴えて、ベンチを外れたのは痛かったかと。結局、16本もシュートがありながら、枠内がアルデレテの1本だけだったヘタフェと、それこそサディクが枠外に1本撃っただけのソシエダは0-0で引分けることになったんですが、いやあ。もう1人の新加入FW、アルバロ・ロドリゲス(RMカスティージャからレンタル)も負傷を抱えてやって来て、パルコ(貴賓席)見学していましたしね。16位とマドリッド勢で一番下につけるヘタフェには代表戦明けのセビージャ戦に向けて、もう少し、FWだけに限らず、シュート精度を高めてもらいたいものです。 え、それでもマドリッド勢のラストを飾ったマドリーのベティス戦ではついにエムバペ(PSGから移籍)のゴールが見られたんだろうって?その通りなんですが、ベルナベウでの前半は5回程もチャンスがありながら、相変わらず、不発でねえ。その上、0-0でハーフタイムに入ったため、一時は前回のホームゲーム、バジャドリー戦同様、場内からはpito(ピト/ブーイング)がそこはかとなく聞こえたんですが、またしても彼らは後半に辻褄を合わすことに成功。そう、20分、セバージョスとメンディがブライムとフラン・ガルシアに代わった2分後、ロドリゴのパスを受けたバルベルデが技ありのtaconazo(タコンアソ/ヒールキック)をエリア内へ。 敵DF陣の間を抜けてきたボールに飛びついたエムバペがシュートを決めて、とうとうリーガ4試合目で移籍後初ゴールを挙げたんですが、それだけには終わらず。30分にはGKルイ・シウバにビニシウスが倒されたプレーがVAR(ビデオ審判)のおかげもあって、マドリーのPKに。すると、ええ、後でアンチェロッティ監督も「Vini ha sido muy altruista por dejarle el/ビニ・ア・シードー・ムイ・アルトゥリスタ・ポル・デハールレ・エル(ビニは彼に譲ることでとても利他的だった)」と褒めていたんですけどね。ラス・パルマス戦でPKを決めていたブラジル人FWがキッカーを任されて、エムバペが早々に2ゴール目も挙げたとなれば、もう誰にも文句は言わせませんって。 おかげで2-0とベティスに快勝したマドリーはアトレティコ、ビジャレアルと一緒にバルサを勝ち点差4で追う2位グループに残ることができただけでなく、「Tres partidos para otra persona es poco pero para mí es mucho/トレス・パルティードス・パラ・オトラ・ペルソナ・エス・ポコ・ペロ・パラ・ミー・エス・ムーチョ(3試合というのは他の人にとっては少ないかもしれないけど、ボクにとっては多すぎ)」と言っていたエムバペ本人も肩の荷が下りましたたしね。これまで懸念が生じていた守備の方もこの日はいくらかマシになっていたため、いよいよ、2週間後の4節レアル・ソシエダ戦では一層パワーアップした彼らが見られるはずと、誰もが期待に胸を躍らせたんですが…。 まさかここで、負傷禍がやって来るとは。そう、翌月曜には途中交代したセバージョスが強度の足首捻挫で全治2カ月とわかったばかりでなく、チュアメニとメンディも足のケガでフランス代表から即Uターン。現在、ベリンガム、カマビンガ共にリハビリ中のため、これで代表のお勤めに出ているモドリッチ(クロアチア)、ギュレル(トルコ)にまで何かあったら、マドリーの中盤全滅という恐ろしい事態になるかもしれないんですよ。今週はGKクルトワ(ベルギー代表を辞退)、リュディガー(ドイツ代表から休みをもらった)、ルーカス・バスケス、フラン・ガルシア、バジェホら、たった5人の小所帯となって、バルデベナス(バラハス空港の近く)で火曜から活動を始めたチームですが、もうこれ以上はケガ人が出ないことをファンも今は祈るしかありません。 2024.09.04 23:50 Wed

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