連戦地獄が戻って来た…/原ゆみこのマドリッド
2024.10.22 20:00 Tue
「また忙しなくなったわね」そんな風に私が溜息をついていたのは月曜日、ようやく週末のリーガ戦が終わって一息つく間もなく、アンチェロッティ監督のCL前日記者会見が午後3時にあると知った時のことでした。いやあ、前節はマドリッドの2巨頭共アウェイゲームとなり、しかも同じ曜日、同じ時間で重なったため、レアル・マドリーがリール戦で今季、初黒星を喫するのをバル(スペインの喫茶店兼バー)で見ながら、ラジオでアトレティコがベンフィカにコテンパンにやられるのを鬱々と聴いていたものだったんですけどね。幸いこの3節はどちらもホームゲームながら、火曜と水曜に分かれて開催に。
おかげで2夜連続スタジアムに通えばいいだけなのは有難いんですが、気づけば、火曜のジローナvsスラビア・ブラスチラバ戦も、水曜のバルサvsバイエルン戦も揃ってホームゲームって、やっぱり今季の改変版CLリーグフェーズって、何かおかしくない?どちらにしろ、現在、決勝トーナメントの16強対決に直接行ける8位以上にいるチームが1つもなく、同じ1勝1敗ながら、得失点差でバルサが16位、マドリーが17位、アトレティコなど22位と、プレーオフを経由しないといけない24位以上にスペイン勢は3チーム。2連敗のジローナに至っては敗退順位の30位とあって、ホームでのこの一戦はどこも絶対、落とせないところかと。
とりわけ、昨季CLの決勝で下した相手、しかも現在、リーガフェーズ首位であるドルトムントを火曜午後9時(日本時間翌午前4時)にサンティアゴ・ベルナバウに迎えるマドリー、そして奇しくも宿敵に半年以上ぶりとなる土をつけた相手、リールを水曜午後9時にメトロポリターノに迎えるアトレティコには勝ってもらわないと困るんですが、果たして期待に応えてくれるのは…。
まあ、CLのことはまた後で話すことにして、とりあえず、paron(パロン/リーガの中断期間)明けのリーガ10節のマドリッド勢がどうだったか、振り返っていくことにすると、5チームの先陣を切ったのはマドリーで、グレーのサードユニを着て、土曜にバライドスでセルタと対戦。序盤早々には守備の乱れを突かれ、いえ、4分のスウェードベリのシュートは外れた上、オフサイドだったんですけどね。7分には彼にそれこそ1人でエリア内に入られ、完全に決められたと思ったところを、負傷が治ったGKクルトワが脚で奇跡のセーブ。
おかげで先制されるのを免れたマドリーだったんですが、20分にはこの10月はフランス代表に行かず、ベルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で調整していたエムバペのパワーがいきなり火を噴くことに。まあ、それにはセルタのベルトランが自陣エリア前からのパスを運悪くカマビンガに当てるというラッキーもあったんですが、そのボールを拾ったエムバペが弾丸シュートでネットに突き刺してしまうんですから、雨の中、応援に駆けつけたホームのファンもさぞかし度肝を抜かれたことかと。
攻撃時と守備時にCBとボランチのポジションを行ったり来たりする複雑なシステムがバグっていたことを認めていたんですが、とうとう、ミンゲサのラストパスをエリア内で完全にフリーだったスウェードベリに撃ち込まれ、同点にされてしまったから、さあ大変!
でも大丈夫。18分にはアンチェロティ監督が代表のお勤めで疲れていたはずのベルベルデとカマビンガをモドリッチとロドリゴに代えたところ、これまたドンピシャリ。3分後には39才40日でマドリー歴代最年長現役選手となった前者が出したスルーパスが、ええ、「Hay que correr al espacio, siempre se lo digo a Vini/アイ・ケ・コレール・アル・エスパシオ、シエンプレ・セ・ロ・ディゴ・ア・ビニ(スペースのあるところに走らないといけないと、いつもビニに言っている)」とモドリッチも明かしていたんですけどね。エリア内に走り込むビニシウスに届き、そのシュートが飛び出して来たGKグァイタの身体の下を通って決まったとなれば、当人もブラジル代表に行かず、頸椎ネンザの治療に専念した甲斐があった?
1-2とした後は、いえまあ、再びクルトワがバンバのシュートをparadon(パラドン/スーパーセーブ)したり、ロスタイムにはドゥビカスが絶好機に外してくれたなんてこともあったんですけどね。そのまま、マドリーは1点差で逃げ切り、今週土曜のクラシコ(伝統の一戦)を前にして、首位バルサとの差を勝ち点3のままで保つことができたんですが、ちょっとショックだったのは、セルタの方がいいプレーしているように見えたこと。まあ、それでもマドリーにはエムバペやビニシウスら、決定力の高いFWがいるため、勝つためのゴールには不自由しないのがミソなんですけどね。
2011-12シーズンの1年だけ、マドリーに在籍し、今季からドルトムントを率いることになった、まだ36才と若いヌリ・シャヒン監督の率いるドルトムントに対しては、ええ、主力だったフリュクルーク(ウェストハム)やフンメルス(ローマ)が抜け、メンバーもかなり変わっているため、あまり心配はしていないんですが、これがバルサ相手となると話は別。もしや、日曜最後の試合でもセビージャを5-1と粉砕していたフリック監督のチームの好調ぶりを見るにつけ、不安が湧いてくるのは私だけではない?
そしてマドリッド勢残り4チームは全て日曜開催試合となったんですが、残念ながら、マジョルカとアウェイで対戦したラージョは、いえ、GKバタジャの活躍もあって、後半30分まで0-0で粘ったんですけどね。CBムニンが負傷でアリダネと交代した途端、大型FWムリキにお約束のCKからのヘッドを決められて、1-0で負けてしまうことに。とはいえ、9位という安全な位置にいるのは変わりないため、エスタディオ・バジェカスに戻れる土曜のアラベス戦で勝てば丸く収まるんですが、ハメス・ロドリゲスも相変わらず、控えのままですし、一体、どうなることやら。
続く時間帯で開催されたのがアトレティコとレガネスの兄弟分ダービーだったんですが、ボルハ・ヒメネス監督のチームは9月にあったヘタフェ、ラージョとの連続弟分ダービーを両方とも1-1のドローで凌いでいましたからね。しかもシビタスから、新たに名前がリアドエア・メトロポリターノに変わっての初試合では、本家マドリーダービーの時、GKクルトワへの大量物投げ込み事件のせいで、フレンテ・アトレティコ(ウルトラのグループ)が大半を占めるfondo sur(フォンド・スール/南側ゴール裏)の1階区画が閉鎖。その日はDia de las penas(ディア・デ・ラス・ペーニャス/ファンクラブの日)に当たったため、スペイン各地から駆けつけたファンで他のスタンドは満員になったものの、とりとめのない応援しか、聞こえないんじゃないかと心配していたところ…。
いや、後でビッツェルも「Para mí faltaba ritmo con la pelota, sobre todo en los últimos 15-20 metros/パラ・ミー・ファルタバ・リトモ・コン・ラ・ペロータ、ソブレ・トードー・エン・ロス・ウルティモス・キンセ・ベインテ・メトロス(自分にしてみれば、ボールを持った時のリズムが足りなかった。とりわけラスト15~20メートルが)」と認めていたんですけどね。これがこの2週間、じっくり特訓した成果かと思うと、トロトロしすぎて、泣けてくるような前半のアトレティコのプレーは、別にファンの応援が足りなかったせいじゃないんですが、34分には弟分に足元をすくわれ、ネユウに先制点を奪われてしまうとは情けない。
おかげでハーフタイムにロッカールームに戻るアトレティコの選手たちにはちらほら、pito(ピト/ブーイング)が投げかけられていたなんてこともあったんですが、後半19分に早くもシメオネ監督が5人の交代枠を使い尽くした後、転機が訪れたんですよ。そう、後半頭にはもう、アルゼンチン代表帰りで唯一、先発したモリーナをサムエル・リノに代えると、12分にはリケルメ、コレア、コケをフリアン・アルバレス、デ・パウル、そして監督の三男、ジュリアーノへと一気に交代。いえまあ、最後にヒメネスと代わったレングレはビッツェルの下敷きとなり、左ヒザと足首のダブル捻挫を負ったため、やむない処置だったんですけどね。
そのせいで、実際にプレーしている位置はともかく、アトレティコはセルロート、フリアン・アルバレス、グリーズマン、ジュリアーノと、FW4人の超攻撃的な布陣で最後まで行くことになったんですが、案ずるより産むが易しだったんです。というのも24分にはまず、責任を感じたか、当人も「Es una jugada como las que hacía cuando tenía 20 años/エス・ウナ・フガダ・コモ・ラス・ケ・アシア・クアンドー・テニア・ベインテ・アーニョス(20才の頃、やっていたようなプレー)」と言っていたビッツェルが敵エリナ内奥深くまで侵入。右奥からのラストパスは最初、ハビ・エルナンデスに当たって戻ってきたものの、再びトライしたボールを何と、セルロートがtaconazo(タコナソ/ヒールキック)でゴールに入れてしまったから、ビックリしたの何のって。
実際、スタンドが盛り上がったのは同点になってからで、ええ、やっぱり応援してもらいたければ、まずは選手たちがピッチでファンが応援したくなるようなプレーをしないといけませんよね。すると36分には、デ・パウルの長すぎるパスをジュリアーノが鬼気迫る勢いで追って、コーナー付近で回収すると、ゴール前にキラーパス。そこへグリーズマンが疾風のように突っ込んで、GKドミトロビッチの前で押し込んでいるとなれば、これこそまさにフランス代表を引退しての体力温存の賜物だった?
更には後半ロスタイム10分にもアトレティコはフリアン・アルバレスのやはり、2度目のトライとなったアシストでセルロートがこの試合、自身2ゴール目を挙げて3-1で快勝。兄貴分としての貫禄を示せたんですが、何よりだったのは、リーガ開幕戦で得点して以来、ノーゴールが続いていたセルロートが、うーん、やっぱりノルウェイ代表で2本挙げてきたのが運気を変えることになったんですかね。シメオネ監督も「コレアが下がった後、自分が最後までプレーすることがわかって、強気になれた」と言っていたんですが、いよいよ、昨季、ビジャレアルで見せたゴール力を取り戻してくれたことだったかと。
となれば、水曜のCLリール戦もホームですし、今度は応援団もいるため、週末日曜のアウェイ、ベティス戦より、勝ち目は十分あるんじゃないかと思いますが、そうそう、試合終盤には負傷したバリオスが泣いてしまい、チームメートに慰められていたなんてことも。ただ、これはちょっと当人の早とちりもあったようで、翌日の検査ではふくらはぎを腫らしただけの全治10日程の軽傷だったことが判明。1カ月のリハビリが必要となったレングレよりはずっとマシだったんですが、何せ、今のアトレティコはアスピリクエタとル・ノルマンがまだプレーできませんからね。この3週間はまたハードスケジュールとなるため、これ以上、ケガ人が増えないことを祈るばかりですよ。
一方、せっかく先制しながら、残りの時間、先発したミゲール・デ・ラ・フエンテも、交代出場したハラーもGKオブラクの手を煩わすことができなかったレガネスは幸い、敗戦にも関わらず、降格圏落ちはかろうじてせずにセーフ。ただ、18位のバジャドリーと同じ勝ち点の17位という危ういところにいるため、この日曜にブタルケにセルタを迎える一戦では奮起しないと、せっかくメトロポリターノにまで駆けつけて、声援を響かせていた忠実なファンたちを悲しませることになりかねないかと。
ちなみにレガネスのお隣さん、ヘタフェも一歩間違えば、それと同じ状況に陥るところだったんですが、いやあ、希望は捨ててはいけませんよね。そう、ラ・セラミカでのビジャレアル戦では前半43分にコメサニャのゴールで先制されいた彼らなんですが、丁度、メトロポリターノから帰って来た私が近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)に寄り道したところ、何と後半39分、ベルトゥがエリア内でアルビオルに顔をはたかれたプレーが、VAR(ビデオ審判)モニターチェックでペナルティになるという幸運が発生。PKをアランバリがしっかり決めてくれたため、1-1の引き分けで、勝ち点1をもぎ取ったとなれば、気分はほぼ勝ったも同然?
唯一の難点はせっかく先発復帰間近と言われていたボルハ・マジョラルがまたケガをして、その日の遠征に参加しておらず。週末までに回復するかどうかもわからないところですが、こればっかりはねえ。降格圏とは勝ち点1差あるとはいえ、まだ16位に留まっているボルダラス監督のチームだけにこの日曜、10節で最下位に落ちたバレンシアをコリセウムに迎える一戦では白星を掴んで、浮上のキッカケにしてもらいたいものですが…ヘタフェとレガネスの地道な闘いはしばらく続くかもしれませんね。
おかげで2夜連続スタジアムに通えばいいだけなのは有難いんですが、気づけば、火曜のジローナvsスラビア・ブラスチラバ戦も、水曜のバルサvsバイエルン戦も揃ってホームゲームって、やっぱり今季の改変版CLリーグフェーズって、何かおかしくない?どちらにしろ、現在、決勝トーナメントの16強対決に直接行ける8位以上にいるチームが1つもなく、同じ1勝1敗ながら、得失点差でバルサが16位、マドリーが17位、アトレティコなど22位と、プレーオフを経由しないといけない24位以上にスペイン勢は3チーム。2連敗のジローナに至っては敗退順位の30位とあって、ホームでのこの一戦はどこも絶対、落とせないところかと。
とりわけ、昨季CLの決勝で下した相手、しかも現在、リーガフェーズ首位であるドルトムントを火曜午後9時(日本時間翌午前4時)にサンティアゴ・ベルナバウに迎えるマドリー、そして奇しくも宿敵に半年以上ぶりとなる土をつけた相手、リールを水曜午後9時にメトロポリターノに迎えるアトレティコには勝ってもらわないと困るんですが、果たして期待に応えてくれるのは…。
おかげで先制されるのを免れたマドリーだったんですが、20分にはこの10月はフランス代表に行かず、ベルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で調整していたエムバペのパワーがいきなり火を噴くことに。まあ、それにはセルタのベルトランが自陣エリア前からのパスを運悪くカマビンガに当てるというラッキーもあったんですが、そのボールを拾ったエムバペが弾丸シュートでネットに突き刺してしまうんですから、雨の中、応援に駆けつけたホームのファンもさぞかし度肝を抜かれたことかと。
その2分後にボルハ・イグレシアスがゴールを入れたのも束の間、オフサイドで認められなかったため、ハーフタイムには0-1とリードして、入ったマドリーだったんですが、エースのイアゴ・アスパスが出場停止でおらずとも、臆せず、整然とボールを操るセルタに感じていたイヤな予感が当たったのは後半6分のことでした。そう、後でアンチェロッティ監督も「ウチがボールを持っている時、チュアメニは2人のCBの間に入ることになっていたんだが、me he equivocado yo al no explicarle bien a los jugadores lo que tenían que hacer/メ・エ・エキボカードー・ジョ・アル・ノー・エクシプリカルレ・ビエン・ア・ロス・フガドーレス・ロ・ケ・テニアン・ケ・アセール(選手たちに何をすべきか、上手く説明できなかった私が間違えた)」と告白。
攻撃時と守備時にCBとボランチのポジションを行ったり来たりする複雑なシステムがバグっていたことを認めていたんですが、とうとう、ミンゲサのラストパスをエリア内で完全にフリーだったスウェードベリに撃ち込まれ、同点にされてしまったから、さあ大変!
でも大丈夫。18分にはアンチェロティ監督が代表のお勤めで疲れていたはずのベルベルデとカマビンガをモドリッチとロドリゴに代えたところ、これまたドンピシャリ。3分後には39才40日でマドリー歴代最年長現役選手となった前者が出したスルーパスが、ええ、「Hay que correr al espacio, siempre se lo digo a Vini/アイ・ケ・コレール・アル・エスパシオ、シエンプレ・セ・ロ・ディゴ・ア・ビニ(スペースのあるところに走らないといけないと、いつもビニに言っている)」とモドリッチも明かしていたんですけどね。エリア内に走り込むビニシウスに届き、そのシュートが飛び出して来たGKグァイタの身体の下を通って決まったとなれば、当人もブラジル代表に行かず、頸椎ネンザの治療に専念した甲斐があった?
1-2とした後は、いえまあ、再びクルトワがバンバのシュートをparadon(パラドン/スーパーセーブ)したり、ロスタイムにはドゥビカスが絶好機に外してくれたなんてこともあったんですけどね。そのまま、マドリーは1点差で逃げ切り、今週土曜のクラシコ(伝統の一戦)を前にして、首位バルサとの差を勝ち点3のままで保つことができたんですが、ちょっとショックだったのは、セルタの方がいいプレーしているように見えたこと。まあ、それでもマドリーにはエムバペやビニシウスら、決定力の高いFWがいるため、勝つためのゴールには不自由しないのがミソなんですけどね。
2011-12シーズンの1年だけ、マドリーに在籍し、今季からドルトムントを率いることになった、まだ36才と若いヌリ・シャヒン監督の率いるドルトムントに対しては、ええ、主力だったフリュクルーク(ウェストハム)やフンメルス(ローマ)が抜け、メンバーもかなり変わっているため、あまり心配はしていないんですが、これがバルサ相手となると話は別。もしや、日曜最後の試合でもセビージャを5-1と粉砕していたフリック監督のチームの好調ぶりを見るにつけ、不安が湧いてくるのは私だけではない?
そしてマドリッド勢残り4チームは全て日曜開催試合となったんですが、残念ながら、マジョルカとアウェイで対戦したラージョは、いえ、GKバタジャの活躍もあって、後半30分まで0-0で粘ったんですけどね。CBムニンが負傷でアリダネと交代した途端、大型FWムリキにお約束のCKからのヘッドを決められて、1-0で負けてしまうことに。とはいえ、9位という安全な位置にいるのは変わりないため、エスタディオ・バジェカスに戻れる土曜のアラベス戦で勝てば丸く収まるんですが、ハメス・ロドリゲスも相変わらず、控えのままですし、一体、どうなることやら。
続く時間帯で開催されたのがアトレティコとレガネスの兄弟分ダービーだったんですが、ボルハ・ヒメネス監督のチームは9月にあったヘタフェ、ラージョとの連続弟分ダービーを両方とも1-1のドローで凌いでいましたからね。しかもシビタスから、新たに名前がリアドエア・メトロポリターノに変わっての初試合では、本家マドリーダービーの時、GKクルトワへの大量物投げ込み事件のせいで、フレンテ・アトレティコ(ウルトラのグループ)が大半を占めるfondo sur(フォンド・スール/南側ゴール裏)の1階区画が閉鎖。その日はDia de las penas(ディア・デ・ラス・ペーニャス/ファンクラブの日)に当たったため、スペイン各地から駆けつけたファンで他のスタンドは満員になったものの、とりとめのない応援しか、聞こえないんじゃないかと心配していたところ…。
いや、後でビッツェルも「Para mí faltaba ritmo con la pelota, sobre todo en los últimos 15-20 metros/パラ・ミー・ファルタバ・リトモ・コン・ラ・ペロータ、ソブレ・トードー・エン・ロス・ウルティモス・キンセ・ベインテ・メトロス(自分にしてみれば、ボールを持った時のリズムが足りなかった。とりわけラスト15~20メートルが)」と認めていたんですけどね。これがこの2週間、じっくり特訓した成果かと思うと、トロトロしすぎて、泣けてくるような前半のアトレティコのプレーは、別にファンの応援が足りなかったせいじゃないんですが、34分には弟分に足元をすくわれ、ネユウに先制点を奪われてしまうとは情けない。
おかげでハーフタイムにロッカールームに戻るアトレティコの選手たちにはちらほら、pito(ピト/ブーイング)が投げかけられていたなんてこともあったんですが、後半19分に早くもシメオネ監督が5人の交代枠を使い尽くした後、転機が訪れたんですよ。そう、後半頭にはもう、アルゼンチン代表帰りで唯一、先発したモリーナをサムエル・リノに代えると、12分にはリケルメ、コレア、コケをフリアン・アルバレス、デ・パウル、そして監督の三男、ジュリアーノへと一気に交代。いえまあ、最後にヒメネスと代わったレングレはビッツェルの下敷きとなり、左ヒザと足首のダブル捻挫を負ったため、やむない処置だったんですけどね。
そのせいで、実際にプレーしている位置はともかく、アトレティコはセルロート、フリアン・アルバレス、グリーズマン、ジュリアーノと、FW4人の超攻撃的な布陣で最後まで行くことになったんですが、案ずるより産むが易しだったんです。というのも24分にはまず、責任を感じたか、当人も「Es una jugada como las que hacía cuando tenía 20 años/エス・ウナ・フガダ・コモ・ラス・ケ・アシア・クアンドー・テニア・ベインテ・アーニョス(20才の頃、やっていたようなプレー)」と言っていたビッツェルが敵エリナ内奥深くまで侵入。右奥からのラストパスは最初、ハビ・エルナンデスに当たって戻ってきたものの、再びトライしたボールを何と、セルロートがtaconazo(タコナソ/ヒールキック)でゴールに入れてしまったから、ビックリしたの何のって。
実際、スタンドが盛り上がったのは同点になってからで、ええ、やっぱり応援してもらいたければ、まずは選手たちがピッチでファンが応援したくなるようなプレーをしないといけませんよね。すると36分には、デ・パウルの長すぎるパスをジュリアーノが鬼気迫る勢いで追って、コーナー付近で回収すると、ゴール前にキラーパス。そこへグリーズマンが疾風のように突っ込んで、GKドミトロビッチの前で押し込んでいるとなれば、これこそまさにフランス代表を引退しての体力温存の賜物だった?
更には後半ロスタイム10分にもアトレティコはフリアン・アルバレスのやはり、2度目のトライとなったアシストでセルロートがこの試合、自身2ゴール目を挙げて3-1で快勝。兄貴分としての貫禄を示せたんですが、何よりだったのは、リーガ開幕戦で得点して以来、ノーゴールが続いていたセルロートが、うーん、やっぱりノルウェイ代表で2本挙げてきたのが運気を変えることになったんですかね。シメオネ監督も「コレアが下がった後、自分が最後までプレーすることがわかって、強気になれた」と言っていたんですが、いよいよ、昨季、ビジャレアルで見せたゴール力を取り戻してくれたことだったかと。
となれば、水曜のCLリール戦もホームですし、今度は応援団もいるため、週末日曜のアウェイ、ベティス戦より、勝ち目は十分あるんじゃないかと思いますが、そうそう、試合終盤には負傷したバリオスが泣いてしまい、チームメートに慰められていたなんてことも。ただ、これはちょっと当人の早とちりもあったようで、翌日の検査ではふくらはぎを腫らしただけの全治10日程の軽傷だったことが判明。1カ月のリハビリが必要となったレングレよりはずっとマシだったんですが、何せ、今のアトレティコはアスピリクエタとル・ノルマンがまだプレーできませんからね。この3週間はまたハードスケジュールとなるため、これ以上、ケガ人が増えないことを祈るばかりですよ。
一方、せっかく先制しながら、残りの時間、先発したミゲール・デ・ラ・フエンテも、交代出場したハラーもGKオブラクの手を煩わすことができなかったレガネスは幸い、敗戦にも関わらず、降格圏落ちはかろうじてせずにセーフ。ただ、18位のバジャドリーと同じ勝ち点の17位という危ういところにいるため、この日曜にブタルケにセルタを迎える一戦では奮起しないと、せっかくメトロポリターノにまで駆けつけて、声援を響かせていた忠実なファンたちを悲しませることになりかねないかと。
ちなみにレガネスのお隣さん、ヘタフェも一歩間違えば、それと同じ状況に陥るところだったんですが、いやあ、希望は捨ててはいけませんよね。そう、ラ・セラミカでのビジャレアル戦では前半43分にコメサニャのゴールで先制されいた彼らなんですが、丁度、メトロポリターノから帰って来た私が近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)に寄り道したところ、何と後半39分、ベルトゥがエリア内でアルビオルに顔をはたかれたプレーが、VAR(ビデオ審判)モニターチェックでペナルティになるという幸運が発生。PKをアランバリがしっかり決めてくれたため、1-1の引き分けで、勝ち点1をもぎ取ったとなれば、気分はほぼ勝ったも同然?
唯一の難点はせっかく先発復帰間近と言われていたボルハ・マジョラルがまたケガをして、その日の遠征に参加しておらず。週末までに回復するかどうかもわからないところですが、こればっかりはねえ。降格圏とは勝ち点1差あるとはいえ、まだ16位に留まっているボルダラス監督のチームだけにこの日曜、10節で最下位に落ちたバレンシアをコリセウムに迎える一戦では白星を掴んで、浮上のキッカケにしてもらいたいものですが…ヘタフェとレガネスの地道な闘いはしばらく続くかもしれませんね。
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ラ・リーガ第32節、バルセロナvsセルタが19日にエスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニスで行われ、ホームのバルセロナが4-3で勝利した。 首位のバルセロナは前節、レガネス相手にオウンゴールで挙げたゴールを守り切ってウノセロ勝利。しかし、直近のチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグではドルトムント相手に1-3の敗戦。2戦合計5-3で6シーズンぶりのベスト4進出を決めたものの、2025年の公式戦初黒星を喫した。 その敗戦からのバウンスバックを図ったホームゲームでは7位のセルタと対戦。フリック監督はドルトムント戦から先発3人を変更。アラウホとガビ、ラミン・ヤマルに代えてイニゴ・マルティネス、ペドリ、フェラン・トーレスを起用した。 立ち上がりからボールを握って押し込む展開となったバルセロナ。開始直後のレヴァンドフスキのシュートは右のサイドネットを叩いたが、自分たちの流れでゴールをこじ開ける。 12分、相手陣内左のライン間でイニゴ・マルティネスからの斜めのパスを引き出したフェランが反転からドリブルで中央へ切り込むと、ペナルティアーク右から腰の捻りを利かせた右足シュートをゴール左隅に突き刺した。 フェランの今季リーグ10点目で先制に成功したホームチームだったが、ミスからすぐさま同点に追いつかれる。15分、右サイドでハイラインの背後を完璧に取ったドゥランがボックス付近まで運んでグラウンダーのクロスを供給。これに対して飛び出したGKシュチェスニーがはじき出せずに流れたボールをイグレシアスがワンタッチで無人のゴールへ流し込んだ。 シュチェスニーの判断ミスで1-1のイーブンに戻されたバルセロナ。引き続きボールを握って主導権を握る一方、失点場面と同様にマルティンの背後を意識するセルタの攻撃に苦戦。同じ形でドゥランから際どいクロスを送り込まれるが、今度はイグレシアスのシュートをシュチェスニーが好守で阻んだ。 前半半ばから終盤にかけても一進一退の攻防が続いていく。バルセロナがペドリやハフィーニャのアクセントによって多彩な仕掛けを見せたが、セルタの集中した守備を前に決定機まであと一歩いう場面が目立つ。 すると、前半終了間際の42分にはDFクバルシが倒れて陣形が崩れたバルセロナに対して、セルタが波状攻撃。古巣対戦のイライクスとイグレシアスがボックス付近で連続シュートを放ったが、ここはGKシュチェスニーの見事な連続セーブに阻まれた。 セルタの善戦によって内容も拮抗したまま試合は1-1のスコアで後半に突入。すると、先手を奪ったのはアウェイチーム。52分、最後尾のラゴのロングフィードに対してマルティンとイニゴ・マルティネスの連携ミスが発生し、完璧に背後へ抜け出したイグレシアスがボックス右から右足対角シュートを突き刺してドブレーテを達成した。 逆転を許したホームチームは57分、フェルミンとフェランを下げて切り札のヤマルとダニ・オルモを同時投入。しかし、反撃姿勢を打ち出す前に痛恨の3失点目を喫した。62分、自陣ボックス内のカレイラからのロングフィード1本で背後へ抜け出したイグレシアスに難なくGKとの一対一を決められ、トリプレーテを献上した。 これで厳しくなったフリックのチームだったが、ここから見事な反発力を示す。64分、右サイドのクンデから中央のレヴァンドフスキ、ハフィーニャとスムーズに繋いでボックス左に走り込むダニ・オルモにラストパスが通ると、これをダニ・オルモが左足シュートでゴール右隅に流し込む。 さらに、68分には中央での細かい繋ぎから右サイドのヤマルが狙いすました左足クロスを入れると、ゴール前に飛び込んだハフィーニャが頭で合わせ、瞬く間に同点に追いついて見せた。 残り時間を考えれば、逆転の可能性は十分にあるホームチームだったが、思わぬアクシデントが発生。ハムストリングを痛めたレヴァンドフスキがプレー続行不可能となり、ガビをスクランブル投入。これで流れが悪くなってなかなか攻撃の形を作れずにいると、フリック監督は後半終盤にマルティン、クバルシを下げてビクトル、エリック・ガルシアを同時投入。3バックの形でゴールをこじ開けにかかる。 すると、8分が加えられた後半アディショナルタイムに劇的なドラマが待っていた。94分、ボックス内で仕掛けたダニ・オルモがDFラゴからアフター気味にアキレス腱付近を踏まれると、オンフィールド・レビューの末にPKを獲得。このプレッシャーがかかるPKをキッカーのハフィーニャが右上隅に突き刺し、土壇場で試合を引っくり返した。 そして、試合はこの直後にタイムアップを迎え、見事なレモンターダ完遂で難敵を撃破したバルセロナが2位以下との暫定ポイント差を「7」に広げた。 バルセロナ 4-3 セルタ 【バルセロナ】 フェラン・トーレス(前12) ダニ・オルモ(後19) ハフィーニャ(後23、後53[PK]) 【セルタ】 ボルハ・イグレシアス(前15、後7、後17) 2025.04.20 01:42 Sun2
【ラ・リーガ第33節プレビュー】コパ・クラシコ控える両雄は曲者と対戦!
先週末に行われた第32節はバルセロナ、レアル・マドリーがいずれも後半アディショナルタイムの劇的なゴールによって勝利。一方で3位のアトレティコ・マドリーは後半アディショナルタイムの失点によって格下相手にまさかの敗戦。タイトルレースはバルセロナとマドリーの一騎打ちとなった。 今週末にコパ・デル・レイ決勝が控えるなか、ミッドウィーク開催となる今節はその決勝を戦う首位のバルセロナ、レアル・マドリーの両雄の戦いに大きな注目が集まるところだ。 バルセロナは前節、セルタとホームで対戦。FWフェラン・トーレスのゴールで早々に先制も、ハーフタイムを跨いでFWボルハ・イグレシアスにトリプレーテを許して1-3と逆転を許した。その後、MFダニ・オルモ、FWハフィーニャの連続ゴールで同点に追いつくも、エースFWレヴァンドフスキがハムストリングの負傷で交代。試合終盤はスクランブルの布陣で勝ち点3を目指したなか、ほぼラストプレーでダニ・オルモが獲得したPKをハフィーニャが決め切り、壮絶な4-3の打ち合いを制した。敗れればドルトムント戦に続く公式戦連敗で2位との勝ち点差が「1」に縮まる窮地だったが、見事な勝負強さを発揮した。 その激闘から中2日で戦う今節は7位のマジョルカとのホームゲーム。DFバルデに続きレヴァンドフスキの離脱は痛恨となるが、好調を維持するフェランやダニ・オルモの“ファルソ・ヌエベ(偽9番)”など主砲不在で戦うコパ・クラシコやインテル戦に繋がる内容での勝利を目指す。 対戦相手のマジョルカは前節のレガネス戦を0-0のドローで終えるも、2試合連続無失点と守備が安定。堅守速攻の戦いで番狂わせを狙うなか、復帰途上で招集外となったFW浅野拓磨の不在は痛手だが、ロングボールやセットプレーを軸に少ないチャンスをモノにできるか。 2位のマドリーは前節、アスレティック・ビルバオとの上位対決で1-0の勝利。アーセナル戦の敗戦からバウンスバックを果たした。サスペンションのFWムバッペら一部主力を欠くなかで臨んだ一戦では対戦相手が大幅なターンオーバーを敢行した影響もあり、終始主導権を握る展開に。ただ、リーグ屈指の堅守を前にアタッキングサードのクオリティを欠いて0-0のまま後半アディショナルタイムに。引き分けやむなしかに思われたが、MFバルベルデがボックス右から圧巻の右足ボレーシュートをファーポストに突き刺すスーペルゴラッソでチームを劇的勝利に導いた。 コパ決勝に弾みを付けるべくリーグ連勝を狙う一戦は12位ヘタフェとのアウェイゲーム。大一番を前にファウルを辞さない肉弾戦を仕掛けてくるタフな相手との自治州ダービーは難しい戦いが想定される。ある程度メンバーを入れ替えての戦いが想定されるが、サスペンション&負傷明けのムバッペが復帰できる見込みで、その点はチームにとって朗報だ。 前節、痛恨の黒星によって首位との勝ち点差が「10」に広がった3位のアトレティコだが、可能性のある限り戦い続けるシメオネのチームは10位のラージョ・バジェカーノとのマドリード自治州ダービーで勝利を目指す。熾烈な残留争いに身を置くラス・パルマス相手に攻めあぐねた前節は、後半アディショナルタイムにロングボールを撥ね返せずに失点する、らしくない戦いで厳しい敗戦となった。ホームで戦う今節はラージョ相手に前線の選手たちの奮起に期待したい。 MF久保建英を擁する9位のレアル・ソシエダは、降格圏の18位に沈むアラベス相手に3戦ぶりの白星を目指す。ビジャレアルとのトップハーフ対決ではFWオヤルサバルのドブレーテの活躍で後半立ち上がりに逆転。しかし、後半から5バックに変更した指揮官の失策の影響もあって防戦一方の戦いを強いられると、2-2に追いつかれた後に3度のゴール取り消しで辛くも敗戦を免れる形のドローとなった。これで逆転でのチャンピオンズリーグ出場権獲得は厳しい状況となり、残り試合では下方修正のヨーロッパリーグ、カンファレンスリーグ行きを目指す形に。サスペンション明けのMFスビメンディの復帰は朗報だが、指揮官の采配を含めより攻撃的な姿勢を打ちだしたい。ビジャレアル戦では前半に攻撃牽引も、後半に孤立無援で苦戦を強いられた久保にはそのうっ憤を晴らす活躍を期待したい。 CL出場権争いでは4位アスレティックが17位ラス・パルマスと、5位のビジャレアルが8位セルタと、6位レアル・ベティスは最下位のバジャドリーと対戦する。なお、ここまで勝ち点16のバジャドリーは今節勝利を逃がし、ラス・パルマス(勝ち点32)、16位ジローナ(勝ち点34)が勝ち点を積み上げた場合、5節を残しての降格が決定する。 《ラ・リーガ第33節》 ▽4/22(火) 《26:00》 バレンシア vs エスパニョール 《28:30》 バルセロナ vs マジョルカ ▽4/23(水) 《26:00》 アスレティック・ビルバオ vs ラス・パルマス セルタ vs ビジャレアル 《28:30》 ヘタフェ vs レアル・マドリー アラベス vs レアル・ソシエダ ▽4/24(木) 《26:00》 オサスナ vs セビージャ レガネス vs ジローナ 《28:30》 アトレティコ・マドリー vs ラージョ ベティス vs バジャドリー 2025.04.22 19:00 Tueレアル・マドリーの人気記事ランキング
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ヴィニシウスにトラブル…クラブ買収巡る問題で2年間の出場停止求める訴え起こされる
レアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールが、国際サッカー連盟(FIFA)の倫理規定違反で2年間の出場停止処分を科される可能性が浮上している。 昨年はバロンドールこそ逃したもののFIFAザ・ベストを受賞し、チャンピオンズリーグとラ・リーガの2冠に貢献したヴィニシウス。今シーズンは昨シーズンほどのインパクトこそ残せていないが、公式戦20ゴール14アシストと十分なスタッツを残し、マドリーの主軸として活躍。直近では2030年までの新契約締結で合意に至ったとの報道も出ていた。 そんななか、イタリア『ジャンルカ・ディ・マルツィオ』などの報道によれば、現在フットボール界屈指のスーパースターには父親と代理人とともに経営する『ALL Agenciamento Esportivo』社のサッカークラブ買収に関する問題で、FIFAから調査を受けているという。 『ALL』はポルトガルのFCアルベルカと、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエB(ブラジル2部)のアスレティック・クラブを買収した。 後者のアスレティック・クラブに関しては16.5%の株式を保有するブラジル企業『ティベリス・ホールディング・ド・ブラジル』が、クラブのセリエB昇格を受けて、株式過半数を取得する優先購入権を行使する計画を立てていた。 しかし、実際に株式はヴィニシウスと関係のある『ALL』に直接売却され、サンパウロ商事裁判所は調査のため取引を停止。 だが、捜査が行われている間に『ALL』がクラブの運営権を握ったことに激怒した『ティベリス』は4月7日、FIFA倫理委員会の調査委員会に申し立てを行い、ヴィニシウスに対して2年間の出場停止処分を要求した。 『ティベリス』の訴えによると、これはFIFA倫理規定第20条およびスペインサッカー連盟(RFEF)スポーツ正義規定第22条に違反するとして国際訴訟を起こすことを決定。これらの規定はいずれも、利益相反の明らかなリスクがある場合に、現役サッカー選手がプロサッカークラブを直接的または間接的に所有することを禁じている。 懸念されるのは、選手オーナーにとって有利な個人契約、スポーツの試合結果への影響。さらに、異例の形で他の選手を引きつける可能性、税務上の不正行為に至るまで、多岐にわたるという。実際、アスレティック・クラブとアルベルカの間ではここにきて選手移籍の動きもある。 この訴えはFIFAに審査される予定であり、出場停止処分に至らない可能性もあるが、『ティベリス』は2年間の出場停止処分を求めており、この訴えが全面的に認められた場合、ヴィニシウスの選手生命に関わる事態となる。 ただ、現状の見立てでは両者間での和解を目指しつつ、ヴィニシウス側に処分が下ったとしても、罰金といったより軽微な処分にとどまる可能性が高いようだ。 2025.04.23 20:51 Wed2
一番信用ならないチームは…/原ゆみこのマドリッド
「やっと平常モードに戻ったわね」そんな風に私が懐かしさを覚えていたのは月曜日。レアル・マドリーがリスボンに到着する映像をお昼のニュースで見た時のことでした。ここ2週間、スペインサッカー界のミッドウィークはコパ・デル・レイ開催だったため、マドリッド勢で試合があったのはアトレティコだけでした。対照的に16強対決でアルバセテ(2部)に敗退したお隣さんは平日中、みっちりバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場でトレーニングに明け暮れていたんですが、それだとやっぱり、話題があまりなくて……。 ようやく今週になって、火曜日午後9時(日本時間翌午前5時)にベンフィカとのCLノックアウトステージプレーオフ1stレグがやって来たため、週2試合ペースに戻ったんですが、怖いのは来週水曜日にベルナベウで開催される2ndレグで万が一、敗退するようだと、マドリーの今季はもうリーガだけ、シーズン終了まで週1試合ペースが続くことになります。 1月28日のCLリーグフェーズ最終節でそのマドリーに4-2で勝利。しかも後半アディショナルタイムの全員攻撃でGKトゥルビンが決めたヘッドのおかげで、プレーオフ出場圏の末席に滑り込めたベンフィカのモウリーニョ監督は、「Me gustaría mucho eliminar al Madrid, y que Arbeloa gane la Liga/メ・グスタリア・ムーチョ・エリミナール・アル・マドリッド、イ・ケ・アルベロア・ガネ・ラ・リーガ(私はマドリーを敗退させたい。そしてアルベロアはリーガ優勝するように)」と言っていたんですけどね。 でもCL早期敗敗退となると、アルベロア監督の来季続投が怪しくなってきて……。当人は試合前日記者会見で否定していたんですけどね。あと1年ベンフィカと契約がありながら、違約金を払わず退団できる条項が付いているため、モウリーニョ監督がマドリーに戻って来る可能性もあるなんて話も出て来たりするんですが、それは勘弁。グアルディオラ監督時代のバルサとのあんな刺々しい雰囲気はもう味わいたくないですって。 ちなみにマドリーのこの試合の欠場者はリハビリ中のミリトン、ベリンガム、そして前回のダ・ルス訪問で退場処分を受けたロドリゴとアセンシオ。それでも土曜日のリーガでリュディガー、トレントが先発復帰、カルバハルも途中出場したため、バルベルデが右SBから中盤に戻る今回はきっと、あんなザル守備にはならないと思いますが……。 CLはちょっと脇に置いておくことにして、先に週末にあったリーガ24節のマドリッド勢がどうだったか、お伝えしていくことにすると。先陣を切ったのは前節、ようやく8試合ぶりに白星を挙げた弟分のヘタフェで、コリセウムに上位のビジャレアルを迎えたんですが、やっぱり勝利は選手たちの自信になるんですかね。この日は前半終盤にベイガにエリア内で倒されてサトリアーノがPKを獲得すると、アランバリが決めて先制。53分にも冬の市場で一緒に来たFWの同僚、もう2得点しているルイス・バスケス(アンデルレヒトから移籍))に遅れをとっていたサトリアーノ(同オリンピック・リヨン)が、ファン・イグレシアスのクロスをヘッドで決め、ヘタフェを2点リードに導くと、反撃を75分のミカウターゼの一発だけに抑えて、2-1で勝っているんですから、嬉しいじゃないですか。 これには直近のセルタ戦でスコアレスドローだった時は、pito(ピト/ブーイング)まで聞こえるようになっていたコリセウムのファンも大満足したはずですが、ヘタフェに来るレベルですし、新しいFWたちは決してゴール量産タイプではないんですけどね。ボルダラス監督によると、「Son chicos que venían de tener pocos minutos en sus equipos y poco protagonismo/ソン・チコス・ケ・ベニアン・デ・テネール・ポコス・ミヌートス・エン・スス・エキポス・イ・ポコ・プロタゴニスモ(前のチームではプレー時間も、主役を張る機会もあまりなかった選手たち)だが、やる気は満々だ」そうで、それってゴール不足で苦しんいたヘタフェは補強に成功したと言っていい? おかげで順位も11位という安全圏を維持した彼らだったんですけど、まだ降格圏との差は勝ち点5ですからね。ホーム連戦となる日曜日のセビージャ戦でもこの調子を続けて、早いところ、残留目安の勝ち点40以上に到達してもらいたいところ。 そして土曜日の夜にはベルナベウに行ったんですが、ようやく暴風雨季が去ったのか、いつ以来でしょうかね、傘を持たずに外出できたのは。それだけでも気が楽だったんですが、この日のマドリーは相手にも恵まれました。ミッドウィークフリーだった彼らと違い、レアル・ソシエダは水曜日にコパ準決勝1stレグをアスレティックとプレーしていて、サン・マメスでの激戦を0ー1で制したものの、やはり疲労が溜まっている選手がいたんですね。マテラッツオ監督はその試合から、5人のスタメンをローテーション。 マドリーの方はエムバペが意表を突いて、ベンチスタートとなったんですが、ゴンサロは彼がピッチにいないとゴールを入れますね。開始5分にはもう、先発復帰したトレントのラストパスをカンテラーノ(RMカスティージャ出身の選手)が流し込んで、先制しているんですから、偉いじゃないですか。でもねえ、そのリードは長続きせず、20分にはハイセンがソレルのパスを追ったエレーラをエリア内で倒し、ペナルティを取られてしまったから、さあ大変。 おかげでオジャルサバルのPKで同点になった後、この日は静かだったスタンドからハイセンにブーイングが飛んでいたんですが、大丈夫。というのもその4分後にはもう、ソシエダがペナルティ返しをしてきたから。アランブルがヴィニシウスをエリア内左奥で倒して、その当人がPKを決めると、25分には再びマドリーがリード。すると31分にもカマヴィンガ、カレラスと繋いだボールを右SBから解放されたバルベルデが撃ち込んで、アディショナルタイムのゴンサロのゴール前からのシュートは外れてしまったものの、3ー1でハーフタイムに入ったとなれば、もう大船に乗った気でいていい? そして後半も再び、アランブルがヴィニシウスをエリア内で倒し、48分にはキッカーもリピートで4点目が入ったため、アルベロア監督は膝に問題のあるエムバペを「para que en Lisboa empiece desde el principio/パラ・ケ・エン・リスボア・エンピエセ・デスデ・エル・プリンシピオ(リスボンで先発できるように)」温存。さらに60分にはトレントをカルバハルに、リュディガーをアラバにと負傷から戻って来た選手の足慣らしをさせたり、バルベルデ、カマヴィンガ、チュアメニと中盤の鍵になる選手たちにもお休みを与えることができましたからね。 おまけにこの4ー1勝利のおかげで、リーガ8連勝としたマドリーは、月曜日にバルサがジローナに2ー1のビックリ敗戦をしたため、とうとう勝ち点差2とつけて首位に立つことに。まさに「Hemos hecho una gran semana de entrenamientos y se ha reflejado en el campo/エモス・エッチョー・ウナ・グラン・セマーナ・デ・エントレナミエントー・イ・セ・ア・レフレハードー・エン・エル・カンポ(ウチは素晴らしい練習の1週間を過ごし、それがピッチに反映された)」感じでしたが、さて。今はこれがベンフィカにリベンジするのにも有効なことを祈るばかりでしょうか。 そして日曜日はラージョとアトレティコの兄弟分ダービー。快晴の中、明るい時間にブタルケに行けたのはラッキーだったんですけどね。エスタディオ・バジェカスでなく、2部の弟分レガネスのホームでの開催になったのは、1節前のオビエド戦が芝を貼り替えたばかりのピッチが悪天候のせいで使いものにならず、当日延期となった後、ラ・リーガがギリギリまで待ってくれず。アトレティコ戦もバジェカスでは開催不可とされ、ブタルケを借りることになったからなんですが、これもひどい話で、アボナードー(年間指定席保有者)は土曜日限定で、スタジアムよりメトロ1号線でもっと南に行ったところにある練習場まで、チケットを引き取りに行かないといけなくてねえ。 元々、ダービーはハイリスクな試合とされ、チケットの当日販売もなく、ブカネーロス(ラージョのウルトラ集団)を始めとする大勢のファンはお昼にバジェカス地区でデモをして、試合に行かないことを選択。よってブタルケのスタンドは半分ぐらい空だったんですが、前日はやっぱり芝がボロボロの練習場でセッションができず、ヘタフェの練習場でやったという不遇なイニゴ・ペレス監督のチームはこの逆境を見事に克服したんですよ。 木曜日のメトロポリターノでは、コパ準決勝1stレグでバルサを4ー0とコテンパンにのしたアトレティコが別人だったから、もうどうしていいものか。そう、元凶はこのところ、働くのは平日だけに決めたらしいシメオネ監督がスタメンを9人もローテーションしてきたことだったんですが、でも選手たちも選手たちですよね。いくらアトレティコファンの姿がスタンドにほぼ皆無だったとしても、バルサを前にした日の喰らいついていくプレーがまったく見られず。 それどころか、前半39分にはあれだけジャマルを抑えていたルッジェーリがラティウにかわされ、エリア中央へのラストパスを許すと、フラン・ペレスがラージョの先制点をゲット。さらに45分にもレングレのパスミスでボールを奪われると、ラティウが3人もいたアトレティコ選手の間にボールを通し、イシのシュートはGKオブラクがparadon(パラドン/スーパーセーブ)してくれたものの、こぼれ球に誰も詰めず、バレンティンに押し込まれているって、一体、どこまで呆けている? 2ー0で後半が始まると、もう56分には3人一斉交代となり、ええ、ピッチにはフリアン・アルバレスが入り、その7分後にはルックマンとジョレンテも出て、早くも交代枠を使い果たしていたんですけどね。3人もFWがいながら、GKバタジャの手を煩わすのがニコ・ゴンサレスぐらいではねえ。おまけに30分にはショートのCKから、ラージョの3人一斉交代で入ったアルバロ・ガルシアにクロスを上げられて、メンディのヘッドで3点目を入れられているって、もうこの世のものとは思えませんって。 3ー0で勝ったラージョはおかげでマジョルカを越えて17位に上がり、3週間ぶりに降格圏から脱出。スタジアム&練習場難民となりながらも、「Los problemas nos unen mucho más, nos motivan/ロス・プロブレマス・ノス・ウネン・ムーチョ・マス、ノス・モティバン(問題があるとより団結が強まるし、モチベーションにもなる)」(イシ)と選手たちが根性を見せて、リーガ3連敗から立ち直れたのは喜ばしいですよ。でも情けないのは兄貴分の方で、とうとうオブラクからは、「Parece que LaLiga se ha tirado/パレセ・ケ・ラ・リーガ・セ・ア・ティラードー(リーガを投げ出したように見える)」というコメントが出てくることに。 いえ、シメオネ監督は「オブラクの言葉には同意しない。El equipo no elige partidos, el equipo jugó mal・エル・エキポ・ノー・エリヘ・パルティードス、エル・エキポ・フゴ・マル(チームは試合を選んではいない。悪いプレーをしただけ)」と反論していたんですけどね。訊きたいのは、コパでは準々決勝ベティス戦、バルサ戦と2試合で9得点もしながら、リーガはレバンテ、ベティス、ラージョ戦すべて無得点で1分け2敗。どうしてそこまでプレーに落差があるのかなんですが、やっぱりそれってやる気の問題では? ここまで態度があからさまだと、水曜日午後9時からのクラブ・ブルージュとのCL16強対決進出プレーオフ1stレグでは、本気の方のアトレティコを見せてくれるはずですけどね。ただ、この相手には2022-23シーズンのCLグループリーグのアウェイで負け、ホームでも引き分けて、最後は4位敗退した黒歴史がありますし、リーグフェーズ2節ではバルサと3-3で引き分けている点は要注意。 それにしたって、もしここでCLが終わり、その間、16強対決直接出場のバルサは週1試合になるため、コパ準決勝2ndレグでまさかの大逆転敗退が絶対ないとも言えず。「Cuando nosotros jugamos al 99 nunca nos dio/クアンドー・ノソトロス・フガモス・アル・ノベンタイヌエベ・ヌンカ・ノス・ディオ(ボクらが99%でプレーして結果が出たためしがない)」(ヒメネス)試合をその頃までリーガで続けて、来季CL出場圏からも落ちていたら、もう目も当てられないってこと、シメオネ監督も選手も考えないんでしょうかね。 2026.02.19 10:43 Thu3
ベンフィカがアルゼンチンの新たな逸材確保! バルサ&マドリーも関心示した小兵アタッカー
ベンフィカがアルゼンチンの新たな逸材の確保に成功したようだ。スペイン『スポルト』が報じている。 名門ベレス・サルスフィエルドでプレーするアルゼンチン人FWジャンルカ・プレスティアーニ(17)は、アルゼンチン国内で将来を嘱望される小兵のアタッカーだ。 現時点で166cmと体格には恵まれていないものの、卓越したアジリティとフットサルで培った圧倒的なボールスキルを駆使したドリブルを最大の特長とする右利きのアタッカーは、10代前半から将来を嘱望される若手として認知されてきた。 そして、昨年5月に行われたコパ・リベルタドーレスのエストゥディアンテス戦で16歳でのファーストチームデビューを果たすと、左右のウイングを主戦場にベレスではここまで公式戦39試合に出場し、3ゴール1アシストを記録。また、U-17アルゼンチン代表としても6試合に出場していた。 戦術理解度やメンタル面のコントロール、当たり負けしないフィジカル作りと、同年代の多くの逸材と同様の改善点を残すが、密集地帯、オープンスペースに関わらず、キレだけでなく駆け引きでも優位に立てるドリブル、パンチ力のあるシュートはすぐにでも通用するはずだ。 その逸材に対してはバルセロナとレアル・マドリーなど錚々たるヨーロッパのビッグクラブが関心を示していたが、同じく早い段階から獲得への動きを見せていたベンフィカ行きがほぼ確実となっているようだ。 ベレスのファビアン・ベルランガ会長は、「ベンフィカからオファーがあり、もちろん我々はそれを分析している。我々はプレーヤーの売却をやめるつもりはない。なぜなら資金が必要だからだ」と、同選手のベンフィカ行きの可能性を認めた。 さらに、プレスティアーニが1月31日生まれということもあり、加入時期は今冬になるとの見通しを語っている。 「現時点で未成年であるため、彼はその日まで移籍できないが、(ベンフィカと)事前の合意がある。得た資金でチームのニーズを満たさなければならない」 なお、ベンフィカは800万ユーロ(約13億円)でプレスティアーニの85%の権利を買い取るオファーによって合意を取り付けた模様だ。 2023.11.18 06:00 Sat4
代表戦で衝突のアルダ・ギュレルとソボスライがSNSで場外戦…出場時間揶揄に対してマドリーMFが痛烈な返し
レアル・マドリーのトルコ代表MFアルダ・ギュレルとリバプールのハンガリー代表MFドミニク・ソボスライがSNS上で場外戦を繰り広げている。 両国は今回のインターナショナルマッチウィークに行われたUEFAネーションズリーグ(UNL)2024-25・リーグA/B昇降格プレーオフで激突。 トルコホームの1stレグをトルコが3-1で先勝していたなか、ハンガリーホームで行われた23日の2ndレグもトルコが3-0で快勝。2戦合計6-1の完勝でリーグA昇格を決めていた。 同試合ではチーム2点目を挙げたギュレルが1年前のフレンドリーマッチでも衝突が伝えられ、今回の再戦でもバチバチとやり合っていたソボスライに激しく詰め寄られた際に「黙れ」のジェスチャーを行い、小競り合いとなっていた。 ここまでであれば、試合中によくある揉め事として流されるはずだったが、試合後も怒りが収まらないハンガリー代表のキャプテンはハンガリー『Nemzeti Sport』がインスタグラムに投稿した当該のやり取りを収めた写真に対して、「1088」とのコメントを残した。 この数字はカルロ・アンチェロッティ監督の下、ポジション争いで苦戦するギュレルのマドリーでの今シーズンのプレータイムを揶揄したものとされ、物議を醸していた。 これに対して血気盛んな20歳MFも黙っておらず、自身のインスタグラムのストーリーズで反撃。「この男は冗談だ。6ゴールで黙るには十分じゃないのか?」とのキャプションとともに同じ画像とトルコの3-0のスコアを写した画像を投稿。 さらに、画像をよく確認すると、ハンガリーのスコアの下に「ソボスライ 1インスタグラムコメント」と細かな加工も加えられており、痛烈に煽り返した。 ここに至る両選手の衝突の経緯はわからず、外野がとやかく言うべきではないが、ひとまず互いに冷静さを取り戻し、今後は場外戦ではなく改めてピッチの上で白黒つけたいところか。 2025.03.25 06:30 Tue5
