パラグアイに完勝もマリ戦は油断禁物/六川亨の日本サッカー見聞録
2024.07.25 23:00 Thu
ブラジルといえば、南米大陸のランドマークであることはいまさら説明する必要もないだろう。世界で唯一すべてのW杯に出場している“サッカー王国”である。そんな彼らを倒すため、アルゼンチンやウルグアイを筆頭に南米の国々は堅守からのカウンターに磨きをかけてきた。
そんな五輪を連覇している“王国”を予選敗退に追いやり、南米1位で予選を突破したパラグアイだけに、堅牢な守備と鋭いカウンターが武器だろうと勝手に想像していた。しかし24日にボルドーで対戦したパラグアイは、テストマッチでフランスに1-4と大敗したのが頷ける脆弱なチームだった。
シャドーのフリオ・エンシソやボランチのディエゴ・ゴメスこそスタメンに名を連ねたものの、ブラジル撃破の原動力となったペラルタやボバディージャはメンバー外。とはいえ、そうした事情はどの国も抱えているだけに言い訳にならない。
日本はGK小久保怜央ブライアンにCBは高井幸大と木村誠二ら守備陣はほぼ不動のベストメンバー。ボランチは藤田譲瑠チマ一人で、その前に山本理仁と三戸舜介という攻撃的な布陣。1トップに細谷真大、両サイドに斉藤光毅と平河悠というテクニシャンを配した。
立ち上がり15分はパラグアイもアグレッシブに攻めてきたため“ど突き合い”といった展開。それでも5分、日本は右CKから関根大輝がヘディングで決定機をつかむ。そしてパラグアイがリトリートして守備を固めた19分、左サイド深く侵入した大畑歩夢のマイナスのクロスを三戸がワントラップから狭いニアサイドを抜いて先制点を流し込んだ。
前半は1点のリードで終えた日本だったが、後半に入りパラグアイに疲れが目立つようになると日本の技術が生きた。18分、斉藤が左サイドで足裏の引き技でマークをかわしてクロスを送ると三戸が先制点に続いてヘッドで2点目をゲット。24分には藤田譲瑠チマのタテパスから右サイドを崩し、佐藤恵允のクロスをつないで山本が3点目を流し込む。
そしてゴールショーを締めくくったのは後半28分に三戸に代わって交代出場した藤尾翔太だった。37分、交代出場の荒木遼太郎のFKをヘッドで右上に決めると、5分後には細谷のタテパスに抜け出てドリブル突破からGKとの1対1を冷静に制して5点目を流し込んだ。
五輪本大会で5ゴールは過去最多。それも南米予選を1位で突破した相手だけに、高く評価していいだろう。そして96年のアトランタ五輪以降、初戦で勝った大会はアトランタ五輪をのぞきすべてグループリーグを突破している。そのためにも、第2戦のマリ戦は重要な意味を持ってくる(アトランタ五輪は初戦でブラジルに1-0で勝ったが、第2戦のナイジェリアに0-2で敗れ、2勝1敗で3チームが並んだものの得失点差で日本は3位となり敗退)。
マリには3月のテストマッチで逆転負けを喫している。しかし28日は臆することなくリベンジの気持ちで挑戦してほしいところ。一度対戦しているだけに、相手の特長を把握しているのも日本のアドバンテージと見たい。
そんな五輪を連覇している“王国”を予選敗退に追いやり、南米1位で予選を突破したパラグアイだけに、堅牢な守備と鋭いカウンターが武器だろうと勝手に想像していた。しかし24日にボルドーで対戦したパラグアイは、テストマッチでフランスに1-4と大敗したのが頷ける脆弱なチームだった。
シャドーのフリオ・エンシソやボランチのディエゴ・ゴメスこそスタメンに名を連ねたものの、ブラジル撃破の原動力となったペラルタやボバディージャはメンバー外。とはいえ、そうした事情はどの国も抱えているだけに言い訳にならない。
立ち上がり15分はパラグアイもアグレッシブに攻めてきたため“ど突き合い”といった展開。それでも5分、日本は右CKから関根大輝がヘディングで決定機をつかむ。そしてパラグアイがリトリートして守備を固めた19分、左サイド深く侵入した大畑歩夢のマイナスのクロスを三戸がワントラップから狭いニアサイドを抜いて先制点を流し込んだ。
負けられない試合、しかも緊張する初戦での先制点が持つ意味は大きい。この1点で日本はアドバンテージを手にしたが、さらに大きなアドバンテージを手にする。24分、背番号10を背負うサイドアタッカーのウィルデル・ビエラが平河の足を踏みつけ、OFRの結果レッドカードとなる。残念ながら平河はプレーを続行したものの、32分に自らピッチに座り込み、交代を余儀なくされた。大事に至らないことを願うばかりだ。
前半は1点のリードで終えた日本だったが、後半に入りパラグアイに疲れが目立つようになると日本の技術が生きた。18分、斉藤が左サイドで足裏の引き技でマークをかわしてクロスを送ると三戸が先制点に続いてヘッドで2点目をゲット。24分には藤田譲瑠チマのタテパスから右サイドを崩し、佐藤恵允のクロスをつないで山本が3点目を流し込む。
そしてゴールショーを締めくくったのは後半28分に三戸に代わって交代出場した藤尾翔太だった。37分、交代出場の荒木遼太郎のFKをヘッドで右上に決めると、5分後には細谷のタテパスに抜け出てドリブル突破からGKとの1対1を冷静に制して5点目を流し込んだ。
五輪本大会で5ゴールは過去最多。それも南米予選を1位で突破した相手だけに、高く評価していいだろう。そして96年のアトランタ五輪以降、初戦で勝った大会はアトランタ五輪をのぞきすべてグループリーグを突破している。そのためにも、第2戦のマリ戦は重要な意味を持ってくる(アトランタ五輪は初戦でブラジルに1-0で勝ったが、第2戦のナイジェリアに0-2で敗れ、2勝1敗で3チームが並んだものの得失点差で日本は3位となり敗退)。
マリには3月のテストマッチで逆転負けを喫している。しかし28日は臆することなくリベンジの気持ちで挑戦してほしいところ。一度対戦しているだけに、相手の特長を把握しているのも日本のアドバンテージと見たい。
フリオ・エンシソ
ディエゴ・ゴメス
高井幸大
木村誠二
藤田譲瑠チマ
山本理仁
三戸舜介
細谷真大
斉藤光毅
平河悠
関根大輝
大畑歩夢
ウィルデル・ビエラ
佐藤恵允
藤尾翔太
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L・マルティネスの豪快ボレーで首位アルゼンチンが勝利! ウルグアイとドローのブラジルは2戦未勝利で5位に後退…【2026年W杯南米予選】
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パリ五輪世代のGKが玉突き移籍か? 鈴木彩艶がパルマ行きなら、小久保玲央ブライアンがシント=トロイデン移籍か
パリ・オリンピックに臨むU-23日本代表。その守護神を争っている2人が玉突き人事になる可能性があるという。 それはベンフィカのGK小久保玲央ブライアン(23)とシント=トロイデンのGK鈴木彩艶(21)の2人。ベルギー『Voetbal Belgie』が伝えた。 ともにU-23日本代表でプレーし、パリ・オリンピック行きも期待されている中、移籍の噂がつきまとう。 すでに日本代表デビューも果たし、2024年1月のアジアカップでもプレーした鈴木は、2023年8月に浦和レッズからシント=トロイデンにレンタル移籍。当時はマンチェスター・ユナイテッドも関心を寄せるなど、高く評価されていた。 一方で、小久保は柏レイソルの下部組織から2019年1月にベンフィカのU19チームに加入。4年半も早く海外に出たが、ポジション柄出番が限られており、ファーストチームではデビューできていない。 しかし、その小久保はパリ・オリンピックの出場権を懸けて戦ったAFC U23アジアカップでハイパフォーマンスを見せており、日本代表入りも期待されるほどの実力を持つ。 そんな中、今夏の移籍市場では鈴木がセリエAに昇格したパルマからの関心を持たれている。 海外挑戦1年目でジュピラー・プロ・リーグで32試合に出場し正守護神に君臨。その才能にパルマが目をつけ、シント=トロイデンは1500万ユーロ(約26億円)の値札をつけているという。 『Voetbal Belgie』によれば、鈴木が移籍した場合の代役として小久保を狙っているとのこと。ベンフィカとの契約は残り1年だが、ウクライナ代表GKアナトリー・トルビンが正守護神として君臨しており、出番を掴むことは非常に難しい状況だ。 具体的な動きはまだないものの、小久保はクラブでの出番がそろそろほしいところ。パリ・オリンピックで評価を上げるという可能性もある中で、どういった動きが待っているだろうか。 2024.07.03 12:35 Wed4
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