カズがルヴァン杯で最年長出場記録を更新/六川亨の日本サッカー見聞録
2021.04.29 19:25 Thu
ルヴァンカップのグループステージ8試合が28日に行われ、横浜FCの三浦知良(カズ)が54歳2カ月2日の最年長出場記録を更新した。
とはいっても、それほど大きな話題にならなかったのは、横浜FCが2-0とリードした後半45分からの出場だったからだろう。カズ自身の衰えぬ現役へのこだわりと、そのための厳しい修練には頭の下がる思いだが、それでも“引退のタイミング”を逃してしまった印象を拭えないのは私だけだろうか。
カズが横浜FCに加入したのは2005年のことだった。東京プリンスホテルで開催された入団会見で、「サントスでプロデビューし、イタリアのジェノアや神戸でプレーし、不思議と港町のクラブに縁があります」と話したことをいまでも覚えている。
この05年はカズにとってもクラブにとってもターニングポイントだった。学校や病院の給食、企業の社内食堂を展開するLEOCが筆頭株主になり、カズだけでなく山口素弘、望月重良ら元日本代表を補強。監督には元JAPANサッカーカレッジの足達勇輔を招聘した。
ところが翌06年3月4日のJ2リーグ開幕戦で愛媛に0-1で敗れると、足達監督はわずか1試合で解任される。これはいまでも最短記録である。そして後任にはコーチだった高木琢也が就任した。
そして高木監督は8月の横浜ダービーで1-8と大敗後に解任され、チームも最下位に終わりJ2へと降格した。
その後、チームの指揮官はジュリオ・レアル、都並敏史、樋口靖洋、岸野晴之、山口素弘、ミロシュ・ルス、中田仁司、タヴァレス、下平隆宏と9人が務め、今シーズン途中で成績不振から下平監督は解任され、ユースチーム監督の早川知伸が指揮を執ることになった。
この間、カズは一選手として黙々とトレーニングに励み、出場に向けて準備をするだけだった。10年前は両親や叔父さんなどが試合観戦によく訪れたものの、近年はその回数もだいぶ減った。
LEOCのグループ会社の代表取締役社長である小野寺氏はカズの大ファンのため、「何歳になってもカズに引退を勧めることはない」とか、「カズを試合に起用しない監督は解任される」といった憶測も流布されているが、それはカズに失礼な話だろう。
いつ訪れるかわからない出場機会に備えてトレーニングを積むことほど、精神的に苦しいことはないと思うからだ。それでもカズが引退を決意するとしたら、それはゴールを決めた時ではないだろうか。ストライカーの矜持として、J1リーグでのゴールでサッカー人生を締めくくる。ダンスを踊るかどうかは別にして、その瞬間に立ち会いたいと思うのは私だけではないだろう。
とはいっても、それほど大きな話題にならなかったのは、横浜FCが2-0とリードした後半45分からの出場だったからだろう。カズ自身の衰えぬ現役へのこだわりと、そのための厳しい修練には頭の下がる思いだが、それでも“引退のタイミング”を逃してしまった印象を拭えないのは私だけだろうか。
カズが横浜FCに加入したのは2005年のことだった。東京プリンスホテルで開催された入団会見で、「サントスでプロデビューし、イタリアのジェノアや神戸でプレーし、不思議と港町のクラブに縁があります」と話したことをいまでも覚えている。
ところが翌06年3月4日のJ2リーグ開幕戦で愛媛に0-1で敗れると、足達監督はわずか1試合で解任される。これはいまでも最短記録である。そして後任にはコーチだった高木琢也が就任した。
高木監督は第2節から第18節まで15戦無敗(9勝6分け)などの記録で勝点を積み上げ、念願のJ2リーグ優勝とJ1昇格を勝ち取った。初めてのJ1リーグ開幕戦はアウェーの浦和戦。埼玉スタジアムでの試合は、この年から加入した“ドラゴン”こと久保竜彦の超ロングシュートで一時は1-1の同点に追いついたが、浦和の永井雄一郎に決勝点を決められた。
そして高木監督は8月の横浜ダービーで1-8と大敗後に解任され、チームも最下位に終わりJ2へと降格した。
その後、チームの指揮官はジュリオ・レアル、都並敏史、樋口靖洋、岸野晴之、山口素弘、ミロシュ・ルス、中田仁司、タヴァレス、下平隆宏と9人が務め、今シーズン途中で成績不振から下平監督は解任され、ユースチーム監督の早川知伸が指揮を執ることになった。
この間、カズは一選手として黙々とトレーニングに励み、出場に向けて準備をするだけだった。10年前は両親や叔父さんなどが試合観戦によく訪れたものの、近年はその回数もだいぶ減った。
LEOCのグループ会社の代表取締役社長である小野寺氏はカズの大ファンのため、「何歳になってもカズに引退を勧めることはない」とか、「カズを試合に起用しない監督は解任される」といった憶測も流布されているが、それはカズに失礼な話だろう。
いつ訪れるかわからない出場機会に備えてトレーニングを積むことほど、精神的に苦しいことはないと思うからだ。それでもカズが引退を決意するとしたら、それはゴールを決めた時ではないだろうか。ストライカーの矜持として、J1リーグでのゴールでサッカー人生を締めくくる。ダンスを踊るかどうかは別にして、その瞬間に立ち会いたいと思うのは私だけではないだろう。
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かつてはキング・カズも在籍 古豪ジェノアのセリエA復帰に街も熱狂!「イタリアのファンは最高だ」
ジェノアが1年でのセリエA復帰に沸いている。 かつてはFW三浦知良(オリヴェイレンセ)も所属したクラブだが、昨シーズンのセリエAを19位で終えて降格の憂き目に遭っていた。 今シーズンは昨シーズン途中から指揮を執るアレクサンダー・ブレシン監督の下でスタートしたが、12月に監督を解任すると、クラブOBでもある元イタリア代表FWアルベルト・ジラルディーノ氏が暫定監督に就任。就任後は14勝6分け1敗と圧巻の成績を残し、6日に行われた第36節アスコリ戦の勝利で2試合を残しての昇格を決めた。 アスコリ戦後には観客がピッチになだれ込むほどの熱狂となっていた中、ジェノヴァの街も熱狂に包まれることに。『433』はその様子を上空からドローンで捉えた映像を公開している。 街に集まったファンたちは、選手たちが乗るバスを取り囲むようにして歓喜。発煙筒もたかれた街は赤青に染まっており、その様子にはファンからも「イタリアのファンは最高だ」、「夢でも見てるのか?」、「とても感動的だった」とコメントが集まっていた。 セリエAでは9度の優勝経験がある古豪ジェノア。再びセリエAで躍進する姿を見られるだろうか。 <span class="paragraph-title">【動画】セリエA復帰に沸くジェノヴァの街を上空からドローンで撮影!</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="instagram-media" data-instgrm-captioned data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/reel/Cr9P1z8PAK6/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" data-instgrm-version="14" style=" background:#FFF; border:0; border-radius:3px; box-shadow:0 0 1px 0 rgba(0,0,0,0.5),0 1px 10px 0 rgba(0,0,0,0.15); margin: 1px; max-width:540px; min-width:326px; padding:0; width:99.375%; width:-webkit-calc(100% - 2px); width:calc(100% - 2px);"><div style="padding:16px;"> <a href="https://www.instagram.com/reel/Cr9P1z8PAK6/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" background:#FFFFFF; line-height:0; padding:0 0; text-align:center; text-decoration:none; width:100%;" target="_blank"> <div style=" display: flex; flex-direction: row; align-items: center;"> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 40px; margin-right: 14px; width: 40px;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: column; flex-grow: 1; justify-content: center;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; margin-bottom: 6px; width: 100px;"></div> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; width: 60px;"></div></div></div><div style="padding: 19% 0;"></div> <div style="display:block; height:50px; margin:0 auto 12px; width:50px;"><svg width="50px" height="50px" viewBox="0 0 60 60" version="1.1" xmlns="https://www.w3.org/2000/svg" xmlns:xlink="https://www.w3.org/1999/xlink"><g stroke="none" stroke-width="1" fill="none" fill-rule="evenodd"><g transform="translate(-511.000000, -20.000000)" fill="#000000"><g><path d="M556.869,30.41 C554.814,30.41 553.148,32.076 553.148,34.131 C553.148,36.186 554.814,37.852 556.869,37.852 C558.924,37.852 560.59,36.186 560.59,34.131 C560.59,32.076 558.924,30.41 556.869,30.41 M541,60.657 C535.114,60.657 530.342,55.887 530.342,50 C530.342,44.114 535.114,39.342 541,39.342 C546.887,39.342 551.658,44.114 551.658,50 C551.658,55.887 546.887,60.657 541,60.657 M541,33.886 C532.1,33.886 524.886,41.1 524.886,50 C524.886,58.899 532.1,66.113 541,66.113 C549.9,66.113 557.115,58.899 557.115,50 C557.115,41.1 549.9,33.886 541,33.886 M565.378,62.101 C565.244,65.022 564.756,66.606 564.346,67.663 C563.803,69.06 563.154,70.057 562.106,71.106 C561.058,72.155 560.06,72.803 558.662,73.347 C557.607,73.757 556.021,74.244 553.102,74.378 C549.944,74.521 548.997,74.552 541,74.552 C533.003,74.552 532.056,74.521 528.898,74.378 C525.979,74.244 524.393,73.757 523.338,73.347 C521.94,72.803 520.942,72.155 519.894,71.106 C518.846,70.057 518.197,69.06 517.654,67.663 C517.244,66.606 516.755,65.022 516.623,62.101 C516.479,58.943 516.448,57.996 516.448,50 C516.448,42.003 516.479,41.056 516.623,37.899 C516.755,34.978 517.244,33.391 517.654,32.338 C518.197,30.938 518.846,29.942 519.894,28.894 C520.942,27.846 521.94,27.196 523.338,26.654 C524.393,26.244 525.979,25.756 528.898,25.623 C532.057,25.479 533.004,25.448 541,25.448 C548.997,25.448 549.943,25.479 553.102,25.623 C556.021,25.756 557.607,26.244 558.662,26.654 C560.06,27.196 561.058,27.846 562.106,28.894 C563.154,29.942 563.803,30.938 564.346,32.338 C564.756,33.391 565.244,34.978 565.378,37.899 C565.522,41.056 565.552,42.003 565.552,50 C565.552,57.996 565.522,58.943 565.378,62.101 M570.82,37.631 C570.674,34.438 570.167,32.258 569.425,30.349 C568.659,28.377 567.633,26.702 565.965,25.035 C564.297,23.368 562.623,22.342 560.652,21.575 C558.743,20.834 556.562,20.326 553.369,20.18 C550.169,20.033 549.148,20 541,20 C532.853,20 531.831,20.033 528.631,20.18 C525.438,20.326 523.257,20.834 521.349,21.575 C519.376,22.342 517.703,23.368 516.035,25.035 C514.368,26.702 513.342,28.377 512.574,30.349 C511.834,32.258 511.326,34.438 511.181,37.631 C511.035,40.831 511,41.851 511,50 C511,58.147 511.035,59.17 511.181,62.369 C511.326,65.562 511.834,67.743 512.574,69.651 C513.342,71.625 514.368,73.296 516.035,74.965 C517.703,76.634 519.376,77.658 521.349,78.425 C523.257,79.167 525.438,79.673 528.631,79.82 C531.831,79.965 532.853,80.001 541,80.001 C549.148,80.001 550.169,79.965 553.369,79.82 C556.562,79.673 558.743,79.167 560.652,78.425 C562.623,77.658 564.297,76.634 565.965,74.965 C567.633,73.296 568.659,71.625 569.425,69.651 C570.167,67.743 570.674,65.562 570.82,62.369 C570.966,59.17 571,58.147 571,50 C571,41.851 570.966,40.831 570.82,37.631"></path></g></g></g></svg></div><div style="padding-top: 8px;"> <div style=" color:#3897f0; 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overflow:hidden; padding:8px 0 7px; text-align:center; text-overflow:ellipsis; white-space:nowrap;"><a href="https://www.instagram.com/reel/Cr9P1z8PAK6/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:normal; line-height:17px; text-decoration:none;" target="_blank">433(@433)がシェアした投稿</a></p></div></blockquote> <script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script> 2023.05.08 20:30 Mon5
「何もかも違う」三浦知良、56歳で挑戦したポルトガルで感じた日本サッカーとの大きな違い「ゴールに向かうのは大事」
30日、ポルトガル2部のオリヴェイレンセでプレーしていた“キングカズ”ことFW三浦知良が帰国。空港での取材で、海外挑戦で改めて感じたこと、そして今後について語った。 55歳にして、イタリア、クロアチアに続くヨーロッパサッカーに挑戦した三浦。横浜FCからのレンタル移籍での挑戦となった中、リーグ戦3試合に出場したもののゴールは生まれなかった。 56歳の誕生日を迎えた後に試合にも出場し、ポルトガルでの歴代最年長出場記録も樹立。厳しいものにはなったが、更なる挑戦への後押しにもなったようだ。 1999年夏のディナモ・ザグレブ以来のヨーロッパでのプレーとなった三浦。現地の雰囲気については「何もかも違います」とコメント。「サポーターの雰囲気も違いますし、選手の持っているサッカーに対する情熱というか、そういったものがポルトガルはサッカー文化が根付いていて、みんながサッカー中心の人たちなので、エネルギーを感じました」とコメント。文化としてサッカーが確立している環境は刺激があったようだ。 3試合の出場に終わった結果については「自分自身毎日精一杯やっていたので、今の僕の実力ではこんなもんかなと思います」と受け止め。「決して満足はしていませんが、全力でやった結果なので、それは受け止めて次に生かしていきたいです」と、意欲を見せた。 また「当然プロの世界なので結果が全てです」と語ると、「出場時間やゴール数、アシスト数はポルトガルではみんな求められてその争いなので、結果は次に生かしたいと思います」と、選手たるもの結果が全てということを改めて感じたようだ。 レンタル期間が満了を迎え、このまま横浜FCに一度戻ることになる三浦。オファーに関しては「これから聞くことになると思います」とし、来月から自主トレを始めるため、次のシーズンへ準備を早くもしたいと意気込んでいる。 行き先については「全て僕自身が行きたくても行けない場合もありますし、オリヴェイレンセで継続という形も、選手として短い時間で移籍するより、慣れてきたところで継続するというのも1つの選択です」とコメント。「去年も鈴鹿からという感じで、継続は大事だなと思います。良いコンディション、良いものが作れてくるので、継続もあるかなと思います」と、再びポルトガルに行く可能性も示唆。ただ、「それは相手があることなので、相手がノーと言えばなしになる。クラブと監督の意見もありますし。しっかり練習して、準備して、どこでも行けるようにしておきたいと思います」と、良い話を待ちながら、自身はコンディション維持に努めるとした。 まだまだ現役でプレーが見たい三浦だが、56歳という年齢は簡単ではない。移籍先の環境についても、「今まであまり人工芝だからとか、クラブハウスがあまり良い環境でないとか、つい最近まで自分の経験とやる気次第で乗り越えられると思っていましたが、年齢を考えると環境は整っていた方が良いんだなということは今回感じました」と語り、やはり環境が整っているクラブに行ったほうがコンディションは調整できると感じたようだ。 ただ「自分が選べるような、行きたいところ、環境の良いところに行けるわけではないので、どうやって折り合いをつけるかというのは選択の中で難しいところです」と語り、「下のリーグになってしまうと、ポルトガルでも環境が悪くなっていくので、どういうふうにやっていけばいいかなというのを考えていきます」と、移籍先には慎重に選ぶ姿勢を見せた。 56歳での新たな挑戦。厳しさを感じたことも含め得たものは大きいという。 「毎日向こうの選手とやって、ポルトガル2部は激しいし、体もものすごく大きいし、練習からバチバチやります。みんな僕をリスペクトして、選手として一緒に戦ってくれましたし、ガチガチ来てくれましたし、練習でゲームが始まれば遠慮なくきていました」 「フランス人、ブラジル人、アフリカ人、ポルトガル人も当然仲間にいて、そういう人たちとまた新たに友情関係というのか、そういったものを作れたことも財産となりましたし、僕は5カ月間で短いですが、遠征して一緒にご飯を食べて勝利のために戦ったことが一番大きいかなと思います」 また、日本サッカーの課題も改めて感じたとコメント。ゴールに向かう姿勢は全く違うと語った。 「あとは日本のサッカーといつも比較しながら、どう成長しているかというのがありましたが、海外の選手は個が強い、特にゴールに向かう力がとにかく凄いということが良くわかりました」 「シュートで終われば、シュートがどこに飛んでいくかは関係ない感じでした。シュートで終わればサポーターも拍手しますし、強引にいって取られても拍手されます」 「ポルトガルの攻撃の特徴もあるんですが、そういう意味では自分が若い時に点を取っていた時を考えると、ゴールに向かうのは大事だなと」 「日本のサッカーはよくボールを回しすぎとか、綺麗に崩すまでとかありますが、“綺麗に崩すよりも”という感じを毎日感じました」 「ミニゲームで5vs5、6vs6、7vs7とかダブルボックスでやりますが、点が凄く入るんです。僕にも凄くチャンスが来て、そこでゴールは取れるんです。みんなゴールに向かうから溢れて来るんです」 「日本ではみんなで守備してみんなで攻撃してという感じで、あまりゴールが入らないこともありますが、そこから打つのかというところから打っちゃうし。僕でも結構チャンスは来ます」 「ゴールしても凄く評価してくれます。こぼれ球でも何でも。ただ、どんな時でもゴールに入れないとダメです。常にゴールしろと言われて、どんな形でもゴールに入れるという意識は強かったです」 明らかにゴールを奪うことへの意識が違ったと語る三浦。シュートへの意識は変わったようで、「強引でもいいから打たないといけないなと」と語り、「監督もOK、OKと言ってくれて、ボックスの外から、中に人がいても打っちゃう」と、状況に関係なくシュートが最初の選択肢だと語った。 ただ、最終戦ではそれとは真逆の事態が発生。「最後の試合で俺に出せば入るというシーンがあったんですが、そこで出さなかった選手はみんなに出せよと言われてました」と意外なエピソードを明かし、「ミウラに出せとその時だけは言われてました笑」と、ゴールをお膳立てしろとチームメイトに怒られた選手が居たことを明かした。 果たしてこの先はどこでプレーするのか。新シーズンもポルトガルに渡るのか、日本でプレーを続けるのか。冗談だと言っていた“60歳”までピッチに立つ姿を見たいものだ。 2023.05.30 22:45 Tue横浜FCの人気記事ランキング
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2回戦の対戦カード決定! 磐田vs清水の“静岡ダービー”が実現、2回戦から登場の町田は甲府と連覇目指す名古屋は富山と【YBCルヴァンカップ】
26日、2025Jリーグ YBCルヴァンカップの1回戦が開催された。 すでに20日にも13試合が行われていた中で、13試合が開催。J1勢では清水エスパルスがJ3のSC相模原に勝利した他、J2で首位に立つジェフユナイテッド千葉は、カターレ富山に4-2で敗れる事態に。また、J2に降格した北海道コンサドーレ札幌は福島ユナイテッドFCとの撃ち合いとなり延長戦へ。すると、延長戦に入り守備が崩壊し、6-3で敗退となった。 また、林野火災の影響でFC今治vs徳島ヴォルティスの試合が延期となっており、4月9日に延期試合が開催されることとなっている。 1チームを除いて2回戦に進む27チームが決定。2回戦の対戦カードが決定した。 注目は、ジュビロ磐田vs清水エスパルスの静岡ダービー。今シーズンはカテゴリーが異なるため、リーグ戦での実現がなかった静岡ダービーがカップ戦で実現する。 その他、J1同士の対戦はなく、2回戦から登場するFC町田ゼルビアは、ヴァンフォーレ甲府との対戦が決定。連覇を目指す名古屋グランパスはカターレ富山との対戦が決まった。なお、今治vs徳島の勝者は、セレッソ大阪と対戦する。 2回戦は4月9日(水)、16日(水)に開催される。 <h3>◆YBCルヴァンカップ 2回戦日程</h3> ▽4/9(水) 《19:00》 【28】ヴァンフォーレ甲府 vs FC町田ゼルビア [JIT リサイクルインク スタジアム] 【31】ジュビロ磐田 vs 清水エスパルス [ヤマハスタジアム(磐田)] 【32】レノファ山口FC vs 鹿島アントラーズ [維新みらいふスタジアム] 【35】松本山雅FC vs アルビレックス新潟 [サンプロ アルウィン] 【37】V・ファーレン長崎 vs 湘南ベルマーレ [PEACE STADIUM Connected by SoftBank] 【39】モンテディオ山形 vs 京都サンガF.C. [NDソフトスタジアム山形] ▽4/16(水) 《19:00》 【29】ギラヴァンツ北九州 vs 横浜FC [ミクニワールドスタジアム北九州] 【30】水戸ホーリーホック vs ガンバ大阪 [ケーズデンキスタジアム水戸] 【33】福島ユナイテッドFC vs 柏レイソル [とうほう・みんなのスタジアム] 【34】ブラウブリッツ秋田 vs 東京ヴェルディ [ソユースタジアム] 【36】RB大宮アルディージャ vs FC東京 [NACK5スタジアム大宮] 【40】カターレ富山 vs 名古屋グランパス [富山県総合運動公園陸上競技場] 【41】栃木SC vs アビスパ福岡 [栃木県グリーンスタジアム] 《未定》 【38】FC今治/徳島ヴォルティス vs セレッソ大阪 [未定] 2025.03.26 23:30 Wed2
名古屋が逃げ切り成功で待望の今季初白星! 横浜FCは後半ATに追い上げるも連勝ならず【明治安田J1第7節】
29日、明治安田J1リーグ第7節の名古屋グランパスvs横浜FCが豊田スタジアムで行われ、ホームの名古屋が2-1で勝利した。 開幕から勝利なしと苦しい序盤戦を戦っている名古屋。リーグ戦中断期間中のYBCルヴァンカップ1回戦ではテゲバジャーロ宮崎を延長戦の末に下した。前節の東京ヴェルディ戦からは2人入れ替え、GKシュミット・ダニエルがリーグ戦初先発。野上結貴も先発となった。 対する横浜FCは前節のセレッソ大阪戦で勝利して連敗ストップ。ルヴァンカップではFC岐阜を破り公式戦連勝のなか、C大阪戦からのメンバー変更はなし。湘南ベルマーレから獲得したルキアンがベンチ入りした。 3バック同士のミラーゲームとなり、序盤は主導権の奪い合い。そんななか、右サイドでプレスをはめた名古屋が最初のチャンスをものにする。マテウス・カストロがクロスを上げると、ファーに走り込んだ頭から和泉竜司が飛び込み、16分にリードを奪う。 ゲームを動かした名古屋だが、その後も試合は拮抗。横浜FCは31分、中央で素早く繋ぐとボックス右手前まで持ち上がった櫻川ソロモンが右足ミドル。シュートは枠を大きく外れる。 さらに同点ゴールに迫っていく横浜FC。36分、左CKからファーで待っていたのは山田康太。フリーで右足を振り抜くが、これも枠には収まらない。 名古屋の1点リードで前半終了。横浜FCは新保海鈴を村田透馬に代えて後半に入る。 52分、名古屋はボックス手前中央で森島司が倒されてFKを獲得。マテウス・カストロが左足で狙うと、壁に入った櫻川ソロモンのハンドでPKの判定に。稲垣祥が右隅に決め、54分に突き放す。 苦しい展開となった横浜FCはルキアン、鈴木武蔵、新井瑞希の3選手を投入。67分には新井がボックス内で仕掛けるが、野上結貴がCKに逃れる。 このCKからルキアンのヘディングシュートが枠に飛ぶが、GKシュミット・ダニエルがファインセーブ。セカンドボールからの混戦にも落ち着いて対応する。 うまく試合を運ぶ名古屋は79分に3点目のチャンス。左サイドの森島から中央へ繋いでいくと、和泉の落としから稲垣がミドル。ゴール左隅を捉えるが、GK市川暉記が横っ飛びで防ぐ。 名古屋が2点リードのまま、6分の後半アディショナルタイムに突入。押し込む横浜FCは福森晃斗の右クロスから鈴木がヘディングで叩きつけるが、GKシュミット・ダニエルがセーブする。 それでも後半アディショナルタイム5分、ボックス手前で落としを拾った山根永遠が右ポケットへ意表を突いたスルーパス。受けた鈴木がニアに決めて1点を返す。 土壇場で詰め寄られた名古屋だが、同点ゴールは許さないまま試合終了。名古屋が待望の今シーズン初白星を手にし、横浜FCは連勝を逃した。 名古屋グランパス 2-1 横浜FC 【名古屋】 和泉竜司(前16) 稲垣祥(後9) 【横浜FC】 鈴木武蔵(後45+5) <span class="paragraph-title">【動画】和泉竜司のダイビングヘッドで名古屋が先制!</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">名古屋が今季リーグ戦初勝利<br>逆サイドから走り込んだキャプテン <a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%92%8C%E6%B3%89%E7%AB%9C%E5%8F%B8?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#和泉竜司</a> のダイビングヘッド!<br><br> ゴール動画 <br> 明治安田J1リーグ 第7節<br> 名古屋vs横浜FC<br> 1-0<br> 16分<br> 和泉 竜司(名古屋)<a href="https://twitter.com/hashtag/%EF%BC%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#Jリーグ</a> <a href="https://t.co/8QbzkMnTgB">pic.twitter.com/8QbzkMnTgB</a></p>— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) <a href="https://twitter.com/J_League/status/1905878315568898460?ref_src=twsrc%5Etfw">March 29, 2025</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2025.03.29 16:20 Sat3
横浜FCが湘南FWルキアンを獲得!昨季はリーグ戦2桁ゴールを記録「ゴールを決めるために来ました」
横浜FCは26日、湘南ベルマーレからブラジル人FWルキアン(33)が完全移籍で加入すると発表した。背番号は「91」を着用する。 ルキアンは母国ブラジルのほか、韓国やタイでもプレー。2019年夏にジュビロ磐田へ加入してJリーグキャリアをスタートさせると、2021年のJ2リーグでは22ゴールを決めて得点王に輝いた。 その後はアビスパ福岡で2シーズンを過ごした後、2024年より湘南に加入。J1リーグ31試合で11得点の成績を残してチームの残留に貢献すると、今シーズンもリーグ戦5試合1ゴールを記録していた。 シーズン途中の移籍が決定したルキアンは、両クラブを通じてコメントしている。 ◆横浜FC 「横浜FCのユニフォームを着て、日本サッカー界において偉大なクラブの一員になれたことを心から光栄に思います。この新たな挑戦には、情熱、全力のプレー、そして大きな責任が求められますが、 そのすべてを受け入れ、ピッチ上で結果を出すことで応えていきたいと思います」 「クラブのフロントスタッフ、そしてコーチングスタッフの皆さんに感謝しています。私はチームの為に戦い、このユニフォームを誇りに思い、そして何よりゴールを決めるために来ました。全力で行きましょう!ルキアン」 ◆湘南ベルマーレ 「この素晴らしいクラブに関わるすべての皆さん 、選手、コーチングスタッフ、フロントスタッフ、そして何よりも素晴らしいサポーターの皆さんに、心から感謝を申し上げます」 「皆さんと共に過ごした時間は、私にとって大きな誇りであり、かけがえのない経験でした。このクラブを支える闘志、献身、そして情熱は、本当に素晴らしく、心から尊敬しています。ピッチの内外で、真の団結と忍耐の意味を感じることができ、それはこれからも私の心に刻まれ続けるでしょう」 「サポーターの皆さん、心からの敬意と感謝を伝えたいです。皆さんの変わらぬ応援、圧倒的なエネルギー、そして湘南ベルマーレへの深い愛情が、このクラブを特別なものにしています。苦しい時も、皆さんの温かい声援に支えられ、愛情あふれる励ましの言葉が、湘南で過ごした期間を支えてくれました」 「素晴らしい思い出だけを胸に、湘南ベルマーレはこれからも私の心の中で特別な存在であり続けます。本当にありがとうございました!感謝を込めて。ルキアン」 2025.03.26 18:20 Wed4
今年J2から昇格してきたチームってどんな感じなの?!の巻/倉井史也のJリーグ
去年のことがあるからさ、昇格してきたチームって侮れないと思うんですよ。だからどんな戦いぶりでどうやって昇格したか知っておきたいでしょ?ということで、今回昇格3チームを分析してみたよ!! まず順位表から探ってみると、 位: チーム:勝点 1: 清水:82 2: 横浜FC: 76 3: 長崎:75 4: 山形:66 5: 岡山:65 6: 仙台:64 で、清水がダントツ、横浜FCと長崎は競ってたけど、岡山は最後のプレーオフを制して出てきた感じで、ちょっと上位2チームには離されてた感じ。では得点力を見ると、 位: チーム:得点 1: 長崎:74 2: 清水:68 3: 千葉:67 4: 横浜FC: 60 5: 山形:55 6: 甲府:54 7: いわき:53 8: 熊本:53 9: 仙台:50 10:岡山:48 ということで、清水は結構得点力あったけど、横浜FCはやや劣り、岡山はかなり苦しんでたって感じです。では続いて失点。 位: チーム:失点 1: 横浜FC: 27 2: 岡山:29 3: 秋田:35 4: 山形:36 5: 清水:38 6: 長崎:39 てなことで、横浜FCと岡山は守備力に特長があった感じですね。もちろん攻守のバランスが大事なんだけど、清水、ちょっと守備に不安あった感じ? では、それぞれのチーム内得点ランク(4点以上)を見ると、 【清水(7人)】 選手:得点 北川航也: 12 ルーカス・ブラガ:8 矢島慎也:6 カルリーニョス・ジュニオ: 5 乾貴士:5 住吉ジェラニレショーン:4 ドウグラス・タンキ: 4 【横浜FC(7人)】 選手:得点 カプリーニ:7 小川慶治朗:7 伊藤翔:7 ユーリ・ララ:5 櫻川ソロモン:5 中野嘉大: 4 髙橋利樹: 4 【岡山(3人)】 岩渕弘人: 13 田上大地: 5 ルカオ:5 岡山は岩渕に得点が集中していて、このパターンをどうやって増やすかというのが大事でしょうな。 続いて各クラブの「頼りになった選手」ランク。出場が2000時間を超えた選手は、 【清水(11人)】 選手:時間 権田修一: 3,150 山原怜音: 2,881 住吉ジェラニレショーン:2,715 中村亮太朗:2,697 宮本航汰: 2,648 北川航也: 2,508 高橋祐治: 2,392 ルーカス・ブラガ:2,277 乾貴士:2,099 カルリーニョス・ジュニオ: 2,055 原輝綺:2,020 【横浜FC(10人)】 選手:時間 市川暉記: 3,420 福森晃斗: 3,403 ンドカ・ボニフェイス:3,240 山根永遠: 3,164 ユーリ・ララ:3,108 中野嘉大: 2,230 カプリーニ:2,093 小川慶治朗:2,088 井上潮音: 2,078 髙橋利樹: 2,065 【岡山(8人)】 選手:時間 スベンド・ブローダーセン: 3,420 藤田息吹: 3,073 阿部海大: 3,026 末吉塁:2,788 田上大地: 2,588 岩渕弘人: 2,463 柳貴博:2,238 鈴木喜丈: 2,046 と、ここでも岡山は選手をいろいろ入れ替えながら総力戦を戦ったってのがよく分かります。 では、チーム内得点ランクに入ったり、出場時間が長かった選手が移籍してしまったのは、 【清水】 選手:時間 権田修一: 3,150 原輝綺:2,020 【横浜FC】 選手:時間 カプリーニ:2,093 井上潮音: 2,078 髙橋利樹: 2,065 【岡山】 なし そして、清水が補強したGKとDF、横浜FCと岡山はFWで誰を補強したかというと、 【清水】 GK佐々木智太郎(新卒) DF羽田健人(2024年J2大分3試合出場) 【横浜FC】 FW鈴木武蔵(2024年J1札幌32試合出場6得点) FW駒沢直哉(新卒) 【岡山】 FWブラウンノア賢信(2024年J2徳島34試合出場7得点) こうやってみると、どこもシーズン途中の補強で乗り切ろうって感じ?的な?かも?少なくとも、これまで守備力の高いチームのほうが残留しやすいって感じなので、今年も期待できるかもしれませんぞ。 2025.01.26 18:30 Sun5