J昇格プレーオフ準決勝は行くか迷った週末/六川亨の日本サッカーの歩み
2024.11.25 22:30 Mon
先週末は国立競技場での天皇杯決勝、G大阪対神戸戦と、翌24日はJ3最終戦の沼津対松本の試合を取材した。
そして翌日は愛鷹広域運動公園での沼津対松本戦である。すでに結果は出ていて、松本が4位で昇格プレーオフはホームに5位の福島を迎え撃つ。そして6位のFC大阪は3位の富山へ乗り込むことになった。
試合前の順位は3位まで決定していた。そして最終戦で残り3チームの順位が決まるという展開。面白かったのは、記者席で隣同士となった松本市出身の旧知のライターの取材計画である。
ところが、後半途中に八戸が1点を返してFC大阪が同点に追いつかれ、福島が3点目を奪って岩手を突き放す。その時点での暫定順位は福島が4位と逆転し、同勝点ながら得失点差でFC大阪が6位に転落。5位浮上の松本の相手は富山から福島に変わる。
するとライターは、「新潟からなら磐越線で福島に行く方法もあるのでは。あるいは30日は柏対神戸戦にして、その日のうちに柏から上野駅に戻って福島入りする方法もあるかもしれない」と“あの手この手”を目の前の試合を取材しながらプランを練っている。
試合は後半アディショナルタイムの決勝点で松本が勝点を60に伸ばして4位を死守。昇格プレーオフ準決勝はホームのアルウィンで5位に1つ順位を上げた福島を迎え撃つことになった。当然ライターは12月1日に迷うことなく帰省することになったわけだが、試合中は準決勝をどこに行くことになるのか、同じように迷っている松本サポーターも多かったのではないだろうか。
そして松本出身のライターだけでなく、実は僕自身も12月1日はどこに取材に行くか迷っていた。J1昇格プレーオフ準決勝では長崎がホームに仙台を迎える。今年完成したばかりの長崎スタジアムシティはピッチとスタンドが近く、ホテルやアミューズメント施設を併設するなど「チェルシービレッジ」を模したと言われているだけに、一度は、それもなるべく早く行ってみたスタジアムだった。松本がホームゲームの開催権を獲得できなければ、富山か福島に行くか、それとも長崎にするか。こればかりは試合が終わらなければ判断のしようがなかった。
ところが松本は準決勝をホームで開催できる権利を獲得した。アウェーの沼津戦でも2500人のサポーターが応援に駆けつけたように、松本のサポーターの熱気は凄まじいものがある、加えて松本の霜田正浩監督、長崎の高木琢也CROは現役時代から取材してきただけに個人的な思い入れも少なくない。
どちらも捨てがたい試合だが、福島はなかなかの好チームだけに、いまのところ12月1日はアルウィンに行く予定でいる。長崎へ行く機会は今後も増えることを期待して……。
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天皇杯決勝は、両チームとも守備の固いチームらしい持ち味を存分に発揮した。相手のストロングポイントを抑える「緊迫した前半」という言い方もできれば、「リスクを排除したカップ戦の決勝にふさわしい前半」と言えたかもしれない。ただ、個人的にG大阪は最大のストロングポイントである宇佐美貴史を欠いていたし、神戸も大迫勇也がコンディション不良から復帰間もないこともあって、「これは延長戦に突入か」と思った盛り上がりに欠ける前半でもあった。試合は後半に吉田孝行監督が左インサイドハーフに佐々木大樹を送り出して前線のタレントを増やしたことで、ワンチャンスを生かして2度目の天皇杯覇者となった。いつものように試合の展開をノートに記したが(アナログ人間のため)、それより両監督のコメントの方に紙数を費やした試合でもあった。試合前の順位は3位まで決定していた。そして最終戦で残り3チームの順位が決まるという展開。面白かったのは、記者席で隣同士となった松本市出身の旧知のライターの取材計画である。
前半を終えて松本は0-0のままだったのに対し、FC大阪は1-0、福島は2-0でリードいている。このままだと4位はFC大阪、5位が福島となり、松本は6位に転落する。12月1日の昇格プレーオフ準決勝、松本の相手は3位の富山になる。すると件のライターいわく「11月30日のJ1は新潟対G大阪を取材して、翌日に富山へ移動するのが効率的かな」とポツリ。
ところが、後半途中に八戸が1点を返してFC大阪が同点に追いつかれ、福島が3点目を奪って岩手を突き放す。その時点での暫定順位は福島が4位と逆転し、同勝点ながら得失点差でFC大阪が6位に転落。5位浮上の松本の相手は富山から福島に変わる。
するとライターは、「新潟からなら磐越線で福島に行く方法もあるのでは。あるいは30日は柏対神戸戦にして、その日のうちに柏から上野駅に戻って福島入りする方法もあるかもしれない」と“あの手この手”を目の前の試合を取材しながらプランを練っている。
試合は後半アディショナルタイムの決勝点で松本が勝点を60に伸ばして4位を死守。昇格プレーオフ準決勝はホームのアルウィンで5位に1つ順位を上げた福島を迎え撃つことになった。当然ライターは12月1日に迷うことなく帰省することになったわけだが、試合中は準決勝をどこに行くことになるのか、同じように迷っている松本サポーターも多かったのではないだろうか。
そして松本出身のライターだけでなく、実は僕自身も12月1日はどこに取材に行くか迷っていた。J1昇格プレーオフ準決勝では長崎がホームに仙台を迎える。今年完成したばかりの長崎スタジアムシティはピッチとスタンドが近く、ホテルやアミューズメント施設を併設するなど「チェルシービレッジ」を模したと言われているだけに、一度は、それもなるべく早く行ってみたスタジアムだった。松本がホームゲームの開催権を獲得できなければ、富山か福島に行くか、それとも長崎にするか。こればかりは試合が終わらなければ判断のしようがなかった。
ところが松本は準決勝をホームで開催できる権利を獲得した。アウェーの沼津戦でも2500人のサポーターが応援に駆けつけたように、松本のサポーターの熱気は凄まじいものがある、加えて松本の霜田正浩監督、長崎の高木琢也CROは現役時代から取材してきただけに個人的な思い入れも少なくない。
どちらも捨てがたい試合だが、福島はなかなかの好チームだけに、いまのところ12月1日はアルウィンに行く予定でいる。長崎へ行く機会は今後も増えることを期待して……。
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5連勝の“成功体験”からJ2昇格POへ…松本山雅FCの主将・菊井悠介「この街のために」「昇格を願う全ての方々のために」
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「あと1週間」のJ最終章/六川亨の日本サッカーの歩み
先週末は各地でドラマが生まれたJリーグだった。 30日の土曜はJ1の柏対神戸戦を取材した。柏は勝てばJ1残留が決まるし、神戸も翌日の広島対札幌戦の結果次第ではリーグ連覇が決まるという状況だった。試合は前半5分に左CKから木下康介のヘッドで柏が先制する。 しかし後半から、天皇杯決勝でも交代出場で試合の流れを変えた佐々木大樹を投入して4トップに近い布陣で反撃に転じた神戸が波状攻撃からPKを獲得。VARとOFRがあったため、すでに後半アディショナルタイムに突入していたが、このPKをエースの大迫勇也は大きく上に外してしまう。スタジアムは柏サポーターの歓喜の声で包まれる。 ところがアディショナルタイム10分、右CKからの流れで武藤嘉紀がゴール前でフリーとなって同点弾を突き刺した。しかしこちらはアシスタントレフェリーの旗が上がっていたためオフサイドでノーゴールの判定。試合は柏ボールで再開されたものの、ボールがタッチラインを割ったところで再びVARが介入し、一転して武藤のゴールが認められて神戸が同点に追いついた。 柏にすれば、10月19日の町田戦から5試合連続してのアディショナルでの失点で、またも手中にしていた勝利(勝点)を逃し、井原正巳監督も「長いサッカー人生で初めて」という苦い経験をすることになった。 確かに後半は神戸の圧力に防戦を余儀なくされた。ただ、自陣でマイボールにできそうな時間帯があったにもかかわらず、単純にクリアして神戸の波状攻撃を招いてしまったことも体力の消耗につながったのではないだろうか。GKも含めて、DFラインでパスを回して時計の針を進めていればと思わずにいられなかった。 そしてこれも「れば、たら」の話だが、長身の木下をピッチに残し、細谷真大をベンチに下げてマテウス・サヴィオを2トップに上げた。確かにマテウス・サヴィオも高速ドリブラーである。 しかし現在の柏で終盤に必要なのは“タメ”を作れる選手。ボランチにそうした選手がいれば心強いし、マテウス・サヴィオはサイドでのキープからカウンターの起点になれる選手である。裏に抜け出るスピードと、前線からのプレスでDF陣を混乱させられる細谷を残し、マテウス・サヴィオとのホットラインを残しておいた方が神戸にとっては嫌だったのではないだろうか。 選手のコンディションなど諸事情があるのだろうが、パワープレーでゴールを狙うなら木下を残す選択肢はあるものの、逃げ切るために追加点を狙うなら細谷の方がベターだった気がしてならない(それにしてもサッカーの試合時間は90分なのに、いつから105分になったのだろうか?)。 翌12月1日はJ2昇格プレーオフ準決勝の松本対福島戦を取材した。結果は後半20分に右CKから野々村鷹人のヘッドで松本が追いつき1-1のドロー。リーグ戦で上位の松本が富山との決勝戦にコマを進めた。 興味深かったのは、試合後の両監督が「陣地」を勝負のキーワードにあげたことだ。 敗れた福島の寺田周平監督は「自分たちのサッカーができたかというと、もっと思い切ってプレーできるようやらせてあげたかった。マイボールにしたあと、もっと相手陣地でボールを動かさないといけない。雰囲気に飲まれて焦りすぎたかな」と敗因を語った。 一方、松本の霜田正浩監督は「今日は相手陣地でプレーする時間が長かった。それが相手にとってプレッシャーになった。(松本の)0-1ビハインドは相手にとってプレッシャーになる。焦るのは向こう。僕たちは焦れずに1点を取れればいい」と大会のアドバンテージを口にした。 霜田監督はシーズンを通じてポゼッションスタイルにこだわってきたが、リーグ戦終盤は5BKからのロングパスで5連勝を飾りプレーオフ進出の権利を手中にした。対する福島は寺田監督の現役時代を彷彿させる川崎Fのような、細かくパスを出し入れして相手を崩すスタイルで今シーズンは躍進を遂げた。特に意表を突いたタテパスからワンタッチでの展開は、J3レベルとは思えない意外性に富んでいた。 しかし両監督が振り返ったように、そしてDF陣からパスをつないでビルドアップしてくる福島に対し、後半は「中盤で引っ掛けたり、自由にやらせなかった」(霜田監督)強度の高い守備で福島のパスワークを封じたことが松本の同点弾につながった。 J1は柏が引き分けたことで札幌のJ2降格が決まったものの、残る1つの残留枠は柏か新潟か磐田か。そして優勝争いは神戸と札幌を5-1で粉砕した広島、京都に1-0で競り勝った町田の3チームに可能性が残った。 12月J7、8日の最終日、果たしてどんなフィナーレが待ち受けているのか。「あと1週間、練習したかった。あと1試合やりたかった」(寺田監督)というチームもあれば、「次はホームで勝つだけ」(吉田孝行監督)というチームもある1週間。ドラマチックな週末を楽しみに待ちたい。 2024.12.02 19:00 Mon3
4年ぶりJ2へは勝利あるのみ、松本の霜田正浩監督「最後の最後で勝ち切りたい」、大内一生「正々堂々とぶつかって、昇格を掴み取りたい」
来シーズンのJ2への椅子は残すところ1つ。J2昇格プレーオフ決勝が、7日に行われる。 今シーズンの明治安田J3リーグは大宮アルディージャが独走して優勝。2位争いもFC今治が大きなリードを持って制した中、プレーオフ争いは熾烈なものに。最終的には3位にカターレ富山、4位に松本山雅FC、5位に福島ユナイテッドFC、6位にFC大阪が入った。 準決勝では富山とFC大阪、松本と福島が対戦した中、どちらもドロー。その結果、決勝には富山と松本が勝ち上がることとなった。 松本を率いる霜田正浩監督は合同記者会見に出席。J2昇格に向けて残す1戦となったが、「この最後の最後まで練習ができて試合ができることに喜びを感じています。選手たちも良い顔で練習してくれるので、明後日の試合は良い試合ができると思います」とプレーオフ決勝に向けてコメント。「大勢のサポーターも来てくれると思うので、松本の街の人たちに向けても良い試合をしたいと思います」と、サポーターの期待に応える戦いをしたいとした。 記者会見に出席したGK大内一生は「難しいシーズンだったにも関わらず自分たちでプレーオフ県内を自分たちの力で勝ち取って、昇格まであと1つのところまで来て、全員で良い雰囲気で練習ができています」とコメント。「サポーターの方も含めて必ず昇格を掴みたいと思います」と、しっかりと準備ができているとした。 霜田監督は相手の富山について「シーズンを通して安定した戦い方をしていて、選手たちも真面目でハードワークをし、固い守備から攻撃と、まとまりのあるソリッドなチームを作られたと思います」と印象を語り、「最大限のリスペクトをしていますし、順位も僕らよりも上なので、僕らはチャレンジャーとして向かいますし、3回目の対戦で、1勝1敗なので決着をつけたいと思います」と、シーズン中は五分の成績のため、最後の戦いで白黒つけたいとした。 2021年以来4年ぶりのJ2復帰を目指す松本だが、その夢を掴むには勝利以外道はない。大内は「自分たちは勝たなければいけない状況ですが、変に慌てることなく、90分ありますし、リーグ戦終盤は5連勝という素晴らしい結果を出せているということも事実なので、自信を持って慌てることなく自分たちの力を最大限発揮したいと思っています」とコメント。5連勝でシーズンを終えた勢いのまま、最後もしっかりと勝ち切りたいとした。 多くの注目を集める1戦となるこの昇格PO決勝。「まずは全員がしっかり守備の意識を持った上で、相手に負けないようにアグレッシブに攻撃に行くところは行く、全員がハードワークができるようになったからこそ連勝もできるようになりました」とコメント。「この試合でもハードワークの勝負になると思うので、負けずに向き合いたいと思います」と、しっかりと積み上げることが勝利へのカギだとした。 警戒している選手について大内は「1人と言われると難しいですが、サイドバックの安光(将作)選手だったり、前線のマテウス(・レイリア)選手など早い選手もいます。1人2人というよりハードワークして真面目に戦ってくるチームだと思うので、とにかく全員を警戒しています」と、チーム全体を警戒していると語った。 J2への残り1つの椅子をかけた最後の戦い。霜田監督は「最後の試合なので、お互いに勝ちたい気持ちは同じだと思います。何が勝負を分けるか。勝ちたいという思いはどちらが強いのか。最後まで足を出せるのか」と、気持ちの強さが最後は分けるとコメント。「サポーターの方も勝ちたい思いでスタジアムに駆けつけてくれると思いますので、それを背に受けて最後の最後で勝ち切りたいと思います」と、最後の戦いで気持ちを見せたいとした。 また、大内は「この街もそうですし、どこに行っても応援してくれるサポーターの皆さんのために、自分たちのために、クラブのために1年間やってきたことを自信を持って挑みたいと思います」と決意を語り、「実力あるチーム同士の面白い試合になると思うので、正々堂々とぶつかって、昇格を掴み取りたいと思います」と、良い戦いを見せてJ2に昇格したいと意気込んだ。 2024.12.05 23:20 Thu4
松本に今季加入のFW高井和馬が左ヒザ前十字じん帯損傷、外側半月板損傷の重傷…全治8カ月「申し訳ない気持ちでいっぱい」
松本山雅FCは4日、FW高井和馬の負傷を発表した。 高井は2日に行われたトレーニング中に負傷。鹿児島市内の病院にて検査を受け、左ヒザ前十字じん帯損傷、外側半月板損傷と診断。全治は約8カ月とのことだ。 高井はクラブを通じてコメントしている。 「よし!今年こそやってやろう!と思っていた矢先に大怪我をしてしまいました。僕のことを期待してくれていた人、なにより松本山雅FCに関わる全ての方々に申し訳ない気持ちでいっぱいです」 「相当な覚悟、強い思いを持ってここにきて、この診断を受けた時は正直ものすごくショックで、悔しくて、どうすればいいのか、なにも考えられないくらいの気持ちでした」 「でももう怪我をしてしまったことは仕方ないので、次の日から切り替えて前を向くことにしました。僕には支えてくれている人がたくさんいること、そしてチームメイト達が必ずやってくれると思うのでそれを信じて優勝の為に1日でも早くピッチに戻れるようにリハビリに励みたいと思います。開幕まであと3週間、チームも順調です!共に戦いましょう!ツヨクナって帰ってきます!」 高井は、ザスパクサツ群馬、東京ヴェルディ、レノファ山口FC、水戸ホーリーホックでプレーし、2023シーズンは横浜FCに所属。自身初のJ1でのプレーだったが、9試合1得点に終わり、今シーズンから松本に加入しプレーする予定だった。 シーズン開幕を前に今季の大半を棒に振ることになってしまった高井。霜田正浩監督も、クラブを通じてコメントしている。 「和馬の今年に賭ける想い、キャリアの全てを松本山雅に注ぐという決意、だからこそとても悔しいし悲しいです。でも高井和馬は絶対に戻ってくる、優勝争いの最後のピースとして帰ってくることを固く信じています」 「群馬、東京Ⅴ、山口、水戸、横浜FC、そして松本山雅の和馬のファンの方、彼を応援してあげて下さい。待っていてあげて下さい。 皆さんと一緒に、チーム一同、和馬の復活を待ちたいと思います。どうかよろしくお願いします」 2024.02.04 09:50 Sun5
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「いかなる理由があっても許されない」「大変遺憾」松本と福島が揃って声明、福島サポーターへ震災を揶揄する不適切発言に
福島ユナイテッドFCは5日、サポーターに対する不適切発言について報告した。 福島は今シーズンの明治安田J3リーグで5位フィニッシュ。J2昇格プレーオフに進むと、昇格プレーオフ準決勝で松本山雅FCと対戦した。 アウェイでの試合となった中、結果は1-1のドロー。追いつかれての引き分けとなり、レギュレーションにより敗退となった。 しかし、その試合後のシャトルバス内にて、福島のサポーターに対する不適切発言がSNS上で確認。2011年に発生した東日本大震災による風評被害や差別的発言を受けたと発信があり、大きな話題となっていた。 福島はこの件について声明を発表。事実関係を確認中としている中、声明を発表した。 「12月1日のJ2昇格プレーオフ準決勝 松本山雅FC戦後のシャトルバス内にて、当クラブサポーターに対して不適切な発言があったという投稿がSNS上で確認されました」 「未曾有の大災害の被災地である福島県は日本国内外よりあたたかいサポートを受け、復興へ歩み出し、今も県民のみなさまはそれぞれの場所で戦い続けています。そして私たちは「震災を経験したクラブだからこそできるものは何か」を常に問いながら、活動を続けてまいりました」 「現在、松本山雅FCさまを中心に事実関係を確認中ですが、一般社会同様に不適切な発言や誹謗中傷、差別的言動、暴力や暴言は、いかなる理由があっても許されません」 「当クラブのファン、サポーターのみなさまにおかれましては引き続き「リスペクト」の精神を持った言動を心がけていただきますよう、よろしくお願い申し上げます」 「福島ユナイテッドFCはこれからも風評被害や差別的発言に屈することなく、さらに強くたくましく戦ってまいります。引き続き、熱い後押しをよろしくお願いいたします」 また、松本も声明を発表。松本サポーターによる話だとされている中、事実確認中としながらも、大変遺憾だとした。 「12月1日、サンプロアルウィンにご来場いただきました福島ユナイテッドFCのサポーターに対して、帰宅時のシャトルバス内で、松本山雅FCサポーターによる不適切な発言があったとする、X(旧Twitter)の投稿を弊社にて確認し、以降、弊社宛にも両クラブサポーターより本投稿に関するご報告をいただいております」 「投稿内容の事実関係につきましては調査中ですが、このような事態になっていることは、弊社として大変遺憾でございます」 「甚大な被害をもたらした未曾有の大災害の被災地の方々に対するいわれのない偏見や非難は絶対にあってはならないことで、本件につきましては、Jリーグおよび福島ユナイテッドFC様にもご協力をいただきながら、毅然とした態度で適切に対応して参ります」 「いずれにおきましても、サッカーファミリーの一員として、「リスペクト」の精神で相手の気持ちを考え、思いやりのある言動を今一度心がけていただきますようご協力をお願いいたします」 2024.12.05 20:10 Thu3
4位松本が後半追いつき昇格PO決勝へ! 5位福島に序盤リード許すも4年ぶりJ2復帰に王手【J2昇格プレーオフ】
1日、J2昇格プレーオフ準決勝の松本山雅FCvs福島ユナイテッドFCがサンプロ アルウィンで行われ、1-1の引き分けに終わった。 明治安田J3リーグを5連勝フィニッシュし、4位でシーズンを終えた松本。準決勝のホーム開催と引き分けでも勝ち上がりのアドバンテージを手にし、4年ぶりJ2復帰に向けての決勝進出を目指す。 一方、アウェイの5位福島も3連勝でリーグ戦を終えてのPO。勢いそのまま、Jリーグ参入から11年目でのJ2初昇格を狙う。 互いに慎重な入りとなったなか、先手を取ったのはより積極的に前に出ていくアウェイの福島。10分、左サイドから森晃太が仕掛けると、ニアに走り込んだ樋口寛規がクロスに左足で合わせた。 出だしからつまずいた松本だが、なかなか主導権を握れず。福島が素早い攻撃から松本ゴールに迫っていく。 松本は29分、左サイド深い位置でキープした菊井悠介から樋口大輝がクロス。安藤翼の足元に届いたが、収めきれずシュートには持ち込めない。 一進一退の攻防が続くと、36分に福島に2点目のチャンス。自陣から素早く縦にボールを動かし、左サイドを駆け上がった森が中央に切り込んでからシュート。ファーサイドを狙ったが、右ポストに直撃し、リードは広げられない。 ハーフタイムにかけても展開は変わらず、0-1で前半終了。両チーム通じて唯一の枠内シュートが福島のゴールに結びついた。 交代なく迎えた後半は、立ち上がりから松本が攻勢。対する福島は速攻から右サイドの城定幹大へボールが渡り、左足で巻いたシュートを放っていく。 52分、敵陣で過ごす時間を増やす松本は、菊井の左クロスから安藤がヘディングシュート。これは惜しくもバーを越えるが、徐々にゴールへ近づいていく。 福島は61分、シュートブロックからの敵陣へのクリアを樋口寛規が追いかけると、ボックス外での処理を試みた松本GK大内一生からボール奪取。しかし、奪ったボールに追いつくことはできず、そのままゴールラインを割る。 先に動いたのは62分の松本ベンチ。山本龍平をピッチに送り出すと、福島も続いて上畑佑平士を投入する。 互いに最初の交代カードを切ると、再び試合が動く。65分、右CKを得た松本は、菊井のクロスに野々村鷹人がファーでヘディング。ゴールライン際で防がれるとこぼれ球に高橋祥平が詰めたが、ラインを割っていたとして野々村のゴールとなった。 決勝進出に向け大きな同点ゴールを手にした松本。攻勢を強める必要性が出た福島は、2枚替えで勝ち越し点を狙う。 しかし、勢いに乗った松本は72分に逆転のチャンス。山本が左サイドを突破すると、ファーへのクロスに村越凱光。滑り込んで右足で合わせたが、ミートしきれなかった。 福島は終盤に入って前に出ていくが、守りを固めた松本を崩せず。1-1のドローで決着し、上位チームの松本が決勝に駒を進めた。 松本は7日、同じく引き分けで準決勝を勝ち上がったカターレ富山(3位)とアウェイで対戦する。 松本山雅FC 1-1 福島ユナイテッドFC 【松本】 野々村鷹人(後20) 【福島】 樋口寛規(前10) 2024.12.01 16:55 Sun4
11年ぶりのJ2へ…富山の小田切道治監督「富山の全ての方が笑顔になれるように」、松本との戦いに吉平翼「全てをぶつけて昇格したい」
来シーズンのJ2への椅子は残すところ1つ。J2昇格プレーオフ決勝が、7日に行われる。 今シーズンの明治安田J3リーグは大宮アルディージャが独走して優勝。2位争いもFC今治が大きなリードを持って制した中、プレーオフ争いは熾烈なものに。最終的には3位にカターレ富山、4位に松本山雅FC、5位に福島ユナイテッドFC、6位にFC大阪が入った。 準決勝では富山とFC大阪、松本と福島が対戦した中、どちらもドロー。その結果、決勝には富山と松本が勝ち上がることとなった。 3位でシーズンを終えた富山は、2014年以来となる11年ぶりのJ2復帰を目指す戦いとなる。 5日、決勝に向けた合同記者会見が行われ、小田切道治監督は「この舞台に来れて非常に幸せを感じていますし、選手たちは次のゲームに勝つために今まで通りすごく良い準備をしている」とコメント。「我々が年間通してやってきたことを攻守においてやり、昇格を掴みたいと思います」と、意気込みを語った。 また、選手を代表して会見に出席した吉平翼は「チームもここまでやってきたことをしっかり自信を持ってやって来れていますし、今週の練習も非常に良く、次の試合に向けて勝つ、昇格を掴むための良い準備がしっかりできていると思います」と、決勝に向けた準備は整っているという。 松本についての印象について小田切監督は「松本山雅さんとは3回目の対戦ですが、過去2回とは全く違うのかなと思っています」とコメント。「リーグ終盤でもしっかりと守備から攻撃という素晴らしい持ち味があるチームなので、そこに対して自分たちがしっかり戦える準備をしたいと思います」と警戒した。 最後の最後で全てが決まる1試合。富山は引き分けでも昇格が決まるが、勝たなければいけない松本相手の戦いは簡単ではない。 吉平は「アドバンテージ、自分たちは引き分けでも昇格できる状況ですが、引き分けというところで守りに入ると自分たちのスタイルではないので、難しい試合になっってしまうと思います」とコメント。「まずはしっかりと勝ちに行くというところを、特に前半は体現して、試合の状況、残り時間でチームとして何をするべきかを合わせることが大事かなと思います」と、引き分けを狙いに行くのは危険だと語った。 その中で「今シーズン攻守においてアグレッシブなサッカーを掲げていますし、ブレることなくシーズン通してやってきた結果を見せたい」と、アグレッシブさを出していきたいとコメント。「戦術もそうですが、最後まで諦めずに走り抜く、試合が終わればぶっ倒れるぐらい走るというところを見せたいと思います」と、チームがやり続けたスタイルを見せつけたいとした。 警戒している選手についてはMF菊井悠介の名前を挙げ「菊井選手はチームの軸になる選手だと思っていますし、攻撃の部分で違いを出せる選手だと思っているので、松本山雅がJ3に落ちてからずっとキーマンだと思っています」とコメント。10番を背負う相手を警戒した。 負ければ来季もまたJ3。このプレーオフに向けては「カターレ富山として11年ぶりのJ2昇格へあと1戦です」と小田切監督は語り、「昇格はクラブの人間だけでなく、富山の全ての方が笑顔になれるように、勝ち取りたいと思います」と、悲願のJ2昇格を掴みたいとした。 吉平は「昇格に向けて今シーズン1年間やってきたことを最後にぶつけるだけですし、去年ギリギリで昇格できなかった悔しさも味わっています」と、昨シーズンは勝ち点で2位の鹿児島ユナイテッドFCと並びながらも昇格できない悔しさを味わっていたことを回想。「11年ぶりということもありますし、去年のリベンジということで、全てをぶつけて昇格したいと思います」と、全てをぶつけたいとした。 2024.12.05 22:35 Thu5