霜田正浩 Masahiro SHIMODA

ポジション 監督
国籍 日本
生年月日 1967年02月10日(57歳)
利き足
身長
体重
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宮本新会長誕生で『会長の決断』とは/六川亨の日本サッカー見聞録

JFA(日本サッカー協会)は3月23日、新会長に「内定」していた宮本恒靖氏を新たな理事による第5回理事会で、互選を経て第15代の会長に正式に就任したことを発表した。 この会見には22日に亀岡でのU-23日本対U-23マリを取材し、その足で24日のJ2リーグ山口対愛媛、25日に小倉でU-23日本対U-23ウクライナの取材を予定していて移動中だったため参加することができなかった。 ところが仕事仲間が当日、宮本会長の会見を取材した折り、机の上に昨年の会長選の際に作成した“マニュフェスト”があったため、余分に確保して親切にも郵送してくれた。 初めて目にしたマニュフェストの冒頭には「会長選の流れを決定づけた」と言われた岡田武史JFA副会長との対談が6ページにわたってあった。 対談の冒頭、岡田副会長は「代表監督選びについては技術委員会で候補者を選出して、最終的には会長と技術委員長を含めた数名で決めるんだけど、俺は最終的には会長がリーダーシップを発揮して決めなくてはいけないと考えている」と断言した。 その理由として「俺も代表監督時代から言ってはきたけど、技術委員長ではなくてやっぱり会長がやるべきことなんだよね」 「自分のサッカー観を持ったうえで決断するわけだから、(会長は)サッカーをしっかりと知っている人のほうが望ましいし、ツネなら言うまでもない」 元日本代表監督で現職の副会長にここまで言われては、会長選に立候補した鈴木徳昭氏の出番はないだろうと思った。鈴木氏は日本代表でもなければ、日産自動車に所属していた時でもJSLでのプレー経験はない。JFAとJリーグ、さらにW杯招致委員会、AFC、東京五輪招致委員会などで実務を担当してきた“裏方”だったからだ。 そして岡田副会長の「代表監督人事は会長」にも納得してしまった。 岡田監督は加茂周前監督からバトンタッチされ、“ジョホールバルの歓喜”で日本を初のW杯へ導いた。しかしフランスでは3連敗を喫したため、岡田監督の続投を求める声は皆無だった。99年にJ2札幌の監督に就任すると、2000年にはJ2優勝とJ1復帰を果たす。さらに03年からは横浜F・マリノスを率いてJ1リーグ連覇を達成するなど黄金時代を築いた。 そんな同氏が再び代表監督に就任したのが07年12月、イビチャ・オシム監督が脳梗塞で倒れたからだった。小野剛JFA技術委員長からの打診だったが、小野はフランスW杯でコーチに抜擢した旧知の仲だけに断ることはできなかっただろう。 こうして臨んだ南アW杯だったが、大会前にちょっとした“事件”があった。JFA会長に犬飼基昭が就任すると、技術委員長の強化担当に原博実を招聘。小野は「育成」の技術委員長と役職が変更になった。それでも小野は南アW杯前のスイス・オーストリアキャンプから岡田ジャパンを陰ながらサポートした。 南アW杯で岡田は日本人監督として初めてグループリーグを突破した。しかしラウンド16でパラグアイにPK戦の末に敗れた。中村俊輔の負傷が長引き、本田圭佑の0トップという大胆な発想も、岡田監督の評価にはつながらなかった。当時のサッカー界に、「監督は4年で代わるもの」という固定観念も少なくなかった。 岡田監督にしてみれば、早稲田大学の後輩であり、Jリーグでは監督としてこれといった実績のない原技術委員長に出処進退を決められるのは納得のできないことだったのではないだろうか。だから監督人事は「技術委員長ではなくてやっぱり会長がやるべきこと」と断言したと思えてならない。 この「会長が決断する」流れは田嶋幸三・前会長に受け継がれた。 JSLでのプレー経験こそあれ、Jリーグと代表での経験はないもののその実務手腕を見込んで原技術委員長が招いた霜田正浩(現松本監督)は、原がJFA専務理事に転出すると技術委員長に就任。しかし初めての会長選で原を破って会長に就任した田嶋は、原を2階級降格の理事にすることでJFAでの立場を失脚させる。 田嶋会長はロシアW杯を前に技術委員会を再編し、西野朗を技術委員長に招聘し、霜田をNTD(ナショナル・チーム・ダイレクター)に降格。霜田も自ら身を引くことになった。そしてW杯直前にはヴァイッド・ハリルホジッチ監督を解任し、西野を代表監督に据える人事を強行した。 22年カタールW杯で森保ジャパンはグループリーグでドイツとスペインを倒すジャイアントキリングを演じながらもベスト16でPK戦により散った。反町技術委員長は、一説には元チリ代表のビエルサ監督の招聘に乗り気だったという。しかし田嶋会長は大会直後にも森保続投を支持。森保監督と反町技術委員長との関係に配慮して、山本昌邦NTDを招聘したとの噂もある。そして反町技術委員長は3月を持って退任する予定だ。 代表監督人事は、最終的な決断は会長が下すのはどこの国も同じだろう。では技術委員会の役割は何なのか。これはこれで、はっきりさせておく必要がある。会長が「こう言ったから右に倣え」では、“忖度”であり技術委員会の存在意義そのものが問われかねない。 影山雅永技術委員長(男子)や佐々木則夫技術委員長(女子)などを理事職から外し、理事会のスリム化と女性理事の登用に積極的な宮本新会長。男女の代表戦の放映権の高騰により地上波で試合が見られないなど厳しい船出が待ち受けているかも知れないが、まずはパリ五輪男子の出場権獲得に万全の態勢で臨んで欲しい。 <hr>【文・六川亨】<br/><div id="cws_ad">1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた</div> 2024.03.30 11:00 Sat

松本に今季加入のFW高井和馬が左ヒザ前十字じん帯損傷、外側半月板損傷の重傷…全治8カ月「申し訳ない気持ちでいっぱい」

松本山雅FCは4日、FW高井和馬の負傷を発表した。 高井は2日に行われたトレーニング中に負傷。鹿児島市内の病院にて検査を受け、左ヒザ前十字じん帯損傷、外側半月板損傷と診断。全治は約8カ月とのことだ。 高井はクラブを通じてコメントしている。 「よし!今年こそやってやろう!と思っていた矢先に大怪我をしてしまいました。僕のことを期待してくれていた人、なにより松本山雅FCに関わる全ての方々に申し訳ない気持ちでいっぱいです」 「相当な覚悟、強い思いを持ってここにきて、この診断を受けた時は正直ものすごくショックで、悔しくて、どうすればいいのか、なにも考えられないくらいの気持ちでした」 「でももう怪我をしてしまったことは仕方ないので、次の日から切り替えて前を向くことにしました。僕には支えてくれている人がたくさんいること、そしてチームメイト達が必ずやってくれると思うのでそれを信じて優勝の為に1日でも早くピッチに戻れるようにリハビリに励みたいと思います。開幕まであと3週間、チームも順調です!共に戦いましょう!ツヨクナって帰ってきます!」 高井は、ザスパクサツ群馬、東京ヴェルディ、レノファ山口FC、水戸ホーリーホックでプレーし、2023シーズンは横浜FCに所属。自身初のJ1でのプレーだったが、9試合1得点に終わり、今シーズンから松本に加入しプレーする予定だった。 シーズン開幕を前に今季の大半を棒に振ることになってしまった高井。霜田正浩監督も、クラブを通じてコメントしている。 「和馬の今年に賭ける想い、キャリアの全てを松本山雅に注ぐという決意、だからこそとても悔しいし悲しいです。でも高井和馬は絶対に戻ってくる、優勝争いの最後のピースとして帰ってくることを固く信じています」 「群馬、東京Ⅴ、山口、水戸、横浜FC、そして松本山雅の和馬のファンの方、彼を応援してあげて下さい。待っていてあげて下さい。 皆さんと一緒に、チーム一同、和馬の復活を待ちたいと思います。どうかよろしくお願いします」 2024.02.04 09:50 Sun

経験ある選手補強でJ2昇格へ、松本が選手背番号を発表! 新戦力の高橋祥平は「4」、山本康裕は「15」、得点源として期待されるFW浅川隼人は「11」

松本山雅FCは8日、2024シーズンの選手の背番号を発表した。 2023シーズンは霜田正浩監督の下、J2昇格を目指して明治安田生命J3リーグを戦った中、シーズン終盤まで昇格の可能性を残したが9位に終わっていた。 再びJ3を戦う松本。19得点を決め、得点王のFW小松蓮がブラウブリッツ秋田へ移籍するなど選手の入れ替えもある中で、得点ランク2位のFW浅川隼人(←奈良クラブ)を確保。その他、DF高橋祥平(←FC町田ゼルビア)、DF馬渡和彰(←浦和レッズ)、MF山本康裕(←ジュビロ磐田)など、経験ある選手もチームに加えた。 新加入選手では、浅川が「11」、高橋が「4」、馬渡が「7」、山本が「15」を着用。GK大内一生(←横浜FC)が「1」、DF佐相壱明(←SC相模原)が「22」、FW高井和馬(←横浜FC)が「9」、FW安藤翼(←SC相模原)が「14」を着用する。 なお、FWルーカス・ヒアン、MF濱名真央、FW田中想来は移籍を前提とした契約交渉中のため、リストに含まれていない ◆2024シーズン選手背番号 GK 1.大内一生←横浜FC/完全 16.村山智彦 21.ビクトル 35.神田渉馬 DF 2.宮部大己 4.高橋祥平←FC町田ゼルビア/完全 5.常田克人※背番号変更「43」 7.馬渡和彰←浦和レッズ/完全 13.橋内優也 17.山本龍平※背番号変更「41」 22.佐相壱明←SC相模原/完全 27.二ノ宮慈洋←ヴェロスクロノス都農/期限付き移籍満了 28.藤本裕也 40.樋口大輝←専修大学/新加入 44.野々村鷹人 48.藤谷壮 MF 6.山口一真 8.住田将※背番号変更「36」 10.菊井悠介※背番号変更「15」 15.山本康裕←ジュビロ磐田/完全 20.前田陸王←流通経済大学/新加入 23.滝裕太←清水エスパルス/期限付き→完全 30.國分龍司 32.米原秀亮 41.村越凱光※背番号変更「29」 46.安永玲央←水戸ホーリーホック/期限付き→完全 FW 9.高井和馬←横浜FC/完全 11.浅川隼人←奈良クラブ/完全 14.安藤翼←SC相模原/完全 33.新井直登 2024.01.09 08:10 Tue

J2昇格を逃した松本が霜田正浩監督の続投を発表「松本のために闘うことは僕たちの使命」

松本山雅FCは3日、霜田正浩監督(56)の続投を発表した。 霜田監督は、徳島ヴォルティスのコーチとして指導者のキャリアをスタートさせると、FC東京での強化部長補佐やジェフユナイテッド千葉でのヘッドコーチなどを経て、2009年に日本サッカー協会(JFA)入り。技術委員長や日本代表のナショナルチームダイレクター、アンダー世代の監督を歴任し、2017年からはベルギーのシント=トロイデンでもコーチを務めた。 その後、レノファ山口FCの監督、ベトナムのサイゴンFCのアドバイザーを経て2021年6月に大宮アルディージャの指揮官に就任。今シーズンから松本の監督に就任した。 今シーズンは昇格争いをしていた中で、終盤に失速。9位でシーズンを終えていた中、続投が発表された。 霜田監督はクラブを通じてコメントしている。 「松本山雅FCを愛する皆さまへ」 「今シーズン、骨身に沁みる応援をありがとうございました。ただのサッカークラブではなく、街を背負って闘うことの重さを痛感し、だからこそ一層このクラブで勝ちたいと思いました」 「目の前の選手たちを成長させ、どうやって闘うのかというスタイルを明確にし、結果を出す。とてもチャレンジングな1年でしたが、来シーズンはより結果を出すためのプロセスに拘り、勝つためのメンタリティを身につけ、今年積み上げてきたものをさらに研ぎ澄ませながら大きな目標を叶えたいと思っています」 「松本のために闘うことは僕たちの使命です。皆さんに感動を届けられるような、日常に勇気や元気を与えられるような、そんな熱い気持ちを込めた試合をします」 「J3から這い上がっていく、今のクラブの逆境を絶対に乗り越えていく、その強い覚悟で戦って参ります。どうか街全体、松本一体で乗り越えていきたいと思いますので、引き続きご支援、ご声援をよろしくお願いいたします。 来シーズンこそ優勝しましょう」 2023.12.03 13:45 Sun

J2最下位、今季もJ3降格の危機に瀕する大宮が相馬直樹監督を解任…原崎政人HCが後任に

大宮アルディージャは19日、相馬直樹監督(51)の解任を発表した。後任はヘッドコーチの原崎政人氏(48)が務めることとなる。 FC町田ゼルビアや川崎フロンターレ、鹿島アントラーズで指揮経験がある相馬監督は、2022年5月に霜田正浩監督の解任を受け大宮の監督に就任した。 長年守り続けてきたJ1の舞台から降格し2018年からJ2で戦うと、2018年は5位、2019年は3位で参入プレーオフに参戦も1回戦で敗れ昇格ならず。2020年以降は下位に低迷し、J3降格の危機にも立たされていた。 今シーズンもここまで4勝1分け11敗と結果が出ず、17日にはいわきFCとの裏天王山で逆転負け。8戦未勝利(1分け7敗)で最下位に転落していた。 相馬監督はクラブを通じてコメントしている。 「このたび、大宮アルディージャトップチーム監督の任を解かれることとなりました。昨年5月に就任してから熱く戦えるチームへの変革を目指して来ましたが、結果がなかなか伴わず、期待に添えぬままこの日を迎えることになってしまったのは残念です。苦しい時期の方が多かった一年間でしたが、そうしたなかでも私を信じて一緒に戦ってくれた選手、チームスタッフ、そしてファン・サポーターの皆さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。残りのシーズン、選手たちの活躍とチームの勝利を心より願っています。ありがとうございました」 後任の原崎氏は現役時代も大宮でプレーし、引退後も大宮で下部組織のコーチを務めることに。その後ベガルタ仙台へと移り、トップチームやアカデミーのコーチ、ユース監督を務めると、一度大宮に戻りヘッドコーチに就任。その後、V・ファーレン長崎でヘッドコーチ、仙台でヘッドコーチと監督を務め、今シーズンからヘッドコーチに復帰していた。 原崎新監督もクラブを通じてコメントしている。 「このたび、監督に就任いたしました、原崎政人です。大宮アルディージャにかかわるすべての皆さまには、J2リーグ最下位という辛く悔しい思いをさせてしまい、大変申し訳ありません。大宮アルディージャ創立25周年という節目のシーズンを、この状態のまま続けるわけにはいきません。現状を打開するべく、早急にチームの底上げをし、残り2/3のゲームを一丸となって総力戦で戦い切ります。大宮アルディージャファミリーの皆さまには、『サッカーは楽しい』『また次も観たい』と思ってもらえるように、必ず強いチームに成長させます。勝点を積み上げ、着実に力をつけたその先に、プレーオフ圏内・J1昇格を目指したいと思います。ファン・サポーター、パートナー企業、ホームタウンの皆さまからの後押しに、いつも本当に感謝しております。どうかこれからも応援をよろしくお願いいたします」 大宮は2021年に岩瀬健監督から霜田監督、2022年に霜田監督から相馬監督と交代しており、3シーズン連続での監督交代となった。 2023.05.19 10:36 Fri

松本のキャプテンMF安東輝が右大腿二頭筋損傷で全治約8週間、霜田監督「彼のためにも闘いたい」

松本山雅FCは5日、MF安東輝の負傷を発表した。 クラブの発表によると、安藤は2月26日のトレーニングマッチ中に負傷したとのことだ。 安東は鹿児島県内の病院にて検査を受け、チームドクターより右大腿二頭筋損傷と診断。全治は約8週間とのことだ。 霜田正浩監督は安東の負傷を受けてコメントしている。 「チーム始動日から人一倍精力的に動き、プレー強度でチームを引っ張って来たキャプテンが、このタイミングで負傷したことは本当に残念です」 「でも2023年松本山雅のキャプテンは安東輝。彼の復帰を待ちながら、チームも彼のためにも闘いたいと思います。早い復帰を願っています」 2023.03.05 19:10 Sun

山本昌邦ナショナルチームダイレクターの役割とは?/六川亨の日本サッカー見聞録

JFA(日本サッカー協会)の技術委員会は2月2日に技術委員会を開き、会議後に反町康治技術委員長がズームでの記者会見に応じた。 この会見で反町技術委員長は、新たにナショナルチームダイレクター(NTD)を復活させることを明らかにし、96年アトランタ五輪や02年日韓W杯で代表コーチを務め、04年アテネ五輪では監督としてチームを率いた山本昌邦氏の名前を挙げた。 反町技術委員長によるとNTD復活の経緯は次のようだ。 「私が(技術)委員長に就任したときは(NTDに)関塚さんがいた。コロナで代表の活動が中止や延期になった。サムライブルーだけ活動を続けたが、私が兼務してもやりくりできたが、ウイズコロナになり活動が増えるので、切り離してやらないと活動が希薄になってしまう。アンダーカテゴリーのマッチメイクも各国としっかり話をしたい。本来の形に戻っただけ。コロナが落ち着き、充実度を高めたい」ということだった。 確かに今年は3月にU20アジアカップウズベキスタン2023が、5月にはU17アジアカップ2023バーレーンが予定されていて、6月にはインドネシアで、11月にはペルーでそれぞれのW杯が控えている。さらに9月にはU23アジアカップカタール2024の予選が、12月には同じくカタールでパリ五輪のアジア最終予選が開催される。 森保ジャパンの活動が秋にならないと本格化しないぶん、アンダーカテゴリーの強化に専念するのは当然と言える。このため反町技術委員長も「マッチメイクは私一人で判断したい」としつつ、サムライブルーに帯同するのはNTDで、「私はダイレクターをサポートし、監督の評価とサポートをする」と役割の違いを話した。 さて、このNTDである。JFAにこの役職が誕生したのは2016年と記憶している。原博実技術委員長からバトンを受けた霜田正浩技術委員長(現松本山雅FC監督)だったが、西野朗氏が技術委員長に就任したことで、霜田氏はNTDという肩書きになった。 そして霜田氏は17年暮れ、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督には西野技術委員長とコミュニケーションを密にして欲しいとの思いからNTD職を辞した。ところがその後はご存じのように、JFAはハリルホジッチ監督とは契約を解除し、西野技術委員長がサムライブルーの監督に就任。ロシアW杯ではラウンド16でベルギーをあと一歩まで追い詰める「ロストフの悲劇」を演じた。 そしてロシアW杯の2ヶ月ほど前の18年4月、関塚隆氏が西野氏に代わって技術委員長に就任。森保ジャパンが誕生したが、20年3月に関塚氏はNTDとなり、新たに反町氏が技術委員長に就任した。本来なら関塚氏が森保ジャパンを検証する立場にあったが、同氏は20年11月に契約解除をJFAに申し入れてNTDを退任した。 こうして振り返ると、NTDそのものが新設されたポジションであり、過去2人の例からはその役割がはっきりしていない印象が強い。霜田氏が身を引いた理由は前述した通りだが、関塚氏はアジア最終予選の始まる21年を前に辞めている。反町技術委員長も述べていたように、20年はコロナで満足な活動ができなかったことも一因だろうか。 そして山本NTDである。海外での指導経験が豊富で、暑熱対策など特に中東での試合のエキスパートでもある。反町技術委員長が話したように、今後の山本NTDの役割はもっぱら森保監督のサポート役・相談役になるのではないかと推測している。例えて言うなら、磐田の監督に就任した横内昭展氏のような存在だ。 新たにサムライブルーのコーチに就任した名波浩氏と前田遼一氏は森保監督より5~10歳若い。このため経験豊富な山本氏をNTDとしてサポート役につけつつ、“チーム磐田”でバックアップしようとしているのではないだろうか。 <hr>【文・六川亨】<br/><div id="cws_ad">1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた</div> 2023.02.03 19:30 Fri

J3の岩手が大宮DF田代真一を完全移籍で獲得「強い覚悟と情熱を持って」

いわてグルージャ盛岡は11日、大宮アルディージャのDF田代真一(34)が完全移籍で加入することを発表した。 横浜F・マリノスの下部組織育ちの田代は、2007年にトップチーム昇格。2011年、2012年はFC町田ゼルビアへ期限付き移籍。2014年にジェフユナイテッド市原・千葉へ完全移籍。2016年にはモンテディオ山形へ、2017年からはV・ファーレン長崎でプレー。2018年7月に横浜FCへと期限付き移籍すると、2019年に横浜FCへ完全移籍した。 2021年7月に町田へと再び期限付き移籍。2022年から大宮でプレーしていた。 2022シーズンは明治安田生命J2リーグで15試合に出場し1得点を記録。唯一のゴールは、第18節のFC琉球戦で試合終了間際の89分に決めた決勝ゴールで、チームに5試合ぶりの勝利をもたらせたが、霜田正浩前監督のラストマッチとなった試合でもあった。また、天皇杯でも1試合に出場していた。 田代はクラブを通じてコメントしている。 「いわてグルージャ盛岡に関わる皆様、はじめまして田代真一です。自分の持つ全てを注ぎ、強い覚悟と情熱を持ってクラブの目標達成に向けて日々精進して参ります。1年間宜しくお願い致します」 2023.01.11 17:09 Wed

2年連続低迷の大宮が新体制発表! 生え抜き小島幹敏が「7」、デビュー戦で急造GK務めた栗本広輝が「8」、中野誠也が「9」に変更

大宮アルディージャは9日、2023シーズンの新体制、選手背番号を発表した。 2022シーズンは明治安田生命J2リーグを戦い、J1への昇格を目指したものの、霜田正浩監督の下で開幕から低迷。初勝利は第10節という状況に。その後も結果が出ないと、相馬直樹監督がシーズン途中に就任した。 粘り強い戦いを見せる一方で、結果は伴わず。降格圏で過ごす時期も長かったなか、最後はなんとか粘りを見せて19位で残留を果たした。 2シーズン続けてJ3降格の危機を味わった大宮は、巻き返したい今シーズンに向けて相馬監督が続投。ヘッドコーチに昨季途中までベガルタ仙台を指揮した原崎政人氏、コーチにクラブOBの金澤慎氏、フィジカルコーチにOBの横山知伸氏を迎えて臨むこととなる。 今オフは主軸のMF小野雅史、DF西村慧祐が揃ってモンテディオ山形へ移籍。また、生え抜きの若手を期限付き移籍で武者修行に出した一方で、チームの残留に貢献したDF袴田裕太郎(←ジュビロ磐田)とGK志村滉(←ギラヴァンツ北九州)を完全移籍、DF岡庭愁人(←FC東京)を期限付き移籍延長で確保。また、アカデミー育ちのDF浦上仁騎(←ヴァンフォーレ甲府)を完全移籍で獲得した他、MF石川俊輝も甲府から復帰した。 さらに、2年ぶりとなる外国籍選手としてFWアンジェロッティ(←柏レイソル)が期限付き移籍で加入した。 背番号は浦上が「5」、アンジェロッティが「19」を着用。また、MF小島幹敏が「26」から「7」、MF栗本広輝が「20」から「8」、MF三幸秀稔が「29」から「14」、FW中野誠也が「27」から「9」、FW山﨑倫が「47」から「13」に変更となった。 ◆選手背番号 GK 1.笠原昂史←V・ファーレン長崎/復帰 35.南雄太 40.志村滉←ギラヴァンツ北九州/期限付き移籍→完全移籍 50.若林学歩 DF 3.岡庭愁人←FC東京/期限付き移籍延長 5.浦上仁騎←ヴァンフォーレ甲府/完全移籍 17.新里亮 22.茂木力也 25.袴田裕太郎←ジュビロ磐田/期限付き移籍→完全移籍 34.大森理生←FC東京/期限付き移籍 38.鈴木俊也←早稲田大学/新加入 46.貫真郷 MF 6.大橋尚志 7.小島幹敏※背番号変更「26」 8.栗本広輝※背番号変更「20」 14.三幸秀稔※背番号変更「29」 15.大山啓輔 16.石川俊輝←ヴァンフォーレ甲府/復帰 31.阿部来誠←大宮アルディージャユース/昇格 32.高柳郁弥←東洋大学/新加入 39.泉澤仁 48.柴山昌也 FW 9.中野誠也※背番号変更「27」 10.河田篤秀 13.山﨑倫※背番号変更「47」 19.アンジェロッティ←柏レイソル/期限付き移籍 23.矢島輝一 28.富山貴光 33.室井彗佑←東洋大学/新加入 49.大澤朋也←愛媛FC/復帰 2023.01.09 13:10 Mon

大宮がMF大橋尚志と契約更新、愛媛に育成型期限付き移籍中のFW大澤朋也も復帰

大宮アルディージャは4日、MF大橋尚志(26)との契約更新を発表した。また、愛媛FCに育成型期限付き移籍していたFW大澤朋也(20)の復帰も発表した。 大橋は鹿島アントラーズの下部組織出身で、2015年にトップチーム昇格。その後ツエーゲン金沢に完全移籍し長らくプレー。2022シーズンから大宮に加入した。 大宮では霜田正浩監督の下で出番を得て、明治安田生命J2リーグで19試合、天皇杯で2試合に出場。しかし、シーズン中盤以降はメンバー外で試合に絡むことはなかった。 大澤は大宮の下部組織出身で、ジュニア、ジュニアユース、U18と昇格。2021年にトップチームに昇格した。2022シーズンは愛媛へ武者修行に出て、明治安田生命J3リーグで23試合に出場し3得点を記録した。 両選手はクラブを通じてコメントしている。 ◆MF大橋尚志 「2023シーズンも大宮アルディージャでプレーします!今年こそ大宮の力になれるように頑張ります。応援よろしくお願いします!」 ◆FW大澤朋也 【大宮アルディージャ】 「おひさしぶりです!大宮アルディージャに帰ってきました!大宮アルディージャの一員として戦えることを嬉しく思います。覚悟を持ってチームのために全力で戦います。応援よろしくお願いします!」 【愛媛FC】 「愛媛FCに関わる皆様1年間ありがとうございました。チームが良い時も悪い時も支えてくれたファン・サポーターの皆様には感謝しかありません。僕自身もっと結果にこだわっていけないと思っています」 「1年間しかプレーすることはできませんでしたが、愛媛FCの事が大好きになりました。成長した姿をお見せできるよう頑張ります!本当にありがとうございました!」 2023.01.04 17:10 Wed
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