JFL“浦安市川”がエンブレム&ロゴの変更も発表 新たなホームタウン「市川市」を含めた形に

2024.12.09 14:20 Mon
2025年1月、ブリオベッカ浦安は「ブリオベッカ浦安・市川」に
©︎Briobecca Urayasu
2025年1月、ブリオベッカ浦安は「ブリオベッカ浦安・市川」に
日本フットボールリーグ(JFL)のブリオベッカ浦安が8日、クラブ名改称に伴うエンブレム・ロゴの変更も発表した。ブリオベッカ浦安は6日、2025年1月1日付けの「ブリオベッカ浦安・市川」への改称を発表。(千葉県)浦安市に隣接する市川市もホームタウンとなったことを受けてのものである。

これに伴って8日、エンブレムとロゴの「市川市」を含めた形へのマイナーチェンジも周知。ロゴは「BRIOBECCA URAYASU」に「ICHIKAWA」が追加された。
“浦安市川”は関東1部時代の2019シーズンから指揮を執る元日本代表DF、都並敏史監督(63)が2025シーズンから新たに3年契約。

2022シーズンに関東1部6位ながらも、全国社会人サッカー選手権大会(全社)と全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)の2冠によりJFL復帰。昨季は準優勝(2位)、今季は8位と、2年連続でJFLトップハーフとなっている。
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親子2代で監督業へ! 都並智也氏が2025年から茨城県1部・アイデンティみらいの正式監督に 今季終盤戦は選手兼任で暫定指揮

茨城県社会人サッカー1部リーグのアイデンティみらいは4日、MF都並智也(35)が2025シーズンから正指揮官に就くと発表した。 都並は東京都出身で、ヴェルディSS調布(現:ヴェルディSSアジュント)からユース年代で浦安JSC(現:ブリオベッカ浦安/JFL)へ。浦安のトップチームに昇格後は、千葉県リーグ時代、関東リーグ時代の黎明期を支えた。 2016年にアイデンティみらいへ移籍し、浦安復帰を挟んで18年に再加入。以来、選手としてプレーしてきたなか、9月16日付で前監督が退任し、兼任コーチの都並が今季のリーグ戦ラスト3試合で暫定指揮を執る形となっていた。 そして4日、アイデンティみらいは2025シーズンから都並が正式な監督として続投することを発表。一方、父・元日本代表DF都並敏史氏(63)は、智也氏の古巣である浦安を指揮し、来季から新たに3年契約を締結している。 なお、智也氏の弟、DF都並優太(32)は奈良クラブに所属している。 ◆アイデンティみらいのリリース 「この度2025年シーズンのトップチーム監督に関し、今シーズン暫定監督となっておりました都並智也監督が、正式な監督となり続投することが決定致しましたのでご報告申し上げます」 「その他の詳細については後日の発表となりますが、チーム、クラブ一体となって関東リーグへの復帰に向けて全力を尽くしてまいります。引き続き熱い応援をお願い申し上げます」 <span class="paragraph-title">【写真】都並智也氏</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">3月17日は都並智也の誕生日ですおめでとうございます <a href="https://t.co/6f0POXJbJn">pic.twitter.com/6f0POXJbJn</a></p>&mdash; アイデンティみらい (@identymirai) <a href="https://twitter.com/identymirai/status/1769161150934188473?ref_src=twsrc%5Etfw">March 17, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.12.04 12:14 Wed
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JFL浦安がJリーグ入りへ新たな一歩か 2025年1月1日付けの改称を発表、市川市を含めた「ブリオベッカ浦安・市川」に

日本フットボールリーグ(JFL)のブリオベッカ浦安が6日、2025年1月1日から「ブリオベッカ浦安・市川」に改称すると発表。5日のJFL理事会で承認されたとのことだ。 スタジアム問題(※)によりJ3ライセンスを取得できない状況ながら、都並敏史監督が鍛えた選手たちの織りなすフットボールで、ライセンス保有組のチームに一切引けを取らない浦安。 (※)千葉県浦安市舞浜の主たる本拠地「ブリオベッカ浦安競技場」が人工芝。JリーグはもとよりJFLでも利用不可 JFL復帰1年目の2023年に準優勝(2位)したなか、主軸選手のJリーグ“個人昇格”が相次いだ今季は8位となるも、昨季も今季も中盤戦からの急浮上が他チームの計算を狂わせている。 そんな浦安は今年8月、浦安市に隣接する市川市と包括連携協定を締結しており、締結式には市川市の田中甲市長も参加。新たに市川市がホームタウンのひとつとなっていた。 谷口和司代表取締役社長によると、育成年代やシニアチーム、スクール事業も含めてクラブに700名強が在籍し、その半数が市川市民。 谷口社長は協定に伴い「市川市、浦安市と共にJリーグを目指します」とコメントし、市川市の田中市長は、市内にスタジアムを建設する意向があるかどうか記者会見で問われ、「最大限協力したい」という旨を語っている。 今回、2025年1月1日からクラブ名を「ブリオベッカ浦安・市川」に改称すると発表した浦安。都並監督が契約を2027年まで延長したなか、今後の進展に注目が集まっていきそうだ。 ◆ブリオベッカ浦安の歩み 1989年に浦安JSCとして設立。2000年にトップチームが立ち上げられ、2022年の地域CL優勝により、2度目のJFL入会を果たす。また、U-18は日本クラブユースサッカー選手権Town Club CUPで優勝1回、準優勝3回。2020年に街クラブ日本一に輝いている。 <span class="paragraph-title">【写真】べか彦(浦安)とくりあにゃん(新宿)</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">本日から販売開始した『べか彦どら焼き』をくりあにゃんにお裾分けしました!<a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%83%96%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%99%E3%83%83%E3%82%AB%E6%B5%A6%E5%AE%89?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#ブリオベッカ浦安</a><a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%81%B9%E3%81%8B%E5%BD%A6?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#べか彦</a><a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%81%8F%E3%82%8A%E3%81%82%E3%81%AB%E3%82%83%E3%82%93?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#くりあにゃん</a> <a href="https://t.co/psg9QHcVnK">https://t.co/psg9QHcVnK</a> <a href="https://t.co/URCScX2IRZ">pic.twitter.com/URCScX2IRZ</a></p>&mdash; ブリオベッカ浦安【公式】 (@briobecca) <a href="https://twitter.com/briobecca/status/1847609432672448954?ref_src=twsrc%5Etfw">October 19, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.12.06 12:10 Fri
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失点直後に萱沼優聖がまさかの暴力行為…YSCCが新宿に0-2敗戦で今季初黒星 青森は開幕3連勝ならず【JFL第3節】

22日、日本フットボールリーグ(JFL)第3節の3試合が行われた。 ◆YSCC 0-2 新宿 JFLの新たな関東勢対決、Y.S.C.C.横浜vsクリアソン新宿。1年でのJリーグ返り咲きを目指すYSCCは、今季初めて実業団以外との対戦となったなか、開始1分3秒で新宿の元J1新潟MF島田譲に左足シュートを決められてしまう。 驚愕の暴力行為が飛び出したのは、この失点からのリスタート直後。YSCCのFW萱沼優聖は相手選手に倒されて激昂したのか、この選手を足裏で蹴るという愚行に。正面で見ていた主審が迷わずレッドカードを提示した。 数的不利となったなか、78分にDF小川真輝の直接FKが惜しくもクロスバー直撃。その直後、YSCCは自陣で繋ぎのミスが生じ、新宿のMF前澤甲気に追加点を献上…10人での奮闘虚しく0-2で敗れ、第3節にして初黒星を喫した。 ◆浦安市川 0-0 青森 唯一開幕2連勝のラインメール青森だったが、今節はアウェイでブリオベッカ浦安・市川とゴールレスドローに終わっている。 ◆沖縄 2-1 鈴鹿 沖縄SVがホームでアトレチコ鈴鹿を下して今季2勝目。11分、鈴鹿のルーズな守備を掻い潜ったMF高塩隼生が最終ライン背後へのスルーパスを引き出し、GKと一対一に。冷静に右足シュートを流し込んで先制点とした。 69分にはショートコーナーの流れから追加点。最後は混戦からキャプテンのDF藤崎将汰が後方へ落とし、MF小川嵩翔がボックス手前から目の覚めるような強烈ミドルを叩き込んだ。 その後、攻勢を強めた鈴鹿に1点差とされるも、逃げ切って第1節以来の白星に。今節まで3試合連続でホームゲームだったなか、次節はアウェイでいわてグルージャ盛岡と対戦する。 ◆第3節 ▽3月22日(土) Y.S.C.C.横浜 0-2 クリアソン新宿 ブリオベッカ浦安・市川 0-0 ラインメール青森 沖縄SV 2-1 アトレチコ鈴鹿 ▽3月23日(日) [13:00] FCティアモ枚方 vs Honda FC レイラック滋賀 vs 飛鳥FC ヴィアティン三重 vs ミネベアミツミFC 横河武蔵野FC vs いわてグルージャ盛岡 [16:00] ヴェルスパ大分 vs FCマルヤス岡崎 2025.03.22 15:09 Sat
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JFL浦安の偉大なるワンクラブマン…8歳からクラブ一筋の富塚隼31歳「ずっとこの青いシャツに感謝して生きてきた」

日本フットボールリーグ(JFL)で昇格2年目を戦うブリオベッカ浦安。都並敏史監督率いる浦安のサッカーには、アマチュア最高峰の舞台というカテゴリーならではの本質的な魅力が詰まっている。【第2回/全2回】 20日、JFL第17節のブリオベッカ浦安vs沖縄SVが行われ、ホーム浦安は2-1と逆転勝利。 浦安は開幕9試合で1勝1分け7敗の最下位。「昇格組が2位」という昨季の大躍進は主軸3枚のJリーグ“個人昇格”に繋がり、軸の抜け落ちたチームは関東1部降格の危機に瀕した。 それでも、第10節のドローを皮切りに、沖縄戦を含めた5勝1分け1敗で12位まで浮上。無論、まだまだ残留安泰ではなく、昨季を考えれば、さらなる浮上も期待したいところである。 しかしながら、前編でも記した通り、このチームは“J経験者”が年々増加するJFLにおいて、「地域リーグ出身」の選手が非常に多い叩き上げ集団。その逞しさは、ピッチ上でのデュエルやサブメンバーの力強い鼓舞に現れている。 では、そんな浦安を先頭で引っ張る選手とは一体誰なのか。「地域リーグ出身」が多い中でもひときわ際立つ経歴の31歳に、ブリオベッカ浦安と共に歩んだ道のりを聞いてみた。 <span class="paragraph-subtitle">〜ワンクラブマン富塚隼〜</span> 富塚は1992年7月31日生まれの31歳。 千葉県浦安市に生まれ育ち、まだトップチームが発足してまもない時代のブリオベッカ浦安(当時:浦安JSC)に8歳で入団。2011年に県1部時代のトップチームへ昇格後、今日に至るまで関東2部、関東1部、JFLと昇格を繰り返してきた、浦安一筋の「ワンクラブマン」だ。 今季はトップ昇格14年目で、もちろん最古参の1人。話を聞くと、現在はチームメイトのキャプテン橋本龍馬、上松瑛、若杉好輝とともに、“選手兼営業”として、練習後の午後に“新規開拓”などへ出かけているそうだ。 「このクラブは、Jリーグなど“上”を目指すにはまだまだ足りないものだらけ。でも、着実に大きくなっているし、もちろん僕もこのクラブと一緒にJへ行きたい。選手とは異なる働きで、僕にもできることがあると思っています」 外回りが終わると、今度は夕方のスクールへ。富塚は10代の頃から下部組織でコーチングキャリアをスタートし、現在はアカデミー事業で平日夕方に常任コーチを務めている。 聞くからに忙しそうな富塚だが、これらを語る表情は常に笑顔。クラブの未来を見据えた活動に充実感を感じているのだろう。しかし近年、選手としての富塚は必ずしも順調ではない。 「去年は出場ゼロ。終盤戦にベンチ入りが1回あっただけですね」 富塚は2022年6月に左ヒザの前十字じん帯断裂を負い、シーズンアウト。同年末の2度目となるJFL昇格をピッチで迎えることはできず、JFL復帰初年度の昨季も戻れなかった。 「ほぼ2年ぶりの公式戦になったヴェルスパ大分戦(今年6月)はスタメンだったんですけど、そのあとは途中出場が続いています」 「都並さんに評価してもらえるのは嬉しいけど、やっぱり最初から使われたいですね(笑) 僕の課題はディフェンス面。日々の練習から鍛えていきたいし、中断期間明けの後半戦からスタメンを掴めるよう、もっと頑張らないと」 30代に突入するまで、カテゴリーを問わず浦安の主軸に君臨してきた富塚だが、このように選手としての近年は不遇。「まだまだ辞めれないですよね?」とストレートに問うてみた。 「そうですね!(笑) まだまだやれるところまで、もがこう、もがき続けようと思ってます」 「何年か前にはクラブの許可を得て、Jリーグのクラブへのステップアップを目指した年があったんですけど…快く背中を押してもらったのに、結果は実力不足でダメでした」 「そこからはすぐに切り替えることができて、僕個人でJリーグへ昇格するのではなく、育ててもらった浦安と一緒にJリーグへ…っていう考えが大きくなりました」 「やっぱり地元のクラブなんでね。ずっとこのクラブがそばにある中で育って…このクラブがなければサッカーなんてやってなかった、今ごろ別の仕事をしてたと思います」 「谷口和司さん(代表取締役)をはじめとする関係者の人たち、そしてこの青いシャツに育ててもらって、ずっと感謝して生きてきました。けど、まだまだ満足できない。このクラブはもっと上へ行ける。営業マンとして、コーチとして、選手として、浦安を盛り上げていきます」 (完) 【第1回/全2回】JFL昨季2位の浦安は「地域リーグ出身or大卒入団」が大半も都並敏史に鍛えられた叩き上げ集団「僕らには一体感がある」 ◆JFL第18節(中断期間明け初戦) 2024年8月31日(土) 17:00キックオフ ブリオベッカ浦安 vs ソニー仙台FC ゼットエーオリプリスタジアム(千葉県市原市) 2024.07.26 17:00 Fri
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【JFL第1節】YSCCと岩手は揃ってドロー発進…新宿がJFL4年目で初の開幕白星、昇格入会の飛鳥は関西勢対決で惜敗に

9日、日本フットボールリーグ(JFL)第1節の7試合が各地で行われた。 ◆Y.S.C.C.横浜 0-0 Honda FC J3リーグから降格の形で2013年以来12年ぶりに入会したYSCCは、本拠地ニッパツで迎えた開幕戦を勝ちきれず。JFLの盟主と言えようHondaとのゴールレスドローに終わった。なお、YSCCの対Honda通算対戦成績が12年ぶりに更新され、これで1勝1分け3敗となった。 ◆FCティアモ枚方 2-1 飛鳥FC 関西1部から昇格入会の飛鳥は枚方との関西勢対決がJFL初陣。1点ビハインドの42分、昨季の地域CLでも大活躍したMF清川流石が同点弾を叩き込むが、後半に入って勝ち越され、記念すべきJFL初白星はお預けとなった。なお、昨季3位の枚方はMF山口隆希が2得点を挙げた。 ◆レイラック滋賀 4-2 アトレチコ鈴鹿 有力なJリーグ入会候補と言えよう滋賀は、今季を迎えるにあたって鈴鹿から“主力3枚獲り”。その鈴鹿と開幕戦で対戦したなか、開始3分で先制されるも、8分に鈴鹿から獲得したFW人見拓哉が同点弾…61分に勝ち越されるも、今度は元鈴鹿MF三宅海斗の得点で再び同点とする。 その後、勢いそのままに逆転、突き放し。滋賀は主たる本拠地HATOスタに観衆5158人が詰めかけたなか、鈴鹿を4-2と撃破し、県勢初のJリーグ入会へ白星発進を飾った。 ◆ヴィアティン三重 1-1 いわてグルージャ盛岡 三重県勢初のJリーグ入会を見据えるV三重と、1年でのJリーグ返り咲きを誓ってJFL初参戦の岩手。岩手は25分、相手選手が自陣ゴールにヘディングを突き刺すラッキーなオウンゴールで先制し、クラブのJFL初得点とする。 V三重は31分、新加入の昨季JFL得点王・FW青戸翔が同点弾。その後は互いにネット揺らせず、1-1のドロー決着に。Jリーグへの栄転を目指す者どうし、まずは勝ち点1発進だ。 ◆クリアソン新宿 2-0 FCマルヤス岡崎 昨季は最終節までJFL残留が決まらなかった新宿だが、今季は実業団マルヤスを下し、2022年の入会後初となるシーズン白星発進。 45分、奈良クラブ時代の2017年にJFL得点王という新加入DF坂本修佑がセットプレーから先制点。69分には日本大学から加入のルーキーMF猪野毛日南太が追加点をマーク。北嶋秀朗監督就任2年目、新宿は好発進を切った。 ◆沖縄SV 1-0 ブリオベッカ浦安・市川 2023年にJFL同期入会の両チーム。浦安市川はクラブ名称変更からの初陣となったが、軍配はホームチームに。沖縄は52分、スピーディな中央崩しから最後はMF小川嵩翔が締めくくって先制点とし、この1点を最後まで守り抜いた。 ◆ヴェルスパ大分 2-1 ミネベアミツミFC 主力数人がJリーグへ個人昇格したV大分はホームで実業団ミネベアとの九州勢対決。12分、元日本代表FW金崎夢生が味方の落としに合わせて先制点とし、60分にはFW鈴木啓太郎の追加点で2点リードとした。 79分、昨季最下位ミネベアもFW大塚尋斗の豪快なダイビングヘッドで1点差とするが、V大分が逃げ切って勝ち点「3」。2020年のJFL王者が今シーズンを白星で滑り出した。 ◆JFL第1節 ▽3月9日(日) Y.S.C.C.横浜 0-0 Honda FC FCティアモ枚方 2-1 飛鳥FC レイラック滋賀 4-2 アトレチコ鈴鹿 ヴィアティン三重 1-1 いわてグルージャ盛岡 クリアソン新宿 2-0 FCマルヤス岡崎 沖縄SV 1-0 ブリオベッカ浦安・市川 ヴェルスパ大分 2-1 ミネベアミツミFC ▽3月8日(土) 横河武蔵野FC 0-1 ラインメール青森 2025.03.09 18:05 Sun

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