「富士山の五合目、六合目」高度2640mでの過酷な戦い…U-20女子W杯に臨む狩野倫久監督が世界一へ意気込み「失敗を恐れず、チャレンジ」

2024.08.14 22:15 Wed
U-20日本女子代表を率いる狩野倫久監督
©超ワールドサッカー
U-20日本女子代表を率いる狩野倫久監督
U-20日本女子代表狩野倫久監督が14日、U-20女子ワールドカップ(W杯)に臨むメンバー21名を発表。2度目の優勝を目指す戦いに向けて意気込みを語った。
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9月にコロンビアで行われるU-20女子W杯。2022年の前回大会はU-20スペイン代表に敗れて準優勝。2018年の同大会では池田太監督に率いられて初優勝を果たしていた。今大会のメンバーには、2022年の大会を経験した松窪真心小山史乃観天野紗土方麻椰林愛花なども招集。狩野監督は、優勝を目指して戦っていくと意気込みを語った。
「我々U-20日本女子代表は、2023年の3月にU-19日本女子代表として立ち上げ、アジアの予選を勝ち抜き、U-20女子ワールドカップを目標にチャレンジしてきました」

「その中で、我々U-20日本女子代表として世界で選手たちがアグレッシブに躍動する姿を果敢にチャレンジしていけるのか。日本の女子代表としてオリンピックの後にそういった大会があり、多くの注目を集める中で、我々としてもこの女子サッカーを大きな発展、進歩させるために大きな大会だと思って参加させていただきます」
「失敗を恐れず、チャレンジし、日本の女子としてアグレッシブに躍動する選手たちの姿が世界で見せられるように、全力で戦って優勝を勝ち取りたいと思います」

パリ・オリンピックではなでしこジャパンがベスト8で敗退。メダルに届かずに悔しい思いをしたが、2022年の大会に出場していたFW浜野まいかやFW藤野あおば、DF石川璃音、GK大場朱羽も参加した。

今大会はコロンビアでの開催。中2日での戦いに加え、グループステージを戦うボゴタは標高2640mと、普段過ごすことのない高地に。チームとしてタフに戦え、複数のポジションができる選手を選んだとした。

「今回のW杯ではコロンビアで行われ、特に初戦からグループステージはボゴタという土地で戦います。高地、2600mほどあるところですが、日本の女子代表としてまずはタフに戦えること。なおかつ、複数のポジションを多くこなすことができる。大会はトータル7試合あり、多くの試合が中2日で進んでいき、そうした環境、状況の中でポリバレントな選手たち。なおかつ、今までのU-19や日常の取り組み、パフォーマンス、活躍を含めて選考しました」

高地で戦うことは、対戦相手以上に環境への適応が非常に重要な要素となる。日本は早々に現地へ入り、調整を続けて慣れていくことになるが、慎重にやっていきたいとし、所属クラブにも協力をしてもらってコンディションを整えてきたと語った。

「グループステージを戦うボゴタは2600mほどあります。富士山の五合目、六合目に当たる場所です」

「今までのアンダーカテゴリーだと、2011年にU-17がメキシコで試合をやりました。それが1900mくらいです。南アフリカも標高が高かったんですが、今までにやったことがない標高でやります」

「準備段階でできるだけ環境適応、高度順化ということで、約2週間前から入って、できるだけ向こうでコンディションを慣らすということです。色々議論して、フィジカルやメディカルの観点からも色々話をさせていただき、少しでも高度順化して、体を慣らした上で、高山病にならない、コンディションを整えるという形で、心肺機能も併せてゲームに作っていくということです」

「今まさにWEリーグがプレシーズンでキャンプやトレーニングマッチを行っていますが、各クラブと連携しながら、各チームでコンディションをしっかり作ってもらって頂いている。U-20女子代表の多くの対象の選手をもとにクラブに協力してもらい、準備を幅広くしてもらったところからすると、しっかり選手たち個人の準備もそうですが、各クラブとの連携でコンディションを整えている。WEリーグも他国のリーグと同じスケジュールですので、同じ準備をしているかもしれませんが、日本の女子サッカーが一丸となって準備をしてきました」

アンダーカテゴリーでの世界一を目指し、クラブや日本サッカー協会(JFA)とも協力してきたという狩野監督。出場権を懸けたAFC U19女子アジアカップでは準優勝という結果になったが、より強度を上げたプレーを見せていきたいとした。

「我々としてはアグレッシブにどんどん前線からプレッシングをかけてボールを奪うというスタイルの中で、いかに効果的に素早くゴールまでいけるか。そういった部分を多く見せることができた中で、決勝のDPRコリア戦では、相手の圧力も含めて、少しボールを持てる時間が少なく、プレッシャーに負ける時間もありました」

「もちろんフィジカルフィットネスとして、強度を上げ、それらに対応する、フィットネスレベルを上げるというのは、選手たちに共有して各チームで取り組んでもらっています」

「それだけではなく、プレッシングに対してどういうふうに攻撃をして、マイボールの時間を増やして攻撃をしていくか。そこからさらに即時奪回して、チャレンジして高い位置でボールを奪うのか。課題だけでなく、新たなチャレンジとして見せることがこのアジアカップからW杯に繋がる取り組みだと考えています」

チャレンジを新たにしていくことを語った狩野監督。パリ・オリンピックのなでしこジャパンの戦いやU-23日本代表の戦いを見て、ヒントを得られた部分もあったという。

「パリ・オリンピックではなでしこジャパンが守備的な組織としてブロックを作ってボールを奪い攻めていくということは、非常に参考になる部分もあったかなと思います」

「それだけでなく、日本の代表として男子のオリンピックチームも含めて、世界と対等に戦ったり、素晴らしい日本人として見せるべきフットボールの参考になる部分がありました。女子だけではなく、日本の代表として積み上げていくことの1つだと思っているので、攻守に連動して関わってゴールに迫っていく。それは男女共に参考になる部分だったと思います」

その中でのこのチームの強みの1つは選手たちの“判断力”だという。

「1つというのは難しいですが、選手たちの判断力です。頭の中、シンキングスピードというのは今までずっと取り組んできた部分です。それが攻撃の部分やインテンシティを上げていくということ。ただ力強く走る、力強く飛び出すというただ走力の部分や球際の部分、バトルの部分も大事ですが、思考の部分。予知・予測・判断が攻撃でも守備でも我々の強み、もしくはキーになると思っています」

チャレンジをしながらも、賢く戦うことが重要だと語る狩野監督。世代別の大会では、大会中の成長も大きなポイントとなる。

「立ち上げた当初から、我々U-20のカテゴリーとしてはなでしこジャパンにエントリーされていく、上のカテゴリーを後押しして、または池田太監督の選手層の幅を増やしていくということでチャレンジしてきました」

「選手たちは世界の舞台で自分の活躍の場を求めてチャレンジしていく選手や、この大会で自分のパフォーマンス、ワールドカップで今までの取り組みがどれだけチャレンジできるのかを含めて、個人の目標をベースにどれだけ縦に伸ばしていけるかをチャレンジしてきました」

「大会中に色々な選手がチャレンジし、それは成功だけではなく、失敗から創意工夫してチャレンジしていくことで更に伸びていくと思います。何か失敗を怖がってというよりは、今までやってきたもの、その上にあるなでしこジャパンに繋がるような、日本の女子サッカーとして世界で躍動する姿を1つでも多く見せられるように選手をサポートすることが、チームの後押しになると思います」

結果を求めつつ、1試合1試合の成長も求めていくU-20日本女子代表。ニュージーランド、ガーナ、オーストリアとまずはグループステージで戦うが、狩野監督はそれぞれの国についても言及。1試合ずつ集中して戦っていくとした。

「ニュージーランドは日本のなでしこも数多くの試合もしています。我々の特徴を含めてわかっていると思いますが、体格差、パワー、スピードを持ったチームであることは間違いないです」

「ガーナに関しても、特有のフィットネスレベルが高い選手たちが多いですし、アフリカの予選を勝ち抜いたポイントだと思います」

「オーストリアに関しても、ヨーロッパの予選を勝ち抜いてきた試合を見た中で、前線には早い選手がいる中で、ディフェンスにはしっかりと大柄な選手で個々で守れる選手も多いです」

「どの試合も簡単なゲームはないと思いますし、1試合目から集中した入りを見せたいと思っています」

その中で、優勝を目指すために必要なこと。ノックアウトステージに入った途端にパリ・オリンピックでは男女共に敗れ、A代表でも日本代表はW杯でノックアウトステージを勝ったことがない。

狩野監督は、「余裕はない」としながらも、ノックアウトステージでギアを入れ替えられるようにしたいと語った。

「一戦一戦戦うというところでは余裕があるわけではないですが、オリンピックだけではないですが、U-17日本代表をかつて指揮した森山佳郎監督も言われていましたが、W杯を戦ってグループステージからノックアウトステージを戦い、ファイナルまで行くとなると、ノックアウトステージになった時に一気にギアを上げる必要があるという議論をしました」

「グループステージも一戦一戦しっかりと勝ち点を取りながらも、更なる成長をしてノックアウトステージに行く必要はあると思います。そういうところでは、もう1つ先、さらにその上という形になると思います」

世界にも称賛されている日本のアンダーカテゴリーの女子代表。日本が2度目の頂点に立てるのか。試合は『FIFA+』で無料視聴が可能となる。

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U-20女子ワールドカップ(W杯)でベスト16に勝ち残っているU-20日本女子代表の狩野倫久監督が、現地からのオンライン取材に応じた。 ヤングなでしこの愛称でも知られるU-20日本女子代表。2018年のU-20女子W杯では初優勝を果たすと、2022年の前回大会ではU-20スペイン女子代表に敗れたものの、準優勝の成績を残していた。 狩野監督が指揮を執るチームは、2022年のU-17女子W杯を経験した世代。ただ、この大会でもU-17スペイン女子代表に準々決勝で敗れ、ベスト8で敗退していた。 今大会はグループステージ3連勝、13得点1失点とその強さを見せつけている中、ノックアウトステージがスタート。日本は13日10時から(現地時間12日)にU-20ナイジェリア女子代表とラウンド16で対戦する。 狩野監督は大会を進める中でポジティブな点について「この年代の選手で、U-20日本女子代表のチームの特徴は笑顔あふれる選手たちが多く、他の海外遠征もそうですが、色々な環境、状況で常にポジティブで、順応すべく普段の生活から明るく元気な姿というのがポジティブな日常生活、前向きにピッチに向かう姿が印象的でした」と語り、難しい戦いの中でも選手たちの姿勢について評価した。 13ゴールを記録する攻撃面は非常に手応えも感じるところ。「立ち上げ当初から常に取り組んできて、誰が出ても色々なコンビネーションやパスワークから得点が取れるというところは、今までも多くありました」と振り返り、「それをW杯という世界の舞台でいかに発揮させることができるか。予選リーグでは多く見られたというのが良さとして挙げられます」と、グループステージでは一定の手応えを感じているとした。 狩野監督は3試合を通じて、選手を入れ替え、さらにはポジションも入れ替えながら結果を残してきた。マネジメントの部分については「戦い方の部分においては、意図的に回したというところというより、しっかりとマイボールを保持して、相手がブロックを固めてきた中で、効果的にどう崩していくか、1点を取られると相手を勢いに乗せてしまうので、高地というところだけではなく、1試合1試合戦う中で見えてきたことです」とピッチ上での戦い方に言及。「その中で、多くの選手がピッチに立ったなか、しっかりと準備した成果を出してくれたと思います」と、全ての選手の準備ができていたと振り返った。 優勝までは残り4試合を戦うことに。ここからは負ければ終わりのノックアウトステージとなる。勝ち上がっていくイメージについては「この予選リーグからいかにパワーアップして、ギアを上げてさらに4戦を戦っていくかというところで、7試合と考えるとまだ半分も終わっていない。準備してきたことを出すには、これからだろうと。対戦国がどこも強いことはわかっているので、テクニカルスタッフ、選手とも準備をしていきたい」と、これまで以上のパフォーマンスを出せるようにしていくと意気込んだ。 今大会はコロンビアで開催。日本はグループステージ3試合を首都・ボゴタで行ったが、標高は2640mで富士山の五合目から六合目でのプレーとなった。 日常生活からかけ離れている環境下での戦いとなった中、狩野監督は万全の準備をして来たと明かした。 「全てが終了した後に細かく説明させていただきますが、選手個々の体調のモニタリング。細かいところからピッチにおける走行距離だけではなく、心拍数を含めてどう変動しているか。選手は個々に体調の変化が違うので、選手個々をメディカルスタッフ、フィジカルスタッフ、テクニカルスタッフと見ていって、個別に対応したというのが初戦に入るまでの流れです」 「前例がない中で難しさがありながらも、本当にスタッフが色々と準備して対応して、選手もそこに焦ることなく、個人差が順応するまでにあるので、フィードバックしながら着実に個人が試合を行えるコンディションを整えて行ったというのがあります」 高地に順化することを目的に、準備を整えて来た日本。その甲斐もあり、グループステージで圧倒的な結果を残せたとも言えるだろう。 実際に試合を行っての難しさについては「単純に高地に来るということで、酸素飽和度が下がる。それによって酸素を取り入れるというところで通常でも心拍数が上がり、運動すればすぐに心拍数が上がり、回復までに時間がかかる」と説明。「例えば1分やって1分レストという通常の流れでやっても心拍数が下がらないというのがあります。順化するまでに10日から2週間かかり、個人差もあるので、個々にモニタリングして、心拍数が上がることが悪いのではなく、いつどれぐらいで心拍数が落ちるのかというところでトレーニングをやってきました」と、心拍数の上がり方ではなく、下がり方に注目して調整して来たとした。 また、今大会は国際サッカー連盟(FIFA)が試験的に「フットボール・ビデオ・サポート(FVS)」を導入。これはビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)とは違い、チームからのリクエストでVARと同様に「得点かどうか」、「PKかどうか」、「一発退場かどうか」、「人間違いのカード提示」の場面で介入が可能。監督がリクエストすることで発動し、権利は1試合に2回までとなり、リクエストが失敗した場合は1回消化されることとなる。 狩野監督は「FVSは新たな取り組みではありますが、レフェリーが試合を進めることが前提で、我々は色々なレクチャーを受け、それに対して選手もレクチャーや知識を事前に現地に入ってからも進めています」と、ある程度の準備はしているとしたが、「やはりフットボールはフットボールなので、まずはレフェリーが見てくれているということ。その中で重要なアクション、事象があった場合はリクエストができるということに意識を持ってやっているので、気を取られることはなく、審判と共同でゲームを進めていくというところで、オンザピッチで躍動するところを出そうよとやっています」と、大きく意識させていることはないとした。 ラウンド16ではナイジェリアと対戦。身体能力の高さもあるナイジェリアは、グループステージでドイツ、韓国、ベネズエラと同居し、2勝1敗の2位で通過してきた。 狩野監督は「アフリカ大陸特有の身体能力が高い選手が前線に多くいるので、それに対する準備というのがキーになると思っています」と警戒。「そうはいっても我々の良さである攻撃力をどう出していくかがポイントだと思っています」と、怖気付くことなく、しっかりと良さを出して挑んでいくとした。 そのナイジェリア戦も再びボゴタでの試合に。前回大会も現地のファンを虜にしたヤングなでしこだったが、今大会も日本人以外からも大きな声援を贈られている。 「現地でこちらにお住まいの日本の方、多くの方が見にきてくださった中で、コロンビアの現地の方が「ハポン、ハポン」と応援してくれ、試合中にも聞こえてきます」 「選手たちにとっては多くのサポーターの前でプレーできることを感じていると思います。これがこの大会だけではなく、強いなでしこを作っていく、彼女たちが活躍することで次の舞台はなでしこなので、常に失敗してもチャレンジする、前向きな姿勢でピッチに立とうという形が、そういった声援などにつながっていると思います」 現地のファンも味方につけているヤングなでしこ。残り4試合を戦い抜き、頂点に立つことが期待される。 2024.09.12 11:30 Thu

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U-20女子W杯に臨むU-20日本女子代表が発表! 前回大会は準優勝、松窪真心や小山史乃観ら経験者が順当に選出【U-20女子W杯】

14日、日本サッカー協会(JFA)はU-20女子ワールドカップ(W杯)に出場するU-20日本女子代表メンバー21名を発表した。 狩野倫久監督が率いるチームは、2024年3月に行われたAFC U-20女子アジアカップに参加し、優勝を目指した中でU-20北朝鮮女子代表に敗れて準優勝。それでも、U-20女子W杯の出場権を獲得した。 コロンビアで行われる今大会。狩野監督は世代の中心である松窪真心や小山史乃観、天野紗の海外組や、土方麻椰、林愛花など、2022年の前回大会を経験しているメンバーが順当に選出された。 日本は9月2日に初戦を迎え、U-20ニュージーランド女子代表と対戦。5日の第2戦でU-20ガーナ女子代表、8日にU-20オーストリア女子代表と対戦する。 U-20日本女子代表は、なでしこジャパンの監督を務める池田太監督が率いた2018年に初優勝。2022年は、決勝でスペインに敗れたが、浜野まいかや藤野あおばなど現在なでしこジャパンでプレーする選手らを擁して準優勝の結果だった。 なお、大熊茜と久保田真生は8月19日にアメリカから合流、松窪は8月26日に合流することとなる。なお、本大会は『FIFA+』で配信されることとなる。今回発表されたU-20日本女子代表は以下の通り。 ◆U-20日本女子代表 GK 大熊茜(INAC神戸レオネッサ) ウルフジェシカ結吏(日テレ・東京ヴェルディベレーザ) 岩崎有波(ノジマステラ神奈川相模原) FP 天野紗(ハンマルビー/スウェーデン) 土方麻椰(日テレ・東京ヴェルディベレーザ) 柏村菜那(日テレ・東京ヴェルディベレーザ) 氏原里穂菜(日テレ・東京ヴェルディベレーザ) 松窪真心(ノースカロライナ・カレッジ/アメリカ) 林愛花(サンタクララ大学/アメリカ) 佐々木里緒(マイナビ仙台レディース) 大山愛笑(早稲田大学) 米田博美(セレッソ大阪ヤンマーレディース) 笹井一愛(ノジマステラ神奈川相模原) 角田楓佳(三菱重工浦和レッズレディース) 小山史乃観(ユールゴーデン/スウェーデン) 早間美空(サンフレッチェ広島レジーナ) 久保田真生(INAC神戸レオネッサ) 岡村來佳(三菱重工浦和レッズレディース) 白垣うの(セレッソ大阪ヤンマーレディース) 松永未夢(日テレ・東京ヴェルディメニーナ) 板村真央(JFAアカデミー福島) 2024.08.14 14:28 Wed

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