ヤングなでしこは2大会連続準優勝…アジア杯に続き北朝鮮に敗れる【U-20女子W杯】

2024.09.23 08:08 Mon
ヤングなでしこは2大会連続準優勝に終わる
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ヤングなでしこは2大会連続準優勝に終わる
U-20日本女子代表は現地時間22日、FIFA U-20女子ワールドカップ(W杯)の決勝でU-20北朝鮮女子代表と対戦し、0-1で敗戦。2大会連続の準優勝に終わった。

グループステージを全勝突破し、決勝トーナメントではナイジェリア、スペイン、オランダをしぶとく連破してファイナル進出を決めたヤングなでしこ。2大会ぶり2度目の優勝に向けた大一番では、U-20アジアカップ決勝で敗れた因縁の相手にリベンジを狙った。

狩野倫久監督は準決勝のオランダ戦から氏原里穂菜に代えて早間美空を起用した以外同じメンバーを継続した。
やや硬さが見受けられる日本は開始直後にいきなりピンチを招く。5分、右サイドのスペースに抜け出したチェ・イルソンにボックス内に持ち込まれると、カバーを試みたDF米田博美も交わされてしまい、左足の強烈なシュートを打たれるが、ここはGK大熊茜の好守で事なきを得た。

最初のピンチは何とか凌いだが、以降も強度の高い北朝鮮の圧力を前に守勢を強いられる日本。すると、15分には右サイドのチェ・イルソンの馬力ある仕掛けにDF佐々木里緒が振り切られて中央に切り込まれると、カバーに入った大山愛笑も止められず、再び左足シュートを打たれる。ヘディングでのブロックを試みたDF白垣うのにディフレクトしたボールがそのままゴールネットに突き刺さった。
守勢を耐え切れずにいきなりビハインドを背負う形となった日本。すぐさま反撃に出たいところだが、引き続きハイインテンシティのプレーを継続する相手の攻撃を防ぐのが精いっぱいという状況が続く。

前半半ばを過ぎて徐々にボールを動かし始めると、32分には大山の縦パスを前線の土方麻椰が落としたところに前向きでサポートに入った松窪真心がミドルシュートを狙うが、これは枠を捉え切れない。

難しい状況が続く中で狩野監督は37分、早間を下げて笹井一愛を投入。オフ・ザ・ボールの動き出しとボールキープも期待できるストライカーに局面打開を託す。だが、前半の内に攻撃を活性化させることはできず。1点ビハインドでハーフタイムを迎えた。

ハーフタイムの修正に注目が集まった後半立ち上がりも、勢いを持った北朝鮮の圧力に苦しむ日本。後半もチェ・イルソンの再三の仕掛けや連動したハイプレスからのショートカウンターで幾度となく際どいシーンを作られるが、体を張った守備や相手のシュートミスにも救われて1点差を維持。62分には大山を下げて天野紗を2枚目のカードとして切った。

さらに、76分には佐々木と松永未夢を下げて林愛花角田楓佳を同時投入した日本。さすがに相手も疲れの色が見え始めるなか、82分には最大の決定機が訪れる。右サイド深くでボールを持った柏村菜那から内側でパスを引き出した松窪が縦への鋭い仕掛けでポケットを取って正確な折り返しを供給。これをゴール前にタイミング良く入ってきた小山史乃観が右足ダイレクトで合わすが、パワー不足のシュートはGKにキャッチされた。

その後はしたたかに時計を進めるプレーを選択する相手に対して、最後の力を振り絞って攻撃を仕掛けていく日本。8分が加えられた後半アディショナルタイムにはGK大熊も攻撃参加させたセットプレーやラストプレーでは松窪がボックス内に抜け出す決定機も作ったが、最後まで北朝鮮ゴールをこじ開けることはできず。

この結果、アジアカップに続き北朝鮮に敗れたヤングなでしこは前回大会に続き2大会連続の準優勝に終わった。

U-20北朝鮮女子代表 1-0 U-20日本女子代表
【北朝鮮】
チェ・イルソン(前15)

◆U-20日本女子代表 出場メンバー
GK:大熊茜
DF:柏村菜那、白垣うの、米田博美、佐々木里緒(→76分 林愛花)
MF:松永未夢(→76分 角田楓佳)、大山愛笑(→62分 天野紗)、松窪真心、小山史乃観、早間美空(→37分 笹井一愛)
FW:土方麻椰

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ヤングなでしこは2大会連続準優勝…アジア杯に続き北朝鮮に敗れる【U-20女子W杯】

U-20日本女子代表は現地時間22日、FIFA U-20女子ワールドカップ(W杯)の決勝でU-20北朝鮮女子代表と対戦し、0-1で敗戦。2大会連続の準優勝に終わった。 グループステージを全勝突破し、決勝トーナメントではナイジェリア、スペイン、オランダをしぶとく連破してファイナル進出を決めたヤングなでしこ。2大会ぶり2度目の優勝に向けた大一番では、U-20アジアカップ決勝で敗れた因縁の相手にリベンジを狙った。 狩野倫久監督は準決勝のオランダ戦から氏原里穂菜に代えて早間美空を起用した以外同じメンバーを継続した。 やや硬さが見受けられる日本は開始直後にいきなりピンチを招く。5分、右サイドのスペースに抜け出したチェ・イルソンにボックス内に持ち込まれると、カバーを試みたDF米田博美も交わされてしまい、左足の強烈なシュートを打たれるが、ここはGK大熊茜の好守で事なきを得た。 最初のピンチは何とか凌いだが、以降も強度の高い北朝鮮の圧力を前に守勢を強いられる日本。すると、15分には右サイドのチェ・イルソンの馬力ある仕掛けにDF佐々木里緒が振り切られて中央に切り込まれると、カバーに入った大山愛笑も止められず、再び左足シュートを打たれる。ヘディングでのブロックを試みたDF白垣うのにディフレクトしたボールがそのままゴールネットに突き刺さった。 守勢を耐え切れずにいきなりビハインドを背負う形となった日本。すぐさま反撃に出たいところだが、引き続きハイインテンシティのプレーを継続する相手の攻撃を防ぐのが精いっぱいという状況が続く。 前半半ばを過ぎて徐々にボールを動かし始めると、32分には大山の縦パスを前線の土方麻椰が落としたところに前向きでサポートに入った松窪真心がミドルシュートを狙うが、これは枠を捉え切れない。 難しい状況が続く中で狩野監督は37分、早間を下げて笹井一愛を投入。オフ・ザ・ボールの動き出しとボールキープも期待できるストライカーに局面打開を託す。だが、前半の内に攻撃を活性化させることはできず。1点ビハインドでハーフタイムを迎えた。 ハーフタイムの修正に注目が集まった後半立ち上がりも、勢いを持った北朝鮮の圧力に苦しむ日本。後半もチェ・イルソンの再三の仕掛けや連動したハイプレスからのショートカウンターで幾度となく際どいシーンを作られるが、体を張った守備や相手のシュートミスにも救われて1点差を維持。62分には大山を下げて天野紗を2枚目のカードとして切った。 さらに、76分には佐々木と松永未夢を下げて林愛花、角田楓佳を同時投入した日本。さすがに相手も疲れの色が見え始めるなか、82分には最大の決定機が訪れる。右サイド深くでボールを持った柏村菜那から内側でパスを引き出した松窪が縦への鋭い仕掛けでポケットを取って正確な折り返しを供給。これをゴール前にタイミング良く入ってきた小山史乃観が右足ダイレクトで合わすが、パワー不足のシュートはGKにキャッチされた。 その後はしたたかに時計を進めるプレーを選択する相手に対して、最後の力を振り絞って攻撃を仕掛けていく日本。8分が加えられた後半アディショナルタイムにはGK大熊も攻撃参加させたセットプレーやラストプレーでは松窪がボックス内に抜け出す決定機も作ったが、最後まで北朝鮮ゴールをこじ開けることはできず。 この結果、アジアカップに続き北朝鮮に敗れたヤングなでしこは前回大会に続き2大会連続の準優勝に終わった。 U-20北朝鮮女子代表 1-0 U-20日本女子代表 【北朝鮮】 チェ・イルソン(前15) ◆U-20日本女子代表 出場メンバー GK:大熊茜 DF:柏村菜那、白垣うの、米田博美、佐々木里緒(→76分 林愛花) MF:松永未夢(→76分 角田楓佳)、大山愛笑(→62分 天野紗)、松窪真心、小山史乃観、早間美空(→37分 笹井一愛) FW:土方麻椰 2024.09.23 08:08 Mon

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