【J1注目プレビュー|第10節:東京Vvs福岡】クリーンシートを自信に6戦5発のザヘディを止めるのか? 勝ち点差2のシックスポインター

2024.04.28 11:45 Sun
東京Vvs福岡 予想フォーメーション
©超ワールドサッカー
東京Vvs福岡 予想フォーメーション
【明治安田J1リーグ第10節】
2024年4月28日(日)
14:00キックオフ
東京ヴェルディ(15位/9pt) vs アビスパ福岡(14位/11pt)
[味の素スタジアム]
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◆欲しい2勝目、連続クリーンシートで掴め【東京ヴェルディ】前節は川崎フロンターレとアウェイで対戦し、0-0のゴールレスドロー。またしても2勝目は遠かったが、16年ぶりのJ1で初のクリーンシートを達成した。
東京ダービーで谷口栄斗が負傷離脱。初のJ1出場となった代役の千田海人が躍動。ハードな対人守備が特徴であり、コンビを組む林尚輝と共にゴール前に壁を作る。

その2人が立ち向かうのはイラン代表FWシャハブ・ザヘディ。6試合で5ゴールという驚異の得点力を見せる相手エースをどう封じるかが、2勝目のカギとなる。
ここまで引き分けが圧倒的に多い東京V。仮にリードしていても気を抜けないストライカーがいる相手にどう戦うのか。ホームのサポーターと勝利を喜び合いたい。

★予想スタメン[4-4-2]
GK:マテウス
DF:翁長聖、林尚輝、千田海人、深澤大輝
MF:齋藤功佑稲見哲行森田晃樹見木友哉
FW:木村勇大染野唯月
監督:城福浩
U-23日本代表活動参加:山田楓喜

◆躍動中のエース・ザヘディが吠えるか【アビスパ福岡】

前節はホームにジュビロ磐田を迎えた中、2-2のドロー。3試合連続ドローという状況だ。

どこか突き抜けきれないチームだが、チームを牽引するのはエースの座についたザヘディ。未知数の中で加わったが、6試合で決めた5得点は本物の証。どのゴールも上手さを見せたものとなった。

ただ、結果としてはわずか1勝。チームとして勝利に繋げられていないことも事実。ザヘディに頼り切りになっている現状で、その他の選手が奮起しなければ、苦しい戦いは続く。

チームとしての完成度を上げていく中で、勝利も掴んで行きたい福岡。ハマった時には、脅威になりそうだ。

★予想スタメン[3-4-2-1]
GK:永石拓海
DF:ドウグラス・グローリ田代雅也井上聖也
MF:湯澤聖人松岡大起前寛之前嶋洋太
MF:紺野和也岩崎悠人
FW:シャハブ・ザヘディ
監督:長谷部茂利


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「いい悩ましさが出てきた」…約3カ月ぶり連勝狙う東京V、城福監督は「Jリーグ屈指」と語る柏の司令塔を警戒

東京ヴェルディの城福浩監督が、31日に三協フロンテア柏スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第29節の柏レイソル戦に向けた会見を実施した。 東京Vは前節、鹿島アントラーズとのホームゲームを2-1で制し、4試合ぶりの得点と共に中断明け初白星となる4試合ぶりの勝利を挙げた。これにより、降格圏との勝ち点差を「10」に広げ、今節の結果次第では今シーズン最上位となる7位まで順位を上げる可能性も出てきた。 DF林尚輝、MF松村優太、FW染野唯月(累積警告で出場停止)と鹿島から期限付き移籍加入中の主力3選手を契約の影響で起用できなかった中、「バトンの受け渡しが、今シーズンのなかでも本当に高いレベルを示せた」と試合後に振り返った総力戦での勝利の価値を改めて強調。 「その前も3試合勝っていなかったですが、手応えはあったけれども勝ちに繋げられていないという状況は、何かが足りないわけです。何かが足りないものを足していく作業と、鹿島の良さを出させないという作業と、この両方を先発で出た選手と、途中から出た選手が高い意識を持ってやったことで勝ち点3が取れたと思います」 「我々のやり方を何か変えたわけではなくて、前の試合で出た課題に取り組みながら、我々がやろうとしていることをやり抜くと、その延長線上に勝利があるんだということを実感できたことがすごくよかった」 個人の部分では2ゴールの活躍でチームを勝利に導いたFW山見大登、3バックの右での起用となった中で果敢な持ち出しで先制点をお膳立てしたMF綱島悠斗と、シーズン序盤はバックアッパーという位置付けながら、日々の過酷なトレーニングによって大きな進化を遂げた選手たちの充実ぶりが目を引く。 その点について問われた指揮官は、森下仁志コーチを中心に若手や控え選手の課題克服を目的とした“エクストラ”と呼ばれる居残りのトレーニングの効果を挙げている。 「我々にとって全体練習が終わった後の“エクストラ”というのは、基本的には非常に厳しいゲーム形式のトレーニングをやりますが、ほぼオールアウトするようなぐらい追い込んだ中で、ポジショニングであったり、判断というのを要求する。そういうトレーニングをメンバーをチョイスして、コンディションを見ながらやっています」 鹿島戦の先制点に繋がった山見の絶妙な抜け出しからのスムーズなボールコントロール、冷静にニア上へ突き刺したフィニッシュワークもそういった日々の取り組みが実った。 「前線の選手、2列目よりも前の選手はシュート練習を、どんなに厳しいトレーニングをした後でも、最後にルーティンとして持っていますが、我々はそこにも手を入れて、ただ単に気持ちよく止めて蹴るだけでは試合に繋がらないという意味で、森下コーチが強いパスを出しそこにコントロールをして、点で合わせるようなパスをコントロールしてシュートを打つという、少し刺激を入れてくれている」 「まさに山見の点もハイスピードの中でコントロールをして、しっかりコースに打ち抜いたという意味では、ゴール前でフリーになるとしても強いパスと、ミスのないコントロールがない限り足を振らせてもらえないので、そういうエクストラの中のエクストラも目的意識を持って今年はやっているので、ああいう得点が生まれると、さらに(練習の)最後の最後までみんなが意味を持ちながらやってくれるのではないかなと思います」 DF谷口栄斗を累積警告による出場停止で欠くものの、柏戦に向けては保有元相手に躍動感あるパフォーマンスで勝利を挙げたチームに大きな刺激を受けた前述の3選手がメンバー選考に戻り、よりハイレベルなポジション争いが繰り広げられる。 「非常に意識の高い練習ができた」と今週のトレーニングへの手応えを語った城福監督は、「いい悩ましさが出てきた」と18名のメンバー選考に嬉しい悲鳴を上げる。 「レンタルの選手が普段試合に出ている中、その選手たちが出られないという意味では、その前の週からチャンスを掴みたい選手たちは意欲に溢れていたと思いますし、それで勝ち点3をつかみ取った」 「次に誰が出るんだという意味で、選手がやれることは練習場で見せることしかないですし、我々もチームを成長させるためにはピッチの上でしかないので、いい相乗効果というか、非常に意識の高い練習が今週もできたなと。(メンバーの)チョイスに関しては最後の最後まで考えたいと思いますけど、全員が試合に対する意欲を出して練習に取り組んでくれているので、むしろいい悩ましさが出てきたなという感触」 そういった充実を感じながら臨む今回のアウェイゲームでは6月初旬以来、今季3度目のリーグ連勝を目指す。 前回対戦で1-1と引き分けた柏は勝ち点5差で16位と苦しい戦いが続いているが、日本代表に選出されたFW細谷真大、リーグ屈指のアタッカーであるMFマテウス・サヴィオを擁する難敵だ。 指揮官は直近の鹿島と「大枠において似ている」と語る次節の対戦相手に言及。その両エースへの警戒と共に、前節の反省を踏まえて相手の攻撃陣がより輝くオープンな展開を避けたい考えだ。 「もちろん細かいところは違いますけど、[4-4-2]という言い方がいいか、[4-2-3-1]の中でサイドバックがどう構えてくるか、2列目がどういう起点になるかという大枠において柏と鹿島は似ています。ただ当たり前ですけど選手が違って、本当にJリーグの中で屈指の外国人選手がいますし、日本の将来を担うと言われているスピードスターもいるので、特徴がハッキリしている」 「そこを強く意識をしなければいけないですし、クオリティ的にもおそらくオープンな展開が何分か続くと、フィニッシュまで持っていくクオリティというのを、柏の前線の選手は持っている」 「(鹿島戦の後半序盤で)なぜオープンになったのかと言えば、我々がPKではないかと手を広げている間に、一気にゴール前まで持って行かれた。彼らが手を広げている暇があったら、そこの何十メーターかを(守備に戻るため)フルスプリントすることが大事だというのは確認しました」 「おそらくそれを許していれば、柏のクオリティであれば、本当に決定的なところまで持っていくと思うので、もう一度そこの手綱を締めて鹿島戦のようにコンパクトにしながら、簡単に中を通させないというところは徹底しなければいけない」 さらに、前回対戦で途中出場から同点ゴールを決められたFW木下康介、鹿島から今夏加入のFW垣田裕暉、アタッキングサードでの局面打開に優れるMF島村拓弥ら多士済々の“ゲームチェンジャー”を警戒しつつも、やはり崩しの局面で全権を握ると言っても過言ではないブラジル人アタッカーへの対応を勝負のカギに挙げた。 「スピードが特徴の選手と高さが特徴な選手と、ドリブルが好きな選手といろんな特徴を持った選手がメンバーとしているので、どういう先発できて途中でどういうふうに変わっていくのかで様子が変わってくる。我々はいろんなことを想定しなければいけない」 「ただひとつ言えるのは、彼らのカウンターを発動するときにマテウス・サヴィオが軸になっているのは間違いないので、自由にポジションを取る彼をいかにチームとして制限をかけていくかというのは、肝になるかなと思います」 2024.08.30 15:00 Fri

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「悔しさしか残ってない」味スタ帰還も不完全燃焼に終わった鳥栖の中原輝…J1昇格の立役者は古巣東京Vへの想いも口に

サガン鳥栖のMF中原輝が“不完全燃焼”に終わった古巣初対戦を振り返った。 鳥栖は22日、味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第31節で東京ヴェルディと対戦し、0-2で敗戦した。 直近4連敗中で8戦未勝利の最下位と苦境の中で3連勝中の6位チームのホームに乗り込んだ中、19分にボックス手前の危険な位置で与えたFKをMF山田楓喜に直接決められると、前半半ば以降は盛り返したものの、チャンスを決め切れずに1点ビハインドで試合を折り返した。 後半は押し込む入りを見せたが、徐々にイーブンな展開に持ち込まれると、後半終盤の81分にセットプレーの流れからMF翁長聖にダイビングヘッドで叩き込まれて万事休す。逆転残留がより厳しくなる今シーズンのワーストを更新する5連敗となった。 昨シーズン途中にセレッソ大阪から期限付き移籍で加入し、攻撃の中心として緑の名門の16年ぶりJ1昇格に貢献した中原は、前回対戦を負傷で欠場しており、今回が古巣初対戦となった。 傑出した左足の精度と勝負強さによってチームの窮地を何度も救い、悲願達成に貢献したことから“救世主(メシア)”の愛称も冠するレフティは、戦前から今回の一戦の主役と目された。 ただ、右のサイドハーフやウイングを主戦場に躍動した東京V時代とは異なり、現在は[3-5-2]のインサイドハーフという慣れないポジションでチームと共に試行錯誤が続く28歳は、前半序盤にセットプレー流れから放った挨拶代わりのミドルシュートやMF久保藤次郎の前半の決定機をお膳立てするスルーパスなど幾つか見せ場を作ったが、決定的な仕事はできぬまま60分にMF清武弘嗣との交代でピッチを退いた。 中原は試合後、「悔しさしか残ってない」と消化不良に終わった味スタでの古巣初対戦を振り返った。 「まずは無失点でいくことを意識して入りましたが、ああやって決められてしまい、いつも通りというか、自分たちで苦しい展開にしてしまった。やっぱりヴェルディは守備が堅いので、先制されるとこういう展開になるのを予想していた中で、先にやられてしまったという感じです」 戦前に東京Vの選手たちは誰よりもその怖さを理解する元同僚への警戒を口にし、この日のピッチでも中原の“スペシャルな左足”を意識する対応を見せていた。 ただ、中原自身はそういった古巣の対策に手を焼いたというよりも、周囲との連携を含め自身のプレー自体に問題を感じていたという。 「正直、自分の得意なポジションではないところで、ああいう間でもらってポケットを狙ってゲームを作るというか、自分で仕掛けるとか今までサイドでやっていた仕事ではないことを、今はやっている中で、もっとボールを引き出したかったですし、引き出した部分でもっと決定的な仕事をしたかった」 「いつもとポジションが違うので、仕掛ける場面もそんなに多くないですし、自分自身が相手の脅威になれていたのかというところでは不完全燃焼というか、もっとやりたかったというか、やれたかなと思います」 試合前のアウェイチームのスタメン発表の際にはホームサポーターから昇格の立役者への愛情や感謝に溢れる盛大な拍手が送られ、試合後にはスタンドへの挨拶を期待する東京Vのファン・サポーターも多かったはずだ。 ただ、不完全燃焼に終わった自身のパフォーマンス、5連敗というチーム状況もあり、中原は古巣のファン・サポーターへの試合後の挨拶を見送る決断をした。 それでも、自身のプロキャリアにおいても最も密度が濃い半年間に苦楽を共にした緑のファン・サポーター、ヴェルディへの想いを改めて語った。 「昨シーズン夏から加入してすごく応援や声援をくれて、皆さんと喜びを分かち合えた半年間でした。チームが変わっても変わらず声援をくれているというのは、ものすごく嬉しいことです」 「こうやってヴェルディがいま勝っていて、いい順位にいる中で、僕自身は苦しい立場ですけど刺激というか、ヴェルディの試合はチェックしていました。いろいろ難しいというか、状況は違いますけど、ただ本当にみんなすごいなというふうに思いますし、僕自身この状況を変えられるように頑張りたいです」 昇格1年目で大躍進と言っていい活躍をみせる古巣から良い刺激を受け取った中、残り7試合では鳥栖の逆転残留へ全力を注ぐ。残留圏内とは8ポイント差と厳しい状況だが、次節は悪い流れを払拭する上で大きなきっかけになり得るアビスパ福岡とのダービーが控える。 中原はその重要な大一番に向け「ダービーというのは今まで経験もありますし、とてもチームとして勢いに乗るにはいい試合だと思うので、今は勝ち切れていない苦しみの中で、ひとつのきっかけとして勝てればと思っています」と必勝を誓った。 2024.09.23 07:15 Mon
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飛躍続ける緑の名門支える強靭な翼…右WBで存在感示す東京Vの宮原和也「いまは少しずつできている部分がある」

好調を継続する昇格組の右ウイングバックが存在感を示している。 東京ヴェルディは前節、サガン鳥栖とのホームゲームを2-0で勝利し、今シーズン初の4連勝を達成。開幕前は残留争いのメインキャストを担うと見られていた中、残り7試合の時点で勝ち点47の6位と大躍進を見せている。 直近の4連勝では全試合で複数得点を記録するなど、一時の3試合連続無得点の苦境を乗り越えた攻撃陣の活躍がフォーカスされるが、左サイドのMF翁長聖と共に、90分を通じ攻守両面でハイクオリティのパフォーマンスを継続するDF宮原和也の安定感が際立っている。 昨シーズン、名古屋グランパスを離れて長らくJ2の沼にはまっていた緑の名門に加入した28歳は、右サイドバックの絶対的な主力に君臨。傑出した対人守備や優れたサッカーIQを活かした的確な判断能力でサイドに蓋をすると、攻撃でもボランチでのプレー経験を活かした安定した繋ぎ、機を見た攻撃参加からの正確なクロスでチャンスを演出。J2ベストイレブンに選出される、見事な活躍によって16年ぶりのJ1昇格の立役者の一人となった。 チームとして16年ぶりのJ1挑戦となった今シーズンはJ1未経験組や通算出場数が「50」に満たない経験不足のチームにおいて、牽引車としての活躍も期待されたが、プレシーズンとシーズン序盤に負った2度のケガの影響で本来のパフォーマンス発揮には至らず。一時はボランチやウイングバックでのクローザー役も経験した。 それでも、[3-4-2-1]のセンターバックでのプレーや中断期間の集中的なコンディション調整を経て状態を上げると、直近は4試合連続で右ウイングバックとしてフル出場。持ち味の安定した守備に加え、相手ボックス内に侵入していくアグレッシブな攻撃参加も増えている。 ここまでコンディション面に関して途上にあると語ってきた宮原だが、より運動量やハードワークが求められるウイングバックでの継続起用の効果も含め、ここにきて自身のフィジカルコンディションの向上を実感しているという。 「ウイングバックをすることによって上下動するシーンはたくさんあると思いますし、自分はしっかり攻撃の部分ではクロスのシーンに入っていくというのも意識しています。守備の部分でもしっかりチャレンジ&カバーというか、そういうのも含めて意識している部分はあるので、それに関して体がついてきています」 キャリアを通じてもちろん経験はあるものの、ここにきて本格的にプレーし始めたウイングバックでのプレーについては試行錯誤の部分はありながらも徐々に手応えを感じている。 「基本的に最初のプレッシャーの部分で、相手との距離が近い部分はウイングバックだとあるので、そこの間合いというのは少し近づける部分が4バックのときよりありますし、絞りの部分だったりは、自分の予測だったりそういう部分。いまは少しずつできている部分があるので、しっかり続けられるようにという感じです」 「(攻撃面に関して)次は相手が4バックなので、相手のサイドハーフがどこにプレッシャーに行くのかで、自分の立ち位置とかも決まってくると思いますし、サイドハーフが自分たちの3センターバックの方に食いつくのであれば、しっかりサイドバックを引き出す動きというか、そこは見せながらフォワードかシャドーに当てさせるというイメージもしなければいけないと思うので、しっかり相手を見ながら動き出せるようにしたいです」 その新境地を開きつつある宮原に関して、城福浩監督は右サイドバックがジャストなポジションであることを認めながらも、[4-4-2]から[3-4-2-1]への布陣変更後に、今後のキャリアも見据えた上で「自分の可能性を追い求めるチャンス」と捉えて新たな役割にチャレンジしてほしいと腹を割って話し合ったことを明かしている。 「彼は以前所属していたチームでも4バックでやっているときにサイドバックとしてやっていましたし、3バックでやったときにはおそらくウイングバックあるいはセンターバックで可能性を試されていたと思います。4バックでやることが、おそらく彼のサッカー人生の中でも多かったと思いますし、その中でこのチームでもJ2であったときに存在を示してきた」 「その中で3バックになったときに、本来のジャストなポジションというのがなくなったと感じるのか、そういう思考になるのか。これで3バックのセンターバックか、あのシステムのウイングバックがやれるようになれば、選手の幅が広がるようになるのか。おそらく彼はあと数年トップレベルでやれる選手だと思いますけど、さらにもう5年トップレベルでやるためにここがチャンスと思うのか。自分のジャストなポジションがなくなったと思うか。これは考え方次第だということを復帰したときに彼と話していました」 「『これをどう捉えるかだぞ』、『自分の可能性を追い求めるチャンスだと思ってやってくれ』と、ただそれにはセンターバックもウイングバックも両方ある。そこをやらされているのではなくて、『そこでもできる宮原和也を示してくれ』ということは話しました」 その指揮官の要求に真摯に応えた結果が直近の好パフォーマンスに繋がっていることは明白だ。そして、城福監督も「彼は非常にポジティブに取り組んでくれたと思っていますし、最近のあの運動量とかスプリントの回数というのは僕もちょっと驚いています」と、ベテランに差し掛かりつつある28歳の活躍に目を細めている。 逆サイドの翁長と共に飛躍を続ける緑の名門を支える強靭な翼は、28日にパナソニックスタジアム吹田で行われる明治安田J1第32節のガンバ大阪戦でも攻守にカギを握る存在となる。 勝ち点2差で臨む5位チームとのシックスポインターに向け、宮原は前節の反省や元同僚DF中谷進之介、FW宇佐美貴史ら相手の攻守のキーマンを警戒しつつ、チームとしてしっかりとした戦いをみせ、勝ち点3を持ち帰りたいと意気込んだ。 「前の鳥栖戦では結構危ないシーンはたくさんありましたし、決められてもおかしくないシーンというのはたくさんあったので、そこへの修正というのは絶対大事になってくる。正直点を決められて、勝敗がわからなくなってもおかしくないシーンというのがあったので、本当に紙一重だと思うので、そういうのは本当に90分通して、そういうチャンスを作らせないようにすることが大事です」 「(中谷は)対角へのフィードとかはうまいと思うので、そこはしっかりと見ながらという感じ。前回対戦でも守備は堅くてブロックをしっかり組んでいる感じなので、しっかり左右に揺さぶりながらというのは大事」 「(宇佐美は)少しの時間や余裕を与えると足を振ってきますし、右も左も蹴れると思うので、そこに対しては本当に厳しくいかなければいけないと思います」 2024.09.27 20:00 Fri
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緑の快進撃止まらず! 山田楓喜の今季3発目芸術FK弾などセットプレー2発の東京Vが鳥栖撃破で4連勝【明治安田J1第31節】

明治安田J1リーグ第31節の東京ヴェルディvsサガン鳥栖が22日に味の素スタジアムで行われ、ホームの東京Vが2-0で勝利した。 東京Vは前節、北海道コンサドーレ札幌とのアウェイゲームに2-0で勝利。今シーズン初の3連勝を達成すると共に暫定ながら6位に浮上した。2003年以来のJ1での4連勝を狙うチームは札幌戦と全く同じスタメンで臨んだ。 対する鳥栖は前節、川崎フロンターレ相手に試合終了間際の失点によって2-3の敗戦。4連敗と共に8戦未勝利で最下位に沈む。木谷公亮新監督の下での初勝利と9戦ぶりの白星を狙った一戦では先発2人を変更。ベンチ外となったキム・テヒョン、楢原慶輝に代えて山﨑浩介、ヴィキンタス・スリヴカを起用した。 共に3バックで臨んだ試合は立ち上がりからリスク回避の長いボールも交えながら主導権争いが繰り広げられていく。14分には左CKの流れから味スタ凱旋の中原輝がボックス手前から左足を振るが、これはDFのシュートブロックに遭う。 一方、立ち上がりからカウンターを起点にチャンスを窺う東京Vは18分、宮原和也の見事なボール奪取と木村勇大の馬力のある突破からペナルティアーク付近の好位置でFKを獲得。ここで山見大登と共にボールサイドに立ったのは山田楓喜。 今季ここまで2本の直接FKでゴールを決めているプレースキックの名手は左足を振り抜くと、壁のギリギリ上を越した絶妙なコントロールシュートがゴール右隅に突き刺さった。 山田楓の2試合連続ゴールによって前半序盤の19分にホームチームがスコアを動かすと、試合はよりオープンな展開に。前半のうちに追いつきたい鳥栖はビルドアップでリスクを負いながらテンポを上げると、30分にはカウンターから中原のスルーパスでボックス右に抜け出した久保藤次郎が右足を振り抜くが、ここはGKマテウスの好守に阻まれる。 前半終盤にかけてはカウンターと遅攻を使い分ける東京Vが優勢に進めると、42分には両ウイングバックも絡んだ攻撃から翁長聖の左クロスが相手にディフレクトしてゴール前にこぼれると、山田楓が左足ダイレクトで合わせるが、ミートし損ねて自身の軸足に当たってしまい枠に飛ばせず。 その後、前半アディショナルタイムには鳥栖のカウンターからボックス中央の日野翔太が右足ダイレクトシュートを放ったが、これはGKマテウスの守備範囲。ホームチームの1点リードで前半終了を迎えた。 迎えた後半、東京Vはアクシデントか、谷口栄斗を下げて林尚輝をハーフタイム明けに投入。鳥栖は前半と同じメンバーで入った。 よりアグレッシブに入った鳥栖は押し込む形を作り出すと、49分には福田晃斗の左クロスからゴール前で混戦を作って日野がゴール前で潰れたこぼれを富樫敬真が右足シュート。だが、これを枠に飛ばせない。 立ち上がりの守勢を凌いだ東京Vも序盤に続けて決定機。綱島悠斗の縦パスと翁長の左クロスからボックス内の木村が続けてシュートを放っていくが、仕留め切れない。 ここから拮抗した展開が続くと、60分過ぎに両ベンチが動く。東京Vは札幌戦同様に山田楓と山見を下げて染野唯月、松村優太を同時投入。一方の鳥栖は中原を下げて清武弘嗣をピッチに送り込むと、70分過ぎには富樫と日野の2トップをヴィニシウス・アラウージョ、堀米勇輝に入れ替えた。 互いにボックス近辺まではボールを運べるものの、最後の局面で精度や連携の問題を抱えて決定機まで持ち込めない焦れる状況が続く。75分にはペナルティアーク付近で西矢健人が左足のシュートを枠に飛ばすが、GKマテウスの好守に阻まれた。 完全に1点差勝負の様相を呈して後半終盤に向かうも、これが現状の両チームの力の差か3連勝中のホームチームが突き放す。81分、左CKの場面でキッカーの見木友哉のクロスをファーで回収した齋藤功佑が絶妙な左足インスウィングのクロスを供給。これをニアに飛び込んだ翁長がダイビングヘッドで叩き込んだ。 この2点目で試合の大勢が決した中、試合終盤は一矢報いたい鳥栖が攻勢を仕掛けたが、今季初の2試合連続完封勝利へ守護神マテウスを中心に高い集中力を見せた緑の分厚い壁を最後までこじ開けることはできず。この結果、東京Vが2003年以来となるJ1での4連勝を達成した。 東京ヴェルディ 2-0 サガン鳥栖 【東京V】 山田楓喜(前19) 翁長聖(後36) <span class="paragraph-title">【動画】山田楓喜が壁上の凹みを射抜く芸術FK</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">/<br>左足から放たれた虹<br>\<br><br>FKは壁を超えゴール右へ<a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%B1%B1%E7%94%B0%E6%A5%93%E5%96%9C?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#山田楓喜</a> 2試合連続ゴール<br><br>明治安田J1第31節<br>東京V×鳥栖<br><a href="https://twitter.com/hashtag/DAZN?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#DAZN</a> ライブ配信中<a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%9D%B1%E4%BA%ACV%E9%B3%A5%E6%A0%96?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#東京V鳥栖</a> <a href="https://t.co/MxrWE4Dr09">pic.twitter.com/MxrWE4Dr09</a></p>&mdash; DAZN Japan (@DAZN_JPN) <a href="https://twitter.com/DAZN_JPN/status/1837786266764554352?ref_src=twsrc%5Etfw">September 22, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.09.22 20:07 Sun
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鳥栖戦で4連勝狙う東京V、綱島悠斗「勝てるだろうという過信をしない」、千田海人は「左足で持ったときの怖さある」味スタ凱旋の元同僚警戒

東京ヴェルディは22日、味の素スタジアムで明治安田J1リーグ第31節のサガン鳥栖戦を戦う。2試合連続完封勝利での4連勝を狙うMF綱島悠斗、DF千田海人が意気込みを語った。 東京Vは前節、北海道コンサドーレ札幌とアウェイで対戦。直近3連勝で最下位を脱出した好調の相手との拮抗した一戦を、後半のMF山田楓喜、MFチアゴ・アウベスの2ゴールによって2-0で勝利。3度目の挑戦で今シーズン初の3連勝を達成し、暫定ながら6位に浮上した。 そして、約1カ月ぶりとなるホームゲームでは直近4連敗且つ8戦未勝利(1分け7敗)と結果が出ていない最下位の鳥栖を相手にシーズンダブル達成を目指す。 2-0で勝利した前回対戦では後半終盤にクローザー役として投入された綱島。本職は守備的MFながら、ここ数試合では[3-4-2-1]の3バックの一角で、188cmの恵まれた体躯を活かしたダイナミックなプレーと正確な技術で存在感を示す。 主砲マルセロ・ヒアンの負傷離脱に加え、今夏の移籍市場で主力数名が流出した対戦相手については「前回戦ったときとは全く別のチームになっていると思う」と率直な印象を語る。 ただ、2-3で競り負けた直近の川崎フロンターレ戦のパフォーマンスも踏まえ、相手の順位や直近の調子に関わらず、簡単な試合にはならないと考えている。 「現状自分たちよりも順位的に下にいるからといって、勝てるだろうというのはひとつもないですし、そういった過信をしないようにしたい」 「川崎との試合をみても本当に力はありますし、ただ最後のところで運がないというか、でも確実に難しい相手になるというのはわかっています。相手の特徴と自分たちのストロングを兼ね合わせて、チームの中で共有はできていると思いますし、そこに対する準備をしてきたので、自信をもって戦えるかなと思います」 前回対戦では可変式の[4-2-3-1]で臨んだ鳥栖だが、今回の試合では[3-5-2]でより中盤的な資質を持つ選手がインサイドハーフや2トップの一角でプレーすることが想定される。 綱島はその鳥栖の攻撃に対して3バックとボランチを中心にマークの受け渡しやスライドの部分がカギになると主張。個人としては「いつ自分が出すのか、また自分のスペースを空けないように守備をしたりとか、その判断がすごく重要になってくる」とし、「間違えないようにというか、いい判断をしていきたい」と語った。 札幌戦の反省を踏まえ、ビルドアップの改善と共にJ1初ゴールに向けてその高さと強さを持て余し気味なセットプレーで存在感を出していきたい考えだ。 「個人としてはボールを受ける回数というのが少ないですし、自分が受けてビルドアップのリズムを作ったりというのは、もっともっと回数を増やしていけると思います。札幌戦は少し中への危険なパスというのがあったので、相手は見れていましたが、そこの判断という部分でもうひとつクオリティを上げていかないといけない。鳥栖みたいなショートカウンターが速いチームというか、クオリティがあるチームに関してはそういったところがリスクになってくるので、本当に判断して相手を見てビルドアップしたいと思います」 「自分たちはセットプレーで高さはあるものの、なかなか思ったように点が取れていないので、そこは次の試合で見せられればなと。自分の入り方は少し変えないといけないですし、インパクトのところもより緻密にというか、狙った場所に当てられるようにというのは意識していきたい。何と言っても迫力が足りないと思うので、入り方を含め自分が点を決めてやるぞという迫力をもっと出したいなと思います」 一方、3連勝をスタートした鹿島アントラーズ戦からスタメンに復帰し、3バックの中央で抜群の対人戦の強さと的確なラインコントロールでディフェンスラインを統率する千田。 3試合ぶりのクリーンシートを達成した札幌戦を含め、今季初の3連勝については「自分たちが後手を踏まずに先に点を取れているというところが大きい。最後守り切るというところは、ここ数カ月でかなり成長させられた部分というか、ぶれずにやってきたところであるので、そこは自信持ってやっていいかなと思います」と、ここにきてチームの戦いがかみ合ってきたとその手応えを語る。 また、綱島同様に「相手の順位とか、勝てていないとかはあまり関係ないというか、目の前の試合に対してやるだけという気持ちで自分もチームもやっているからこそ、今のこの位置にいると思うのでそれを続けるだけ」と、“パルティード・ア・パルティード(一試合一試合)”の精神と共に自分たちにフォーカスを当てる姿勢は変わらない。 対鳥栖という部分でも前回対戦からの変化にアジャストする必要性は認めながらも、普段の戦い同様にまずは自分たちのやるべきことを徹底することが結果に繋がると語った。 「相手はしっかり後ろからビルドアップしてくるイメージ。それに対して自分たちはしっかり後ろの人数合わせから嵌めに行くところ、アグレッシブに自分たちからスイッチを入れて、守備していくというところをうまくやっていければと考えています。いいポジションからいい攻撃に繋げられると思うので、そこの守備のところからというのは変わらずにやっていきたい」 「ただ、相手は失点が多いので、前線含めて全員で取りたいときにしっかり取っていくというところ。いい流れのときに取っていくとか、そういうところをしっかりやっていければ、大丈夫かなと思います」 今回の一戦では前回対戦を負傷欠場したMF中原輝の古巣初対戦にも注目が集まるところ。 「前期は出てなかったですし、楽しみですね」と、昨年夏にセレッソ大阪からの期限付き移籍加入で攻撃をけん引した“救世主(メシア)”の愛称で知られるレフティとの対峙について千田は「左足で持ったときの怖さというのはあるので、そこはしっかり人数を出してあまりフリーにさせすぎないところと、持ったときに後ろのステップワークというか、裏もありますしそこのところは注意したい」と、その能力の高さを誰よりも知る一人だけに改めて警戒感を口にした。 最後に、約1カ月ぶりのホームゲームに向けて綱島は「味スタの雰囲気は本当に最高というか、選手を奮い立たせてくれるファン・サポーターの力がありますし、そういった中でプレーできるのはすごく嬉しい。たくさん見に来てくれるサポーターのためにも何としても勝ち点3をつかみ取って4連勝したいなと思います」と、J1に昇格して力強さを増す、緑のファン・サポーターの後押しを結果に繋げたいと意気込んだ。 2024.09.21 20:20 Sat
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日々のたゆまぬ研鑽で躍進の東京V、城福監督は4連勝へ「今の状況を打破しようとしてくる」鳥栖とのタフな試合予想

東京ヴェルディの城福浩監督が、22日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第31節のサガン鳥栖戦に向けた会見を実施した。 東京Vは前節、北海道コンサドーレ札幌とアウェイで対戦。直近3連勝で最下位を脱出した好調の相手との拮抗した一戦を、後半のMF山田楓喜、MFチアゴ・アウベスの2ゴールによって2-0で勝利。3度目の挑戦で今シーズン初の3連勝を達成し、暫定ながら6位に浮上した。 その札幌戦では前後半のホイッスルが鳴った後に両チームの一部選手がヒートアップし、口論に発展する場面も散見。そんななか、クラブ公式SNSが試合終了直後の締めの様子を映した動画では「今から札幌をリスペクトすること」と選手たちへの呼びかけが話題となっていた。 その真意について指揮官は「最後は荒れたわけではないけれども、気持ちのいい状況ではないと感じた」と事前に準備していたわけではなかったものの、シーズン終盤に向けて“勝ち点の重み”がより増す状況でさまざまな心情が渦巻く中で釘を刺す必要があると判断しての声掛けだったと説明。 「最後の終わり方というか、終了のホイッスルが鳴ってから、みんなギリギリのところで試合に臨んでいるので、そこにはいろんな思いがある。それは我々だけではなく相手チームも同じで、あのときの札幌さんから見る景色というのは、心情含めてそんな簡単に想像できないもの」 「それぐらい我々は厳しい中で戦っていますし、一試合一試合の勝ち点の重みというのを、今はものすごく感じながら試合をしていると思うので、終了のホイッスルが鳴るまではそれをエネルギーに変えて戦えばいいですけど、終了のホイッスルが鳴ったら、お互いがお互いの見る景色というのをしっかり尊重してあげなければいけない。それは我々だっていつどうなるかわからないことなので、そこは誰がダメというのではなくて、みんなでもう一度確認したということ」 「自分たちも含めてギリギリのところで戦う。それが昇降格のあるJリーグの戦いで、そこを笛が鳴った後に関しては、みんながお互いの立場を理解して行動するというのが大事だと。今後も含めて自分たちが試合を終えた後にどういう心境になるかはそのときにしかわからないので、自分も含めてより終盤であればあるほど、勝ち点の重みというのが出てくるので、そこはリスペクトを持って振る舞えればいいなと思っています」 長い指導者キャリアだけでなく社会人としても豊かな経験を持つ指揮官らしい細やかな指導で気を引き締め直した若きスカッドは、3連勝で6位浮上と残留争いの重圧から解き放たれつつあるものの、今週も残暑厳しいなかでいつも以上にハードなトレーニングを継続。今回の一戦に向けても各選手は現状の戦いぶりへの手応えを口にしながらも、全く気の緩みを見せていない。 そういったチームの姿勢を方向付けているのは、妥協を許さない城福監督の徹底した指導方針によるところが大きい。 札幌戦から中7日での鳥栖戦に向けたアプローチについて指揮官は、開幕前から掲げる“成長”という重要なキーワードの下、日常のスタンダードを上げていくという部分で、余裕のある期間にこそファンダメンタルの部分の向上にフォーカスできると語る。 「我々はシーズン最初から成長というのがひとつのキーワードになっており、練習を休んでいたり練習を軽くしていたら、その成長のキーワードには程遠い。いかにリアリティを持ってプレッシャーの厳しい中でのプレーがトレーニングでできるかということと、もうひとつは、基準を上げるということ」 「今までで言えば、『今日の練習厳しかったな』というのがやり続ければ、それが普通になる。それこそ我々がゲームの中で意外とラクにやれているなと思える日常だと思うので、とにかく日常のスタンダードを上げていくということが大事。特に土曜日に試合をやって次の週が日曜日だったりとか、代表ウィークで間隔が開いたときは、スタンダードを上げるチャンスなので、ここは逃がさないようにしたい」 通常は結果を残す中でチームの熟成と共にメンバーが固定に傾く傾向が多いものの、現在の東京Vではそういった日々の取り組みの成果もあり、試合に絡めていない選手たちも個々の成長著しく、18名のメンバー入りを巡る競争は激化している。 その点について城福監督は「メンバーに入れなかった選手のトレーニングの強度は、間違いなく胸を張ってJリーグで一番だと思っている」と自負。その上で自身に求められる「フェアなジャッジ」を念頭に、さらなる奮起と台頭を期待している。 「このチームでは調子の有無に関わらず、(契約上の取り決めで)その選手を絶対使えない試合というのがあるわけで、一番最近であれば鹿島戦がすごく象徴的なところだったと思います。そういう試合に限らず、このチームは日々の練習で18人のメンバーに入ろうとして、試合の当日であっても前日であっても、メンバーに入れなかった選手のトレーニングの強度というのは、僕らは間違いなく胸を張ってJリーグで一番だというふうに思っています」 「歯を食いしばってそれをやっている選手たちがいると。これに対して我々がやらなければいけないのは、フェアにジャッジすること。そのフェアというのは、万人が見てフェアなんてことはありえないわけで、それは10人いれば、10通りのフェアがある。ましてや選手個人から見たら、あの選手が出ていてなんで自分が出られないんだと。練習の厳しさが増せば増すほど、いろんな感情が渦巻きながら、いろんな感情を抱えながらやっていると思います」 「そこに対してコーチ陣が練習中の声かけであったり、練習が終わった後のちょっとした立ち話であったり、あるいは個別ミーティングであったりでケアをしながら、いま選手がどんな状況でどんな心境の中でやりながら、どんなパフォーマンスをしているかというのを、我々は今日だけではなくて、昨日だけではなくて、ずっといろんな目で見てあげながら、最後自分がジャッジするところは、自分の中ではフェアでありたい」 「バトンの受け渡しがいま持っている選手の中でフルでできるか。それをやろうとしているかとか、このチームの守備とはどういうものを指すのか。このチームの走力というのはどういう場面で出すのかというのを、いま持っている選手がやり切ろうとして、それがどれだけ続いているかというのは見逃さないようにしています。ただ、今週よかったから来週出せるかというと、そういうものではない。ただ、歯を食いしばってやり続けている選手は必ずどこかでチャンスをあげたいというふうに思っていますし、それがチームのパフォーマンス、あるいは結果で、そういうタイミングが来るのであれば、そこは逃さないようにしてあげたい」 3連勝中は先発メンバーの入れ替えは最小限にとどまるものの、ベンチメンバーの入れ替えは比較的活発に行われている中、22日の鳥栖戦では厳しい競争を勝ち抜いた18名のメンバー選考にも注目が集まるところ。 城福監督は、直近4連敗且つ8戦未勝利(1分け7敗)と結果が出ていない最下位のチームが「試行錯誤」の状況にあると考えているが、2-3で競り負けた前節の川崎フロンターレ戦のパフォーマンスを含め、札幌戦と同様に自分たちにとって難しい試合になると警戒している。 「元々の鳥栖のボールに絡んでいきながら人数をかけていく。勝負どころでゴール前に入っていく人数というのは、本当にJリーグの中でも多い方だと思いますし、リスクを冒したゴールキーパーを含めたビルドアップというのも、ここ何年か鳥栖が示してきたサッカー」 「こういう苦しい状況であればあるほど原点に戻って、自分たちのサッカーをしながらハードワークしていくというところに徹してくると思っていますし、監督が変わって立ち位置とかも試行錯誤しているようですけど、直近の川崎戦は勝ち点0で終わる試合ではなかったと思います。得点の推移を見れば、川崎が先に点を取って、少し守りを固めようかなというような構えをした瞬間に襲いかかっていく。鳥栖の人数をかけた攻撃というのはここ何年かの鳥栖らしさがすごく出ていたと思いますし、最後は不運な形で決勝点を奪われましたけども、しっかりと同点に追いついていくプロセスというのは、鳥栖の強さを垣間見た試合だった。あれこそが鳥栖の底力だと思うので、今の状況というのを選手1人1人が打破しようとしてくると思うので、我々が受けないようにしなければいけない」 2024.09.21 20:00 Sat

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