城福浩 Hiroshi JOFUKU

ポジション 監督
国籍 日本
生年月日 1961年03月21日(63歳)
利き足
身長
体重
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東京Vが明治大MF熊取谷一星の来季加入内定を発表…城福監督と江尻強化部長も即時フィット期待の多才なアタッカー

東京ヴェルディは1日、明治大学のMF熊取谷一星(21)の2025シーズン加入内定を発表した。 静岡県出身の熊取谷は、浜松開誠館高校から明治大学に進学。大学サッカー界屈指の名門で1年次から出番を掴むと、U-19日本代表やU-20日本代表にも招集。昨年は全日本大学サッカー選手権制覇に貢献した。 166cmの小兵アタッカーは左サイドハーフやトップ下、インサイドハーフを主戦場に、スピードを生かしたドリブル、豊富な運動量、攻撃センスを売りとする多才なアタッカーだ。 同じ明治大から加入し東京Vで活躍するMF稲見哲行は、その後輩について「ユーティリティでドリブルで運べ、前につけるパスもできる」と攻撃面の特徴を語る。さらに、「体力がありピッチをずっと走っているイメージ」、「明治で全員が求められる守備の強度を兼ね備えている」と、現在のチームにフィットするタレントであるとの見立てだ。 また、江尻篤彦強化部長は1日にクラブハウスで行われた囲み取材で、獲得の経緯を説明。 以前からリストアップし沖縄キャンプでも練習参加に招待し、「我々が必要なポジションと特性を持った選手で、攻守においてレベルの高いプレーができる」と、そのタレント性を評価。さらに、自身の伝手を使い、高校や大学の指導者から人間性をつぶさに確認し、「本当にひとつにぶれずにやれる」、「僕が必要としているチーム作りの中でピタッと嵌るかな」とメンタル面を含め重要な戦力になるとの考えから獲得オファーを掲示したという。 当然のことながら他クラブとの競合はあったものの、「去年の(J1昇格)プレーオフも見に来て、味スタにも足を運んでくれたというところで、彼の中にも(東京Vに加入する)イメージは強くなっていたと思います」と、熊取谷自身がチームスタイルやクラブのプロジェクトに魅力を感じてくれたと語っている。 「サイドでサイズはないけれども、キレのあるプレーできる選手だと思っている」と、将来的にはスタッド・ランスでプレーする日本代表MF伊東純也のような選手になることを期待している。 一方、同日行われた会見で城福浩監督は、「狭いエリアでボールを受けることを嫌がらない。それでいてハードワークを厭わないという意味で、我々の求めるものにすごくマッチしたものを持っている」と、江尻強化部長と同様に新戦力への期待を語った。 来シーズンから東京Vでプロキャリアをスタートすることになった熊取谷は、クラブ公式サイトを通じて意気込みを語っている。 「2025シーズンから東京ヴェルディに加入することになりました、明治大学の熊取谷一星です。幼い頃からの夢であったプロサッカー選手としてのキャリアを東京ヴェルディという伝統ある素晴らしいクラブでスタートできることを大変嬉しく思います」 「これまで支えてくれた家族をはじめ、自分に携わってくださった全ての方々への感謝の気持ちをプレーで表現していきたいと思います。そして、東京ヴェルディの勝利の為に全てを懸けて戦い、多くの方に勇気や喜びを届けられるよう日々精進していきます。応援よろしくお願いいたします」 2024.05.01 15:30 Wed

古巣初対戦終えた福岡MF北島祐二「気合いが入りすぎてすぐにイエローを…」、東京Vサポーターへの敬意も口に

アビスパ福岡のMF北島祐二が、古巣初対戦を振り返った。 福岡は28日、味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第10節で東京ヴェルディと対戦し、0-0のドローに終わった。 今回の一戦では長期離脱を乗り越え、古巣初対戦で7カ月ぶりのリーグ戦復帰を果たしたFW佐藤凌我に大きな注目が集まったが、その緑の元エースストライカー同様に、誰よりも高いモチベーションで試合に臨んだのが、同じく古巣初対戦の北島だった。 福岡の下部組織出身で2019年にトップチーム昇格を果たした北島は、昨シーズンに出場機会、新たな環境を求めて東京Vに期限付き移籍。自身初の移籍は決して順風満帆とはいかなかったが、キャリアハイのリーグ戦28試合に出場し、リーグ戦初ゴールを含め3ゴール4アシストを記録。 いずれもアウェイ開催のファジアーノ岡山戦、ブラウブリッツ秋田戦では高精度のプレースキックで後半アディショナルタイムの劇的決勝点をアシストし、クラブ16年ぶりのJ1昇格に貢献した。 そのJ1昇格を置き土産に福岡へ帰還した23歳は、開幕当初こそ試合に絡めなかったものの、今月3日に行われた鹿島アントラーズ戦で初先発し、1-0の勝利に貢献すると、以降は公式戦4試合連続出場。着実に出場機会を増やし、古巣初対戦ではリーグ戦2度目のスタメンを勝ち取った。 [3-4-2-1]の2シャドーの一角でプレーした味スタでの一戦では、「気合いが入りすぎた」と試合後に語ったように開始早々にイエローカードをもらってしまい、前半のみの出場とはなったが、元チームメイトのMF森田晃樹が「キック精度や攻撃のアクセント、そういうところの技術の高さはやっぱり持っていた」と語った攻撃センス、城福浩監督の下で磨きをかけたアグレッシブな守備など爪痕は残した。 同試合後、北島は「つい5、6カ月前までいたチームに対戦相手として来て、このスタジアムでやれることに対して、すごく気合いが入っていました。気合いが入りすぎて、すぐにイエローをもらってしまったんですけど、こういう感情を持ちながらプレーするのは初めてだったので楽しかったです」と、さまざまな思いを抱えながら戦った自身初の古巣対戦を振り返った。 個人としては互いに手の内を知る中、「ヴェルディの選手はボールを持つのが上手いですし、その中でも背後に走ったり、戦ったりというのは、もう全部僕はわかっていたので、そこの球際だったり、セカンドボールの拾い合いで負けないというのがキーになってくると思っていた」と、“戦い”の部分で負けないことを意識していた。 また、この試合では東京V時代同様にプレースキッカーを務める場面もあった。その中で「あそこに立った時になんか懐かしいような思いが芽生えた」と、“緑の戦士”として戦った昨季の記憶がふと頭をよぎったというが、「ただユニフォームの色が違いますし、攻める相手が違ったので、自分に集中して蹴れたのは良かった。ただ、あれが点に繋がるようにこれからやっていきたい」と、語っている。 最後に、個人チャントにちなんで“アレアレオ”の愛称で呼ばれるなど短い在籍期間ながら古巣サポーターに愛されたMFに、対戦相手として再会したヴェルディサポーターの印象について問うと、「最後(試合終盤)のヴェルディのゴール裏の迫力というのは、去年より増してるなと思いましたし、ベンチから見ていても嫌な雰囲気だなと。逆に言えば、良い雰囲気だなと感じました」、「(試合後のゴール裏への挨拶で)拍手だったり、名前を呼んでくれる方がいて、こんな嬉しいことなんだなと思いました」と、改めてリスペクトの言葉を口にした。 2024.04.29 07:40 Mon

【J1注目プレビュー|第10節:東京Vvs福岡】クリーンシートを自信に6戦5発のザヘディを止めるのか? 勝ち点差2のシックスポインター

【明治安田J1リーグ第10節】 2024年4月28日(日) 14:00キックオフ 東京ヴェルディ(15位/9pt) vs アビスパ福岡(14位/11pt) [味の素スタジアム] <span class="paragraph-subtitle">◆欲しい2勝目、連続クリーンシートで掴め【東京ヴェルディ】</span> 前節は川崎フロンターレとアウェイで対戦し、0-0のゴールレスドロー。またしても2勝目は遠かったが、16年ぶりのJ1で初のクリーンシートを達成した。 東京ダービーで谷口栄斗が負傷離脱。初のJ1出場となった代役の千田海人が躍動。ハードな対人守備が特徴であり、コンビを組む林尚輝と共にゴール前に壁を作る。 その2人が立ち向かうのはイラン代表FWシャハブ・ザヘディ。6試合で5ゴールという驚異の得点力を見せる相手エースをどう封じるかが、2勝目のカギとなる。 ここまで引き分けが圧倒的に多い東京V。仮にリードしていても気を抜けないストライカーがいる相手にどう戦うのか。ホームのサポーターと勝利を喜び合いたい。 ★予想スタメン[4-4-2] GK:マテウス DF:翁長聖、林尚輝、千田海人、深澤大輝 MF:齋藤功佑、稲見哲行、森田晃樹、見木友哉 FW:木村勇大、染野唯月 監督:城福浩 U-23日本代表活動参加:山田楓喜 <span class="paragraph-subtitle">◆躍動中のエース・ザヘディが吠えるか【アビスパ福岡】</span> 前節はホームにジュビロ磐田を迎えた中、2-2のドロー。3試合連続ドローという状況だ。 どこか突き抜けきれないチームだが、チームを牽引するのはエースの座についたザヘディ。未知数の中で加わったが、6試合で決めた5得点は本物の証。どのゴールも上手さを見せたものとなった。 ただ、結果としてはわずか1勝。チームとして勝利に繋げられていないことも事実。ザヘディに頼り切りになっている現状で、その他の選手が奮起しなければ、苦しい戦いは続く。 チームとしての完成度を上げていく中で、勝利も掴んで行きたい福岡。ハマった時には、脅威になりそうだ。 ★予想スタメン[3-4-2-1] GK:永石拓海 DF:ドウグラス・グローリ、田代雅也、井上聖也 MF:湯澤聖人、松岡大起、前寛之、前嶋洋太 MF:紺野和也、岩崎悠人 FW:シャハブ・ザヘディ 監督:長谷部茂利 2024.04.28 11:45 Sun

「去年の自分では考えられない」、新天地で日々成長の東京V・木村勇大「1分でも1秒でも長くピッチに立ってチームの助けに」

東京ヴェルディのFW木村勇大が、ホーム初白星を狙うアビスパ福岡戦への意気込みを語った。 前節、川崎フロンターレ相手に今シーズン初のクリーンシートを達成も、0-0のドローで3試合ぶりの白星を逃した15位の東京V。 これで無敗試合を「6」に伸ばしたものの、3試合連続ドローと勝ち点3奪取に苦戦する昇格組は、28日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第10節で、同じく3試合連続ドロー中で11位の福岡を相手に、今季ホーム初勝利と共に4試合ぶりの白星を狙う。 ここまで保有元との契約でプレーできなかった京都サンガF.C.戦を除き、開幕から全試合に先発出場し2ゴールを挙げている木村。第3節のセレッソ大阪戦以降は出場5試合でゴールから遠ざかっている一方、攻守両面での存在感は試合ごとに高まっている。 プロ入り後は京都、ツエーゲン金沢で苦しい日々を過ごした23歳のストライカーだが、「去年の自分ではちょっと考えられないぐらい」と新天地での個人としての成長を実感している。 その成長の要因に関しては城福浩監督が、常々語る「日本一のトレーニング」に加え、やはりレギュラーとしてプレータイムを得ている部分が大きいという。 「間違いなくそれかなと思います。ずっと出させていただいているので、そこでゲーム体力がついてくると思いますし、ゲームに出ないとそういうところはつかないと思うので、それを毎週ずっとコンスタントに出られることで、すごく成長できている実感があります」 「開幕の時に比べて強度を維持したまま、長い時間プレーするというところが、だんだん自分の中でできてきていますし、すごく成長を感じるので、1分でも1秒でも長くピッチに立ってチームの助けになれるように、引き続きその時間を長くしていけるようにしていきたいです」 プレー面に目を向ければ、加入前に自ら不得手と語っていたポストワーク、ボックス内での利他的なプレーに関して大きな成長が見受けられ、先日のFC東京戦でのFW染野唯月のゴールの際には城福監督もDFを引っ張る動きを見せた木村のプレーを称賛していた。 その点について木村は、「自分はシュートを打ちたいので、今までだったら中央で、セカンドとか、マイナスの美味しいところを狙っていた」とこれまでとの意識の変化を口に。 「逆に、あれが逆の立場の可能性もあるので、まずはニアにしっかりと入って、そこにボールが来たら触るだけですし、次の試合もタイトに来るぶん、そういうところにリアリティを持って入れば、相手も食いついてくると思う。クロスの入り方がすごく勝負の大きなポイントだと思うので、勢いを持ってゴール前にしっかりさぼらずにずっと入り続けるようにしたい」と、その成功体験を生かして染野と共により多くのゴールに絡みたいと語っている。 また、5戦ゴールから遠ざかる現状に対しては、シュート精度の追求と共に、フィニッシュに至るまでの過程の部分が重要になると考えている。 「チャンスがある中で最後の部分を止められたりとか、外してしまったりというところで、決め切らないとダメです。チャンスの数を多くするというのも決めるために大事だと思うので、1本でも多くシュートを打つとか、ゴール前に入るという、まずそのゴールの前の部分、その過程にこだわって取り組んでいけば、どこかで1点入るかなと思います」 「あとは考えすぎると、ワンテンポ、ツーテンポ遅れてしまうと思うので、いい意味であまり考えずにゴール前ではプレーできたらなと思います」 アカデミー出身者として、よりこだわる味スタでの初勝利を目指す福岡戦に向けては、「湘南戦も5バックにはチーム全体として結構手こずった印象があるので、次もたぶん堅い試合になる」との展望を語りつつ、守備では前線に強力なストライカーを擁する相手に「フリーでいいボールを蹴らせない」、攻撃では「サイドの攻略」、「狙うべきポイントに入り続ける」ことを勝負のポイントに挙げた。 「ここまで引き分けが多い状態で来てしまっているので、味スタではまだ勝ててないですし、次こそしっかり勝ち点3を取れるようにチームとしても個人としても結果を残せるようにやっていきたいです」 185cmの恵まれた体躯に加え、J1でも屈指のアスリート能力を誇るスケール十分の大型ストライカーは、新天地での確かな成長を結果に繋げて本格ブレイクなるか。 2024.04.27 20:15 Sat

東京Vの城福浩監督、節目10戦目の福岡戦に向けJ1での現状語る…「日本一のトレーニングだと胸を張れるか」と緩みも見逃さず

東京ヴェルディの城福浩監督が、ホーム初白星を狙うアビスパ福岡戦への意気込みを語った。 前節、川崎フロンターレ相手に今シーズン初のクリーンシートを達成も、0-0のドローで3試合ぶりの白星を逃した15位の東京V。 これで無敗試合を「6」に伸ばしたものの、3試合連続ドローと勝ち点3奪取に苦戦する昇格組は、28日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第10節で、同じく3試合連続ドロー中で11位の福岡を相手に、今季ホーム初勝利と共に4試合ぶりの白星を狙う。 城福監督は26日にクラブハウスで行われた公式会見で、今季2勝目に向けた意気込みを語った。 63歳の指揮官は、開幕からちょうど10戦目となる今回の福岡戦に先駆けて、クラブにとって16年ぶりとなるJ1でのここまでの戦いを総括した。 「1試合勝ち点1というのは、そのペースで残留できないと思っています。やはり勝ち点3の試合というのを積み上げていかないといけない」と、1試合平均勝ち点1という現状が十分ではないと語った。 一方で、「どうやっても勝てない。負けた試合でも、これはどう振り返っても負けだなというような試合が1試合もない」、「我々らしくやれば、どことやっても勝てる可能性を見出せるという手応えがここまである」と、手応えも口にした。 ここまでリーグ最多の6引き分けという結果に関しては、「ひとくくりに総括はできない」としながらも、この経験を今後の戦いにおいて、勝ち点1を勝ち点3に、勝ち点0を勝ち点1に変えていくことが可能であると主張。とりわけ、「最後の局面での判断と表現の仕方」を学ぶことが重要な要素になると考えている。 「ゲームの状況が違うし相手も違うので、ひとくくりにして総括はできないですけど、もっと言えば、我々は2敗してますが、その2敗は勝ち点0のはずがないというふうに、今でも思っています。そういう試合展開だったし、少なくとも勝ち点1は両方ともそこに持ち込まなければいけなかったと思います」 「ここまでトータルで見た時に、ある程度のことを自分たちの信念を持って、全員で目指すサッカーをやるというところと、最後の最後の局面というのは、何が起きてもおかしくない状況というのは、個人とかグループの判断になってくる」 「目指しているものがこういうサッカーだからこうしようという状況は、もう90分以降では、そういうシチュエーションではないシチュエーションもあるということは、ここで勝つためにここで勝ち点を取るためにどういうプレーの選択をして、どういう強度を出して、自分のポジションだからこれは行くべきなのか、行かないべきなのかではなくて迷うのであれば、身体が反応して走っているという11人ではないと、おそらく勝ち点を取るのは難しい」 「なぜならばJ1というのは、後から入ってくる選手ほど実績がもの凄くて、状況判断ができて、それを表現するスキルがある選手が75分以降で出てくる。それに、対等以上に我々が戦うためには、状況判断ではなくて量も含めて効率性だけではなくて、自分が3倍動けばいいんだというぐらいの割り切りも含めて、最後の局面というのを全員が判断と表現の仕方というのを学んでいかないと、なかなか勝ち点3には繋がらないということは今まで学んでいると思います」 「逆の言い方をすれば、そこを学びさえすれば勝ち点3を取れるような試合も何試合かできてきているので、これまでのことを下を向かずにしっかりとやり続けることと、最終盤は今まで培った、ひょっとしたら経験しなくていい経験だったかもしれないですけど、こういう経験というのが生きたと思えるような試合を、今後やっていきたいと思います」 川崎F戦では今季初のクリーンシートを達成した一方、守備面でのさらなる改善を訴える指揮官は、福岡戦に向けた今週のトレーニングの中で改めて自分たちの守備の課題克服に着手。その中で「意識の部分で全体的に緩かった」と、自信や手応えが慢心に繋がりかねない状況にしっかりと釘を刺す。 「守備のトレーニングにも関わらず、いわゆる先発を多くしている選手側というか、レギュラー側が失点を重ねるような状況になって、スタッフとも話し合いながら映像を見返しながら、全体として『トレーニングはトレーニング』と、『ゲームはゲーム』みたいなちょっと緩さがあったので、今日はしっかりそこを締めることができたのは良かったかなと思います」 「違う色のビブス(控え)の選手が頑張ってくれたということで、そこが露見したというのもありますし、それはポジティブ。ただ、チームとしたら、表現としてこれは面白いなというか、気をつけなければいけないのは、“6戦負けなし”と言っていただけると聞こえはいいですが、5回引き分けている。それを考えたら、我々が安心するものとか、掴み取ったものが何かあるかと言えば、何もない…」 「フロンターレ戦で自分たちがある程度やれた感が、何となくですがありました。我々の振り返りで、一番最後に見せたシーンが、マテウスが本当に指の先で触って防いだ脇坂(泰斗)のシュートでした。そこをあえて最後見せましたが、それでも選手は大枠として勝てた試合ができたと、対等以上の試合ができたという感覚はあった。それは大事なことですけども、それで何かを自分たちが掴んだとか、何かを成し得たのかというと、結局勝ち点1しか取ってない」 「勝ち点1しか取れない試合というので、我々は勝ち点を積み上げることができずに、苦しんでるわけではないですけど、手応え以上の勝ち点にはなっていないというところを、忘れてるわけではないけれども、あのフロンターレ相手に対等以上にできたというのが、それが何なのかと」 「むしろ違う強みを持っている相手が週末に控えていますし、何の達成感なんだ、ということは強く言いました。それがトレーニングに表れていたのではないかと。まさにそれが何人も表れているシーンも見せましたし、我々が日本一のトレーニングを目指さない限り、このチームの残留と驚きを示すということはあり得ないので、果たしてこれが日本一のトレーニングだと胸を張れるのかと、彼らに問いました」 そういった反省を踏まえて臨む福岡戦では、加入後6試合で5ゴールを挙げるイラン代表FWシャハブ・ザヘディが強烈なインパクトを残している。その対戦相手のキーマンに対しては「足元もひと振りも、ヘディングもあるような1トップ」、「そこを中心に日本人選手がハードワークして、しっかりチームとして機能している」と、その能力を評価すると共に警戒を口にした。 なお、ホームチームでは川崎F戦を欠場したDF谷口栄斗、DF宮原和也の主力2選手が今週のトレーニングで部分合流。長期の離脱を回避できたことは朗報だが、「3歩進んで2歩下がる感じ。もう少し慎重にしてあげなければいけない」と、今節での復帰は時期尚早だと説明。また、前節の川崎F戦で途中出場から攻守に上々のパフォーマンスを見せたMFチアゴ・アウベスについては「彼の攻撃の良さはわかっている」とした上で、「グッドディフェンスの一員であってほしい。それをやるのであれば、さらに長い時間を与えたい」と、選手本人の努力を認めつつ今後の起用法について言及した。 2024.04.27 19:30 Sat

東京Vの千田海人が29歳でのJ1デビュー戦で確かな爪痕…「J1で出場して終わる選手になりたくない」とさらなる飛躍へ決意

東京ヴェルディのDF千田海人が、待望のJ1デビューを果たした川崎フロンターレ戦で確かな爪痕を残した。 2017年に神奈川大学から当時J3リーグのブラウブリッツ秋田に加入し、プロキャリアをスタートした千田。その秋田で2017年と2020年のJ3優勝に貢献し、2021年にJ2リーグ昇格を果たすと、昨シーズンに東京Vに完全移籍した。 その新天地での1年目はチームが16年ぶりのJ1昇格を果たした一方、秋田とは大きくスタイルが異なる守備戦術への適応、自身の明確な課題として挙げていたビルドアップでの貢献という部分で苦戦を強いられ、メインキャストを担うことはできず。 加入2年目の今シーズンも第2節の浦和レッズ戦でベンチ入りを果たして以降はベンチ外が続いていたが、16日に行われたJリーグYBCルヴァンカップ2回戦の鹿児島ユナイテッドFCで今季の公式戦初出場を飾り、ゲームキャプテンとしてハーフタイムに交代するまで攻守に安定したパフォーマンスを披露。 この活躍と日々のトレーニングでのたゆまぬ研鑽によって、信頼を勝ち取った29歳は、前節のFC東京戦で負傷したDF谷口栄斗の代役として、20日にUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われた明治安田J1リーグ第9節の川崎F戦で待望のJ1デビューを果たした。 この一戦ではFWエリソンとFW山田新の先発2トップに加え、FWバフェティンビ・ゴミス、FW小林悠といった多士済々の強力攻撃陣を相手に、持ち味である強靭なフィジカルを生かした対人戦で圧倒。 さらに、常にアラートな状態を維持しての安定したクロス対応、得意の空中戦では単なるクリアでなく、的確に味方に繋ぐなど、こと守備に関しては出色のパフォーマンスを披露し、マン・オブ・ザ・マッチ級の活躍でチームに今季のリーグ戦で初のクリーンシートをもたらした。 戦前に語っていた秋田時代の天皇杯での敗戦の借りを返すには至らなかったものの、0-0のドローに貢献した千田は、「ずっとこの時を待っていた」と語った、J1デビュー戦を振り返った。 「良い準備をしてきた自信はありましたし、それを今日はしっかりと公式戦で出せればと思っていました。まずは今日ゼロで抑えられたことは収穫だと思いますし、それこそ僕が出ている意味だと思うので、勝ちたかったですけど、ゼロで抑えられたことを収穫に、また来週の試合に向けて引き続き良い準備をしたいです」 その千田について城福浩監督は試合後の会見で「我々は成長がJ1で残留する、J1で驚きを示す唯一の方法だと思っているので、日頃のトレーニングというのは、相当激しい。質も量も日本一でありたいとずっと思っています。比較はできないけれども、これ以上やれないでしょというところまでやり続けている。その代表格が千田海人だったと思います。そこまでやっても試合で表現できるチャンスが巡ってこない選手の代表として、彼は今日ピッチに立ったし、あれだけやったのだからやれないはずがない、という思いがほとばしっていた」と、日ごろからの真摯な取り組み、与えられたチャンスをモノにした勝負強さを称えた。 ルヴァンカップの試合前の円陣でも「自分たちの価値を示す」とチームメイトを鼓舞していた千田は、「(谷口)栄斗のケガは残念ですけど、チームとして普段準備している選手がピッチに出てやれることを証明したら、普段出場機会がない選手もそれが血となって普段の練習が間違っていないんだと思えると思うので、それを今日しっかり証明したい。そういった選手の思いも背負って証明したいなと思っていました」と、歯を食いしばってチャンスを窺う控え選手の代表として、強い覚悟を持って試合に臨んだことを明かした。 一見すると、この試合でのパフォーマンスは“大健闘”という表現となるが、戦前から「守備で劣っているとは全く思っていない」と語っていた千田にとっては、「ずっとそこは自信を持ってやっていたので、自分ができるのはわかっていた」と自身のその見立てが正しかったことを証明する形となった。 ただ、「J3から始まって、J1を目指してやってきましたが、J1で出場して終わる選手になりたくない」とあくまで今回の試合が出発点と語る苦労人は、「今日の試合だけ良くても次の試合がダメだったら意味がない」、「まだまだ完璧ではないので、そこを完璧に持っていけるように日々のトレーニングで高めたい」と、さらなる活躍に向けて気を引き締めた。 2024.04.21 06:45 Sun

東京Vの城福浩監督、勝ち点1にとどまるも今季初無失点の川崎F戦を評価「もう一度やらせてくれと思えるような試合をやれたのは我々にとって成果」

東京ヴェルディの城福浩監督が、今シーズン初のリーグ戦クリーンシートを達成した川崎フロンターレ戦を振り返った。 東京Vは、20日にUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われた明治安田J1リーグ第9節で川崎Fと対戦し、0-0で引き分けた。 前節のFC東京戦で負傷交代したDF谷口栄斗に加え、DF宮原和也とディフェンスラインの主力2選手を欠く中で、強力なアタッカー陣を擁する川崎F相手に苦戦も予想されたが、J1初出場となったDF千田海人を中心に急造のディフェンスラインが奮闘。FWマルシーニョやMF脇坂泰斗に幾度か決定的なシーンは作られたものの、9戦目にして今季初のクリーンシートを達成した。 一方、開幕から全試合で得点を記録していた攻撃面ではFW木村勇大、FW染野唯月の2トップを起点にショートカウンターや背後を突く形から決定機を作り出したが、それを得点に結びつけることができず。今季初の無得点に終わり、3試合ぶりの白星を挙げることはできなかった。 それでも、10人相手に2点差を追いつかれて2-2のドローに終わった東京ダービー後の会見とは異なり、今回の試合後の会見では同じ勝ち点1ながらもチームの戦いに対する手応えを窺わせた。 「ディフェンスラインが2人変わった中、試合を通じて全員が良い守備をしてくれてクリーンシートを今シーズン初めて達成できたことは自信になる。選手層の厚さを含めて、評価したいと思います」 「良い守備からの良い攻撃という意味では、決定機の創出においては我々の方が上回ったと自負しているので、今日の勝ち点1は本当に悔しい」と、勝ち点1にとどまった結果への歯がゆさも認めたが、「もう一度試合をやりたいと思えるような、もう一度やらせてくれと思えるような試合をやれたというのは、我々にとっては成果だと思いますし、続けていきたい」と、改めて今後に繋がる試合になったことを強調した。 その手応えという部分では、選手交代によるパワーダウン、ハイインテンシティのスタイルゆえの後半終盤のガス欠という開幕からの課題に関して、この試合では守備に走らされる時間帯はありながらも、終盤に押し返したこと。先発選手がより長い時間プレー強度を維持し、途中出場でリーグ戦初出場となったMFチアゴ・アウベスが上々のプレーを見せるなど収穫もあった。 城福監督は交代枠3枚を残した用兵については「ピッチ上で表現してくれていることは決して悪くない。自分たちのペースでやれているという自負があった。変えることで新しいエネルギーを注入するということも選択肢に入れながら、今やれていることを継続するということを選んだ」と、その意図を説明。 試合終盤のパフォーマンスについては「息が上がりきった中での最後の精度というのは、我々は学び続けていかなければいけない」と攻撃面での課題を口にしながらも、「ひとつのミスが誰かのカバーで帳消しになるというか、この繰り返しだと思うので、ここは痛い思いをしてきた中で、勇気を持って繋ごうとした中でのミスを、みんながしっかりカバーしているからこその失点ゼロだった」と、就任時からチームコンセプトに掲げる“リカバリーパワー”が徹底できた点を評価した。 今回の川崎F戦のドローによって6戦無敗(1勝5分け)としぶとく勝ち点を積み重ねる東京Vだが、今季初のリーグ戦でのクリーンシートと共にいくつかの収穫を得て臨む次節のアビスパ福岡戦では、待望のホーム初勝利を手にすることはできるか…。 2024.04.21 06:30 Sun

【J1注目プレビュー|第9節:川崎Fvs東京V】ともに白星が欲しい両者、“川崎”で勝利をあげるのは?

【明治安田J1リーグ第9節】 2024年4月20日(土) 16:00キックオフ 川崎フロンターレ(16位/7pt) vs 東京ヴェルディ(15位/8pt) [Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu] <span class="paragraph-subtitle">◆“川崎"たる所以を示せるか【川崎フロンターレ】</span> どうしても波に乗れないチーム。前節はセレッソ大阪とアウェイで対戦した中、0-1で敗戦。シーズン2度目の連敗となった。 攻撃を武器にしてきた川崎Fの影はどこへ。3試合連続無得点、当然勝利はついてこない。 どうしてもチームとして勢いがつかない試合が多く、積極性にかけるプレーが目立つ。結果が出てないからなのか、それとも組み合わせの問題か。システムを変えて一時期は復調の可能性もあったが、再び難しい状況に陥っている。 “川崎"のプライドをかけて、かつて“川崎"を本拠地としていた相手には負けられない。 ★予想スタメン[4-2-3-1] GK:チョン・ソンリョン DF:瀬川祐輔、大南拓磨、佐々木旭、橘田健人 MF:瀬古樹、山本悠樹 MF:家長昭博、脇坂泰斗、マルシーニョ FW:エリソン 監督:鬼木達 U-23日本代表活動参加:高井幸大 <span class="paragraph-subtitle">◆遠い2勝目、戻ってきた“川崎"で勝利を【東京ヴェルディ】</span> 前節はFC東京との“東京ダービー"を戦い、優位に試合を進めながらも終盤にまたしても痛恨の失点。2-2のドローに終わった。 2勝目が遠く、16年ぶりのJ1で善戦はしているが、終盤の戦い方に問題があることは明らか。長年離れていたからなのか、パワーをかけられて押し切られてしまう。 失点を防いでいくことがJ1昇格のカギだったが、それをJ1の舞台で発揮できていても90分は持たない。加えて、今節はDF谷口栄斗が負傷により欠場。より一層気を引き締めたいところだ。 幸いにして攻撃面は全試合でゴールを記録しており、形もある。攻撃に難を抱えているものの、本来は攻撃的な川崎Fをどう封じるのか。J1で16年ぶりに戻ってきた“川崎"の地で2勝目をあげたい。 ★予想スタメン[4-4-2] GK:マテウス DF:宮原和也、千田海人、林尚輝、深澤大輝 MF:齋藤功佑、稲見哲行、森田晃樹、見木友哉 FW:木村勇大、染野唯月 監督:城福浩 U-23日本代表活動参加:山田楓喜 2024.04.20 13:55 Sat

東京Vの城福浩監督、2年前の就任直後の天皇杯以来の川崎F戦へ…「何を積み上げてきたかを等々力で示したい」

東京ヴェルディの城福浩監督が、3試合ぶりのリーグ戦白星を狙う川崎フロンターレ戦への意気込みを語った。 前節、16年ぶりに実現したFC東京との東京ダービーを2-2のドローで終えた東京V。これでリーグ戦無敗を「5」に更新したものの、その4試合で勝ち点1の獲得にとどまっており、降格圏と2ポイント差の15位に位置。残留に向けては勝ち点3を取り切ることが求められるところだ。 そういった中、20日にUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われる明治安田J1リーグ第9節の川崎Fとのアウェイゲームでは、1ポイント差で16位に低迷する相手に今季リーグ戦2勝目を狙う。 18日、クラブハウスで行われた公式会見の場で城福監督は、自身とチームにとって2022年6月の天皇杯3回戦以来となる川崎Fとの対戦に向けた思いを語った。 リーグ戦ではここまで1勝と結果が出ていないものの、16日に行われたJリーグYBCルヴァンカップ2回戦では鹿児島ユナイテッドFC相手に、17歳MF山本丈偉のプロデビュー戦ゴールと、今季初の公式戦でのクリーンシートを達成して1-0の勝利を収めた。 その試合では東京ダービーから先発11名を入れ替え、且つ今季公式戦初出場7名がスタメンに名を連ねる中での価値ある勝利となった。常日頃から「日本一のトレーニング」によって、J1のライバルとのスカッドの質、選手層の差を埋めたいと主張してきた指揮官にとって、試合内容は別として出場機会が少ない選手たちがしっかりと結果を残したことに手応えを感じている。 「もちろん我々は次に進むと、トーナメントなので、とにかく次のラウンドに進むということが大事であって、それに内容も伴えば、このチームが積み上げてきたものをしっかり示せれば、よかったですけど、内容については初めて公式戦のピッチに立つ選手もいたので、ちょっと前半は硬かったかなと思います。ただ、守備においてそんなに穴を空けることなく、みんながアラートな状況で戦ってくれた。我々らしく、ビルドアップができたかというと、そこは25分ぐらい過ぎるのを待たないといけなかったですけど、決定機もいくつか作った中で前半を1-0で終えられた」 「後半関しては、中2日の土曜日の試合と木曜日に移動もあるので、そこも強く意識しながらの交代だったので、我々ベンチもそうですけど、やっている選手もポジションであったり、立ち位置であったり、初めてやる組み合わせであったりをやりながら、アジャストしながら全員で失点ゼロを目指してやってきた。結果としてゼロで終えられたことは本当に良かったと思います」 「今シーズンはまだ公式戦で失点ゼロという試合がなく、もっと言えば練習試合でもなかなかなかったので、昨日のメンバーでしっかりとクリーンシートで終えられたというのはチームにとって自信になると思います」 さらに、鹿児島への遠征には帯同せず、東京に残って川崎F戦に向けて調整を進めている主力組に関しても、悔しい思いをした東京ダービーからのバウンスバックを図る中、ルヴァンカップでの勝利という結果に良い刺激を受け取りながら良い調整ができているようだ。 「残り組みの昨日の練習のクオリティも報告は聞いていましたし、非常にピリッとしたものだったという報告を受けています。今日は昨日の戦いをして、鹿児島から移動してきて、各々の体調というのは、かなり違う状況だったですが、それでも土曜日に向けて、前々日の我々のルーティーンのトレーニングをしっかりとみんながやってくれたという意味では、残り組の選手たちもそれは感じ取ってくれたと思います」 「なかなか寝られない。おそらく昨日の夜、ナイターなどで寝れなかった選手もいて、その後飛行機で移動してきた中で、土曜日の試合の準備を全員がやるというのは簡単なことではない。我々もケガをさせられないギリギリの中で、しっかり2日前の準備ができたということ。みんながそれに向けて協力し合ってやったということが、残った組の良い刺激になったと思います。何よりも昨日の試合をクリーンシートで終えたことをしっかりと映像で見て、彼らも受けとめてくれているなという雰囲気を感じました」 ルヴァンカップでの勝利を追い風に中2日で臨む今回の一戦は、城福監督、チームにとって2年前の現体制発足時からチームが積み上げたものを証明する意味でもひとつ重要な試合となる。 前述の天皇杯は城福体制の初陣となったレノファ山口FCでの3-0の勝利の直後に行われ、FW佐藤凌我(現アビスパ福岡)のゴールを守り抜き敵地の等々力で1-0の勝利を収めた印象深い試合だった。 城福監督は、「あのときとお互いにメンバーも状況も違う」としながらも、「J1でも戦えるかもしれないとみんなが実感できた試合」と振り返りつつ、「ある意味僕も楽しみ」と難敵相手に2年間の成長を示す一戦にしたい考えだ。 「フロンターレ相手にしっかりと勝てたというところは、チームの自信になったことは間違いないですし、守備の厳しさや連続性、あるいはハイラインでコンパクトにやるというようなことをやれば、自分たちはJ1でも戦えるのかもしれないと、ちょっとみんなが実感できた試合だったと思いますし、あの試合の価値というのはすごく大きかったと思います」 「もちろん我々は当時もそうですけど、今もプレーの中での技術と判断というのは、オン・ザ・ボールの選手もオフ・ザ・ボールの選手もまだまだ学んでいかなければいけないですが、あれ以降、我々が何を積み上げてきたのかをしっかりと等々力のスタジアムでしっかり示せるゲームができるといいなと思いますし、ある意味僕も楽しみです」 「互いにメンバーも状況も違う」といった部分で、現在の川崎Fの印象に関しては、ここまでチームとして苦しんではいるものの、そのクオリティは「相変わらず高いレベルを保っている」と警戒。個人としてもチームとしても自分たちの持てる全てを出す必要があると語った。 「もちろんチームは良い時もあれば、難しい時もある中で、やはりフロンターレはサッカーを変えない。だからこそ、ここ数年のフロンターレの躍進があったと思いますし、今は苦しんでますが、その中で彼らがブレさせないものと、チャレンジするものをしっかりと持っているな、という印象を受けています」 「プラスでケガ人が戻ってきたという情報もありますし、内容を見ても一方的にということではなく、得点のチャンスを作りながら、得点の匂いを醸し出しながらもなかなか点が取れないという状況だと思うので、得点が取れてないから我々が組みしやすいとは全く思っていないですし、フロンターレのクオリティというのは相変わらず高いレベルを保っているので、そこは最大限の警戒をしなければいけない」 「チームは生き物なので、いろんな移り変わりがある中でも、ここまで強いフロンターレを作り上げてきた鬼木監督ですし、何らかの変化、何らかの刺激を加えるんだろうなと思っているので、自分たちは個人の持っているもの、チームの持っているもの全てを出さないと難しい試合になると思っています。あの技術の高さとか、今は得点は取れてないですけど、決定的なパスを出す質とか、一振りの精度とかはやはりフロンターレなので、警戒するというか、我々の持っている攻守の全てを出さないといけないと、改めて映像を見て思っています」 その川崎F戦での勝利に向けて重要となる試合のクローズという部分に関しては、10人相手に追いつかれたFC東京戦後に選手間でも改めて話し合いが行われたが、指揮官はクローズの部分はもちろんのこと、1失点目の仕方を含めたゲームコントロールの改善を口にした。 「2-0というスコアの怖さは、サッカーをやっている人間であれば、大体聞いたことがあると思いますが、2-0のスコアが一番怖いというのをもう1回思い知らなければいけない」 「1失点目のところで、ちょっと緩みというか、甘さが出た。3点目をいつでも取れる状況という感じの中でのポジショニングとパスの選択。その後の対応というのがありました。ゲームの終わらせ方の前に、あの1失点というのがゲームの様相を変えたということを、みんなが強く学ばなければいけないですし、それは選手とも共有しました」 「最後相手が数的同数であろうが、不利であろうが、1点を追いかけられる状況になったら何が起こるかわからないのがサッカーで、その中で何も起こさせないのは、どこのエリアでサッカーをやるか。それはプレーを断ち切るのではなく、プレーをやりながらどこのエリアでやるかというところ。そこで我々の甘さが出たと思いますし、いろんな選手がそこには関わっているので、そのエリアで終わらせられなかったこと。それでも最後ロングフィードに対しての対応は全員が我々らしくやれれば、何ら問題はなかったです」 「後から見れば、林(尚輝)が足を滑らしていましたが、足を滑らしていなければと言ってもしょうがない話で、全員が自分たちの目指すものをしっかりとオフ・ザ・ボールでやっていれば、何も問題なかった。ところが、終わってみれば勝ち点1というところが、サッカーの怖さであり、J1の怖さなので、強く強く、ここは学ばないといけなかったです」 「そこは僕らもスタッフ間で何回も映像を見て、ここで彼らに何を伝えるべきだったかというのは論議しましたし、彼らだってそういうシーンは見たくないですけど、僕らはそれを直視して、今の我々でやれることが何か、このシチュエーションで我々がやれることが何があったかというのは確認しました。それを次に活かさないといけないなと思います」 2024.04.19 18:30 Fri

【パリ行きの命運を託された23選手】新天地東京Vで本格開花の兆し、左足キックの名手・山田楓喜

パリ・オリンピックのアジア最終予選を兼ねるAFC U23アジアカップが15日に開幕する。出場16カ国が4組に分かれてのグループステージから始まる五輪出場もかけた戦いは約2週間ちょっとのスケジュール的にも勝ち上がれば勝ち上がるほど総力戦が必至。ここではパリ行きの命運が託されたU-23日本代表の23選手を紹介し、山田楓喜にフォーカスする。 ■山田楓喜(MF/東京ヴェルディ) 山田は京都サンガF.C.のアカデミー育ちで、U-15、U-18と昇格。2020年にトップチーム入りを果たしたが、プロ1年目はベンチ入り叶わず、曺貴裁監督が新たに就任した2021シーズンも天皇杯の途中出場1試合のみに終わった。 京都で主将を務めるMF川崎颯太ら同期の活躍をベンチの外から見守った中、チームがJ1に昇格した2022シーズンから出番を掴み始め、この年は公式戦23試合に出場。同年5月にはU-21日本代表に招集されるなど飛躍のプロ3年目を送った。 2023シーズンもコンスタントに試合に絡んだが、レギュラーの座を確保するには至らず。今シーズンは環境の変化を求め、16年ぶりのJ1復帰を果たした東京ヴェルディへの期限付き移籍を決断し、初めて京都以外のクラブでプレーすることとなった。 新天地では城福浩監督の信頼を勝ち取り、J1開幕節の横浜F・マリノス戦から先発。試合には敗れたものの、得意の直接FKから鮮烈な先制点を決め、31年ぶり実現の国立決戦に花を添えた。 さらに、第4節のアルビレックス新潟戦ではまたしても直接FKから得点。第7節の柏レイソル戦では巧みなトラップから右サイドをドリブルで持ち上がり、1人でフィニッシュまで完結と、流れの中からもネットを揺らしている。 日本代表としてはU-15でのプレー経験も持つが、大岩剛監督率いる現チームには前述の通り2022年5月から参加。追加招集だったものの、ウズベキスタン開催のU23アジアカップでいきなり3試合に出場した。 その後も2023年のヨーロッパ遠征やU23アジアカップ予選を戦っており、直近の2024年3月に行われたU-23マリ代表、U-23ウクライナ代表との連戦では唯一の2試合連続スタメン。マリ戦ではFKから先制点に繋げている。 山田の武器は、なんといってもその左足。ボールキープからの高精度なシュート、パス、クロスに加え、代表でもキッカーを任されるセットプレーは局面打開の飛び道具となる。 味方からパスを引き出す動きにも磨きをかけており、フリーランにも注目。今大会で期待されるのは右ウイング一番手としてのフル稼働で、東京Vで見せている好調ぶりを代表でも発揮してほしいところだ。 <span class="paragraph-title">【動画】左足の新たな名手・山田楓喜</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="lRlYEx9YYow";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.15 21:00 Mon
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