稲見哲行
Tetsuyuki INAMI
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ポジション | MF |
国籍 |
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生年月日 | 1999年04月05日(26歳) |
利き足 | |
身長 | 178cm |
体重 | 75kg |
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東京Vの城福監督、離脱者・日程面の不利はね返しての勝利に手応え「彼の期する思いが全員に伝播した」今季初出場で奮闘の生え抜きDFを称賛
東京ヴェルディの城福浩監督が、“総緑戦”で掴んだ勝利を誇った。 6日、東京Vは味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第15節で横浜FCと対戦し2-0で勝利した。 前節、浦和レッズとのアウェイゲームで4試合ぶり失点と敗戦を喫した東京V。結果・内容共にダメージが残る敗戦となり、中2日での指揮官の立て直しに注目が集まったなかでの今回の一戦となった。 4連戦ラストマッチでの中2日での対戦ということもあり、城福浩監督は先発6人を変更。浦和戦の退場でサスペンションとなったDF谷口栄斗、負傷のDF千田海人に加え、主力数名を外し、いずれも今シーズンリーグ戦初スタメンとなるDF深澤大輝、MF稲見哲行の2選手やMF松橋優安といった先発機会の少ない選手を抜擢した。 ベンチに主力アタッカーを残し後半勝負を窺わせるスタートを切ったなか、前半は無失点を最優先とするような試合運びとなった。互いに得点を奪えていないチーム同士という局面の攻防が続いたが、36分には右サイドで見事な局面打開を見せた松橋のドリブルを起点にMF森田晃樹を経由したボールがボックス左の齋藤功佑に繋がると、古巣初対戦のMFのクロスをFW染野唯月が頭で合わせて先制に成功。 0-0でもベターという状況でベストに近い1-0のスコアで折り返すと、後半は終始押し込まれる展開ながらも要所を締める守備で、DF福森晃斗の高精度のキックを活かしたセットプレー以外で決定機まで持ち込ませず。 すると、最少得点差で迎えた後半アディショナルタイムには長らくベンチからも遠ざかっていたFW熊取谷一星が右サイドからのカットインで左足を振り抜くと、DFンドカ・ボニフェイスにディフレクトしてコースが変わってゴール左隅に突き刺さり、大卒ルーキーの値千金の一発で追加点。急造布陣での厳しい戦いとなったが、今季初の複数得点差での勝利となった。 中3日で臨んだ浦和戦では相手が中7日、中2日で臨んだ横浜FC戦は相手が中6日という異例の状況での連戦を前に「だからこそ『勝ってやる』という思いでやる。だからこそ『走ってやる』と」と意気込んでいた指揮官。 今回の一戦ではその指揮官の檄に応えるかのように、走行距離とスプリント回数では休養十分の相手を完全に凌駕。内容面では少なくない課題も見受けられたが、チームの姿勢や戦うという部分では間違いなく満足のいく内容だったはずだ。 試合後会見の冒頭で城福監督は「日程のディスアドバンテージを一緒に戦おうと、背中を押そうという、そういう空気を感じました。彼らと一緒に喜び合えてよかったなと思います」と、12番目の選手として“総緑戦”の一員となったファン・サポーターへの感謝を口に。 試合内容に関してはセットプレーの対応で苦戦を強いられたものの、チーム全体で共通意識を持ちながら粘り強く戦えたとそのパフォーマンスを評価した。 「セットプレーでは少し危ない場面がありましたけれど、流れのなかでは20分、25分ぐらいまでそこまで危ないシーンは作らせなかった。それがあったからこそ、自分たちの時間をしっかり手繰り寄せて1点目を取れたと思います」 「最終ラインも中盤も急造のなかで、よくお互いのよさを出しながら辛抱強く、我慢するところは我慢して耐えたことで、最後に追加点が取れた。ずっとここのところメンバーにも入れなかった熊取谷一星がそれを取ったことは、このチームにとって非常に大きなことだなと思っています」 熊取谷同様にチームにとって大きかったのは、FW木村勇大同様にファーストディフェンダーとして守備面でハードワークをこなしながら得点を奪うという難しいタスクのなかで苦戦を強いられている染野に今季2点目が生まれた点だ。 指揮官は今のヴェルディに求められるストライカー像について改めて説明するとともに、そのタスクを担ったなかで結果を残した染野のゴールに「本当に喜ばしい」と目を細めた。 「我々はご承知の通り、外国籍の選手というのはゴールキーパーのマテウスしかおらず、他のJ1のクラブと比べて、誰かにボールを預けておけば、チャンスが作れるというメンバー構成ではない。じゃあいかにしてJ1で戦っていくかとなった時に、チーム一体となって全員で前線から守備をする。チーム一体となって全員で攻撃をするということを貫かない限り、誰かに頼ったサッカーをしたら、おそらくJ1にはいられないです」 「それはもう火を見るより明らかで、それをみんなが深く理解しながら、ただストライカーというのは点を取りたいですし、点を取るためにエネルギーを貯めたいのがストライカーなので、かなり葛藤があったはずです」 「ただ、自分のやり方は曲げないし、このクラブがJ1に居続けたいならば、そこを妥協してはいけないので、そのなかで得点を取るにはどうしたらいいかというのを、ずっとコンディションを上げていくことを含めて葛藤し続けた彼が、彼らしいヘディングで点を取ったということは本当に喜ばしいです。守備からスタートして攻撃もやり続けていればボールが来るんだということを実感してくれたとしたら、またこのチームのコンセプトにそってプレーする後押しになったのではないかなと思います」 染野が攻撃面の主役とすれば、守備面の主役は文句なしで背番号2だ。2度のケガを乗り越え、直近数試合でベンチ入りしていた深澤は、この試合が今季リーグ初先発だけでなく公式戦初出場となった。 アカデミー時代や中央大学ではセンターバックでプレーしていたものの、174cmのDFの東京Vでの主戦場はサイドバックやウイングバック。今季はトレーニングマッチで3バックの中央を務めていたが、急造布陣でぶっつけ本番での今回の一戦を迎える上でプレッシャーは相当なものがあったはずだ。 しかし、不退転の覚悟で臨んだ生え抜きDFはFWルキアン、FW鈴木武蔵らフィジカル能力に長けたストライカーに一歩も引くことなく見事な対人対応で封殺。さらに、持ち味のライン統率、コーチングで味方を動かしながらクリーンシートの立役者となった。 戦前から背番号2の起用に含みを見せていた城福監督は、「今回出られないメンバーが決まった時から、もう彼しかないというふうに思っていた」と今回の起用に一切の迷いはなかったとコメント。 その上で重責を果たした深澤の働きを称賛している。 「深澤大輝は去年もクローザーとして出てきて、何度か悔しい思いをしていましたし、J1のピッチに立って結果を出すという思いは、彼だけじゃないですけど非常に強かったと思います。ケガで出遅れたなかで、それが治ってもベンチメンバーに入れる時と入れない時があり、ベンチメンバーに入っても試合に出られないという状況が続いた」 「そのなかでも、残り組というかメンバー外の練習であったり、2日前、3日前というのは、まだメンバーがはっきりしないなかで、エクストラをやっているなかでも、彼は常に高いレベルを示していました。もちろん、彼のなかで課題はありつつも、グループとして力を出すという意味においては、今回こうなった瞬間に、僕は深澤大輝しかいないなと思いました」 「もちろん相手の個のフィジカル的なものは非常に強烈ですけれども、我々はグループで守ると。グループの最大値を出すのであれば、ひょっとしたら深澤大輝はこのチームのなかでも1、2を争うような選手であることをずっと示し続けていたので、今回出られないメンバーが決まった時から、もう彼しかないというふうに思っていました。本当に期待に応えてくれたと思うし、彼の期する思いというのはチーム全員に伝播したんじゃないかなと思います」 2025.05.06 23:45 Tue2
東京Vが日大とのTM実施、城福監督「試合をやれたから良かっただけではない」結果に不満も「可能性のありそうなことを試したかった」
東京ヴェルディは12日、ヴェルディグラウンドで日本大学とのトレーニングマッチ(45分×2)を戦い、2-3で敗れた。 前日にホームで行われた湘南ベルマーレ戦に0-2で敗れた東京V。リーグ次節のサンフレッチェ広島戦(17日)、YBCルヴァンカップ3回戦のアルビレックス新潟戦(21日)の連戦も意識するなか、出場機会の少ない選手に実戦経験を与えつつ新たな力の台頭を期待し、試合翌日にトレーニングマッチを行った。 関東大学サッカーリーグ戦1部で5位に位置する日大がほぼ主力に近いメンバーを起用したなか、東京Vは1本目にGK長沢祐弥、鈴木海音、山本丈偉、稲見哲行。宮原和也、平川怜、松橋優安、川村楽人。熊取谷一星、白井亮丞、山見大登を起用。前日の試合に途中出場した選手とベンチ入りメンバー中心の構成で臨んだ。 勢いを持って入った序盤の11分には左サイド深くで川村が折り返したボールがファーへ流れると、ボックス手前右で反応した宮原が抑えの利いた見事な左足ミドルシュートをゴール左隅に突き刺して先制した。 だが、時間の経過とともに可変を使って後方からボールを動かす相手に前からの守備が嵌らず、背後へのランニングも織り交ぜた日大の攻撃に苦戦。28分には阿部水帆の左からのアーリークロスを長谷川皓哉に頭で左隅に流し込まれて失点。 その後も守勢が続いたなか、前半アディショナルタイムには左CKの場面でキッカーの阿部水帆のクロスをゴール前に飛び込んだ白濵聡二郎にダイビングヘッドで押し込まれ、1本目を1-2のスコアで終える形となった。 2本目は馬渡洋樹と中村圭佑と2人のGKに出場時間を与えつつ、木村勇大、佐古真礼、川崎修平を新たに起用。さらに、ユース所属の中村宗士朗、今井健人、練習生も起用する布陣で各自の立ち位置も変えながら、より急造の布陣での戦いとなった。 立ち上がりの12分には自分たちのセットプレーを撥ね返されてのロングカウンターから左サイドを持ち上がった阿部水帆のラストパスに抜け出した平尾勇人にGKとの一対一を決められて先に失点。この直後には熊取谷がボックス内で倒されてPKを獲得。これをキッカーの木村がきっちり右隅に蹴り込んで1点を返す。 以降は川村の右からの仕掛けや木村の個人技、白井の決定的なヘディングシュートでゴールに迫った一方、幾度かのピンチをGK中村の好守で凌ぐ場面もあり、やや劣勢のまま2本目は1-1で終了となった。 試合後に囲み取材に対応した城福浩監督は「ルヴァンも控えているので、いろんなポジションを試してみたいのもあり、ゲーム感覚を保ってもらいたいというのもあり、ユースからも選手を借りてギリギリでもやれたことはまず良かった」と、連戦を控えるなかで当初の目的は達成できたと総括。 一方で、前日の湘南戦も含めこの試合でも出たチームの明確な課題についても言及。プレーの連続性の中での精度・判断の改善を改めて求めた。 「こういう試合でも勝つことにこだわって両ゴール前(守備も攻撃)のところをやらなければいけないと思うので、誰が出ていたとしても、彼らも悔しいでしょうけど、(試合を)やれたから良かっただけではない」 「チーム全体が上げていかなければいけないのは、いい守備をした直後のプレーの雑さによってもう一回守備をし直す。それが自陣の近くなのか、中盤のエリアなのかはケースによって違うと思いますが、簡単に相手に渡してしまうところ」 「もちろん守備をした連続性のなかで、息が上がった時のスキルというか、それは難しいことをやるのではなく、シンプルにそこを失わないような状況。そこの局面を打開していくような2本、3本の丁寧なパスというところは、このチームが1個克服しなければいけないというか、それは昨日のゲームにも通じていること」 「立ち位置はよく取りました。我々の望むようなボール回しで相手を動かすというようなところから、その先というのはもっとインテンシティの高い場面になるわけで、そこで奪い合いがあって、奪った瞬間の次のプレーというようなところは、昨日も今日も同じような課題が出たのかなと思います」 また、新たなオプション構築へあえてチャレンジした部分では山見の最前線起用と、湘南戦でもトライした松橋と川崎のボランチ起用。いずれもあくまで有事やオプションの域は出ないものの、その狙いについて説明している。 いずれも180cmを超える木村や染野唯月に対して、166㎝の山見にの1トップ起用に関してはセットプレーの局面におけるディスアドバンテージのリスクを考慮する必要があるとしながらも、「攻撃の可能性としてより得点のチャンスを作り出していく」という部分でトライする価値があると判断している。 「彼の引き出す動きは後ろから見ていて非常にわかりやすい。それは裏も引いてくるところもです。じゃあ長いボールに対しての競り合いがどうかというと、頑張ってほしいものはあるけれども、彼のそういうボールを引き出す力と、オン・ザ・ボールになった時の推進力というのは、そこのポジションも試してみるべきかなと。今日はだいたいイメージ通りの動き出しをしてくれたかなと思います」 一方、川崎に関しては「全員が揃っている状況であれば、彼のオリジナルのポジションは2列目」と断言。それでも、湘南戦同様にビハインドで点を奪う際に、より前線に攻撃的な選手を送り込む“超攻撃的”仕様に移行した際のオプションとして、選手が持つ特徴を踏まえて試したという。また、限られた選手層でチームとして最大値を出すことを目指すなか、その他の選手に関しても“新たな可能性”を見いだしていく構えだ。 「いろんな状況で(ボランチが)揃っていない時に、ゲームのなかでボールを集められる。集めたなかで前に供給して出ていくという意味では、そういうものも経験しておかなければいけないと」 「ゲーム状況のなかで超攻撃的になった時に、さらに前線に選手を投入した時に、誰かが1つポジションが下がるということはあり得るので、昨日も彼は最後にバイタルエリアに戻れずに2点目を取られている。そこは自分が0-1のまま我慢する選択をすれば、もうちょっと違うことができたと思います。そこは自分の責任でもありますけれども、他の選手たちにも誰がどういうバージョンで、どういう状況で、どういうポジションになったとしても、何をしなければいけないかという意味では、可能性のありそうなことというのは、今日の練習試合で試したかったです」 湘南戦の敗戦を受け、直近でチャンスを得たDF深澤大輝らに続く新たな力の台頭も期待されたなか、ポジション争いの序列を変えるようなアピールには乏しい一戦となった。だが、今後のオプション構築に向けた幾つかのトライも行った指揮官は、今後も辛抱強くチームの成長を促し、選手層の底上げを図っていくはずだ。 東京ヴェルディ 2-3 日本大学 ▽1本目 1-2 得点者 11分 宮原和也(東京V) 28分 長谷川皓哉(日大) 45分+1 白濵聡二郎(日大) ▽2本目 1-1 得点者 12分 平尾勇人(日大) 15分 木村勇大(東京V) 2025.05.12 15:45 Mon3
【J1注目プレビュー|第19節:東京Vvs名古屋】3バックのミラーゲーム、苦しい台所事情の中で勝利を掴むのは
【明治安田J1リーグ第19節】 2024年6月22日(土) 18:00キックオフ 東京ヴェルディ(11位/24pt) vs 名古屋グランパス(9位/27pt) [味の素スタジアム] <span class="paragraph-subtitle">◆前節の大敗からバウンスバックなるか【東京ヴェルディ】</span> 前節はサンフレッチェ広島とアウェイで対戦。城福浩監督にとっては古巣対決、ミラーゲームにもなった試合は1-4で完敗した。 力の差があったと言わざるを得ない戦いからのバウンスバックに期待したいところ。しっかりと敗戦を生かしたプレーを見せていきたいところだ。 ただ、チームとしてはケガ人の問題が。復帰したメンバー見る一方で、チームの軸でもある森田晃樹は今節も欠場の可能性が高い。 見木友哉が出場停止とあって、中盤の人選は上副監督も考えもの。同じ3バックの名古屋を相手に、どのような戦いを見せるか注目だ。 ★予想スタメン[3-4-2-1] GK:マテウス DF:林尚輝、千田海人、谷口栄斗 MF:翁長聖、齋藤功佑、稲見哲行、松橋優安 FW:染野唯月、木村勇大、山見大登 監督:城福浩 出場停止:見木友哉 <span class="paragraph-subtitle">◆一日の長がある3バックでは負けない【名古屋グランパス】</span> 前節はホームに湘南ベルマーレを迎えて1-1のドロー。リーグ戦では3試合勝利から遠ざかっている。 前節はチャンスこそ多く作ったが、フィニッシュの精度を欠いてしまい、チームとしての課題はまだまだ克服できていない状況だ。 昨シーズンも悩んだ決定力不足。チャンスの数にゴール数が比例していないが、しっかりと守り抜いていくには限界もある。なんとか複数得点を奪っていきたい。 選手もケガ人が増えてきており、どのような布陣で臨むのか。長谷川健太監督の采配にも注目だ。 ★予想スタメン[3-4-2-1] GK:ランゲラック DF:吉田温紀、ハ・チャンレ、野上結貴 MF:中山克広、稲垣祥、椎橋慧也、山中亮輔 MF:森島司、永井謙佑 FW:山岸祐也 監督:長谷川健太 2024.06.22 13:50 Sat4
東京Vが清水とのTMで敗戦…城福監督は味スタ開催こぎ着けた尽力に感謝、平川怜は勝負へのこだわり口に
東京ヴェルディは9日、味の素スタジアムで清水エスパルスとのトレーニングマッチ(45分×2)を戦い、2-3で敗れた。 今月にJリーグYBCルヴァンカップのAC長野パルセイロ戦(20日)を控え、若手や控え組の底上げも図りたい東京Vは、明治安田J1リーグ開幕節ですでに対戦した清水とトレーニングマッチを実施した。 ともに前日にアルビレックス新潟、ガンバ大阪とアウェイゲームを戦っており、同試合のベンチ入りメンバーや招集外のメンバーを中心としたメンバー構成での戦いとなった。 そのなかで東京Vは前日の新潟戦に出場した山見大登、稲見哲行、鈴木海音、松橋優安に、招集外だった山本丈偉、熊取谷一星、内田陽介らが1本目からプレー。立ち上がりこそ行ったり来たりの展開となったが、時間の経過とともにアグレッシブな守備からリズムを掴んだ。 そして、ショートカウンターや山見、熊取谷の背後への飛び出しから幾つか良いシーンを作り出すと、41分には左CKの場面でキッカーの山見の正確な右足インスウィングのクロスをゴール前の深澤大輝が頭で合わせて先制点を奪った。 若干メンバーを入れ替えた2本目は開始直後にボックス内で弓場将輝に左足のグラウンダーシュートを左隅に流し込まれて早々に失点。ただ、すぐさま反発力を示すと、良い崩しから白井亮丞らに決定機が訪れたが、ここで仕留め切れない。 この間にギリギリの人数で戦っていたチームは深澤がアクシデントによってベンチへ下がると、10人でプレーを継続。数的不利を背負いながらも直後の23分に味方からのスルーパスに抜け出した白井が冷静に右足シュートを流し込む。だが、26分には左サイドを突破してゴールライン際をえぐった西原源樹に2点目を奪われた。 そんななか、城福浩監督は2023シーズンまで現役としてプレーし、コーチ就任後も現役さながら選手たちに混じって一部トレーニングに参加している奈良輪雄太コーチを急遽投入。不測の事態に備えて清水側に確認を取るも、秋葉忠宏監督は11人対11人の戦いを希望し、この申し出を快諾。異例の形で残り10数分間の戦いが行われたなか、41分にはミドルシュートをGK中村圭佑が好守ではじいたこぼれを嶋本悠大に押し込まれて3失点目を喫し、2本目は1-3のスコアで終了となった。 試合後に囲み取材に対応した城福浩監督は、「開幕前から清水さんがやりたいと言ってくれていた」と今回のトレーニングマッチの経緯を説明。 本拠地である味スタでの異例の開催については、普段の練習場での実施が不可能な状況において会場探しに奔走。使用可能な山梨県や千葉県の施設や清水の練習場に出向く選択肢も考慮したなか、最終的にクラブの運営スタッフの粘り強い交渉、味の素スタジアムの配慮によって本拠地での開催にこぎ着けたという。 そのため、指揮官は「味スタには本当に感謝したいですし、担当者が頑張ってくれたなと思います」と感謝を伝えた。 さらに、「ギリギリのスカッドの中でやっているので、ちょっとしたアクシデントでも、コーチを出さざるを得なかったのは清水さんに申し訳なかった」とスクランブルの状況を受け入れた対戦相手の配慮に改めて感謝した。 「コーチと接触があって、向こうの選手がケガをしたら申し訳ないので、コーチを出してもいいかと一応断りに行きました。そしたら、僕もそうですけど、わざわざ11対10をやりに来てるわけではないので、そうしてくださいと言ってくれたので、そういう意味であの時間帯はちょっと清水さんには申し訳なかったなというふうに思っています」 肝心の試合内容に関しては、「前半はすごく良かったと思いますし、疲れのある選手もいましたが、締まったゲームができた」と1本目のパフォーマンスを評価。一方で、より経験が少ない選手で戦った2本目に関しては「後半はまだチーム内で差があるところを痛感するようなゲームになった」と、個々の成長を促す。 それでも、「彼らにも当事者意識を持たせるためのこの(ミニマムな)スカッドだと思っているので、彼らが多くの時間出られるということが、どれだけありがたいことかも含めて、我々がしっかりアプローチをもう1回し直さなければいけないなと思います」と、レベルの高い相手とのトレーニングマッチでしか養えない経験や危機感を各自が実感できたことへの手応えを語っている。 ゲームキャプテンとしてボランチ、3バックの一角でフル出場した稲見は「勝てたゲームを落としてしまって悔しい」と振り返りつつも、「自分自身も味スタで試合をやること自体久しぶりですし、初めての選手もいたのではないかなと思うので、より全員がメンバーに絡んでいくためにはポジティブなゲームになったのではないかなと思います」と、味スタでのJ1クラブ相手のトレーニングマッチがいい刺激になったと感じている。 個人としても本職のポジション、ゲームキャプテンとしてのプレーを通じて得るものはあった。 「久しぶりのボランチで潰せた部分あったので、そこの強みの部分というのは多少なりとも出せたかなという手応えはありました」 「そこ(リーダーシップ)は自分の成長できるポイントというのは感じていますし、より周りを動かして自分を活かすだったり、周りの選手とのコミュニケーションだったり、最近後ろのポジションもやっているので、試行錯誤しながらですけどリーダーシップを持ってチャレンジしていきたいです」 その稲見とボランチでコンビを組み、1本目では出足鋭い潰しや正確なラストパスでショートカウンターの起点を担い、自らもフィニッシュに絡む場面を見せた平川怜。 個人として課題を意識しつつある程度の手応えを得たというが、「その形を出して最後にシュートまで行ったところで、もうひとつ逆を突いて決め切るとか、そういうところはしないといけない」と、ポジション奪取へ自らが課すハードルは高い。 「もちろん結果を残してポジションを掴み取らないといけないですし、それがいつ来るかは自分でコントロールできないので、そこに向けて常にいいを準備していくことがチームにもプラスになっていくと思うので、いい準備をしたいと思います」 また、24歳という年齢ながらも、2017年のトップチームデビューからの8年で様々な経験をしてきただけに、「もっと勝負にこだわるところはやっていかないといけない」と指揮官も指摘した2本目のパフォーマンスに関して苦言も呈した。 「イレギュラーな時間もありましたけど、それを言い訳にしてはいけないですし、点を取ってリードした時間帯もあったので、守り切ったりとか、もっと勝負にこだわるところはやっていかないと。若い選手も多いですし、そこはこの練習試合の勝ち負けというのをもっと意識してプレーして欲しかったですし、自分もそこにもっとエネルギーを費やしたかった気持ちがあります」 「自分はキャリアもありますし、こういったチームがあまり良くない状況での練習試合という部分では、もっとやらないといけないですし、まずは勝たないと意味がないと思うので、チームとして一つ一つのプレーを大事にしていかなければいけないと思います」 開幕から1勝1分け3敗の16位と、J1復帰2年目は厳しいスタートとなった東京V。離脱者続出の苦境において早くも“総緑戦”の状況だが、今回のトレーニングマッチを通じて新たな力の台頭が待たれるところだ。 東京ヴェルディ 2-3 清水エスパルス ▽1本目 1-0 得点者 41分 深澤大輝(東京V) ▽2本目 1-3 得点者 1分 弓場将輝(清水) 23分 白井亮丞(東京V) 26分 西原源樹(清水) 41分 嶋本悠大(清水) 2025.03.10 06:55 Mon5
守備陣に離脱者相次ぐチーム救えるか…東京Vの鈴木海音&稲見哲行がそれぞれの想いを胸に横浜FC戦へ
東京ヴェルディは6日、味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第15節で横浜FCと対戦する。チームの窮地において台頭求められるDF鈴木海音とMF稲見哲行がそれぞれの想いを語った。 東京Vは前節、浦和レッズに0-2の敗戦。4試合ぶりの失点とともに敗戦を喫し、14位に転落した。 さらに、同試合では決定機阻止でレッドカードを受けたDF谷口栄斗が1試合の出場停止。前半終盤にハムストリングを痛めたDF千田海人が負傷。「なかなかいつ頃というのははっきりと言えない状況」と指揮官が語ったDF林尚輝を含め、3バックの主力不在という状況で、中2日の4連戦ラストマッチへ臨むことになった。 ディフェンスラインではMF綱島悠斗、DF宮原和也と左右のストッパーを務める主力2人は健在も、ハイライン・ハイプレスを志向するなかでライン統率、カバーリングを主に担う中央の選手が不在に。そのため、連戦のコンディション面を含め3バックの人選には大きな注目が集まるところだ。 ここまでリーグワーストの13試合8得点と得点力不足に悩まされる横浜FCだが、ルキアン、鈴木武蔵、櫻川ソロモン、森海渡ら前線にはフィジカル能力が高い長身FWが揃っている。 そういった事情もあり、4日にクラブハウスで行われた会見では城福浩監督に対して、ディフェンスラインの人選に関する質問もあった。 その際に指揮官はセットプレーを含む相手のストロングを認識しつつ、重視するポイントについてこう語った。 「横浜FCのストロングは認識しそれを頭に入れながらも、最終ラインの統率をどういうふうにしていくか。我々のストロングラインをどういうふうに取っていくか。そこのリスクをどういうふうに全員で共有しながら、できればゴール前まで来させないようにするか」 「マッチアップした選手にやらせないという一対一の局面は出てくると思いますけど、そこだけにフォーカスして選手を選んでいくということにはならないと思います」 その点を踏まえると、174cmとサイズ面の不安要素はありながらも、トレーニングマッチでは3バックの中央でプレーする機会も多く、コーチングとライン統率に優れるDF深澤大輝が筆頭候補。 ただ、センターバックが本職の鈴木、綱島が中央に入った場合はボランチとウイングバックが主戦場ながら、傑出した対人・アスリート能力を武器に3バックの左右でもプレーする稲見も代役としてピッチに立つ可能性は十二分にある。 昨年のパリ・オリンピックに出場し、ジュビロ磐田からの完全移籍で今季加入した鈴木。第5節のアルビレックス新潟戦の途中出場で新天地デビューを果たしたが、以降は新たなスタイルへの適応とともに厳しいポジション争いで苦戦。 初スタメンを飾った先日のYBCルヴァンカップ、ブラウブリッツ秋田戦でも攻守で持ち味を発揮できず。それでも、先日の東洋大学との練習試合ではゴールも記録し、徐々に状態を上げてきている。 そんななか、巡ってきそうな千載一遇のチャンスに向けて22歳DFは悲壮な決意を語っている。 「自分自身、ここに来てから納得いったプレーは全くできていない。去年J1で何試合か出て今までもJ2でプレーしてきましたけど、ここでの信頼は全く掴めているとは思っていないです。それは環境が変わって自分自身がそういった決断をしたので、ここでやっぱりそういうものを掴むために、サポーターの方の期待に応えていきたい気持ちはすごくあります」 「この何カ月かは正直苦しい思いをしてきましたけど、そういったものは言い訳にもならないと思いますし、自分自身がピッチで何を示せるかというのが一番大事になってくると思うので、そこは覚悟を持って見せたい」 秋田戦では守備の苦戦によって全体的に消極的なプレーに終始したが、「僕自身に失うものは何もないと思うので、今はチャレンジすることだったり失敗しても下を向かないで次のプレーを意識するということは、練習から取り組んでいます。球出しや持ち味である運ぶことや縦パスを差すところは、もっとチャレンジしたい」と同じ轍を踏むつもりはない。 試合に出ることになれば、ジュビロ磐田時代の元同僚であるルキアンとのマッチアップが想定される。ユース時代、プロ1年目ではだいぶやられたというが、その時からの成長を示したいと意気込む。 「高校生の頃や高卒1年目の時に僕はずっと試合に出ていなかったので、試合に出ていたルキアン選手はずっとマッチアップした選手。だいたい特徴はわかりますけど、あっちも僕の特徴をわかっていると思います。ただ、あの時から成長している姿を示したいですし、体が強かったりスピードもありますけど、そこで負けないことが重要になってくると思います」 一方、在籍4年目でMF松橋優安らとともにユーティリティー性を買われて定期的にベンチメンバーに入り、今季は公式戦7試合に出場している稲見。指揮官から一定以上の信頼を得ているが、スタメン奪取へアピールが必要な選手の1人だ。 今回の横浜FC戦に向けては「1年目もケガでスタートしましたし出られない時間にどれだけ準備できて、来るチャンスで何ができるかというのは、常に考えてプレーしてきました。そこは変わらずに準備し続けたいです」。普段と変わらぬ心持ちでチャンスを待つ。 あくまでチームの勝利を最優先にしつつ、その上でポジション奪取の足掛かりとすべく自身の持ち味を発揮できるような試合にしたいと考えている。 「(深澤)大輝くんもウミ(鈴木海音)も全員が準備できていると思うので、誰が入っても行ける準備はしていますし、連戦だからこそ全員の力が必要になってくる」 「自分の特徴は守備なので、ビルドアップで何かしたいというよりはゼロに抑えるという部分で貢献したい。むしろチャンスだと思って自分が出たら、ポジションを掴みに行くぐらいの気持ちでやりたいなと思います。対人が強みの選手なので、そこ(ミラーゲーム)はより強みを出せると思います」 百戦錬磨の指揮官がいかなる陣容で臨むにしても、日程面のディスアドバンテージを含め東京Vにとって厳しい試合になることは間違いないが、“総緑戦”という位置付けで臨むホームゲームで新たな力の台頭とともに勝ち点3を掴み取れれば、単なる1勝以上の価値となるはずだ。 2025.05.05 21:00 Mon稲見哲行の移籍履歴
移籍日 | 移籍元 | 移籍先 | 種類 |
2022年2月1日 |
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完全移籍 |
2021年9月24日 |
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レンタル移籍終了 |
2021年7月6日 |
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レンタル移籍 |
2018年4月1日 |
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完全移籍 |
稲見哲行の今季成績
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YBCルヴァンカップ2025 | 2 | 55’ | 0 | 0 | 0 |
明治安田J1リーグ | 8 | 155’ | 0 | 0 | 0 |
合計 | 10 | 210’ | 0 | 0 | 0 |
稲見哲行の出場試合
YBCルヴァンカップ2025 |
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1回戦 | 2025年3月20日 |
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vs |
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AC長野パルセイロ | 1′ | 0 | ||
A
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2回戦 | 2025年4月16日 |
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vs |
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ブラウブリッツ秋田 | 54′ | 0 | ||
A
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明治安田J1リーグ |
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第1節 | 2025年2月16日 |
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vs |
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清水エスパルス | ベンチ入り |
H
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第2節 | 2025年2月22日 |
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vs |
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鹿島アントラーズ | 22′ | 0 | ||
A
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第3節 | 2025年2月26日 |
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vs |
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FC町田ゼルビア | ベンチ入り |
A
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第4節 | 2025年3月2日 |
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vs |
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ガンバ大阪 | メンバー外 |
H
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第5節 | 2025年3月8日 |
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vs |
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アルビレックス新潟 | 1′ | 0 | ||
A
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第6節 | 2025年3月15日 |
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vs |
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名古屋グランパス | 1′ | 0 | ||
H
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第7節 | 2025年3月29日 |
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vs |
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柏レイソル | 9′ | 0 | ||
A
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第8節 | 2025年4月2日 |
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vs |
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FC東京 | 7′ | 0 | ||
H
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第9節 | 2025年4月5日 |
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vs |
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横浜F・マリノス | メンバー外 |
A
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第10節 | 2025年4月12日 |
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vs |
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ヴィッセル神戸 | ベンチ入り |
H
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第11節 | 2025年4月20日 |
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vs |
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川崎フロンターレ | ベンチ入り |
A
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第12節 | 2025年4月25日 |
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vs |
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セレッソ大阪 | ベンチ入り |
H
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第13節 | 2025年4月29日 |
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vs |
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ファジアーノ岡山 | ベンチ入り |
A
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第14節 | 2025年5月3日 |
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vs |
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浦和レッズ | ベンチ入り |
A
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第15節 | 2025年5月6日 |
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vs |
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横浜FC | 89′ | 0 | ||
H
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第16節 | 2025年5月11日 |
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vs |
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湘南ベルマーレ | 9′ | 0 | ||
H
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第17節 | 2025年5月17日 |
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vs |
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サンフレッチェ広島 | 17′ | 0 | ||
A
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