浦和Lが女子W杯メンバー起用で4発大勝!菅澤優衣香&20歳西尾葉音がともに2ゴール 鴨川2戦連発の千葉Lも今季初勝利【WEリーグカップ】

2023.09.02 22:00 Sat
©WE LEAGUE
2日、2023-24 WEリーグカップ グループステージ第2節の3試合が各地で行われた。

初戦ドロー発進となった昨季のチャンピオン、三菱重工浦和レッズレディースは、相模原ギオンスタジアムでノジマステラ神奈川相模原と対戦し、4-0の大勝を収めた。

開幕戦ではオーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)出場メンバーに休養を与え、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースと引き分けに終わった浦和だが、今節は石川璃音高橋はな猶本光を先発起用。清家貴子もベンチから機をうかがった。
リズムの良いボール回しを見せる浦和は10分、遠藤優のクロスに菅澤優衣香が頭で合わせて幸先よく先制すると、31分にも再び菅澤。CKのセカンドボールを拾い、後方に残っていた水谷有希がゴール前へシンプルに放り込むと、高橋の落としをワントラップから豪快に左足で蹴り込んだ。

WEリーグ初年度得点王の2発でリードを広げた浦和だったが、その菅澤と伊藤美紀を下げた後半は一転、N相模原に押し込まれる時間が続く。ただ、相手の精度にも助けられて無失点のまま推移すると、80分の安藤梢の投入でギアチェンジ。育成組織出身の20歳FW西尾葉音がトップチーム昇格後初ゴールを含む2得点で応えるなど、計4得点を奪った浦和Lが今季初勝利を挙げている。
その浦和と前節引き分けた千葉は、アウェイでマイナビ仙台レディースと対戦。マイ仙台は須藤茂光監督が心臓弁膜症の治療に専念するため、佐々木勇人コーチが指揮を執った。

前節は途中出場となった新加入選手、千葉Lは山口千尋、マイ仙台はカーラ・バウティスタが互いに新天地での初先発を飾った一戦は、37分にショートカウンターから山口に絶好機が到来するも、シュートは枠の上に。一方、[4-4-2]の左サイドハーフで出場したカーラが積極的に足を振るなどしたマイ仙台は、前半の終了間際に武田菜々子がカットインからのボックス内シュートを放つが、こちらも枠を捉えられない。

均衡を破ったのは千葉玲海菜投入直後の千葉L。54分、右サイド深い位置でのスローインを起点に千葉も絡み、アジア競技大会日本女子代表に選出された大澤春花がクロスを送ると、ニアの田中真理子がすらしてファーの鴨川実歩が難しい体勢ながらもゴールにねじ込んだ。

マイ仙台も先日2種登録されたばかりの高校1年生、ユース所属の15歳FW津田愛乃音を投入するなど、反撃を試みるが、最後まで1点が遠いままタイムアップ。鴨川の2試合連続ゴールで千葉Lが今季初白星を手にし、マイ仙台は連敗を喫した。

熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で行われた"さいたまダービー"、ちふれASエルフェン埼玉vs大宮アルディージャVENTUSは、EL埼玉に軍配が上がった。

11分、EL埼玉はシンプルに裏を狙い、今季から10番を背負う吉田莉胡が右サイド深い位置から折り返すと、アルビレックス新潟レディースから今季加入した園田悠奈が左足で合わせて試合を動かす。

80分にはセットプレーから追加点を奪取。敵陣浅い位置のFKを瀬戸口梢がゴール前に放り込むと、今季はFW起用が続く瀬野有希と競り合った大宮V坂井優紀のオウンゴールを誘発した。

このまま逃げ切ったEL埼玉が、前節の大敗を払拭する完封勝ちで今季初勝利。一方、初戦ではINAC神戸レオネッサに完勝した大宮Vだったが、連勝とはならなかった。

◆WEリーグカップ グループステージ 第2節
▽9月2日
▼グループA
マイナビ仙台レディース 0-1 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
ノジマステラ神奈川相模原 0-4 三菱重工浦和レッズレディース
▼グループB
ちふれASエルフェン埼玉 2-0 大宮アルディージャVENTUS

▽9月3日
▼グループA
セレッソ大阪ヤンマーレディース vs サンフレッチェ広島レジーナ
▼グループB
AC長野パルセイロ・レディース vs INAC神戸レオネッサ
日テレ・東京ヴェルディベレーザ vs アルビレックス新潟レディース

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再開初戦黒星で未勝利続くも…N相模原に変化の兆し、大賀理紗子「きっかけは掴めている」 WEリーグデビューの大竹麻友「気持ちの変化はあった」

体制新たにリーグ戦再開を迎えたノジマステラ神奈川相模原だったが、またしても今季初勝利はお預けとなった。 N相模原は3日、ウインターブレイクが明けての再開初戦、2023-24 WEリーグ第8節で日テレ・東京ヴェルディベレーザとホームで対戦。0-2で敗れた。 中断前の戦績は1分け6敗の最下位。リーグワーストの得点数「4」にとどまった攻撃面を補うべく、なでしこリーグ1部で3年連続二桁得点の大竹麻友や、昨季12ゴールを挙げた片山由菜を補強し、2月5日には監督交代も決断した。 今節はこれまでの[4-3-3]ではなく、[3-4-3]の布陣で臨むと、東京NBの3バックに対し、立ち上がりは3トップのプレッシングが噛み合い、度々のショートカウンターも発動。だが、19分に先制を許すと、冷静さを取り戻した相手に主導権を握られ、終盤の反撃も及ばなかった。 就任から1カ月弱でチームを作ることとなった小笠原唯志暫定監督は試合後、「期間的にも詰め込む形にはなりましたが、選手たちはその中でよくやってくれたと思っています」と新たな試みにトライした選手を労うとともに、個々のさらなる成長にも期待を寄せた。 「前からプレッシングに行くのは準備期間でやってきたことなので、臆病にならずに10分から15分は行けたと思っています。90分ずっと行ってほしいですが、体力的な部分もあるので(それが難しいのは理解している)。ただ、立ち上がりの部分はこれからも継続していきたい」 「(プレスを)1本外されたら逆にリスクにはなるので、ギリギリに感じたかもしれませんが、個人の能力を上げれば(剥がされたとしても最後は)破られないので、その力を上げたい育成の部分も兼ねているので。行けば行くほど外された側面もありますが、それを怖がっていると今後に繋がらないので、どこかでエネルギーを使って取ることを、リスクを負いながらでもやっていきたいと思っています」 ゲームキャプテンを務めた大賀理紗子は、「後半は後手後手になったかなと感じました」と、東京NBの対応力に上回られたことを認めながらも、「迷いなくできたのは成果で、チームとしてはきっかけをつかめてきている」との感触も口にしている。 「チームとして変化があった中で、役割がはっきりした分、前から行くところでは、迷いなくできたのは成果です。前半戦は前から行きたくても、はまらないことがたくさんあったので、今日の前半の最初は、前がコースを限定してくれた中で後ろが強くいけたのは良かったと思います。チームとしてはきっかけをつかめてきているとは思います」 パスコースを限定させ、受け手への強いアプローチで奪い切れていた序盤から、徐々にセカンドボール争いでも後れを取る場面が散見され始めた。「流れの悪い時間帯は、こぼれたボールが相手に行く回数が多いと感じていた」という点については、「こぼれたあとに全体の重心が後ろになっていたので、そこでもう1つ詰められていたら、取り切れたかもしれない。前半の最初は、どっちのボールかという場面で、もう一歩が詰められていたと思うので、そういう一歩の差で、セカンドボールの回収率も上がるのかなとは思いました」との見解を示した。 3トップの中央で先発出場した新加入の大竹は「立ち上がりから行こうという話はしていたので、そこはしっかりハマったと思いますけど、そこで決め切れないと、苦しい展開になるんだなと改めて思いました」とゲームを振り返る。 この試合では大竹以外にも、片山、根府桃子、東京NBの神谷千菜、鈴木陽と、今冬になでしこリーグのチームから加入した各選手がWEリーグデビューを果たしている。 「よりサッカーに打ち込める環境を作ってもらって、サッカー以外のときもサッカー以外のことを考えるようになりました。(東京NBを含めてWEリーグチームとは)皇后杯などで戦ってきましたけど、自分自身がプロサッカー選手になったという、気持ちの変化はありました」 周囲が"なでしこリーグを代表する選手"との目で期待を寄せるなかで、大竹は「なでしこリーグ、WEリーグ関係なく、自自身のプレーをすることがチームのためになると思うので、まずは初勝利と初ゴールを挙げられるように頑張ります」と、次戦以降への意気込みを語った。 N相模原は次節、10日にちふれASエルフェン埼玉とアウェイで対戦する。新たな戦い方での公式戦を1つ経て、この1週間でどれだけブラッシュアップを図れるだろうか。 2024.03.05 16:30 Tue

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