弟分たちは頑張ったのに…/原ゆみこのマドリッド
2024.10.29 19:00 Tue
「大人気ないというか何と言うか」そんな風に私が呆れていたのは月曜日、お昼のニュースでレアル・マドリーがバロンドール表彰式をボイコット。バルデベバス(バラハス空港の近く)での練習後、ペレス会長を筆頭に男子バロンドール候補30人リストに名のあるビニシウス、ベリンガム、バルベルデ、リュディガー、カルバハル、エムバペ、最優秀監督候補のアンチェロッティ監督、コパ(若手最優秀賞)候補のギュレル、ヤシン(最優秀GK賞)候補のルニンら、大所帯でパリにチャーター便で乗り込む予定だったのを急遽、キャンセルしたという報を知った時のことでした。
いやあ、今年のバロンドールに関しては、何故か先週中にはビニシウスに確定という流れになっていて、はて、表彰式当日までわからないんじゃなかったのかと、私も不思議に思っていたんですけどね。とはいえ、スペインのマスコミ全てがそう言っているのだから、きっと何か理由があるんだろうと、深くは考えなかったところ、いよいよ当日になって、ビニシウスではなく、ロドリ(マンチェスター・シティ)が本命という情報が。それで同僚のカルバハルならともかく、他チームの選手を選ばれたことに憤慨したクラブが式典のドタキャンを決定したらしいんですが、いや、少し前なら、メッシ(インテル・マイアアミ)とクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)が会場で、並んで発表を待っている光景が普通じゃなかった?
おかげで夜の表彰式では、マドリーが選ばれた最優秀チーム賞、アンチェロッティ監督が選ばれた最優秀監督賞を誰もステージで受け取る者がいないという、前代未聞の光景が繰り広げられることになったんですが、まあ、そんなことはともかく、今はマドリッド勢の弟分たちは大健闘、兄貴分らは情けなかったリーガ11節の結果をお伝えしていかないと。先週末はホームゲーム集中ターンに当たったため、私も土日と出動することになったんですが、最初に向かったのはエスタディオ・バジェカス。
いやあ、それがいきなり波乱の展開で、他の弟分に比べると、上の方にいるラージョがアラベスを迎えたこの試合、前半22分にトニ・マルティネスをハードなタックルで倒して、イエローカードをもらったCBムミンが、最悪なことに、VAR(ビデオ審判)判定でカード色が変わり、退場させられてしまうという逆境に襲われことに。それでもイニゴ・ペレス監督は代わりのCBを入れず、ボランチのバレンティンを下げて対応していたんですが、相手のアラベスはここ4連敗と絶不調中でしたからね。
GKバタジャのparadon(パラドン/スーパーセーブ)などで何とか、後半30分過ぎまで0-0をキープしたところ、何と交代出場組のエンバルバが同グンバウにパスを送り、彼のエリア前からのシュートがゴールバーを直撃。落ちて来たボールがGKシベラの身体に当たり、ゴールになってくれるとは、こんなラッキーなことがあってもいい?
ええ、下を見る必要がないおかげで、今週から始まるコパ・デル・レイ1回戦、火曜のビジャムリエル(地方1部リーグ)戦でも余裕で、これまであまりプレーしていないハメス・ロドリゲスやトレホ、そして未だに出場していないRdT(ラウール・デ・トマス)らを試すことができますし、土曜のアウェイゲーム、ビジャレアル戦にも自信を持って挑めるかと。おかげでその日は私も、クラシコ(伝統の一戦)の予想記事では、僅かにマドリー優勢の意見が多かったのもあって、気分を高揚させたまま、サンティアゴ・ベルナベウに向かったところ…。
うーん、先週火曜のCLドルトムント戦に続き、今度はスタンド全面がモザイクで覆われて始まった試合だったんですけどね。序盤から、勢いよく攻めていくホームチームにいつゴールが入るか、スタンドも期待でウズウズしていたんですが、それがあれ?となってきたのは、15分にGKイニャキ・ヘニャに止められたベリンガムのシュートや19分にビニシウスが外したシュートがオフサイドだったとわかった頃からだったでしょうか。極め付きは31分で、ルーカス・バスケスのパスから、とうとうエムバペがゴールをゲット。自慢の音響装置と天井吊り下げ360度大型スクリーンで大々的に祝った後、VAR通信により、これもオフサイドでスコアに上がらないって、どういうこと?
要はバルサのフリック監督の作戦にはまってしまったんですよ。ええ、後でイニゴ・マルティネスも「el Madrid lo que tiene bueno es la contra... Hemos estado bien tirando la línea/エル・マドリッド・ロ・ケ・ティエネ・ブエノ・エス・ラ・コントラ…エモス・エスタードー・ビエン・ティランドー・ラ・リネア(マドリーの長所はカウンター…ウチは上手く守備ラインを引くことができた)」と言っていたんですけどね。最初からかなり高い位置にいたバルサのDFたちによる完璧なオフサイドトラップにしてやられ、マドリーはこの試合、オフサイドを12回も犯すことに。うち8回がエムバペのものとなると、ラジオの実況や解説がこぞって、「モラタ化している」と嘆いていたのも納得ですが、いや、モラタだって、1試合にここまでのオフサイドはしませんって。
ただ、それで点が取れないだけならば、まだ良かったものの、デ・ヨングが入った後半にはバルサの主砲が爆発。そう、9分にはカサドーがセンターサークスから出したスルーパスに抜け出し、レバンドフスキがエリア前からGKルニンを破ると、その2分後にも今度はバルデのクロスをミリトンとリュディガーの間で悠々ヘッドして、2点目をゲットされていてはねえ。ようやくアンチェロッティ監督がチュアメニを下げ、モドリッチを入れた後の21分に決まったエムバペのゴールはまたしてもオフサイドでしたし、もしやレバンドフスキがそれから2度もエリア内からの絶好のチャンスに外していなければ、あっという間に大量得点差をつけられていた?
ま、結局はそうなるんですけどね。ええ、この時点ではまだ、2点差を引っくり返したドルトムント戦の例も記憶に新しかったですし、ファンも決して希望は捨ててはおらず。それがようやく負傷の治ったブライムが投入された直後の32分にも、ラフィーニャからパスを受けたジャマルに決められてしまっては。これで3点差にしたバルサは、39分、今度はラフィーニャがvaselina(バセリーナ/ループシュート)で止めの4点目も追加と、これでは根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)を期待していたスタンドだって、どんどん空になっていきますって(最終結果0-4)。
うーん、確かにマドリーはドルトムント戦でGKクルトワが負傷し、ルニンと代わっていたというのもあるんですけどね。ただ、アンチェロッティ監督も「El problema es que cuando encajas dos goles arriesgas/エル・プロブレマ・エス・ケ・クアンドー・エンカハス・ドス・ゴーレス・アリエスガ(2失点して、危険を犯して攻めないといけないのが問題だった)。それをカウンターが得意なチーム相手にやると、普通より危ないのは当然だ」と言っていたように、4点も取られてしまったのは仕方ない面もあったかと。それより、失望させられたのはオフサイドでない時ですら、エムバペのシュートがことごとく、決まらなかったことの方。
加えて、ジャマルやラフィーニャのゴールに怒った1階席のファンが人種主義的野次を飛ばして問題になったり、ビニシウスはビニシウスで、manita(マニータ/5本指をヒラヒラさせて、5得点を自慢した)往時のカンテラーノの大先輩、ピケじゃあるまいし、残り3分に入ったガビが指で4-0という仕草をするのに激高。一気触発だったなんてこともありましたからね。幸い、それ以上の騒ぎは起こらず、バルサはベルナベウのロッカールームで宿敵相手の勝利を盛大に祝った後、あっさり帰って行ったんですが…はあ。
何せこれで、首位バルサとマドリーの勝ち点差は倍増して、6になってしまいましたからね。もちろん、アンチェロッティ監督は「Salimos muy bien de la última derrota en Liga en el derbi del año passado/サリモス・ムイ・ビエン・デ・ラ・ウルティマ・デロータ・エン・リーガ・エン・エル・エル・デルビ・デル・アーニョ・パサードー(ウチはリーガで負けた最後の試合、昨季のマドリーダービーから上手く立ち直った)。今も同じことをやるだけだ」とアトレティコに負けた後、ほぼ1年間の無敗を継続。リーガとCLのダブル優勝を遂げた経験から、決してサジは投げていないとはいえ、とにかく現在は負傷者もあって、守備陣が手薄ですからねえ。
未だにギャラクティコ補強のエムバペも上手く機能しているとは言えず、堅守で零封もできないとなると、ちょっと辛いものがありますが、とりあえず、1月にスペイン・スーパーカップがあるおかげで、コパ1回戦免除となる彼らは、今週はミッドウィークフリー。早いところ、ビニシウスのバロンドール落選ショックも乗り越えて、週末土曜のバレンシア戦に備えたいところですが、その先にはCL4節ミラン戦があるのもちょっと、ファンにとっては不安かもしれませんね。
そして翌日曜には午後2時のセルタ戦を見にブタルケに足を運んだんですが、ええ、前節の兄弟分ダービーではメトロポリターノでアトレティコに3-1の逆転負けと、気の毒な目に遭っていたレガネスでしたからね。ホームファンの前で面目躍如してくれるのを私も願っていたんですが、残念ながら、前半は大したことも起こらず、0-0で終了。でも、ボルハ・ヒメネス監督が先発したハラーとシセに代え、ミゲール・デ・ラ・フエンテとブラサナツを早くも後半9分、ピッチに送り出したのが功を奏したんです。
そう、14分にはミゲールがモリバスからボールを奪って上がると、ラバにパス。最後はディエゴ・ガルシアが決めて、昨季の1部昇格主力トリオで先制点を挙げてしまったから、ビックリしたの何のって。とりわけ、これが1部初ゴールとなるカンテラーノ(下部組織出身の選手)のディエゴにとっては嬉しい得点だったかと。おまけに37分には再び、ミゲールがエリア前までボールを運び、今度はブラサナツにラストパスを送ったところ、今年の1月に出戻りしたMFがクルリと1回転して、2点目を決めているとなれば、いくら前節のマドリー戦で出場停止だったイアゴ・アスパスが戻っているセルタでももうお手上げでは?
実際、レガネスはその5分後にもファン・クルスのクロスをキャプテンのセルヒオ・ゴンサレスがヘッドで決め、3-0のスコアでとうとう、こちらも今季ホーム2勝目を挙げたんですが、おかげで降格圏ギリギリだった順位が14位まで上昇したこと。いえ、まだ18位とは勝ち点差2しかないんですが、再昇格1年目の彼らにしてみれば、上々の部類の出だしですからね。今週は水曜にコパのルセナ(RFEF3部/実質5部)戦が入るとはいえ、この白星のおかげで、土曜のモンティリビでのジローナ戦にも勇気を持って挑めそうなのは有難いかと。
一方、日曜はお隣さんのヘタフェも続く時間帯にコリセウムでバレンシア戦となったんですが、いやあ、車で10分の距離は、車がないと遠くのメトロ駅まで歩いての30分以上になるんですよ。更にその後にはアトレティコのアウェイ戦も控えていたため、この日は梯子を遠慮した私だったんですが、ブタルケからセントロ(市内中心部)に戻り、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)に着く頃には嬉しいニュースが届くことに。いえ、ヒザの半月板損傷の重傷から復帰し、数試合出た後、また脚を痛めたエースのボルハ・マジョラルはこの日もお休みだったんですけどね。
おまけに彼らは前半36分、CKからバレネチェアに決められて、ずっと0-1と負けていたんですが、リードしてから、守りに徹していた相手を根気良く攻めていたのが報われて、前節ビジャレアル戦同様、起死回生のペナルティをゲット。ニヨムのパスがエリア内でカウフリエスの腕に当たったプレーがハンドとなり、再びアランバリがPKを決めて、土壇場で1-1の同点に追いつくとは偉いじゃないですか。そう、今は決定力のあるFWがいないヘタフェですからね。今は若いベルトゥやRMカスティージャからレネタル修行に来たアルバロ・ロドリゲスが成長するのを待ちつつ、昨季のサラ(スペイン人選手の得点王)が完全復帰してくれるのを祈るばかり。15位と降格圏とちょっと離れられたのを励みに、木曜のコパのマニセス(地方リーグ)、来週月曜のセルタ戦と乗り切っていくしかないかと。
そしてとうとう、アトレティコの恐怖のアウェイゲームが始まったんですが、いやあ、今節のベティス戦はもう、見慣れていたはずの私でも最高に酷く感じる試合だったんですよ。だってえ、開始4分にアブデのシュートをヒメネスがクリアしようとして、オウンゴールになってしまったのはともかく、それ以降のシメオネ監督のチームは完全崩壊としか言えないような状態に突入。それこそ、3度もパスが続かないどころか、レイニウドを始め、敵に目掛けてパスを出す選手が続出し、気がつくとベティスがシュートを撃っているって、もしかして先週、CLリール戦に負けてから、彼らはまったく練習してなかった?
ただ、相手のベティスもアブデを始め、チミ・アビラ、ヒトール・ロッキもシュート精度が悪く、追加点が入らなかったのが救いだったんですが、後半頭から、シメオネ監督はレイニウドとギャラガーに代えて、ガランとセルロートを投入。するとようやく、フリアン・アルバレスも敵エリアに近づけるようになり、7分には強烈なシュートも放ったものの、GKルイ・シウバに弾かれてしまっては。それどころか、19分にはアブデとフォルナルスのシュートが連続してゴールバーを叩いた後、フォルナルスの頭の位置まで足を上げてクリアしたガランにペナルティの笛が吹かれ、ドッキリさせられるなんてことも。
その時はVARが味方してくれて、PK献上には至らなかったんですが、その後入ったコレアのシュートも複数回、ゴール枠に嫌われてしまう始末。結局、オウンゴールの1点で負け、とうとう首位バルサとの差が勝ち点10になってしまったとなれば、もう今季のリーガは終わった?いやもう、この惨状には「El entrenador no ha logrado dar a los jugadores lo que necesitaban para este Partido/エル・エントレナドール・ノー・ア・ログラードー・ダル・ア・ロス・フガドーレス・ロ・ケ・ネセシタバン・パラ・エステ・パルティードー(監督がこの試合で選手たちに必要なことを伝えられなかった)」とシメオネ監督も俯くばかりだったんですけどね。
とはいえ、ボールをキープするエネルギーもない選手たちをどう指導したらいいかなんて、誰にもわかりませんし、大体がして、昨季から続いているアウェイ弱者状態をまったく改善できないとなると、もう手の施しようがないような。ええ、今週木曜のコパ1回戦も相手は地方リーグのビックとはいえ、アウェイですしね。ここで呆気なく敗退して、CLリーグフェーズも年内に敗退確定。更には日曜のラス・パルマス戦でも今ではもう、難攻不落とは言えなくなったメトロポリターノで負けて、勝ち点2差に迫られてしまった、5位と6位のビジャレアル、ベティスに追い抜かれるような破目になったら…2011年にマンサーノ監督が解任されて以来、無縁になっていたはずのアトレティコ恒例、真冬のクライシスが再びやって来そうで、ちょっと怖いです。
いやあ、今年のバロンドールに関しては、何故か先週中にはビニシウスに確定という流れになっていて、はて、表彰式当日までわからないんじゃなかったのかと、私も不思議に思っていたんですけどね。とはいえ、スペインのマスコミ全てがそう言っているのだから、きっと何か理由があるんだろうと、深くは考えなかったところ、いよいよ当日になって、ビニシウスではなく、ロドリ(マンチェスター・シティ)が本命という情報が。それで同僚のカルバハルならともかく、他チームの選手を選ばれたことに憤慨したクラブが式典のドタキャンを決定したらしいんですが、いや、少し前なら、メッシ(インテル・マイアアミ)とクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)が会場で、並んで発表を待っている光景が普通じゃなかった?
おかげで夜の表彰式では、マドリーが選ばれた最優秀チーム賞、アンチェロッティ監督が選ばれた最優秀監督賞を誰もステージで受け取る者がいないという、前代未聞の光景が繰り広げられることになったんですが、まあ、そんなことはともかく、今はマドリッド勢の弟分たちは大健闘、兄貴分らは情けなかったリーガ11節の結果をお伝えしていかないと。先週末はホームゲーム集中ターンに当たったため、私も土日と出動することになったんですが、最初に向かったのはエスタディオ・バジェカス。
GKバタジャのparadon(パラドン/スーパーセーブ)などで何とか、後半30分過ぎまで0-0をキープしたところ、何と交代出場組のエンバルバが同グンバウにパスを送り、彼のエリア前からのシュートがゴールバーを直撃。落ちて来たボールがGKシベラの身体に当たり、ゴールになってくれるとは、こんなラッキーなことがあってもいい?
そのまましっかり1-0をキープして、念願の今季ホーム2勝目を手に入れ、ファンと「Vida de pirata(ビダ・デ・ピラータ/海賊人生)」を歌って、久々にお祝いすることができたラージョは、いえ、順位は9位と変わらなかったんですけどね。5~7位のヨーロッパ大会出場圏順位まで、勝ち点2差と急接近。イニゴ・ペレス監督は、「Yo intento no mirar la clasificación, la puntuación. 40, 43 es el objetivo/ジョ・インテントー・ノー・ミラール・クラシフィカシオン。クアレンタ、クアレテタイトレス・エス・エル・オブヘティボ(自分は順位表を見ないようにしている。40、43ポイントが目標だ)」とあくまで、残留確定優先を強調していたものの、これでまた、バジェカスのファンの夢も大きく膨らむ?
ええ、下を見る必要がないおかげで、今週から始まるコパ・デル・レイ1回戦、火曜のビジャムリエル(地方1部リーグ)戦でも余裕で、これまであまりプレーしていないハメス・ロドリゲスやトレホ、そして未だに出場していないRdT(ラウール・デ・トマス)らを試すことができますし、土曜のアウェイゲーム、ビジャレアル戦にも自信を持って挑めるかと。おかげでその日は私も、クラシコ(伝統の一戦)の予想記事では、僅かにマドリー優勢の意見が多かったのもあって、気分を高揚させたまま、サンティアゴ・ベルナベウに向かったところ…。
うーん、先週火曜のCLドルトムント戦に続き、今度はスタンド全面がモザイクで覆われて始まった試合だったんですけどね。序盤から、勢いよく攻めていくホームチームにいつゴールが入るか、スタンドも期待でウズウズしていたんですが、それがあれ?となってきたのは、15分にGKイニャキ・ヘニャに止められたベリンガムのシュートや19分にビニシウスが外したシュートがオフサイドだったとわかった頃からだったでしょうか。極め付きは31分で、ルーカス・バスケスのパスから、とうとうエムバペがゴールをゲット。自慢の音響装置と天井吊り下げ360度大型スクリーンで大々的に祝った後、VAR通信により、これもオフサイドでスコアに上がらないって、どういうこと?
要はバルサのフリック監督の作戦にはまってしまったんですよ。ええ、後でイニゴ・マルティネスも「el Madrid lo que tiene bueno es la contra... Hemos estado bien tirando la línea/エル・マドリッド・ロ・ケ・ティエネ・ブエノ・エス・ラ・コントラ…エモス・エスタードー・ビエン・ティランドー・ラ・リネア(マドリーの長所はカウンター…ウチは上手く守備ラインを引くことができた)」と言っていたんですけどね。最初からかなり高い位置にいたバルサのDFたちによる完璧なオフサイドトラップにしてやられ、マドリーはこの試合、オフサイドを12回も犯すことに。うち8回がエムバペのものとなると、ラジオの実況や解説がこぞって、「モラタ化している」と嘆いていたのも納得ですが、いや、モラタだって、1試合にここまでのオフサイドはしませんって。
ただ、それで点が取れないだけならば、まだ良かったものの、デ・ヨングが入った後半にはバルサの主砲が爆発。そう、9分にはカサドーがセンターサークスから出したスルーパスに抜け出し、レバンドフスキがエリア前からGKルニンを破ると、その2分後にも今度はバルデのクロスをミリトンとリュディガーの間で悠々ヘッドして、2点目をゲットされていてはねえ。ようやくアンチェロッティ監督がチュアメニを下げ、モドリッチを入れた後の21分に決まったエムバペのゴールはまたしてもオフサイドでしたし、もしやレバンドフスキがそれから2度もエリア内からの絶好のチャンスに外していなければ、あっという間に大量得点差をつけられていた?
ま、結局はそうなるんですけどね。ええ、この時点ではまだ、2点差を引っくり返したドルトムント戦の例も記憶に新しかったですし、ファンも決して希望は捨ててはおらず。それがようやく負傷の治ったブライムが投入された直後の32分にも、ラフィーニャからパスを受けたジャマルに決められてしまっては。これで3点差にしたバルサは、39分、今度はラフィーニャがvaselina(バセリーナ/ループシュート)で止めの4点目も追加と、これでは根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)を期待していたスタンドだって、どんどん空になっていきますって(最終結果0-4)。
うーん、確かにマドリーはドルトムント戦でGKクルトワが負傷し、ルニンと代わっていたというのもあるんですけどね。ただ、アンチェロッティ監督も「El problema es que cuando encajas dos goles arriesgas/エル・プロブレマ・エス・ケ・クアンドー・エンカハス・ドス・ゴーレス・アリエスガ(2失点して、危険を犯して攻めないといけないのが問題だった)。それをカウンターが得意なチーム相手にやると、普通より危ないのは当然だ」と言っていたように、4点も取られてしまったのは仕方ない面もあったかと。それより、失望させられたのはオフサイドでない時ですら、エムバペのシュートがことごとく、決まらなかったことの方。
加えて、ジャマルやラフィーニャのゴールに怒った1階席のファンが人種主義的野次を飛ばして問題になったり、ビニシウスはビニシウスで、manita(マニータ/5本指をヒラヒラさせて、5得点を自慢した)往時のカンテラーノの大先輩、ピケじゃあるまいし、残り3分に入ったガビが指で4-0という仕草をするのに激高。一気触発だったなんてこともありましたからね。幸い、それ以上の騒ぎは起こらず、バルサはベルナベウのロッカールームで宿敵相手の勝利を盛大に祝った後、あっさり帰って行ったんですが…はあ。
何せこれで、首位バルサとマドリーの勝ち点差は倍増して、6になってしまいましたからね。もちろん、アンチェロッティ監督は「Salimos muy bien de la última derrota en Liga en el derbi del año passado/サリモス・ムイ・ビエン・デ・ラ・ウルティマ・デロータ・エン・リーガ・エン・エル・エル・デルビ・デル・アーニョ・パサードー(ウチはリーガで負けた最後の試合、昨季のマドリーダービーから上手く立ち直った)。今も同じことをやるだけだ」とアトレティコに負けた後、ほぼ1年間の無敗を継続。リーガとCLのダブル優勝を遂げた経験から、決してサジは投げていないとはいえ、とにかく現在は負傷者もあって、守備陣が手薄ですからねえ。
未だにギャラクティコ補強のエムバペも上手く機能しているとは言えず、堅守で零封もできないとなると、ちょっと辛いものがありますが、とりあえず、1月にスペイン・スーパーカップがあるおかげで、コパ1回戦免除となる彼らは、今週はミッドウィークフリー。早いところ、ビニシウスのバロンドール落選ショックも乗り越えて、週末土曜のバレンシア戦に備えたいところですが、その先にはCL4節ミラン戦があるのもちょっと、ファンにとっては不安かもしれませんね。
そして翌日曜には午後2時のセルタ戦を見にブタルケに足を運んだんですが、ええ、前節の兄弟分ダービーではメトロポリターノでアトレティコに3-1の逆転負けと、気の毒な目に遭っていたレガネスでしたからね。ホームファンの前で面目躍如してくれるのを私も願っていたんですが、残念ながら、前半は大したことも起こらず、0-0で終了。でも、ボルハ・ヒメネス監督が先発したハラーとシセに代え、ミゲール・デ・ラ・フエンテとブラサナツを早くも後半9分、ピッチに送り出したのが功を奏したんです。
そう、14分にはミゲールがモリバスからボールを奪って上がると、ラバにパス。最後はディエゴ・ガルシアが決めて、昨季の1部昇格主力トリオで先制点を挙げてしまったから、ビックリしたの何のって。とりわけ、これが1部初ゴールとなるカンテラーノ(下部組織出身の選手)のディエゴにとっては嬉しい得点だったかと。おまけに37分には再び、ミゲールがエリア前までボールを運び、今度はブラサナツにラストパスを送ったところ、今年の1月に出戻りしたMFがクルリと1回転して、2点目を決めているとなれば、いくら前節のマドリー戦で出場停止だったイアゴ・アスパスが戻っているセルタでももうお手上げでは?
実際、レガネスはその5分後にもファン・クルスのクロスをキャプテンのセルヒオ・ゴンサレスがヘッドで決め、3-0のスコアでとうとう、こちらも今季ホーム2勝目を挙げたんですが、おかげで降格圏ギリギリだった順位が14位まで上昇したこと。いえ、まだ18位とは勝ち点差2しかないんですが、再昇格1年目の彼らにしてみれば、上々の部類の出だしですからね。今週は水曜にコパのルセナ(RFEF3部/実質5部)戦が入るとはいえ、この白星のおかげで、土曜のモンティリビでのジローナ戦にも勇気を持って挑めそうなのは有難いかと。
一方、日曜はお隣さんのヘタフェも続く時間帯にコリセウムでバレンシア戦となったんですが、いやあ、車で10分の距離は、車がないと遠くのメトロ駅まで歩いての30分以上になるんですよ。更にその後にはアトレティコのアウェイ戦も控えていたため、この日は梯子を遠慮した私だったんですが、ブタルケからセントロ(市内中心部)に戻り、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)に着く頃には嬉しいニュースが届くことに。いえ、ヒザの半月板損傷の重傷から復帰し、数試合出た後、また脚を痛めたエースのボルハ・マジョラルはこの日もお休みだったんですけどね。
おまけに彼らは前半36分、CKからバレネチェアに決められて、ずっと0-1と負けていたんですが、リードしてから、守りに徹していた相手を根気良く攻めていたのが報われて、前節ビジャレアル戦同様、起死回生のペナルティをゲット。ニヨムのパスがエリア内でカウフリエスの腕に当たったプレーがハンドとなり、再びアランバリがPKを決めて、土壇場で1-1の同点に追いつくとは偉いじゃないですか。そう、今は決定力のあるFWがいないヘタフェですからね。今は若いベルトゥやRMカスティージャからレネタル修行に来たアルバロ・ロドリゲスが成長するのを待ちつつ、昨季のサラ(スペイン人選手の得点王)が完全復帰してくれるのを祈るばかり。15位と降格圏とちょっと離れられたのを励みに、木曜のコパのマニセス(地方リーグ)、来週月曜のセルタ戦と乗り切っていくしかないかと。
そしてとうとう、アトレティコの恐怖のアウェイゲームが始まったんですが、いやあ、今節のベティス戦はもう、見慣れていたはずの私でも最高に酷く感じる試合だったんですよ。だってえ、開始4分にアブデのシュートをヒメネスがクリアしようとして、オウンゴールになってしまったのはともかく、それ以降のシメオネ監督のチームは完全崩壊としか言えないような状態に突入。それこそ、3度もパスが続かないどころか、レイニウドを始め、敵に目掛けてパスを出す選手が続出し、気がつくとベティスがシュートを撃っているって、もしかして先週、CLリール戦に負けてから、彼らはまったく練習してなかった?
ただ、相手のベティスもアブデを始め、チミ・アビラ、ヒトール・ロッキもシュート精度が悪く、追加点が入らなかったのが救いだったんですが、後半頭から、シメオネ監督はレイニウドとギャラガーに代えて、ガランとセルロートを投入。するとようやく、フリアン・アルバレスも敵エリアに近づけるようになり、7分には強烈なシュートも放ったものの、GKルイ・シウバに弾かれてしまっては。それどころか、19分にはアブデとフォルナルスのシュートが連続してゴールバーを叩いた後、フォルナルスの頭の位置まで足を上げてクリアしたガランにペナルティの笛が吹かれ、ドッキリさせられるなんてことも。
その時はVARが味方してくれて、PK献上には至らなかったんですが、その後入ったコレアのシュートも複数回、ゴール枠に嫌われてしまう始末。結局、オウンゴールの1点で負け、とうとう首位バルサとの差が勝ち点10になってしまったとなれば、もう今季のリーガは終わった?いやもう、この惨状には「El entrenador no ha logrado dar a los jugadores lo que necesitaban para este Partido/エル・エントレナドール・ノー・ア・ログラードー・ダル・ア・ロス・フガドーレス・ロ・ケ・ネセシタバン・パラ・エステ・パルティードー(監督がこの試合で選手たちに必要なことを伝えられなかった)」とシメオネ監督も俯くばかりだったんですけどね。
とはいえ、ボールをキープするエネルギーもない選手たちをどう指導したらいいかなんて、誰にもわかりませんし、大体がして、昨季から続いているアウェイ弱者状態をまったく改善できないとなると、もう手の施しようがないような。ええ、今週木曜のコパ1回戦も相手は地方リーグのビックとはいえ、アウェイですしね。ここで呆気なく敗退して、CLリーグフェーズも年内に敗退確定。更には日曜のラス・パルマス戦でも今ではもう、難攻不落とは言えなくなったメトロポリターノで負けて、勝ち点2差に迫られてしまった、5位と6位のビジャレアル、ベティスに追い抜かれるような破目になったら…2011年にマンサーノ監督が解任されて以来、無縁になっていたはずのアトレティコ恒例、真冬のクライシスが再びやって来そうで、ちょっと怖いです。
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「90分間、100%の力を発揮」記録尽くめの大勝に満足のフリック監督…顔面蹴られ流血で交代のクバルシの無事も報告
バルセロナのハンジ・フリック監督が快勝したツルヴェナ・ズヴェズダ戦を振り返った。 バルセロナは6日、敵地で行われたチャンピオンズリーグ(CL)のリーグフェーズ第4節でツルヴェナ・ズヴェズダと対戦し、5-2で快勝した。 セルビア王者相手に立ち上がりから主導権を握ったバルセロナは、13分にDFイニゴ・マルティネスのゴールで先制に成功。その後、一時同点に追いつかれたが、前半終盤と後半序盤にFWロベルト・レヴァンドフスキが連続ゴール。さらに、FWハフィーニャと途中出場のMFフェルミン・ロペスのゴールによって突き放し、敵地でマニータの大勝となった。 また、この試合でレヴァンドフスキはバルセロナのCL通算700点目のメモリアルゴールを記録し、ヤング・ボーイズ戦(5-0)、バイエルン戦(4-1)に続く5-2の大勝は1959-60シーズン以来、64年ぶりとなるCLでの3試合連続4得点以上を記録する偉業となった。 同試合後、フリック監督は「90分間、我々は100%の力を発揮していた」とチームの戦いぶりを称えた。クラブ公式サイトが指揮官の会見コメントを伝えている。 「我々がやってきたこと、そして今やっていることすべてを大切に思っている」 「ボールを持ってとてもうまくプレーしていたが、プレッシャーをかけたり、守備もとてもうまくいっている。ツルヴェナ・ズヴェズダはプレーの仕方、守備の仕方を理解しており、簡単ではなかったが、素晴らしい試合だった」 「重要なのは勝つことだった。特にここでは、ヨーロッパのアウェイで勝つのは簡単ではないからだ。だからとてもうれしいよ。シーズンを通してこのリズムを維持し、自信を保てるよう願っている。簡単ではないが、我々は懸命に取り組んでいる。インターナショナルブレーク後も、この調子が続くことを願っている。チームは非常にうまくやっているし、彼らは素晴らしい。我々はそのように競争し続けなければならない」 この試合での2ゴールによって今季公式戦16試合19ゴールと圧巻の決定力を発揮し、個人としてもCL通算100ゴール達成へ王手をかけた絶好調の主砲については「レヴァンドフスキは野心家で、それがカギだ。彼は試合ごとに常にもっと上を目指している。それはめったに見られないことだ」と、36歳の向上心の高さを称賛。 さらに、1試合3アシストの活躍を見せたDFジュール・クンデについても、「その姿勢でチームに良い模範を示し、彼のプレーは素晴らしい」と同じく称賛の言葉を並べた。 結果・内容の充実に加え、主力のプレータイムもコントロールする完璧な試合となった一方、唯一の懸念材料は後半のゴール前の競り合いの際に相手選手に顔面を蹴られて流血したDFパウ・クバルシの状態だ。 その主力DFの状態について指揮官は、10針ほど縫う必要はあったものの、「(患部を)縫う必要はあったが、大丈夫だ」と、脳震とうによる体調不良といった大事には至らなかったと説明している。 これで公式戦7連勝を達成した絶好調のブラウグラナは、今週末のラ・リーガでMF久保建英を擁するレアル・ソシエダとのアウェイゲームに臨む。 2024.11.07 10:15 Thu2
クンデの3アシストから主砲レヴィ2発など大勝のバルセロナが公式戦7連勝!【CL】
チャンピオンズリーグ(CL)のリーグフェーズ第4節、ツルヴェナ・ズヴェズダvsバルセロナが6日にスタディオン・ライコ・ミティッチで行われ、アウェイのバルセロナが2-5で快勝した。 公式戦6連勝と絶好調のバルセロナは、CL連勝を目指してセルビア王者のホームに乗り込んだ。バイエルン、レアル・マドリー連破に直近ではエスパニョールとのダービーマッチに完勝したフリックのチームは、その試合から先発3人を変更。フォルト、バルデ、ダニ・オルモに代えてクンデ、マルティン、フレンキー・デ・ヨングを起用した。 開始直後にはエルシュニクがハイラインの背後を取ってゴールネットを揺らす場面も作ったが、これはオフサイドの判定。以降は戦前の予想通りにバルセロナが押し込む展開に。 すると13分、相手陣内中央左で得たFKの場面でキッカーのハフィーニャが絶妙なボールをゴール前のスペースへ落とすと、タイミング良く飛び込んだイニゴ・マルティネスが巧みなダイビングヘッドでゴール左隅に流し込んだ。 幸先よく先制に成功したアウェイチームは引き続き相手陣内でボールを動かしながらボックス付近でラミン・ヤマルやペドリ、レヴァンドフスキのコンビネーションで追加点を狙う。 一方、粘り強く守るものの、なかなか攻撃に出られないツルヴェナ・ズヴェズダだったが、この試合のファーストシュートをゴールに結びつけた。27分、中盤でのボール奪取から中央で細かいパス交換を見せると、クルニッチのスルーパスに抜け出したサイラスが冷静にボックス内でのGKとの一対一をチップキックで制した。 一瞬の隙を突かれてハイラインを攻略されたバルセロナは、勢いづいたホームチームに球際で互角に持ち込まれると、以降しばらくは押し返される。それでも、幾つかのカウンターからのピンチを凌ぐと、ハーフタイムにかけて押し込む展開に。 そして、43分には右サイドでの崩しからボックス中央でゴールを背にしたペドリの落としに反応したハフィーニャが狙いすました左足ダイレクトシュート。これは惜しくも右ポストを叩いたが、こぼれ球にいち早く詰めたレヴァンドフスキが左足でタップインした。 一度は追いつかれたものの、勝ち越して後半を迎えたバルセロナ。開始直後にはハフィーニャの絶妙なダイアゴナルランからの折り返しをゴール前で受けたレヴァンドフスキに絶好機も、右隅を狙ったシュートは枠を外れる。 それでも、直後の53分にはヤマルの長い距離の持ち上がりから転じたカウンターで右サイド深くのクンデの絶妙なクロスにファーで反応したレヴァンドフスキが冷静に太ももで押し込んでこの試合2点目を奪取。続く55分には再び右サイド深くに侵攻したクンデからマイナスのパスを受けたハフィーニャがペナルティアーク付近から左足のグラウンダーシュートをゴール右隅に突き刺した。 この連続ゴールで勝負を決めたバルセロナはハフィーニャとペドリを下げてフェルミン・ロペス、ダニ・オルモを同時投入。また、ゴール前の競り合いでスパイッチに顔面を蹴られたクバルシの負傷のタイミングでドミンゲス、ガビをピッチに送り出した。 以降は危なげないゲームコントロールを見せると、76分には三度のクンデでのクロスからフェルミンがダメ押しの5点目を奪った。 その後、ミルソンにゴラッソを決められて2失点目こそ喫したものの、最後まで6点目に迫るなど試合を支配したバルセロナが敵地で2-5の大勝。絶好調のブラウグラナが公式戦7連勝を達成している。 ツルヴェナ・ズヴェズダ 2-5 バルセロナ 【ツルヴェナ・ズヴェズダ】 サイラス・カトンパ・ムヴァンパ(前27) ファリシオ・ミルソン(後39) 【バルセロナ】 イニゴ・マルティネス(前13) ロベルト・レヴァンドフスキ(前43、後8) ハフィーニャ(後10) フェルミン・ロペス(後31) 2024.11.07 07:03 Thu3
【エル・クラシコ プレビュー】今季最初の伝統の一戦…絶好調の新生バルサが直近4連敗中の王者マドリーに挑む
ラ・リーガ第11節、レアル・マドリーvsバルセロナが、日本時間26日28:00にサンティアゴ・ベルナベウでキックオフされる。開幕から共に好スタートを切ったマドリードとカタルーニャの両雄が3ポイント差で激突する今季最初の伝統の一戦だ。 開幕から7勝3分けの無敗で2位に位置するマドリーは前節、難敵セルタとのアウェイゲームをムバッペ、ヴィニシウスの両エースによるゴールで2-1の勝利。セルタの決定力次第では取りこぼしの可能性もあったが、持ち味の勝負強さを発揮した。 続くチャンピオンズリーグ(CL)では昨シーズン決勝のリターンマッチとなったドルトムント戦で圧巻のレモンターダを達成。前半を2点ビハインドで終えてリール戦に続く連敗も頭をよぎったが、後半一気にギアを上げると、ヴィニシウスの圧巻トリプレーテにルーカス・バスケスの決勝点などで5-2の逆転勝利。まさにベルナベウ劇場というど派手な内容で、公式戦3連勝を達成。ホーム開催の伝統の一戦に弾みを付けた。 一方、大幅ターンオーバーの影響でオサスナに初黒星を喫したものの、ここまで9勝1敗で首位に立つバルセロナ。前節はホームでセビージャと対戦し、レヴァンドフスキとパブロ・トーレのドブレーテ共演によって5-1のマニータの圧勝。続くCLでは直近6戦全敗だった指揮官ハンジ・フリックの古巣であり、天敵のバイエルン相手に新体制初のビッグマッチで、4-1の快勝。その真価を示した。 ハフィーニャの開始1分の電光石火弾の後は押し込まれて同点ゴールを奪われたが、レヴァンドフスキの恩返しゴールで勝ち越し。さらに、ハフィーニャが2ゴールを重ねてトリプレーテ達成。以降は危なげないゲームクローズでブンデスリーガ首位チームにこれまでの屈辱を晴らす会心の勝利。公式戦4連勝で敵地へ乗り込むことになった。 なお、昨シーズンのリーグ戦2度の対戦はいずれもベリンガムの後半最終盤のゴールが決勝点となり、エル・ブランコがシーズンダブルを達成。また、スーペル・コパ・デ・エスパーニャ決勝、一昨季コパ・デル・レイの対戦を含めて今回のホームチームが4連勝中だ。ホームアドバンテージを含めマドリー優位と見られるが、新生バルサはバイエルン撃破に続き連敗中の宿敵に雪辱を果たせるか。 ◆レアル・マドリー◆ 【4-4-2】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/get20241025_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ルニン DF:ルーカス・バスケス、ミリトン、リュディガー、メンディ MF:バルベルデ、チュアメニ、カマヴィンガ、ベリンガム FW:ムバッペ、ヴィニシウス 負傷者:GKクルトワ、DFアラバ、カルバハル、FWロドリゴ 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者はアラバとカルバハルの長期離脱組に加え、ドルトムント戦で負傷した守護神クルトワ、ロドリゴが欠場となる。 システムは[4-4-2(4-3-1-2)]と[4-3-3(4-2-3-1)]の両方の可能性があるが、バルベルデとベリンガムをサイドハーフに配置する前者の採用を予想。スタメンでは百戦錬磨のモドリッチをカマヴィンガに代えてスタートから起用するプランも想定される。 ◆バルセロナ◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/get20241025_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ペーニャ DF:クンデ、クバルシ、イニゴ・マルティネス、バルデ MF:カサド、ペドリ MF:ヤマル、フェルミン、ハフィーニャ FW:レヴァンドフスキ 負傷者:GKテア・シュテーゲン、DFアラウホ、クリステンセン、エリック・ガルシア、MFベルナル、FWフェラン・トーレス 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関しては長期離脱組に加え、軽傷を抱えるエリック・ガルシアに欠場の可能性がある。 スタメンに関してはバイエルンと同じメンバーの継続を予想。ただ、負傷者が続々と復帰した中盤ではダニ・オルモ、フレンキー・デ・ヨング、ガビといった選手たちのスタメン復帰もオプションにある。 ★注目選手 ◆レアル・マドリー:FWキリアン・ムバッペ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/get20241025_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 初のクラシコで新エースストライカーとして存在感示せるか。昨季2度の決定的な仕事を見せたベリンガム、絶好調のヴィニシウス、中盤のダイナモであるバルベルデがキーマンであることは間違いないが、開幕から良くも悪くも大きな注目を浴びるフランス代表FWを注目選手だ。 パリ・サンジェルマンから鳴り物入りでの加入となった新天地では、ここまで13試合8ゴール2アシストと上々の数字を残す。一方で守備意識の低さや消えている時間の多さ、利己的なプレーに、代表やプライベートの問題などで批判も招いている25歳FW。超高額のサラリーやコミッションを鑑みれば、目の肥えたマドリディスタの評価は現状トントンといったところか。したがって、今回の大一番では首位チーム相手の決定的な仕事で信頼を勝ち取りたい。 PSG時代の通算4度の対戦では初対戦時のハットトリックに、昨季CL準々決勝2ndレグでの2ゴールなど6ゴールを挙げる活躍を見せており、スピードやアジリティで確実に上回れる相手センターバックコンビとハイライン守備との相性も悪くなく、攻撃では決定的な仕事ができるはずだ。一方で、守備陣の相次ぐ離脱で打ち合いが濃厚な試合展開の中で後方からの球出しに優れる相手に守備面でどれだけハードワークできるかも勝敗のポイントになる。 ◆バルセロナ:FWハフィーニャ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/get20241025_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 新生ブラウグラナで完全覚醒。得点ランキング独走の主砲レヴァンドフスキに、新エースのラミン・ヤマル、ヴィニシウスやムバッペと対峙するディフェンスラインの要であるクンデのパフォーマンスも重要となるが、やはり直近のバイエルン戦で強烈なインパクトを残したブラジル代表FWを注目選手に推したい。 加入2シーズンで前線の主力を担ってきたが、ラ・ロハでの猛威を振るったヤマルとの両翼をクラブでも結成すべくFWニコ・ウィリアムズの獲得が取り沙汰された今夏は換金対象として売却の可能性が報じられた27歳FW。しかし、クラブの財政事情もあってニコ獲得に失敗したことで、開幕からレギュラーポジションを確保。すると、ここまで公式戦13試合9ゴール8アシストとレヴァンドフスキ、ヤマルと共に強力攻撃陣の核として抜群の存在感を放つ。 新指揮官の下では左ウイングに加え、トップ下やインテリオールと複数の役割を与えられる中、ボールのオン・オフの両方で持ち味の攻撃センスを遺憾なく発揮。さらに、組み立てや守備の貢献度も高く、リーズで師事したビエルサに続きフリックという最高の理解者を得た印象だ。 バイエルン戦ではトリプレーテの活躍もさることながら、ゲームキャプテンとしても若手を引っ張る頼もしいリーダーシップも示しており、高いモチベーションで臨む今季初のクラシコではキープレーヤーの一人として決定的な仕事を果たしてくれそうだ。 2024.10.26 14:00 Sat4
弟分たちは頑張ったのに…/原ゆみこのマドリッド
「大人気ないというか何と言うか」そんな風に私が呆れていたのは月曜日、お昼のニュースでレアル・マドリーがバロンドール表彰式をボイコット。バルデベバス(バラハス空港の近く)での練習後、ペレス会長を筆頭に男子バロンドール候補30人リストに名のあるビニシウス、ベリンガム、バルベルデ、リュディガー、カルバハル、エムバペ、最優秀監督候補のアンチェロッティ監督、コパ(若手最優秀賞)候補のギュレル、ヤシン(最優秀GK賞)候補のルニンら、大所帯でパリにチャーター便で乗り込む予定だったのを急遽、キャンセルしたという報を知った時のことでした。 いやあ、今年のバロンドールに関しては、何故か先週中にはビニシウスに確定という流れになっていて、はて、表彰式当日までわからないんじゃなかったのかと、私も不思議に思っていたんですけどね。とはいえ、スペインのマスコミ全てがそう言っているのだから、きっと何か理由があるんだろうと、深くは考えなかったところ、いよいよ当日になって、ビニシウスではなく、ロドリ(マンチェスター・シティ)が本命という情報が。それで同僚のカルバハルならともかく、他チームの選手を選ばれたことに憤慨したクラブが式典のドタキャンを決定したらしいんですが、いや、少し前なら、メッシ(インテル・マイアアミ)とクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)が会場で、並んで発表を待っている光景が普通じゃなかった? おかげで夜の表彰式では、マドリーが選ばれた最優秀チーム賞、アンチェロッティ監督が選ばれた最優秀監督賞を誰もステージで受け取る者がいないという、前代未聞の光景が繰り広げられることになったんですが、まあ、そんなことはともかく、今はマドリッド勢の弟分たちは大健闘、兄貴分らは情けなかったリーガ11節の結果をお伝えしていかないと。先週末はホームゲーム集中ターンに当たったため、私も土日と出動することになったんですが、最初に向かったのはエスタディオ・バジェカス。 いやあ、それがいきなり波乱の展開で、他の弟分に比べると、上の方にいるラージョがアラベスを迎えたこの試合、前半22分にトニ・マルティネスをハードなタックルで倒して、イエローカードをもらったCBムミンが、最悪なことに、VAR(ビデオ審判)判定でカード色が変わり、退場させられてしまうという逆境に襲われことに。それでもイニゴ・ペレス監督は代わりのCBを入れず、ボランチのバレンティンを下げて対応していたんですが、相手のアラベスはここ4連敗と絶不調中でしたからね。 GKバタジャのparadon(パラドン/スーパーセーブ)などで何とか、後半30分過ぎまで0-0をキープしたところ、何と交代出場組のエンバルバが同グンバウにパスを送り、彼のエリア前からのシュートがゴールバーを直撃。落ちて来たボールがGKシベラの身体に当たり、ゴールになってくれるとは、こんなラッキーなことがあってもいい? そのまましっかり1-0をキープして、念願の今季ホーム2勝目を手に入れ、ファンと「Vida de pirata(ビダ・デ・ピラータ/海賊人生)」を歌って、久々にお祝いすることができたラージョは、いえ、順位は9位と変わらなかったんですけどね。5~7位のヨーロッパ大会出場圏順位まで、勝ち点2差と急接近。イニゴ・ペレス監督は、「Yo intento no mirar la clasificación, la puntuación. 40, 43 es el objetivo/ジョ・インテントー・ノー・ミラール・クラシフィカシオン。クアレンタ、クアレテタイトレス・エス・エル・オブヘティボ(自分は順位表を見ないようにしている。40、43ポイントが目標だ)」とあくまで、残留確定優先を強調していたものの、これでまた、バジェカスのファンの夢も大きく膨らむ? ええ、下を見る必要がないおかげで、今週から始まるコパ・デル・レイ1回戦、火曜のビジャムリエル(地方1部リーグ)戦でも余裕で、これまであまりプレーしていないハメス・ロドリゲスやトレホ、そして未だに出場していないRdT(ラウール・デ・トマス)らを試すことができますし、土曜のアウェイゲーム、ビジャレアル戦にも自信を持って挑めるかと。おかげでその日は私も、クラシコ(伝統の一戦)の予想記事では、僅かにマドリー優勢の意見が多かったのもあって、気分を高揚させたまま、サンティアゴ・ベルナベウに向かったところ…。 うーん、先週火曜のCLドルトムント戦に続き、今度はスタンド全面がモザイクで覆われて始まった試合だったんですけどね。序盤から、勢いよく攻めていくホームチームにいつゴールが入るか、スタンドも期待でウズウズしていたんですが、それがあれ?となってきたのは、15分にGKイニャキ・ヘニャに止められたベリンガムのシュートや19分にビニシウスが外したシュートがオフサイドだったとわかった頃からだったでしょうか。極め付きは31分で、ルーカス・バスケスのパスから、とうとうエムバペがゴールをゲット。自慢の音響装置と天井吊り下げ360度大型スクリーンで大々的に祝った後、VAR通信により、これもオフサイドでスコアに上がらないって、どういうこと? 要はバルサのフリック監督の作戦にはまってしまったんですよ。ええ、後でイニゴ・マルティネスも「el Madrid lo que tiene bueno es la contra... Hemos estado bien tirando la línea/エル・マドリッド・ロ・ケ・ティエネ・ブエノ・エス・ラ・コントラ…エモス・エスタードー・ビエン・ティランドー・ラ・リネア(マドリーの長所はカウンター…ウチは上手く守備ラインを引くことができた)」と言っていたんですけどね。最初からかなり高い位置にいたバルサのDFたちによる完璧なオフサイドトラップにしてやられ、マドリーはこの試合、オフサイドを12回も犯すことに。うち8回がエムバペのものとなると、ラジオの実況や解説がこぞって、「モラタ化している」と嘆いていたのも納得ですが、いや、モラタだって、1試合にここまでのオフサイドはしませんって。 ただ、それで点が取れないだけならば、まだ良かったものの、デ・ヨングが入った後半にはバルサの主砲が爆発。そう、9分にはカサドーがセンターサークスから出したスルーパスに抜け出し、レバンドフスキがエリア前からGKルニンを破ると、その2分後にも今度はバルデのクロスをミリトンとリュディガーの間で悠々ヘッドして、2点目をゲットされていてはねえ。ようやくアンチェロッティ監督がチュアメニを下げ、モドリッチを入れた後の21分に決まったエムバペのゴールはまたしてもオフサイドでしたし、もしやレバンドフスキがそれから2度もエリア内からの絶好のチャンスに外していなければ、あっという間に大量得点差をつけられていた? ま、結局はそうなるんですけどね。ええ、この時点ではまだ、2点差を引っくり返したドルトムント戦の例も記憶に新しかったですし、ファンも決して希望は捨ててはおらず。それがようやく負傷の治ったブライムが投入された直後の32分にも、ラフィーニャからパスを受けたジャマルに決められてしまっては。これで3点差にしたバルサは、39分、今度はラフィーニャがvaselina(バセリーナ/ループシュート)で止めの4点目も追加と、これでは根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)を期待していたスタンドだって、どんどん空になっていきますって(最終結果0-4)。 うーん、確かにマドリーはドルトムント戦でGKクルトワが負傷し、ルニンと代わっていたというのもあるんですけどね。ただ、アンチェロッティ監督も「El problema es que cuando encajas dos goles arriesgas/エル・プロブレマ・エス・ケ・クアンドー・エンカハス・ドス・ゴーレス・アリエスガ(2失点して、危険を犯して攻めないといけないのが問題だった)。それをカウンターが得意なチーム相手にやると、普通より危ないのは当然だ」と言っていたように、4点も取られてしまったのは仕方ない面もあったかと。それより、失望させられたのはオフサイドでない時ですら、エムバペのシュートがことごとく、決まらなかったことの方。 加えて、ジャマルやラフィーニャのゴールに怒った1階席のファンが人種主義的野次を飛ばして問題になったり、ビニシウスはビニシウスで、manita(マニータ/5本指をヒラヒラさせて、5得点を自慢した)往時のカンテラーノの大先輩、ピケじゃあるまいし、残り3分に入ったガビが指で4-0という仕草をするのに激高。一気触発だったなんてこともありましたからね。幸い、それ以上の騒ぎは起こらず、バルサはベルナベウのロッカールームで宿敵相手の勝利を盛大に祝った後、あっさり帰って行ったんですが…はあ。 何せこれで、首位バルサとマドリーの勝ち点差は倍増して、6になってしまいましたからね。もちろん、アンチェロッティ監督は「Salimos muy bien de la última derrota en Liga en el derbi del año passado/サリモス・ムイ・ビエン・デ・ラ・ウルティマ・デロータ・エン・リーガ・エン・エル・エル・デルビ・デル・アーニョ・パサードー(ウチはリーガで負けた最後の試合、昨季のマドリーダービーから上手く立ち直った)。今も同じことをやるだけだ」とアトレティコに負けた後、ほぼ1年間の無敗を継続。リーガとCLのダブル優勝を遂げた経験から、決してサジは投げていないとはいえ、とにかく現在は負傷者もあって、守備陣が手薄ですからねえ。 未だにギャラクティコ補強のエムバペも上手く機能しているとは言えず、堅守で零封もできないとなると、ちょっと辛いものがありますが、とりあえず、1月にスペイン・スーパーカップがあるおかげで、コパ1回戦免除となる彼らは、今週はミッドウィークフリー。早いところ、ビニシウスのバロンドール落選ショックも乗り越えて、週末土曜のバレンシア戦に備えたいところですが、その先にはCL4節ミラン戦があるのもちょっと、ファンにとっては不安かもしれませんね。 そして翌日曜には午後2時のセルタ戦を見にブタルケに足を運んだんですが、ええ、前節の兄弟分ダービーではメトロポリターノでアトレティコに3-1の逆転負けと、気の毒な目に遭っていたレガネスでしたからね。ホームファンの前で面目躍如してくれるのを私も願っていたんですが、残念ながら、前半は大したことも起こらず、0-0で終了。でも、ボルハ・ヒメネス監督が先発したハラーとシセに代え、ミゲール・デ・ラ・フエンテとブラサナツを早くも後半9分、ピッチに送り出したのが功を奏したんです。 そう、14分にはミゲールがモリバスからボールを奪って上がると、ラバにパス。最後はディエゴ・ガルシアが決めて、昨季の1部昇格主力トリオで先制点を挙げてしまったから、ビックリしたの何のって。とりわけ、これが1部初ゴールとなるカンテラーノ(下部組織出身の選手)のディエゴにとっては嬉しい得点だったかと。おまけに37分には再び、ミゲールがエリア前までボールを運び、今度はブラサナツにラストパスを送ったところ、今年の1月に出戻りしたMFがクルリと1回転して、2点目を決めているとなれば、いくら前節のマドリー戦で出場停止だったイアゴ・アスパスが戻っているセルタでももうお手上げでは? 実際、レガネスはその5分後にもファン・クルスのクロスをキャプテンのセルヒオ・ゴンサレスがヘッドで決め、3-0のスコアでとうとう、こちらも今季ホーム2勝目を挙げたんですが、おかげで降格圏ギリギリだった順位が14位まで上昇したこと。いえ、まだ18位とは勝ち点差2しかないんですが、再昇格1年目の彼らにしてみれば、上々の部類の出だしですからね。今週は水曜にコパのルセナ(RFEF3部/実質5部)戦が入るとはいえ、この白星のおかげで、土曜のモンティリビでのジローナ戦にも勇気を持って挑めそうなのは有難いかと。 一方、日曜はお隣さんのヘタフェも続く時間帯にコリセウムでバレンシア戦となったんですが、いやあ、車で10分の距離は、車がないと遠くのメトロ駅まで歩いての30分以上になるんですよ。更にその後にはアトレティコのアウェイ戦も控えていたため、この日は梯子を遠慮した私だったんですが、ブタルケからセントロ(市内中心部)に戻り、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)に着く頃には嬉しいニュースが届くことに。いえ、ヒザの半月板損傷の重傷から復帰し、数試合出た後、また脚を痛めたエースのボルハ・マジョラルはこの日もお休みだったんですけどね。 おまけに彼らは前半36分、CKからバレネチェアに決められて、ずっと0-1と負けていたんですが、リードしてから、守りに徹していた相手を根気良く攻めていたのが報われて、前節ビジャレアル戦同様、起死回生のペナルティをゲット。ニヨムのパスがエリア内でカウフリエスの腕に当たったプレーがハンドとなり、再びアランバリがPKを決めて、土壇場で1-1の同点に追いつくとは偉いじゃないですか。そう、今は決定力のあるFWがいないヘタフェですからね。今は若いベルトゥやRMカスティージャからレネタル修行に来たアルバロ・ロドリゲスが成長するのを待ちつつ、昨季のサラ(スペイン人選手の得点王)が完全復帰してくれるのを祈るばかり。15位と降格圏とちょっと離れられたのを励みに、木曜のコパのマニセス(地方リーグ)、来週月曜のセルタ戦と乗り切っていくしかないかと。 そしてとうとう、アトレティコの恐怖のアウェイゲームが始まったんですが、いやあ、今節のベティス戦はもう、見慣れていたはずの私でも最高に酷く感じる試合だったんですよ。だってえ、開始4分にアブデのシュートをヒメネスがクリアしようとして、オウンゴールになってしまったのはともかく、それ以降のシメオネ監督のチームは完全崩壊としか言えないような状態に突入。それこそ、3度もパスが続かないどころか、レイニウドを始め、敵に目掛けてパスを出す選手が続出し、気がつくとベティスがシュートを撃っているって、もしかして先週、CLリール戦に負けてから、彼らはまったく練習してなかった? ただ、相手のベティスもアブデを始め、チミ・アビラ、ヒトール・ロッキもシュート精度が悪く、追加点が入らなかったのが救いだったんですが、後半頭から、シメオネ監督はレイニウドとギャラガーに代えて、ガランとセルロートを投入。するとようやく、フリアン・アルバレスも敵エリアに近づけるようになり、7分には強烈なシュートも放ったものの、GKルイ・シウバに弾かれてしまっては。それどころか、19分にはアブデとフォルナルスのシュートが連続してゴールバーを叩いた後、フォルナルスの頭の位置まで足を上げてクリアしたガランにペナルティの笛が吹かれ、ドッキリさせられるなんてことも。 その時はVARが味方してくれて、PK献上には至らなかったんですが、その後入ったコレアのシュートも複数回、ゴール枠に嫌われてしまう始末。結局、オウンゴールの1点で負け、とうとう首位バルサとの差が勝ち点10になってしまったとなれば、もう今季のリーガは終わった?いやもう、この惨状には「El entrenador no ha logrado dar a los jugadores lo que necesitaban para este Partido/エル・エントレナドール・ノー・ア・ログラードー・ダル・ア・ロス・フガドーレス・ロ・ケ・ネセシタバン・パラ・エステ・パルティードー(監督がこの試合で選手たちに必要なことを伝えられなかった)」とシメオネ監督も俯くばかりだったんですけどね。 とはいえ、ボールをキープするエネルギーもない選手たちをどう指導したらいいかなんて、誰にもわかりませんし、大体がして、昨季から続いているアウェイ弱者状態をまったく改善できないとなると、もう手の施しようがないような。ええ、今週木曜のコパ1回戦も相手は地方リーグのビックとはいえ、アウェイですしね。ここで呆気なく敗退して、CLリーグフェーズも年内に敗退確定。更には日曜のラス・パルマス戦でも今ではもう、難攻不落とは言えなくなったメトロポリターノで負けて、勝ち点2差に迫られてしまった、5位と6位のビジャレアル、ベティスに追い抜かれるような破目になったら…2011年にマンサーノ監督が解任されて以来、無縁になっていたはずのアトレティコ恒例、真冬のクライシスが再びやって来そうで、ちょっと怖いです。 2024.10.29 19:00 Tue5
圧巻バルサが敵地での今季最初のクラシコに4発完勝! レヴィのドブレーテにヤマルがクラシコ最年少ゴール【ラ・リーガ】
ラ・リーガ第11節、レアル・マドリーvsバルセロナが26日にサンティアゴ・ベルナベウで行われ、アウェイのバルセロナが0-4で完勝した。 開幕から共に好スタートを切ったマドリードとカタルーニャの両雄が3ポイント差で激突する今季最初の伝統の一戦。 開幕から7勝3分けの無敗で2位に位置するマドリーは前節、難敵セルタとのアウェイゲームを2-1の勝利。続くチャンピオンズリーグ(CL)では昨シーズン決勝のリターンマッチとなったドルトムント戦で圧巻のレモンターダを達成。前半を2点ビハインドで終えるもヴィニシウスの圧巻トリプレーテの活躍などで5-2の逆転勝利。まさにベルナベウ劇場というど派手な内容で、公式戦3連勝を達成。ホーム開催の伝統の一戦に弾みを付けた。アンチェロッティ監督はそのドルトムント戦から先発3人を変更。負傷のクルトワとロドリゴに代えてルニン、チュアメニを起用し、モドリッチに代えてカマヴィンガを起用した。 一方、ここまで9勝1敗で首位に立つバルセロナは前節、セビージャ相手に5-1のマニータの圧勝。続くCLでは直近6戦全敗だった指揮官の古巣であり、天敵のバイエルン相手に新体制初のビッグマッチを、ハフィーニャのトリプレーテての活躍などで4-1の快勝。公式戦4連勝で敵地へ乗り込むことになった。フリック監督は自身初のクラシコへバイエルン戦と全く同じスタメンを採用。最前線にレヴァンドフスキ、2列目にラミン・ヤマル、フェルミン・ロペス、ハフィーニャが並んだ。 中盤4枚の右にベリンガム、左にカマヴィンガを配置し、中3日の過密日程ながらキックオフ直後からハイプレスを仕掛ける、予想外の入りを見せたマドリー。ホームサポーターによる熱狂的な後押しも追い風に、押し込む入りを見せた。 バルセロナも徐々に硬さが取れて後方からの細かい繋ぎで前進する場面を作り出すと、13分にはレヴァンドフスキのスルーパスに抜け出したヤマルに決定機が訪れるが、やや焦って放ったシュートはGKルニンに難なくキャッチされる。 以降は互いに球際、切り替えを強く意識したカウンターからチャンスを窺いつつ、マドリーはこの試合でも強気なライン設定を変えない相手のハイラインを執拗に狙い、再三のオフサイドにも焦れることなく愚直な攻めを見せる。30分にはルーカス・バスケスのスルーパスに抜け出したムバッペが絶妙なループシュートでゴールネットを揺らすが、ここはVARの介入後にオフサイドの判定で取り消しとなった。 対するバルセロナは、要所でマドリーのプレスを剥がして局面を打開すると、好調のハフィーニャやペドリがミドルレンジのシュートで際どいシーンを作り出した。 ボール保持率とシュート数はバルセロナが上回るも、シュート1本とは思えない攻撃の迫力を見せたマドリーがやや優勢だった前半はゴールレスで終了した。 迎えた後半、先に動いたのはバルセロナ。フェルミンを下げてフレンキー・デ・ヨングをハーフタイム明けに投入し、ペドリをトップ下に1列上げた。 後半も一進一退で進んでいくが、バルセロナの頼れる主砲が均衡を破る決定的な仕事を果たす。54分、中盤でのリスタートからハーフウェイライン付近まで縦に運んだカサドがマドリーの2つのラインを一気に壊す絶妙なスルーパスを供給。これを足元に収めたレヴァンドフスキがボックス内まで運んでゴール右下隅へ丁寧なシュートを流し込んだ。 さらに、畳みかけるアウェイチームは直後の56分、ハフィーニャとのパス交換でデ・ヨングが絶妙な浮き球のワンタッチパスを左サイドの背後へ落とすと、これに抜け出したバルデが丁寧に上げたクロスをゴール前で2センターバックの間に入ってフリーとなったレヴァンドフスキがゴール右隅へヘディングシュートを突き刺し、2試合連続のドブレーテを達成した。 ホームでまさかの2点ビハインドを背負ったマドリーはすぐさま反撃を開始。61分、左サイドのカマヴィンガからの斜めのスルーパスに抜け出したムバッペに決定機が訪れるが、右足のシュートはGKペーニャの好守に阻まれる。この直後にはチュアメニを下げてモドリッチをピッチに送り出した。 一方、バルセロナは1枚カードをもらっていたカサドを下げてダニ・オルモを65分に投入。そのスペイン代表MFが早速攻撃に絡むと、ボックス内のレヴァンドフスキに続けて決定機が訪れるが、トリプレーテのチャンスをモノにできず。 以降はよりオープンな展開になるが、ムバッペを筆頭にマドリーが仕留め切れない中、バルセロナが決定力の差を見せつける。77分、鮮やかなカウンターからハフィーニャのラストパスに抜け出したヤマルがボックス右からニア上を射抜く右足シュートを突き刺し、17歳106日でのクラシコ最年少ゴールを記録する。 さらに、84分にはルーカス・バスケスとの駆け引きを制してイニゴ・マルティネスのロングフィードに抜け出したハフィーニャがそのままボックス内に持ち込むと、最後は飛び出したGKルニンの寸前で絶妙な右足ループシュートを流し込んだ。 この連続ゴールで試合の大勢が決した中、何とか一矢報いたいマドリーだったが、攻守ともに高い集中力を示したバルセロナ相手にマニータの屈辱を回避するのが精いっぱいだった。 この結果、敵地でのクラシコで圧巻の完勝を収めたバルセロナがマドリーに今季リーグ戦初黒星を与え、クラシコでの連敗を「4」でストップした。 レアル・マドリー 0-4 バルセロナ 【バルセロナ】 ロベルト・レヴァンドフスキ(後9、後11) ラミン・ヤマル(後32) ハフィーニャ(後39) <span class="paragraph-title">【動画】レヴィにヤマル、ハフィーニャのゴール!</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr">レヴァンドフスキ<br>絶妙な抜け出しから<br>シーズン13ゴール目!<br><br>ラ・リーガ 第11節 <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%BC?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#レアル・マドリー</a> v <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%83%90%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%AD%E3%83%8A?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#バルセロナ</a><br><br><a href="https://t.co/RQUF2JreQA">https://t.co/RQUF2JreQA</a> <a href="https://t.co/Wn1oR0O0zP">pic.twitter.com/Wn1oR0O0zP</a></p>— U-NEXTフットボール (@UNEXT_football) <a href="https://twitter.com/UNEXT_football/status/1850271724056797674?ref_src=twsrc%5Etfw">October 26, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr">バルサの3点目はヤマル<br>17歳106日での<br>エル・クラシコ最年少ゴール達成<br><br>ラ・リーガ 第11節 <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%BC?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#レアル・マドリー</a> v <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%83%90%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%AD%E3%83%8A?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#バルセロナ</a><br><br><a href="https://t.co/RQUF2JreQA">https://t.co/RQUF2JreQA</a> <a href="https://t.co/IefSsrNrwE">pic.twitter.com/IefSsrNrwE</a></p>— U-NEXTフットボール (@UNEXT_football) <a href="https://twitter.com/UNEXT_football/status/1850277488792064082?ref_src=twsrc%5Etfw">October 26, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr">バルサ4点目は<br>絶好調のラフィーニャ<br><br>今シーズン初の<br>エル・クラシコはまさかの点差に・・・<br><br>ラ・リーガ 第11節 <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%BC?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#レアル・マドリー</a> v <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%83%90%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%AD%E3%83%8A?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#バルセロナ</a><br><br><a href="https://t.co/RQUF2JreQA">https://t.co/RQUF2JreQA</a> <a href="https://t.co/RPdy36Gdg3">pic.twitter.com/RPdy36Gdg3</a></p>— U-NEXTフットボール (@UNEXT_football) <a href="https://twitter.com/UNEXT_football/status/1850279631292948873?ref_src=twsrc%5Etfw">October 26, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.10.27 06:04 Sunバルセロナの人気記事ランキング
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攻守に躍動の久保建英がMOMの輝きで絶好調の古巣バルサを撃破! 会心のウノセロ勝利でリーグ連勝【ラ・リーガ】
ラ・リーガ第13節、レアル・ソシエダvsバルセロナが10日にレアレ・アレーナで行われ、ホームのソシエダが1-0で勝利した。なお、ソシエダのMF久保建英はフル出場した。 11位のソシエダは前節、久保のスーペルゴラッソなどでセビージャに2-0の快勝。2試合ぶりの白星を挙げた。しかし、ヨーロッパリーグ(EL)ではビクトリア・プルゼニとのアウェイゲームを後半終盤の失点によって1-2と競り負けた。チームとして主力クラスを起用しながらの敗戦によって、心身ともに厳しい状態で臨んだ中2日でのホームゲームでは先発3人を変更。ハビ・ロペス、セルヒオ・ゴメス、オスカールソンに代えてムニョス、ブライス・メンデス、ベッカーを起用。古巣対戦の久保は右ウイングに入った。 対する首位のバルセロナは前節、エスパニョールとのダービーをダニ・オルモのドブレーテの活躍で3-1の快勝。さらに、チャンピオンズリーグ(CL)のツルヴェナ・ズヴェズダ戦は5-2のマニータの圧勝。公式戦の連勝を「7」に更新した。さらなる連勝を狙ったこの一戦では先発2人を変更。マルティンと負傷でベンチ外のラミン・ヤマルに代えてバルデ、フェルミン・ロペスを起用した。 立ち上がりからアウェイのバルセロナがボールを握る展開に。13分にはフレンキー・デ・ヨングの中央突破からの縦パスからゴール前での混戦が生まれると、スベルディアのクリアミスに反応したレヴァンドフスキがボレーシュートでゴールネットを揺らす。だが、ここは際どいオフサイド判定によってノーゴールの判定となった。 VARに救われて失点を回避したソシエダは相手のハイラインを意識した攻撃でチャンスを窺う中で久保も足元での仕掛けに加え、オフ・ザ・ボールのランニングで変化を加えていく。徐々にボックス付近で仕掛けるシーンを作り出すと、30分にはボックス右でカットインから左足を振るが、枠を捉えたシュートはGKペーニャに正面で対応された。 ただ、この直後の33分には浮き球のボールを競ったスチッチのヘディングパスに反応した左サイドのベッカーがバランスを崩したDFクバルシを振り切ってゴール前に抜け出すと、右足の丁寧なシュートをゴール右隅に流し込んだ。 ハイラインを攻略したベッカーの今季初ゴールによって先制に成功したラ・レアルは、前がかるバルセロナの攻撃を受け止めながら、攻め残りの形を取る3トップの一角を起点に鋭いカウンターを仕掛けていく。 その形で幾度か際どいシーンを作り出すと、前半終了間際には久保の見事なドリブルでの打開から左サイドに抜け出したベッカーからの丁寧な折り返しをゴール前に走り込んだオヤルサバルが右足ワンタッチで合わすが、これは惜しくも枠の左へ外れた。 追加点こそ逃したものの、バルサ対策を施したラ・レアルのぺースで進んだ試合は1点差で後半へ。バルセロナは前半少し足を痛めていたデ・ヨングに代えてより攻撃的なダニ・オルモをハーフタイム明けに投入した。 一方、後半もアグレッシブな入りを見せたソシエダはファーストプレーで久保のダイレクトパスに抜け出したベッカーにいきなり決定機が訪れると、以降もオヤルサバル、ベッカーとボックス付近で際どいシュートをへなっていくが、GKペーニャの好守などに遭い、仕留め切れない。 何とか劣勢を凌いだバルセロナが徐々に攻勢を強めると、ソシエダベンチが60分過ぎに動く。一気に4枚替えを敢行し、前線は久保の相棒にオスカールソン、バレネチェアが入った。連戦も攻守に見事なハードワークを見せる久保が引き続き前線で違いを生み出す中、そのチャンスメークからブライス・メンデスらが追加点に迫る。さらに、73分には左CKのサインプレーから久保に決定機も、左足ボレーシュートは相手DFのブロックに遭う。 一方、後半もなかなか攻撃のギアが上がらないバルセロナはアンス・ファティ、ガビ、ビクトルと攻撃的なカードを切って最終盤の攻防に臨んだ。カサドを右サイドバックに配置するなどリスクを冒して前に出ると、アディショナルタイムはようやく完全に押し込む形に。だが、驚異的な粘りを見せたホームチームの堅守を最後までこじ開けられず。 マン・オブ・ザ・マッチに輝いた久保の活躍もあってバルセロナを今季初めて無得点に抑え込んで公式戦7連勝でストップした圧巻のラ・レアルが、ラ・リーガ連勝を達成した。 レアル・ソシエダ 1-0 バルセロナ 【レアル・ソシエダ】 シェラルド・ベッカー(前33) <span class="paragraph-title">【動画】ベッカーがバルサ撃破の値千金の決勝点!</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr">バルサの浅いラインをブレイクした<br>ベッカーの今季初ゴールで<br>レアル・ソシエダが先制<br><br>ラ・リーガ 第13節 <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%82%B7%E3%82%A8%E3%83%80?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#レアル・ソシエダ</a> v <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%83%90%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%AD%E3%83%8A?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#バルセロナ</a><br><br><a href="https://t.co/RQUF2JreQA">https://t.co/RQUF2JreQA</a> <a href="https://t.co/LFxFen9712">pic.twitter.com/LFxFen9712</a></p>— U-NEXTフットボール (@UNEXT_football) <a href="https://twitter.com/UNEXT_football/status/1855712434834849876?ref_src=twsrc%5Etfw">November 10, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.11.11 07:08 Mon2
「バルサ守備陣の頭痛の種」「右サイドで常に危険だった」 “再三違い”の久保建英に現地メディアの称賛相次ぐ
レアル・ソシエダの日本代表MF久保建英をスペインメディアが評価した。 ソシエダは10日のラ・リーガ第13節でバルセロナをホームに迎え撃ち、1-0で勝利。33分のシェラルド・ベッカーが決めたゴールによるリードを守り抜き、首位バルセロナ相手に今季リーグ戦初の連勝を達成した。 そんなソシエダを力強く引っ張ったのが右サイドで先発した久保。個人技を絡め、再三にわたって前線で違いを生み出し、この試合のマン・オブ・ザ・マッチにも輝いている。 スペイン『El Desmarque』は23歳レフティに対して、最高点となる9点のベッカーに次ぐ8点を付与。「試合を通して、クレの守備陣にとって頭痛の種だった」と寸評した。 星3つの最高評価をしたスペイン『マルカ』も「この日本人はセンセーショナルで、ボール扱いが素早く、決断も優れ、イマノル(・アルグアシル)のチームの勝利を決定的なモノにした」と評す。 そして、スペイン『ムンド・デポルティボ』も最高評価の星3つを受け、「右サイドで常に危険だった。ときに(アレハンドロ・)バルデを苦しめ、チームにとって最大のアドバンテージを見いだし、試合を完全に理解していた。素晴らしい仕事ぶり」と綴った。 北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のアウェイ連戦に臨む日本代表に向けても、弾みをつけての合流となりそうだ。 <span class="paragraph-title">【動画】久保建英が仕掛けでバルサ守備陣を翻弄!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="sc6Gy3p25jw";var video_start = 56;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.11.11 09:32 Mon3
「僕にとってはより厳しい…」ペドリがチャビ前体制とフリック体制のチーム内ルールの違いを明かす
バルセロナのスペイン代表MFペドリがクラブの懲戒制度について語った。スペイン『ムンド・デポルティボ』が伝えている。 ハンジ・フリック新監督の下でラ・リーガで首位、チャンピオンズリーグ(CL)でも直近は3試合連続4得点以上の大勝と絶好調のバルセロナ。 その好調のチームとともに中盤の要として存在感を示す背番号8は、スペインの有名な深夜トーク番組『Martinez and Hermanos』に出演し、クラブやチームメイトなど幾つかの興味深いエピソードを語った。 ラミン・ヤマルがサッカーゲームが不得意なことを暴露し、パウ・クバルシのインスタグラムアカウントをフォローしていないことを指摘され、番組中にフォローするなど和やかな雰囲気の中でペドリは、監督ごとに設定されるクラブの懲戒制度にも言及。 チャビ・エルナンデス前監督と、フリック監督のペナルティに関する違いについて語った。 「なぜ電話が鳴らなかったのか分からない。不在着信が何十件もあった。30秒で着替えて練習場に到着すると、リカバリーセッションのためにみんなが待っていてくれたんだけど、僕は恥ずかしさと申し訳なさでトマトのように真っ赤な顔だったよ」と、自身の遅刻エピソードを明かした23歳は、前体制では遅刻などの規律違反の際に罰金処分があったと説明。 「(罰金を)分単位で決める監督もいる。例えば、5分遅れると5000ユーロ。でもチャビの場合は、遅れたら5000ユーロで、次の遅れは2倍。以降も2倍になっていくし、4、5分遅れるだけでも大損だよ。罰金で得たお金はチームの食事代に充てられたり、通常は寄付されていたよ」 一方、ドイツ人指揮官は罰金を科さない代わりに、試合に出さないという、ある意味でより厳格なペナルティを設けているという。 「フリックの場合はそうではなく、遅刻したら試合に出してもらえない。僕にとっては、試合に出ないことの方が厳しいよ。それはアラベス戦でジュール・クンデに起こったことだよ」 そういった厳格なルールを設けるフリック監督だが、普段はそこまで堅物ではなく、友好的で、冗談も好きだと語っており、指揮官と良好な関係を築けているという。 2024.11.08 08:15 Fri4
「とても興奮している」今季ホーム2勝目は首位のバルサから! 久保建英が躍動のソシエダ、指揮官は「本当に見ていて楽しかった」
レアル・ソシエダのイマノル・アルグアシル監督が、バルセロナ戦を振り返った。スペイン『El Desmarque』が伝えた。 10日、ラ・リーガ第13節でソシエダはホームにバルセロナを迎えた。11勝1敗で首位を走るバルセロナと、4勝3分け5敗のソシエダ。久保建英は古巣対戦で先発出場を果たした中、今季ホームでわずか1勝のソシエダが奮闘する。 試合はバルセロナが主導権を握る展開となる中、序盤のロベルト・レヴァンドフスキのゴールがVARチェックの末に取り消し。ソシエダは久保を中心に徐々に攻め込むと、33分にシェラルド・ベッカーがネットを揺らして先制。久保は攻守にわたる活躍を見せてマン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)に選出。チームは1-0で勝利し、今季のホーム2勝目を記録した。 試合後、イマノル監督は首位チーム相手のチームのパフォーマンスを称え、ホームゲームでの勝利に満足感を示した。 「考えているというよりも、とても興奮している。でも、最後ではなく試合中にだ。我々の奮闘ぶりは本当に見ていて楽しかった。今日、もし引き分けか負けていたとしても、誇らしげに、落ち着いて、満足して帰っていただろう」 「当然のことだが、我々が望んでいたのは勝利だった。なぜなら選手もファンも、このような夜を過ごすのに値するからだ。最高のスタートではないことはわかっていたが、今日は選手もファンも全員が満足して帰っていくことを理解している。それが彼らがすべきことだ」 今シーズンはなかなか結果が出ない試合が続いたが、非常に大きな勝利を挙げたイマノル監督。この勝利は、今後好転するのに影響するだろうと語った。 「全ての試合が異なる。我々がやらなければならないことは、今日の試合はその瞬間、その経過を楽しむことだった。現時点でバルセロナがリバプールと並んで最も調子の良いチームであることを考えると、これは残酷だった」 「彼らはヨーロッパ各地から選手が来ており、時にはとても興奮し、とても幸せで、楽しんでいることに多くの価値がある。特にスタートが上手くいかなかったことが分かっていたので、こうした夜が必要だった。ホームで勝利を収めるのに苦労していた」 <span class="paragraph-title">【動画】久保建英がMOTMの活躍!ソシエダがホームでバルサを撃破!!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="sc6Gy3p25jw";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.11.11 12:15 Mon5