新境地に入った日本代表、5年目のチームが見せる9カ月の積み上げと選手の成長を感じたドイツ戦の完勝…そして監督は解任【日本代表コラム】

2023.09.10 23:30 Sun
Getty Images
日本戦でのドイツの恥ずかしい敗北」(ビルト)、「守備のミス、攻撃のアイデアなし」(キッカー)、「日本に大惨敗」(スカイ・スポーツ)。ドイツのメディアがドイツ代表の日本代表戦での敗戦を伝えた記事の見出しだ。カタール・ワールドカップ(W杯)の初戦で敗れた相手に、ホームでのリベンジを目指して戦ったが、結果は1-4の惨敗に終わってしまった。そして、ハンジ・フリック監督は10日に解任された。

日本の立場からすれば、かつてのW杯チャンピオンに対し、親善試合とはいえW杯の再現を目指して挑んだ。簡単な試合になるとは誰もが思っておらず、W杯の時のように行くと信じ切れた人もどれだけいたか怪しいところだ。
ただ、蓋を開けてみれば前半に押し込まれながらも伊東純也のゴールで先制すると、ドイツに攻め込まれて1失点を喫するも、すぐに上田綺世のゴールで逆転。後半はシステムを変えて[5-4-1]の形にすると、ボールポゼッションこそドイツに渡したが、決定機を作られることはほとんどなく、最終盤に浅野拓磨田中碧と連続ゴールを決めて4-1で完勝を収めた。

この結果は、世界でも驚かれることに。「危機は深刻化」(イギリス『ガーディアン』)、「ドイツに屈辱を与える」(ポルトガル『レコルド』)、「日本はフリックを崖から突き落とした」(スペイン『アス』)などと報じられた。
◆日本が見せた9カ月の進化

日本代表は森保一監督がW杯後も継続して指揮。史上初となる続投を掴み取ると、3月の2試合では勝利できなかったものの、6月の2試合で連勝。そしてドイツ戦を迎えた。

W杯を終え、2023年に入ってからの8カ月は、代表選手たちがそれぞれのクラブで大きく飛躍を遂げた。MF三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)、MF久保建英(レアル・ソシエダ)は日本人として1シーズンのリーグ最多ゴールを記録するとともに、チームを牽引してブライトンは6位でヨーロッパリーグ(EL)に、ソシエダは4位でチャンピオンズリーグ(CL)の出場権を獲得した。

また、FW上田綺世(フェイエノールト)は、W杯で悔しい思いをすると、セルクル・ブルージュでゴールを量産。22ゴールを記録して得点ランキング2位となり、今季はフェイエノールとへステップアップ。FW古橋亨梧(セルティック)は、リーグ得点王に輝き国内3冠に大貢献した。

そのほかにも高いパフォーマンスを見せていた選手たちの中では、MF鎌田大地がラツィオに、MF遠藤航がリバプール、FW中村航輔がスタッド・ランスと今夏の移籍市場でステップアップを果たす。また、移籍はなかったが多くの選手が様々なクラブからターゲットにされていた。

新シーズンに入っても選手たちの輝きは止まらず、三笘は1ゴール3アシスト、久保は3ゴール1アシスト、伊東は1ゴール1アシストを記録。代表合流前の試合では、鎌田と上田が移籍後初ゴール、浅野は2ゴールの活躍など、好調を維持してチームに合流した。

それぞれのクラブでの活躍が、そのままチームの勢いとなり、ドイツ代表撃破に繋がったことは言うまでもない。ここまで多くの選手がクラブで数字という結果を残して集まったことも、これまでではあまりないものだった。

◆積み上げたものの成果

もう1つは森保監督が4年間積み上げ、それをさらにレベルアップさせているという点だ。これまでの日本代表は最長でも4年で監督が交代。W杯が終われば、新たな選手の下でゼロからチームを作り、4年後の戦いを目指していた。

しかし、今の日本代表は5年目。加えて、森保監督がその前から見ていた、東京オリンピック世代の選手も多く、監督が求めるサッカーを長い期間プレーしている選手が多い。

日本代表歴は浅くとも、今のメンバーには東京五輪組が多く、監督のサッカーを理解するという時間が省けている。そのため、ブラッシュアップ、レベルアップという、今までに日本ができなかったゾーンに入っているのだ。

クラブではそれぞれが高いレベルのサッカーを経験し、チームメイト、リーグ戦、中にはヨーロッパの戦いで自身のプレーを磨き続けてきた。チームとしての進化、戦術の進化、そして選手の進化と3つが揃った結果が、ドイツ戦の快勝劇と言えるだろう。

◆攻から守、守から攻

森保監督が常に口にする「良い守備から良い攻撃」というものは、日本はしっかりと体現していたが、ドイツは全くと言っていいほどできていなかった。

前半から日本は前からプレスをかけてドイツのビルドアップを抑えに行く。センターバックの2人でボールを回しつつ、サイドバックとボランチが絡んで前進しようとするが、効果的なビルドアップはほとんどできず、中盤にボールを入れては、遠藤と守田英正(スポルティングCP)が寄せて封じることに。もう1つ前に入っても、板倉滉(ボルシアMG)、冨安健洋(アーセナル)の両センターバックが安定したパフォーマンスを見せた。

ドイツの選手たちも、三笘の突破や伊東の仕掛けは警戒していたが、それを打ち破ったのは最終ラインの選手。1点目、2点目ともにゴールの起点となったのは冨安の大きな展開となったパス。そして、どちらも右サイドバックの菅原由勢(AZ)のクロスからゴールが生まれた。守備でしっかりと対応しつつ、攻撃時には効果的なプレーを見せるという、まさに監督が求める形だったのではないだろうか。冨安の存在の大きさはゴールの起点となるパスだけでなく、カウンターで抜け出された時のシュートブロック、相手のパスカットなど攻守で感じさせられた。

そして特筆すべきは久保の活躍だ。後半途中から出場するも、ボールを保持するドイツの前にほとんど良さは出せていなかった。入ってから早い段階ではフィジカルコンタクトで負けてボールロストからカウンターを受けるが、自ら追い続けて完結させなかった。

極め付けは3点目のシーン。相手の横パスが弱くなると、パスを受けたロビン・ゴセンスのもたつきを予測した久保が猛然とプレス。慌てたゴセンスからボールを奪うと、そのまま独走。最後はGKマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンとの一対一で冷静にパスを選択し、浅野のゴールをアシストした。まさに守から攻という状況。ドイツの息の根を止めることとなった。

◆心配なドイツの状況

もちろん、上田が2回、浅野が1回とビッグチャンスを逃したという反省点もある。守備でも、相手が間で受けた時に中央に寄せ過ぎてしまい、失点に繋がったこともある。相手の精度が高ければ、違う結果になっていたこともあるだけに、まだまだ突き詰めていきたいところだ。

ただ、心配なのはドイツの状況。日本に敗れたことで親善試合3連敗。2023年の6試合でわずか1勝に終わっており、フリック監督へのプレッシャーがさらに高まることとなった。そして一夜明けての解任劇。2024年のユーロ開催国が決断し、12日のフランス代表戦は暫定体制で臨むこととなった。

ドイツは、3バックを試すなどし、選手も入れ替えてトライを続けている。他国はユーロ予選を戦っている中、親善試合が続くドイツとしては、2大会連続でW杯グループステージ敗退という屈辱をそろそろ止めなければいけない状況。改革に乗り出している。

しかし、結果が全く伴っておらず、選手もこれまでの主軸が多くいながら、パフォーマンスは落ちている。1つはGKマヌエル・ノイアーがいないということもあるだろう。ただ、W杯ではノイアーがいても敗れてしまった。これまで絶対的なストライカーがいたが、その選手たちがいなくなったということもあるかもしれない。ミロスラフ・クローゼマリオ・ゴメスと軸になるストライカーが今はいない。前線でボールが収まらないというのも要因の1つとも言えるだろう。

理由は1つではないだろうが、多くのことが重なり、確実に上手くいっていない。キャプテンでもあるMFイルカイ・ギュンドアンは日本戦後に「現時点で僕たちが十分ではないことは明らかだ。おそらく僕たちは、自分たちが実際よりも優れていると考えているのかもしれない」と、自分たちが過信し過ぎている可能性を指摘。副キャプテンのMFジョシュア・キミッヒは「僕たちには、彼らを苦しめる手段がほとんどなかった」、「後半は何もできなかった。僕たちはピッチ上で全くクオリティを発揮できていない。多くの不安が見て取れる」と語り、完敗を認めた。

ビッグセーブを見せたテア・シュテーゲンも「なぜ僕たちがチームとしてピッチ上でできないのか、今のチームとしての実力はどうなのか。僕には疑問だ」と、パフォーマンスが上がらないことで自分たちの実力にも疑念を抱いている。

世界でも屈指の強豪国として名を馳せてきたドイツ。日本に勝ちに行ったのにも関わらず、完璧にやり返されたことはショックも大きいはず。逆に日本は、この勝利を自信にし、世界の列強と渡り歩けるという気持ちで、更なるレベルアップを目指してもらいたい、

《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》

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森保ジャパン撃破のイラク代表に不安? ラ・リーガのカディスがヘスス・カサス監督引き抜きを画策か

カディスがイラク代表を率いるヘスス・カサス・ガルシア監督(50)の引き抜きを画策し始めたという。スペイン『Fichajes』が伝えている。 アジアカップ2023グループD第2節で日本代表を撃破したイラク代表。率いるのは2022年11月就任のスペイン人指揮官、ヘスス・カサス監督だ。 ヘスス・カサス監督にプロ選手キャリアはなく、2003年に29歳でカディスのユース指揮官を任されたところから指導者人生がスタート。カディスの技術部門、エイバルBの指揮官、エイバルの映像分析班などを経て、2010年に名門バルセロナへ。Bチームの分析班から始まり、スカウト、ファーストチームの分析班を歴任した。 その後はワトフォードとスペイン代表でアシスタントコーチを務めるなどしたのち、カディス時代以来となる監督業としてイラク代表へ。2026年ワールドカップ(W杯)アジア2次予選はここまでグループ2連勝としている。 そんなヘスス・カサス監督の“呼び戻し”を狙うカディス。ラ・リーガ18位と降格圏に沈むなか、20日にセルヒオ・ゴンサレス監督(47)を解任…現在コーチのマウリシオ・ペジェグリーノ氏が暫定指揮も、外部から新指揮官招へいということになれば、現イラク代表指揮官が有力候補の1人ということのようだ。 ただし、アジアカップ開催期間中ということもあり、いずれにしても、しばらくはペジェグリーノ氏がカディスで暫定指揮を執るとみられている。ヘスス・カサス監督はイラク代表での契約を2026年末まで残している。 2024.01.23 21:20 Tue
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アルガルベカップに臨むU-16日本代表が発表! 海外組ではベティスのDFバンデラ吉田健太が唯一選出

日本サッカー協会(JFA)は29日、U16アルガルベカップに臨む、U-16日本代表メンバーを発表した。 2月6日からポルトガルへと渡りアルガルベカップに臨むU-16日本代表。大会では、U-16ドイツ代表、U-16オランダ代表、U-16ポルトガル代表と対戦する。 廣山望監督が率いるU-16日本代表は、レアル・ベティスのDFバンデラ吉田健太(15)を海外組として唯一招集。その他、Jリーグクラブの下部組織所属の選手を中心に、浜松開誠館中学校のGK松浦迅ビエラ(15)を招集した。 また、トレーニングパートナーには4名が選ばれている。 ◆U-16日本代表メンバー GK 12.松浦迅ビエラ(浜松開誠館中学校) 1.松浦大翔(アルビレックス新潟U-15) DF 3.バンデラ吉田健太(レアルベティス/スペイン) 2.田中遥大(FC東京U-15深川) 18.オディケチソン太地(JFAアカデミー福島U-15EAST) 4.吉川晴翔(柏レイソルU-15) 17.大島琉空(VIVAIO船橋SC) 5.元砂晏翔仁ウデンバ(FCフレスカ神戸) 15.熊田佳斗(大宮アルディージャU15) MF 8.岩崎亮佑(横浜FCユース) 16.針生涼太(清水エスパルスユース) 7.野口蓮斗(サンフレッチェ広島F.Cユース) 14.神田泰斗(大宮アルディージャU15) 10.平島大悟(鹿島アントラーズジュニアユース) 19.姫野誠(ジェフユナイテッド市原・千葉U-15) 6.小川直澄(浦和レッズジュニアユース) FW 9.山田将弘(東京ヴェルディユース) 11.浅田大翔(横浜F・マリノスユース) 13.小林志紋(サンフレッチェ広島F.Cユース) 20.吉田湊海(FC多摩ジュニアユース) ◆トレーニングパートナー(国内のみ) 伊藤蒼空(鹿島学園高校) 木下永愛(鹿島学園高校) 佐藤桜久(柏レイソルU-15) 田中理久(FC東京U-15深川) 2024.01.29 19:30 Mon
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選手採点&寸評:イラク代表 2-1 日本代表【アジアカップ2023】

19日、アジアカップ2023グループD第2節のイラク代表vs日本代表がエデュケーション・シティ・スタジアムで行われ、日本は1-2で敗れた。 超WSの選手採点と寸評は以下の通り。 ▽日本代表採点[4-2-3-1] <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/fom20240119irq_jpn_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:0.9em;">©️超ワールドサッカー<hr></div> ※採点は10点満点。及第点は「5.5」、「0.5」刻みで評価 ※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし GK 23 鈴木彩艶 5.0 パンチングの選択を咎める必要はないが、結果的に2戦続けて弾いた先に相手選手が… DF 2 菅原由勢 4.5 前半総じて守備で手を焼いた。アハメド・ヤヒヤ・アル・ハッジャージに突破を許し、2失点目を献上。後半早々もあわやのシーン 4 板倉滉 5.0 相手FWとのバトルではそこまで劣っていたわけではないが、被先制時の距離間には疑問が残る 3 谷口彰悟 5.0 屈強なFW、スピードのあるアタッカーと、タイプの異なるイラク前線に後手を踏み、前半のみで交代 (→22 冨安健洋 5.5) 後半頭から出場。カウンターに苦しむ中でも、果敢な攻撃参加を披露 21 伊藤洋輝 5.0 攻め上がりの感覚は良かっただけに、クロスがどれか1つでも合えば…。2失点目はマーク付き切れず MF 5 守田英正 5.0 ポゼッション時に最終ラインまで落ちる必要なし。被先制時はボールの行方に気を取られ過ぎたか (→17 旗手怜央 6.0) 投入時の[4-3-3]へのシステム変更で、インサイドハーフに。劇的な変化は起こせなかったが、CKで遠藤のゴールをお膳立て 6 遠藤航 6.0 苦しい中で1点を返したヘディングはさすが。非はまったくないが、キャプテンとして失点の時間帯を受け止める必要があるか 8 南野拓実 5.0 立ち上がりの横パスミスから悪い流れに。流れての連携からは好機もあっただけに、戦術とはいえ中央へこだわり過ぎでは 20 久保建英 5.5 前半はトップ下、後半は右へ。キープ力、ドリブルで輝きを放つも、チーム全体の組み立て難でボールタッチは限定的 (→10 堂安律 5.5) 投入直後の直接FKは惜しかったが、流れを変えるまでには至らず。後半ATのフィニッシュは枠に飛ばしたかった 14 伊東純也 6.0 相変わらずのキレ。右でも左でも相手の脅威に (→25 前田大然 5.5) 83分のヘディングは枠を捉えられず。相手が引いた状況では得意のスピードを生かす場面がない FW 11 浅野琢磨 5.0 32分のシュート選択が後に響くことに…後半もPKをもらえず見せ場少なく交代 (→9 上田綺世 5.0) 相手が引いて構えたこともあり、プレー機会そのものが乏しかった 監督 森保一 4.5 終始相手にペースを握られ、交代策も機能せず。完敗といっていい内容で連勝は「10」でストップ ★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ! ヘスス・カサス・ガルシア監督(イラク) 先発起用のアイメン・フセインが殊勲の2ゴール。序盤の攻勢で先制パンチを浴びせ、後半途中からは5バック変更と、メッセージ性のある交代策を含めてプラン完遂。最後は追い込まれたが選手たちは大声援を受けてやり切った。 イラク代表 2-1 日本代表 【イラク】 アイメン・フセイン(5分、45+4分) 【日本】 遠藤航(90+3分) <span class="paragraph-title">【動画】遠藤航がCKをヘッドで合わせ一矢報いる…</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr">/<br>キャプテンの一発で望みをつなぐ<a href="https://twitter.com/hashtag/daihyo?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#daihyo</a> <a href="https://t.co/1cmF6VoWfL">pic.twitter.com/1cmF6VoWfL</a></p>&mdash; DAZN Japan (@DAZN_JPN) <a href="https://twitter.com/DAZN_JPN/status/1748336997234589702?ref_src=twsrc%5Etfw">January 19, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.01.19 23:10 Fri
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「素晴らしいムービーありがとう」W杯の熱量そのままに!開幕へ向けたJリーグのPVが大反響「四年後じゃない。二ヶ月後だ」

ワールドカップ(W杯)の熱気を冷ましてしまうのはもったいない。 日本代表の活躍も記憶に新しいカタールW杯はアルゼンチン代表の優勝で閉幕したが、サッカーファンにはとっては高校サッカー、インカレ、皇后杯など、まだまだイベントが続く。 23日には来季のJリーグ開幕節の日程も発表に。さらにJリーグは翌日、公式SNSで開幕へ向けたプロモーションビデオを公開した。 各W杯戦士がJリーグチームに在籍していた際の懐かしいユニフォームをファンが着用し、試合を注視。さらに当時の映像に加え、ラストにはサプライズも盛り込まれてる。 「Jリーグから巣立った選手たちが、カタールで戦っていた。」 「祭りが終わって、もうすぐ日常が始まる。」 「次の主役たちは、たぶん、私たちの日常の中にいる。もしかしたら、いつものスタジアムのピッチに。」 「また、ここから始めよう。」 「四年後じゃない。二ヶ月後だ。」 「2023年2月17日、Jリーグ開幕。」 近年では新卒で海外挑戦をする選手や海外クラブの育成組織へ加入するプレーヤーも増加しているが、カタールW杯を戦った日本代表26選手は全員がJリーグ経験者。中にはJ3でのプレー経験を持つ選手もいる。 過去から未来へとつながる映像には、ファンからも「素晴らしいムービーありがとうございます」、「感動したわ」、「泣かせますやん」、「2ヶ月後とか待ちきれないな」などの声が届けられたほか、現役選手やOBからも大きな反響が寄せられている。 <span class="paragraph-title">【動画】Jリーグ開幕へ向けた煽りPV</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="A32xw6cPO3w";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2022.12.24 15:50 Sat
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「おめでとう」優勝した日本を祝福するウズベキスタン指揮官、ゴールが奪えなかったことを悔やむ「チャンスをものにできなかった」

U-23ウズベキスタン代表のティムル・カパーゼ監督が、U-23日本代表戦を振り返った。アジアサッカー連盟(AFC)公式サイトが伝えた。 3日、AFC U23アジアカップの決勝が行われ、ウズベキスタンは日本と対戦した。 史上初となるオリンピック出場を決めたウズベキスタン。2年前の前回大会に続いて決勝に進出し、前回味わった悔しさを晴らしたい一戦となった。 2年前は準決勝で日本と対戦して勝利していた中、前半から積極的にシュートを放ち、日本ゴールを脅かすものの、得点は生まれない。 後半に入り、日本に押し返される時間帯もあった中、徐々にオープンな展開となり盛り返すことに成功。それでもこの試合はゴールが遠く、延長戦行きかと思われた。 しかし、後半アディショナルタイムに失点。今大会初めてゴールを奪われるも、その後にPKを獲得。千載一遇のチャンスを得たが、ウマラリ・ラフモナリエフのシュートはGK小久保玲央ブライアンにセーブされ万事休す。そのまま1-0で敗れ、2大会連続の準優勝となった。 カパーゼ監督は見事に優勝した日本に対し「おめでとうと言いたい」と祝福。試合については「本当に痛ましい結果だった。試合中にチャンスはあったし、PKで得点できていたかもしれない」と語り、優勝を逃したことを残念がった。 「我々はこのトーナメントに勝つことを目指していたが、選手たちは非常に良いプレーをしたと言わざるを得ない」 「前半は非常にチャレンジングだったが、後半はチャンスをものにすることができなかった」 準決勝ではU-23インドネシア代表相手に勝利し、悲願のオリンピック出場を果たしたが、海外クラブ所属のDFアブドゥコディル・クサノフ(RCランス)、MFアボスベク・ファイズラエフ(CSKAモスクワ)、MFホジマト・エルキノフ(アル・ワフダ)の海外組3選手は約束通り決勝前にチームを離れることとなっていた。 主軸が不在だった中での決勝。「海外でもっと選手がプレーすれば、よりできるかもしれない。もちろん、我々はここにいる選手たちが優れていると思っているし、今日も良いプレーができた」と語り、手元にいる国内組の選手も優れていると強調した。 いよいよ2カ月半後にはパリ五輪がスタート。ウズベキスタンとして初のオリンピックに向け、準備をしていくとした。 「今日から準備を始めるが、この大会も助けになった」 「我々は数日以内に対戦相手の分析をスタートさせ、今後のFIFAのスケジュールを利用して最善の準備をするつもりだ。オリンピックではさらに良くなって戻ってくるだろう」 <span class="paragraph-title">【動画】日本とのハイレベルな戦いを見せたウズベキスタン、試合ハイライト</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="tBhQOgt4Ukk";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.05.04 12:15 Sat

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