女子W杯王者・スペインがオランダを下し、初のオリンピック出場権獲得!決勝は初タイトル目指すフランスと激突【UWNL】
2024.02.24 14:50 Sat
今回が記念すべき第1回大会となるUEFA女子ネーションズリーグ(UWNL)は、パリ・オリンピックの欧州予選も兼ねており、五輪開催国のフランスを除いた上位2カ国に出場権が与えられる。23日には準決勝の2試合が各地で行われ、スペインとフランスがそれぞれ決勝進出を決めた。
◆スペインvsオランダ
2023年オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)の優勝チーム、スペイン女子代表は、2017年の欧州選手権(ユーロ)覇者・オランダ女子代表と、セビージャで対戦。3-0で勝利を収めた。
前半は互いに好機を作り、オランダはバルセロナでプレーするエスメ・ブルフツが右クロスから7分に、その直後にはスペインもバルセロナのサルマ・パラジュエロが立て続けにビッグチャンスを迎えたが、いずれもシュートは枠を外れた。
それでも試合を動かしたのは、総じてボールを支配していたスペインだった。41分、ペナルティアーク左でオナ・バトジェの横パス受けた10番、ジェニファー・エルモソが、1人、2人と相手をかわし、最後はダブルタッチからDF2枚の間を抜く左足のフィニッシュ。先制ゴールを右隅へと沈めた。
さらに前半終了間際の45分、マリオナ・カルデンテイのクロスがニアのパラジュエロを抜けると、ゴール前へ飛び込んできたアイタナ・ボンマティが右足インサイドのボレーで合わせ、スペインが追加点を奪う。
73分には、2022年U-17女子W杯の最優秀選手である17歳MFヴィッキー・ロペスを、大一番でA代表デビューさせたスペイン。その4分後には、ゴール前での混戦からバトジェが押し込んでリードを広げると、無失点のままタイムアップを迎え、決勝進出とともに、初のオリンピック出場権を獲得した。
◆フランスvsドイツ
デシーヌでドイツ女子代表を迎え撃ったフランス女子代表は、2-1の逃げ切り勝ちで難敵を退けた。
エルヴェ・ルナール監督率いるフランスが、ホームの大声援を受けて序盤から攻勢を掛けたのに対し、ドイツは15分にCKからニアへ入ったアレクサンドラ・ポップが頭で狙う。
均衡を破ったのは、ハイプレスとサイド攻撃を軸に押し続けたフランスだった。40分、敵陣左サイドで獲得したFKをセルマ・バシャが放り込んで跳ね返されると、クリアボールに反応したカディディアトゥ・ディアニが強烈な右足のダイレクトボレーを叩き込み、ネットを揺らした。
なおも攻め込むフランスは前半のアディショナルタイム、ウジェニー・ル・ソマーがドイツの最終ラインからボールを奪ってショートカウンターに転じると、グレース・ゲヨロがボックス内で倒されてPKを獲得。これをサキナ・キャシャウィが沈め、点差を広げて前半を折り返した。
逆転で五輪へ切符を手にしたいドイツは、セットプレーを含めて反撃の姿勢を強め、72分にはポップの左足がクロスバーを直撃。足が重くなったフランスを押し込むと、VARチェックとオン・フィールド・レビューの結果、右CKに対応したアマンディーヌ・アンリのハンドが認められ、PKを獲得する。これをジュリア・グヴィンが豪快に蹴り込み、82分に1点を返す。
それでも、フランスは残り時間を耐え切り、これ以上の追撃を許さずタイムアップ。女子W杯、ユーロと、主要国際大会ではベスト4の壁に阻まれ続けてきたレ・ブルーが、初のタイトル獲得に王手をかけた。
また、フランスが決勝に進出したため、パリ・オリンピックのもう1枠は、オランダvsドイツの3位決定戦の結果に委ねられることとなった。
◆スペインvsオランダ
前半は互いに好機を作り、オランダはバルセロナでプレーするエスメ・ブルフツが右クロスから7分に、その直後にはスペインもバルセロナのサルマ・パラジュエロが立て続けにビッグチャンスを迎えたが、いずれもシュートは枠を外れた。
17分のオランダは、ヒザの前十字じん帯断裂から復帰後初の先発返り咲きとなったフィフィアネ・ミーデマのスルーパスからリネト・ベーレンスタインが右ポケットで右足を振るが、GKカタ・コルのセーブに遭う。
それでも試合を動かしたのは、総じてボールを支配していたスペインだった。41分、ペナルティアーク左でオナ・バトジェの横パス受けた10番、ジェニファー・エルモソが、1人、2人と相手をかわし、最後はダブルタッチからDF2枚の間を抜く左足のフィニッシュ。先制ゴールを右隅へと沈めた。
さらに前半終了間際の45分、マリオナ・カルデンテイのクロスがニアのパラジュエロを抜けると、ゴール前へ飛び込んできたアイタナ・ボンマティが右足インサイドのボレーで合わせ、スペインが追加点を奪う。
73分には、2022年U-17女子W杯の最優秀選手である17歳MFヴィッキー・ロペスを、大一番でA代表デビューさせたスペイン。その4分後には、ゴール前での混戦からバトジェが押し込んでリードを広げると、無失点のままタイムアップを迎え、決勝進出とともに、初のオリンピック出場権を獲得した。
◆フランスvsドイツ
デシーヌでドイツ女子代表を迎え撃ったフランス女子代表は、2-1の逃げ切り勝ちで難敵を退けた。
エルヴェ・ルナール監督率いるフランスが、ホームの大声援を受けて序盤から攻勢を掛けたのに対し、ドイツは15分にCKからニアへ入ったアレクサンドラ・ポップが頭で狙う。
均衡を破ったのは、ハイプレスとサイド攻撃を軸に押し続けたフランスだった。40分、敵陣左サイドで獲得したFKをセルマ・バシャが放り込んで跳ね返されると、クリアボールに反応したカディディアトゥ・ディアニが強烈な右足のダイレクトボレーを叩き込み、ネットを揺らした。
なおも攻め込むフランスは前半のアディショナルタイム、ウジェニー・ル・ソマーがドイツの最終ラインからボールを奪ってショートカウンターに転じると、グレース・ゲヨロがボックス内で倒されてPKを獲得。これをサキナ・キャシャウィが沈め、点差を広げて前半を折り返した。
逆転で五輪へ切符を手にしたいドイツは、セットプレーを含めて反撃の姿勢を強め、72分にはポップの左足がクロスバーを直撃。足が重くなったフランスを押し込むと、VARチェックとオン・フィールド・レビューの結果、右CKに対応したアマンディーヌ・アンリのハンドが認められ、PKを獲得する。これをジュリア・グヴィンが豪快に蹴り込み、82分に1点を返す。
それでも、フランスは残り時間を耐え切り、これ以上の追撃を許さずタイムアップ。女子W杯、ユーロと、主要国際大会ではベスト4の壁に阻まれ続けてきたレ・ブルーが、初のタイトル獲得に王手をかけた。
また、フランスが決勝に進出したため、パリ・オリンピックのもう1枠は、オランダvsドイツの3位決定戦の結果に委ねられることとなった。
1
2
サルマ・パラジュエロ
フィフィアネ・ミーデマ
リネト・ベーレンスタイン
カタ・コル
ジェニファー・エルモソ
マリオナ・カルデンテイ
アイタナ・ボンマティ
ヴィッキー・ロペス
エルヴェ・ルナール
アレクサンドラ・ポップ
セルマ・バシャ
カディディアトゥ・ディアニ
ウジェニー・ル・ソマー
アマンディーヌ・アンリ
ジュリア・グヴィン
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26日、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)グループCの第2節、スペイン女子代表vsザンビア女子代表がイーデン・パーク(オークランド)で行われ、スペインが5-0で勝利を収めた。 初戦のコスタリカ女子代表戦では相手を圧倒し、3-0と好スタートを切った3大会連続3度目の出場となるスペイン。前節からスタメン2人を変更し、今大会初先発のアレクシア・プテジャスが[4-3-3]のインサイドハーフに。ジェニファー・エルモソがセンターフォワードに入り、こちらも初先発となるマリオナ・カルデンテイが左のウイングを務めた。 対する初出場となるザンビアは、0-5と大敗したなでしこジャパン戦で退場処分を受けたGKのみを変更。[4-2-1-3]のスタートでユーニス・サカラがゴールマウスを守ったが、序盤から仕事量が増えることとなる。 序盤からポゼッションで勝るスペインがザンビアを押し込み、3分にはプテジャスがこぼれ球を拾ってフィニッシュ。2021、2022年と2年連続で女子バロンドールを受賞した背番号「11」は、2分後には絶妙クロスでサルマ・パラジュエロへとラストパスを送る。 一方のザンビアも8分にバーバラ・バンダが長い距離を運び、独力でボックス内からのフィニッシュまで持ち込んだが、動じないスペインが直後に試合を動かした。 9分、左サイドの深い位置でカルデンテイ、エルモソ、プテジャスが絡み、エルモソのマイナスパスを受けたテレサ・アベレイラがボックス手前左から右足での鮮烈なミドルを突き刺すと、4分後にはプテジャスのパーフェクトクロスからエルモソがヘディングを沈め、あっという間にリードを広げた。 出はなを挫かれたザンビアもバーバラ・バンダやレーチェル・クンダナンジのスピードを生かそうと試みるが、要所でのパスミスもあってスペインに脅威を与えられない。37分には負傷したスーザン・バンダを含めて2枚替えを行うが、42分のカウンターもバーバラ・バンダはイレーナ・パレデスに対応された。 悠々とボールを回していたスペインはハーフタイムに今大会初出場となるエヴァ・ナバーロら3選手を投入。だが、W杯初ゴールを目指すザンビアの圧力も高まり、後半は開始から互いがシュートシーンを迎えるオープンな展開に。 それでも69分、ナバーロのパスで背後を取った途中出場のアルバ・レドンドが相手のチャージを受けながらもボックスへ侵入。GKをかわして無人のゴールへ流し込む。 1分後にはオルガ・カルモナのクロスからイレーネ・ゲレーロが狙い、右ポストからの跳ね返りをエルモソが蹴り込んでまたもネットを揺らす。カルモナのパス受けのタイミングに対し、1度はフラッグアップされたものの、VARチェックの結果、ゴールが認められた。 連続得点でザンビア反撃の火を鎮静化したスペインは、ようやくゲームをコントロール。85分にはレドンドもドブレーテを達成し、終わってみれば5得点を奪っての大勝劇。圧巻のゴールショーとクリーンシートでゲームを締めくくった。 この結果、グループCでは2連勝を飾ったスペインとなでしこジャパンの決勝トーナメント進出が決定している。 スペイン女子代表 5-0 ザンビア女子代表 【スペイン】 テレサ・アベレイラ(前9) ジェニファー・エルモソ(前13、後25) アルバ・レドンド(後24、40) 2023.07.26 18:35 Wed3
スペインが初の決勝戦進出! なでしこ撃破のスウェーデンを19歳パラジュエロ&主将カルモナ弾で打ち砕く【2023女子W杯】
15日、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)準決勝のスペイン女子代表vsスウェーデン女子代表がイーデン・パーク(オークランド)で行われ、2-1で勝利したスペインが決勝戦進出を勝ち取った。 ともにW杯初優勝を目指すスペインとスウェーデン。グループステージでなでしこジャパン(日本女子代表)と同居したスペインはラウンド16でスイス女子代表、準々決勝でオランダ女子代表を撃破と欧州のライバルを退けて準決勝まで駒を進めた。 グループステージを3連勝で首位通過したスウェーデンはラウンド16でアメリカ女子代表、準々決勝でなでしこジャパンと優勝経験国を立て続けに撃破。スペインに勝てば準優勝した2003年大会以来20年ぶりの決勝戦進出となる。 準決勝進出4チームの中で最もFIFAランキングが高いスウェーデン(3位)は、なでしこ戦と打って変わって立ち上がりからスペインにポゼッションを譲るもコンパクトな陣形を保ち、焦る様子はなし。11分には右サイドを崩されクロスを入れられるが、アメリカ戦で見せたような最終局面での粘りも健在だ。 その一方、なかなかスペイン陣内深くまでボールを運べず、得点源となるセットプレーを獲得する展開にまで持ち込めない。攻撃の核である2人、バルセロナ所属のFWフリドリーナ・ロルフォと元レアル・マドリーのMFコソヴァレ・アスラニ(現・ミラン)にはスペインの厳しいマークがつく。 それでも両チーム通じて最初の決定機はスウェーデン。準決勝ならではの緊張感が滲む時間帯を経た42分、スペイン陣内深くで相手の中途半端なクリアを拾って右サイドからクロスが上がると、左足ダイレクトで合わせたのはロルフォ。だが、バルセロナで共にプレーするスペインのGKカタ・コルに阻まれた。 また、このシュートで得た左CKから立て続けにCKを獲得したが、いずれも先制点には繋がらず。前半は両チームともリスクをかけて攻め込むシーンがなく、後半勝負の雰囲気を漂わせてハーフタイムを迎えた。 後半に入るとスウェーデンが縦への意識を強め、スペインもオランダ戦の延長後半に決勝ゴールを決めた19歳のスピードスター、元短距離選手のFWサルマ・パラジュエロを57分に投入。パラジュエロ投入に前後して雨も降り出し、前半と打って変わってオープンな展開へと移行していく。 67分、スペインはボックス手前左寄りの位置でFKを得ると、キッカーはオランダ戦で先制点となるPKを沈めたFWマリオナ・カルデンテイ。距離も角度も理想的な位置だったが、丁寧に狙った右足シュートはスウェーデンの高い壁に阻まれる。 70分には決定機をモノにできず。左からのクロスに飛び込んだFWアルバ・レドンドはシュートを打ちきれずも、こぼれ球を拾ったパラジュエロから折り返しを受けて左足を振る。ゴール正面でスウェーデンGKゼチラ・ムソビッチとの一対一だったが、クロスに飛び込んでピッチに手をついた状態からのシュートはゴール左へ外してしまった。 両チームとも先制点が欲しいなか、互いに75分過ぎから疲労の色が見え隠れするようになり、そうなると、スピードがあって体力的にもフレッシュなパラジュエロが存在感を発揮する展開に。均衡を破ったのはそのパラジュエロだった。 81分、スペインはFWジェニファー・エルモソが左サイドからクロスを上げると、ファーでFWエヴァ・ナバーロが粘って折り返し、ボールはゴール正面のパラジュエロの足元に。すかさず反応したパラジュエロはゴール右隅に右足シュートを突き刺した。 ついに均衡を破った中、追い詰められたスウェーデンが必死の猛攻を繰り出し88分に同点に。左サイドから上背の優位性を活かすべく山なりのクロスを入れると、途中出場のFWリナ・フルティグがファーで折り返し、最後はフリーで待ち構えたFWレベッカ・ブロンクビストが右足ダイレクトボレーを蹴り込んだ。 終盤に動き出した試合。なんとか追いついたスウェーデンだったが、その歓喜は一瞬で吹き飛ぶ。同点とされたスペインがキックオフからそのまま攻め込んで左CKを獲得すると、ショートコーナーを受けたキャプテンのDFオルガ・カルモナがボックス手前から右足を一閃。DFに当たってコースが変わった一撃はクロスバーを弾いてゴールへ吸い込まれた。 数分の間に天国と地獄を味わったスウェーデン。結局、このカルモナのゴールが決勝点となり、スペインが2-1と勝利。3回目のW杯で初となる決勝戦進出を勝ち取った。 スペイン女子代表 2-1 スウェーデン女子代表 【スペイン】 サルマ・パラジュエロ(後36) オルガ・カルモナ(後44) 【スウェーデン】 レベッカ・ブロンクビスト(後43) 2023.08.15 19:01 Tue4