北朝鮮に苦しみながらもアジアカップから一歩前進、躊躇しなかった5バック采配に選手たちも呼応【日本代表コラム】

2024.03.22 12:55 Fri
クリーンシートで締めた日本の守備陣
©超ワールドサッカー
クリーンシートで締めた日本の守備陣
21日、日本代表は国立競技場で2026北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選第3節で、北朝鮮代表をホームに迎えた。2月になでしこジャパンが戦ったパリ・オリンピック アジア最終予選と同様、この日も3000人近い北朝鮮の同胞たちがスタンドを埋め、バルーンスティックを使った統率の取れた応援で声援を送った。
そんな中、彼らの目の前で開始2分に日本が先制。左サイドから崩すと、堂安律のアシストから田中碧が見事にシュートを決め切った。ただ、これが唯一生まれたゴールとなった。

「前半開始早々に得点を上げられたことがまずは試合を勝ち切る上では非常に大きかったと思います」

こう語ったのは森保一監督。難しい試合になることが予想された中、開始2分でスコアを動かしたことは大きい。
アジアカップでは立ち上がりの悪さが目立ち、相手の圧力に屈する場面もあったが、その時間すら与えない中でのゴール。「選手たちが入りの部分から自分たちが積極的に戦っていこうという思いを持って、相手のゴールに向かってというプレーの選択がゴールに繋がったと思います」と、選手たちのパフォーマンスを称えた。

まさに出鼻を挫いた日本は、その後も主導権を握り続ける。ロングボールを跳ね返し、左右のサイドから攻撃を仕掛けていく。ボールをあまり長く保持せず、スピード感のあるパス交換でプレスをあまりかけさせないようにした。

空中戦ではなかなか勝てなかったが、地上戦では日本に分が。堂安が何度となくゴールに迫ったが、追加点を挙げることができなかったことは課題だろう。本人も「自分が決めていれば後半はもっと楽な展開になった」と反省した。

攻撃面ではアジアカップから満足いく結果は出せているとは言えない。チャンスこそ作るも決定力に欠け、どこか攻め急ぐ感じもありミスも目立った。田中は「蹴らなくていい部分も蹴ったりとか、少し距離が遠くなって繋げなかったりとかもあった」と、反省を口に。まだまだ精度を上げる必要があることは明白だった。

ポイントは後半の頭にあった。リードを許していた北朝鮮はギアを上げて後半立ち上がりからよりタフに戦うことに。47分には結果としてファウルとなったが、ポストを強襲したシュートの後にネットも揺らした。ファウルがなければ、同点ゴールという状況であり、そこまで持ち込ませてしまったことは反省が必要だろう。

後半の序盤は完全に北朝鮮ペース。「圧力を受けていた時間帯はあった」と森保監督も認め、アジアカップのことが蘇った人は少なくなかったはずだ。ポイントはそこで手を打てたことだと思う。

日本は守田英正(スポルティングCP)を下げて遠藤航(リバプール)を投入。中盤にフレッシュさをもたらせ、システムも[4-2-3-1]から[4-3-3]に変更。田中が高い位置を取れるようになり、前にボールを運べるようになった。

それでも、ミスが目立ち、北朝鮮が押し込む展開は変わらず。相手のプレー精度にも助けられ、決定的なピンチはなかったが、徐々にセットプレーも増えていき、いつ追いつかれてもおかしくない状況でもあった。

すると73分に森保監督は大きく動くことを決断。堂安を下げて谷口彰悟(アル・ラーヤン)を投入してシステムを5バックに変更し、橋岡大樹(ルートン・タウン)、浅野拓磨(ボーフム)を入れて右サイドを活性化させた。後ろの枚数を増やしつつ、左の前田大然(セルティック)、右の浅野とスピードを武器にする両翼でカウンターを仕掛けていくことにした。

森保監督は「守備を安定させて、その上でカウンター攻撃を仕掛ける、相手が出てきているところにスピードのある浅野を投入することによって、耐えながらも攻撃を仕掛けていくという狙いを持って投入しました」と選手起用を説明。前田のスピードに手を焼いていた中、逆サイドにもスピードをもたらせることで流れを掴みに行った。

徐々に押し戻すことができた日本だったが、後半も決定力は欠いてしまった。北朝鮮の粘り強い守備、GKの好セーブと理由は様々だが、よりチャンスが作れないレベルが上の国との対戦も考えれば、フィニッシュワークの精度は上げなければいけない。

ただ、相手に合わせて躊躇せず、わかりやすい采配を決断したことで、ピッチ上の選手たちはハッキリしたはずだ。町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)は「5枚になるとチャレンジ&カバーがしやすくなる」とコメント。板倉滉(ボルシアMG)も「後ろ3人が思い切っていけるポジショニングを取れたのが良かった。5バックにしたことでもう一度前からプレスに行こうという意図も感じられた」と、監督の意図を汲めていたと振り返った。特に守備面では約束事があることは重要であり、チームも安定感が増していった。

森保監督は「今日の試合は簡単な試合ではなかったですし、押し込まれて失点してもおかしくないようなシーンを何度も作られながらも、粘り強く守り、無失点で終われたということは、彩艶含めてチームの自信になったと思います」とコメント。アジアカップでは悔しい試合が続いたGK鈴木彩艶(シント=トロイデン)もクリーンシートを達成。チームとして、押し切られなかったことは大きな自信となることは間違いない。課題はありながらも、一歩前進できたと言えるだろう。

続いては26日に一度も勝ったことがないアウェイ平壌での試合に息巻くところだったが、試合中に突然の中止が決定。開催されるのかどうか、どこで開催されるのかなど、突如として不透明に。日本代表は22日に中国経由で移動する予定だったがキャンセルし、国内で調整を続けることが決定。果たして第2戦があるのかどうか。選手たちには回復とコンディション維持に努めてもらいたい。

《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》

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日本代表が快勝の裏で波乱続出! アジア王者カタール&オーストラリアが敗戦、韓国&サウジはドロースタート【2026年W杯アジア最終予選】

2026年の北中米ワールドカップ(W杯)に向けたアジア最終予選が5日に開幕した。 6カ国が3つのグループに分かれてホーム&アウェイで対戦。それぞれの上位2カ国、合計6カ国が8.5枠に拡大されたW杯の出場権を獲得する。 8大会8度目のW杯出場を目指す日本代表は、ホームに中国代表を迎えた初戦。過去2大会の最終予選で初戦を落としていた中、この日は圧倒的な強さを見せつけることに成功する。 開始12分に遠藤航のヘディングで幸先よく先制すると、その後はチャンスを活かせない嫌な時間帯が続いたが、アディショナルタイムに三笘薫がヘディングでゴール。アジアカップ以来の復帰戦をゴールで祝った。 さらに勢いづく日本は後半にゴールラッシュ。52分に南野拓実が巧みな個人技でゴールを奪うと、58分にも南野がゴール。さらに77分には、こちらも復帰戦となった伊東純也が復帰ゴールを奪えた、87分には前田大然、そして95分に久保建英が強烈なシュートを決め、7-0と圧勝で初戦を飾った。 完璧なスタートと言って良い日本だが、ライバルはまさかの苦戦。オーストラリア代表は、ホームにバーレーン代表を迎えた中、なかなか攻撃の糸口を見出せず。試合終盤にオウンゴールを与え、0-1で黒星スタートとなった。 また、サウジアラビア代表は、ホームにインドネシア代表を迎えると、19分に先制を許す展開に。それでも前半のうちに追いついたが、1-1でドローに終わった。 日本のグループCでも波乱が起きた初戦だが、他のグループでも発生。グループAではアジアカップ連覇のカタール代表は、ホームでUAE代表と対戦し、まさかの1-3で惨敗。前半に先制するも、終盤に連続失点で敗れた。また、グループBでは中東勢に囲まれている韓国代表が格下パレスチナ代表相手にホームで0-0のドロー発進と苦しい展開となっている。 なお、グループはウズベキスタン代表が北朝鮮代表に1-0、イラン代表がメフディ・タレミのゴールでキルギス代表に1-0で勝利。グループBではイラク代表がオマーン代表に1-0、ヨルダン代表とクウェート代表は1-1の引き分けに終わっている。 ◆2026年北中米W杯アジア最終予選 第1節 ■グループA カタール代表 1-3 UAE代表 【カタール】 イブラヒム・アル・ハッサン(前38) 【UAE】 ハリブ・アブドゥッラー・スハイル(後23) ハリド・イブラヒム(後35) アリ・サレー(後45+4) ウズベキスタン代表 1-0 北朝鮮代表 【ウズベキスタン】 ヤロルディン・マシャリポフ(前20) イラン代表 1-0 キルギス代表 【イラン】 メフディ・タレミ(前34) ■グループB イラク代表 1-0 オマーン代表 【イラク】 アイメン・フセイン(前13) 韓国代表 0-0 パレスチナ代表 ヨルダン代表 1-1 クウェート代表 【ヨルダン】 ムサ・アル・ターマリ(前14) 【クウェート】 ユセフ・ナセル・アル・サルマン(後45+2) ■グループC 日本代表 7-0 中国代表 【日本】 遠藤航(前12) 三笘薫(前47) 南野拓実(後7、後13) 伊東純也(後32) 前田大然(後42) 久保建英(後50) オーストラリア代表 0-1 バーレーン代表 【バーレーン】 オウンゴール(後44) サウジアラビア代表 1-1 インドネシア代表 【サウジアラビア】 ムサブ・アル・ジュワイル(前48) 【インドネシア】 サンディー・ウォルシュ(前19) <span class="paragraph-title">【動画】役者が揃い踏み!日本代表が7発圧勝で白星スタート</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="essBALdFmAo";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.09.06 12:50 Fri
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日本代表、中国代表戦の地上波テレビ放送、ネット配信の予定は? キックオフ時間、無料視聴方法を紹介

日本代表は5日、2026北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選兼2027アジアカップ予選の初戦で中国代表と対戦する。 この記事では、サッカー日本代表の試合日程・キックオフ時間・テレビ放送予定・視聴方法をまとめた。 <span class="paragraph-subtitle">■日本代表vs中国代表 試合日程・キックオフ時間</span> 2次予選では6連勝を記録した日本。最終予選の初戦は中国代表と対戦する。 試合は、日本時間2024年9月5日(木)19:35にキックオフ予定となっている。 中国は2次予選でグループCに入り、韓国代表、タイ代表、シンガポール代表と同居。タイと勝ち点が並んだ中で2位で通過していた。 <span class="paragraph-subtitle">■日本代表vs中国代表 放送・配信予定</span> 8大会連続8度目のW杯出場を懸けて戦う日本。今回の試合は、地上波では『テレビ朝日』にて全国生中継される。 またインターネットでは『DAZN』でライブ配信される。 ◆2026北中米ワールドカップW杯アジア最終予選 中国代表戦詳細 日時:2024年9月5日(木)19:35 キックオフ 会場:埼玉スタジアム2002(日本/埼玉) 対戦国:日本代表 vs 中国代表 放送局:テレビ朝日系列にて全国生中継、ネット配信は「DAZN」 <span class="paragraph-subtitle">■日本代表vs中国代表 無料視聴方法</span> 今回は地上波の「テレビ朝日」と『DAZN』で放送されるため、地上波では誰でも無料で視聴が可能となる。 <span class="paragraph-subtitle">■日本代表メンバー(vs中国代表)</span> ※初招集 GK 大迫敬介(サンフレッチェ広島) 谷晃生(FC町田ゼルビア) 鈴木彩艶(パルマ/イタリア) DF 長友佑都(FC東京) 谷口彰悟(シント=トロイデン/ベルギー) 板倉滉(ボルシアMG/ドイツ) 中山雄太(FC町田ゼルビア) 町田浩樹(ユニオン・サン=ジロワーズ/ベルギー) 菅原由勢(サウサンプトン/イングランド) 望月ヘンリー海輝(FC町田ゼルビア)※ 高井幸大(川崎フロンターレ)※ MF/FW 遠藤航(リバプール/イングランド) 伊東純也(スタッド・ランス/フランス) 浅野拓磨(マジョルカ/スペイン) 南野拓実(モナコ/フランス) 守田英正(スポルティングCP/ポルトガル) 鎌田大地(クリスタル・パレス/イングランド) 三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン/イングランド) 小川航基(NECナイメヘン/オランダ) 前田大然(セルティック/スコットランド) 旗手怜央(セルティック/スコットランド) 堂安律(フライブルク/ドイツ) 上田綺世(フェイエノールト/オランダ) 田中碧(リーズ・ユナイテッド/イングランド) 中村敬斗(スタッド・ランス/フランス) 久保建英(レアル・ソシエダ/スペイン) 細谷真央(柏レイソル) <span class="paragraph-subtitle">■2026北中米ワールドカップW杯アジア最終予選</span> アジアの18カ国が6カ国ずつ3つのグループに分かれ、ホーム・アンド・アウェイの2回総当たりで対戦。各組1位、2位のチームがW杯の出場権を獲得。各グループ3位、4位の6カ国がプレーおふ。 日本代表は最終予選では2大会連続で初戦で黒星。UAE、オマーン相手にホームで敗れていた。 2024.09.04 17:45 Wed
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「起訴、不起訴は理由ではない」性的暴行疑惑の報道後、初の日本代表招集となった伊東純也、森保一監督も招集理由を語る「温かく彼を見守っていただけるという環境がある」

日本代表の森保一監督が、1月のアジアカップ以来の招集となったMF伊東純也(スタッド・ランス)について言及した。 29日、2026年の北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選に臨む日本代表メンバー27名が発表された。 8大会連続8度目のW杯出場を目指す日本。中国代表、バーレーン代表と対戦する9月の2試合に向けては、27名が招集された中、伊東が7カ月ぶりに復帰を果たした。 伊東は、アジアカップ中に週刊誌により性的暴行疑惑が報じられ、日本代表を途中離脱。以降、日本代表の活動には招集をされていなかった。 一方で、疑惑に関しては虚偽であることが濃厚となり、最終的には不起訴に。刑事事件としては終了したが、民事での争いが続いている状況だ。 火のないところに煙が立つことになった今回の事件だが、伊東を招集できない理由については様々な報道があった中、山本昌邦ナショナルチームダイレクター(NTD)は、監督の判断だと語った。 「メンバーを決めるのは監督の専権事項ですので、監督が選ぶということになります。起訴、不起訴ということが理由ではありません」 「現場、協会全体として様々な準備を進めてきました。我々に選ぶところでのプレッシャーもありませんし、しっかりと、今回環境が整ったということだと思います」 あくまでも伊東は疑惑の状況であり、特に身柄を拘束されることもなかった中、憶測ばかりが広がったが、その点は関係なかったという。 その中で、実際に招集を決断しなかった森保監督もその理由について説明。予てから口にしていた「彼を守るため」という理由を語り、今回招集した理由も語った。 「説明を細かくすると、この1問で終わってしまうような答えになると思うので、出来るだけ簡潔にお話ししたいと思います」 「これまで招集するしないに関しては、招集できるということで協会からサポートしていただき、私も考えていました。その中で、色々と考えた時に、招集もできましたが、招集できなかったことに関しては、彼を守るためとお話しさせていただきました」 「何がかというと、まずは彼が落ち着いて日本代表の選手としてサッカーに向き合ってプレーできるかということ、同時にチーム全体で落ち着いて活動できるか、試合に臨めるかということを考えた時に、これまでは疑問が残っているところがありました」 「今回招集させていただいたところに関しては、1つ大きなポイントとして彼がスタッド・ランスの選手としてジャパンツアーをして、日本でプレーしていた時に、メディアの皆さんを含め、多くのサポーターの皆さん、国民のみなさんが温かく彼を見守っていただけるという環境があることを、スタッド・ランスの活動を見て、私自身落ち着いて彼もチームも活動できると判断させていただきました」 「メディアの皆さんも、彼が今思い切ってプレーできるという環境作りをしてくれたことに感謝申し上げます。これから、また彼も日本のために思い切ってプレーしてくれると思いますので、温かく見守ってくれればと思います」 8月に来日し、スタッド・ランスの選手として4試合をプレーした伊東。大きな混乱もなく、事件も全くの虚偽であるということもあり、報道当初にあった懸念材料も薄れていることは感じ取れた。 森保監督としてはチームにとっての軸でもある伊東の復帰は喜ばしいこと。久々の日本代表としての活動で、伊東には鬱憤を晴らしてもらいたいところだ。 2024.08.29 21:45 Thu
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川崎Fの若きCB高井幸大が20歳バースデー翌日にフル代表デビュー 三笘薫ら先輩から「おめでとう」と祝福の言葉

日本代表が北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で中国代表を相手に白星スタートを切った。 直近の2大会連続で黒星が続く最終予選の初戦だが、12分に遠藤航のゴールで均衡を破ると、その後は圧巻のゴールショー。最終的に7-0の圧勝で締めくくった。 そんなサムライブルーに新たな才能がデビュー。今季の川崎フロンターレでセンターバックとして台頭著しいなか、パリ・オリンピックを経て代表初招集のDF高井幸大だ。 4-0の71分に森保一監督から声がかかり、板倉滉との交代で出場。そのまま3バックの右に入ると、チーム最年少ながら卒なくこなし、無失点での大勝劇に貢献した。 前日に20歳になったばかりの若きセンターバックは試合後、「点差もあったので、普段どおりできたかなと思う」と振り返り、外から見ても落ち着いたプレーぶりだった。 板倉といえば川崎Fアカデミーの先輩だ。そんな先輩との交代で出場時は「目が合っただけ」というが、三笘薫ら今代表で多い川崎Fの先輩からは「おめでとう」の言葉を明かす。 3バックでのプレーは「あまりやったことない」と振り返るが、「少ない時間のなかで理解しようと努めたし、WBのところで点を取れたのは、きょう良かったところ」と自分なりに試合を総括した。 このA代表デビューはキャリアとしても大きな一歩だが、視線は「もっともっと出場したいし、もっと自分のレベルを上げていきたい」と早くも先に。今後の代表でどんな立ち位置を確立していくのか注目だ。 2024.09.06 06:15 Fri
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オーストラリア代表指揮官がW杯最終予選を展望…脅威とみなすは15年間勝てていない日本「強い」

オーストラリア代表のグラハム・アーノルド監督が、9月から始まる2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選へ意気込んだ。 AFC(アジアサッカー連盟)転籍後、5大会連続で日本代表とW杯最終予選にて激突するオーストラリア代表。過去2大会は日本に軍配が上がる形で、オーストラリアは大陸間プレーオフ行きを余儀なくされている。 今回、オーストラリアは日本以外にも3大会連続でサウジアラビアと対戦。また、U-23代表がパリ五輪最終予選で敗れたインドネシアとも対戦。国内では日本以上にこのグループCが「死の組」と捉えられている。 アーノルド監督は豪『news.com.au』のインタビューで最終予選を展望し、「日本が強い。彼らがFIFAランキング16位(※1)なのは明確な理由がある」と、2009年を最後に15年間勝てていない日本代表を脅威とみなす。(※2) (※1)正しくは17位 (※2)豪代表が最後に日本代表を撃破したのは、2009年6月17日の南アフリカW杯最終予選。日本が田中マルクス闘莉王のゴールで先制も、豪がティム・ケイヒルの2発で逆転勝利 それでも、「だからと言って日本からかけ離されているわけではない。FIFAランキングなら6〜7位差か。落ち着いた精神で試合に臨み、己を信じることが大切だ。私が選手に望むのはグループCの『首位突破』だ」と続け、士気低下につながりかねない発言は避けた格好だ。 9月のインターナショナル・マッチウィークから始まる2026年W杯アジア最終予選。 グループCは日本、サウジアラビア、オーストラリア、バーレーン、中国、インドネシアが同居し、上位2カ国が本大会へ。3位と4位はアジアプレーオフ、大陸間プレーオフを勝ち抜かなければならず、出場枠が増えたとはいえ、厳しい戦いであることに変わりはない。 2024.07.04 15:45 Thu

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