圧巻7発大勝で鬼門のW杯最終予選初戦を突破…森保一監督「過去を生かして、また成長していける手応えを持てた」
2024.09.06 01:50 Fri
日本代表の森保一監督が、鬼門突破で白星スタートを飾った中国代表戦を振り返った。
日本代表は5日、埼玉スタジアム2002で行われた2026年の北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選グループC第1節の中国戦に7-0の圧勝を収めた。
2018年のロシアW杯、2022年のカタールW杯ではUAE代表、オマーン代表に敗れており、日本にとっては鬼門となっている最終予選の初陣。とりわけ、対戦相手の指揮官は前回大会でオマーンを指揮し、日本を破った名将のブランコ・イバンコビッチ監督ということもあり、より重圧を感じる中での戦いとなった。
しかし、前半序盤にセットプレーから遠藤航のゴールが生まれると、以降は相手の粘りの守備にあったものの、ハーフタイム直前に三笘薫のゴールで追加点。2点リードで試合を折り返すと、後半は南野拓実の連続ゴールに途中出場の伊東純也、前田大然がゴール。試合終了間際には久保建英にもゴールが生まれ、苦戦必至と見られた初戦を圧巻の大勝で飾った。
同試合後、公式会見に出席した森保監督は会見冒頭で会心の勝利を謙虚に総括した。
「これからさらに厳しい戦いが待っていると思うので、まずはチーム一丸となって戦い抜いてサポーターの皆さんに勝利をお届けしたいという気持ちを持って次の試合にも挑んでいきたいと思います。サポーターの皆さんにはまた応援と共闘してほしいということをお伝えしたいと思います。今日こうやって代表ウィークとして試合をさせていただいていますけど、Jリーグの試合があったり、国内では公式戦がある中で選手を派遣してくださっているチームがあるからこそ我々は活動ができるので、Jリーグの皆さんの協力に対する感謝も伝えたいです」
質疑応答では過去2大会で苦戦した初戦へのアプローチ、より攻撃的な形の[3-4-2-1]の布陣での戦いという部分に質問が投げかけられた。
前者に関しては足並みを揃えられた選手の合流、直前のトレーニングによる共通認識のすり合わせを含めた準備の部分が機能したという。
「前回のアジア最終予選では初戦を落としてしまい、反省すべきところがあったということを、今回は同じ轍を踏まないようにやらなければいけない。そこを考えていた中で、準備としては選手が攻撃も守備も含めてミーティング等々で、チームとしてどういう戦いをするということをよりイメージできること。あとはピッチ上で2度の全体練習をすることができましたが、そこでより具体的に攻撃と守備を我々がこの試合に向けてやるべきことを確認できたことが良かったかなと思います
「前回は集合がバラバラになってコンディション重視でトレーニングというよりもイメージの共有というミーティングだけで終わったところがありました。今回は協会の皆さんの協力もあって、月曜日の夜に選手全体が集まることができていい準備ができたと思います」
後者に関しては「新しくやるというよりも6月からの継続というところで、やってきたことを継続する。その中でコンディション等々の選手の状態を見ながら起用する形になりました」と採用の意図を説明。また、ウイングバックに堂安律、三笘という攻撃的な選手を配置する形となったが、その2選手を含め前線の選手たちの高い守備意識によって非常にバランスが取れた戦いができたと選手の献身性を称えた。
「攻撃的か守備的かということにおいて、3バック、4バックも今の問題や戦力である選手たちのクオリティを考えるといろんなことができると思っています。今日は3バックで戦った中で、攻撃的な選手を特にサイドに配置しているところと、守備的な選手に代えて、よりいい守備から攻撃ということも考えながらチーム編成することを考えています」
「ただし今日も攻撃的な選手であるサイドの右サイドの堂安、左サイドの三笘。シャドーに入った久保、南野。最前線の上田も含めて、みんなが本当に高い守備意識を持って我々が求める戦い方をしてくれたと思います。実際に今日は無失点で終われましたし、おそらく中国は我々の攻撃的なサイドのところを突いてくる意図があったと思いますが、守備もみんながチームのために献身的に泥臭く戦ってくれた結果、無失点で抑えながら彼らの攻撃面の特長も出してくれたと思っています」
また、先制点となった左CKはキッカーを務めた久保のプレースキックの質はもちろんのこと、遠藤をフリーにするための味方のブロックを含め非常に質の高い崩しだった。
当初、拮抗した展開を予想していた中、より重要性を強調していた中での会心のプレーに、指揮官も大きな手応えを感じている。
「セットプレーの攻撃は前田(遼一)コーチの下、ミーティングとトレーニングというところで、イメージを共有したところを出せたと思います。ただし、セットプレーだけではもちろんないですけど、セットプレーが決まるということは、キッカーの質が素晴らしいことと、準備したことを選手たちがピッチ内でイメージを共有して具現化してくれていること。選手たちのクオリティとやるべきことの整理、表現する力が素晴らしかったと思います。今日は拮抗した試合になると思っていましたし、実際は点差が開きましたけど、セットプレーによる先制点によって我々にとってかなり有利な試合展開になったということは間違いないです。これからもオープンプレーと共に攻守のセットプレーの準備をやっていくところを徹底していきたいです」
選手個々の部分では7カ月ぶりの代表復帰で1ゴール1アシストの活躍を見せた伊東、20歳となった直後にA代表デビューを飾った高井幸大がトピックとなった。
アジアカップ開催時に途中離脱を決断し、以降は密なコミュニケーションを取りながら満を持して今回のタイミングで復帰させた伊東の活躍に関して森保監督は、試合前の段階から温かく迎え入れたファン・サポーターへの感謝を語りつつ、重圧のかかる中でしっかりと結果を残したスタッド・ランスのエースの勝負強さを称えている。
「伊東純也ですけど、まずは本当に彼の代表復帰をサポーターの皆さんが温かく迎えてくださって、そして期待をしているという雰囲気を作ってくださったことで、彼もそしてチームいい雰囲気でプレーすることができたと思っています。彼の1得点1アシストというのは、彼の特長は攻撃的なサイドからの崩しは我々にとって大きな武器であるということを自分のプレー、結果によって示してくれたと思います」
「そういった意味では存在感だけでなく数字の部分もしっかりと残し、ヨーロッパで生き抜く上で結果にこだわるところを今日の試合でもやってくれたと思います。そして彼は熱いプレー、思い切ったプレーをしてくれたという部分では、やはり温かく迎え入れてくださったサポーターの皆さんに対して、いいプレーを見せたいという気持ちがあったのかなと思います。そういう意味でサポーターの皆さんが純也のプレーを引き出してくれたのかなと思います」
一方、大差がついた状況でのデビューながらJリーグや先のパリ・オリンピック同様に落ち着き払ったプレーで存在感を示した怖いもの知らずの若武者に対しては「昨日、一昨日までは19歳だと思っていなかったです」とジョークを交えながら、期待通りの振る舞いに目を細めた。
「高井はすごく落ち着いていて、パリ・オリンピック年代ということはもちろん承知していましたが、非常に落ち着いたプレーでチームの活動にスムーズに入っていたので、20歳になったばかりという部分は、あの落ち着きからは感じられないです。ただ雰囲気であったり、彼の笑顔というところはまだまだ若く、これからさらに力をつけてくれる選手だと思います。トレーニングの中でも非常に存在感を出してプレーしてくれています。本当に20歳とは思えない落ち着きや雰囲気を持っている選手だと思います」
「今日もピッチに送り出すときにすごく笑顔で、普通だと顔が引きつってもおかしくないのになと思いながら彼を送り出しました。今日は点差が開いた中でそこでチャレンジをするという部分では、彼にとってもいい流れではあったと思います。これからより拮抗した試合の中で、自分の力を発揮できるように練習の段階からやってほしいと思います。空中戦もほとんど勝っていたと思いますけど、全部勝てるそういうところが彼の特長で、高さを止める守備。そして攻撃力を発揮できるところをチームに還元できるように力をつけてほしいと思います」
「選手、スタッフを含めてこのアジア最終予選初戦がどれだけ難しいものかというところをみんなが認識した上で、今日いい準備ができていい結果を出せたことは、過去の痛い経験。それは消えませんけど過去を生かして、また成長していけているという手応えを持てたのかなと思います」と、鬼門突破へ強い意識を持って臨んだ中での今回の大勝に手応えを感じる森保監督だが、この初戦でオーストラリア代表に1-0で勝利を挙げたバーレーン代表との次節アウェイゲームに向けては再び気を引き締め直している。
「今日のオーストラリア対バーレーンの結果を知って、やはり最終予選で簡単な戦いはないということを改めて感じました。我々も決して気を緩めてはいけないなと思っています。FIFAランキングでいえば、明らかにオーストラリアの方が上位にいますが、それによって結果を保証されていない。我々は常に目の前の一戦に向けて最善の準備をすることと、全力を尽くすところをやっていかなければいけないという戒めになる結果だったと思います。次のバーレーン戦で相手が勢いに乗ってくるというところで、相手のホームでの戦い。我々にとってアウェイでの戦いという部分で厳しい戦いになるということを、まずは気持ちの部分で覚悟を持って戦いに挑むことが大切だと思います」
「そして我々はアグレッシブに戦う部分と、粘り強く戦うというところ。そして試合を通して最後まで戦い抜くことをやれるチームだと思っているので、次も厳しい戦いを覚悟しながらアグレッシブにチャレンジするところはチャレンジする。粘り強く戦うところは粘り強く。流れに応じて選手たちがピッチ上で力を発揮してくれるように、またイメージを共有して挑みたいと思います」
なお、中国戦での大勝の勢いを活かしたいサムライブルーは、10日に敵地バーレーンで連勝を狙う。
日本代表は5日、埼玉スタジアム2002で行われた2026年の北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選グループC第1節の中国戦に7-0の圧勝を収めた。
2018年のロシアW杯、2022年のカタールW杯ではUAE代表、オマーン代表に敗れており、日本にとっては鬼門となっている最終予選の初陣。とりわけ、対戦相手の指揮官は前回大会でオマーンを指揮し、日本を破った名将のブランコ・イバンコビッチ監督ということもあり、より重圧を感じる中での戦いとなった。
同試合後、公式会見に出席した森保監督は会見冒頭で会心の勝利を謙虚に総括した。
「まずは選手たちがアジア最終予選の初戦のスタートの難しさを認識してくれて、そこで最善の準備をしてくれたことが、この結果に繋がったと思います。選手だけではスタッフも含めていいスタートを切ろうということを、2回のトレーニング期間の中でも自分たちがやらなければいけないことと向き合ってくれて、真摯に取り組んでくれた結果だと思っています。そして、今日埼玉スタジアムにたくさんのサポーターの皆さんが足を運んでくださって選手たちの後押しをしてくれたこと。そして、メディアの皆さんを通してたくさんの方々が選手の後押しをしてくれたことが勝利に繋がったと思います」
「これからさらに厳しい戦いが待っていると思うので、まずはチーム一丸となって戦い抜いてサポーターの皆さんに勝利をお届けしたいという気持ちを持って次の試合にも挑んでいきたいと思います。サポーターの皆さんにはまた応援と共闘してほしいということをお伝えしたいと思います。今日こうやって代表ウィークとして試合をさせていただいていますけど、Jリーグの試合があったり、国内では公式戦がある中で選手を派遣してくださっているチームがあるからこそ我々は活動ができるので、Jリーグの皆さんの協力に対する感謝も伝えたいです」
質疑応答では過去2大会で苦戦した初戦へのアプローチ、より攻撃的な形の[3-4-2-1]の布陣での戦いという部分に質問が投げかけられた。
前者に関しては足並みを揃えられた選手の合流、直前のトレーニングによる共通認識のすり合わせを含めた準備の部分が機能したという。
「前回のアジア最終予選では初戦を落としてしまい、反省すべきところがあったということを、今回は同じ轍を踏まないようにやらなければいけない。そこを考えていた中で、準備としては選手が攻撃も守備も含めてミーティング等々で、チームとしてどういう戦いをするということをよりイメージできること。あとはピッチ上で2度の全体練習をすることができましたが、そこでより具体的に攻撃と守備を我々がこの試合に向けてやるべきことを確認できたことが良かったかなと思います
「前回は集合がバラバラになってコンディション重視でトレーニングというよりもイメージの共有というミーティングだけで終わったところがありました。今回は協会の皆さんの協力もあって、月曜日の夜に選手全体が集まることができていい準備ができたと思います」
後者に関しては「新しくやるというよりも6月からの継続というところで、やってきたことを継続する。その中でコンディション等々の選手の状態を見ながら起用する形になりました」と採用の意図を説明。また、ウイングバックに堂安律、三笘という攻撃的な選手を配置する形となったが、その2選手を含め前線の選手たちの高い守備意識によって非常にバランスが取れた戦いができたと選手の献身性を称えた。
「攻撃的か守備的かということにおいて、3バック、4バックも今の問題や戦力である選手たちのクオリティを考えるといろんなことができると思っています。今日は3バックで戦った中で、攻撃的な選手を特にサイドに配置しているところと、守備的な選手に代えて、よりいい守備から攻撃ということも考えながらチーム編成することを考えています」
「ただし今日も攻撃的な選手であるサイドの右サイドの堂安、左サイドの三笘。シャドーに入った久保、南野。最前線の上田も含めて、みんなが本当に高い守備意識を持って我々が求める戦い方をしてくれたと思います。実際に今日は無失点で終われましたし、おそらく中国は我々の攻撃的なサイドのところを突いてくる意図があったと思いますが、守備もみんながチームのために献身的に泥臭く戦ってくれた結果、無失点で抑えながら彼らの攻撃面の特長も出してくれたと思っています」
また、先制点となった左CKはキッカーを務めた久保のプレースキックの質はもちろんのこと、遠藤をフリーにするための味方のブロックを含め非常に質の高い崩しだった。
当初、拮抗した展開を予想していた中、より重要性を強調していた中での会心のプレーに、指揮官も大きな手応えを感じている。
「セットプレーの攻撃は前田(遼一)コーチの下、ミーティングとトレーニングというところで、イメージを共有したところを出せたと思います。ただし、セットプレーだけではもちろんないですけど、セットプレーが決まるということは、キッカーの質が素晴らしいことと、準備したことを選手たちがピッチ内でイメージを共有して具現化してくれていること。選手たちのクオリティとやるべきことの整理、表現する力が素晴らしかったと思います。今日は拮抗した試合になると思っていましたし、実際は点差が開きましたけど、セットプレーによる先制点によって我々にとってかなり有利な試合展開になったということは間違いないです。これからもオープンプレーと共に攻守のセットプレーの準備をやっていくところを徹底していきたいです」
選手個々の部分では7カ月ぶりの代表復帰で1ゴール1アシストの活躍を見せた伊東、20歳となった直後にA代表デビューを飾った高井幸大がトピックとなった。
アジアカップ開催時に途中離脱を決断し、以降は密なコミュニケーションを取りながら満を持して今回のタイミングで復帰させた伊東の活躍に関して森保監督は、試合前の段階から温かく迎え入れたファン・サポーターへの感謝を語りつつ、重圧のかかる中でしっかりと結果を残したスタッド・ランスのエースの勝負強さを称えている。
「伊東純也ですけど、まずは本当に彼の代表復帰をサポーターの皆さんが温かく迎えてくださって、そして期待をしているという雰囲気を作ってくださったことで、彼もそしてチームいい雰囲気でプレーすることができたと思っています。彼の1得点1アシストというのは、彼の特長は攻撃的なサイドからの崩しは我々にとって大きな武器であるということを自分のプレー、結果によって示してくれたと思います」
「そういった意味では存在感だけでなく数字の部分もしっかりと残し、ヨーロッパで生き抜く上で結果にこだわるところを今日の試合でもやってくれたと思います。そして彼は熱いプレー、思い切ったプレーをしてくれたという部分では、やはり温かく迎え入れてくださったサポーターの皆さんに対して、いいプレーを見せたいという気持ちがあったのかなと思います。そういう意味でサポーターの皆さんが純也のプレーを引き出してくれたのかなと思います」
一方、大差がついた状況でのデビューながらJリーグや先のパリ・オリンピック同様に落ち着き払ったプレーで存在感を示した怖いもの知らずの若武者に対しては「昨日、一昨日までは19歳だと思っていなかったです」とジョークを交えながら、期待通りの振る舞いに目を細めた。
「高井はすごく落ち着いていて、パリ・オリンピック年代ということはもちろん承知していましたが、非常に落ち着いたプレーでチームの活動にスムーズに入っていたので、20歳になったばかりという部分は、あの落ち着きからは感じられないです。ただ雰囲気であったり、彼の笑顔というところはまだまだ若く、これからさらに力をつけてくれる選手だと思います。トレーニングの中でも非常に存在感を出してプレーしてくれています。本当に20歳とは思えない落ち着きや雰囲気を持っている選手だと思います」
「今日もピッチに送り出すときにすごく笑顔で、普通だと顔が引きつってもおかしくないのになと思いながら彼を送り出しました。今日は点差が開いた中でそこでチャレンジをするという部分では、彼にとってもいい流れではあったと思います。これからより拮抗した試合の中で、自分の力を発揮できるように練習の段階からやってほしいと思います。空中戦もほとんど勝っていたと思いますけど、全部勝てるそういうところが彼の特長で、高さを止める守備。そして攻撃力を発揮できるところをチームに還元できるように力をつけてほしいと思います」
「選手、スタッフを含めてこのアジア最終予選初戦がどれだけ難しいものかというところをみんなが認識した上で、今日いい準備ができていい結果を出せたことは、過去の痛い経験。それは消えませんけど過去を生かして、また成長していけているという手応えを持てたのかなと思います」と、鬼門突破へ強い意識を持って臨んだ中での今回の大勝に手応えを感じる森保監督だが、この初戦でオーストラリア代表に1-0で勝利を挙げたバーレーン代表との次節アウェイゲームに向けては再び気を引き締め直している。
「今日のオーストラリア対バーレーンの結果を知って、やはり最終予選で簡単な戦いはないということを改めて感じました。我々も決して気を緩めてはいけないなと思っています。FIFAランキングでいえば、明らかにオーストラリアの方が上位にいますが、それによって結果を保証されていない。我々は常に目の前の一戦に向けて最善の準備をすることと、全力を尽くすところをやっていかなければいけないという戒めになる結果だったと思います。次のバーレーン戦で相手が勢いに乗ってくるというところで、相手のホームでの戦い。我々にとってアウェイでの戦いという部分で厳しい戦いになるということを、まずは気持ちの部分で覚悟を持って戦いに挑むことが大切だと思います」
「そして我々はアグレッシブに戦う部分と、粘り強く戦うというところ。そして試合を通して最後まで戦い抜くことをやれるチームだと思っているので、次も厳しい戦いを覚悟しながらアグレッシブにチャレンジするところはチャレンジする。粘り強く戦うところは粘り強く。流れに応じて選手たちがピッチ上で力を発揮してくれるように、またイメージを共有して挑みたいと思います」
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なぜ18歳・佐藤龍之介はファジアーノ岡山でブレイクできたのか? E-1選手権で“内田篤人超え”が期待される若き才能の適応力とブレないメンタリティ
突出した適応力だ。今シーズンにFC東京からファジアーノ岡山に育成型期限付き移籍で加入した佐藤龍之介は、新たな環境に素早く順応し、自身の力を遺憾なく発揮している。 久保建英と同じ16歳でFC東京とプロ契約を結んだMFは、高卒1年目となるシーズンに武者修行を決断。約18年を過ごした東京を飛び出し、約660km離れた岡山に移り住んだ。 未到の地で単身生活をしながら、プロサッカー選手として結果を出すことを目指す。私生活をはじめ不慣れなことも多く、決して簡単ではない。さらに、主に起用されるのは、サッカーキャリアで「初めて」のウイングバックである。まさに、初めて尽くしだ。しかし、ピッチ上では圧倒的なパフォーマンスを発揮している。 第23節終了時点では、17試合に出場してチーム最多の4ゴールを記録。第19節・湘南ベルマーレ戦では、先制点を奪うだけでなく、両チームトップの走行距離12.1kmとスプリント18回を叩き出した。右WBで攻守にハードワークしながら、74分からはシャドーに移り、タイムアップまでプレー。試合後に木山隆之監督は「1番ゴールを取る可能性がある人をピッチに残すのは、勝つのであれば当然かなと思います」とフル出場の意図を明かしており、その信頼は絶大だ。 地元の西東京市と岡山の雰囲気が「似ていた」ことも佐藤の背中を押したが、適応を可能にしている大きな要素は、素直さと向上心のように思う。 開幕前のキャンプ時にWBで起用された時は、「(WBは)オプションになればいいかな。メインはシャドーになると思う」と受け止めていた。だが、監督からのオーダーに応えながら、パスやドリブルで密集地を打開したりラストパスでチャンスを作ったりといった自分の良さを発揮することを両立させ、“WB・佐藤龍之介”は、完全に板についた。その結果、「18歳の今は自分のポジションを『ここだ』と決める段階でもないと思う。『トップ下やシャドーをやれていない』というネガティブな考えは、本当にゼロなんです。『WBで使ってみたい』と思わせるような特徴を自分は少なからず持っていると思うので、実際に使ってくれている今はその証明にもなっています」と、岡山で発見した自身の新たな可能性と向き合い、意識を変化させている。 第21節・横浜Fマリノス戦では初めて左WBで先発した。負傷によるイレギュラーな起用だったが、「練習で『左、やれるか?』と言われて、『うん、行けます』と言ってやりました」と、逆サイドでプレーすることによって発生する身体の向きやボールの置き所の変化も物ともせず。第22節・鹿島アントラーズ戦では鋭いカットインで左サイドを切り裂き、逆転ゴールを呼び込んだ。 “置かれた場所で咲きなさい”を体現している18歳の姿を、木山監督は「輝いている」と表現し、「『自分は絶対に上に行くんだ』って疑わないメンタリティを持っている。『とにかく上に行きたい』という意欲が、輝いている。ある意味、与えられた才能というか。誰かに教えられるものではないと思う。自分を疑っていないところが素晴らしい」と称賛する。 環境やチーム戦術、監督からのリクエストは、自分がコントロールできない部分だ。時には自分のイメージと違うこともある。それでも、全てのことを素直に受け止め、受け入れ、自分の成長を促す肥料に変えていく。 「将来的には世界のトップリーグでプレーしたり、日本代表としてワールドカップに出て活躍したりすることが目標です」。そう宣言する佐藤は、7月3日に発表される東アジアE-1選手権のメンバーに選出されれば、2008年大会での内田篤人の20歳という同大会の日本代表における最年少記録を更新することになる。 E-1選手権は、過去に柿谷曜一朗や森重真人、相馬勇紀や町野修斗らが1年後のW杯のメンバー入りを勝ち取っており、言わばサバイバルの場だ。チームとして戦いながらも、個人として強みを発揮するなどのアピールが是が非でも必要になる。もしかしたらチームメイトは仲間よりもライバルという側面の方が強いかもしれない。しかし、きっと佐藤なら特有のチーム状況下でも、自分の力を最大限に発揮できるのではないか。そう期待したくなる適応力を、岡山で十二分に見せている。 取材・文 難波拓未 2025.07.02 18:00 Wed2
E-1最年少記録更新!“新進気鋭”の18歳・佐藤龍之介が“再招集”されたワケ「プレッシャーを乗り越えてポジションを掴んでいる」
日本サッカー協会(JFA)は7月3日、東アジア E-1 サッカー選手権 2025 に臨む日本代表メンバー26人を発表した。ホンコン・チャイナ、中国、韓国の3カ国と総当たりで対戦する大会で、日本は国内組のみで戦う。 19歳の長身GKピサノアレックス幸冬堀尾(名古屋)、MF大関友翔(川崎F)らロサンゼルス五輪世代の2選手を含め、Jリーグで存在感を示す12選手が初招集された。 6月のW杯アジア最終予選でA代表デビューを飾った2選手が継続して選出された中、森保一監督は会見で18歳の佐藤龍之介(岡山)の“再招集”の理由を明かした。 「選手にとっては自チームに戻った後が非常に厳しい戦いになると思っています。なぜかと言うと、チーム内では『代表に行ったんだからどれだけのものを見せてくれるか』。短期間でそこまで多くのことが変わらない中、仲間から受けるプレッシャーを乗り越え、ポジションを掴むことができている」と、代表選手特有の重圧を受けることなく自分の力を発揮しているメンタリティについて言及。さらに、「試合でも対峙する選手がこれまでと違った警戒心やパワーで対峙する中、彼は相手のプレッシャーを受け止め、自分がチャレンジしていくところを出せている。自然体の自分を出すのが難しい中、経験値が浅い中でも思い切って前向きに挑んでいけるところは、今後のさらなる成長に期待ができる。そう思って選ばせてもらった」と、18歳ながら存在感を放ち続けていることを評価した。そして、「E-1でも思い切ってチャレンジする姿勢を見せてもらいたい」と、自チームでの強気なプレーを期待している。 W杯アジア最終予選最年少出場を果たした新進気鋭のMFがE-1選手権のピッチに立てば、2008年大会での内田篤人の20歳という同大会の日本代表における最年少記録も更新することになる。 佐藤は岡山の公式HPで、「日本代表に選出されたことを大変嬉しく思います。日頃のファジアーノ岡山でのプレーや、チームとしての結果が今回の選出につながったと感じているので、関わってくださった皆さまに心から感謝しています。今大会は、今後につながる大きなチャンスだと捉えており、自信を持って臨むつもりです。攻守において常に積極的なプレーを心がけ、ゴールに関わるプレーをしていきたいと思います」とコメントした。 気合十分な18歳は、1年後のW杯へのサバイバルにも全力で挑んでいく。 2025.07.03 18:00 Thu3
「国内組でもこれだけワクワクする」「胸熱メンバー!」日本代表メンバー発表にファンも大興奮!大関友翔、宮代大聖ら26人中12人が初招集、18歳・佐藤龍之介が最年少記録を更新
日本サッカー協会(JFA)は3日、今月7日に開幕する東アジアE-1サッカー選手権2025決勝大会(E-1選手権)に臨むサッカー日本代表メンバーを発表。連覇を狙う日本代表は8日にホンコン・チャイナ代表との初戦を迎える。 森保一監督は、39歳で最年長の長友佑都(FC東京)を筆頭に、Jリーグで活躍する国内組の26人を選出。GK早川友基、GKピサノ・アレクサンドレ幸冬堀尾、安藤智哉、綱島悠斗、ジャーメイン良、垣田裕暉、久保藤次郎、宮代大聖、山田新、中村草太、宇野禅斗、大関友翔の12名が初招集となり、佐藤龍之介は、2008年大会で内田篤人が当時20歳で選ばれた最年少記録を更新する18歳での選出となった。 メンバー発表に際して、ファンもSNSでリアクション。各クラブのサポーターを中心に「町田から3人選出!」「レイソルから4人」「明治大から3名!」「元名古屋の久保藤次郎、相馬の選出も嬉しいね」「タワラ、長友大先生がんばれー!」「グランパスアカデミー、愛知県出身勢頑張って欲しい」「おお!安藤16!!昔、冨安がつけてたよね?」「ピサノ飛び級!」「真大10番なのヤバい」「めっちゃ強そう〜!」「胸熱メンバー!」「代表戦がより楽しみ!」「国内組でもこれだけワクワクする」と期待感にあふれる数多くのコメントが寄せられた。 日本は8日にホンコン・チャイナ代表との初戦を迎え、12日に中国代表、15日に韓国代表と対戦する。 東アジアE-1サッカー選手権2025決勝大会 <日本代表メンバー> ▽GK 12 早川友基(鹿島アントラーズ)※ 1 大迫敬介(サンフレッチェ広島) 23 ピサノ・アレクサンドレ幸冬堀尾(名古屋グランパス)※ ▽DF 5 長友佑都(FC東京) 22 植田直通(鹿島アントラーズ) 3 荒木隼人(サンフレッチェ広島) 4 古賀太陽(柏レイソル) 16 安藤智哉(アビスパ福岡)※ 25 綱島悠斗(東京ヴェルディ)※ ▽MF/FW 15 稲垣祥(名古屋グランパス) 13 ジャーメイン良(サンフレッチェ広島)※ 6 川辺駿(サンフレッチェ広島) 11 西村拓真(FC町田ゼルビア) 7 相馬勇紀(FC町田ゼルビア) 19 垣田裕暉(柏レイソル)※ 24 久保藤次郎(柏レイソル)※ 9 宮代大聖(ヴィッセル神戸)※ 18 山田新(川崎フロンターレ)※ 8 川﨑颯太(京都サンガF.C.) 10 細谷真大(柏レイソル) 2 望月ヘンリー海輝(FC町田ゼルビア) 26 中村草太(サンフレッチェ広島)※ 17 宇野禅斗(清水エスパルス)※ 20 俵積田晃太(FC東京) 14 大関友翔(川崎フロンターレ)※ 21 佐藤龍之介(ファジアーノ岡山) <試合日程>開催地:韓国 7月8日(火)19:24 日本代表 vs ホンコン・チャイナ代表 7月12日(土)19:24 日本代表 vs 中国代表 7月12日(土)19:24 日本代表 vs 中国代表 2025.07.03 16:00 Thu4
初選出5人!国内組で挑む大会初戦の焦点は“経験”と“連係”の融合【森保ジャパン|E-1ホンコン・チャイナ戦の予想スタメン】
日本代表は8日、東アジアE-1選手権の初戦でホンコン・チャイナと対戦。この試合のスタメンを予想したい。 今大会に臨むメンバーは、全てJリーグから選出された。過去のW杯でメンバー入りしたベテランや最終予選を戦ったことのある中堅、初招集の若手やロサンゼルス五輪世代の新星など、“経験”の観点で非常にバラエティに富んだ26人となっている。なお、当初のメンバーからは2人を変更しており、田中聡(サンフレッチェ広島)と原大智(京都サンガF.C.)が追加招集された。両者は7日の練習に合流できておらず、初戦の先発に名を連ねるのは極めて非現実的と考え、今回の予想からは外したい。 基本システムはW杯最終予選でのメインだった[3-4-3]を想定した。 GKは早川友基(鹿島アントラーズ)を推したい。香港は今大会の中でも力の差がある相手ではあるものの、大事な初戦のため、J1リーグで実績が十分な背番号12をチョイスした。187cm81kgの体格を生かしたパワフルなセービングに加え、正確な長短のキックを生かして攻撃の出発点になれる。初日の全体練習前には前田遼一コーチと個別でコミュニケーションを取る様子も見られた。進境著しいピサノアレックス幸冬堀尾(名古屋グランパス)の抜擢も考えられるが、準備期間がほとんどない中でチームは優勝を狙うため、初戦の大切さを重視して、経験で勝る早川を予想する。 最終ラインは右から、綱島悠斗(東京ヴェルディ)、荒木隼人(広島)、古賀太陽(柏レイソル)の並びを有力としたい。2022年の前回大会に出場しておりACLでの経験が豊富な背番号3は、広島で長年3バックの中央に君臨している選手だ。連係を合わせる時間が少なかったからこそ、個で守ることができ、3バックの守り方を熟知している能力の高さが初戦の鍵を握るのではないだろか。綱島は東京Vでは中央を務めることが多いが、優れた機動力を加味して右に。古賀も柏では中央だが、左足でも正確無比なパスを出せる上に、左SBの経験もあるため、左に据えた。 ダブルボランチは、稲垣祥(名古屋)と 宇野禅斗(清水エスパルス)を予想する。稲垣は2021年3月以来の代表復帰ではあるが、J1通算300試合以上の経験値はまさに百戦錬磨だ。名古屋ではキャプテンを務めるシーズンもあり、急造チームをまとめる働きに期待したい。7日の練習後には「もちろん優勝しに来た。(連係を合わせる時間が)短いことを言い訳にせず、できることを最大限にやって結果に結びつけたい」と語気を強めた。今季7ゴール2アシストの攻撃力も魅力的に映る。その相棒に選んだ宇野禅斗は、総合力の高い選手だ。ボール奪取、パス、ミドルシュートと攻守に幅広く貢献しながら、高いプレー強度も出せる。21歳と若く、33歳の稲垣との年齢バランスも考慮して選んだ。 ウイングバックは、右に佐藤龍之介(ファジアーノ岡山)を、左に 俵積田晃太(FC東京)を配置した。FC東京の下部組織出身の2人はW最終予選の6月シリーズからの連続招集であるため、今大会ではより多くのプレータイムを与えられるのではないか。求めるタスクは、タフに守りながら攻撃面で局面を打開し、ゴールに直結するプレーだ。海外組がひしめき合う攻撃的WBのポジション争いに割り込んでいくために、個で違いをつくるところを見たい。 シャドーは、細谷真大(柏)と宮代大聖(ヴィッセル神戸)を選ぶ。背番号10を付ける細谷は、2022年の前回対戦や2023年のアジア杯、W杯アジア予選などコンスタントに選ばれており、前線の軸になることが予想される。今季の柏ではシャドーでもプレーしており、背後への抜け出しや推進力でゴールに迫りつつ、試合途中からは2トップに変更させるなどのオプションも試すことが考えられる。宮代は、U-20まで世代別のストライカーとして名を連ねてきた選手だ。今回でA代表は初招集となるが、両足でのパンチ力のあるシュート、多彩なフィニッシュワーク、ライン間でもプレー可能な点からシャドー起用が濃厚ではないだろうか。2人は7日の練習前に一緒にトイレに行ったりスパイクに履き替えたり、行動を共にしていた。 最後に1トップは、垣田裕暉(柏)が務めることを予想する。A代表は今回が初選出となったが、U-19代表として韓国の水原で国際ユースサッカー大会を戦った経験がある。柏でも[3-4-3]の最前線に入り、安定感抜群のポストプレーと献身的なプレスでチームをけん引。特にシャドーへのスペースメイクやローテーションのスムーズさは秀逸で、チームの攻撃力を最大限に引き出す働きに期待が膨らむ。187cm78kgの大型FWは、7日の練習前には前田遼一コーチから呼び出される場面もあった。また、細谷とは現所属の柏でチームメイトであることは周知の事実だが、宮代とは2021シーズンに徳島で共闘している。前線3人の連係面も予想した理由の一つだ。 7日の練習は冒頭15分しか公開されなかったため、ハッキリと言って誰が出場するのかは未知数だ。しかし、その分どんなメンバーで臨み、どんなバトルを繰り広げるのかは非常に楽しみであることは間違いない。連覇を狙う森保ジャパンにとって大事な初戦・香港戦は8日19時24分にキックオフ予定だ。 ■日本代表予想スタメン 【3-4-2-1】 GK 早川友基(鹿島アントラーズ) DF 綱島悠斗(東京ヴェルディ) 荒木隼人(サンフレッチェ広島) 古賀太陽(柏レイソル) MF 佐藤龍之介(ファジアーノ岡山) 稲垣祥(名古屋グランパス) 宇野禅斗(清水エスパルス) 俵積田晃太(FC東京) 細谷真大(柏) 宮代大聖(ヴィッセル神戸) FW 垣田裕暉(柏レイソル) 2025.07.08 12:10 Tue5