J2からACL初参戦の甲府、歴史的初戦は好ゲーム展開も決め手欠きゴールレスドローに【ACL2023-24】
2023.09.20 20:58 Wed
20日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループH第1節のメルボルン・シティvsヴァンフォーレ甲府がメルボルン・レクタンギュラー・スタジアムに行われ、両者無得点の引き分けに終わった。
昨季の天皇杯で見事優勝し、J2所属ながらもACLの出場権を勝ち取った甲府。クラブ史上初となるアジアの舞台は、アウェイでAリーグ・メンのチャンピオンと相まみえた。
オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)でも使用されたスタジアムで、序盤から好機を作ったのは[4-2-3-1]で臨んだ甲府。金曜日の東京ヴェルディ戦から先発全員を変更する大胆策を決行したが、フレッシュな面々が躍動した。
[4-1-4-1]のシステムで自陣から組み立てるメルボルン・シティへ、前線からプレッシャーを掛け、4分には井上詩音のインターセプトから鳥海芳樹がやや強引ながらも足を振る。
12分にも高い位置でのボール奪取を起点に、左クロスから鳥海、飯島陸にディフレクションしてGKの逆を突く形に。3分後にも縦に速い攻撃を仕掛け、頂点を務めた松本孝平が飯島のスルーパスに反応して一対一を迎える。これはGKに阻まれたが、さらにその3分後にも左ポケットを取った鳥海のフィニッシュと、ゴールに迫る。
38分には鳥海が倒されてボックス手前左でFKを獲得すると、佐藤和弘のキックが惜しくもクロスバーを叩くなど、プレッシングのハマった甲府がいいリズムで前半を終えた。
甲府はハーフタイムでも先に動き、武富孝介に代えて宮崎純真を投入。51分にはその宮崎、7分後には鳥海と、後半もシュート数を重ね、篠田善之監督はさらにピーター・ウタカや三平和司も送り込んで1点を奪いに行く。
セカンドボールへの寄せも早く、セットプレーの守備でも集中力を継続する甲府。スタートから飛ばしていたため、神谷凱士や佐藤和弘は疲労が足にくるも、交代選手も滞りなくゲームに入った。
ただ、良ゲームを展開しながら得点だけが遠く、追加タイム2分には小林岩魚のクロスからウタカというシーンを作るが、ブロックに遭って最後までゴールを割れず。
両者無得点のドローに終わり、甲府は記念すべき初のACLで初勝ち点を獲得。とはいえ、チャンスも多数あっただけに、同時にもどかしさも残る初戦となった。
メルボルン・シティ 0-0 ヴァンフォーレ甲府
昨季の天皇杯で見事優勝し、J2所属ながらもACLの出場権を勝ち取った甲府。クラブ史上初となるアジアの舞台は、アウェイでAリーグ・メンのチャンピオンと相まみえた。
オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)でも使用されたスタジアムで、序盤から好機を作ったのは[4-2-3-1]で臨んだ甲府。金曜日の東京ヴェルディ戦から先発全員を変更する大胆策を決行したが、フレッシュな面々が躍動した。
12分にも高い位置でのボール奪取を起点に、左クロスから鳥海、飯島陸にディフレクションしてGKの逆を突く形に。3分後にも縦に速い攻撃を仕掛け、頂点を務めた松本孝平が飯島のスルーパスに反応して一対一を迎える。これはGKに阻まれたが、さらにその3分後にも左ポケットを取った鳥海のフィニッシュと、ゴールに迫る。
対する守備では1つ右サイドをえぐられてトルガイ・アルスランの強烈な一振りを浴びるが、マイケル・ウッドが冷静に対処。30分にもミスからショートカウンターを受け、マリン・ヤコリシュにシュートを許すも、総じて破綻なく推移する。
38分には鳥海が倒されてボックス手前左でFKを獲得すると、佐藤和弘のキックが惜しくもクロスバーを叩くなど、プレッシングのハマった甲府がいいリズムで前半を終えた。
甲府はハーフタイムでも先に動き、武富孝介に代えて宮崎純真を投入。51分にはその宮崎、7分後には鳥海と、後半もシュート数を重ね、篠田善之監督はさらにピーター・ウタカや三平和司も送り込んで1点を奪いに行く。
セカンドボールへの寄せも早く、セットプレーの守備でも集中力を継続する甲府。スタートから飛ばしていたため、神谷凱士や佐藤和弘は疲労が足にくるも、交代選手も滞りなくゲームに入った。
ただ、良ゲームを展開しながら得点だけが遠く、追加タイム2分には小林岩魚のクロスからウタカというシーンを作るが、ブロックに遭って最後までゴールを割れず。
両者無得点のドローに終わり、甲府は記念すべき初のACLで初勝ち点を獲得。とはいえ、チャンスも多数あっただけに、同時にもどかしさも残る初戦となった。
メルボルン・シティ 0-0 ヴァンフォーレ甲府
井上詩音
鳥海芳樹
飯島陸
松本孝平
トルガイ・アルスラン
マイケル・ウッド
マリン・ヤコリシュ
佐藤和弘
武富孝介
宮崎純真
篠田善之
ピーター・ウタカ
三平和司
神谷凱士
佐藤和弘
小林岩魚
メルボルン・シティ
ヴァンフォーレ甲府
AFCチャンピオンズリーグエリート
井上詩音の関連記事
メルボルン・シティの関連記事
AFCチャンピオンズリーグエリートの関連記事
記事をさがす
|
|
メルボルン・シティの人気記事ランキング
1
メルボルン・シティがAリーグのレギュラーシーズン初優勝《Aリーグ》
メルボルン・シティFCは22日、Aリーグのレギュラーシーズンでの優勝を果たした。クラブ史上初の優勝となった。 メルボルン・シティは22日、Aリーグ第22節でセントラルコースト・マリナーズと対戦。クレイグ・ヌーンのゴールで1-0と勝利を収めた。 シドニーFCとの優勝争いをする中、メルボルン・シティはこの勝利で1位が確定。クラブ史上初となるリーグタイトルを獲得。2016-17シーズンのリーグカップ以来の2つ目のタイトルとなった。 なお、これによりファイナルシリーズでは準決勝から出場することが決定している。 メルボルン・シティには横浜F・マリノスからレンタル移籍中のMF椿直起も所属。椿は13試合に出場し1ゴールを記録していた。 <span class="paragraph-title">【動画】メルボルン・シティの今シーズンを振り返る特別ムービー</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">What a season it's been <br><br> Clear a few minutes out of your day and re-live all of those unforgettable moments - trust us, it's well worth it! <a href="https://twitter.com/hashtag/CmonCity?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#CmonCity</a> <a href="https://t.co/0brGay8kYZ">pic.twitter.com/0brGay8kYZ</a></p>— Melbourne City FC (@MelbourneCity) <a href="https://twitter.com/MelbourneCity/status/1396285967200231430?ref_src=twsrc%5Etfw">May 23, 2021</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2021.05.23 20:40 Sun2
メルボルンの選手&指揮官が甲府撃破に意欲、元広島のヴィドマー監督「前回の対戦時に私はいなかったが...」
メルボルン・シティのMFスティーブン・ウガルコビッチとアウレリオ・ヴィドマー監督が、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループI第5節のヴァンフォーレ甲府戦に向けて意気込みを語った。 29日に国立競技場で甲府と対戦するメルボルン。グループ第4節を終えた段階では首位甲府と勝ち点「7」、得失点差「+2」で並び、総得点の差で2位。ただ、ここで甲府から白星を掴めば、他会場の結果次第でグループステージ突破が決まる可能性もある。 ◆グループI順位表(第4節終了時点) 1.ヴァンフォーレ甲府|勝ち点7|得失点差+2 2.メルボルン・シティ|勝ち点7|得失点差+2 3.ブリーラム・ユナイテッド|勝ち点6|得失点差+1 4.浙江職業FC|勝ち点3|得失点差-5 ◆第5節(11月29日) 甲府 vs メルボルン(日本時間19:00) 浙江 vs ブリーラム(日本時間21:00) 前日会見に出席したヴィドマー監督は通算53キャップを誇る元オーストラリア代表選手で、90年代にはサンフレッチェ広島でもプレー。メルボルンには今月就任したばかりで、ACLでの指揮は2試合目ということになる。 冒頭の挨拶では「先ほどスタジアム(国立)を見て回ったが、とても素晴らしい。雰囲気があり、ここで試合をすることが非常に楽しみになった。間違いなく難しい試合になるだろうが、精一杯頑張るよ」と意気込んだ。 また、指揮官とともに出席したウガルコビッチも「素晴らしいスタジアム、素晴らしい国に来られて嬉しい。そして、明日は僕たちにとって素晴らしい試合をチーム全員で作りたい」と意欲。主力MFは明日も先発が確実視される。 「甲府で警戒する選手は?」との質問が指揮官に飛ぶと「前回の対戦時に私は監督ではなかったので、詳しくは語れない」としつつ、「ただ、甲府は攻守で組織がしっかりしたチームという印象。ストライカーの選手には要警戒だ。ウイングやサイドバックにも素晴らしい選手がいるね」と語った。 「両チームにとって、とても重要な試合。なんといっても7ポイントどうしの戦いだからね。非常にタフな展開となることは間違いない」 「我々(メルボルン)は過去2、3年と比べて選手が入れ替わり、私が来る前から素晴らしいフィロソフィー、戦術論を持っているチーム。私自身のメルボルンに対するコミットもうまくいっているよ」 一方で、ウガルコビッチは来たる甲府戦について「前回は甲府のハイプレッシャーやコンパクトな守備に難しい対応を迫られた。そこを掻い潜って、どう前進するか。ここが僕たちのポイントになると思う。頑張るしかないね」とした。 甲府とメルボルン。勝利すれば、ともにグループステージ突破が決まる可能性もある、非常に重要な一戦だ。 2023.11.28 17:23 Tue3
甲府が“ホーム国立”で魂のドロー、メルボルンと壮絶撃ち合いの末に勝ち点「1」分け合う…GS突破は最終節に持ち越しへ【ACL2023-24】
29日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループH第5節のヴァンフォーレ甲府vsメルボルン・シティ(オーストラリア)が国立競技場で行われ、3-3のドロー決着となった。 2勝1分け1敗で勝ち点「7」どうしの甲府とメルボルン。得失点差でも並ぶ両者だが、総得点の差だけで甲府がグループ首位、メルボルンが2位となっている。 ◆グループH順位表(※1) 1.ヴァンフォーレ甲府|勝ち点8|得失点差+2 2.メルボルン・シティ|勝ち点8|得失点差+2 3.ブリーラム・ユナイテッド|勝ち点6|得失点差+1 4.浙江職業FC|勝ち点3|得失点差-5 (※1)浙江vsメルボルン開催前時点 J2リーグとの並行も終わり、この試合が今季日本国内でのラストゲームとなる甲府は、前日会見で「J1昇格を逃した悔しさをぶつけたい」と話したキャプテンの関口正大、三平和司、ピーター・ウタカらが先発。12日のJ2最終節・モンテディオ山形戦(1●2)からの変更は4人となった。 勢いよく試合に入った甲府だが、立ち上がりに失点。5分、メルボルンに右サイド(甲府の左サイド)から崩され、最後はボックス内でDFタルボットにシュートを打たれる。ACL初先発のGK渋谷飛翔が守るゴールを打ち破った。 それでもすぐさま同点に。甲府は8分、右サイドからのFKでセカンドボールを拾うと、ボックス左から三浦颯太が柔らかいマイナス気味のクロス。後方から走り込んだ井上詩音がヘディングシュートを叩き込んだ。 開始10分で互いに1点を取り合った試合は一進一退の攻防が続いていく。コンパクトに守る甲府、比較的強めのプレッシャーを前線からかけてくるメルボルン…ピッチ各所で激しいデュエルも繰り広げられる白熱の好ゲームだ。 甲府は24分、フルスプリントで左サイドを駆け上がった三浦がゴール前へクロス。フリーで走り込んだ2列目の鳥海芳樹が触れれば1点というシーンだったが、ほんのわずかに合わず…フィニッシュまで持ち込めずとも決定機だった。 33分、甲府はメルボルンに1分以上ポゼッションされた末、最後はオーストラリア代表の主力級FWマクラーレンにフリーでヘディングシュートを許す。かろうじてポストに救われたが、巧みな動き出しが光るストライカーをフリーにしてはいけない。 一方で、甲府のアタッキングで光るのが左サイドバック三浦。37分、左サイドのハーフウェイライン付近でボールを受けた三浦は、同サイドに流れて囮となったウタカを横目に中央へドリブル。ボックス内まで侵入して放ったシュートはGKにキャッチされたが、積極性と判断が光る。 すると、前半終盤に甲府が逆転。43分、関口が最終ラインから前線めがけてロングボールを入れると、相手DFと競り合いながらも必死にスプリントしたのが鳥海。最後はゴール正面でボールに追いつき、相手GKヤングの頭上を越すループシュートを流し込んだ。 甲府は1点リードで迎えた55分、自陣ボックス内で三浦のハンドがあったか否かについてVARチェックが入り、オンフィールドレビューの結果、メルボルンのPKに。59分、このPKをアルスランに沈められて同点とされる。 メルボルンはさらに64分、右ウイングのブラジル人FWレオ・ナテルがクロスを入れると、甲府は左ウイングのクロアチア人FWヤコリシュをフリーに。ヤコリシュに豪快な右足ダイレクト弾を叩き込まれ、逆転を許してしまった。 この十数秒前に林田滉也→松本凪生、ウタカ→クリスティアーノの2枚替えをしていた甲府。逆転を許すと今度は71分、三平→飯島陸、鳥海→宮崎純真の2枚替え。篠田善之監督が勝負に出る。 観衆1万5877人と場内でアナウンスされたなか、試合もいよいよ終盤へ。まずは同点といきたい甲府だが、カウンター主体に切り替えるわけでもないメルボルンに局面で“剥がされ”るシーンが多く、決して押し気味とは言えない。 それでも82分、右CKの流れからセカンドボールを拾い、ボックス手前から松本が強烈なミドル。しかし、メルボルンGKヤングの横っとびスーパーセーブでCKに逃げられる。ここで得たCKからも決定機。混戦の中から宮崎がバイシクルボレーを放つが、シュートは惜しくもゴール右へ。 そんな途中出場の宮崎が大仕事。85分、クリスティアーノが右サイドに流れてクロスを上げると、ゴール正面で合わせたのが宮崎。ジャストミートはしなかったが、結果的に巧みなバックヘッドとなり、甲府が終盤に来て再び同点とする。 これで勢いづいた甲府。しかし、4点目は奪えず3-3のドローに。この結果、グループステージ突破は第6節(最終節)まで持ち越すこととなった。それでも、“ホーム国立"に詰めかけたサポーターをたびたび沸かせた魂のドロー。J2勢の誇り、日本の誇りと呼ぶに相応しいゲームを今回も披露した。あっぱれ、甲府。 ヴァンフォーレ甲府 3-3 メルボルン・シティ 【甲府】 井上詩音(前8) 鳥海芳樹(前43) 宮崎純真(後40) 【メルボルン】 カラム・タルボット(前5) トルガイ・アルスラン(後14) マリン・ヤコリシュ(後19) 2023.11.29 20:53 Wed4
