勝利にこだわるダニエル・ポヤトス2季目 レジェンドのコーチ就任に補強もしっかり【J1開幕直前ガイド|ガンバ大阪】

2024.02.12 18:45 Mon
©超ワールドサッカー
2024シーズンの明治安田J1リーグが23日からいよいよ開幕する。今季からは20チーム制となり、降格も3つに増枠しての争いに。ここでは新シーズンの幕開けに先駆け、J1リーグ全チームをピックアップし、ガンバ大阪を紹介していく。
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【直近3シーズンの成績】
2023シーズン:16位(9勝7分け18敗)
2022シーズン:15位(9勝10分け15敗)
2021シーズン:13位(12勝8分け18敗)【昨季チーム得点王】
ファン・アラーノ 7ゴール
【今季ノルマ】
中位

【編集部イチオシ】
DF黒川圭介
昨季J1:32試合出場/2ゴール
◆好不調の波が激しかった昨季
昨季はダニエル・ポヤトス新監督のもと、攻守に相手を圧倒するスタイルの確立にトライし、浸透まで持っていく土台作りの1年ではあったものの、好不調の波が大きく、3年連続の残留争い。開幕から14試合でわずか1勝で迎えた夏場に8戦負けなし(7勝1分け)のV字回復で順位もトップハーフ入りを見渡せる10位まで挽回したかと思えば、以降はブレーキがかかり、16位終戦の7連敗フィニッシュと最下位のみが降格というレギュレーションに救われたところもあるシーズンだった。

山本悠樹の移籍は痛手だが
チームとして7位以上が目標の今季を迎えるにあたり、入退団は例年以上に活発的。補強は宿敵セレッソ大阪からのダブル獲りや、指揮官にとって徳島ヴォルティス時代の教え子である選手を射止めたりのトピックで彩った。中盤では台頭著しかった山本悠樹の移籍がまさに流失だったが、山田康太鈴木徳真でカバー。縦の推進力に欠けるサイドも岸本武流山下諒也、さらにウェルトン・フェリペで補強し、昨季J1最多タイの61失点だった守備陣にも固定し切れなかったセンターバックの新たな軸として中谷進之介を獲得した。

◆コーチ就任のレジェンドにも期待
ほかにも武者修行から帰還した世代別代表の坂本一彩をはじめ、新卒からも美藤倫&今野息吹を射止めるなど、楽しみなスカッドが揃ったが、チームが獲得した全9つのタイトルを知るクラブきってのレジェンド、遠藤保仁氏のコーチ就任も補強も1つか。現場の長はあくまで監督だが、遠藤氏は現役を退いたばかりな上、G大阪が強かった頃を知る生き証人とあって、選手からすれば一線を画す。選手の拠りどころとしてはもちろんだが、指揮官が思い描く絵の共有者としても大きな存在になりうる。

◆勝ちにこだわる1年に
今季は新設「フットボール本部」の本部長で元監督の松田浩氏が強調するとおり、スタイルを継続しながら勝利にこだわる1年に。昨季の終わり方からして不安が大きく、ケガ人が出ているのも気がかりだが、今や不動の左サイドバックに独り立ちし、背番号「4」を受け継いだ黒川圭介をはじめ、好タレントも多い。昨季までの[4-3-3]から新たに[4-2-3-1]のシステムで調整を図るなか、どう失点を減らし、誰を得点源にするかなど、今季も探りながらだが、改革のフロントを含め、チーム一丸で復権を目指す。

◆2024年冬移籍情報
【IN】
GK張奥林(18)←ガンバ大阪ユース/昇格
GK一森純(32)←横浜 F・マリノス/期限付きより復帰
DF中谷進之介(27)←名古屋グランパス/完全移籍
DF坂圭祐(28)←大分トリニータ/完全移籍
DF松田陸(32)←セレッソ大阪/完全移籍
DF今野息吹(22)←法政大学/新加入
DF中野伸哉(20)←サガン鳥栖/完全移籍移行
MF岸本武流(26)←清水エスパルス/完全移籍
MF山田康太(24)←柏レイソル/完全移籍
MF鈴木徳真(26)←セレッソ大阪/完全移籍
MF美藤倫(21)←関西学院大学/新加入
FW山下諒也(26)←横浜FC/完全移籍
FWウェルトン・フェリペ(26)←PFCレフスキ・ソフィア(ブルガリア)/完全移籍
FW坂本一彩(20)←ファジアーノ岡山/期限付きより復帰

【OUT】
GK市川暉記(25)→横浜FC/期限付き移籍終了
GK谷晃生(23)→FC町田ゼルビア/期限付き移籍
DFクォン・ギョンウォン(32)→水原FC(韓国)/完全移籍
DF藤春廣輝(35)→FC琉球/完全移籍
DF柳澤亘(27)→徳島ヴォルティス/完全移籍
DF佐藤瑶大(25)→浦和レッズ/完全移籍
DF高尾瑠(27)→北海道コンサドーレ札幌/完全移籍
MF塚元大(22)→ツエーゲン金沢/完全移籍
MF山本悠樹(26)→川崎フロンターレ/完全移籍
MF杉山直宏(25)→モンテディオ山形/期限付き移籍
MF髙橋隆大(19)→ギラヴァンツ北九州/期限付き移籍
MF奥野耕平(23)→湘南ベルマーレ/完全移籍移行
FW山見大登(24)→東京ヴェルディ/期限付き移籍
FW鈴木武蔵(29)→北海道コンサドーレ札幌/期限付き移籍
FW南野遥海(19)→栃木SC/期限付き移籍

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「ガンバに星をつけたいと…」 エース不在のG大阪攻撃陣で奮闘のダワン、準優勝の天皇杯に込めた思い

ガンバ大阪は23日に国立競技場で行われた第104回天皇杯決勝でヴィッセル神戸と対戦し、0-1で惜敗した。 天皇杯史上71年ぶり2度目の関西勢による決勝で前半に小気味のいいコンビネーションを披露したりと攻め手となる時間帯もあったが、神戸の堅守に跳ね返され、0-0で後半へ。64分に神戸の狙いとするロングボール起点の攻撃から結果的に決勝点となる一発を許した。 最終的な公式スタッツのシュート数は両者ともに6本ずつと互角。G大阪の攻撃は決勝2日前に負傷した宇佐美貴史が不在だったなかで、うまく相手のプレスを掻い潜って押し込みこそするものの、崩しのところでなかなか相手を上回れず、散発が続いた。 そんなG大阪でゴールの匂いをさせたのがボランチの一角で先発したダワン。この試合でもエネルギッシュなボールの持ち運びでアクセントをつけながら、タイミングばっちりの攻撃参加も披露し、2つの惜しいヘディングとミドルで迫った。 チームの結束力をより一層強め、エース不在の決勝で念願の10冠目を目指したG大阪だが、9年ぶりのタイトルに届かず。2022年からG大阪に加わり、初のタイトルチャンスだったダワンは肩を落としつつ、こう振り返る。 「試合が終わったばかりでコメントするのが正直難しいけど、タイトルを獲ってガンバに星をつけたいという気持ちで挑んだ。話せる言葉はそう多くないけど、いいサッカーはしたと思うし、僕にも得点のチャンスがあった」 「そのなかで、僕もチャンスを生かしきれず、チームの勝利に貢献できなかったけど、個人的に自チームのことを言うのであれば、チームのことを誇りに思っている」 「今年のチームはもちろん、新しい顔といったらあれだけど、チームとしてすごく変わった姿を見せられたと思うし、ゲームのコントロールもできたと思う。そのなかで、彼らがあのチャンスを生かし、それが結果に繋がってしまった」 そう唇をかんだが、「ただ…」と続け、残り2試合で4位につける明治安田J1リーグをこのまま乗り切れば舞い込みうる来季のアジアへの挑戦権奪取に力を込めた。 「今季はまだ2試合が残っている。サポーターに申し訳なく思うし、残りの2試合でどれだけ頑張ってもタイトルに届かないけど、その2試合の結果次第で来季の僕らがACLに絡めるチャンスが舞い込んでくる。そこを目指さないといけないし、頑張りたい」 この天皇杯こそ準優勝に終わったG大阪だが、今季は過去3シーズンにわたって続いた残留争いから脱却し、ダニエル・ポヤトス体制2年目にしてタイトルチャンスが巡るなど、大きく様変わり。残り2試合で意地を示せるか。 2024.11.24 18:05 Sun

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