地域CLの“全社枠”確定…刈谷が2年連続、ジョイフル本田つくばは10年ぶり出場権! 栃木シティも百年構想枠に【Road to JFL/全社準々決勝】
2023.10.23 16:58 Mon
23日、第59回全国社会人サッカー選手権大会(以下:全社)の準々決勝4試合が行われた。
「全社から地域CLへ」を目指して準々決勝まで到達したチームは、今日の試合で勝利(準決勝進出)することによって地域CL全社枠(最大3チーム)を確定させることに。各会場で火花が散らされ、元日本代表FWのゴールも飛び出した。
★ジェイリースFC(九州3位) 1-3 ジョイフル本田つくばFC(関東1部5位)
28分、つくばにビッグチャンス。DF小圷瑛士(27)の浮き玉にスプリントしたDF山崎舜介(24)がボックス右で1人かわして左足シュート。目の前にはGKしかいなかったが、足を伸ばしたジェイリースDF松本直也(26)にブロックされる。
それでもつくばに先制点。32分、ジェイリースのビルドアップを敵陣深くで刈り取り、素早くボックス内までボールを運ぶと、最後はDF青木竣(25)がワントラップから強烈な右足シュートを叩き込んだ。
ゴールを境に流れを掌握するつくば。38分にはFKに青木が頭から飛び込んで自身2点目。勢いそのままに追加点を取れたことが大きい。前半で2点リードのつくばが10年ぶりの地域CL出場へと前進していく。
ジェイリースは後半頭から生ける伝説FW我那覇和樹(43)を投入するなど打開を図るが、押し込んでつくばのカウンターを浴びるシーンも増え出し、50分にはMF渡邊宥也(27)が2枚目の警告で退場に。数的不利を余儀なくされる。
それでも59分に反撃の1点。右CKがファーで折り返されると、ボールはゴール正面でフリーとなっていた我那覇のもとへ。オシムJAPAN時代に日本屈指のストライカーとして鳴らした43歳が渾身のダイビングヘッドを流し込んだ。
しかし直後の62分、ジェイリースはMF湯澤洋介(32)が明らかに不必要なアフタータックルで退場に。残り20分ほどを9人で戦うことを余儀なくされた。
ジェイリースはそれでも果敢にゴールを目指すが、9人で前がかりになるなか、78分につくばが3点目。ロングカウンターから最後は今大会の開催県・佐賀出身のMF鍬田一雅(23)がGKの股間を抜く左足弾を流し込んだ。
結局、3-1とジェイリースを撃破したつくばが準決勝進出となり、全社枠として2013年以来10年ぶりとなる地域CLの出場権を獲得。昨年は関東1部6位のブリオベッカ浦安が全社枠からJFL昇格…つくばもこれに続きたい。
★FC刈谷(東海1部2位) 5-0 KMGホールディングスFC(九州4位)
3度目のJFL昇格(旧JFL時代含む)を目指す名門・刈谷と、かつては九州三菱自動車サッカー部(〜2021年)として地域リーグファンに親しまれたKMGホールディングスFC。立ち上がりから地力で勝る刈谷が押し込んでいく。
9分、刈谷は素早いアタッキングからKMGが固める中央を崩し、1回戦2ゴールのMF齋藤雅之(24)がボックス手前から地を這う右足ミドル。これがゴール左隅へ突き刺さり、平均年齢24.0歳のヤングタレント集団が一歩前に出る。
62分には、東京23FC戦(2回戦)で80+1分に起死回生の同点ゴールを決めたMF小沼樹輝(23)がPK弾。さらに64分、今度は23FC戦で80+4分に逆転弾のDF大島遼介(24)が左CKに頭から飛び込んでゴール。刈谷が3点リードとする。
73分にもMF尾﨑僚(23)のゴール、80+2分には神谷椋士(26)のゴールで2点を追加した刈谷。5-0とKMGを圧倒し、つくばとの準決勝へ駒を進めると同時に、2年連続となる地域CLの出場権を獲得した。
★FC徳島(四国1位) 2-1 FC延岡AGATA(九州2位)
地域CL出場権を獲得済みのFC徳島と、「全社から地域CLへ」を目指す延岡。延岡は勝てばつくばと刈谷に続く全社枠3チーム目となり、Jリーグ百年構想クラブ枠でしか地域CLへの道がない栃木シティFC(1回戦敗退)は悲願潰える…ということで準々決勝最大の注目カードとなった。
立ち上がり20分の攻勢はFC徳島。丁寧なビルドアップからの組み立てだけでなく、機を見た一本のロングパスからも何度か惜しい場面を演出と、地域CL出場へ勝利が絶対の延岡よりもリラックスした状態であることが窺える。
すると25分、FC徳島はMF出岡大輝(29)がボックス手前から延岡GKが見送るしかない見事な左足コントロールショットをゴール左上に突き刺し先制。さらに34分、2回戦(北海道十勝スカイアース戦)で決勝ゴールのFW野村魁(23)が右足シュートを沈めて2-0とする。
追い込まれた延岡は45分、右CKにDF久野龍心(25)が頭から飛び込んで1点差とするも、1-2でFC徳島に敗戦。2年連続となる地域CL出場を逃したが、今大会1回戦で関東1部王者・VONDS市原FCを昨年の全社に続いて撃破するなど爪痕を残して2023年を終える。来季の再チャレンジに期待を抱かせるのに十分な戦いを披露した。
この結果、最大3チームの地域CL全社枠が全て埋まらず、栃木シティが百年構想枠で地域CLへ出場できることになった。
★ヴェロスクロノス都農(九州1位) 0-1 アルテリーヴォ和歌山(関西1部1位)
互いに地域CL出場権を獲得済みの都農と和歌山。来月再び顔を合わせる可能性もある両チーム、都農はスタメン5人、和歌山は4人を前日から入れ替えてピッチへ送り出す。
0-0で迎えた47分、和歌山はこぼれ球に反応したMF関知哉(25)がボックス外から強烈な右足ミドルを叩き込み先制。80分間(全社は40分ハーフ)を通してゴールはこの1つのみとなり、1-0で勝利した和歌山が前哨戦対決を制して準決勝進出を決めた。
◆準々決勝結果
(★は全社枠として地域CL出場が決定)
▽10月23日/11:00
[25]ジェイリースFC 1-3 ジョイフル本田つくばFC★
[26]FC刈谷★ 5-0 KMGホールディングスFC
▽10月23日/13:30
[27]ヴェロスクロノス都農 0-1 アルテリーヴォ和歌山
[28]FC徳島 2-1 FC延岡AGATA
◆準決勝対戦カード
▽10月24日/11:00
[29]ジョイフル本田つくばFC vs FC刈谷
[30]アルテリーヴォ和歌山 vs FC徳島
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日本全国の地域リーグから全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)の出場権獲得(※1)、そして日本フットボールリーグ(JFL)昇格を目指すチームが集う“全社”。今年は佐賀県開催となり、23日に準々決勝4試合が行われた。(※1)大会レギュレーションは「目指すはJFL昇格!前回王者ブリオベッカ浦安に続け! “全社”2023が21日開幕【Road to JFL】」をご参照ください★ジェイリースFC(九州3位) 1-3 ジョイフル本田つくばFC(関東1部5位)
九州は大分県の新興勢力ジェイリースと、関東1部5位ながらも先月のリーグ終盤戦で栃木シティFCを下すなど確かな実力を有するつくば。「全社から地域CLへ」を目指してあと1勝の両チームは立ち上がりから互いを攻め込んでいく。
28分、つくばにビッグチャンス。DF小圷瑛士(27)の浮き玉にスプリントしたDF山崎舜介(24)がボックス右で1人かわして左足シュート。目の前にはGKしかいなかったが、足を伸ばしたジェイリースDF松本直也(26)にブロックされる。
それでもつくばに先制点。32分、ジェイリースのビルドアップを敵陣深くで刈り取り、素早くボックス内までボールを運ぶと、最後はDF青木竣(25)がワントラップから強烈な右足シュートを叩き込んだ。
ゴールを境に流れを掌握するつくば。38分にはFKに青木が頭から飛び込んで自身2点目。勢いそのままに追加点を取れたことが大きい。前半で2点リードのつくばが10年ぶりの地域CL出場へと前進していく。
ジェイリースは後半頭から生ける伝説FW我那覇和樹(43)を投入するなど打開を図るが、押し込んでつくばのカウンターを浴びるシーンも増え出し、50分にはMF渡邊宥也(27)が2枚目の警告で退場に。数的不利を余儀なくされる。
それでも59分に反撃の1点。右CKがファーで折り返されると、ボールはゴール正面でフリーとなっていた我那覇のもとへ。オシムJAPAN時代に日本屈指のストライカーとして鳴らした43歳が渾身のダイビングヘッドを流し込んだ。
しかし直後の62分、ジェイリースはMF湯澤洋介(32)が明らかに不必要なアフタータックルで退場に。残り20分ほどを9人で戦うことを余儀なくされた。
ジェイリースはそれでも果敢にゴールを目指すが、9人で前がかりになるなか、78分につくばが3点目。ロングカウンターから最後は今大会の開催県・佐賀出身のMF鍬田一雅(23)がGKの股間を抜く左足弾を流し込んだ。
結局、3-1とジェイリースを撃破したつくばが準決勝進出となり、全社枠として2013年以来10年ぶりとなる地域CLの出場権を獲得。昨年は関東1部6位のブリオベッカ浦安が全社枠からJFL昇格…つくばもこれに続きたい。
★FC刈谷(東海1部2位) 5-0 KMGホールディングスFC(九州4位)
3度目のJFL昇格(旧JFL時代含む)を目指す名門・刈谷と、かつては九州三菱自動車サッカー部(〜2021年)として地域リーグファンに親しまれたKMGホールディングスFC。立ち上がりから地力で勝る刈谷が押し込んでいく。
9分、刈谷は素早いアタッキングからKMGが固める中央を崩し、1回戦2ゴールのMF齋藤雅之(24)がボックス手前から地を這う右足ミドル。これがゴール左隅へ突き刺さり、平均年齢24.0歳のヤングタレント集団が一歩前に出る。
62分には、東京23FC戦(2回戦)で80+1分に起死回生の同点ゴールを決めたMF小沼樹輝(23)がPK弾。さらに64分、今度は23FC戦で80+4分に逆転弾のDF大島遼介(24)が左CKに頭から飛び込んでゴール。刈谷が3点リードとする。
73分にもMF尾﨑僚(23)のゴール、80+2分には神谷椋士(26)のゴールで2点を追加した刈谷。5-0とKMGを圧倒し、つくばとの準決勝へ駒を進めると同時に、2年連続となる地域CLの出場権を獲得した。
★FC徳島(四国1位) 2-1 FC延岡AGATA(九州2位)
地域CL出場権を獲得済みのFC徳島と、「全社から地域CLへ」を目指す延岡。延岡は勝てばつくばと刈谷に続く全社枠3チーム目となり、Jリーグ百年構想クラブ枠でしか地域CLへの道がない栃木シティFC(1回戦敗退)は悲願潰える…ということで準々決勝最大の注目カードとなった。
立ち上がり20分の攻勢はFC徳島。丁寧なビルドアップからの組み立てだけでなく、機を見た一本のロングパスからも何度か惜しい場面を演出と、地域CL出場へ勝利が絶対の延岡よりもリラックスした状態であることが窺える。
すると25分、FC徳島はMF出岡大輝(29)がボックス手前から延岡GKが見送るしかない見事な左足コントロールショットをゴール左上に突き刺し先制。さらに34分、2回戦(北海道十勝スカイアース戦)で決勝ゴールのFW野村魁(23)が右足シュートを沈めて2-0とする。
追い込まれた延岡は45分、右CKにDF久野龍心(25)が頭から飛び込んで1点差とするも、1-2でFC徳島に敗戦。2年連続となる地域CL出場を逃したが、今大会1回戦で関東1部王者・VONDS市原FCを昨年の全社に続いて撃破するなど爪痕を残して2023年を終える。来季の再チャレンジに期待を抱かせるのに十分な戦いを披露した。
この結果、最大3チームの地域CL全社枠が全て埋まらず、栃木シティが百年構想枠で地域CLへ出場できることになった。
★ヴェロスクロノス都農(九州1位) 0-1 アルテリーヴォ和歌山(関西1部1位)
互いに地域CL出場権を獲得済みの都農と和歌山。来月再び顔を合わせる可能性もある両チーム、都農はスタメン5人、和歌山は4人を前日から入れ替えてピッチへ送り出す。
0-0で迎えた47分、和歌山はこぼれ球に反応したMF関知哉(25)がボックス外から強烈な右足ミドルを叩き込み先制。80分間(全社は40分ハーフ)を通してゴールはこの1つのみとなり、1-0で勝利した和歌山が前哨戦対決を制して準決勝進出を決めた。
◆準々決勝結果
(★は全社枠として地域CL出場が決定)
▽10月23日/11:00
[25]ジェイリースFC 1-3 ジョイフル本田つくばFC★
[26]FC刈谷★ 5-0 KMGホールディングスFC
▽10月23日/13:30
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[28]FC徳島 2-1 FC延岡AGATA
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8日、日本フットボールリーグ(JFL)入会を目指すクラブが集う全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2024(地域CL)が開幕する。 今季の地域CLは、出場全12クラブが「JFL入会」を希望する書類をリーグ側へ提出。 1次ラウンドはグループA〜Cの全3組。「各組1位3チーム+各組2位の成績最上位1チーム」の計4チームが決勝ラウンドへ進み、原則として、決勝R1位はJFLへ自動昇格、決勝R2位はJFL最下位との入替戦へ…という流れである。 ◆北海道十勝スカイアース(北海道/北海道) 十勝は北海道リーグ王者として3年ぶりの地域CL。北海道勢は地域リーグからJFLへの昇格を掴んだことがなく、十勝も2020年に決勝R進出も、3戦3敗で夢敗れている。BTOP北海道から道内の覇権を取り戻した勢いで、勝ちたい。 ◆ブランデュー弘前FC(東北1部/青森) 弘前は東北1部を2連覇と、JFL経験を持つコバルトーレ女川を凌駕。東北1部「98得点」は、全国各地域1部で最多の数字である。JFLではラインメール青森が弘前市でホームゲームを開催することもある状況…弘前も上がりたい。 ◆VONDS市原(関東1部/千葉) V市原は関東1部を2連覇。昨季は決勝R2位も、入替戦で沖縄SVに敗れて涙を呑んだ。ソリッドなサッカーを伝統とし、いつの時代も守備が堅い。本拠地「ゼットエー」は改修工事が進んでおり、夜間照明のLED化が完了したそうだ。 ◆福井ユナイテッドFC(北信越1部/福井) 北信越1部2連覇の福井は、まさに地域CLの常連。クラブ発足6年で5回目の出場だ。昨季は1次Rで3戦無敗も、得失点差で2位敗退。今季はホームでのリーグ最終節で観衆「2081人」を記録するなど、県民の期待が大きそうだ。 ◆FC.ISE-SHIMA(東海1部/三重) ISE-SHIMAは東海1部初優勝。輪番枠で地域CL初出場の2021年は、決勝R2位で入替戦へ進み、当時のホンダロックSCに敗れて散った。もし昇格なら、JFLはヴィアティン三重、アトレチコ鈴鹿、ISE-SHIMAと三重県3クラブに。 ◆飛鳥FC(関西1部/奈良) こちらは関西1部初優勝の飛鳥。奈良県勢が地域CLに出場するのは、2014年の奈良クラブ以来で、この時の奈良は優勝してJFLへ。飛鳥の美濃部直彦監督は、自身のXで「超大穴の我々が何か起こせたら面白いよね」とニヤリ。 ◆福山シティFC(中国/広島) 完成度の高いサッカーで中国リーグを3連覇した福山。ただ、全社で3年連続の1回戦敗退を喫し、大会後にコーチングスタッフのテコ入れを発表した。ともあれ、V市原とともに昨季の決勝R組。福山を侮るチームなど存在しない。 ◆FC徳島(四国/徳島) FC徳島は四国リーグ4連覇(※)、6年連続6回目の地域CLに。徳島ヴォルティスのエースストライカーとしてJリーグ参入初期を支えた羽地登志晃氏が今季から監督だ。全社ではクラブ史上最高の準優勝。間違いなく、力はある。 (※)リーグ中断の2021年はカウントせず ◆ヴェロスクロノス都農(九州/宮崎) 都農は九州リーグを2連覇。土日集中開催も多い九州とあって、地域CL出場権獲得の一番乗りとなった。福山で昨季の決勝Rを経験したDF松岡憧が加入したことは大きな補強だったか。松岡が最終ラインに君臨する都農である。 ◆JAPANサッカーカレッジ(全社枠1/新潟) ご存知、天皇杯でJ1名古屋に勝利した専門学校チームJSC。全社はV市原、弘前、FC徳島と3地域のチャンピオンを撃破して頂点に輝いた。一方、1次Rで同居する福井とは、北信越1部で2戦2敗。勢いとヤングパワーでリベンジだ。 ◆ジェイリースFC(全社枠2/大分) 地域リーグ最強の「実業団」ジェイリース。J2大分など九州Jクラブに所属歴のある選手が多く、今季の九州リーグは優勝した都農を相手に1勝1分けだ。ジェイリースと都農も1次Rで同居。全社枠からの勢いで今回も勝ちたい。 ◆FC刈谷(全社枠3/愛知) 刈谷は本来なら東海1部優勝からの地域CLが相応しい実力派集団。かつてJFL上位に食い込んだデンソーを前身とする強豪だ。全社枠3ということで、まさに1番下からの参戦…昨季は栃木シティが百年構想枠から昇格している。 2024.11.07 06:00 Thu4
栃木シティ、福山シティ、つくばFCが各組首位に!【Road to JFL/地域CL1次ラウンド第1節】
10日、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2023(地域CL)1次ラウンドの第1節が各会場で行われた。 日本フットボールリーグ(JFL)昇格を目指す12チームが4チームずつの3会場(宮崎/A組・宮城/B組・滋賀/C組)に分かれて戦う1次ラウンド。各組1位の3チーム、各組2位の中で成績上位の1チーム、計4チームが決勝ラウンドへ進む。 ◆Aグループ ヴェロスクロノス都農(宮崎県/九州1位) VONDS市原FC(千葉県/関東1部1位) 栃木シティFC(栃木県/関東1部2位/百年構想枠) FC徳島(徳島県/四国1位) ▽都農 0-1 VONDS A組会場の宮崎に本拠地を置く都農と、全社1回戦で宮崎のFC延岡AGATAに敗れているVONDS。“ホーム”都農は関東1部18試合8失点の堅守軍団VONDSを攻め込み、30分過ぎから相次いで決定機を迎えるも、肝心のゴールが遠い。 試合は0-0のまま進み、後半ATにとうとうスコアが動く。90+2分、VONDSはMF加藤勇司が左CKに頭で合わせて決勝点。伝統的に手堅いサッカーのVONDSは、セットプレー1発により、超重要局面の初戦で勝ち点3をゲットした。 ▽栃木シティ 4-1 FC徳島 百年構想枠で地域CLに滑り込んだ栃木と、四国リーグで4シーズン無敗のFC徳島。21分にFC徳島が先制して迎えた67分、栃木は敵陣でのボール奪取からカウンターを仕掛け、最後はFW田中パウロ淳一が仕留めて同点とする。 71分にはオウンゴールで逆転し、78分には敵陣深くでのインターセプトから途中出場FW平岡将豪が仕留めて追加点。栃木はさらに1点を追加し4-1と快勝…“12番目”で地域CLに滑り込んだ強豪が明日へ弾みをつける逆転勝利だ。 ▽順位表(第1節まで) 1.栃木シティ「勝ち点3」+3「総得点4」 2.VONDS「勝ち点3」+1「総得点1」 2.都農「勝ち点0」-1「総得点0」 4.FC徳島「勝ち点0」-3「総得点1」 ◆Bグループ FC刈谷(愛知県/東海1部2位/全社枠1) ブランデュー弘前FC(青森県/東北1部1位) 福山シティFC(広島県/中国1位) wyvern(愛知県/東海1部1位) ▽刈谷 2-2 弘前 3度目のJFL昇格を目指す全社王者・刈谷と、東北1部18試合で92得点の弘前。序盤からハイテンポな展開が続いたなか、13分、弘前はスルーパスに抜け出したFW高木輝之がGKをかわして右足シュートを流し込み、先制に成功する。 刈谷は主力FW鈴木直人を欠くなか、程なくしてFW伊藤雄教が負傷交代。すると43分、弘前はMF八田壮一郎が小刻みなドリブルで1人、2人、3人とかわし、ゴール前でラストパス。これを高木が流し込んで追加点をゲットする。 49分、刈谷は相手DFのミスを見逃さなかったFW野村柾斗の右足弾で1点差に。さらに90+2分、右CKにDF井塚脩斗が頭で合わせて同点とし、白熱の好ゲームは2-2で決着。全社でも後半ATにミラクルを起こしていた刈谷が土壇場で勝ち点1を拾い、弘前は勝ち点2を失った。 ▽福山 5-2 wyvern 中国リーグ18戦全勝優勝の福山と、東海1部昇格即初優勝の新興勢力wyvern。14分、wyvernはFW西原樹がボックス外から地を這う右足ミドルを突き刺して先制。地域CL初出場のダークホースが一歩前に出る。 ところがどっこい、前半が終わると福山2点リードに。福山は30分にFW高橋佳が同点弾、35分にセットプレーからDF髙田健吾が逆転弾、45分にMF有田朱里がGKとの一対一を制して追加点。中国リーグ18試合69得点の攻撃力を見せつける。 福山は55分にもMF濱口草太の豪快ヘディング弾で4点目、74分には天皇杯得点王の実績を持つMF田口駿の弾丸ミドルで5点目。wyvernは試合終盤にJリーグ通算68得点のFW津田知宏がネットを揺らすも、時すでに遅し。福山が5-2と快勝をおさめている。 ▽順位表 1.福山「勝ち点3」+3「総得点5」 2.刈谷「勝ち点1」±0「総得点2」 2.弘前「勝ち点1」±0「総得点2」 4.wyvern「勝ち点0」-3「総得点2」 ◆Cグループ アルテリーヴォ和歌山(和歌山県/関西1部1位) 福井ユナイテッドFC(福井県/北信越1部1位) ジョイフル本田つくばFC(茨城県/関東1部5位/全社枠2) BTOP北海道(北海道/北海道1位) ▽和歌山 0-0 福井 全社準優勝の関西1部王者・和歌山と、12年間で10回の北信越1部優勝を誇る福井。押され気味の和歌山は29分、MF竜田柊士が倒されて獲得したPKをMF関知哉が失敗。和歌山はPK失敗を境目に少しずつ陣地を回復していったが、両チームとも最後までネットを揺らせず、0-0で試合終了。互いに勝ち点1を分け合うドロー発進となった。 ▽つくば 3-2 BTOP 全社枠で10年ぶりに地域CL参戦のつくばと、北海道リーグから2年連続で地域CL参戦のBTOP。11分、つくばはDF青木竣がボックス左から左足シュートを突き刺して先制。さらに35分、MF鈴木龍之介が追加点を叩き込む。 後半に入るとBTOPが反撃。67分、FW阿部遼海が倒されて得たPKをMF本塚聖也が沈めて1点差に。86分にはセットプレーの流れから、こぼれ球に反応した阿部がゴール正面から蹴り込んで同点に。北海道勢の意地が垣間見える。 それでもつくばは90+3分、BTOPのセットプレーを凌いでゴール前までボールを運ぶと、最後はFW恩塚幸之介がスコアラーとなって決勝点に。2013年に当時四国リーグのFC今治を下して以来となる地域CLでの勝利となった。 ▽順位表 1.つくば「勝ち点3」+1「総得点3」 2.和歌山「勝ち点1」±0「総得点0」 2.福井「勝ち点1」±0「総得点0」 4.BTOP「勝ち点0」-1「総得点2」 2023.11.10 16:36 Fri5