FC刈谷が“全社”初優勝!逞しきヤングタレント集団が5日間で5連勝、来月10日開幕の地域CLへ弾み【Road to JFL/全社3位決定戦&決勝】
2023.10.25 14:35 Wed
25日、第59回全国社会人サッカー選手権大会(以下:全社)の3位決定戦と決勝戦が駅前不動産スタジアム(佐賀県)で行われた。日本全国の地域リーグから全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)の出場権獲得(※1)、そして日本フットボールリーグ(JFL)昇格を目指すチームが集う“全社”。大会最終日の25日に3位決定戦と決勝戦が行われた。
(※1)大会レギュレーションは「目指すはJFL昇格!前回王者ブリオベッカ浦安に続け! “全社”2023が21日開幕【Road to JFL】」をご参照ください
★3位決定戦/ジョイフル本田つくばFC(関東1部5位) 1-2 FC徳島(四国1位)
今大会のベスト4進出によって全社枠での地域CL出場を勝ち取ったつくばと、四国サッカーリーグを制して今大会を地域CLの前哨戦として戦うFC徳島。来月10日開幕の地域CLへ弾みをつけたい両チームは序盤から高い集中力を維持し、前半を0-0で終える。
対するFC徳島は67分、途中出場のFW野村魁(23)が混戦から左足を振り抜き同点ゴール。今大会4ゴール目とした野村は動き出しが非常に素早く、シャープな振りのシュートも持ち味。地域CLで要注目のストライカーだ。
野村はさらに80+2分、右CKに頭で合わせて土壇場の逆転弾。このゴールが決勝点となり、つくばを2-1と撃破したFC徳島が全社3位に輝いた。そして、来月10日開幕の地域CLへ向け、弾みをつける大きな1勝となった。
敗れたつくばも2016年大会以来7年ぶりとなる堂々の4位。地域CLを茨城県リーグ時代の2013年以来10年ぶりに戦う彼らは、戦前の予想を覆して全社枠を勝ち取った。昨年は関東サッカーリーグ1部で長らくしのぎを削ったブリオベッカ浦安が全社枠からJFL昇格。つくばも続きたい。
★決勝戦/FC刈谷(東海1部2位) 1-1(PK:4-2) アルテリーヴォ和歌山(関西1部1位)
つくばと共に全社枠で地域CL出場を決めた刈谷と、関西サッカーリーグ1部を制して今大会を地域CLの前哨戦として戦う和歌山。刈谷は所属選手28人中24人が大卒2年目以内で、スタメン11人の平均年齢は準決勝、決勝と23.5歳だ。
また、多くの選手が昨年の地域CL決勝ラウンドを経験しており、今大会では1回戦からスタメンをほぼ固定しながらも4日間で4連勝し決勝戦へ。地域CL1次ラウンドの組み合わせ抽選会(10月28日)がまだとは言え、逞しさまで身につけた若き集団は「JFL昇格の有力候補」と推さざるを得ない。
そんな刈谷だが、0-0で迎えた61分、自陣ボックス内でのハンドにより和歌山にPKを献上。守るはスタメン11人で最年長の27歳GK兒島拓哉。しかし、和歌山の途中出場MF関知哉(25)にこれを決められ、1点を追う展開となる。
それでも刈谷は73分、左サイドからのクロスがファーで折り返され、ゴール前に走り込んだのはFW鈴木直人(24)。鈴木は勢いそのままにヘディング弾を叩き込み、試合を振り出しに。準決勝のつくば戦も2度のビハインドを追いつき、PK戦を制した刈谷。決勝でもやはり逞しさが光る。
勝敗の行方はPK戦へ。刈谷は先攻・和歌山の1人目をGK兒島がストップし、後攻としての1人目は成功。2人目と3人目は両チームとも成功したなか、和歌山は4人目のキッカーがシュートをクロスバー上へ外す。
後攻・刈谷の4人目はMF井塚脩斗(24)。井塚はゴール左隅を撃ち抜く豪快な右足シュートを叩き込み、この結果、PK戦を4-2で制した刈谷が全社2023王者に輝き、同大会初優勝となった。
準決勝から2試合連続でビハインドを追いつき、PK戦へと持ち込み、PK戦でも2試合連続でキッカー全員が成功させた刈谷。やはり、この逞しいヤングタレント集団を「JFL昇格の有力候補」と推さないわけにはいかない。
敗れた和歌山も今大会で大きな収穫。前哨戦として臨んだなかで全5試合を戦うことができたのは大きく、準々決勝で対戦したヴェロスクロノス都農、準決勝のFC徳島、そして刈谷は地域CLで再び顔を合わせる可能性も。初の1次ラウンド突破に向け、この3試合を分析に活かしてほしい。
◆3位決定戦
▽10月25日/10:00
[31]ジョイフル本田つくばFC 1-2 FC徳島
◆決勝戦
▽10月25日/12:30
[32]FC刈谷 1-1(PK:4-2) アルテリーヴォ和歌山
◆最終順位
[優勝] FC刈谷(地域CL全社枠)
[準優勝] アルテリーヴォ和歌山
[3位] FC徳島
[4位] ジョイフル本田つくばFC(地域CL全社枠)
(※1)大会レギュレーションは「目指すはJFL昇格!前回王者ブリオベッカ浦安に続け! “全社”2023が21日開幕【Road to JFL】」をご参照ください
今大会のベスト4進出によって全社枠での地域CL出場を勝ち取ったつくばと、四国サッカーリーグを制して今大会を地域CLの前哨戦として戦うFC徳島。来月10日開幕の地域CLへ弾みをつけたい両チームは序盤から高い集中力を維持し、前半を0-0で終える。
後半序盤の45分(全社は40分ハーフ)、つくばはDF駒﨑公一(27)が右サイドに開くDF山崎舜介(24)へロングフィード。山崎はボックス内へ走るMF鍬田一雅(23)に頭で落とし、鍬田は迷うことなくバウンドに合わせて右足ボレー。これがつくばの先制点となり、鍬田は今大会2ゴール目とした。
対するFC徳島は67分、途中出場のFW野村魁(23)が混戦から左足を振り抜き同点ゴール。今大会4ゴール目とした野村は動き出しが非常に素早く、シャープな振りのシュートも持ち味。地域CLで要注目のストライカーだ。
野村はさらに80+2分、右CKに頭で合わせて土壇場の逆転弾。このゴールが決勝点となり、つくばを2-1と撃破したFC徳島が全社3位に輝いた。そして、来月10日開幕の地域CLへ向け、弾みをつける大きな1勝となった。
敗れたつくばも2016年大会以来7年ぶりとなる堂々の4位。地域CLを茨城県リーグ時代の2013年以来10年ぶりに戦う彼らは、戦前の予想を覆して全社枠を勝ち取った。昨年は関東サッカーリーグ1部で長らくしのぎを削ったブリオベッカ浦安が全社枠からJFL昇格。つくばも続きたい。
★決勝戦/FC刈谷(東海1部2位) 1-1(PK:4-2) アルテリーヴォ和歌山(関西1部1位)
つくばと共に全社枠で地域CL出場を決めた刈谷と、関西サッカーリーグ1部を制して今大会を地域CLの前哨戦として戦う和歌山。刈谷は所属選手28人中24人が大卒2年目以内で、スタメン11人の平均年齢は準決勝、決勝と23.5歳だ。
また、多くの選手が昨年の地域CL決勝ラウンドを経験しており、今大会では1回戦からスタメンをほぼ固定しながらも4日間で4連勝し決勝戦へ。地域CL1次ラウンドの組み合わせ抽選会(10月28日)がまだとは言え、逞しさまで身につけた若き集団は「JFL昇格の有力候補」と推さざるを得ない。
そんな刈谷だが、0-0で迎えた61分、自陣ボックス内でのハンドにより和歌山にPKを献上。守るはスタメン11人で最年長の27歳GK兒島拓哉。しかし、和歌山の途中出場MF関知哉(25)にこれを決められ、1点を追う展開となる。
それでも刈谷は73分、左サイドからのクロスがファーで折り返され、ゴール前に走り込んだのはFW鈴木直人(24)。鈴木は勢いそのままにヘディング弾を叩き込み、試合を振り出しに。準決勝のつくば戦も2度のビハインドを追いつき、PK戦を制した刈谷。決勝でもやはり逞しさが光る。
勝敗の行方はPK戦へ。刈谷は先攻・和歌山の1人目をGK兒島がストップし、後攻としての1人目は成功。2人目と3人目は両チームとも成功したなか、和歌山は4人目のキッカーがシュートをクロスバー上へ外す。
後攻・刈谷の4人目はMF井塚脩斗(24)。井塚はゴール左隅を撃ち抜く豪快な右足シュートを叩き込み、この結果、PK戦を4-2で制した刈谷が全社2023王者に輝き、同大会初優勝となった。
準決勝から2試合連続でビハインドを追いつき、PK戦へと持ち込み、PK戦でも2試合連続でキッカー全員が成功させた刈谷。やはり、この逞しいヤングタレント集団を「JFL昇格の有力候補」と推さないわけにはいかない。
敗れた和歌山も今大会で大きな収穫。前哨戦として臨んだなかで全5試合を戦うことができたのは大きく、準々決勝で対戦したヴェロスクロノス都農、準決勝のFC徳島、そして刈谷は地域CLで再び顔を合わせる可能性も。初の1次ラウンド突破に向け、この3試合を分析に活かしてほしい。
◆3位決定戦
▽10月25日/10:00
[31]ジョイフル本田つくばFC 1-2 FC徳島
◆決勝戦
▽10月25日/12:30
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9日、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2024(地域CL)・1次ラウンド第2節の全6試合が行われた。 ◆A組 FC徳島 0-1 ジェイリース 実は今季3度目の対決となったFC徳島vsジェイリースFC。天皇杯1回戦ではジェイリースが1-0で勝利し、全社準決勝ではFC徳島が1-0と勝利している。そんな両者が地域CLで激突…決着をつけるにはこの上ない舞台である。 勝者は地域CL初出場のジェイリース。 0-0で迎えた87分、渡邊宥也が右足ボレーを突き刺して先制点…その後のFC徳島の猛攻を凌ぎ切り、初戦の白星と合わせて勝ち点「6」、A組首位をキープした。明日、都農との九州勢対決で引き分け以上なら決勝ラウンド進出だ。 ◆A組 都農 1-0 ISE-SHIMA 九州王者・ヴェロスクロノス都農は、東海1部王者・FC.ISE-SHIMAにウノゼロ勝ちで今大会1勝1分けに。勝ち点「4」とし、A組2位につけた。首位で決勝ラウンドへ進出するには、今季の九州リーグで優勝しながらも唯一勝てなかったジェイリースを倒すしかない。 なお、2連敗となったISE-SHIMAはA組3位以下が確定し、1次R敗退に。前回出場の2021年は決勝R2位で入替戦まで進んだが、今季は明日の消化試合・FC徳島戦をもって終了する。 ◆B組 V市原 1-0 飛鳥 初戦4-0完勝のVONDS市原と、初戦ラストプレー劇的弾で勝利し、地域CL初出場いきなり初白星の飛鳥FC。関東1部王者と関西1部王者の対戦は、0-0で折り返した後半に入って少しずつ、V市原が流れを引き寄せていく。 それでもなかなか崩しきれぬ時間が続いたが、迎えた84分、途中出場の沼大希がクロスに頭から飛び込んで先制点。終盤の1発で勝ち切ったV市原が勝利し、勝ち点「6」とした。明日、弘前相手に引き分け以上で決勝ラウンド進出だ。 ◆B組 刈谷 7-0 弘前 初戦でV市原に0-4惨敗のFC刈谷だが、一夜明けて前半だけで4得点。最終的にはブランデュー弘前FCを7-0と完全粉砕し、第2節を終えてB組2位、得失点差も「-4」から「+3」とした。 明日の「刈谷vs飛鳥」でどちらかがトータル勝ち点を「6」にできれば、そのチームは他グループの結果次第で「各組2位の成績最上位」を掴むこともできる。互いにまずは勝利が必要だ。 なお、刈谷に完全粉砕された弘前は2連敗勝ち点「0」で敗退決定。「B組2位」には可能性を残すが、A組とC組は、すでに2位チームが勝ち点「4」となっているためである。 ◆C組 福山 4-0 十勝 初戦勝ち点1の福山シティと、初戦勝ち点3の北海道十勝スカイアース。十勝は開始7分、深井祐希の決定機阻止1発レッドで数的不利に。すると福山は28分に大久保龍一、30分に吉井佑将、45+2分に藤井敦仁のPKと、前半だけで3点のリードを奪うことに成功する。 数的優位下の3-0リードで後半頭から3枚替えという余裕もできた福山と、なかなか押し返せぬ10人十勝。福山は試合終盤にも1点を追加し、4-0完勝で今大会初白星の勝ち点「4」に。明日、運命の1次ラウンド最終節を戦う。 ◆C組 福井 1-0 JSC 福井ユナイテッドFCvsJAPANサッカーカレッジの北信越1部勢対決は、王者福井に軍配。77分、中島偉吹がボックス外から見事なコントロールショットを突き刺した。福井は勝ち点「4」で、明日、運命の1次ラウンド最終節だ。 全社王者のJSCは2連敗で敗退が決定。全社では3地域のチャンピオンを撃破したが、昨日の初戦で北海道王者に敗れ、今日はリーグ戦2試合2敗の福井にリベンジできなかった。 ◆第3節(11月10日) ▽10:45KO A組 FC徳島 vs FC.ISE-SHIMA B組 VONDS市原 vs ブランデュー弘前 C組 福山シティFC vs JAPANサッカーカレッジ ▽13:00KO A組 ヴェロスクロノス都農 vs ジェイリースFC B組 FC刈谷 vs 飛鳥FC C組 福井ユナイテッドFC vs 北海道十勝スカイアース 2024.11.09 15:47 Sat4
「地域CL」1次ラウンドB組をざっくり展望 昨季入替戦で涙を呑んだVONDS市原、茂庭照幸率いるFC刈谷ら【Road to JFL】
日本フットボールリーグ(JFL)参入をかけた全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2024(地域CL)が8日に開幕。ここでは1次ラウンドBグループをざっくり紹介する。 ◆Bグループ(茨城会場) VONDS市原(関東/千葉) FC刈谷(全社枠3/愛知) 飛鳥FC(関西/奈良) ブランデュー弘前FC(東北/青森) A組は関東1部2連覇のV市原、2年連続で全社枠を勝ち取った刈谷、関西1部初優勝の飛鳥、東北1部2連覇の弘前という4チーム。 したがって、飛鳥以外の3チームは、昨季も地域CLに出場。V市原は昨季の1次ラウンドをワイルドカード(各組2位最上位)で突破し、決勝ラウンドも2位でJFL側との入替戦へ。最後は沖縄SVに延長戦で敗れ、あと一歩で涙を呑んだ。 歴代の指揮官から受け継がれてきた堅守は今季も健在だが、先月の全社1回戦では、優勝したJAPANサッカーカレッジを相手に、40分ハーフで今季公式戦初の「3失点」。複数失点そのものが珍しいV市原は、この経験を糧にできるか否か。初戦から刈谷との激突である。 その刈谷は、元日本代表DFで06年W杯に出場した茂庭照幸監督が指揮。昨季刈谷で引退のレジェンドに率いられたチームは、東海1部で2位に。昨季はwyvern、今季はFC.ISE-SHIMAと、2年連続でライバルに初優勝を許している。 ともあれ、昨季の全社を制したチームはベースが変わらず。現場が“全社の勝ち方”を知る刈谷は、今季もベスト4まで3日間で3連勝し、全社枠を手に入れた。通算3度目のJFL参入へ…昨季の地域CL初戦はドローで波に乗り切れず。やはり、V市原との初戦が肝になりそうだ。 刈谷が昨季の初戦で引き分けた相手は弘前。今回、両者は第2節で1年ぶりの再戦となる。 弘前の特徴として、各地域リーグ1部で最多の「98得点」という攻撃力。FW高木輝之、MF浅利航大、MF平尾泰雅らが織りなすムービングフットボールを「全国の舞台」でどこまで発揮できるか、が今季もカギを握るだろう。 一方、昨季の1次ラウンドでは、4失点中3失点が「自陣でのボールロスト」から。うち2つは最終ラインのミスが命取りとなった。リスクマネジメントも併せ持ちたい弘前は、初出場飛鳥との初戦で、1年間の進化を証明できるか。 飛鳥は美濃部直彦監督が率い、昨季王者・アルテリーヴォ和歌山らとのデッドヒートを制す形で関西1部初優勝。県勢で2014年の奈良クラブ以来となる地域CL出場を手繰り寄せた。 クラブ史上初の地域CL、待っているのは厳しい戦いか。初戦でぶつかるは攻撃力に定評のある弘前、第2節は非常にソリッドなV市原、第3節は2年連続で全社枠から這い上がった刈谷。 また、飛鳥は全社も東海予選で敗退し、“プレトーナメント”を戦えず。だからこその奮闘が関西1部初優勝だが、この点はどう作用するか。ともあれ「あの美濃部監督が地域CLで指揮」という点が、筆者はワクワクするのである。 美濃部監督は1次ラウンドの組み合わせが決定後、自身のXで「どこに入っても強いなぁ〜…さて、各チームを分析して少しでも勝つ確率を高めようかね」とポストしている。 ◆Aグループ日程 ▽第1節 [11月8日(金) 10:45] VONDS市原 vs FC刈谷 [11月8日(金) 13:30] 飛鳥FC vs ブランデュー弘前FC ▽第2節 [11月9日(土) 10:45] VONDS市原 vs 飛鳥FC [11月9日(土) 13:30] FC刈谷 vs ブランデュー弘前FC ▽第3節 [11月10日(日) 10:45] VONDS市原 vs ブランデュー弘前FC [11月10日(日) 13:30] FC刈谷 vs 飛鳥FC 2024.11.02 17:00 Sat5