5選手が途中出場で"初ゴール"を記録、大宮は監督交代後初白星に【明治安田J2第21節】
2022.06.12 20:17 Sun
12日、明治安田生命J2リーグ第21節の6試合が各地で行われた。
ともに連勝を狙う4位・モンテディオ山形と14位・水戸ホーリーホックはケーズデンキスタジアム水戸で顔を合わせた。
アグレッシブ姿勢を見せた水戸が序盤からゲームの主導権を握ると、途中出場の梅田魁人が均衡を破る。ピッチへ立った1分後の80分、ボールを保持した山形DF野田裕喜が自陣ボックス内で足をもつれさせると、これを見逃さずにボールをさらい、ニアを射抜いた。
高川学園出身の梅田は福岡大学を経て、テゲバジャーロ宮崎から水戸へ今季加入した。ステップアップを果たしたFWは19試合目にして嬉しい加入後初ゴールを記録。これが決勝点となり、水戸が山形を下している。
5位・ファジアーノ岡山は17位・レノファ山口FCとアウェイで対戦した。
岡山は相手スローインの場面で前線からプレッシャーをかけ、右サイドの高い位置でボールを奪う。ボックス内へのステファン・ムークのパスはカットされて一旦は相手ボールとなるも、田中雄大が圧力を掛けてクリアをブロックし、再びマイボールに。ボックス右から折り返すと、近いサイドでチアゴ・アウベスが収めて左隅へ流し込み、今季8点目となる2試合連続ゴールを挙げた。
リードをして迎えた55分には、山瀬功治のシュートを宮崎智彦が、佐藤謙介の右足をヨルディ・バイスがゴールライン上でクリア。追加点こそ奪えなかったものの、1点を守り切って2連勝を飾り、4位へ浮上している。
互いに勝ち点「29」。6位・FC町田ゼルビアは8位・ロアッソ熊本をホームに迎えた。36分、相手を押し込んだ町田は安井拓也が鋭い縦パスをペナルティアーク左へ差し込むと、ドゥドゥは打ってくれというメッセージ付きの優しいポストプレー。これを長谷川アーリアジャスールがダイレクトで狙い、右足で巻いたシュートを右隅へと沈めた。
追い掛ける展開となった熊本は78分、阿部海斗と土信田悠生の2枚を同時に投入すると、この交代策が的中。右サイドでボールを持った河原創がニア裏へ斜めの浮き球を送ると、反応したのは土信田。ワントラップから右足のボレーを突き刺し、試合を振り出しに戻した。
高川学園から駒澤大学を経て今季加わったルーキーのJ初ゴールで追い付いた熊本。このままタイプアップを迎え、1-1の引き分けに終わっている。
相馬直樹監督就任後の初勝利を目指す20位・大宮アルディージャは、ブラウブリッツ秋田の敵地へ乗り込んだ。結果を残したのは73分に矢島慎也に代わって投入された泉澤仁。ゴールレスで迎えた81分、ショートコーナーから大山啓輔がクロスを入ると、跳ね返されたボールをボックス左で拾い、グラウンダーのキック。これが対峙者の股を抜け、ゴール前のDFのクリアも及ばずにラインを割った。
今季6シーズンぶりに古巣へ戻ったドリブラーは、開幕前の負傷で長期離脱。回復後は徐々に出場時間を伸ばし、これが復帰後の初ゴールに。泉澤の1点で接戦を制した大宮が新体制初白星を手にしている。
味の素スタジアムで行われた15位・東京ヴェルディvs21位・いわてグルージャ盛岡の一戦は、声出し応援の運営検証対象試合として行われた。
試合が動かしたのは東京V。23分、梶川諒太のミドルがブロックされてボックス右へ大きく浮き上がると、深澤大輝の頭での折り返しが小池純輝を抜けて蓮川壮大のオウンゴールを誘発した。
ホームチームは70分にも追加点を奪取。蓮川のドリブルを自陣中央で梶川が防いでカウンターへと転じると、持ち上がって左を使い、新井瑞希が切れ込んでボックス手前左からグラウンダーのクロスを送る。駆け上がってきた深澤がコントロールから左隅へ流し込み、リードを広げた。
2点のビハインドとなり、チャンスもポストに嫌われていた岩手だったが、終盤に猛追を見せる。86分に深澤のパスミスから途中出場の和田昌士がGKとの一対一を制して今季初ゴールを決めると、3分後には同じく途中出場の中村充孝。こぼれ球に反応してボックス左から右足を振り抜き、豪快な一撃を突き刺した。
中村充孝の加入後初ゴールで岩手が試合を振り出しに戻し、このまま試合終了。追い付かれた東京Vは7試合未勝利となった。
また、正田醤油スタジアム群馬で行われた18位・ザスパクサツ群馬vs19位・栃木SCの"北関東ダービー"は、ゴールレスドローに終わっている。
◆第21節
▽6月12日(日)
レノファ山口FC 0-1 ファジアーノ岡山
ブラウブリッツ秋田 0-1 大宮アルディージャ
水戸ホーリーホック 1-0 モンテディオ山形
FC町田ゼルビア 1-1 ロアッソ熊本
ザスパクサツ群馬 0-0 栃木SC
東京ヴェルディ 2-2 いわてグルージャ盛岡
▽6月11日(土)
ヴァンフォーレ甲府 1-1 ジェフユナイテッド千葉
ツエーゲン金沢 1-1 横浜FC
徳島ヴォルティス 2-2 ベガルタ仙台
FC琉球 1-2 V・ファーレン長崎
大分トリニータ 1-2 アルビレックス新潟
ともに連勝を狙う4位・モンテディオ山形と14位・水戸ホーリーホックはケーズデンキスタジアム水戸で顔を合わせた。
アグレッシブ姿勢を見せた水戸が序盤からゲームの主導権を握ると、途中出場の梅田魁人が均衡を破る。ピッチへ立った1分後の80分、ボールを保持した山形DF野田裕喜が自陣ボックス内で足をもつれさせると、これを見逃さずにボールをさらい、ニアを射抜いた。
5位・ファジアーノ岡山は17位・レノファ山口FCとアウェイで対戦した。
飲水タイム明けの27分、山口GK関憲太郎がゴールを空けて処理したボールがチアゴ・アウベスへ渡ると、そのままシュート。これは枠を外したが、チームのトップスコアラーは37分のチャンスをきっちり仕留める。
岡山は相手スローインの場面で前線からプレッシャーをかけ、右サイドの高い位置でボールを奪う。ボックス内へのステファン・ムークのパスはカットされて一旦は相手ボールとなるも、田中雄大が圧力を掛けてクリアをブロックし、再びマイボールに。ボックス右から折り返すと、近いサイドでチアゴ・アウベスが収めて左隅へ流し込み、今季8点目となる2試合連続ゴールを挙げた。
リードをして迎えた55分には、山瀬功治のシュートを宮崎智彦が、佐藤謙介の右足をヨルディ・バイスがゴールライン上でクリア。追加点こそ奪えなかったものの、1点を守り切って2連勝を飾り、4位へ浮上している。
互いに勝ち点「29」。6位・FC町田ゼルビアは8位・ロアッソ熊本をホームに迎えた。36分、相手を押し込んだ町田は安井拓也が鋭い縦パスをペナルティアーク左へ差し込むと、ドゥドゥは打ってくれというメッセージ付きの優しいポストプレー。これを長谷川アーリアジャスールがダイレクトで狙い、右足で巻いたシュートを右隅へと沈めた。
追い掛ける展開となった熊本は78分、阿部海斗と土信田悠生の2枚を同時に投入すると、この交代策が的中。右サイドでボールを持った河原創がニア裏へ斜めの浮き球を送ると、反応したのは土信田。ワントラップから右足のボレーを突き刺し、試合を振り出しに戻した。
高川学園から駒澤大学を経て今季加わったルーキーのJ初ゴールで追い付いた熊本。このままタイプアップを迎え、1-1の引き分けに終わっている。
相馬直樹監督就任後の初勝利を目指す20位・大宮アルディージャは、ブラウブリッツ秋田の敵地へ乗り込んだ。結果を残したのは73分に矢島慎也に代わって投入された泉澤仁。ゴールレスで迎えた81分、ショートコーナーから大山啓輔がクロスを入ると、跳ね返されたボールをボックス左で拾い、グラウンダーのキック。これが対峙者の股を抜け、ゴール前のDFのクリアも及ばずにラインを割った。
今季6シーズンぶりに古巣へ戻ったドリブラーは、開幕前の負傷で長期離脱。回復後は徐々に出場時間を伸ばし、これが復帰後の初ゴールに。泉澤の1点で接戦を制した大宮が新体制初白星を手にしている。
味の素スタジアムで行われた15位・東京ヴェルディvs21位・いわてグルージャ盛岡の一戦は、声出し応援の運営検証対象試合として行われた。
試合が動かしたのは東京V。23分、梶川諒太のミドルがブロックされてボックス右へ大きく浮き上がると、深澤大輝の頭での折り返しが小池純輝を抜けて蓮川壮大のオウンゴールを誘発した。
ホームチームは70分にも追加点を奪取。蓮川のドリブルを自陣中央で梶川が防いでカウンターへと転じると、持ち上がって左を使い、新井瑞希が切れ込んでボックス手前左からグラウンダーのクロスを送る。駆け上がってきた深澤がコントロールから左隅へ流し込み、リードを広げた。
2点のビハインドとなり、チャンスもポストに嫌われていた岩手だったが、終盤に猛追を見せる。86分に深澤のパスミスから途中出場の和田昌士がGKとの一対一を制して今季初ゴールを決めると、3分後には同じく途中出場の中村充孝。こぼれ球に反応してボックス左から右足を振り抜き、豪快な一撃を突き刺した。
中村充孝の加入後初ゴールで岩手が試合を振り出しに戻し、このまま試合終了。追い付かれた東京Vは7試合未勝利となった。
また、正田醤油スタジアム群馬で行われた18位・ザスパクサツ群馬vs19位・栃木SCの"北関東ダービー"は、ゴールレスドローに終わっている。
◆第21節
▽6月12日(日)
レノファ山口FC 0-1 ファジアーノ岡山
ブラウブリッツ秋田 0-1 大宮アルディージャ
水戸ホーリーホック 1-0 モンテディオ山形
FC町田ゼルビア 1-1 ロアッソ熊本
ザスパクサツ群馬 0-0 栃木SC
東京ヴェルディ 2-2 いわてグルージャ盛岡
▽6月11日(土)
ヴァンフォーレ甲府 1-1 ジェフユナイテッド千葉
ツエーゲン金沢 1-1 横浜FC
徳島ヴォルティス 2-2 ベガルタ仙台
FC琉球 1-2 V・ファーレン長崎
大分トリニータ 1-2 アルビレックス新潟
関憲太郎
チアゴ・アウベス
チアゴ・アウベス
ステファン・ムーク
田中雄大
山瀬功治
宮崎智彦
佐藤謙介
ヨルディ・バイス
梅田魁人
野田裕喜
安井拓也
ドゥドゥ
長谷川アーリアジャスール
阿部海斗
土信田悠生
河原創
相馬直樹
矢島慎也
泉澤仁
大山啓輔
梶川諒太
深澤大輝
小池純輝
蓮川壮大
新井瑞希
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自分が何とかしてやるんだ。そんな気概を感じる90分だった。 J1リーグ第30節でファジアーノ岡山は東京ヴェルディと対戦。味の素スタジアムに乗り込んだ一戦は、木山隆之監督が「勝負のポイントを全て外してしまった」と総括したように、立ち上がりや逆転直後の失点が試合運びを難しくさせ、残留に向けて死にものぐるいで臨んできた東京Vの勢いを上回ることができなかった。 試合後に江坂任が「緩い部分が出てしまった」と語ったように、両チームの立ち位置の違いが導き出したエネルギー勝負で後手を踏んだとも言えるだろう。だが、ピッチ内には、流れを引き寄せようとする強い意思があった。姿勢で表現するだけでなく、攻守両面で非常に効果的なプレーを発揮していたのが、シャドーで先発したFW木村太哉だ。 岡山は立ち上がりからロングボールで押し込まれた。3バックの背後や脇のスペースに蹴られたボールを十分に弾き返せず、中盤でセカンドボールを拾われる。ボールを奪う場所や局面を定められないまま時計の針が進み、8分にCKから先制点を許した。 主導権を握るための好循環を作れない。苦しい展開を強いられたが、背番号27が自らの武器で打開を狙う。 「(今季初めてリーグ戦での出番がなかった)アウェイの京都戦は、一つひとつのクオリティの差や隙で失点してしまったイメージがあった。自分自身もう一度、強度を出したいと思っていました。前節はそこがあまり出せなかったので、今節は『もっとやろう』と思って試合に入りました」 相手センターバックのボールが少しでも触れられると思えば、足を懸命に伸ばし、身体を投げ出して突こうとする。24分にはDF林尚輝、DF宮原和也への連続プレスで右サイドに追い込み、苦し紛れのロングボールを蹴らせて、後ろで回収するキッカケを作る。その3分後にもプレスバックからのスライディングで、自陣センターサークル付近での横パスをカットした。 マイボールになると、守備から攻撃へと鋭く切り替える。1トップのFW一美和成の動きによって空いたエリアも察知し、スペースに走り込む動きを徹底的に繰り出した。 常に足を動かし、相手と身体をぶつけ、時には足を蹴られながらも、自分たちの土俵に引き込むためにファイトし続ける。生え抜きアタッカーのハードワークは、ボディーブローのように効いた。 36分には一美の動きで空いたニアに走り込み、江坂のアーリークロスに反応。自分には合わなかったが、相手DFのクリアが短くなる。それを拾った江坂が際どいシュートでCKを獲得し、同点ゴールが生まれた。 45+3分には右サイドの背後を狙う動きで、ペナルティーアーク付近のスペースを生み出す。そこにMF田部井涼やDF阿部海大が飛び込み、一美による勝ち越しゴールの舞台が整った。 木村のランニングが効果的だったことは、江坂の縦パスに反応した阿部の「太哉くんが抜けるのが見えて、自分のマークが任くんのところに行って、相手ボランチが前のスペースを消そうとしたんで、(アーク)手前のスペースを取ろうと思った」というコメントからも明白だった。 2ー2と追いつかれて迎えた後半は、オン・ザ・ボールで攻撃を活性化させた。スペースを見つけて走り込むアクティブなプレーはそのままに、自分自身にパスが入ってくる時のプレー選択が冷静かつ的確だった。 48分、相手DFを背負いながら鈴木喜丈からのロングボールを収めて丁寧に落とす。阿部からワンタッチで、MF柳貴博を右サイドの背後に走らせるボールが出て、相手陣内の深い位置でのスローインを獲得。強引にターンするのではなく、少ないタッチ&心地よいテンポで味方に託し、連動した陣地挽回を促した。 56分には阿部からのロングボールを引き出し、ヘディングでFWルカオに預ける。ルカオから江坂へのパスはカットされるも、相手ディフェンスラインを押し下げ、相手2選手を引きつけてフリーの味方を作り出した。 その1分後に今度はペナルティーエリアの左に突っ込み、MF加藤聖にアーリークロスを選択させる。ボールの落下直前のタイミングで相手DFの前に入って収めると、深い位置から相手2選手の間を通すヒールパスを田部井に通す。巧みなプレーでチャンスを広げた。 73分の加藤からFWウェリック・ポポへの交代後は左ウイングバックに移り、消耗した身体に鞭を打ちながらサイドを上下動した。 結果的にゴールは生まれず、チームはさらに2つの失点を重ねて敗れた。だが、後半の45分で最もゴールの匂いを漂わせていた。そう言えるほどの働きだった。 オフ・ザ・ボールでチームに貢献してきた選手が、なぜオン・ザ・ボールを研ぎ澄ませることができたのか。そのキッカケは、中断明けの第25節・ガンバ大阪戦から第28節・京都サンガF.C戦までのサブ組に回った時期にあった。 「練習の中で、パスを繋ぐ相手チームになりきることが多くて、その時に後ろに下がってプレーする感覚が少し整理できた。先発じゃない時でも、何かを掴むキッカケがあったと思います」 サッカー選手にとって先発から外れることは悔しさを感じるものの一つだが、自分にできることに注力して己を磨いていく。どんな時も、どんな状況でも、常に全力を尽くすマインドを備えている木村だからこその成長の獲得だ。 ただし、大卒5年目で岡山一筋の27歳は満足はしていなかった。 「かと言って、そこ(オン・ザ・ボールで繋ぐプレー)をやり過ぎてランニングなどが疎かになり、チームが停滞してしまうのが最も良くないことだと思うんで、整理しながら続けていければいいかなと思います」 「相手は4点を決めているし、それを上回るような点を取れるように。アクションも含めて、自分自身がゴールを決める意識を持ってプレーしたい」 チームに良い影響を及ぼすこと。試合の流れを引き寄せること。それらも大切なことであり、選手としての評価を高めるものであることは間違いない。だが、木村はチームを勝たせること。そのためのゴールを決めることを貪欲に求めている。 その思いがあるからこそ、試合後は誰よりも長く深くスタンドに頭を下げていたのだろう。勝つことができなかった。その1点にフォーカスしているのだ。 チームトップの21回のスプリントを繰り出し、チーム2番目の11.347kmを走った。指揮官の「次の試合は、もう出られないかなと思って途中で代えようかなと思ったけども、もうここは使い切りかなと思った」という言葉を借りれば、中2日で迎える次節に回復が間に合うかどうか分からない。 それでも、現状を打破しようともがいた姿や意思が観る者に届くのであれば、共に戦うチーム内に伝わっていないわけがない。 「大敗した中でもブーイングがなく、背中を押し続けてくれるサポーターは岡山だけなのかなと思う。やっぱりその気持ちに応えたいし、(次節)ピッチに立てるチャンスがあるのでれば全力でプレーしたい」 強い気持ちは伝播する。そう信じて、第31節・横浜FC戦では逆境を打ち破る魂の出現に期待したい。 取材・文=難波拓未 2025.09.22 21:04 Mon3
2025シーズンのホームグロウン制度、14クラブが不遵守も罰則なし…最多はFC東京の15名
Jリーグは22日、各クラブの2025シーズンのホームグロウン選手の人数を発表した。 ホームグロウン制度は、各クラブが選手育成にコミットし、アカデミーの現場を変えていくことを目的に導入したもの。12歳の誕生日を迎える年度から21歳の誕生日を迎える年度までの期間において、990日以上、自クラブで登録していた選手が対象となる。 期限付移籍の選手は、移籍先クラブでの登録となり、21歳以下の期限付移籍選手の育成期間は、移籍元クラブでカウント。JFA・Jリーグ特別指定選手は、ホームグロウン選手とはみなされない。 2025シーズンに関しては、J1のクラブは4名、J2・J3のクラブは2名以上と定められている中、14クラブが不遵守となっており、昨シーズンから2クラブ増えることとなった。 明治安田J2リーグではいわきFCと藤枝MYFCが昨シーズンに続いて「0人」、明治安田J3リーグではヴァンラーレ八戸、福島ユナイテッドFC、栃木シティ、SC相模原、FC大阪、高知ユナイテッドSC、テゲバジャーロ宮崎が「0人」、ザスパ群馬、FC岐阜、奈良クラブが「1人」となっている。 これまで不遵守となったクラブは、翌シーズンのプロA契約選手の「25名枠」から不足人数分減じられることとなっていたが、2026シーズンからはプロ契約の区分が撤退されるため、処分はない。 なお、全部60クラブで最も多くホームグロウン選手を登録しているのはFC東京で15名。続いて13名の鹿島アントラーズとサンフレッチェ広島、12名の柏レイソル、11名の川崎フロンターレ、RB大宮アルディージャと続いている。 <h3>◆明治安田J1リーグ(合計160人)</h3> 鹿島アントラーズ:13人 浦和レッズ:7人 柏レイソル:12人 FC東京:15人 東京ヴェルディ:9人 FC町田ゼルビア:4人 川崎フロンターレ:11人 横浜F・マリノス:9人 横浜FC:4人 湘南ベルマーレ:8人 アルビレックス新潟:7人 清水エスパルス:7人 名古屋グランパス:5人 京都サンガF.C.:8人 ガンバ大阪:8人 セレッソ大阪:7人 ヴィッセル神戸:6人 ファジアーノ岡山:2人 サンフレッチェ広島:13人 アビスパ福岡:5人 <h3>◆明治安田J2リーグ(合計83人)</h3> 北海道コンサドーレ札幌:8人 ベガルタ仙台:4人 ブラウブリッツ秋田:2人 モンテディオ山形:4人 いわきFC:0人 水戸ホーリーホック:1人 RB大宮アルディージャ:11人 ジェフユナイテッド千葉:5人 ヴァンフォーレ甲府:7人 カターレ富山:2人 ジュビロ磐田:6人 藤枝MYFC:0人 レノファ山口FC:2人 徳島ヴォルティス:3人 愛媛FC:3人 FC今治:2人 サガン鳥栖:7人 V・ファーレン長崎:5人 ロアッソ熊本:4人 大分トリニータ:7人 <h3>◆明治安田J3リーグ(合計40人)</h3> ヴァンラーレ八戸:0人 福島ユナイテッドFC:0人 栃木SC:3人 栃木シティ:0人 ザスパ群馬:1人 SC相模原:0人 松本山雅FC:9人 AC長野パルセイロ:3人 ツエーゲン金沢:2人 アスルクラロ沼津:8人 FC岐阜:1人 FC大阪:0人 奈良クラブ:1人 ガイナーレ鳥取:2人 カマタマーレ讃岐:2人 高知ユナイテッドSC:0人 ギラヴァンツ北九州:4人 テゲバジャーロ宮崎:0人 鹿児島ユナイテッドFC:2人 FC琉球:2人 2025.04.22 22:10 Tue4
「末吉祭り」ファジアーノ岡山の末吉塁がJ1初先発で躍動!『スタッツリーダー』総なめの活躍にファン大興奮
【明治安田J1リーグ】ファジアーノ岡山 0ー0 横浜FC(9月23日/JFE晴れの国スタジアム) ファジアーノ岡山のMF末吉塁が、J1初先発で圧倒的な存在感を放った。試合後にクラブ公式SNSが投稿した「スタッツリーダー」では6部門のうち4部門を獲得。「末吉祭り」と言わんばかりの活躍が、ファンの間で話題になっている。 <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">本日のスタッツリーダー<br><br>シュート数: <a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%B2%A9%E6%B8%95%E5%BC%98%E4%BA%BA?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#岩渕弘人</a><br>パス成功数: <a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%9C%AB%E5%90%89%E5%A1%81?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#末吉塁</a><br>ドリブル数: <a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%9C%AB%E5%90%89%E5%A1%81?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#末吉塁</a><br>チャンスクリエイト: <a href="https://twitter.com/hashtag/%E7%94%B0%E9%83%A8%E4%BA%95%E6%B6%BC?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#田部井涼</a><br>タックル数: <a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%9C%AB%E5%90%89%E5%A1%81?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#末吉塁</a><br>こぼれ球奪取: <a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%9C%AB%E5%90%89%E5%A1%81?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#末吉塁</a><a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%8E%E5%B2%A1%E5%B1%B1?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#ファジアーノ岡山</a> <a href="https://t.co/55quVfUUX5">pic.twitter.com/55quVfUUX5</a></p>— ファジアーノ岡山スタッフ公式 (@fagiano_koho) <a href="https://twitter.com/fagiano_koho/status/1970444009559781453?ref_src=twsrc%5Etfw">September 23, 2025</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> J1第31節で岡山は、横浜FCと対戦。昨シーズンのJ1昇格プレーオフの決勝戦でゴールを決めた末吉は、ここまで負傷の影響によって出番をほとんど得られていなかった。しかし、左ウイングバックの位置で今シーズン初先発すると、自身の持ち味を思う存分に発揮した。 15分、相手陣内での鋭い出足でクリアボールをカット。ヘディングでFW岩渕弘人に預けると、そのままサイドを抜け出す。前方のスペースを指で差してボールを要求し、ワンツーの形でボールを引き取る。勢いそのままにペナルティーエリアの左に潜り込み、マイナスに折り返してCKを獲得した。 その1分後には、相手選手に身体をつかまれながらも、強引にターン。後ろからスライディングを受けて倒れそうになりながらだったが、踏ん張ってえぐるように突破した。際どいクロスボールを供給した。 23分にも左サイドを縦に突破。完全に止まった状態から一気にトップスピードに達するような緩急をつけたドリブルで切れ込み、左足でマイナス方向にクロス。これをFW木村太哉がスルーし、DF工藤孝太が反応する。シュートは打てなかったが、相手ディフェンスを慌てさせるチャンスを作り出した。 後半も左サイドで上下動を繰り返し、守備では横浜FCの右サイドに決定的な仕事を許さず、攻撃では深い位置に切れ込んでいった。 79分にMF柳貴博と交代でピッチを退くまで、積極的な仕掛けや粘り強く集中した対人守備といった持ち味を余すことなく発揮した。 試合後のクラブ公式Xによると、パス成功数、ドリブル数、チャンスクリエイト、タックル数、こぼれ球奪取の4部門でチームトップの数字を記録していた。 完全復活を印象づけた活躍に、ファンもSNS上で反応。「末吉さんスタッツえぐ!こんな選手隠れてたんですか!!選手紹介のときの拍手が一際大きくて感動したのだよ」「末吉だらけ!」「るいるいの日だ〜」「スタッツが示すとおり、J1の舞台でも末吉は昨年と変わらない働きが出来る事と、勝ち点1積み上げた事が今日の収穫。末吉の切り裂くドリブルには胸が躍りました!」「やっぱスタッツで見ても今日の末吉抜群に良かったんだ」「ルイくん圧巻のパフォーマンス、待ってたぞ」「相手のペナルティエリアに侵入して行く動きは得点のにおいがしてた。頼もしかった」「フルタイム出場でなかったにもかかわらず、STATS LEADERSの4項目に顔を出す塁くん!」「キレキレだったね!」「末吉さんの元気なプレーが見られて嬉しかった」「あの生き生きとした塁くんがピッチに戻って来てくれた!!」「ルイルイくんはたしかに光ってたなぁ」「末吉祭り」「次節以降も期待だ」「末吉劇場やん」と興奮している。 圧巻のパフォーマンスを見せた背番号17はJリーグ公式コメントによると、「チームとしても3連敗をしていてすごく苦しい状況だったんですけど、こういったときにチャンスを与えてもらって、まずは自分たちの今までやってきたベースをしっかりと出そう、みんなで戦う姿勢をまず見せようということを確認して臨みました。そこはしっかり出せたかなと思います。このベースがあって、プラスα攻撃の質を上げていきたいなと思います」と総括。「自分の仕掛けていく前への推進は、いまいるウイングバックの誰よりもあると思っているので、そこをまず見せたかったし、強く守備をして目の前の相手に負けないところも自分の良さだと思うので、そこはしっかり出せたかなと思います」と手応えを感じているようだ。 木山隆之監督も「本当にすごかったです。彼は今年ケガをして、なかなかピッチに帰ってこられない時間があって、ピッチに帰ってきてからも途中交代で2回短い時間で出たことはあったけど、(佐藤)龍之介もいるし、(加藤)聖もいて、出番がなかった中、今日に懸ける思いとか、J1でプレーする意味とか、そういうのを本当に感じさせてくれるプレーをしてくれた。プレーのクオリティーだけじゃない価値をピッチの中で見せてくれたので、本当に素晴らしかったと思います」と称賛した。 試合はスコアレスドローに終わったが、末吉の今後の活躍に目が離せない。 2025.09.24 19:00 Wed5