超過密日程の首位・広島は4位鹿島と痛み分け…広島FWパシエンシアの初ゴール生まれるも、鹿島の17歳FW徳田誉が強烈な同点ゴール【明治安田J1第30節】

2024.09.14 20:05 Sat
プロ初ゴールで鹿島を敗戦から救った徳田誉
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プロ初ゴールで鹿島を敗戦から救った徳田誉
14日、明治安田J1リーグ第30節の鹿島アントラーズvsサンフレッチェ広島が県立カシマサッカースタジアムで行われ、2-2のドローに終わった。4位につける鹿島と首位に立つ広島の一戦。優勝争いの中で、両者にとって大事な一戦となる。

中断明けとなるこの試合、鹿島は直近のリーグ戦から1名を変更。仲間隼斗に代えて知念慶を起用する。対する広島は、天皇杯のガンバ大阪戦から中2日という強行日程。中断前のリーグ戦からは2名を変更し、トルガイ・アルスラン満田誠が外れ、塩谷司、夏に加入したゴンサロ・パシエンシアを起用。パシエシアはJ1デビューとなった。
共に勝ち点3が欲しい一戦だったなか、先手を奪ったのはホームの鹿島だった。17分、右CKを獲得するとクロスをボックス内で知念慶が豪快にヘッド。打点の高いヘッドでGK大迫敬介も動けなかった。

しかし、広島はすぐに反撃。19分に右CKを獲得すると、さっきのお返しとばかりにボックス中央でパシエンシアが打点の高いヘッドで決めJリーグ初ゴールを記録し同点とする。
追いつかれた鹿島は22分にビッグチャンス。右CKからのクロスをボックス内で植田直通がヘッド。しかし、これはポストに直撃してゴールとはならなかった。

セットプレーで互いにゴールを脅かしていった中、36分にゴールを奪ったのは広島。左サイドのスペースへのパスを川辺駿が収めると、ドリブルで関川郁万の股を抜いてボックス内に侵入。パスを松本泰志が合わせて広島が勝ち越しに成功。首位の強さを見せつけた。

後半、流れを変えたい鹿島は三竿健斗を最終ラインに下げ、3バックに変更。ミラーゲームのような形をとる。

しかし、このシステムに一日の長がある広島がペースを掴んでいき、追いつきたい鹿島は焦りも見える展開に。なかなか良い形で前にボールを運んでいけず、チャンスを作り出していけない。

鹿島は積極的に選手を入れ替えて流れを変えにいくがチャンスは生まれず。ペースを握っていながらも決定的なチャンスはなかったが、76分に知念の浮き球のパスに徳田誉が合わせにいくが、GK大迫が対応してシュートは打たせない。

押し込んでいた中、82分にスコアを動かしたのは鹿島だった。左サイドを藤井智也がドリブルで仕掛けると、ボックス内の鈴木へパス。鈴木はダイレクトで流すと、佐々木翔を背負った徳田が反転から鋭く右足一閃。J1初ゴールが貴重な同点ゴールとなった。

首位相手に追いついた鹿島。その後も攻め込んでいくと、87分には鈴木の仕掛けからパスを受けた徳田がボックス中央でダイレクトシュートも、DFがブロックする。

広島は中2日ということもあり、徐々に疲労の色がプレーに見え始め、精度が下がっていく。89分には加藤陸次樹を下げて、満田を投入。少ない時間で勝利を目指して戦っていく。90分にはカウンターの応戦となると、満田が4vs1の局面からミドルシュートを狙うが、GK早川友基がなんとかセーブする。

アディショナルタイムが6分とで田中、鹿島は91分にチャンス。カウンターから徳田が持ち出すと、自らシュート。枠に向かったボールだったが、わずかに巻き切らずに右に外れていく。

広島は93分に決定機。左サイドを仕掛けると、満田のマイナスのボールを松本がダイレクトシュート。しかし、抑えが効かずに浮いてしまい枠を越えていく。

広島は最後に押しこんていくと95分にはボックス左からのクロスにドウグラス・ヴィエイラがヘッド。しかし、これもGK早川がなんとかセーブする。

最後までゴールは生まれず、2-2の痛み分け。超過密日程の広島は連勝が「7」でストップ、鹿島は今季のホームゲーム無敗を継続した。

鹿島アントラーズ 2-2 サンフレッチェ広島
【鹿島】
知念慶(前17)
徳田誉(後37)
【広島】
ゴンサロ・パシエンシア(前19)
松本泰志(前36)

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帰化&中国代表入りに向かう元J1鹿島のセルジーニョ、現役代表選手を多数擁する北京国安に移籍へ

「帰化して中国代表入りへ」と伝えられる元鹿島アントラーズのブラジル人MFセルジーニョ(29)は、所属する長春亜泰を退団する可能性が強まっているとのことだ。 セルジーニョは2018〜19年にJ1鹿島でプレーし、攻撃の中心として活躍。2020年から中国スーパーリーグ(超級)の長春亜泰へ移籍し、現在では背番号「10」のキャプテンとして、チームの不沈を左右する存在となっている。 中国在住は5年…このところ帰化しての中国代表入りが伝えられるわけだが、実現するか否かの前に、クラブキャリアで移籍へ。中国『東方体育日報』によると、北京国安、成都蓉城がセルジーニョの獲得に乗り出しているそうだ。 どうやら、多数の現役中国代表選手を擁する北京国安への移籍に近い模様。 北京国安は元アーセナルの“帰化組”元中国代表MFニコ・イェナリス(31/李可)が退団し、中国からも離れることが決定的に。現地の言葉でいう「帰化組市場」の本命ターゲットとして、セルジーニョに白羽の矢が立ったそうだ。 北京国安は11月の中国代表に、FWチャン・ユーニンら所属選手6名を送り込んでいる。 2024.11.09 13:15 Sat
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鹿島で15年過ごし5度のJ1制覇、今季は仙台の主将務めた遠藤康が引退表明…J1昇格POへ「まずは、今週末の試合に勝つ」

ベガルタ仙台は8日、MF遠藤康(36)の2024シーズン限りでの現役引退を発表した。 遠藤は宮城県出身で、塩釜FCユースから2007年に鹿島アントラーズへ入団。15シーズンにわたって在籍し、J1リーグでは通算304試合出場46得点、リーグカップでは通算55試合6得点、天皇杯では通算32試合9得点を記録した。 5度のJ1リーグ優勝や3度のリーグカップ優勝、3度の天皇杯優勝にも貢献。2018年にはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)制覇を味わった。 2022年には地元宮城の仙台へ完全移籍。加入初年度から主力として活躍し、J2で32試合5得点をマークした。 しかし、2023シーズンはケガの影響などもありJ2で15試合1得点の成績に。うち先発は1試合のみだった。 2024シーズンは不甲斐ないシーズンを払拭し、自らチームをけん引すべくキャプテンに立候補。J2開幕節からプレーしたが、それ以降はメンバー外が続いた。 J1昇格プレーオフ進出が懸かる最終節を前に、引退の意向を表明した遠藤。10日の大分トリニータ戦後にサポーターへ挨拶するレフティは、クラブを通じてコメントしている。 「チームがプレーオフに向けて戦っている最中でのお知らせとなりますが、今シーズンを持ちまして、現役を引退することを決断いたしました。ここまで支えてくださった方々には感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました」 「決断の理由など、詳しくはリーグ最終戦後のセレモニーにて直接お話できればと思いますので、まずは、今週末の試合に勝つためにみんなでがんばりましょう」 2024.11.08 16:18 Fri

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