“責任感” J3参入高知の運命を好転させた上月翔聖24歳「あの浦安戦はベンチスタートで…」 秋田新監督については「キツい練習だけど僕のスタイルに合う」

2025.01.26 16:32 Sun
高知ユナイテッドSCのMF上月翔聖「とにかくチームを助けたい一心だったと思います」
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高知ユナイテッドSCのMF上月翔聖「とにかくチームを助けたい一心だったと思います」
2025シーズンから明治安田J3リーグに参入する高知ユナイテッドSC。MF上月翔聖(24)はチームに欠かせない存在である。
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昨年12月、史上初開催のJ3・JFL入替戦でY.S.C.C.横浜を撃破し、JFLからJ3へのステップアップを掴んだ高知。“サッカー不毛の地”とも言われた南国土佐にJクラブが誕生した。改めて昨季を振り返ると、JFL後期で大苦戦しながらも「2位」と「入替戦」を掴んだターニングポイントだったと考えられるのは、10月27日の第26節・ブリオベッカ浦安戦(A)。
高知は第22〜25節にかけ、4試合連続ノーゴールによる4連敗を喫し、その間に首位から陥落。浦安戦も早い時間から0-1となり、高知陣営の大多数が5連敗を覚悟したはずだ。

それでも85分、この日先発落ちしていた途中出場のMF上月がボックス外から強烈な右足弾丸ミドルを叩き込み、起死回生の同点弾に。
最終的に逆転ならず1-1ドローも、5試合ぶりにゴールと勝ち点を確保し、翌週は“鬼門”といえようアウェイHonda FC戦で勝利。上月の思い切りがなければ、高知は2025年もJFLを戦っていたかもしれない。あの弾丸ミドルに高知陣営の誰もが心を奮い立たせたはずだ。

上月は昨季を「充実しながらも苦しくて難しい1年だった」と振り返りつつ、浦安戦での1発はYS横浜との入替戦までつながったと語る。

「昨季はこれまでのキャリアでいちばん、時間の流れが速くて、楽しくて、つらかったシーズンでした。僕個人は試合に出て(JFL)ベストイレブンも獲って…と思われるかもしれませんが、とくに後半戦は自分の責任で負けた試合がありますし、なによりなかなか勝てなかった」

「あの浦安戦まで、後半戦の僕はチームのために何も貢献できてなくて…副キャプテンとしての声がけはできます。でもゴールやアシストだったり『結果』を出せなかった。とにかくチームを助けたい一心だったと思いますね」

「浦安戦はベンチスタートで、もちろんゴールを強く意識しました。あのミドルが決まり、結果を出すっていう意識を高く持ち続けられたことが、YS横浜戦(1stレグ)での同点ゴールにもつながったと思います」

また、「いま自信を持って闘えているのは、“つばくん”から貰った言葉のおかげでもあります」と、昨年末に現役引退を発表した“高知家の大黒柱”横竹翔氏への感謝も語る。

「僕のミスで失点して負けてしまった試合があって、次の練習でつばくんと一緒にジョギングさせてもらったとき、自分の率直な心境を話しました。つばくんからは『俺も同じので悩んだことあったよ』とか言葉をもらいましたね」

「プレー面もメンタル面もつばくんに支えてもらいました。つばくんのおかげで精神的に成長できたと思いますし、このチームもつばくんがいなかったらJ3に上がれなかったと思います」

今季就任の秋田豊監督については。

「もちろん当初はタカさん(吉本岳史前監督)と一緒に続けたかったです。秋田さんになって最初『どんな監督なんだろう?』って不安はありましたね。でも蓋を開けると、秋田監督は『自分のスタイルに合うな』って感じましたね」

「スプリントとか球際で闘う部分はもちろんそうですし、僕も監督に負けないくらい勝利へ貪欲です。秋田さんのもとで毎日キツい練習をやってますけど、トレーニングマッチなんかも含めて、楽しく成長している実感がありますね」

上月自身はFC大阪時代に続くキャリア2度目の“J3リーグ入会”。高知のチームメイトと共有できる経験値が彼にはある。

「FC大阪のJ3初戦は『やってやろう』という気持ちと勢いがあったなかでも、やはり少し“硬かった”記憶があります。高知も硬くなる部分はあると思うけど、少しでも楽しく自信を持って臨めるよう、伝えられることは伝えるようにしています。相手がどこであれやることは同じなので、全力で勝ちに行きたいと思います」

◆明治安田J3リーグ第1節
2月16日(日) 14:00KO
栃木SC vs 高知ユナイテッドSC

◆明治安田J3リーグ第2節
2月23日(日) 14:00KO
高知ユナイテッドSC vs ガイナーレ鳥取

◆2025シーズン主将
DF4 小林大智

◆2025シーズン副主将
GK21 大杉啓
DF5 田辺陽太
MF16 上月翔聖



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【明治安田J3第9節まとめ】FC大阪がOGで逃げ切り首位堅守!栃木Cは新加入FWウタカのデビュー弾などで5発圧勝

明治安田J3リーグ第9節の10試合が12日と13日に各地で行われた。 <h3>【FC大阪vs八戸】オウンゴールで逃げ切ったFC大阪が首位堅守</h3> 首位を走るFC大阪(勝ち点17)は、9位のヴァンラーレ八戸(勝ち点11)とホームで対戦した。 前節のギラヴァンツ北九州戦で3試合ぶりの黒星を喫したFC大阪だが、この試合では24分に先制する。舘野俊祐の左クロスを禹相皓が頭で合わせるとDF白井達也に当たったボールがゴールに吸い込まれた。 1点ビハインドで後半を迎えた八戸は、61分にチャンス。バイタルエリア左から稲積大介がクロスを供給すると、相手DFにフリックしたボールをファーサイドの中野誠也が頭で合わせたが、これは左ポストを直撃した。 さらに試合終了間際の90分にも、稲積の左クロスから澤上竜二がヘディングシュートを放ったが、これはGK山本透衣の正面を突き、万事休す。 結局、前半のオウンゴールで逃げ切ったFC大阪が1-0で勝利し首位をキープした。 <h3>【高知vs栃木C】栃木Cがウタカの移籍後初弾などで5発快勝!</h3> リーグ戦6試合負けなしと好調の4位栃木シティFC(勝ち点15)は、アウェイで11位高知ユナイテッドと対戦。試合が動いたのは18分、栃木Cは中盤からのロングパスでボックス右に抜け出した岡庭裕貴の折り返しを土佐陸翼が流し込み、先制する。 さらに26分に田中パウロ淳一がネットを揺らし、2点のリードで前半を終えた栃木C。後半に入っても主導権を握ると56分にボックス右から侵入した田中の折り返しを土佐が流し込んだ。 3点差とした栃木Cは、73分に平岡将豪を下げて栃木Cデビューとなるピーター・ウタカを投入。すると81分、ボックス右手前まで持ち上がった田中のラストパスでゴール前に抜け出したウタカがゴール左隅にシュートを突き刺し、移籍後初ゴールを記録した。 リードを広げた栃木Cは、86分にも奥井諒がゴールネットを揺らし、5-0で快勝。リーグ戦7試合無敗で2位に浮上している。 <h3>◆明治安田J3リーグ第9節</h3> ▽4/13(日) 鹿児島ユナイテッド 1-1 アスルクラロ沼津 長野パルセイロ 1-1 FC琉球 SC相模原 1-1 ザスパ群馬 ツエーゲン金沢 2-1 奈良クラブ FC岐阜 0-1 栃木SC カマタマーレ讃岐 0-2 松本山雅 高知ユナイテッド 0-5 栃木シティ ▽4/12(土) 福島ユナイテッド 1-0 ギラヴァンツ北九州 FC大阪 1-0 ヴァンラーレ八戸 テゲバジャーロ宮崎 2-1 ガイナーレ鳥取 2025.04.13 17:40 Sun
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【JFL第20節】唯一勝利は栃木シティ、滋賀は最下位新宿に敗戦…上位陣の“J3ライセンス申請組”が今節も軒並み苦戦

14日~16日にかけ、日本フットボールリーグ(JFL)第20節の8試合が各地で行われた。 ◇新宿 1-0 滋賀 最下位・クリアソン新宿がホームで“J3ライセンス申請組”の5位・レイラック滋賀を撃破。45+2分、右CKで生まれた混戦からMF池谷友喜が先制点をねじ込み、1点リードとする。 後半に入ると“2位以内の確保”へあとがない滋賀が攻め込み、とうとう86分、新宿DF黄誠秀のハンドでPKを獲得…ところが、決めれば同点となるFW三宅海斗のシュートは大きく枠上へ。 さらに90+1分、滋賀はDF平尾壮が2枚目の警告で退場処分に。結局、新宿が1-0で逃げ切り、前回の滋賀戦以来、実に3カ月10試合ぶりの勝ち点「3」となった。新宿が最下位脱出の一方、滋賀は痛恨の黒星である。 ◇青森 1-1 鈴鹿 滋賀と同じくJ3ライセンス申請組の5位・ラインメール青森は本拠地カクスタに観衆3019人を動員も、11位・アトレチコ鈴鹿とドロー決着。19分にMF町田蘭次郎のゴールで先制も、90+4分にセットプレーから追いつかれた。 ◇V三重 1-1 ソニー 同じくJ3ライセンス申請組の4位・ヴィアティン三重は本拠地ラピスタに観衆2365人を動員も、ソニー仙台FCと1-1ドロー。0-1で迎えた68分、前線での鋭い守備から夏加入のFW上野瑶介が同点弾も、次の1点が遠かった。 ◇浦安 0-0 V大分 こちらもJ3ライセンス申請組の3位・ヴェルスパ大分。前節ホームで新宿とドローに終わったなか、今節はアウェイで5連勝中の7位・ブリオベッカ浦安と対戦し、0-0ドローで2戦未勝利に。首位高知を撃破後、2試合連続ドローだ。 ◇高知 1-1 枚方 J3ライセンス申請組の筆頭格、首位・高知ユナイテッドSCは本拠地春野に観衆2233人を動員したが、FCティアモ枚方と1-1ドロー。38分にFW小林心のPKで先制も、57分にPKで追いつかれて勝ち越し点を奪えなかった。 高知はこれで3試合未勝利。果敢な背後へのランで枚方を脅かし、らしい攻撃の形を披露したが、枚方も後半ギアを上げ、首位相手に応戦した。高知は次節アウェイでミネベアミツミFC、枚方はホームで新宿と対戦する。 ◇武蔵野 1-3 栃木C 高知、V大分、V三重、滋賀、青森が足踏みの一方、上位陣のJ3ライセンス申請組で今節唯一勝ち点「3」を積んだのは、2位・栃木シティ。 アウェイで15位・横河武蔵野FCと対戦し、後半頭に先制されるも、MF表原玄太、FW平岡将豪のゴールで逆転し、90+6分にMF村越健太がトドメを刺した。武蔵野は最下位転落だ。 これにより、栃木Cは高知より1試合消化が少ないなかで勝ち点「8」差に。この差をどう捉えるかは人によって異なるだろうが、ここ最近、高知より順調に勝ち点を積み上げているのが栃木…10月6日には高知ホームで直接対決も。 ◆第20節 ▽9月14日(土) ヴィアティン三重 1-1 ソニー仙台FC FCマルヤス岡崎 1-0 ミネベアミツミFC ▽9月15日(日) 高知ユナイテッドSC 1-1 FCティアモ枚方 横河武蔵野FC 1-3 栃木シティ 沖縄SV 3-4 Honda FC ▽9月16日(月・祝) クリアソン新宿 1-0 レイラック滋賀 ラインメール青森 1-1 アトレチコ鈴鹿 ブリオベッカ浦安 0-0 ヴェルスパ大分 ◆順位表 1位 高知ユナイテッドSC | 勝ち点45 | +19 2位 栃木シティ | 勝ち点37 | +12 3位 ヴェルスパ大分 | 勝ち点32 | +2 4位 ヴィアティン三重 | 勝ち点31 | +5 5位 ラインメール青森 | 勝ち点30 | +8 6位 ブリオベッカ浦安 | 勝ち点30 | +6 7位 Honda FC | 勝ち点30 | +5 8位 レイラック滋賀 | 勝ち点29 | +9 9位 FCティアモ枚方 | 勝ち点27 | -2 10位 沖縄SV | 勝ち点26 | +1 11位 アトレチコ鈴鹿 | 勝ち点25 | +3 12位 FCマルヤス岡崎 | 勝ち点22 | -6 13位 ソニー仙台FC | 勝ち点22 | -6 14位 ミネベアミツミFC | 勝ち点15 | -18 15位 クリアソン新宿 | 勝ち点15 | -22 16位 横河武蔵野FC | 勝ち点14 | -19 2024.09.16 19:45 Mon
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鳥取が息を吹き返す3発快勝、松本は山本康裕の爽快ゴラッソでアルウィン歓喜! 琉球も平川監督に初白星【明治安田J3第6節】

23日、明治安田J3リーグ第6節の全10試合が各地で行われた。今シーズンここまで未勝利だった鳥取、松本、琉球という3クラブが揃って待望の初白星を掴んでいる。 ◆ガイナーレ鳥取 3-0 FC岐阜 【鳥取】 二階堂正哉(後19) 清水祐輔(後24) 普光院誠(後42) 鳥取がとうとう今季初白星。ホームに岐阜を迎えたなかで64分、ショートコーナーから二階堂がヘディング弾を叩き込んで先制点に。さらに69分、相手のクリアミスから吉田伊吹がシュート…こぼれに清水が詰めて追加点とした。 最後は87分、オープンな展開から半田航也が柔らかく良質なクロスを入れ、ゴール前の普光院がフリーでヘディングシュートを突き刺して締めくくり。3発快勝で息を吹き返した鳥取だ。なお、敗れた岐阜は最下位に後退した。 ◆松本山雅FC 2-0 SC相模原 【松本】 浅川隼人(前20) 山本康裕(後10) 松本も今季初白星。20分に浅川のヘディング弾で先制すると、55分にはベテラン山本がボックス外から目の覚めるような弾丸ミドルを突き刺して追加点に。アルウィンが湧きかえる。 相模原は69分、古巣対戦の高井和馬が横パスにフリーで右足を振るも、大きく枠外へ飛ばして決定機逸。前節・長野戦(H)の中止により今節がアルウィン初戦となった松本がキッチリ2-0で勝ち、待ちに待った今季初白星としている。 ◆FC琉球 2-1 栃木SC 【琉球】 富所悠(前31) 岩本翔(後43) 【栃木SC】 福森健太(後15) 平川忠亮新体制で開幕5試合未勝利、4連敗中の琉球は、まずホームでの今季初得点。31分、背番号「10」富所がペナルティアーク内からシャープな右足シュートを突き刺し先制点とする。 60分に同点とされるも迎えた88分、荒木遼太のアーリークロスは精度を欠くも、栃木SC側の対応が中途半端に。ボックス手前でルーズボールに反応した岩本が豪快に左足を振り抜き、ゴール右隅に突き刺す値千金の決勝点とした。 ◆ヴァンラーレ八戸 3-2 高知ユナイテッドSC 【八戸】 脇坂崚平(後19) 高尾流星(後44) 蓑田広大(後45+1) 【高知】 工藤真人(前25) 小林心(後14) 八戸はPK戦まで戦ったルヴァン杯・新潟戦から中2日の高知戦で劇的勝利。25分、59分の失点で2点ビハインドも、まず69分に相手のクリアミスから脇坂が加入後初弾を決めて1点差に。 80分頃から高知が逃げ切り体制を敷いたなか、89分に左CKから途中出場の高尾が同点ヘディング弾。立て続けに90+1分、再び左CKから今度は蓑田が頭で押し込んで逆転に成功した。 ◆FC大阪 1-0 ツエーゲン金沢 【FC大阪】 木匠貴大(後44) 前節黒星も首位キープのFC大阪。今節はホームに金沢を迎えて89分、ボックス外から木匠が渾身の右足シュートをねじ込んで先制点に。終盤の1点を決勝点とし、勝ち点3を積み上げた。これにより、FC大阪は今節も首位をキープした。 ◆カマタマーレ讃岐 0-1 栃木シティ 【栃木C】 平岡将豪(後14) J3リーグ新規参入の栃木Cが3連勝。アウェイで讃岐と初対戦したなか、0-0で迎えた59分に敵陣深くでの即時奪回から田中パウロ淳一が柔らかいクロスをゴール前へ入れる。 これに飛び込んでヘディング弾を突き刺したのは平岡。敵地でのウノゼロ勝利となり、首位FC大阪と同勝ち点の2位をキープした。 ◆第6節 ガイナーレ鳥取 3-0 FC岐阜 松本山雅FC 2-0 SC相模原 FC琉球 2-1 栃木SC ヴァンラーレ八戸 3-2 高知ユナイテッドSC FC大阪 1-0 ツエーゲン金沢 カマタマーレ讃岐 0-1 栃木シティ AC長野パルセイロ 2-0 福島ユナイテッドFC アスルクラロ沼津 0-1 テゲバジャーロ宮崎 奈良クラブ 3-1 ザスパ群馬 鹿児島ユナイテッドFC 1-0 ギラヴァンツ北九州 2025.03.23 16:23 Sun
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【JFL第27節】栃木シティが昇格即初優勝に王手、高知ユナイテッドSCも滋賀敗戦により「2位以内」は限りなく濃厚か

2日〜3日にかけ、日本フットボールリーグ(JFL)の第27節が行われた。これで今季も残り3試合、上位陣がかなり絞り込まれてきた。 ◆首位 栃木シティ まず、昇格組にして首位を走る栃木Cは、沖縄SVとの撃ち合いを制し、少なくとも「2位以内」が確定。J3リーグ入会へ成績面のクリアを…というなかで大きな戦果となった。入会要件の進捗状況も踏まえ、優勝なら自動昇格とみて間違いないだろう。2位高知とは残り3試合で勝ち点「5」差…最速での優勝決定は次節だ。 ◆2位 高知ユナイテッドSC 同じくJ3入会へ成績面を…という高知は序盤戦の首位独走から一転、急失速で2位に。そんななかでも、今節は鬼門「敵地・Honda FC」で2-1と勝利し、6試合ぶりの白星となった。MF佐々木敦河が前節の戦列復帰からチーム全体を活性化させ、複数得点も6月以来である。後述の通り「2位以内」も濃厚となってきた。 ◆3位→4位 レイラック滋賀 滋賀があまりに痛い敗戦。ホームでFCティアモ枚方と対戦し、1-1で迎えた90+3分に勝ち越し点を喰らう形となった。これにより、2位高知とは残り3試合で勝ち点「8」差。昨季あと一歩で「2位以内」を逃した滋賀だが、今季も極めて難しい状況になったと言わざるを得ない。 ◆4位→3位 ヴィアティン三重 V三重はアウェイで横河武蔵野FCに勝利し、滋賀をかわして3位に浮上。このままの順位をキープならクラブ史上最高成績だが、もちろんV三重も目標はJ3入会…「2位以内」へ2位高知とは残り3試合で「7」差となっている。まずは次節・ラインメール青森戦で勝利が必要だ。 ◆6位 ヴェルスパ大分 シーズン途中に元日本代表FW金崎夢生が加入して話題を呼んだV大分だが、今節をもって「2位以内」およびJ3入会が消滅。ホームで最下位・ミネベアミツミFCと0-0ドローに終わった。V大分はホームゲーム「3勝7分け4敗」と、今季を通じてなかなか本拠地で結果を残せない。 ◆9位→10位 ラインメール青森 前節の時点で「2位以内」が消滅していた青森は、今節を迎えるにあたって柴田峡監督(58)が今季限りで退任することも発表。指揮官ラスト3試合の1試合目は、ホームでFCマルヤス岡崎との1-1ドローとなった。 ◆14位 クリアソン新宿 9月にJ3ライセンスが交付されつつも、スタートダッシュに失敗し、開幕から下位に低迷してきた新宿。今節はソニー仙台FCに敗れて、残り3試合で14位および最下位とは勝ち点「3」差…自動降格こそない今季だが、地域リーグ側との入替戦行きは避けねばならない。 ◆岩手、初JFLへ J3で「いわてグルージャ盛岡」の最下位フィニッシュが確定し、JFLでは「J3入会審査条件付き承認」のクラブが2位以内を占めることが確定。かつて東北1部からJFLを経由せずにJ3入りした岩手の「JFL降格」が事実上決定した。 ◆順位表 1位 栃木シティ | 勝ち点57 | +22 2位 高知ユナイテッドSC | 勝ち点52 | +14 —残り3試合で勝ち点「7」差— 3位 ヴィアティン三重| 勝ち点45 | +7 4位 レイラック滋賀 | 勝ち点44 | +19 5位 Honda FC | 勝ち点41 | +8 6位 ヴェルスパ大分 | 勝ち点41 | ±0 7位 FCティアモ枚方 | 勝ち点41 | -1 8位 沖縄SV | 勝ち点38 | +6 9位 ブリオベッカ浦安 | 勝ち点38 | +3 10位 ラインメール青森 | 勝ち点36 | +5 11位 アトレチコ鈴鹿 | 勝ち点33 | ±0 12位 ソニー仙台FC | 勝ち点33 | -4 13位 FCマルヤス岡崎 | 勝ち点27 | -9 14位 クリアソン新宿 | 勝ち点22 | -23 15位 横河武蔵野FC | 勝ち点22 | -25 16位 ミネベアミツミFC | 勝ち点18 | -22 2024.11.04 13:30 Mon
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関東2部昇格のEDO ALL UNITEDが新加入4選手を発表 J3讃岐退団のFW小山聖也、栃木C退団のMF丹羽一陽ら

関東サッカーリーグ2部のEDO ALL UNITEDは6日、4選手の加入を発表した。 まず、昨年11月にカマタマーレ讃岐との契約満了が発表されていたFW小山聖也(21)。山口県出身で、2022年に讃岐でトップ昇格後、J3リーグ通算29試合に出場した経験を持つ。 DF藪中海皇(23)は北海道出身で、2024シーズンに大卒でいわてグルージャ盛岡へ入団も、J3リーグ出場1試合、JFL降格で初年度を終え、1年での契約満了が発表されていた。 DF加藤成悟(22)は東京都出身で、2024シーズンに拓殖大学から高知ユナイテッドSCへ入団。JFLからJ3リーグへの入会を果たしたチームで公式戦出場はなく、1年での退団となっていた。 同じくJ3入会の栃木シティを離れたMF丹羽一陽(26)もEDO ALL UNITEDへ。2021〜23年にヴァンラーレ八戸でJ3通算72試合出場、昨季栃木C入りも1年での契約満了が発表されていた。 EDO ALL UNITEDは元日本代表MF本田圭佑が発起人となって設立された新興クラブで、2025シーズンから関東2部へ昇格する。 2025.01.06 14:40 Mon

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