五輪後にフランス女子代表退任意向のルナール監督、アフリカの男子2チームからオファーか

2024.07.12 21:34 Fri
アフリカで実績あるルナール監督
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アフリカで実績あるルナール監督
アフリカの2カ国がフランス女子代表エルヴェ・ルナール監督(55)を招へいすべく、本腰を入れているようだ。フランス『フット・メルカート』が報じた。

かつてはザンビア代表やコートジボワール代表でアフリカ・ネーションズカップを制し、さらにはモロッコ代表、アジアのサウジアラビア代表、ソショーやリールといったクラブの男子チームを率いた経験のあるフランス人指揮官。現在は自国開催のパリ・オリンピック(五輪)制覇を目指し、フランス女子代表を率いている。

しかし、3月には「私はFFF(フランスサッカー連盟)に契約を継続しないと伝えた」「私の契約は8月31日に終了し、男子フットボールに戻る」と明言。アフリカを中心とする複数男子代表チームや、世界各国のクラブチームが熱視線を送る。
ここ数カ月、強い関心を寄せていたのはアルジェリア代表だったが、オリンピックとのタイミングの兼ね合いにより事態は複雑化。そんななかでナイジェリア代表エジプト代表がオファーを送ったようで、どちらも年俸200万ユーロ(約3億5000万円)を提示したという。

ナイジェリアは3月、フィニディ・ジョージ氏がジョゼ・ペセイロ前監督の後を継ぎ、5月には正式監督となったが、6月に行われたワールドカップ(W杯)アフリカ予選の2試合は1分け1敗の結果に。本戦出場に暗雲立ち込めるなか、FWビクター・オシムヘンとの一悶着もあり、辞任の方向へ傾いた。
エジプトは2月にホッサム・ハッサン氏が監督に就任。外国人指揮官の招へいが有力とみられていたなか、元代表ストライカーのレジェンドに託したが、再びルナール監督に目を向けているようだ。

なお、アフリカ以外のチームもルナール監督を注視。交渉は行っているようだが、現時点でオファーを出しているのはナイジェリアとエジプトだけだという。

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「決定すればみんな忘れる」W杯出場へ難しいミッションが残るサウジアラビア、ルナール監督は日本代表戦へ「アジアでベストなチームと試合をする」

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離脱者出る中でサウジアラビアを迎え撃つ森保一監督「メンバーが変わる中でも勝利を目指してチャレンジ」、2位を目指す相手を警戒「非常に厳しい戦いになる」

日本代表の森保一監督がサウジアラビア代表戦に向けてコメントした。 20日に埼玉スタジアムで行われたバーレーン代表戦では鎌田大地、久保建英のゴールで2-0と勝利。これにより、8大会連続8度目のW杯出場が決定。史上最速でのW杯出場決定となり、今大会ではアメリカ、カナダ、メキシコの開催国を除いては世界最速での出場権獲得となった。 25日にはサウジアラビアとの一戦を控える日本。前日会見に出席した森保は監督は「明日の試合、W杯の出場は決めましたが、ホームでの戦いですし、我々には公式戦も親善試合も関係なく目の前の一戦で勝利を目指して全力を尽くすということをこれまでもやってきました」とコメント。「明日のサウジアラビア戦もチーム一丸となって、アグレッシブに、そして選手たちには新たなチャレンジをしてもらいながら、サポーターのみなさんと試合後に喜びを分かち合えるように戦っていきたいと思います」と、しっかりとやることを続けて勝利に向かっていきたいとした。 チームはバーレーン戦後に上田綺世(フェイエノールト)、守田英正(スポルティングCP)が離脱。さらに、前日のトレーニングでは長友佑都(FC東京)が別メニュー調整となり、三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)はコンディション不良でホテルで療養に努めていた。 明日のメンバーについては「明日の試合はすでに皆さんにもご承知おきしていただいているように、バーレーン戦の先発2人がケガでチームを離脱しています。ですので、2人以上コンディション等々を含めて変えることはしていきたいですし、勝利を目指すというところは変わらずチームとして戦いたいと思います」とコメント。「チーム力を上げていくためにも、誰と組んでも機能するというところ、誰が出ても勝つというところを、今日の練習で最終的には決めたいですが、明日はメンバーが変わる中でも勝利を目指してチャレンジしてもらいたいと思います」と、メンバーを変えながらも結果をしっかり残せるようにしたいと語った。 ただの消化試合にはしたくない日本。チームに期待する点については「日本の良さである組織的に戦うというところ、チーム一丸となって戦うというところは選手たちには表現してもらいたいと思いますが、その前に個の強さを持っているか、1人1人が局面局面でサウジアラビアの選手たちに勝っていけるか」と、局面の部分で戦える選手が必要だとコメント。「個の強さを、攻撃も守備も特徴がある選手たちがいる中で、自分が相手を上回るという事を見せながら、チームとして連係・連動して勝っていくというところを見せてもらいたいと思います。自分が自分の責任の中で、相手に勝っていけるところを見せて欲しいと思います」と、出番が限られている選手たちにも、しっかりと戦えるところを見せてほしいとした。 その中で、前回大会の予選では、オーストラリアで出場権を獲得した後のベトナム代表戦ではドロー。今回も出場を決めた後の戦いは、難しい要素が含まれている。 「結果的に勝つか負けるか引き分けるかというところはやってみないとわからないと思いますし、カタールW杯でも出場を決めた後に引き分けましたけど、選手たちの練習での取り組みやオフ・ザ・ピッチの姿勢を見ても緩んでいることはなく、むしろ次は俺がやってやるという選手たちがギラギラしているところは今回も同じだと思います」 「結果がどう出るかは分からないですが、勝利を目指して最善の準備をするというところと、全力を尽くすという部分では、明日の試合も選手たちはこれまでも良い準備をしてくれていますし、良いチャレンジをしてくれると思っています。決めてからどうこうということはないかなと思います」と、選手たちから緩みは感じられないとし、しっかりと立ち向かっていくとした。 ホームに迎えるサウジアラビアは、エルヴェ・ルナール監督が再就任し、2位以内を目指す戦いとなる。「アジアのトップクラスの強さがあるチームだと思っています。フィジカルの部分も、ボールを動かすテクニックの部分でもアジアのトップの力があるチームだと思います」と警戒。「個々の部分においても、アル・ドサリ選手だったりは局面を打開して試合を決定づける力を持つ選手が攻撃でも守備でもいるため、個々の局面からチームの機能性も含めて、組織力も含めて、警戒しつつ上回っていかなければいけないと思います。明日は非常に厳しい戦いになると思います」と、エースであるサレム・アル・ドサリの名前を挙げるなど、個の能力を警戒しつつもしっかりと勝って行くことを求めた。 また、勝利を求めてくるサウジアラビアについては「サウジアラビアはW杯にストレートで出られるかどうかの土俵際の争いをしていて、強いメンタリティで明日の試合に臨んでくると思います」と語り、「相手のことは常に警戒し、リスペクトするというところを明日の試合も持たなければいけないですが、我々のホームであるということ。相手以上に勝利するために強い気持ちを持って、すでに準備をしていますし、今日の練習、試合までにも勝利するためにできる全ての準備をした上で、我々がホームで勝つんだという気持ちで試合に臨みたいと思っています」と、メンタリティでも負けないで戦いたいと意気込んだ。 サウジアラビア戦は25日の19時35分キックオフ。埼玉スタジアム2002で行われ、テレビ朝日系列で地上波生中継。DAZNでもライブ配信が行われる。 2025.03.24 22:15 Mon

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