重傷の板倉滉&浅野拓磨の選出は大丈夫?「安心できる情報をもらった」と語る森保一監督だが最後に決断する術はある

2022.11.02 16:05 Wed
Getty Images
1日、カタール・ワールドカップ(W杯)に臨む日本代表メンバー26名が発表された。

都内のホテルにて記者会見が行われ、森保一監督の他、田嶋幸三日本サッカー協会(JFA)会長、反町康治技術委員長が登壇。7大会連続7度目のW杯に臨む日本は、ドイツ代表、コスタリカ代表、スペイン代表とグループステージで同居。とても厳しいグループに入った中、ベスト8を目指す。
森保監督が1名ずつ選手の名前を読み上げて発表。大きなサプライズで招集された選手はいないが、エースとして長らくプレーしてきたFW大迫勇也(ヴィッセル神戸)、森保体制で出場試合数が多かったMF原口元気(ウニオン・ベルリン)、ゴールを量産しているFW古橋亨梧(セルティック)が選外となり驚きを与えた。

サプライズ選外があった今回のメンバーだが、気になるのは負傷者の状況。メンバー入りしたDF板倉滉(ボルシアMG)は左ヒザ内側じん帯の部分断裂、FW浅野拓磨(ボーフム)は右ヒザ内側じん帯断裂で9月から離脱が続いている状況。またMF久保建英(レアル・ソシエダ)は左肩の脱臼、MF守田英正はふくらはぎを痛め欠場中と、負傷者が相次いでいる。

サプライズ選外もあった中で、負傷者が名を連ねている部分には当然不安も過ぎる。いくらケガの回復が間に合ったとしても、2カ月以上プレーしないままでW杯に臨んでも通用するのか。試合の強度、試合勘、試合での体力など、不安要素は少なくない。
また、大会前に合宿が組める時間も長くはなく、トレーニングマッチもカナダ代表との1試合のみ。26名に入ったところで、試合に起用しづらいコンディションであれば、選択肢が狭まり、無駄になってしまう懸念はゼロではない。

森保監督はケガ人についてはしっかりと情報を得ていると語り、日本代表のスタッフと所属クラブのスタッフが連絡を取り合っていると説明した。

「まずは今プレーしていない選手たちがいる中での選考で、常に情報を日本協会のメディカルチームと選手の所属チームのメディカルチームとで情報を共有しながら選んでいます」

「選手に関しては、ここからW杯に向けてチームでどのような状態になるかの見通しと、W杯ではトップパフォーマンスでプレーできるということで情報を共有して決めています」

「情報共有だけではなく、日本協会のヨーロッパ支局の担当の津村村尚樹さん(JFAヨーロッパオフィスダイレクター)が常にヨーロッパ各地のチームを回りながら、トレーナーとドクターをヨーロッパに派遣して、選手たちのコンディションを直に確認してメンバー発表につなげています」

「最終的に何が起こるか分からないということはありますが、自信を持って、選ぶ側としては安心できる情報をもらって、今回のメンバー発表につなげることができました」

自分たちのスタッフを信じているという監督の意思表明は1つのチームを作る上では非常に重要な要素。そして、クラブとの連携もしっかりと取れているのだろう。板倉にしても浅野にしても、W杯の中断までプレーはさせないとクラブも負傷した段階で発表していた。

久保は2試合続けて欠場となり非常に不安だが、クセにならないことが最も重要。強い相手、W杯になれば同様のことは起こる可能性があり、本大会に入ってから同じケガをしては大きな痛手となる。今は治療が優先だ。

もちろん、発表を受けて不安に思うファンも少なくない。むしろ、ケガ人よりも大迫や原口、古橋の序列が低いことに疑念を抱いている人もいるだろう。全力でのサポートを求めるのであれば、その疑念を払う必要はあるはずだ。

しっかりと情報を収集し、W杯で問題なくパフォーマンスが出せるということから選んだと語った森保監督。一方で、万が一のことを説明はせず、「最終的に何が起こるか分からないということはある」と含みを持たせただけに終わったのは残念だった。

そもそも、万が一ケガ人が回復しなかった場合は、国際サッカー連盟(FIFA)に認められれば、初戦の24時間前までは選手の入れ替えが可能というルールが存在する。

26名を選出し、それ以外の選手はもう終わりということではない。ここから3週間ほど初戦まであり、その間に試合もトレーニングもあるため、ケガをしないとは言い切れない。ケガをしないために試合に出ないことも考えにくい。

そのため、公平に試合に臨めるようにルールが設けられており、これはこれまでも変わらない。ただ、ケガをしていない選手を入れ替えることは不可能ということ。調子が悪い、パフォーマンスが上がらないではメンバー入れ替えの対象にはならない。

つまり、板倉や浅野が万が一間に合わなかった場合でも、負傷者として認められる可能性はある。逆に、ケガの回復を待って後で入れるということは不可能。いずれにしても、板倉や浅野は選考基準の序列で上だったということには変わりない。

登録メンバーの締め切りは11月14日。それまでに変更することも可能であり、その後も初戦の24時間前までは変更が可能。まずは回復することを待つばかりだろう。最後には、森保監督、メディカルチームがしっかりと見極めるはずだ。
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