既に退場者9人の異常事態、Jリーグで何が起きている?/編集部コラム
2022.02.28 06:45 Mon
◆ジャッジの基準ともなる「レフェリングスタンダード」
9つの退場シーンを見直したところ、ほとんどは妥当な判定だったと言える。
パトリックの退場に関しては、VARが介入してチェックをしていればレッドカードではなかったようにも思える。岩田の退場も、主審によってはイエローカードのままだった可能性もある。ただ、残りは全て妥当と言って良いだろう。
その中で、磐田の2選手、そして岩尾に関しては、「レフェリングスタンダード」が影響したようにも思える。
「レフェリングスタンダート」とは、ジャッジの基準となるもの。FIFA競技規則に基づくものとなっている。今年のテーマの1つには「選手生命を脅かすようなプレー」というのがある。
「選手生命を脅かすようなプレー」とはいわゆる危険なプレー。相手の選手がケガをする可能性がある激しいタックルや、ヒジ打ちやハイキック、など明らかに危険なプレーを指す。
磐田の山本の場合、2枚目のイエローカードをもらったシーンは、激しく接触はしていないものの、遅れたタックルで深く足元に入っている。その結果、足にスパイクが入ったわけではないが、ヒザが接触。危険なプレーとなった。一発退場ではなくイエローカードということを考えれば、1枚もらっている状況で行うべきタックルではなかったと言えるだろう。
ファビアン・ゴンザレスはより明確に「選手生命を脅かすようなプレー」だった。故意かどうかは定かではないが、不必要に左腕を振り、鈴木の顔面を叩く形となっていた。当たりどころが悪ければ、大ケガにになっていた可能性もあり、レッドカードは妥当と言える。また、岩尾のプレーは山本と同様に、傷つけるためのプレーではなかったが、結果的に遅れて深く入ってしまった。石毛に完全に接触しており、1枚イエローカードをもらっている状況で選択すべきプレーではなかったと言える。
試合の流れ、試合を通してのレフェリングなど、ファウルになる、カードが出る要因は様々だ。また、年々プレースピードが上がり、強度も上がっている状況を考えると、ファウルになるプレーが増えることも致し方ないと言える。
ただ、この9人の退場の場合、ほとんどは誤ったジャッジとは言えない状況。開幕して2試合、3試合では異常とも言えるが、審判側も、そして選手側もジャッジの基準を作っていかなければいけない。この先もこのまま退場者が続出するようではいけないが、シーズン開幕したての状況で、一種の基準があるとも言えるだけに、選手側がまずはアジャストしていく必要がありそうだ。
《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》
9つの退場シーンを見直したところ、ほとんどは妥当な判定だったと言える。
パトリックの退場に関しては、VARが介入してチェックをしていればレッドカードではなかったようにも思える。岩田の退場も、主審によってはイエローカードのままだった可能性もある。ただ、残りは全て妥当と言って良いだろう。
その中で、磐田の2選手、そして岩尾に関しては、「レフェリングスタンダード」が影響したようにも思える。
「レフェリングスタンダート」とは、ジャッジの基準となるもの。FIFA競技規則に基づくものとなっている。今年のテーマの1つには「選手生命を脅かすようなプレー」というのがある。
「選手生命を脅かすようなプレー」とはいわゆる危険なプレー。相手の選手がケガをする可能性がある激しいタックルや、ヒジ打ちやハイキック、など明らかに危険なプレーを指す。
磐田の山本の場合、2枚目のイエローカードをもらったシーンは、激しく接触はしていないものの、遅れたタックルで深く足元に入っている。その結果、足にスパイクが入ったわけではないが、ヒザが接触。危険なプレーとなった。一発退場ではなくイエローカードということを考えれば、1枚もらっている状況で行うべきタックルではなかったと言えるだろう。
ファビアン・ゴンザレスはより明確に「選手生命を脅かすようなプレー」だった。故意かどうかは定かではないが、不必要に左腕を振り、鈴木の顔面を叩く形となっていた。当たりどころが悪ければ、大ケガにになっていた可能性もあり、レッドカードは妥当と言える。また、岩尾のプレーは山本と同様に、傷つけるためのプレーではなかったが、結果的に遅れて深く入ってしまった。石毛に完全に接触しており、1枚イエローカードをもらっている状況で選択すべきプレーではなかったと言える。
試合の流れ、試合を通してのレフェリングなど、ファウルになる、カードが出る要因は様々だ。また、年々プレースピードが上がり、強度も上がっている状況を考えると、ファウルになるプレーが増えることも致し方ないと言える。
ただ、この9人の退場の場合、ほとんどは誤ったジャッジとは言えない状況。開幕して2試合、3試合では異常とも言えるが、審判側も、そして選手側もジャッジの基準を作っていかなければいけない。この先もこのまま退場者が続出するようではいけないが、シーズン開幕したての状況で、一種の基準があるとも言えるだけに、選手側がまずはアジャストしていく必要がありそうだ。
《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》
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