バレンシアの強化プランを語るボルダラス監督「補強のない夏は考えられない」

2021.06.11 13:27 Fri
Getty Images
バレンシアホセ・ボルダラス監督が来シーズンに向けた意気込みを語った。スペイン『マルカ』が伝えている。

ボルダラス監督は2016年9月にヘタフェの指揮官に就任すると、1シーズンでのラ・リーガ昇格を達成。以降4シーズンにわたってチームを率いた。しかし、今シーズンは残留争いに巻き込まれるなど苦戦。最終的には15位フィニッシュとなったものの、シーズン終了後にボルダラス監督の退任がクラブから発表された。

フリーとなったボルダラス監督に対してはシーズン中にハビ・グラシア監督を解任し、後任を探していたバレンシアが接触。5月に来シーズンから指揮を執ることが正式発表されている。
新シーズンに向けたチーム作りが期待されるなかで、『マルカ』のラジオに出演したボルダラス監督はバレンシアでの目標やヘタフェを去った時の心情について言及。同時に、夏の補強についても語っている。

「我々はバレンシアらしさ、ここ数年で失われてしまったDNAを取り戻したいと考えている。私は奇跡を起こすために来たのではなく、再びクラブに希望を与えるため来たのだ」
「私はヘタフェを去るとき、とても幸せな気持ちでいることができたよ。私が就任した時、クラブは危機的な状況に置かれていたが、最終的には昇格できた。私はあそこで、情熱を持って生きてきたよ」

「我々はチームのニーズを詳細に分析しつつ、市場が何を提供してくれるか見極めたい。クラブが良いチームを作るため、全力を尽くすことは理解しているよ。補強のない夏は考えられないだろう。もちろん、主力の選手を手放すつもりもない」

「ヘタフェのようなプレーをバレンシアでもするかって? 2つの異なるチームが、同じようにプレーすることはできないだろう」

また、ボルダラス監督は度重なる現場介入などによって、ファンから猛烈な批判を浴びるオーナーのピーター・リム氏とはまだ会っていないとコメント。一方で、会長のアニル・マーシー氏とは連絡を密にしていると語った。

「ピーター・リムとはまだ話をしていないが、アニル・マーシーとは毎日話しているよ。それに、今度リムに会うためのビデオ会議の予定が入っている」

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近年低迷目立つバレンシアが会長交代! 筆頭株主の息子、キアット・リム氏が就任

バレンシアは3日、キアット・リム氏(31)が新会長に就任することを発表した。3月5日に正式に就任することとなる。 キアット・リム氏は、バレンシアの筆頭株主であるピーター・リム氏の息子。2022年からクラブのディレクターを務めていた。 クラブの会長はレイフーン・チャン女史が2期3年間務めていたが、キアット・リム氏が引き継ぐこととなる。 バレンシアはピーター・リム氏の杜撰な経営問題があり、近年は大きく低迷。ただ、クラブを売却する気はなく、息子に託していくことになった。 クラブは声明で「彼の任命は、クラブに対する確固とした長期的なコミットメントを示すものであり、クラブの安定性と将来に向けた堅実なプロジェクトの構築に対するコミットメントを強化するものです」としている。 また、これまで会長を務めたレイフーン・チャン氏もコメントしている。 「当社の筆頭株主の息子であるキアット・リム氏にバトンを渡すことができてうれしく思います。この任命は、クラブとその将来に対するクラブの継続的な取り組みを明確に示すものです」 「また、私がこの役職に就いている間、サポートをしてくださったファンやクラブ関係者の皆様に心から感謝の意を表したいと思います」 <span class="paragraph-title">【写真】バレンシアの新会長に就任するキアット・リム氏</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="es" dir="ltr">COMUNICADO OFICIAL: KIAT LIM, NUEVO PRESIDENTE DEL VALENCIA CF</p>&mdash; Valencia CF (@valenciacf) <a href="https://twitter.com/valenciacf/status/1896558908849926653?ref_src=twsrc%5Etfw">March 3, 2025</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2025.03.03 23:45 Mon
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衝撃の判定でベリンガムのゴールを認めなかった主審、試合の割り当てを外される

ラストプレーのゴールを認めなかったことが大きな話題を呼んだヘスス・ヒル・マンサーノ主審だが、割り当て停止の処分を受けることとなった。 事件が起こったのは、2日に行われたラ・リーガ第27節のバレンシアvsレアル・マドリー。2-2で迎えた最終盤、ラストプレーでクロスに対しジュード・ベリンガムがボックス内でヘッド。ネットを揺らし、劇的な勝利かと思われた。 しかし、ヒル・マンサーノ主審はプレーの途中ながらシュートを打つ前に試合終了のホイッスル。ゴールを認めなかったことで、マドリー側は当然激怒。ベリンガムは一発退場となっていた。 スペインサッカー連盟(RFEF)は主審の報告書に書かれていることを認め、「軽蔑または軽視の態度で主審に話しかける」の罰則を適用。2試合の出場停止に加え、罰金600ユーロ(約9万8000円)。マドリーには700ユーロ(約11万4000円)の罰金を科すことに。ベリンガムには2試合の出場停止処分が下っていた。 そんな中、RFEFはラ・リーガ第29節の審判団の割り当てを発表。マンサーノ主審はどの試合にも割り当てられなかった。 スペイン『アス』によれば、明らかに笛のタイミングを誤っており、マドリー側の抗議が処分を受けることは仕方なかったが、主審としての時間管理、試合コントロールに問題があったことも事実。ラストプレーとしてマドリーのCKを認めると、一度はシュートが失敗に終わったものの笛を吹かず。ブラヒム・ディアスがクロスを上げてシュートを打つ手前で笛を吹くという謎の行動は処分対象となったという。 実は同様のケースが昨シーズンも発生。レアル・バジャドリーvsセビージャの試合で、オルティス・アリアス主審もシュートが打たれた後に笛を鳴らし、ネットを揺らしてもノーゴールの判定に。これにより3節割り当てから外されれることとなった。 なお、マンサーノ主審はどの程度の欠場になるかは不明だが、すぐに復帰するものとみられている。 <span class="paragraph-title">【動画】ベリンガムが90+9分にネットを揺らすも…直前の試合終了ホイッスルでノーカウント</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="MVT0OMPYUKs";var video_start = 554;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.03.14 22:25 Thu

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