ジェラードが“悲劇のスリップ”に改めて言及「時に失敗はより良くなるための助けになる」

2020.10.27 21:20 Tue
Getty Images
2019-20シーズンに30年ぶりのリーグ制覇を果たしたリバプール。クラブ史上初のプレミアリーグ優勝であったが、2013-14シーズンにもあと一歩のところまで迫っていた。
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当時ブレンダン・ロジャーズ監督に率いられていたリバプールは、プレミアリーグ第36節を迎えた時点で首位に立っており、残り3試合を2勝1分けで乗り切れば悲願のプレミアリーグ初制覇が決まる状況だった。しかし、迎えたチェルシーとのホームでの一戦、前半アディショナルタイムにクラブのアイコンでもあるMFスティーブン・ジェラードが最終ラインでのパス回し中にまさかのスリップ。
そのボールをチェルシーのFWデンバ・バがかっさらうと、GKシモン・ミニョレとの1対1を制し、チェルシーが先制。まさかの形での失点に、完全に歯車が狂ってしまったリバプールはその後、後半アディショナルタイムにもカウンターから追加点を許し、2-0で敗れた。なお、この敗戦からペースが狂ったリバプールは、優勝を逃している。

主将の悲劇的なスリップは、優勝できなかったリバプールを揶揄するシーンとして語り継がれ、ジェラード氏自身も「後悔を抱えながら生きるしかない」と明かしていた。
現在はレンジャーズで監督を務めるジェラード氏だが、イギリス『ミラー』によれば、改めて『ハイ・パフォーマンス・ポッドキャスト』の中でこの件について言及。この時の教訓が指導者人生の糧になっていると明かした。

「それは本当に残忍で、残酷で、私の人生の中で最低なものだった。2014年のチェルシーとのエピソードは今も私の中にある。それが私に特別な決意を与えたかどうかは分からない」

「私の経験では、時に失敗はより良くなるための助けになることがある。私は今でもどこかでより高みを目指している。私は高みを目指すために努力し続けたい」

「時には悪い時や失望がきっかけとなり、驚くべき何かへの引き金になることがある。私は今、レンジャーズを代表している。それがどういうことかと言えば、私は少しでも高い位置やアドレナリンがみなぎる高みを見ている。そこに向かい、達成したいんだ」

悲劇のスリップを乗り越え、指導者としての高みを目指しているジェラード氏。スコティッシュ・プレミアシップではレンジャーズのライバルであるセルティックが目下9連覇中なだけに、連覇阻止が今シーズンの目標だ。

◆痛恨のスリップ ジェラードの全力疾走も追いつかず


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