ドローンでのスパイ行為が問題のカナダ女子代表、東京五輪の金メダルにも疑念が…コパ・アメリカでは男子も使用、慣例的に行われていた可能性が浮上

2024.07.27 09:58 Sat
カナダ女子代表は東京五輪で金メダルを獲得
Getty Images
カナダ女子代表は東京五輪で金メダルを獲得
ドローンを使用したスパイ活動が問題視されているカナダ女子代表チーム。ビバリー・プリーストマン監督は、職務停止処分を受け、パリ・オリンピックチームから追放された中、新たな疑惑が浮上している。

カナダ『CBC』によれば、カナダ代表がドローンを使用することはこれまでにも慣例的にあったとのこと。カナダサッカー協会(CSA)の最高経営責任者(CEO)を務めるケビン・ブルー氏が語った。

事の発端は、22日にニュージーランド女子代表がドローンでトレーニングを撮影されていることを報告。その結果、カナダ女子代表チームの非公認の分析官であるジョセフ・ロンバルディ氏がドローンを飛ばしていたことが判明。アシスタントコーチのジャスミン・マンダー氏と共にチームを外されることとなった。
また、その後にプリーストマン監督も調査を受けるために職務停止となり、パリ・オリンピックから追放されていた。

しかし、これは突発的に起こったことではないとのこと。ブルーCEOは、先日まで行われていたコパ・アメリカ2024で、カナダ代表チームも「ドローンの使用を試みた」とコメント。ただ、競技の公正性には影響しないと考えており、ジェシー・マーシュ監督も事後で知ったという。
「コパ・アメリカでドローンの使用が試みられた事例があることは承知している」

「事件発生後、私は監督とこの件について話したが、彼がスタッフに対してこれを慣行だと非難したことは理解している」

また、今回の事件の調査をする中で、過去何年にも遡り「逸話的なフィードバック」を受け取っているとのこと。どこまで知られていたことなのかが徹底的に調査されることになるという。

「この特定の問題について知れば知るほど、この種のことが起こるという潜在的かつ深く根付いた組織的な文化について懸念が増していく。明らかに全く容認できないことだ」

「ただ、選手たち自身はいかなる非倫理的な行為にも関与していない」

カナダ代表のチーム内に根強くある慣例的なものだとされ、今回のスパイ行為が非常に大きな問題に発展する懸念があるという。

この件は国際サッカー連盟(FIFA)も調査を開始。プリーストマン監督は東京オリンピックでもカナダ女子代表を指揮しており、金メダルを獲得していたが、どうやらその件も疑惑が浮上。決勝はスウェーデン女子代表とのPK戦でもあり、長年に亘り行われていた可能性もあるとされている。

一方で、ブルーCEOが守ったように、選手はこの行為は知らないとのこと。カナダ女子代表のレジェンドであり、東京オリンピックではキャプテンとして出場したクリスティン・シンクレアは自身のインスタグラムで言及した。

「金メダルを守ろうとする私たちの代表チームの選手たちが、スタッフの一部による非難されるべき行為の中でプレーしなければならなかったのは残念です。選手たちに、この行動は何もコントロールできません」

「私は23年間代表選手としてプレーしてきましたが、私が出席したチームや個人のミーティングで、ドローンの映像を見せられたり、そのことについて話し合ったりということは一度もないということをはっきりさせておきたいです」

また、2011年から2018年から女子、2018年から2023年は男子のカナダ代表を指揮したこともあるジョン・ハードマン監督も今回の件について言及。「オリンピックやワールドカップで監督を務めていた間、我々はそうした活動に一切関与したことがないと確信している」とコメント。自身の時代にはなかったことだとし、CSAの調査に全面協力するとした。

プリーストマン監督は2020年からカナダ女子代表を指揮。その前には、フィルン・ネビル監督時代にイングランド女子代表のアシスタントコーチを務めていた。話を総合すれば、最近のことのようにも感じられるが、どういった結末を迎えるのか調査の結果に注目が集まる。

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ドローンでのスパイ行為が問題のカナダ女子代表らが1年間の活動禁止処分に…チームには勝ち点剥奪と罰金処分が科される

国際サッカー連盟(FIFA)は27日、カナダ女子代表のビバリー・プリーストマン監督に1年間の活動停止処分を科したと発表した。また、スタッフのジョセフ・ロンバルディとジャスミン・マンダーも同様の処分を受けた。 事の発端は、22日にニュージーランド女子代表がドローンでトレーニングを撮影されていることを報告。その結果、カナダ女子代表チームの非公認の分析官であるロンバルディ氏がドローンを飛ばしていたことが判明。アシスタントコーチのマンダー氏と共にチームを外されることとなった。 また、その後にプリーストマン監督も調査を受けるために職務停止となり、パリ・オリンピックから追放されていた。 これを受け、調査を開始したFIFAは提出されたすべての証拠を評価した結果、「カナダ女子代表チームによるドローンの使用に関連して、攻撃的な行動とフェアプレーの原則違反の責任が認められた」との決定を下した。 これにより、関係者と思われる3人には上記の処分が下され、カナダ女子代表にはパリ・オリンピックでの勝ち点6剥奪と、20万スイスフラン(約3500万円)の罰金処分が科されることとなった。 なお、CSAは10日以内ならスポーツ仲裁裁判所(CAS)に上訴することができるとのことだ。 2024.07.28 07:00 Sun
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ドローン使用のスパイ問題に揺れるカナダ女子代表、FIFAに対して選手無関係の事件での勝ち点6剥奪を控訴…現在2連勝でベスト8に望み

カナダサッカー協会(CSA)とカナダオリンピック委員会(COC)は29日、国際サッカー連盟(FIFA)に対しての異議申し立てを行ったことを発表した。 パリ・オリンピックにはカナダ女子代表が臨んでいる中、大会初戦を前にドローンを使用して対戦相手のニュージーランド女子代表チームのトレーニングを偵察していたことが発覚。カナダ女子代表チームの非公認の分析官であるジョセフ・ロンバルディ氏がドローンを飛ばしていたことが判明。アシスタントコーチのマンダー氏と共にチームを外されることとなった。 その後、CSAはビバリー・プリーストマン監督に対して、調査が終了するまでの職務停止を言い渡し、COCは監督をオリンピックの代表団から外すことも決定した。 さらに、国際サッカー連盟(FIFA)は調査の結果、カナダ女子代表に対してパリ・オリンピックでの勝ち点6の剥奪と20万スイスフラン(約3500万円)の罰金処分を決定。また、プリーストマン監督に対して1年間の活動禁止処分を下していた。 処分を受けたカナダ女子代表チームだったが、大会では開催国フランス女子代表を後半アディショナルタイムのゴールで下すなど2連勝。勝ち点6のマイナスを受けながらも、連勝で勝ち点を「0」に戻し、最終戦のコロンビア女子代表戦で勝利すれば、準々決勝進出を自力で決められるところまでやってきている。 そんな中、FIFAの制裁について訴えることに。勝ち点6をマイナスすることについて、「処分の不均衡」を理由に異議申し立てをするという。 CSAとCOCは、今回の処分に関しては選手が関与していない行為に対して、不当に処罰を下しているとし、ニュージーランドとの試合の公平性を回復するどころの話ではない処分だとしている。 なお、オリンピック期間中に適用される処分のため、迅速に審理してもらうためにスポーツ仲裁裁判所(CAS)の特別法廷に提出。31日にも審理の結果が出るという。 また、CSAはプリーストマン監督の1年間の活動停止処分に関しては控訴はしていない。 2024.07.30 12:45 Tue

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