開幕2戦連続無得点で連敗…東京Vの城福監督「この思いをしっかり受け止めなければいけない」大敗後にチーム鼓舞のサポーターに巻き返し誓う
2025.02.23 06:30 Sun
開幕連敗スタートとなった城福監督
東京ヴェルディの城福浩監督が、鹿島アントラーズ戦での完敗に悔しさを滲ませた。
東京Vは22日、県立カシマサッカースタジアムで行われた明治安田J1リーグ第2節で鹿島と対戦し、0-4で敗戦した。
清水とのホーム開催の開幕戦で消化不良の内容で0-1の敗戦を喫した東京V。同じく開幕戦黒星の鹿島のホームに乗り込んだ一戦では先発4人を変更。松橋優安に代えて翁長聖を起用したほか、総入れ替えの前線はベンチを外れた山見大登、福田湧矢に加え、木村勇大がベンチスタートとなり、山田剛綺、新井悠太、Jリーグデビューとなる熊取谷一星が起用された。
序盤からマイボール時のミスや硬さが目立ったアウェイチームは22分、左サイドでフリーの安西幸輝が左足で入れた正確なクロスに対して、DF千田海人の前に入ったレオ・セアラにコースを狙った巧みなヘディングシュートをゴール左上隅に突き刺され、2試合連続で先制点を奪われた。
さらに、25分にはビルドアップの局面で森田晃樹が高い位置で潰されると、小池龍太のラストパスをボックス中央で受けたレオ・セアラに対して、DF千田が逆を突かれる形でかわされゴール左隅に左足シュートを決められ、痛恨の連続失点となった。
迎えた後半、熊取谷を下げてハーフタイム明けに食野壮磨を投入。ボランチ3枚の[3-5-2]の布陣に変更し、ビルドアップの部分にテコ入れを図った。さらに、切り札の木村勇大、平川怜、稲見哲行と70分までにすべての交代カードを使い切って反撃を試みたが、明確な決定機には至らず。逆に、75分には小池の絶妙なワンタッチスルーパスに抜け出した鈴木にパワーシュートを決められ、ダメ押しの4点目まで奪われた。その後、一矢報いるべく攻勢を仕掛けたが、最後までゴールをこじ開けられず。大量失点とともに2試合連続無得点での連敗となった。
同試合後、城福監督は「試合終了後にヴェルディのサポーターが我々を鼓舞するような声を出していただいたことに感謝します。今日のような試合で選手がヘッドダウンするような場面でヘッドアップさせてくれた、この思いを我々はしっかり受け止めなければいけないなと思っています」と、2試合連続の不甲斐ない戦いぶりにも関わらず、怒りの気持ちを抑えてチームを鼓舞する前向きな反応を見せてくれたファン・サポーターへの感謝の思いを語った。
原点回帰を掲げて臨んだものの、修正を試みた“へそ”を使ったビルドアップや攻撃の機能不全。らしさを欠いて崩壊した守備面を含め試合内容に関しては自身で責任を負うとともに、厳しい評価を下した。
「開幕戦を受けてということと、現場は生き物なので、我々が想定してないこともいろいろ起きた」と想定外のアクシデントも含め総入れ替えとなったフレッシュな前線に関しては「特に前線のところはしっかり戦ってくれていた」と一定の評価を下した。
一方、開幕戦でも課題として挙げていたセンターラインに関しては守備対応の甘さに対する厳しい指摘とともに、さらなる奮起を促した。
「失点のところだけを見ると、本当にクロスに対する最後の寄せであったり、人が足りているのに、相手のストライカーにあのクロスでしっかり首を振られて点を取られるということになると、もうこれは個人の問題にもなる」
「チームとしてやるべきことと、個人として何が個人の最大値を出せたのかと。特に背骨のところの選手の戦いのところで、個人の局面で今の構成。我々が優先に進めているとは言えないので、特にフォワード、ボランチ、センターバックの中心ラインところ。ここのところで戦える選手をしっかりと作っていくこと。セレクトしていくことが大事かなと思います」
采配の部分では開幕戦同様に[4-4-2]、[3-5-2]と試合中に布陣を変更。後者に関しては苦戦していたビルドアップの改善に繋がったようにも見えたが、3点リードの鹿島は無理に前からボールを奪いに行く必要はなく、そういった相手のアプローチの変化が影響したと見るベきだろう。さらに、明確な決定機やシュート数増加にも繋がらず、メンバー構成を含め指揮官の最大値の出し方の模索は続く。
「開幕戦から様変わりした様子を見せなければいけない」と強い覚悟で臨んだ一戦での大敗はチームにとって大きなダメージがあるが、26日にFC町田ゼルビア戦、3月2日にガンバ大阪戦と昨季上位に位置した難敵との連戦が控える。
若手中心のスカッドは勢いに乗れば手がつけられない一方、負けが続くと一気に崩れる脆さを同時に抱えており、指揮官は「やれなかったことがあるので、これだけ大きな点差で負けている」とチームの課題に向き合いつつも、「やれたことと、やれなかったことをしっかりと整理はするので、我々がやってきたことにしっかり自信を持つこと。とにかく自信を失わないような状況にして、次の試合へ向かう声かけをしました」と、試合後のマネジメントについて説明。
昨季もシーズンを通して幾度も苦境を経験してきた東京Vだが、連敗はわずか1度で3連敗は1度もなかった。中3日と準備期間はほとんどないが、次節のダービーマッチでファン・サポーターが求める不屈のリバウンドメンタリティを示せるか。
東京Vは22日、県立カシマサッカースタジアムで行われた明治安田J1リーグ第2節で鹿島と対戦し、0-4で敗戦した。
清水とのホーム開催の開幕戦で消化不良の内容で0-1の敗戦を喫した東京V。同じく開幕戦黒星の鹿島のホームに乗り込んだ一戦では先発4人を変更。松橋優安に代えて翁長聖を起用したほか、総入れ替えの前線はベンチを外れた山見大登、福田湧矢に加え、木村勇大がベンチスタートとなり、山田剛綺、新井悠太、Jリーグデビューとなる熊取谷一星が起用された。
さらに、25分にはビルドアップの局面で森田晃樹が高い位置で潰されると、小池龍太のラストパスをボックス中央で受けたレオ・セアラに対して、DF千田が逆を突かれる形でかわされゴール左隅に左足シュートを決められ、痛恨の連続失点となった。
2点ビハインドに加えて谷口栄斗の負傷というアクシデントに見舞われると、36分に古巣初対戦の染野唯月を投入。これで[4-4-2]に並びを変えたが、41分にはボックス内でルーズボールに反応したレオ・セアラを森田が倒してしまいPKを献上。これを鈴木優磨に決められ、3点ビハインドで試合を折り返した。
迎えた後半、熊取谷を下げてハーフタイム明けに食野壮磨を投入。ボランチ3枚の[3-5-2]の布陣に変更し、ビルドアップの部分にテコ入れを図った。さらに、切り札の木村勇大、平川怜、稲見哲行と70分までにすべての交代カードを使い切って反撃を試みたが、明確な決定機には至らず。逆に、75分には小池の絶妙なワンタッチスルーパスに抜け出した鈴木にパワーシュートを決められ、ダメ押しの4点目まで奪われた。その後、一矢報いるべく攻勢を仕掛けたが、最後までゴールをこじ開けられず。大量失点とともに2試合連続無得点での連敗となった。
同試合後、城福監督は「試合終了後にヴェルディのサポーターが我々を鼓舞するような声を出していただいたことに感謝します。今日のような試合で選手がヘッドダウンするような場面でヘッドアップさせてくれた、この思いを我々はしっかり受け止めなければいけないなと思っています」と、2試合連続の不甲斐ない戦いぶりにも関わらず、怒りの気持ちを抑えてチームを鼓舞する前向きな反応を見せてくれたファン・サポーターへの感謝の思いを語った。
原点回帰を掲げて臨んだものの、修正を試みた“へそ”を使ったビルドアップや攻撃の機能不全。らしさを欠いて崩壊した守備面を含め試合内容に関しては自身で責任を負うとともに、厳しい評価を下した。
「開幕戦を受けてということと、現場は生き物なので、我々が想定してないこともいろいろ起きた」と想定外のアクシデントも含め総入れ替えとなったフレッシュな前線に関しては「特に前線のところはしっかり戦ってくれていた」と一定の評価を下した。
一方、開幕戦でも課題として挙げていたセンターラインに関しては守備対応の甘さに対する厳しい指摘とともに、さらなる奮起を促した。
「失点のところだけを見ると、本当にクロスに対する最後の寄せであったり、人が足りているのに、相手のストライカーにあのクロスでしっかり首を振られて点を取られるということになると、もうこれは個人の問題にもなる」
「チームとしてやるべきことと、個人として何が個人の最大値を出せたのかと。特に背骨のところの選手の戦いのところで、個人の局面で今の構成。我々が優先に進めているとは言えないので、特にフォワード、ボランチ、センターバックの中心ラインところ。ここのところで戦える選手をしっかりと作っていくこと。セレクトしていくことが大事かなと思います」
采配の部分では開幕戦同様に[4-4-2]、[3-5-2]と試合中に布陣を変更。後者に関しては苦戦していたビルドアップの改善に繋がったようにも見えたが、3点リードの鹿島は無理に前からボールを奪いに行く必要はなく、そういった相手のアプローチの変化が影響したと見るベきだろう。さらに、明確な決定機やシュート数増加にも繋がらず、メンバー構成を含め指揮官の最大値の出し方の模索は続く。
「開幕戦から様変わりした様子を見せなければいけない」と強い覚悟で臨んだ一戦での大敗はチームにとって大きなダメージがあるが、26日にFC町田ゼルビア戦、3月2日にガンバ大阪戦と昨季上位に位置した難敵との連戦が控える。
若手中心のスカッドは勢いに乗れば手がつけられない一方、負けが続くと一気に崩れる脆さを同時に抱えており、指揮官は「やれなかったことがあるので、これだけ大きな点差で負けている」とチームの課題に向き合いつつも、「やれたことと、やれなかったことをしっかりと整理はするので、我々がやってきたことにしっかり自信を持つこと。とにかく自信を失わないような状況にして、次の試合へ向かう声かけをしました」と、試合後のマネジメントについて説明。
昨季もシーズンを通して幾度も苦境を経験してきた東京Vだが、連敗はわずか1度で3連敗は1度もなかった。中3日と準備期間はほとんどないが、次節のダービーマッチでファン・サポーターが求める不屈のリバウンドメンタリティを示せるか。
城福浩
松橋優安
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東京ヴェルディの城福浩監督が、多くの課題が出たなかでの今季ホーム初白星を振り返った。 東京Vは15日、味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第6節で名古屋グランパスと対戦し、2-1で逆転勝利した。 今季初の複数得点を奪って2-2のドローに持ち込んだアルビレックス新潟戦と同じメンバーで臨んだ一戦。[3-4-2-1]のミラーゲームという構図の下、球際のデュエルとマンマーク気味の相手の守備に対して、効果的にずれを生み出すことをテーマに掲げたなか、前半は相手の勢いを受ける難しい展開となった。 立ち上がり数分の劣勢を撥ね返し、徐々にボールを保持して攻撃を仕掛けたいところだったが、21分には自陣でのビルドアップを引っかけられてMF森島司に先制点を奪われた。その後、MF森田晃樹の負傷によってMF平川怜のスクランブル投入を余儀なくされたなか、前半は攻撃の糸口を見いだせず。 それでも、後半に入ってDF宮原和也を下げてFW山見大登を投入し前がかりの戦いを見せると、押し込んだ時間帯の63分にFW染野唯月の中盤でのボール奪取からカウンターを発動。左サイドを突破してボックス内に持ち込んだ山見のニア下を狙ったシュートがGK武田洋平の脇を抜けてゴールネットを揺らし、同点に追いついた。 以降は完全に試合の主導権を握り、73分には山見の右CKをゴール前のMF綱島悠斗がゴール右上隅へヘディングシュートで流し込み、2試合連続ゴール。以降は開幕から未勝利でヘッドダウンしたアウェイチームの反撃を危なげなく凌ぎ切り、今季初の逆転勝ちで待望のホーム初白星を挙げた。 一見すると、ハーフタイムの修正と交代策が機能した指揮官の手腕光る逆転勝利と言えるが、「ホームで勝てていなかったので、サポーターと一緒に喜び合えたのは本当によかった」と会見の冒頭で語った後の城福監督からは自身を含めたチームの問題点に関する言葉が並んだ。 「前半は相手が特に中盤のところで非常に激しく来るのはわかっていました。そのなかでこのチームの課題ではありますけれども、どうしても受けてしまう。やり合わないというか、このチームの課題が露呈したような前半でした」 「ハーフタイムにそこを修正して、ピッチに送り出しましたけれど、あの後半頭からの気迫とサッカーを、前半から自分たちがしっかりやれるというところを、このチームが表現できれば、もっともっと高いものを目指せるチームになり得ると思います」 「殴られてから目が覚めるという部分では、そこは人がいいというのか、ピッチ内のリーダーがいないと言うべきか、そこをちょっと育てきれていない自分がいるので、ここは自分としてもチームとしても課題かなと思っています」 試合後に選手たちも口々に不甲斐なさを語った前半に関しては、単純な球際、ハードワークの部分での劣勢に加え、効果的な立ち位置や相手の守備の矢印を折れていない状況にも関わらず、“へそ”に固執した戦い方。嵌る状況が続くなかでの後ろ向きなプレー選択を問題視。「伝わっていないということは伝えていないと同じ」と勝利した上で今後に向けた戒めとした。 「後ろへの選択が極力少なくなるような準備をしてきたつもりですけど、あの前半を見たら、全く準備をしていなかったと言われてもしょうがないですし、それぐらい私も悔しいです。伝わっていないということは伝えていないと同じなので、自分ももっともっと精進しなければいけないなと思います」 「ヴェルディが抱えるひとつの課題。綺麗にかわそうとするというか、戦い合ったなかで、90分間あのインテンシティにはならないので、どこかでへそを使って我々らしくサッカーはできるはずですけど、来られれば来られるほどに、まずそこに選択が行ってプレッシャーがあるので、当たり前ですけど前を向けないのでバックパスになる」 「まずはファイティングポーズを取って戦い合うところからスタートするというところは、このチームが相手を見ながらそれを選択できるようになれば、チームの伸びしろになるかなと思います」 普段の水準を下回った前半の出来、後半の名古屋のトーンダウンも逆転劇の要因ではあるが、絶望的な前半から本来のパフォーマンスを取り戻させた指揮官の修正は見事と言うべきだろう。 そのハーフタイムの修正、選手たちを奮い立たせた“檄”の内容について問われた指揮官は、「僕が彼らに伝えられるかどうかの勝負なので、そこはお察しください(笑)」と明言を避けたが、「守備でも攻撃でも中途半端なポジショニング、プレーが多かったという指摘があった(平川)」、「これはいつもの俺らじゃないという話があった(綱島)」と短い映像を使ったロジカルな修正とともに、選手の心に響く声掛けがあったことは想像に難くない。 大きな手応えを得たものの勝ち点1に終わった新潟戦に対して、勝ち点3は得たもののより多くの課題が出た名古屋戦と、若さゆえのムラっ気をはらむ東京Vの序盤戦。 ひとまず今季2勝目を手にした城福監督だが、「まだ五分の星に持っていけていない」と、次節に控える上位の柏レイソルとの戦いが今後に向けた重要なものになると気持ちを切り替えた。 「まだ五分の星に持っていけていないので、まずはそこに早く到達したいなと。そこからが勝負だと思っていますし、このチームが今年を迎える難しさであったり、我々が目指す超野心的なものを表現するという部分においては、まず星を五分に戻さないと話にならないというふうに思っているので、次がものすごく大事かなと思います」 「開幕で負けて以来は内容的に全否定するものではなかったけれども、勝ち点という意味では追いついてきていないので、まずは五分に戻してからが、我々が今年見せたいものを地に足をつけてしっかりと見せていくということが大事かなと思っています」 なお、前半に左足を痛めて負傷交代したキャプテンの森田に関しては、悪化を防ぐ予防的な意味合いもあってか、試合後に松葉杖を使用しピッチを後にする姿も確認された。 開幕から負傷者が続出するなかでの主将の状態は大きな懸念材料となるが、指揮官は「ちょっと強い打撲と聞いています。ただ、打撲の場所であったり症状からして、今はおそらく普通に歩行ができない状況。どれぐらい長引くかというのはちょっと様子を見なければいけないかなと思います」とコメントしている。 2025.03.15 22:05 Sat5
「今一番このチームで点火力のある選手」指揮官も重要性認める緑のダイナモ…東京Vの齋藤功佑が名古屋戦へ「まず走り勝つことが大事」
名古屋グランパス戦で今シーズンのホーム初白星を目指す東京ヴェルディのキーマンが意気込みを語った。 現在、1勝1分け3敗の16位と厳しい序盤戦を過ごす東京V。それでも、8日にアウェイで行われた明治安田J1リーグ第5節のアルビレックス新潟戦では今季2勝目こそ逃したが、今季初の複数得点にビハインドの状況から追いつく2-2のドローと、厳しい戦いが続く状況においてもポジティブな要素も得た。 その前節は豪快なシュートで先制点を挙げたFW木村勇大、貴重な同点ゴールを挙げたMF綱島悠斗の活躍も印象的だったが、試合を通して傑出したワークレート、判断・技術が光ったアシストで同点ゴールを演出したMF齋藤功佑のパフォーマンスがより印象的だった。 この一戦において齋藤はJ1第5節のリーグ全体のトップとなる走行距離(13.556km)を記録。守備時は3トップと連動する形でアグレッシブなハイプレスに参加しつつ、MF森田晃樹とともに中盤の幅広いエリアをカバー。攻撃でも“へそ”と言われる中盤の底でビルドアップの起点を担いつつ、相手のボックス付近まで攻撃参加を披露。 さらに、前線に離脱者が相次ぐなか、後半途中からは[3-4-2-1]のシャドーに入り、守備のスイッチ役と前線と中盤のリンクマンとして新たな顔も見せた。 後半終盤にはバルセロナのスペイン代表MFガビを彷彿とさせる、ピッチに倒れ込みながらも頭でルーズボールを味方に繋げようとするなど勝利への執念も示した緑のダイナモは、「勝ちたかったですけど連敗しなかった、追いつけたという部分ではチームとしてタフになった証拠」と、新潟戦をポジティブに振り返った。 自身のパフォーマンスに関しては「本当に勝つためにプレーした結果が数字(走行距離)にも表れたという感じ」と冷静に受け止めながらも、自信とともに新たな課題を口にしている。 「シンプルに90分間あの強度でプレーできたというのは自分にとっても自信になりますし、次はまた質の部分だったり、新しい課題に向き合いながら、もっと成長できたらいいかなと思います」 「(積極的なプレスと攻撃参加)自分の中でだいぶ強度が出せるようになってきたなかで、行けるときは積極的に前に顔を出していきたいというのは、自分の成長する部分としてトライしているところですし、自然とそういうシーンが増えてきてはいると思います」 また、城福浩監督の下では[4-2-3-1]のトップ下や[4-4-2]のサイドハーフでもプレーしてきたが、新潟戦ではチーム事情もあってシャドーの位置でプレー。 「ボランチとは動きが全然変わる」と試行錯誤のプレーとなったが、「そこの意識の切り替えの部分は自分の中で整理できてやれた。(谷口)栄斗が持ったときに背後への抜け出したりとか、ウイングバックにボールが入ったときになめる動きとか、ビルドアップのときはちょっとボランチを助ける動きとか。意外と整理できていたので、悪くはなかったかなと思っています」と、その感触を語った。 13日に行われた監督会見の場で、そのシャドー起用について問うと、指揮官はボランチを含めポジションが重なる選手の奮起を促しつつも、十二分にオプションになり得ると返答。さらに、「今一番このチームで点火力のある選手」とその重要性を改めて語っている。 「ボランチについて、今は森田晃樹と齋藤功佑で、我々らしく“へそ”を使いながら、相手陣でサッカーをするというところを具現化してくれている選手。何よりも彼の点火力というか、あれこそが背中から頭から湯気を出してチームを牽引するということを具現化しようとしてくれている選手」 「ボランチとしても、もちろん彼の中での課題というのを突き詰めていってほしいところはありますし、我々は提示も要求もしますけど、あのスイッチの入れ方であるとか、それこそ13kmを超える運動量であったり、両足蹴れることによるチャンスメイクであったりというのは、我々はそこにも注目している」 「攻撃バージョンになったときに、何よりもまずはボールを奪わなければいけないので、そこのスイッチにもなり得ますし、ボールを集めながらゲームを作りながらゴール前に入っていく走力も今はあるので、ボランチとしてもシャドーとしても、今の彼の運動量とかインテンシティを持ってすれば、両方こなせるかなというふうに思います」 指揮官がその存在感を称賛した背番号8は、15日に味の素スタジアムで行われる最下位の名古屋戦でも勝敗のカギを握るキーマンの一人となる。 開幕前の沖縄キャンプで実施されたトレーニングマッチでは、ともに主力を起用した1本目と2本目で1-3の逆転負けを喫した相手との再戦に向けて齋藤は、“ミラーゲーム”をいかに優位に進められるかが、ホーム初勝利の重要なポイントになると主張した。 「ミラーゲームになる上で、相手のボランチがハードワークできて球際とかセカンドが強いイメージがあります。攻撃では個がある。スピードだったり、パワーだったりという選手が多いイメージ」 「ミラーゲームというところが非常に重要になってくると思うので、そのバランスをいかに崩せるか。ワンタッチフリックとかがすごく大事になってくると思いますし、3人目の動き、ボランチの3人目の抜け出しみたいなのは攻撃で大事になるので、まず走り勝つことがまた大事になるかなと思います」 2025.03.14 18:15 Fri東京ヴェルディの人気記事ランキング
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【J1注目プレビュー|第6節:東京Vvs名古屋】目指すは今季2勝目or初勝利、下位に沈む両者のカギは攻守のバランス
【明治安田J1リーグ第6節】 2025年3月15日(土) 14:00キックオフ 東京ヴェルディ(16位/4pt) vs 名古屋グランパス(20位/2pt) [味の素スタジアム] <h3>◆攻撃の改善は? 今季2勝目目指す【東京ヴェルディ】</h3> 前節はアウェイでのアルビレックス新潟戦。未勝利の相手との戦いとなった中、2-2のドローに終わり、勝ち切ることができなかった。 昨シーズンとは異なり、シーズン序盤は苦しい戦いが続き、5試合を終えてわずか1勝。特に攻撃の部分では安定して結果を残せていないという状況だ。 ただ、前節は木村勇大が開幕戦以来となる先発起用で豪快ゴール。チームも今季初の複数得点を記録し、徐々にエンジンがかかってきた様子。ホームに戻る今節では爆発も期待したい。 対戦相手の名古屋は今季未勝利の最下位チーム。沖縄キャンプでトレーニングマッチですでに対戦している相手だが、しっかりと勝利を収めたいところだ。 ★予想スタメン[3-4-2-1] GK:マテウス DF:綱島悠斗、林尚輝、谷口栄斗 MF:宮原和也、森田晃樹、齋藤功佑、翁長聖 FW:染野唯月、新井悠太 FW:木村勇大 監督:城福浩 <h3>◆今季初勝利を掴めるか【名古屋グランパス】</h3> 昨シーズンのカップ王者であり、大きな戦力ダウンもないはずの名古屋だが、ここまで未勝利の最下位。想定外と言えるだろう。 ケガ人に泣かされてきた部分もあるが、やはりここ数年の課題でもある攻撃の改善ができていない印象。豊富なタレントがいながらもまだまだ完成度は低いと言えるだろう。 安定感のあった守備も、GKミッチェル・ランゲラックの退団の影響が絶大であり、頼みのGKシュミット・ダニエルが開幕前に重傷。守備陣もケガ人が少なくなく、不安定さを露呈。5試合で12失点はリーグワースト。まずは守備から入りたいところだろう。 明るい材料は少なく、FW山岸祐也とDF 徳元悠平の離脱が発表された。泣きっ面に蜂の状態だが、まずは1勝目を目指す。 ★予想スタメン[3-4-1-2] GK:武田洋平 DF:原輝綺、佐藤瑶大、宮大樹 MF:野上結貴、稲垣祥、椎橋慧也、和泉竜司 MF:森島司 FW:浅野雄也、永井謙佑 監督:長谷川健太 2025.03.15 09:00 Sat2
今季東京V加入の平川怜&鈴木海音、ルヴァンカップ長野戦をポジション奪取足掛かりに「ギラギラした気持ちはずっと持ち続けている」
東京ヴェルディは20日、長野Uスタジアムで行われるJリーグYBCルヴァンカップ 1stラウンド第1回戦でAC長野パルセイロと対戦する。ルヴァンカップ初戦をポジション奪取への足掛かりとしたい今季新加入のMF平川怜、DF鈴木海音が意気込む。 東京Vは先週末に行われた明治安田J1リーグ第6節の名古屋グランパス戦を2-1で逆転勝利。待望のホーム初白星とともに今季リーグ2勝目を手にし、インターナショナルマッチウィークの中断期間に入った。 その中断明けには、ここまで4位と好調を維持する柏レイソルとのアウェイゲームを控えるなか、J3の長野と対戦する。 超野心的な目標を掲げる城福浩監督は、昨季はいずれも2戦目で敗退したカップ戦の戦いを重要視。タイトルを目指すなかで序盤戦においても若手や控えメンバーに“チャンスを与える”は考えはなく、その門戸を広げながらも“チャンスを掴む”ことを求めている。 とはいえ、「次のリーグ戦、連戦に向けてトライしたい」と今後に向けた選手層の底上げや新たなオプションも考慮しており、いくつかのポジションで選手の入れ替えも見込まれる。 そんななか、加入後初スタメンが有力視されるのが、ジュビロ磐田から新加入の平川だ。 開幕から3試合連続で途中出場の背番号16は、以降2試合で出番なしに終わったものの名古屋戦ではMF森田晃樹の負傷を受けて前半半ばに途中出場。ボランチの一角で安定したパフォーマンスを披露し、チームの逆転勝利に貢献。少なくとも今回の一戦に関して森田の出場は難しく、ボランチの一角で初スタメンを飾る可能性は高そうだ。 「移籍してきた立場なのでチャンスを活かさないといけないですし、そこ(名古屋戦)はターニングポイントであることは間違いないです」 名古屋戦で手応えを得た平川だが、「ただ、そこで(最低限の役割を)こなしているだけでは、立ち位置を掴めないと思うので、自分の良さを出して勝利に繋げるというのが、常に求められています」。「ボールにしっかり関わり続けることはやっていかないといけないですし、それは守備も攻撃もですけど。そこから自分たちが常に主導権を握れるようなプレーをしていきたい」と、より一層の存在感を示すことを自身に課す。 対長野という部分ではロアッソ熊本時代に指導を受けた藤本主税監督の存在も大きなモチベーションに。 「技術のところはもちろんですけど、気持ちが熱い指導者だと思いますし、メンタル的なところも大事にしていたと思います」と対戦相手の指揮官について触れた元ロアッソMFは、「かなりお世話になった指導者ですし、藤本さんが監督になってどういうサッカーをしてくるかというのはとても楽しみです」と語った。 ジャイアントキリングを目指してアグレッシブに臨むであろうJ3のチームに対して、受けに回る入りとなった場合、名古屋戦同様に厳しい戦いになることは間違いない。 そのため、平川は「自分たちが試合の入りから圧倒してというような戦いができたら、また次のリーグ戦にも繋がると思いますし、ここで温い入りをしていたらそのままというか、変わっていないと思うので、ここが大事なゲーム。相手も特徴のあるチームですけど、自分たちがどれだけできるかということが一番大事」と、試合の入りから相手を90分間圧倒する戦いを見せたいと意気込んだ。 その平川と同じ磐田から新加入となった鈴木は、より今回の一戦で自身の価値を証明しなければならない選手の一人だ。 昨年のパリ・オリンピックに出場した実力者だが、ハイレベルのポジション争いを覚悟して加入した新天地では第5節のアルビレックス新潟戦の後半終盤の出場でデビューを果たしたが、ベンチ外も3試合と想定以上の苦戦を強いられている印象だ。 それでも、日本一のトレーニングを掲げる指揮官、昨季も多くの選手を成長させてきた森下仁志コーチが主導する全体練習後の“エクストラ”と呼ばれるグループ・個別トレーニングを通じて心身ともに成長を実感する鈴木。 「自分がなかなかピッチに立てない。去年もずっとフルで試合に出ていたわけではないので、今年環境が変わってチームも変わって、やっぱりスタートからもちろん出る気持ちでいましたけど、なかなかそういう機会というのが回ってこない中でも、周りの選手もベンチに座っている選手とかも、自分がいつ出てもいいというような準備をしていますし、全体練習が終わった後のそういったメンバーの練習も、すごくみんなが熱量を持ってやっていますし、そこはすごくいい環境だなと思っています」 そして、「ワンプレーのこだわり」、「練習中も考える時間が増えた」と新たな気づきもあったなか、自身の課題を克服しながら手応えを得始めている段階にある。 「スライドの部分だったり、もっと周りを動かして自分がディフェンスラインを統率するところだったり、ヘディングも元々は短所の部分だと感じていましたが、ここで出られない期間で、去年よりも明らかに練習する時間が増えていると思いますし、サッカーを見る時間も増えて今すごくサッカーに集中できています」 「間違いなく最初に来たときよりも自分の良さというものは出せていると思いますし、チームのやることもだんだん理解できてきて、それにプラスアルファで自分の良さを最近はすごく出せていると思いますし、コンディションもいい状態です」 ただ、「若いと思っていない」、「今日の練習だったり、次の試合が自分にとってサッカー人生最後だったらと考えたら、もっとこだわらなければいけない」と悲壮感も漂わせる22歳は、「サッカー選手としてピッチで結果を残すことが一番。もちろん成長にこだわるのもすごく大事ですけど、結果にもこだわってやっていきたいので、自分がいつ出てもいいように、そういうギラギラした気持ちはずっと持ち続けてやれているので、それをピッチに立ったときに出すしかないと思います」と、改めて公式戦出場への強い思いを示した。 「長い期間一緒にやっていた選手なのですごく楽しみ」と語る磐田時代の元同僚であるMF藤川虎太朗とのマッチアップもモチベーションに臨む長野戦に向けて鈴木は、チームの勝利とともに今後に向けてプラスアルファをもたらしたいと語った。 「どういうメンバーになっても、まず勝つことがすごく重要になってくると思いますし、相手が下のカテゴリーだからとか全く関係なく、自分たちが今まで積み上げてきたものを出すだけです。プラスアルファで、普段リーグ戦に絡めていない選手だったりが、突き上げというか、そういったものを見せなければいけないと思うので、そこを意識していきたいなと思います」 2025.03.19 18:00 Wed3
「まだまだ信用されていない」東京Vの2年目FW白井亮丞は冷静に立ち位置理解も「献身性もありつつ結果残す」出場機会確保へぎらつく
緑の若武者が前線の相次ぐ離脱者を受け、虎視眈々とチャンスを窺う。 ジュニアユースから東京ヴェルディの下部組織に在籍するFW白井亮丞は、プロ2年目で飛躍が期待される185cmの本格派ストライカー。 2種登録選手として2023年6月に行われた天皇杯2回戦のザスパクサツ群馬戦でトップチームデビュー。さらに、翌月に行われた天皇杯3回戦のFC東京との東京ダービーでは初ゴールを挙げる活躍を見せ、同シーズンにJリーグデビューも果たした。 だが、プロ1年目となった2024シーズンは第5中足骨疲労骨折および、有痛性三角骨障害の全治3カ月のケガを負うなどシーズンを通して負傷に悩まされ、公式戦出場なしのほろ苦いルーキーイヤーとなった。 捲土重来を期して臨む今シーズンは、昨年の離脱期間に集中して取り組んだ筋力アップによって上半身を中心に体の厚みを増しつつ、プレシーズンもハイインテンシティを志向するチームスタイルに順応すべく運動量、プレー強度の改善に取り組んできた。 そして、明治安田J1リーグ開幕節の清水エスパルス戦では途中出場でプロデビューとともにJ1デビューも果たしたが、「正直何もできなかった」とピッチに送り出した城福浩監督の言葉通り、白井自身も不甲斐なさを反省した。 以降のリーグ戦3試合はベンチ外となったが、この間にチームでは最前線のファーストチョイスとなっていたFW山田剛綺が左ヒザの重傷によって長期離脱が決定。8日に行われた第5節のアルビレックス新潟戦では白井に4試合ぶりのベンチ入りのチャンスが訪れた。 この試合でチームは今季初の複数得点を記録し、一時逆転を許したアウェイゲームで2-2の同点に追いつくポジティブな勝ち点1という結果を持ち帰ったが、19歳のストライカーは「まだ信用されていない」と出番なしに終わった悔しさを強く感じた。 「1-2、2-2の状況で、自分が選択されなくてまだ信用されていないということはわかりました。あの状況(点が必要な状況)で使われる。そういう使われ方をするのかなと自分では思っていたので、そこでまだ自分が使われないということは、まだまだ信用されていないということです」 下部組織時代からエースFWを担ってきた矜持を滲ませつつ、チームが序盤戦で負け越している状況において、ストライカーとして得点という結果で貢献できないもどかしさがあったことは想像に難くない。 それでも、反骨心とともにあくまで自身の成長にベクトルを向ける若武者は、その新潟戦翌日に行われた清水エスパルスとのトレーニングマッチでフル出場。ゴールという目に見える結果に加え、90分間走り抜いて攻守にハードワークもこなした。 白井自身も「ここで少しでも信用を勝ち取るために、まず守備から主力と比較しても遜色なく、さらにまた一段階ギアを上げて出られる選手と思わせるようなプレーができたらなと思ってやっていたので、点を取ることもできて、90分走り続けることもできたので、そこは良かったかなと思います」と清水戦の手応えを口に。 「練習からコロコロと転んでしまうことが多いので、そこは城福さんにも指摘されていて、『簡単に転ぶな』という部分を言われてきたので、その部分での力強さや(木村)勇大くんが最後にガス欠したときに、自分が出ても前で体を張ることができるということを意識してやりました」 「高橋(祐治)選手が出てくるのもわかっていて、以前から知っている選手ですし、そういう選手に対して通用できれば、J1でもやっていく自信がついてくるかなと思っていたので、そこで体を張ってうまくできたので、フィジカルの勝負のところでの自信はついたと思います」 城福監督もいくつかの課題を挙げつつも「自分の特徴とチームの求めるものというのを合わせられたシーンがたくさんあった」、「早く戦力になってほしい」と開幕戦からの成長を認めた。 今後出場機会を得ていく上では攻守にわたるベースアップは当然のことながら、指揮官も自身も想定する、得点が必要な状況での決定的な仕事。前線の駒が不足するなか、試合終盤における前線でのハードワークという“ゲームチェンジャー”としての役割をこなせるか否かがポイントとなるはずだ。 清水戦を含めトレーニングマッチにおける得点能力、日々のトレーニングでもシュートに関して非凡なものを見せているが、ポジションを争う両エースに比べて「まだまだ」とさらなる改善を訴える。 「シュートの部分に関しては毎日練習が終わった後とか、フォワードの選手たちと一緒にやったり、仁志さん(森下仁志コーチ)とやっているので、精度は上がってきていると思います。ただ、まだまだソメくん(染野唯月)とかに比べたら低いので、もっともっと練習していこうと思います」 「ソメくんは両足蹴れますし足の振りも速い。勇大くんも一瞬の動きで外してシュートをファーにうまく打てるので、参考になる部分が多いです。もちろん真似したいところはありますが、シュートに関しては真似というよりも、自分の感覚でやった方がいいかなと思っているので、たくさん打っていきながらフィーリングを合わせていけたらなと思います」 同じく185cmの恵まれた体躯をまだまだ活かし切れていない空中戦についても「やっぱり(山田)剛綺くんがそういう部分で、勇大くんからポジションを奪って出ていましたが、今はケガをしてしまい、そういうことできる選手が1人欠けたので、自分は空中戦がそこまで得意ではないですけど、そこはやらなければいけない、絶対に求められているものだと思うので、成長できたらなと思います」と、真摯に課題に取り組む。 前線のコマ不足と清水戦のアピールによって、15日に控える第6節の名古屋グランパス戦、20日控えるJリーグYBCルヴァンカップのAC長野パルセイロでの今季2試合目の出場も期待される。 緑の背番号27は「ポジション的にも前線の選手が足りない状況で、ルヴァンカップも含めてチャンスが回ってくると思うので、この前の清水戦みたいな献身性もありつつ得点という形で結果を残して、もっと城福さんにJリーグでも通用するぞというアピールに繋げられたらなと思っています」と、今後の戦いに向けた決意を示した。 2025.03.14 17:05 Fri4
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