PO屈指の強豪対決初戦はドロー決着…10人ローマがポルトの攻勢凌いでホームへ帰還【EL】

2025.02.14 07:07 Fri
待望初ゴール決めたチェリク
Getty Images
待望初ゴール決めたチェリク
ヨーロッパリーグ(EL)のノックアウトフェーズ・プレーオフ1stレグ、ポルトvsローマが13日にエスタディオ・ド・ドラゴンで行われ、1-1のドローに終わった。

近年ELで最も安定した成績を残すクラブのローマだが、今季リーグフェーズでは15位フィニッシュ。今回のプレーオフでは18位のポルトとの対戦となった。直近6勝2分けとセリエAで安定した成績を残すラニエリのチームは、今季EL未勝利の鬼門アウェイゲームで先勝を狙った。直近のヴェネツィア戦からは先発3人を変更。負傷のレンシュと登録外のグルナ=ドゥアトに代えてサーレマーケルス、マヌ・コネを起用し、エル・シャーラウィに代えてペッレグリーニを起用した。

今ラウンド屈指の強豪対決は立ち上がりから一進一退の攻防となる。ともに人を意識したタイトな守備で球際での局地戦が強調される展開のなか、10分過ぎにはボックス内でモラ、ディバラと決定機が訪れるが、ここは仕留め切れない。
序盤以降は中盤での潰し合いがメインに。激しい球際の攻防もあってエキサイトするシーンが多く両チーム合わせて6枚のカードが乱発されるなか、ローマにアクシデントが発生。バレラとの接触プレーでヒザを痛めていたディバラが一度はプレーに復帰していたものの、40分にバルダンツィとの交代でピッチを後にした。

エースの負傷交代で嫌な空気が流れたアウェイチームだったが、結果的にこの交代が先制点に繋がる。前半アディショナルタイム5分、相手陣内中央でバレラを潰したバルダンツィを起点にショートカウンターに持ち込むと、右サイド深くに抜け出したサーレマーケルスの折り返しはDFのブロックに遭うが、ゴール右にこぼれたところに猛スプリントで詰めたチェリクが気迫の右足シュートで待望の加入後初ゴールを奪い、前半ラストプレーで先手を奪った。
迎えた後半、カードトラブルを避けるべくサーレマーケルス、コネを下げてエル・シャーラウィ、ピジッリをハーフタイム明けに投入したローマ。開始直後にはフランシスコ・モウラに決定機を許したが、以降はサイドを起点に良い形で押し込んで追加点に迫っていく。
一方、流れが悪いポルトは63分に2枚替えを敢行。モラとバレラを下げてペペー、ファビオ・シウバとより攻撃的な2選手をピッチへ送り出した。すると、この交代策が同点ゴールをもたらす。

67分、直前にクリスタンテの決定的なヘディングシュートをビッグセーブで凌いだGKジオゴ・コスタが左サイドのスペースへ絶妙なフィードを通すと、ボックス内に抜け出したペペーがDF2枚相手に粘ってボックス付近にボールがこぼれると、フランシスコ・モウラのミドルシュートが相手DFにディフレクトしてGKスヴィラルの反応の逆を突く形でゴールネットに突き刺さった。

1-1の振り出しに戻った試合はよりオープンになると、72分にはファビオ・ヴィエイラの抜け出しをファウルで止めたクリスタンテに2枚目のカードが出て退場に。追いついたポルトが数的優位を手にした。

ここから試合は勝ち点3を目指して前がかるポルト、1-1でのゲームクローズを目指すローマという構図が明確に。そのなかでホームチームは攻撃的なカードを次々に切って相手の堅守攻略を図るが、ボックス内に人数をかけるローマの集中した対応を前にゴールが遠かった。

そして、試合はこのまま1-1でタイムアップを迎え、今ラウンド屈指の強豪対決の初戦はドロー決着。追いつかれたものの、数的優位で耐え切ったローマが若干のアドバンテージを持って1週間後に行われるホームでの2ndレグを迎えることになった。

ポルト 1-1 ローマ
【ポルト】
フランシスコ・モウラ(後22)
【ローマ】
メーメト・ゼキ・チェリク(前50)

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