物議醸す土壇場PK弾で劇的決着…クラブ・ブルージュがアタランタに先勝【CL】

2025.02.13 04:46 Thu
ブルージュがホームで先勝
Getty Images
ブルージュがホームで先勝
チャンピオンズリーグ(CL)のノックアウトフェーズ・プレーオフ1stレグ、クラブ・ブルージュvsアタランタが12日にヤン・ブレイデル・シュタディオンで行われ、ホームのブルージュが2-1で勝利した。

リーグフェーズでプレーオフ圏内ギリギリの24位フィニッシュとなったブルージュと、ラウンド16ストレートインをギリギリで逃した9位のアタランタによる、黒と青をチームカラーとするチーム同士のベスト16進出を懸けた初戦。

立ち上がりはホームのブルージュがアタランタのマンツーマン気味の守備を要所で剥がしながら前進。オープンスペースで2列目の選手が前向きな仕掛けからフィニッシュの形を作り出す。
すると15分、相手陣内右サイドでポッシュへのパスをカットしたタルビがショートカウンターからボックス中央のジュグラに横パスを繋ぐと、スペイン人FWはワントラップから浮いたボールを見事な右足シュートでゴール左隅へ突き刺した。

守備を立て直せないまま先制点を奪われたアタランタはすぐさま反撃に転じたいところだが、ブルージュの勢いをなかなか止められず。以降もカウンターに手を焼き引っくり返される場面が目立つ。前半半ばを過ぎてボール保持率こそ高まったが、アタッキングサードで効果的な仕掛けを見せられず。
それでも、ブルージュの鋭いカウンターを粘りの守備で凌いだアタランタは41分、相手陣内左サイド深くで得たスローインの流れからフリーのザッパコスタが余裕を持って上げた正確なクロスを、ゴール前で良いポジションを取ったパシャリッチがゴール右隅へヘディングシュートを流し込み、最高の時間帯に追いついた。

全体的にはホームチームペースも1-1のイーブンで折り返した試合は後半も立ち上がりはブルージュの時間帯が続く。右サイドのタルビが積極果敢な仕掛けでシュート、クロスでフィニッシュに絡んでいく。だが、攻撃に厚みを出すまでには至らず。

一方、守勢が続くアタランタは63分、パシャリッチとベッラノーバを下げてサマルジッチ、クアドラードを同時投入。すると、この交代直後にはクアドラードの正確な右クロスからザッパコスタのヘディングシュート、ボックス左に持ち込んだサマルジッチの左足シュートと交代選手がいきなり決定機に絡む。

後半半ばから終盤にかけて試合は膠着。アウェイで勝ち点1でも問題ないアタランタに対して、ブルージュは長身FWニルソンの投入でややリスク回避の攻め方が増えて睨み合いの状況が続く。83分にはペナルティアーク付近でサマルジッチから横パスを受けた古巣対戦のデ・ケテラエルに決定機も、枠の右を捉えた左足シュートはGKミニョレの好守に阻まれた。

その後、試合は一進一退のまま後半最終盤に突入し、引き分け濃厚かに思われたが、思わぬ形で劇的な決着が待っていた。91分、ボックス内に抜け出したニルソンがDFヒエンと交錯して倒れると、イーブンな競り合いかに思われたものの右肘が顔面を捉えたとしてPKが与えられる。これをキッカーのニルソンが中央左に蹴り込んだ。

そして、試合はこのままタイムアップを迎え、物議を醸すPKによる決勝点によってホームのブルージュが先勝。敗れたアタランタは18日にホームで行われる2ndレグでの逆転を目指す形となった。

クラブ・ブルージュ 2-1 アタランタ
【クラブ・ブルージュ】
フェラン・ジュグラ(前15)
【アタランタ】
マリオ・パシャリッチ(前41)
グスタフ・ニルソン(後49[PK])

グスタフ・ニルソンの関連記事

アタランタが1-2で惜敗したクラブ・ブルージュ戦のPK判定に対する憤りを示した。 アタランタは12日、敵地で行われたチャンピオンズリーグ(CL)のノックアウトフェーズ・プレーオフ1stレグでクラブ・ブルージュと対戦し、1-2で敗戦した。 試合全体を通してはホームチーム優勢の試合展開だったが、後半アディショナ 2025.02.13 09:32 Thu
スウェーデンサッカー協会(SvFF)は2日、UEFAネーションズリーグ(UNL)2024-25に向けたスウェーデン代表メンバー26名を発表した。 ヨン・ダール・トマソン監督が率いるスウェーデン代表。リーグC・グループ1に入っており、11日にアウェイでスロバキア代表と、14日にアウェイでエストニア代表と対戦する。 2024.10.02 23:30 Wed
クラブ・ブルージュは12日、ユニオン・サン=ジロワーズからスウェーデン代表FWグスタフ・ニルソン(27)を完全移籍で獲得したことを発表した。契約期間は2028年6月30日までの4年となる。 母国のファルケンベリでプロキャリアをスタートし、ブレンビーやBKヘッケンなど北欧のクラブを渡り歩いたニルソンは、ドイツのヴェ 2024.07.13 15:05 Sat
ヴォルフスブルクは8日、ユニオン・サン=ジロワーズからアルジェリア代表FWモハメド・アムーラ(24)を完全移籍で獲得したことを発表した。契約期間は2029年6月30日までの5年となる。 なお、ドイツ『キッカー』によると、ヴォルフスブルクは移籍金1700万ユーロ(約29億6000万円)+アドオンを支払うことになるよ 2024.07.08 23:05 Mon
ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズが今季のクロッキーカップを制した。 サン=ジロワーズは9日にベルギーの首都ブリュッセルにて行われた決勝でアントワープと対戦。今季の公式戦42試合に出場して、主力と化す町田浩樹はこの試合もセンターバックとしてフル出場した。 試合は互いに譲らずの攻防戦が続くなか、0-0のまま 2024.05.10 11:20 Fri

クラブ・ブルージュの関連記事

アストン・ビラのスペイン代表FWマルコ・アセンシオが12日にホームで行われ、3-0で快勝したチャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16・2ndレグのクラブ・ブルージュ戦後にコメントした。 1stレグでPK弾を決めていたアセンシオは、ゴールレスで迎えた後半から出場。開始5分にFWレオン・ベイリーのラストパスから先制弾 2025.03.13 11:15 Thu
アストン・ビラのウナイ・エメリ監督が12日にホームで行われ、3-0で快勝したチャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16・2ndレグのクラブ・ブルージュ戦後、会見でコメントした。 先週敵地で行われた1stレグを3-1で先勝していたアストン・ビラは慎重な入りとした中、17分に数的優位に。FWマーカス・ラッシュフォードが 2025.03.13 10:15 Thu
チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16・2ndレグ、アストン・ビラvsクラブ・ブルージュが12日に行われ、3-0でアストン・ビラが快勝した。この結果、2戦合計スコアを6-1としたアストン・ビラがベスト8に進出している。 先週敵地で行われた1stレグを3-1で先勝したアストン・ビラは、1stレグのスタメンから4選 2025.03.13 07:10 Thu
アストン・ビラのDFタイロン・ミングスが、クラブ・ブルージュ戦を振り返った。『UEFA.com』が伝えた。 1981-82シーズンに前身のUEFAチャンピオンズカップで優勝した経験を持つアストン・ビラ。今シーズンはチャンピオンズリーグ(CL)になってから初出場を果たすと、リーグフェーズで結果を残しベスト16に勝ち 2025.03.05 14:15 Wed

UEFAチャンピオンズリーグの関連記事

UEFA(欧州サッカー連盟)は28日、UEFAチャンピオンズリーグ2025-26のリーグフェーズ組み合わせを発表した。 昨シーズンから1つのリーグで争うフォーマットに変更されたUCLは、36チームが出場。異なる8チームとホームとアウェイに分かれて4試合ずつを戦う。上位8チームは決勝トーナメントにストレートインとな 2025.08.29 11:05 Fri
欧州サッカー連盟(UEFA)は12日、チャンピオンズリーグ(CL)の決勝戦を裁く審判団を発表した。 9月17日に開幕し白熱の戦いが繰り広げられた今大会も残すところフースバル・アレーナ・ミュンヘンで行われる決勝戦のみに。日本時間31日28時に行われる決勝戦に駒を進めたのが、初優勝を目指すパリ・サンジェルマン(PSG 2025.05.13 10:00 Tue
WOWOWは12日、独占放送するUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)の決勝でもライブビューイングを開催することを発表した。 白熱のUCLは決勝まで進んでおり、インテルとパリ・サンジェルマン(PSG)が勝ち残り。インテルは3年ぶり、PSGは5年ぶりの決勝となる 15年ぶりの優勝を目指すインテルと、初優勝を目 2025.05.12 14:15 Mon
パリ・サンジェルマン(PSG)のルイス・エンリケ監督が、チャンピオンズリーグ(CL)決勝進出に際し、プレミアリーグチームとの相性の良さを冗談まじりに語った。 7日、CL準決勝2ndレグが行われ、PSGはアーセナルと対戦した。 アウェイでの1stレグで1-0と先勝していたPSG。2ndレグは序盤からアーセナル 2025.05.08 19:40 Thu
アーセナルのイングランド代表MFデクラン・ライスが、パリ・サンジェルマン(PSG)戦を振り返った。 7日、チャンピオンズリーグ(CL)準決勝2ndレグが行われ、アーセナルはアウェイでPSGと対戦。ホームでの1stレグで1-0と敗れており、突破のためには最低でも90分間での勝利が必要だった。 そのアーセナルは 2025.05.08 12:55 Thu

記事をさがす

クラブ・ブルージュの人気記事ランキング

1

超万能かつ低年俸…財政難インテルにうってつけ? カナダ代表の24歳ブキャナンに関心

インテルが、クラブ・ブルージュのカナダ代表FWタジョン・ブキャナン(24)に関心を寄せているようだ。イタリア『カルチョメルカート』が伝える。 カタール・ワールドカップ(W杯)のカナダ代表にも名を連ねたブキャナン。昨年1月のクラブ・ブルージュ加入まではメジャーリーグ・サッカー(MLS)でプレーしていた右利きの快足ウィンガーだ。 クラブ・ブルージュではスタメンの座を確保し、今季の公式戦21試合で1得点4アシストをマーク。右サイドバックや両サイドハーフなど、1〜2試合ごとに異なるポジションで起用され続けているという超ユーティリティ戦士だ。 そんなブキャナンをインテルは右ウィングバックとして注視。今夏に向けては、昨夏に続いてオランダ代表DFデンゼル・ダンフリース(26)の売却が再燃しており、後釜として迎え入れたい考えのようだ。 また、財務バランスが常に気がかりなインテルにとってブキャナンはうってつけの選手とのこと。同選手のクラブ・ブルージュでの年俸は50万ユーロ(約7000万円)未満とされている。 2023.02.13 17:56 Mon
2

ヴォルフスブルクがデンマーク代表FWスコフ・オルセンを獲得! クラブ・ブルージュから完全移籍

ヴォルフスブルクは17日、クラブ・ブルージュからデンマーク代表FWアンドレアス・スコフ・オルセン(25)の完全移籍加入を発表した。契約期間は2029年6月までで、背番号は「7」を着用する。 スコフ・オルセンは2017年に母国クラブのノアシェランでファーストチームデビューを飾った左利きウイング。2019年7月にボローニャへ完全移籍し、在籍2年半でセリエA通算70試合3ゴール5アシストを記録した。 2022年1月にベルギーのクラブ・ブルージュへ完全移籍。チャンピオンズリーグ(CL)も含め、3年間で公式戦124試合49ゴール30アシストの成績を残し、2度のジュピラー・プロ・リーグ制覇やスーパーカップのタイトル獲得に貢献した。 また、2020年10月からデンマーク代表でプレーし、37試合8ゴール9アシストを記録。2度のユーロや2022年カタール・ワールドカップ(W杯)も戦っている。 新たにドイツでプレーすることが決まったスコフ・オルセンは、クラブを通じて意気込みを語った。 「ようやくここに来られてとても嬉しい。チームのことを知り、デンマークの友人たちと会うのが待ちきれない」 「ヴォルフスブルクは素晴らしいクラブで、良い評判をたくさん聞いている。これは僕のキャリアにおける重要なステップだし、ここで良い時間を過ごせることを願っている」 2025.01.17 22:09 Fri
3

ファン・デ・ベークの後釜候補MFヴァナケンがクラブ・ブルージュと2024年まで契約延長

クラブ・ブルージュは9日、ベルギー代表MFハンス・ヴァナケン(26)との契約を2024年まで延長したことを発表した。 ヴァナケンは、2015年7月にロケレンからクラブ・ブルージュへ完全移籍。2018-19シーズンはジュピラー・プロ・リーグで30試合に出場し11ゴール13アシストを記録。チャンピオンズリーグでも6試合に出場し2ゴール1アシスト、ヨーロッパリーグでも2試合に出場していた。 ヴァナケンは、今夏レアル・マドリーへの移籍が噂されているオランダ代表MFドニー・ファン・デ・ベークの後釜として、アヤックスのターゲットとなっており、その動向が注目されていた。 今回のヴァナケンの契約延長により、アヤックスは再び代役を探すことに。ファン・デ・ベークの後釜探しは難航しそうだ。 2019.08.10 12:20 Sat
4

オリンピアコスがウクライナ代表FWヤレムチュクをクラブ・ブルージュから完全移籍で獲得

オリンピアコスは30日、クラブ・ブルージュのウクライナ代表FWロマン・ヤレムチュク(28)が完全移籍で加入することを発表した。 ヤレムチュクはディナモ・キーウの下部組織育ち。2017年1月にファーストチームに昇格すると、2017年8月にはヘントへ完全移籍。2021年7月にベンフィカに完全移籍すると、2022年8月にクラブ・ブルージュに完全移籍で加入した。 クラブ・ブルージュでは1年間のプレーとなり、公式戦32試合で6ゴール3アシスト。2023-24シーズンはバレンシアにレンタル移籍すると、公式戦29試合で4ゴールを記録していた。 ウクライナ代表としても53試合に出場し16ゴールを記録。ユーロ2024にも出場し、ゴールを記録していた。 2024.07.30 21:25 Tue
5

凡ミスでPK献上のアストン・ビラ、ブルージュに敗れて連勝ストップ【CL】

アストン・ビラは6日、チャンピオンズリーグ(CL)リーグフェーズ第4節でクラブ・ブルージュとのアウェイ戦に臨み、0-1で敗れた。 前節ボローニャ戦を制して3連勝スタートとしたアストン・ビラは、3日前のトッテナム戦では後半に崩れて1-4と完敗。そのトッテナム戦のスタメンから5選手を変更。ラムジーやパウ・トーレスをベンチスタートとし、ベイリーやミングスがスタメンとなった。 1勝2敗スタートのクラブ・ブルージュに対し、ポゼッションする入りとなったアストン・ビラは21分に好機。ワトキンスのミドルシュートがわずかに枠を外れた。 その後、徐々に守勢となったアストン・ビラは30分にジュグラにポスト直撃のシュートを打たれると、直後にもツォリスに枠内シュートを打たれたが、GKマルティネスが阻止。 さらに36分にもニールセンにヘディングシュートで、ヤシャリにミドルシュートでゴールを脅かされたが、ミングスとマルティネスが阻んだ。 しかしゴールレスで迎えた後半、開始5分にアストン・ビラは凡ミスで失点。ゴールキックを受けた自陣ボックス内のミングスが手でボールを処理し、PK献上に。これをヴァナケンに決められた。 追う展開となったアストン・ビラはラムジーやパウ・トーレスを投入。それでも好機を作れず時間が経過していった中、終盤の80分にはブエンディアを投入した。 86分にようやくカマラがボール奪取から際どいミドルシュートを放ったものの枠には飛ばせず。凡ミスで与えた失点が決勝点となりアストン・ビラの連勝が止まっている。 クラブ・ブルージュ 1-0 アストン・ビラ 【クラブ・ブルージュ】 ハンス・ヴァナケン(後7)【PK】 2024.11.07 04:45 Thu

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly