「地域CL」1次ラウンドC組をざっくり展望 “3度目の正直”狙う福山シティ、役者揃う福井ユナイテッドら【Road to JFL】
2024.11.05 17:00 Tue
日本フットボールリーグ(JFL)参入をかけた全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2024(地域CL)が8日に開幕。ここでは1次ラウンドCグループをざっくり紹介する。
◆Cグループ(島根会場)
福山シティFC(中国/広島)
福井ユナイテッドFC(北信越/福井)
北海道十勝スカイアース(北海道/北海道)
JAPANサッカーカレッジ(全社枠1/新潟)
C組は中国リーグ3連覇の福山、北信越1部2連覇の福井、北海道リーグで3季ぶりに覇権を奪回した十勝、北信越1部3位で全社王者として地域CL出場のJSC、という4チーム。
福山は3年連続3回目の地域CL。初出場の22年は1次ラウンド2連勝発進も、戦術を微調整した第3節・ブリオベッカ浦安戦の0-1敗戦で敗退…昨季は決勝ラウンド初戦で栃木シティに勝利も、そこから2連敗で敗退…昨季に関しては、相手のフィジカル攻勢で苦労したと記憶する。
今季は夏にJ3宮崎からDF代健司(35)がレンタル加入し、そのまま最終ラインへ。先月の全社は東京都1部・SHIBUYA CITY FCに敗れ、3年連続の1回戦敗退となったが、過去2年を見る限り、これは通常運転か。昨季の決勝R組・福山を「JFL参入」の有力候補に推す声は多い。
(※)2020年は半期開催で7試合全勝
エースはアルティスタ浅間から今季加入し、北信越1部で3年連続得点王となったFW高貝樹幹(25)。攻撃のタクトをMF北川滉平(29)が振るい、J2リーグ通算67得点のFW押谷祐樹(35)もまだまだ健在である。今季こそはJFL参入なるか。福井に寄せられる期待は小さくない。
一方、現行の地域CLが1977年に「全国地域リーグ決勝大会」として産声をあげて以来、一度たりとも上位カテゴリー(現在はJFL)への昇格を掴めていないのが「北海道勢」。2012年にノルブリッツ北海道FCがJFL側との入替戦まで進むも、PK戦に散って涙を呑んでいる。
今季は、そのノルブリッツから北海道の覇権を奪った十勝が3年ぶりとなる地域CL出場。十勝も過去2年、BTOP北海道の台頭で覇権を失うも、死に物狂いで覇権奪回に力を注ぎ、首位攻防戦となった直接対決では5-2の勝利も。今回こそは、北海道勢の新たな歴史を刻めるか。
そして、今季の地域CLをかき乱す存在となりうるのが、天皇杯でJ1名古屋を撃破し、全社で関東1部王者、東北1部王者、四国王者を撃破したJAPANサッカーカレッジ(JSC)。どこまでも走れてしまいそうなヤングパワーが恐ろしい。
カギを握りそうなのは第2節、福井との北信越1部勢対決か。天皇杯での躍進、全社のタイトル獲得があったJSCだが、リーグ戦では福井に2戦2敗。また、前述した福井のエース高貝には、2試合で4得点を喰らっている。
ともあれ、どのチームも現JSCを過小評価することなど到底できないはずで、とりわけ初戦でJSCと激突する十勝は、ここを落とせばワイルドカード(各組2位の最高成績)での決勝ラウンド進出も厳しいと言わざるを得ないだろう。
たった1試合が運命を左右する…それが地域CLでなのある。
◆Cグループ日程
▽第1節
[11月8日(金) 10:45]
福山シティFC vs 福井ユナイテッドFC
[11月8日(金) 13:30]
北海道十勝スカイアース vs JAPANサッカーカレッジ
▽第2節
[11月9日(土) 10:45]
福山シティFC vs 北海道十勝スカイアース
[11月9日(土) 13:30]
福井ユナイテッドFC vs JAPANサッカーカレッジ
▽第3節
[11月10日(日) 10:45]
福山シティFC vs JAPANサッカーカレッジ
[11月10日(日) 13:30]
福井ユナイテッドFC vs 北海道十勝スカイアース
◆Cグループ(島根会場)
福山シティFC(中国/広島)
福井ユナイテッドFC(北信越/福井)
北海道十勝スカイアース(北海道/北海道)
JAPANサッカーカレッジ(全社枠1/新潟)
C組は中国リーグ3連覇の福山、北信越1部2連覇の福井、北海道リーグで3季ぶりに覇権を奪回した十勝、北信越1部3位で全社王者として地域CL出場のJSC、という4チーム。
今季は夏にJ3宮崎からDF代健司(35)がレンタル加入し、そのまま最終ラインへ。先月の全社は東京都1部・SHIBUYA CITY FCに敗れ、3年連続の1回戦敗退となったが、過去2年を見る限り、これは通常運転か。昨季の決勝R組・福山を「JFL参入」の有力候補に推す声は多い。
福山が初戦で激突するは、北信越1部の盟主となって長い福井。前身のサウルコス福井時代を含めれば、2012年からの13年間で優勝「11回」。そんななかでも特に今季はクラブ史上初(※)となる「14試合全勝」での連覇である。
(※)2020年は半期開催で7試合全勝
エースはアルティスタ浅間から今季加入し、北信越1部で3年連続得点王となったFW高貝樹幹(25)。攻撃のタクトをMF北川滉平(29)が振るい、J2リーグ通算67得点のFW押谷祐樹(35)もまだまだ健在である。今季こそはJFL参入なるか。福井に寄せられる期待は小さくない。
一方、現行の地域CLが1977年に「全国地域リーグ決勝大会」として産声をあげて以来、一度たりとも上位カテゴリー(現在はJFL)への昇格を掴めていないのが「北海道勢」。2012年にノルブリッツ北海道FCがJFL側との入替戦まで進むも、PK戦に散って涙を呑んでいる。
今季は、そのノルブリッツから北海道の覇権を奪った十勝が3年ぶりとなる地域CL出場。十勝も過去2年、BTOP北海道の台頭で覇権を失うも、死に物狂いで覇権奪回に力を注ぎ、首位攻防戦となった直接対決では5-2の勝利も。今回こそは、北海道勢の新たな歴史を刻めるか。
そして、今季の地域CLをかき乱す存在となりうるのが、天皇杯でJ1名古屋を撃破し、全社で関東1部王者、東北1部王者、四国王者を撃破したJAPANサッカーカレッジ(JSC)。どこまでも走れてしまいそうなヤングパワーが恐ろしい。
カギを握りそうなのは第2節、福井との北信越1部勢対決か。天皇杯での躍進、全社のタイトル獲得があったJSCだが、リーグ戦では福井に2戦2敗。また、前述した福井のエース高貝には、2試合で4得点を喰らっている。
ともあれ、どのチームも現JSCを過小評価することなど到底できないはずで、とりわけ初戦でJSCと激突する十勝は、ここを落とせばワイルドカード(各組2位の最高成績)での決勝ラウンド進出も厳しいと言わざるを得ないだろう。
たった1試合が運命を左右する…それが地域CLでなのある。
◆Cグループ日程
▽第1節
[11月8日(金) 10:45]
福山シティFC vs 福井ユナイテッドFC
[11月8日(金) 13:30]
北海道十勝スカイアース vs JAPANサッカーカレッジ
▽第2節
[11月9日(土) 10:45]
福山シティFC vs 北海道十勝スカイアース
[11月9日(土) 13:30]
福井ユナイテッドFC vs JAPANサッカーカレッジ
▽第3節
[11月10日(日) 10:45]
福山シティFC vs JAPANサッカーカレッジ
[11月10日(日) 13:30]
福井ユナイテッドFC vs 北海道十勝スカイアース
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栃木シティがJFL昇格へ! 関東1部2位、全社1回戦敗退…百年構想枠から地域CL優勝【Road to JFL/地域CL決勝ラウンド最終節】
26日、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2023(地域CL)決勝ラウンド第3節のVONDS市原vs福山シティFC、ジョイフル本田つくばFCvs栃木シティが栃木県グリーンスタジアムで行われ、優勝を決めた栃木CがJFL昇格の権利を獲得(※1)した。 JFL昇格を目指す社会人の強豪が日本全国から集う地域CL。今年の決勝ラウンドは栃木県開催というなか、そこに対して“ホーム”栃木Cを含む関東サッカーリーグ1部勢が4チーム中3チームを占めることとなった。 また、第2節終了時点では、全4チームが1勝1敗の勝ち点「3」で並び、第3節の2試合を終えるまでJFL昇格の権利を獲得(地域CL優勝)するチームが決まらないという大会史上初の事態に。最終的に大激戦を制したのは“ホーム”栃木Cだった。 ◆決勝ラウンド順位表(全日程終了) 1.栃木シティFC|勝ち点6|得失点差+4 ---JFL昇格権利獲得--- 2.VONDS市原FC|勝ち点6|得失点差+2(※2) —入替戦進出--- 3.ジョイフル本田つくばFC|勝ち点3|得失点差-3 4.福山シティFC|勝ち点3|得失点差-3 (※1)12月5日のJFL理事会にて正式決定 (※2)入替戦は沖縄SVとの対戦に。12月2日or3日に沖縄側が指定する会場にて一発勝負で開催される ◆VONDS市原FC 2-0 福山シティFC 【V市原】 谷尾昂也(後42) 清原翔平(後45+3) 第2節終了時点で3位のV市原、4位の福山。両チームが最低でも入替戦進出ラインの2位を確保するには、ともに敗戦は許されず、福山は勝利が絶対という状況。第2試合の[つくばvs栃木C]にプレッシャーをかけておく上でも、どちらも是が非でも勝ち点「3」がほしい。 V市原は20分、決勝ラウンド初先発のMF沼大希が接触プレーで痛めて途中交代。対する福山は中盤の底でプレーする地元・福山市出身のMF曽我大地がV市原の2トップに警戒されており、なかなか前を向いてボールを持てない。 立ち上がりに攻勢をかけたのはV市原だが、ほどなくして福山も押し返し、一進一退の攻防が続いていく。どちらもゴール前へボールを運び、チャンスも迎えるが、V市原はGK今川正樹、福山はGK菊地大輝…互いに守護神が決定的なピンチをセーブする。緊張感漂う好ゲームだ。 引き分け以下で決勝ラウンド3位以下が確定、中国リーグ残留となる福山は55分に2枚替え。FW若宮健人とMF田口駿を投入し打開を図る。田口は58分、ゴール正面左寄りの絶好の位置から直接FKを狙うが、シュートは枠外へ。 62分にはロングボールからMF濱口草太が抜け出し、ボックス右から右足を一閃も、渾身のシュートはゴール左へ…68分にはペナルティアーク内で左サイドからパスを受けた田口が右足ダイレクトシュートも、今度はクロスバー上へ。押し込む福山だが、シュートが枠へ飛ばない。 試合も終盤に差し掛かる74分、V市原も2枚替え。2トップの一角に巧みなポストプレーが光るFW谷尾昂也、サイドには36歳となった“ジョーカー”MF清原翔平を配置。V市原は引き分け以上でJFLへの望みがつながるが、当然ながら勝ちに行く采配だ。 すると87分、VONDSは右サイドからのFKをボックス左でFW濱野雄太が折り返し、これをゴール正面で谷尾が強引に詰め込む。とうとう均衡を破ったのは関東サッカーリーグ1部王者のV市原だ。 これで2点が必要となった福山。強引にでもこじ開けようと前線に人数をかけるが、なかなか噛み合わず、V市原にカウンターを浴び、後半アディショナルタイムに左CKを与えてしまう。 V市原がこのチャンスを活かす。90+3分、左CKに頭から飛び込んだのは36歳清原。Jリーグ経験も非常に豊富な精神的支柱が、勝ち点「3」を決定づける貴重な追加点をもたらした。 結局、2-0と勝利したV市原が2勝1敗の勝ち点「6」で、この時点で決勝ラウンド首位に。敗れた福山は3位以下が確定し、2024シーズンも中国リーグで戦うこととなった。V市原は、あとは[つくばvs栃木C]の結果を待つのみ… ◆ジョイフル本田つくばFC 0-4 栃木シティFC 【栃木C】 表原玄太(前18、後10) 山村佑樹(後1、後45+1) 第1試合[V市原 2-0 福山]の直後に激突したつくば&栃木C。今季の関東1部では1勝1敗という両チームだが、つくばは[1-0以外での勝利]なら1位でJFL自動昇格、[引き分けor1-0勝利]で2位確定&V市原のJFL自動昇格が確定、という状況だ。 対する栃木Cは現状3位のため、まずは勝利が絶対。JFL自動昇格には[2点差以上での勝利]が求められるという厳しい状況だ。 そんななか、立ち上がりから試合が動いていく。勝つしかない栃木Cは15分、崩しの切り札であるFW田中パウロ淳一が足を痛めていきなり途中交代。それでも18分、敵陣でのボール奪取からショートカウンターを仕掛け、最後はMF表原玄太が右足ミドルを叩き込んで先制する。 押し返したいのはつくばだが、自陣でのミスも多く、もう1点がほしい栃木Cに押し込まれる展開。攻撃に転じる場面がないわけではないが、セカンドボールを拾えず単発に終わることが多い。まずは同点といきたいが、前半終盤にかけて相次いで得たCKはいずれもゴールに繋がらなかった。 すると、後半開始35秒で栃木Cが待望の追加点。46分、敵陣深くで表原がDFからボールを奪うと、ゴール前に入れたラストパスはつくばGK阿久津大輝がまさかの後逸…待ち構えた栃木CのFW山村佑樹が冷静に流し込んだ。 さらに55分、またしても敵陣でのボール奪取から速攻に転じると、最後はボックス手前から表原が右足ミドルを選択。丁寧かつ強烈な一撃がゴール右上を突き刺し、“ホーム”栃木Cのリードは3点となった。 結局、大声援に後押しされた栃木Cは終了間際にも1点を追加し、4-0とつくばを撃破。昨年の地域CL決勝ラウンド最終節ではブリオベッカ浦安に敗れて敗退した彼らだが、1年後に見事、逆転で地域CL優勝を成し遂げ、JFL昇格の権利を掴むこととなった。 なお、これにより、入替戦にはVONDS市原FCが進むこととなった。 栃木シティFCは“栃木ウーヴァFC”時代以来、7年ぶりのJFL復帰ということに。サポーターの皆様、おめでとうございます! 2023.11.26 15:36 Sun2
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