平均年齢24.4歳のJFL首位高知…精神力が試される今後へ主将のDF小林大智「大事なのはゲーム内容よりプライド」
2024.09.03 17:00 Tue
高知ユナイテッドSCのキャプテン、DF小林大智
高知ユナイテッドSCのDF小林大智と吉本岳史監督が、ホームで悔しい敗戦となったヴェルスパ大分戦を振り返った。1日、日本フットボールリーグ(JFL)第18節の高知ユナイテッドSCvsヴェルスパ大分が行われ、ホームの首位高知は、後半頭の一発に沈む形で0-1と敗戦。V大分に今季2戦2敗となった。
観衆1万1085人を記録したなか、リーグ最強の堅守軍団は5試合ぶりに失点を喫し、複数失点こそせずも攻撃の停滞で後半シュートゼロ。失点後は、最大の特徴たる鋭いカウンターを発動するスペースも限られた。
これで9試合ぶりの黒星に。
フル出場のセンターバック小林大智は「前半のチャンスを決められなかったこと、守りきれなかったこと、勝敗を分けたのはシンプルな部分」としつつ、J3リーグ入会を目指す高知のキャプテンとして、痛恨の思いも。
「前半は良い形もありましたが、ここのところ先制される試合がなかったので、そこからバタバタした印象は観ている方々にもあったかなと。若いチーム(※)ですし、僕は皆を落ち着かせるという点で、次に繋げたいですね」
(※)27選手の平均年齢24.4歳によりJFLで最も若いチーム/下記参照
そんな若いチームを束ねる吉本監督は「反省材料は多々ありますが、今やれるベストは選手が表現してくれました。今日のような難しい試合は、残り12試合の中でも必ず訪れますし、全試合で“挑戦”の意識を」と下を向かず。
MF瀬尾純基にDF今井那生という、今夏加入の新戦力2枚をゲームチェンジャーとして途中投入した点については、「今後に期待」とした。
「今井はJ2(山口)の方で試合に出られず、もう少し時間がかかるかなと。瀬尾については、サイドアタッカーとして局面で相手を崩す、破壊する大きなキーポイントでしたが、今後はもっとストロングを活かせると思います」
今回、多くの課題を突きつけられた90分間だったことは想像に難くない高知。それでも、これが中断期間明け初戦だったことは幸いか。
「毎試合が勝つか負けるかの決勝戦。これをあと2カ月繰り返していく。メンタリティとコンディションの両面でタフさが求められます。もっともっとアグレッシブにゴールへ向かう姿勢を見せていきたいです」
“メンタリティ”に関して小林大智も「J3昇格が現実味を増していくとともに、もっともっとプレッシャーがかかってきますし、今以上に逞しくならないといけないですね」と緊張感。
「試合結果に一喜一憂せず、それでも課題をその都度反省して。まずはとにかく連敗できないので、次アウェイで滋賀に勝って、ホームに帰ってこようと思います。大事なのは、ゲーム内容よりプライドです」
来季のJ3リーグ入会を掲げる高知ユナイテッドSC。最高の結果を、掴めるか。
◇JFL第19節
9月8日(日) 15:00キックオフ
レイラック滋賀 vs 高知ユナイテッドSC
東近江市総合運動公園布引陸上競技場
◇JFL各クラブの選手平均年齢
1位 高知 | 24.4歳
2位 栃木C | 27.3歳
3位 V三重 | 27.4歳
4位 V大分 | 27.0歳
5位 滋賀 | 26.4歳
6位 青森 | 24.9歳
7位 Honda | 26.8歳
8位 浦安 | 26.7歳
9位 枚方 | 24.4歳
10位 沖縄 | 26.2歳
11位 鈴鹿 | 26.0歳
12位 ソニー | 24.6歳
13位 マルヤス | 25.5歳
14位 武蔵野 | 26.4歳
15位 ミネベア | 24.8歳
16位 新宿 | 29.4歳
観衆1万1085人を記録したなか、リーグ最強の堅守軍団は5試合ぶりに失点を喫し、複数失点こそせずも攻撃の停滞で後半シュートゼロ。失点後は、最大の特徴たる鋭いカウンターを発動するスペースも限られた。
フル出場のセンターバック小林大智は「前半のチャンスを決められなかったこと、守りきれなかったこと、勝敗を分けたのはシンプルな部分」としつつ、J3リーグ入会を目指す高知のキャプテンとして、痛恨の思いも。
「(中断期間明け初戦の)この一戦に向けて練習するなかで、緊張というか、固くなっていた選手も。上手く試合を進める、試合に馴染ませるための声がけを皆にしようと心がけましたが、馴染む前に失点してしまった感覚です」
「前半は良い形もありましたが、ここのところ先制される試合がなかったので、そこからバタバタした印象は観ている方々にもあったかなと。若いチーム(※)ですし、僕は皆を落ち着かせるという点で、次に繋げたいですね」
(※)27選手の平均年齢24.4歳によりJFLで最も若いチーム/下記参照
そんな若いチームを束ねる吉本監督は「反省材料は多々ありますが、今やれるベストは選手が表現してくれました。今日のような難しい試合は、残り12試合の中でも必ず訪れますし、全試合で“挑戦”の意識を」と下を向かず。
MF瀬尾純基にDF今井那生という、今夏加入の新戦力2枚をゲームチェンジャーとして途中投入した点については、「今後に期待」とした。
「今井はJ2(山口)の方で試合に出られず、もう少し時間がかかるかなと。瀬尾については、サイドアタッカーとして局面で相手を崩す、破壊する大きなキーポイントでしたが、今後はもっとストロングを活かせると思います」
今回、多くの課題を突きつけられた90分間だったことは想像に難くない高知。それでも、これが中断期間明け初戦だったことは幸いか。
「毎試合が勝つか負けるかの決勝戦。これをあと2カ月繰り返していく。メンタリティとコンディションの両面でタフさが求められます。もっともっとアグレッシブにゴールへ向かう姿勢を見せていきたいです」
“メンタリティ”に関して小林大智も「J3昇格が現実味を増していくとともに、もっともっとプレッシャーがかかってきますし、今以上に逞しくならないといけないですね」と緊張感。
「試合結果に一喜一憂せず、それでも課題をその都度反省して。まずはとにかく連敗できないので、次アウェイで滋賀に勝って、ホームに帰ってこようと思います。大事なのは、ゲーム内容よりプライドです」
来季のJ3リーグ入会を掲げる高知ユナイテッドSC。最高の結果を、掴めるか。
◇JFL第19節
9月8日(日) 15:00キックオフ
レイラック滋賀 vs 高知ユナイテッドSC
東近江市総合運動公園布引陸上競技場
◇JFL各クラブの選手平均年齢
1位 高知 | 24.4歳
2位 栃木C | 27.3歳
3位 V三重 | 27.4歳
4位 V大分 | 27.0歳
5位 滋賀 | 26.4歳
6位 青森 | 24.9歳
7位 Honda | 26.8歳
8位 浦安 | 26.7歳
9位 枚方 | 24.4歳
10位 沖縄 | 26.2歳
11位 鈴鹿 | 26.0歳
12位 ソニー | 24.6歳
13位 マルヤス | 25.5歳
14位 武蔵野 | 26.4歳
15位 ミネベア | 24.8歳
16位 新宿 | 29.4歳
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J3八戸がDF佐藤和樹、MF坪井一真、MF宮尾孝一、DF小林大智と契約満了
ヴァンラーレ八戸は18日、DF佐藤和樹(29)、MF坪井一真(23)、MF宮尾孝一(29)、DF小林大智(23)との契約満了を発表した。 佐藤は名古屋グランパスの下部組織出身で、名古屋の他、水戸ホーリーホック、カターレ富山、福島ユナイテッドFCでもプレーした。 八戸には、3シーズン半在籍。J3で通算81試合6得点、天皇杯で2試合に出場した。 坪井はセレッソ大阪の下部組織出身で、近畿大学から2021年に入団。2シーズンでJ3通算23試合、天皇杯3試合2得点を記録した。 宮尾はY.S.C.C.横浜、FC今治でのプレーを経て今季加入。J3で23試合に出場していた。 小林は桃山学院大学から2021年に入団。2シーズンでJ3通算14試合、天皇杯で1試合に出場していた。 4選手はクラブを通じてコメントしている。 ◆DF佐藤和樹 「ヴァンラーレを愛する全ての皆様へ」 「今シーズンでヴァンラーレ八戸を離れる事になりました。そう言ってから半年で、「ただいま!」と帰ってきた事もありましたが、、佐藤和樹のヴァンラーレ八戸での旅はここでおしまい。悲しいし、悔しいし、寂しいけど今度は正真正銘のお別れのようです」 「正直な所、この文章を書きながらも未だ気持ちの整理がついていないところがあります。それくらい3年半と言う短い時間ではありましたが、自分が思うよりもヴァンラーレ八戸、八戸の皆さん、八戸と言う土地に愛着を持っていたんだなと感じております」 「もっとヴァンラーレ八戸のためにピッチに立ちたかったし、応援してくれる人に恩返しをしたかったと言うのが本音ではありますが、サッカー選手は必要ないと言われればそれまでです」 「ただ今この文章を読んで悲しんでくれている方が1人でもいるとしたら僕のこれまでの取り組みが報われる気がしています」 「僕にとってここでの時間は、たくさんの人に支えられて応援されて、本当に幸せな時間でした。たくさん笑ったし、たくさん悔しがったし、たくさん魚釣ったし、たくさんイタズラしたし、とにかく僕は八戸で人としても選手としてもたくさん成長する事が出来ました!」 「僕に関わってくれた全ての方に感謝しています。本当にありがとうございました!」 「幸いにも感謝の想いを背負ってピッチに立てるチャンスがあと1試合。しかも僕の大好きなプライフーズスタジアムであります。そこに向けてプロとして当たり前のように最高の準備をしていきます。皆さん日曜日スタジアムで待ってます!!」 ◆MF坪井一真 「この度ヴァンラーレ八戸を退団することになりました。今は悔しい気持ちと八戸を離れるとゆう寂しい気持ちです。ヴァンラーレの一員として過ごした2年間でサッカー選手としても一人の人間としても大きく成長することが出来ました」 「八戸で沢山の人に出会いました。自分に声をかけてくれ、応援してくれた方々には感謝しかありません。人生は一度きりです。泣いても笑っても人生は続きます。僕は八戸での経験を絶対に次に活かすと胸に誓います!」 「来年はどうなるか分かりませんが、自分らしく頑張りますので、少しでも気にしていただけると嬉しいです。ヴァンラーレ八戸に関わる皆様、2年間ありがとうございました」 ◆MF宮尾孝一 「まず初めに今シーズンどんな時も八戸の為に共に闘い、支えてくださったファン、サポーター、八戸ファミリーの皆さん1年間ありがとうございました」 ・ホーム開幕戦で今シーズン初勝利をしたあの瞬間。 ・初勝利後の前半戦中々勝てず、長く苦しい想いを共にしたあの時。 ・シーズン途中で監督交代となってしまった責任。 ・その後、後半戦新監督のもと、変化と積み上げを表現し少しずつ目に見える結果をファン、サポーターの方々と共有してきた日々。 ・そして、その集大成を今週末ホームで魅せるチャンスがある今。 「こうした出会いや経験、チャンスはこのクラブだからこそ出来たことですし、この何れもが僕にとっては大きな財産です」 「紆余曲折あったシーズンだったからこそ、最後はヴァンラーレ八戸に関わる全ての方々、自分達を信じて真っ直ぐに全てをピッチの上で表現し共に闘いきりたいと思っています!」 「この1年間、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ただ、まだ最後の1試合があるので感謝の気持ちは最終戦勝った後に直接伝えさせてください」 「最後まで多くの方と共に闘える事を楽しみにしています。是非、プライフーズスタジアムまで足を運んでください!共に闘いましょう。必ず勝ちます!」 ◆DF小林大智 「今シーズンをもちましてヴァンラーレ八戸を退団することになりました。大学を卒業し、プロサッカー選手としてスタートした昨シーズンでしたが、シーズン序盤での怪我による長いリハビリ生活の時にはサポーターの方々の温かいメッセージがとても心の支えとなり、今シーズンピッチに戻ることができました」 「また、ピッチの上でチームに貢献する姿を見せることで感謝の気持ちを伝えたかったのですが、あまり貢献することができず悔しい2年間となりました。それでも、八戸で過ごした2年間は本当に素晴らしい時間でした」 「最後に、チームスタッフ、チームメイトの皆さん、生意気な僕をいつも可愛がっていただきありがとうございました。そして、八戸で出会った全ての方々が優しく、離れるのは寂しいですが、次のステージでも頑張りますので、今後も応援よろしくお願いします!2年間本当にありがとうございました。」 2022.11.18 23:55 Fri4
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ソニー仙台FCラストイヤーを彩った選手たちの去就は? Jリーグ挑戦は現在3名、JFLor地域リーグ移籍、現役引退…
ソニー仙台FCラストイヤーを彩った選手たちの新天地が概ね決定。一方でスパイクを脱ぎ、社業に専念する者も少なくない。 2024シーズン限りで活動終了、日本フットボールリーグ(JFL)を退会したソニー。JFL王者に輝いたこともある名門実業団が幕を閉じた。 ラストイヤーを彩った選手たちの去就は、1月14日時点で概ね発表済み。現役続行でJリーグ、JFL、地域リーグに新天地を求める者いれば、引退してソニーの社業に専念する者も。 例えば、中盤主力のMF伊藤綾汰(24)はJ3リーグへ参入する高知ユナイテッドSCに移籍。不動の右サイドバックを担ったDF後藤裕二(24)は福島ユナイテッドFC、DF中山雅斗(23)は奈良クラブへ。現在、Jリーグ挑戦は3名を数える。 JFLクラブへ移籍するのは、昨季リーグ新人王のFW布方叶夢(22/→FCマルヤス岡崎)、DF辻椋大(23/→ブリオベッカ浦安)など今のところ計5名。VONDS市原へ向かうFW勝浦太郎(24)など地域リーグ移籍も計5名である。 一方、キャプテンを担ったMF吉野蓮(27)、2023シーズンJFLベストイレブンのMF平田健人(28)、正守護神のGK佐川雅寛(28)など、これまでに計7名が引退を発表。吉野は発表に伴い、「今後は会社に恩返しを」と綴っている。 ◆選手たちの去就(1月14日時点) GK 1 佐川雅寛→現役引退 21 八井田舜→現役引退 26 松田亮→ジェイリースFC(九州/地域) DF 2 後藤裕二→福島ユナイテッドFC(J3) 3 塩崎悠司→現役引退 4 長江皓亮→未発表 6 中山雅斗→奈良クラブ(J3) 16 辻椋大→ブリオベッカ浦安(JFL) 22 平山裕也→ヴェルスパ大分(JFL) 23 神田悠成→福山シティFC(中国/地域) 25 山下翼→FC延岡AGATA(九州/地域) 30 大友豪士→未発表 MF 5 平田健人→現役引退 7 吉森恭兵→現役引退 8 伊藤綾汰→高知ユナイテッドSC(J3) 10 藤原元輝→現役引退 11 信太英駿→未発表 14 吉野蓮→現役引退 18 秋元佑太→未発表 20 小池陸斗→福山シティFC(中国/地域) FW 9 勝浦太郎→VONDS市原FC(関東1部/地域) 13 山田晋平→ヴィアティン三重(JFL) 15 布方叶夢→FCマルヤス岡崎(JFL) 17 加藤佑弥→未発表 19 甲元大成→飛鳥FC(JFL) 2025.01.15 15:15 Wed2
J3リーグ入会の高知、正確な左足が武器のMF金原朝陽と新契約「多くの方が繋いできてくれたバトンをまた繋ぐことができました」
来シーズンから明治安田J3リーグの一員となる高知ユナイテッドSCは14日、MF金原朝陽(24)との新契約を発表した。 金原は茨城県出身で、鹿島アントラーズの下部組織から鹿島学園、流通経済大学へ。2023年に高知へ入団し、大学時代の“流経大ドラゴンズ龍ヶ崎”含め、JFL通算34試合に出場した。 今シーズンのJFL第12〜14節にかけては、いずれも途中出場して自身の左足クロスから決勝点が生まれることに。終盤戦で苦しんだ高知だが、この3試合で勝ち点9を積んでおり、金原は事前の“貯金”に大きく貢献した格好だ。 「高知ユナイテッドSCのファン、サポーター、スポンサーの皆様。いつも熱いご声援、ご支援ありがとうございます」 「2025シーズンも高知ユナイテッドSCのエンブレムを背負いプレーさせていただけることになり、大変嬉しく思います」 「高知ユナイテッドSCがJリーグという舞台に上がるまで多くの方々が関わり、繋いできてくれました。自分たちはそのバトンをJ3昇格という形でまた繋ぐことができました」 「来シーズンも高知ユナイテッドSCの歴史を塗り替えていけるよう全力で戦いたいと思います。共に戦いましょう!」 2024.12.14 21:45 Sat3
“野球王国”高知からJリーグへ… “サッカー不毛の地”を覆せ!【JFL高知の歩み】
“Jなし県”高知。野球王国として知られる一方、“サッカー不毛の地”とさえ言われるこの高知で今年、「高知ユナイテッドSC」が熱を帯びている。JFLで2000人、天皇杯で3000人、7000人という観客動員を記録するなど大きな変化が起きている中で、Jリーグ参入を掲げる彼らはこれまでどんな道のりを歩んできたのか。過去を紐解けば、未来へのヒントとなるかもしれない。【第1回/全3回|<a href="https://web.ultra-soccer.jp/news/view?news_no=452485" target="_blank">中編</a>、<a href="https://web.ultra-soccer.jp/news/view?news_no=452489" target="_blank">後編</a>に続く】 <span class="paragraph-subtitle">~NPB(プロ野球)球団がなくとも野球は文化~</span> 「高知県のスポーツと言えば?」と問われて「高校野球」が頭に思い浮かぶ人は多いと思う。名将・馬渕史郎率いる明徳義塾高校野球部は夏の甲子園優勝1回、秋の神宮大会優勝2回を誇り、社会問題化した星稜高校の4番・松井秀喜に対する“5打席連続敬遠”が色濃く残る人も多いはずだ。 また、明徳義塾と半世紀近く覇権を争う高知高校野球部は甲子園で春夏ともに優勝経験があり、こちらは“ミスター・ロッテ”有藤通世氏、弘田澄男氏などを輩出。この2人はプロ野球史に名を残す高知県出身のスタープレーヤーだ。 高知県とNPBの関係性で言えば、レギュラーシーズンに前後し、多くの球団が秋季・春季キャンプで温暖な高知へと来県。なかでも阪神タイガースは1965年から毎年訪れ、かつて高知県出身の最強クローザー・藤川球児氏を擁していたこともあって県民の間で人気が根強いと聞く。 したがって「高知県のスポーツと言えば?」に対しては、明徳義塾や高知高校に代表される「高校野球」と答えるか、ストレートに「野球」と答えるのが妥当か。もちろん独立リーグ・四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドックス(高知FD)も根強い人気を誇る。 では、そろそろ本題へ。NPB球団がなくとも「野球」が文化として根付く高知県において「サッカー」はどういった立ち位置か。 全国高校サッカー選手権大会における高知県勢の最高成績は、全47都道府県から代表校が参加するようになった第62回大会(1983年度)以降でベスト8。高校総体(インターハイ)でも高知県勢がベスト8の壁を破ったことは一度もない。 高知県出身のJリーガーで代表的な存在は元ガンバ大阪DF山口智であり、今のところ、高知県出身選手で唯一の日本代表経験者。他には元名古屋グランパスMF吉村圭司、元セレッソ大阪FW小松塁などがいるが、他県と比べて高知県のJリーガー輩出数は非常に少なく、現役選手はなんと1人。高知ユナイテッドSCのジュニアユース育ちで、カマタマーレ讃岐でプレーするDF山本勇武(18)のみだ。 また、2000年代に入って四国から徳島ヴォルティス(05年)、愛媛FC(06年)、カマタマーレ讃岐(14年)とJクラブが誕生していったなか、高知が四国4県で唯一の“Jなし県”となってもうすぐ10年に。取り残されている感は否めない。 1993年のJリーグ誕生から30年…2023年現在、“Jなし県”は高知を含めて6県のみ。高知以外には、福井、滋賀、三重、和歌山、島根にないが、ヴィアティン三重、レイラック滋賀、アルテリーヴォ和歌山とJリーグ入りを目指すクラブがある県はもちろんある。Jクラブを擁する県と優劣をつける必要はないのだが、サッカーを愛する高知県の人たちが「いつか高知にもJクラブを…」という想いを長年にわたって抱き続けているのは言うまでもない。 このように高知県はプロアマ問わず野球が浸透も、その反面、“サッカー不毛の地”と呼ばれ、Jリーグ誕生後はいつしか“Jなし県”という呼称も定着。しかし、年号が令和となった2019年、高知県のサッカー界は大きな一歩を遂げる。 (中編に続く) ◆クラブ名改称にライバルとの統合…南国高知FCはアイゴッソ高知へ、そして高知ユナイテッドSCへ【JFL高知の歩み/第2回(全3回)】 2023.11.01 21:45 Wed4
県勢初のJリーグ参入へ最終局面…J3側との入替戦へ進むJFL高知、山本志穂美社長が年始の就任時に選手たちへ立てた誓い「私らはゼッタイに“3万人”やり遂げるから」
高知ユナイテッドSCのオーナー兼代表取締役社長、山本志穂美氏が選手たちへ感謝。決意新たに11月24日のJFL最終節、そして12月に実施される「J3・JFL入替戦」へ向かう。 17日、日本フットボールリーグ(JFL)は第29節が行われ、首位・栃木シティの優勝とJ3リーグ入会が決定。また、高知の「2位」が確定し、「J3・JFL入替戦」への進出が決定した。 入替戦進出が決まって1時間後、今度は明治安田J3リーグでY.S.C.C.横浜の「19位」が確定。これにより、双方のリーグ戦終了後に実施される入替戦は「YS横浜vs高知」となった。 県勢初のJリーグ参入を目指す高知にとって、あとはYS横浜に「勝つか負けるか」、ただそれだけ。ホームでのJFL最終節1試合を残し、観客動員数、入場料収入はクリア済みである。 年始に高知の新社長となった山本氏は、就任からここまでの歩みを振り返り、同県では不可能とも言われた「ホームゲーム累計観客動員3万人」の達成について言及。就任当初から、選手たちには誓いを立てていたという。 「勝ち点は最後の最後にドカンと30ポイント入ってくるわけじゃないよと。だけど、コツコツ3ポイントを積み上げていけば、観客数も収益も必ず追いついてくるからねと」 「とにかく安心して欲しいと選手のみんなに伝えましたね。私たち(フロント)はゼッタイに“3万人”をやり遂げる。だから、1試合1試合、3ポイントを蓄えていってほしい、と開幕前にお話しさせてもらいました」 「それに選手のみんなが応え続けてくれた結果が前半戦。後半戦に入って『この試合落としちゃうか〜』っていう試合がありましたけど、これをみんなに投げかける気持ちはなかったですね。集客が300〜400人だった頃に選手から何か言われたことはないですから」 そんな山本氏は、社長就任前から選手たちの食生活を支える「寮母さん」としての一面も。今年に入り、多忙を極めているようだ。 「今日もみんなの朝ごはんを作って、帰ったら晩ごはんも(笑) 私は睡眠時間をすごく大事にしていて、1日9時間寝なきゃいけない人間だったんですが、今は3〜4時間。そんな生活がもうすぐ1年。でも、なんとかなるものですよ(笑)」 高知の2024シーズンはいよいよ最終局面へ。 選手たちの食生活を支え、各地を社業で奔走…県民にとってお馴染みの存在となったパワフル社長・山本氏は、いついかなる時もチームを前向きに鼓舞する“高知家”の人々へ感謝を語る。 「県民の皆さまがチームを“我が事”として捉えてくださった賜物こそ、3万人突破です。ほんとうに感謝しかありません」 「勝負ごとというのは、どう転ぶかわからないものですけども、私たちとしては『ゼッタイに昇格するんや』と。最後まで皆さまに楽しんでいただけるサッカーを披露して、高知県にJリーグのクラブを誕生させる決意です」 「選手のみんなには、とにかく最後まで自分自身を信じ続けてほしい。リーグ戦の最後は勝利で終われるように」 「今のこの灯火を全員で『大火』にするよ」 ◆JFL最終節 2024年11月24日(日) 13:00KO 高知ユナイテッドSC vs クリアソン新宿 高知県立春野総合運動公園陸上競技場 ◆入替戦1stレグ 2024年12月1日(日) 時間未定 高知ユナイテッドSC vs Y.S.C.C.横浜 Pikaraスタジアム(香川県丸亀市) ◆入替戦2ndレグ 2024年12月7日(土) 時間未定 Y.S.C.C.横浜 vs 高知ユナイテッドSC ニッパツ三ツ沢球技場(神奈川県横浜市) 2024.11.17 20:47 Sun5