「自分たちで難しくした」大岩剛監督は逆転勝利でのベスト4入りも課題を口に…パリ五輪行き決まる試合には「背中を押してください」とお願い
2024.04.26 06:45 Fri
パリ五輪まであと1勝とした大岩剛監督
U-23日本代表の大岩剛監督が、U-23カタール代表戦を振り返った。25日、AFC U23アジアカップの準々決勝で日本はカタールと対戦した。
ここで負ければパリ・オリンピック行きの可能性がなくなる両国。開催国であるカタールとの一戦だったが、開始2分に山田楓喜のゴールで日本が幸先良く先制する。
24分に追いつかれてしまった中、41分にはカタールのGKがラフプレーで一発退場。日本は数的優位となり後半を迎えたが、早々にセットプレーから逆転を許す展開となる。
リードしたカタールはブロックを引いて守りを固め、日本はボールを回すことに終始し、リズムを上げられない。嫌な流れに入っていたが、67分に木村誠二がCKからヘディングで同点ゴール。その後は押し込んだが、この試合も決定力を欠いてしまい、延長戦に入る。延長前半も苦しい展開となったが、細谷真大が待望のゴールで逆転に成功。延長後半には内野航太郎の初ゴールも生まれ、2-4で勝利。ベスト4入りを果たした。
難しい戦いとなったが、カタールについても言及。「非常に組織立って粘り強く、カタールに物凄く苦しめられたということは、今後に生かさないといけないです」とコメント。アジアの厳しさを知るとともに、しっかりと戦う必要があることを再確認したようだ。
それでもチームは逆転勝利。「自分たちがボールを保持している時、していない時にやるべきことを整理して次に向かいたいです」と反省し、さらにチーム力を上げる必要性を語った。
次は日本では26時30分と深夜キックオフのプレー。「是非日本から声援を送って欲しいなと思います。背中を押してください。よろしくお願いします」と、大岩監督はパリ五輪行きが決まる試合での後押しをお願いした。
日本は準決勝ではU-23イラク代表vsU-23ベトナム代表の勝者と29日の26時30分から対戦する。
ここで負ければパリ・オリンピック行きの可能性がなくなる両国。開催国であるカタールとの一戦だったが、開始2分に山田楓喜のゴールで日本が幸先良く先制する。
リードしたカタールはブロックを引いて守りを固め、日本はボールを回すことに終始し、リズムを上げられない。嫌な流れに入っていたが、67分に木村誠二がCKからヘディングで同点ゴール。その後は押し込んだが、この試合も決定力を欠いてしまい、延長戦に入る。延長前半も苦しい展開となったが、細谷真大が待望のゴールで逆転に成功。延長後半には内野航太郎の初ゴールも生まれ、2-4で勝利。ベスト4入りを果たした。
試合後のフラッシュインタビューに応じた大岩監督は「自分たちで少し難しくしてしまった側面はあるので、次の試合に向けて改善していきたいです」とコメント。数的優位の時間にペースを上げられなかった点を指摘した。
難しい戦いとなったが、カタールについても言及。「非常に組織立って粘り強く、カタールに物凄く苦しめられたということは、今後に生かさないといけないです」とコメント。アジアの厳しさを知るとともに、しっかりと戦う必要があることを再確認したようだ。
それでもチームは逆転勝利。「自分たちがボールを保持している時、していない時にやるべきことを整理して次に向かいたいです」と反省し、さらにチーム力を上げる必要性を語った。
次は日本では26時30分と深夜キックオフのプレー。「是非日本から声援を送って欲しいなと思います。背中を押してください。よろしくお願いします」と、大岩監督はパリ五輪行きが決まる試合での後押しをお願いした。
日本は準決勝ではU-23イラク代表vsU-23ベトナム代表の勝者と29日の26時30分から対戦する。
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スペインサッカー連盟(RFEF)は29日、東京オリンピックに臨むU-24スペイン代表メンバーを発表した。 ルイス・デ・ラ・フエンテ監督は、22名を指名。18名の本大会登録メンバーに加え、予備登録メンバー4名を招集した。 今回のメンバーには、ラ・リーガで主軸としてプレーし、スペイン代表としてユーロ2020に参加しているメンバーも多数選出した。 28日のラウンド16・クロアチア代表戦で痛恨のオウンゴールを喫したGKウナイ・シモン(アスレティック・ビルバオ)やマンチェスター・シティからバルセロナへと復帰したDFエリック・ガルシア、CBでコンビを組むDFパウ・トーレス(ビジャレアル)、バルセロナの新星MFペドリやMFダニ・オルモ(RBライプツィヒ)、FWミケル・オヤルサバル(レアル・ソシエダ)が招集されている。 また、レアル・マドリーのFWマルコ・アセンシオやアーセナルに2年間レンタルで出ていたMFダニ・セバージョスも招集。U-24日本代表としてプレーするMF久保建英の同僚でもあるMFマルク・ククレジャも招集された。 スペインはグループCに入り、エジプト、アルゼンチン、オーストラリアと対戦する。今回発表されたU-24スペイン代表は以下の通り。 ◆U-24スペイン代表メンバー GK アルバロ・フェルナンデス(ウエスカ) ウナイ・シモン(アスレティック・ビルバオ) アレハンドロ・ドミンゲス(ラス・パルマス) DF オスカル・ミンゲサ(バルセロナ) ヘスス・バジェホ・ラサロ(グラナダ) エリック・ガルシア(バルセロナ) パウ・トーレス(ビジャレアル) オスカル・ヒル(エスパニョール) フアン・ミランダ(レアル・ベティス) MF マルク・ククレジャ(ヘタフェ) ホン・モンカジョラ(オサスナ) マルティン・スビメンディ(レアル・ソシエダ) ダニ・セバージョス(レアル・マドリー) ミケル・メリノ(レアル・ソシエダ) カルロス・ソレール(バレンシア) ペドリ(バルセロナ) FW ブライアン・ヒル(セビージャ) マルコ・アセンシオ(レアル・マドリー) ダニ・オルモ(RBライプツィヒ/ドイツ) ミケル・オヤルサバル(レアル・ソシエダ) ラファ・ミル(ウォルバーハンプトン/イングランド) ハビエル・プアド(エスパニョール) <span class="paragraph-title">【動画】U-24スペイン代表メンバー発表ムービー!</span> <span data-other-div="movie"></span> <div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJVdmpoQlZmMyIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script> 2021.06.29 19:45 Tue4
地元凱旋の植中朝日、小学校時代のチームメイト大畑歩夢共に日の丸を背負いピッチに立てるか?「いつか一緒にと思っていて再会できた」
U-23日本代表のFW植中朝日(横浜F・マリノス)が、地元に凱旋。U-23ウクライナ代表戦へ意気込みを語った。 22日に京都でU-23マリ代表と対戦したU-23日本代表。パリ・オリンピックへの出場が決定している相手に1-3で敗れていた。 翌日、試合会場の北九州へとチームは移動。試合会場の北九州スタジアムでトレーニングを行った。 22日の試合に先発出場した11名と、後半頭から出場した細谷真大、染野唯月はリカバリーを実施。残りの選手たちはしっかりとトレーニングを行った。 北九州市出身の植中は、練習後のメディア取材に応じ、地元への凱旋に言及。小倉南FC時代のチームメイトでもあるDF大畑歩夢(浦和レッズ)との代表での再会について語った。 「やっぱり変な感じもしますけど、1回チームを離れてここで再会しているので、ここを目標に僕はやっていましたし、先に彼が代表に入っていたので、いつか一緒にと思っていて再会できたことは嬉しいです」 植中は中学年代からJFAアカデミー福島U-15に加入してチームを離れ、大畑は中学まで小倉南FCに在籍し、その後にサガン鳥栖U-18に加入。小学校以来のチームメイトとなる2人が地元に代表選手として帰ってくる。 植中は「彼のクロスから僕がゴールを決められれば良いなと思います」と意気込み。試合には小倉南FCの恩師は「電話は来たんですが、来るのかはわからないです(笑)」とのことだが「チームの子供たちは来ると言っていたので、そういう子供たちの前で活躍できれば恩返しになるかなと思います」と活躍を誓った。 マリ戦は前半45分で交代。トップ下としてプレーした中、決定機は迎えられなかった。「『悪くて交代じゃないから』と言われました」と大岩剛監督からは説明があったとし、「半分できなかったのでその分のパワーはあり余っていますし、ウクライナ戦にぶつけたいです」と意気込みを語った。 植中はV・ファーレン長崎でキャリアをスタートし、2023シーズンから横浜FMに加入。J1での優勝争いに加え、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)でもプレーし、パリ五輪世代によばれるようになった。 最終予選を4月に控える中で続けての招集。ただ、自身はまだまだアピールが必要な立場だと語る。 「(パリ五輪行きが近づいている)実感は全然なくて、ヨーロッパ組が来なかったから自分が入っているだけで、立ち位置は厳しい状況にあると思います。その状況を打開するために結果を残さないと生き残れないと思っているので、何がなんでもという気持ちでラスト一戦に臨みたいと思います」 息巻くウクライナ戦。イメージとしては「このチームでもマリノスでもシャドーをやっていて、相手もちゃんとしたサッカーをやっているので、自分としては2列目からの背後の飛び出しはどの相手にも通用すると思っているので、常にゴールを狙っています」とコメント。しっかりと数字に残る結果を目指すと意気込んだ。 2024.03.23 21:15 Sat5