攻撃牽引のS広島R瀧澤千聖、浦和相手に2点差逆転は「成果」も…「決勝に行けるチャンスはあったので悔しい」

2024.01.20 23:20 Sat
サンフレッチェ広島レジーナのMF瀧澤千聖
©超ワールドサッカー
サンフレッチェ広島レジーナのMF瀧澤千聖
サンフレッチェ広島レジーナのMF瀧澤千聖が、三菱重工浦和レッズレディースとの激闘を振り返った。

S広島Rは20日、サンガスタジアム by KYOCERAで行われた第45回皇后杯準決勝で、クラブ史上初の決勝進出を懸けて浦和と対戦。

2点のビハインドを負うも、立花葉、瀧澤のゴールで追い付き、延長戦に入って直後の91分、中嶋淑乃のゴールで試合をひっくり返した。
だが、112分に再び失点を喫し、3-3のままPK戦までもつれると、浦和GK池田咲紀子の前に屈し、PKスコア2-4で涙を飲んだ。

瀧澤は[3-4-2-1]の左シャドーで先発出場し、110分までプレー。同点ゴールのほか、91分には突破からの折り返しで逆転ゴールの起点となるなど、攻撃を牽引した。
目まぐるしい展開となった激闘を終え、瀧澤は手応えや悔しさなど、様々な想いを口にした。

「立ち上がりは自分たちの流れが全然作れなくて、2点ビハインドもありましたけど、チームとしてやることはぶらさず、逆転まで持っていけたのは成果だと思います」

「でも最後、追い付かれてPKまで持っていかれたのは、自分たちのちょっとした甘さだったり、隙があったのかなと」

「決勝に行けるチャンスを自分たちで作れてはいたので、悔しいです」

序盤は相手のロングボール攻勢に付き合ってしまった上に、「予想以上にプレッシャーが早く」セカンドボール争いでも後手を踏んだ。球際でも「戦えていない選手がいた(中村伸監督)」と、指揮官からも厳しい指摘があり、チームの持ち味であるパスサッカーも息を潜めた。

ただ、後半は見違えるように躍動し、浦和を圧倒。敵将も「ゲーム(の主導権)を握られて耐える一方だった(楠瀬直木監督)」と残したほどだ。

「早いリズムで(ボールを回して)、(パスコースに)どんどん顔を出して受けようという意識してからは、すごく自分たちのサッカーができました」と、瀧澤も胸を張る。

滝澤が左に流れ、中嶋をサポートする関係が構築されつつあるのも見逃せない。

突破力に秀でた2人で同サイドを切り裂き、中央に髙橋美夕紀と上野真実、さらに大外から立花葉が飛び込む形が、幾度も見られた。いずれの得点も左サイドを契機に生まれている。

チームのストロングポイントの1つ、中嶋の活躍に比例し、「縦に行かせないチームが多くなってきた」と、相手の警戒度も上がっている。その対策を上回る1つの案として、瀧澤や髙橋が流れて中嶋をサポート。三者三様、それぞれの良さを生かした攻撃が構築されつつある。

「前回のリーグの対戦で縦を切ってきて、遠藤優さんと一対一をする場面が多かったという話を聞いていたので、今回は自分がちょっとサイドへ抜けてみるから、という話もしていました。そこはうまく使い分けができたかなと思います」

「(91分の逆転ゴールにつながった突破は)相手の高橋(はな)選手と一対一の状況だったので、もう思いっきり仕掛けようと。ゴール前も冷静に見えてましたし、その後のセカンドもレジーナが先に触って触ってという形のゴールだったので、練習でやってきた形ができたなと思います」

WEリーグカップを制し、この日の試合でも好ゲームを演じたS広島Rだが、リーグ戦では2勝2分3敗の8位。ただ、瀧澤が負傷から戻ってきたことや、3バックがフィットし始めたことで、復調の兆しを見せている。

再開後のカギを握るアタッカーは、「本当に点を取りたい」との意欲を
見せると同時に、さらなるチーム力向上を誓った。

「リーグカップは外から見ている形で、リーグ戦の最初の方もなかなか調子が上がらないのを外から見ていただけだったので、自分が入って、どうにかいい方向へという思いでプレーしています」

「こうやっていい試合はできているので、これをオフに入ってゼロにするのではなく、新戦力も入ってくると思うので、ここまでの積み上げや成長にプラスして、ここからもっと上の順位へ食い込んでいけるようにしたいです」

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「高校生以来ですかね…」S広島R中嶋淑乃、皇后杯での決勝点は珍しいヘディング弾に

サンフレッチェ広島レジーナに所属するなでしこジャパンのMF中嶋淑乃が、ゴールシーンを振り返った。 S広島Rは16日、栃木県のカンセキスタジアムとちぎで行われた第45回皇后杯5回戦で、セレッソ大阪ヤンマーレディースと対戦。中嶋のゴールが決勝点となり、1-0で勝利を収めた。 両者無得点で折り返しての51分、S広島Rは左サイドバックの島袋奈美恵がタメを作り、柳瀬楓菜、近賀ゆかりを経由して右へ展開。立花葉が中へ切れ込み、ボックス右角から左足でクロスを送ると、逆サイドから中嶋が入り込み、頭で合わせてネットを揺らした。 試合後にゴールシーンを振り返った中嶋は、手応えを口にした。 「左で持ってから右へ揺さぶった時に、相手がボールウオッチャーになったので、逆サイドに詰めていてよかったです。とにかく上にふかさないことを意識して打ちました」 「個人的にはここ最近いいプレーができていなくて、今日の前半も自分で仕掛けることもできず、良くないプレーが続いていたのですが、点を取ってからは切り替えて良いプレーができたと思います」 中嶋といえば、カットインからの右足や縦突破からニアなど、仕掛けからのフィニッシュが印象的。珍しいヘディングでのゴールは「高校生以来ですかね、めったいにないので」と、オルカ鴨川FC時代になでしこリーグ2部得点王に輝いたときにも、公式戦でのヘディング弾はなかったようだ。 中嶋の決勝点でベスト8入りを果たしたS広島R。準々決勝は広島広域公園 第一球技場にて2024年1月14日に行われ、マイナビ仙台レディースvs愛媛FCレディースの勝者と対戦する。一発勝負の難しさを感じながらも、中嶋は改めて次戦への意気込みを語った。 「(トーナメントは)負けたら終わりなので、一戦一戦がすごく大事になってくる。今日みたいな試合を最低限、チーム全員でできるようにしていきたいです」 <span class="paragraph-title">【動画】決勝点は中嶋淑乃にとって珍しいヘディングでのゴールに</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="ComqH1SqywA";var video_start = 4587;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2023.12.16 23:25 Sat
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元なでしこ、女子W杯優勝メンバーの近賀ゆかりが現役引退…S広島Rではカップ連覇も経験「最後の瞬間まで自分らしくチャレンジしていきます」

サンフレッチェ広島レジーナは8日、元なでしこジャパンDF近賀ゆかり(40)の現役引退を発表した。 近賀は、日テレ・ベレーザでキャリアをスタート。INAC神戸レオネッサでプレーすると、アーセナル・レディースへと移籍。その後も、キャンベラ・ユナイテッド(オーストラリア)、杭州女子倶楽部(中国)、メルボルン・シティ(オーストラリア)と海外でもプレー。オルカ鴨川FCを経て、S広島Rに加入した。 WEリーグでは初年度からプレーし、ここまで通算43試合2得点を記録。WEリーグカップでも9試合に出場し、皇后杯では広島で5試合1得点を記録していた。WEリーグカップでは連覇を達成している。 なでしこジャパンでも長らくプレーし、2007年の女子ワールドカップ(W杯)に出場すると、2011年のドイツ女子W杯で優勝を経験。2012年のロンドン・オリンピックでは銀メダルを獲得し、2015年の女子W杯でも準優勝を経験した。通算100試合で5得点を記録していた。 近賀はクラブを通じてコメントしている。 「今シーズンをもってサッカー選手を引退することを決断いたしました。このサンフレッチェ広島というクラブ、そして広島という街で現役生活を終えられることを心から幸せに思っています」 「サンフレッチェ広島レジーナは、リーグ戦残り6試合。勝利のために、全力で闘い少しでも上の順位を目指していきます。まだまだ足りないところのある私たちですが、皆さんの応援の力を借りることで強さを発揮できるチームへと成長してきています」 「いつも支えてくださっているサンフレッチェ広島ファミリーの皆さんの声援が、私たちの大きな力になっています。そして私は、怪我から必ず復活し、サンフレッチェ広島レジーナの力になれるように全力で努力を続けます」 「感謝の気持ちを直接お伝えできるようたくさんの方にご来場いただけると嬉しいです。ピッチに戻れることを信じて、最後の瞬間まで自分らしくチャレンジしていきます」 「5月4日 ホーム最終戦 エディオンピースウイング広島でお待ちしています」 2025.04.08 15:20 Tue
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大宮Vが4発大勝でマイ仙台は開幕からの連勝ストップ、N相模原は南野のバースデーゴールが決勝点に!《WEリーグ》

26日、2022-23 Yogibo WEリーグ第4節の5試合が各地で行われた。 代表ウイークによる中断が明けての今節。開幕3連勝で2位につけるマイナビ仙台レディースはホームで7位・大宮アルディージャVENTUSと対戦した。 首位の三菱重工浦和レッズレディースがWE ACTION DAY(今節試合なし)のため、暫定ながらも首位浮上のチャンスだったが、思わぬ大敗を喫した。 大宮は13分に井上綾香のラストパスを髙橋美夕紀が流し込んで先制すると、4分後には髙橋のスルーパスから今度は井上が沈めてリードを広げる。前半終了間際には五嶋京香に加入後初ゴールが誕生し、63分には髙橋が左足での鮮やかなミドルシュートを沈めて大量4点を奪取。クラブ歴代最多得失点差での勝利で連勝を飾っている。 連覇を目指す3位・INAC神戸レオネッサはアウェイで5位・サンフレッチェ広島レジーナと激突。PKで64分に先制を許すも、その後怒涛の反撃を見せると、89分に水野蕗奈のクロスを田中美南が合わせ、辛うじて引き分けに持ち込んだ。 4位・日テレ・東京ヴェルディベレーザは10位・AC長野パルセイロ・レディースの敵地へ乗り込み、なでしこジャパンの2人、藤野あおば、植木理子のゴールで2-0と勝利。2位に浮上している。 6位・ノジマステラ神奈川相模原は11位・アルビレックス新潟レディースとの打ち合いを制した。 開始早々1分も経たずに杉田亜未、6分には松本茉奈加の得点でリードを奪った相模原だが、新潟も上尾野辺めぐみの左足が山谷瑠香、白井ひめ乃のゴールを演出し、2-2で前半を終える。 同点で迎えた72分、決勝点を挙げたのはこの日が誕生日だった南野亜里沙。石田みなみのクロスを滑り込みながらショートバウンドのボレーで合わせるファインゴールを沈め、チーム復帰後初得点。バースデーゴールで相模原を勝利に導いている。 9位・ちふれASエルフェン埼玉は8位・ジェフユナイテッド市原・千葉レディースをホームに迎え、逆転勝利を収めた。 22分にCKから市瀬千里に先制弾を浴びるも、28分に祐村ひかるが一対一を沈めて同点に。85分に再び祐村がボックス右から左隅へ流し込んで試合をひっくり返すと、追加2分に吉田莉胡がダメ押しのゴールを決めて勝負あり。3-1でホーム連勝を飾っている。 ◆第4節 ▽11月26日 アルビレックス新潟レディース 2-<span style="color:#cc0000;font-weight:700;">3 ノジマステラ神奈川相模原</span> マイナビ仙台レディース 0-<span style="color:#cc0000;font-weight:700;">4 大宮アルディージャVENTUS</span> <span style="color:#cc0000;font-weight:700;">ちふれASエルフェン埼玉 3</span>-1 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース サンフレッチェ広島レジーナ 1-1 INAC神戸レオネッサ AC長野パルセイロ・レディース 0-<span style="color:#cc0000;font-weight:700;">2 日テレ・東京ヴェルディベレーザ</span> ▽WE ACTION DAY(今節試合なし) 三菱重工浦和レッズレディース <span class="paragraph-title">【動画】南野亜里沙のバースデー弾含む新潟L vs N相模原ハイライト</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="z7cAkjXT3W0";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2022.11.27 13:55 Sun
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長野Lが今季初勝利!EL埼玉は3勝目で昨季超え、新潟GK平尾は今季初の退場者に…《WEリーグ》

10日、2022-23 Yogibo WEリーグ第6節の4試合が各地で行われた。 AC長野パルセイロ・レディースはノジマステラ神奈川相模原とホームで対戦し、今季初勝利を挙げた。前半はやや押され気味の展開となったが、43分に先制に成功。瀧澤莉央のミドルシュートがクロスバーに当たった跳ね返りを、伊藤めぐみが押し込んだ。 後半にもゴール前に顔を出した伊藤めぐみのシュートがクロスバーをたたくなどチャンスを作った長野。終盤には交代カードも駆使してゲームをコントロールし、逃げ切って今季初白星を手にした。 大宮アルディージャVENTUSはアルビレックス新潟レディースとの敵地戦で勝利。33分、中盤で道上彩花へのくさびのパスをカットして縦へ付けると、井上綾香が髙橋美夕紀とのワンツーでボックスへ侵入し、右足で決めた。 追い掛けたい新潟だったが、GK平尾知佳が裏へ抜けた大宮・大熊良奈をボックス外で倒してしまい、レッドカードに。リーグ戦今季初の退場者を出すと、反撃も及ばず。新潟は初勝利がまたもお預けとなり、大宮は2試合ぶり3勝目を手にしている。 代表ウイーク明け後は[3-5-2]を採用しているちふれASエルフェン埼玉は、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場でサンフレッチェ広島レジーナと対戦。8分に岸みのりのフィードから祐村ひかるが裏へ抜け出し、DF2人をかわして冷静に右隅へ流し込んだ。 直後に谷口木乃実にネットを揺らされるも、オフサイドで命拾いしたEL埼玉。後半はボールを握られながらも辛抱強く戦い抜き、こちらも2試合ぶりとなる3勝目。昨季は2勝にとどまったEL埼玉だが、早くも勝利数を更新した。 ユアテックスタジアム仙台で行われたマイナビ仙台レディースとジェフユナイテッド市原・千葉レディースの一戦は、互いにゴールを奪えずドローでタイムアップ。勝ち点1を分け合っている。 ◆第6節 ▽12月10日 アルビレックス新潟レディース 0-<span style="color:#cc0000;font-weight:700;">1 大宮アルディージャVENTUS</span> マイナビ仙台レディース 0-0 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース <span style="color:#cc0000;font-weight:700;">ちふれASエルフェン埼玉 1</span>-0 サンフレッチェ広島レジーナ <span style="color:#cc0000;font-weight:700;">AC長野パルセイロ・レディース 1</span>-0 ノジマステラ神奈川相模原 ▽12月11日 三菱重工浦和レッズレディース vs INAC神戸レオネッサ ▽WE ACTION DAY(今節試合なし) 日テレ・東京ヴェルディベレーザ 2022.12.10 16:30 Sat

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