DF4人中3人がゴール!攻守がっちりの東京Vが3連勝で暫定首位に、長崎はフアンマが今季J2初ハット【明治安田J2第6節】

2023.03.25 17:25 Sat
©︎J.LEAGUE
25日、明治安田生命J2リーグ第6節の6試合が各地で行われた。

4勝1分けで無敗の2位・大分トリニータは、12位・大宮アルディージャの本拠地へ乗り込むも、前後半立ち上がりの失点で今季初黒星を喫した。

大宮は3分に富山貴光が試合を動かすと、後半はマイボールのキックオフからプレーが切れないまま、アンジェロッティの3試合連続ゴールでリードを広げる。52分にはCKから浦上仁騎が加入後初ゴールを挙げ、守っても今季3度目のクリーンシートを達成。前節の逆転負けを払拭し、3勝3敗と星を五分に戻している。
味の素スタジアムに8位・ロアッソ熊本を迎えた4位・東京ヴェルディは、3-0の快勝で暫定ながらも首位に躍り出た。

序盤から攻勢を掛けた東京Vは、クロスのこぼれ球をボックス左から深澤大輝が蹴り込んで16分に先手を取る。折り返して73分には平智広が高い打点のヘッドを叩き込むと、82分にはFKの流れから平の折り返しに山越康平。4バックのうち3選手が得点を決めた東京Vは、守っても今季5つ目の完封と攻守がかみ合い、3連勝を飾った。
3勝2分けで無敗の3位・ブラウブリッツ秋田は、2分け3敗と未勝利の最下位・徳島ヴォルティスと敵地で対戦し、ゴールレスドローに。16位のV・ファーレン長崎フアンマ・デルガドのハットトリックで11位・モンテディオ山形との打ち合いを制し、2連勝で4試合負けなしとした。

前節は5得点を奪っての今季初勝利で最下位を脱出した21位・ツエーゲン金沢は、J1昇格候補の1チーム、7位・ベガルタ仙台をアウェイで撃破。9分にFKのこぼれから石原崇兆の恩返し弾で先制すると、18分にはCKから林誠道が追加点を奪う。その5分後には速攻を裏返してのボール奪取から藤村慶太がループで古巣のネットを揺らすと、猛反撃を受けて2点を返されたが、辛うじて逃げ切り。連勝を飾った。

坂本一彩佐野航大といったU-20日本代表組が先発出場した5位・ファジアーノ岡山は、19位・ジェフユナイテッド千葉とアウェイで対戦。売り出し中の小森飛絢に先制弾を浴びるも、鈴木喜丈の加入後初得点で追い付き、引き分けに終わっている。

▽3月25日

ベガルタ仙台 2-3 ツエーゲン金沢
大宮アルディージャ 3-0 大分トリニータ
ジェフユナイテッド千葉 1-1 ファジアーノ岡山
徳島ヴォルティス 0-0 ブラウブリッツ秋田
V・ファーレン長崎 3-2 モンテディオ山形
東京ヴェルディ 3-0 ロアッソ熊本

▽3月26日
《14:00》
いわきFC vs FC町田ゼルビア
レノファ山口FC vs 藤枝MYFC
《15:00》
水戸ホーリーホック vs ヴァンフォーレ甲府

▽3月29日
《19:00》
清水エスパルス vs ザスパクサツ群馬
ジュビロ磐田 vs 栃木SC

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新天地で早くも存在感示すMF福田湧矢…「間違いなくヴェルディのプラスになる」G大阪時代からの恩師も期待

東京ヴェルディに今シーズンから加入したMF福田湧矢が、新天地で順調なスタートを切っている。 生まれは福岡県北九州市ながら幼少期からガンバ大阪のファンだった福田は、東福岡高校で背番号10を背負った高体連屈指のアタッカーとして、2018年に憧れのクラブでプロキャリアをスタート。 同シーズンのリーグ開幕節でいきなりスタメンデビューとなる華々しいスタートを切ったが、以降は度重なるケガの影響でメインキャストを担うまでには至らず。2024シーズンはJ1第35節の名古屋グランパス戦で復活のゴールを記録したが、リーグ戦7試合1得点、天皇杯2試合の出場にとどまった。 そんななか、今冬の移籍市場では7年間を過ごしたG大阪を離れる大きな決断を下し、「ヴェルディのために自分のサッカー人生の全てをかけて戦います」という強い覚悟とともに自身初の移籍を果たした。 初の移籍とはなったものの、同い年でG大阪のチームメイトだったFW山見大登、短期間ながらガンバ大阪U-23でともにプレーしたMF食野壮磨の旧知の2人に加え、同世代や若手の多いチームへ馴染むのに時間はかからず。 沖縄キャンプでは日々のトレーニング、トレーニングマッチでも城福浩監督が志向するスタイルにすぐさま順応し、新加入選手のなかではアピールに成功している選手の筆頭だ。 左のウイングバックを主戦場に、1月28日に行われた名古屋グランパスとのトレーニングマッチでは2シャドーの一角でもプレー。最大の持ち味である推進力や切れ味鋭いドリブル突破でチャンスに絡みつつ、守備においても素早い切り替え、イーブンボールに対するアグレッシブなチャレンジと城福監督が志向するスタイルを体現した。 その名古屋戦について福田は「シャドーでのプレーはいつぶりかわからないぐらい久々で、感覚を思い出しながらのプレーでした」と個人として試行錯誤の一戦だったと振り返る。 「元々、ガンバのときにウイングバックもサイドバックをやっている時期もありましたし、その辺では困るようなことはないですね。逆に、シャドーの方がちょっと考えることが多い印象です」。 「昨日は芝の影響も多少ありましたが、まだ合わせるというところでは、もうちょっと時間がかかるかなとは思います」と、アタッキングサードでの連携面を課題として語った。 一方、ここまで新チームへの順応に関しては手応えを感じている。とりわけ、ガンバ大阪U-23でプロのイロハを叩きこまれ、東京V移籍に際しても決断の大きな要因のひとつにもなった森下仁志コーチ仕込みの守備面やハードワークへの自信を語る。 「守備のところはガンバ時代に仁志さん(森下コーチ)にかなりしごかれたので、めちゃめちゃできるようになって、逆にそれが強みになったという感じです。だからこそ、そこまでヴェルディに入ったから何かを変えることもなく、今までの自分のレベルを上げていったらすぐ馴染めるなと思っていました。ただ、それにプラスして意識は上がっているので、それがより速くなっている印象です」 その福田と東京Vで再会することになった森下コーチは、改めて教え子の人となりについて語ってくれた。 出会った当時はプロとして自身の特徴を出すことに苦労していたものの、高い向上心と物おじしないメンタリティによって、一人の指導者としても必ず伸びるタイプの選手だと感じていたという。 「僕が湧矢と出会ったときは、彼がプロに入って2年目。そのときに湧矢は1年目の開幕戦で高卒デビューして、その後はチームも彼もうまくいかずになかなか試合にも出られず。僕とは2年目の最初に出会って、そのときは自分の特徴というか、自分がどうやってこの世界で生きていくかで迷っている状況でした」 「その頃(のガンバ大阪U-23)はみんなが生きるか死ぬか。当時、僕が見させてもらっていた選手はそういう状況の選手たちだったので、やっぱりこの世界でいかに生きていけるか、生き抜いていくかというところで、それに何が必要かを常に練習から問いかけていました。彼は一番そういう部分(前述のハードワーク)が得意なところだった。すごく純粋で素直で、なんでも一生懸命にやる子なので、飲み込みというか、そういうのはすごく早かったです」 「ここ1、2年はケガが続いて心配して見ていた」と語るようにG大阪で不完全燃焼の日々が続いていたが、森下コーチは強い覚悟を持って東京Vへの移籍を決断した愛弟子の復活、さらなる躍進を確信している。 「(昨季終盤戦で)ケガから回復してだんだん状態も上がってきているなと。それでヴェルディから話があるということでした。彼もプロでの経験を積んできただけに、すごく覚悟を決めて、ここが勝負だと考えて来たと思います。昨日の試合(名古屋戦)を見ても、だいぶ僕が以前から知っている最高の湧矢に近づいている。やればやるほど良くなっていくと思います」 「元々とてもサッカーが上手な子ですし、ボールを持てるというか、ドリブルが得意な選手なので、ましてやメンタル的にもプレーを怖がらないですし、本当に体の状態だけ。間違いなくヴェルディのプラスになってくれると思いますし、だんだん習慣が上がっていけば、もう一回盛り返すというか、もう一度インパクトを残せる選手になると思います」 恩師の期待を受けながら捲土重来を期す新シーズンに向け福田は「一番はケガなく」とシーズンを通してのフル稼働を目標に掲げつつ、「一度去年のことは忘れて、また新しい1年と捉えて、去年以上の結果を出せるように、みんなで努力していきたい」と意気込む。 また、個人としては「ドリブルや局面を打開するところだったり、相手を剥がすところだったりで違う色を出していけたらなと思います」と、昨季J1リーグ6位に躍進したチームに新たな武器をもたらしたいとの決意を示した。 2025.02.02 16:00 Sun
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引退試合を終えた永井秀樹、「自分なりに最高のサッカー人生を送ることができた」《永井秀樹 引退試合》

▽永井秀樹 引退試合premium dream last match『OBRIGADO NAGAI』が14日に味の素フィールド西が丘で行われた。VERDY LEGENDS(東京ヴェルディOB主体)vsJ LEGENDS(永井の古巣クラブOBや仲間たち)は、VERDY LEGENDSが3-2で勝利した。 ▽今回の引退試合を終え、改めてスパイクを脱ぐことになった東京ヴェルディユース監督兼、GM補佐の永井秀樹が、試合後の挨拶で自身のキャリアを振り返ると共に、周囲への感謝を語った。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/cws20170814_nagai2_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div><span style="font-weight:700;">◆永井秀樹</span> 「本日は、お盆休みのさなか、私の引退試合にお集まり頂き本当にありがとうございました。もう正直、何も言うことはありません。僕の引退試合云々ではなく、これほどのメンバーが揃って頂き、幸せ者だと思っています。釜本、松木両監督を始め、日本サッカー、Jリーグを作ってきたレジェンドの皆様、本当に今日はありがとうございました」 「40年前、大分でサッカーと出会い、まさにキャプテン翼を地で行くような幼少期を過ごしました。プロサッカー選手になるという、夢を叶えることができましたが、まさか自分のラストピッチでこのような素晴らしい引退試合ができるとは夢にも思っていませんでした。本当にありがとうございました」 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/cws20170814_nagai2_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div>「そして、天国で見守ってくれた戦友、松田直樹。子供の時に泥だらけのソックスを母と一緒に洗ってくれた、大好きだったお祖母ちゃん。そして、どんな時も自分の意見を尊重してくれて、最大限のサポートをしてくれた最愛なる父にも、この場を借りて感謝を伝えたいです」 「ワールドカップ出場、海外でプレーするという夢を叶えることはできませんでしたが、素晴らしい指導者や恩師、最高のチーム、チームメート、こんな自分を支えてくれた家族、友人、仲間、本当に素晴らしい人に支えてもらい、本当に自分なりに最高のサッカー人生を送ることができました。本当にありがとうございました」 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/cws20170814_nagai2_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div>「最後になりますが、今日の素晴らしい引退試合を開催して頂いた、日本サッカー協会、Jリーグ、村井チェアマン、東京ヴェルディ羽生社長、並びに関係者の皆様。スポンサーの皆様、そして自分の自慢であり、最大の誇りである日本のレジェンドの皆様。そして、今日お集まり頂きました、この素晴らしいサッカーファミリーの皆様、本当にありがとうございました」 「今日をもちまして、サッカー選手としての永井秀樹は卒業しますが、これからはサッカー人として、大変微力ではありますが、日本サッカー界のために貢献できるよう、精進してまいります。長きに渡り支えて頂きまして本当にありがとうございました。最高に幸せなサッカー人生でした。ありがとうございました」 2017.08.15 01:30 Tue
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「彼は残る決断をした」移籍の話もあったキャプテンMF森田晃樹と掴んだ16年ぶりのJ1切符、東京V・城福浩監督は「言葉では説明できない」

J1昇格を果たした東京ヴェルディの城福浩監督が、チームを支えてきたキャプテンMF森田晃樹について語った。 2日、2023J1昇格プレーオフ決勝で東京Vは清水エスパルスと対戦した。 今シーズンのJ2で3位に終わった東京Vと4位の清水の対戦。国立競技場で行われた試合には、5万3264人の大観衆が詰めかけた。 16年ぶりのJ1昇格を目指す東京Vは、1年での復帰を目指す清水と“オリジナル10”同士の意地を懸けた戦いとなった。 試合は前半から清水が攻撃を仕掛けていく展開もゴールレスで折り返すと、63分に東京Vの森田晃樹がハンドを取られてPKを与えてしまうと、チアゴ・サンタナがしっかりと決めて清水が先制する。 1点を追う東京Vはボールこそ握るもフィニッシュまでなかなかいけず。敗退かと思われたが、94分に抜け出した染野唯月に対して高橋祐治がタックル。これがファウルとなりPKを獲得すると、これを染野がしっかりと決めて同点に。そのまま試合は終わり、1-1で終了。年間順位で上位にいたため、16年ぶりのJ1昇格を果たすこととなった。 試合後の記者会見で城福監督は、キャプテンの森田について言及。この試合では清水のPKにつながるハンドをしてしまった中、チームのためにしっかりと1年間戦ってくれたことを称えた。 「このチームは毎年主力が流出しています。去年も私が就任してから夏に2人、冬に4人のレギュラーがいなくなりました」 「もちろん彼も大きな選択を迫られていた冬でした。なぜならばこのチームはそれが当たり前だから。シーズンが終われば主力が居なくなるのが当たり前です。ただ、彼は残る決断をした。彼のキャラクターからしたら、キャプテンに任命されるなんて到底考えらなかったし、発想もできなかった」 「その中でこの1年一緒に格闘してきて、もがいてきて、辛抱強く積み重ねてきて、最後彼と一緒に昇格できたというのは、ちょっと言葉では説明できないです」 シーズン前には移籍の噂もある中で、「ヴェルディをJ1に上げた男になりたい」と残留を決断。アカデミー時代から育ったチームのJ1時代は知らない男だが、ヴェルディファミリーの想いを胸に戦い続け、悲願のJ1昇格を果たし、試合後に涙を流した。 2023.12.02 21:45 Sat

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