イタリア勢で唯一欧州から去ったラツィオ、サッリ監督が主力3選手下げた采配を弁明「我々のチーム力は…」

2023.03.17 18:07 Fri
Getty Images
ラツィオのマウリツィオ・サッリ監督が敗戦の弁を語った。

ラツィオは16日、ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)のラウンド16・2ndレグでAZと対戦。ホームでの1stレグを1-2で落としていたなか、21分にFWフェリペ・アンデルソンが先制点を決め、2戦合計のスコアをタイに持ち込む。
しかし、28分に同点とされると、62分には逆転を許すことに。その後はネットを揺らせず、アウェイでも1-2で敗れ、2戦合計2-4でラウンド16敗退が決まった。

この結果、ラツィオは今季の欧州の舞台において、最初に姿を消すイタリア勢のチームということに。チャンピオンズリーグ(CL)ではナポリ、ミラン、インテルがベスト8進出を決め、ヨーロッパリーグ(EL)でもユベントスとローマがベスト8進出を掴んでいる。

これが敗戦に追い打ちをかける屈辱的な事実となってしまったわけだが、サッリ監督は試合後のイタリア『スカイ・スポーツ』のインタビューで、自らのチームが対戦相手のAZを凌駕する可能性を秘めていなかったと語った。
「正しい姿勢でゲームに臨めたはずだ。1-1の時点までは可能性を感じたが、逆転されてからは信じられるものがなくなった。覚悟やメンタリティ、肉体的な強さが欠けていたと言わざるをえない」

一方、サッリ監督は1-1で迎えた58分にMFセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチとMFマッティア・ザッカーニ、59分にDFアレッシオ・ロマニョーリを相次いで途中交代。中心選手3人を下げた直後の62分に逆転弾を叩き込まれている。

これについては「3つの選手交代? 予め今日のプレータイムを決めていた。最も長くプレーしている選手たちに休息を与え、競争力を維持したかったのだ。我々はフィジカルやメンタルといった観点から、一度に複数の大会をこなすチーム力を有していない」などと弁明した。

19日にセリエA第27節のローマ・ダービーが控えているラツィオ。少なからずこの大一番を意識した采配だったのかもしれないが、敗戦の弁が選手やファンの士気低下につながらないことを願うばかりだ。

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