岩手が先行も山形が追い付いてドロー、"奥州合戦"は3発ずつの打ち合いで痛み分けに【明治安田J2第16節】

2022.06.15 20:08 Wed
15日、明治安田生命J2リーグ第16節のいわてグルージャ盛岡vsモンテディオ山形がいわぎんスタジアムで行われ、雨中の"奥州合戦"は3-3の引き分けに終わった。

21位の岩手は12日の東京ヴェルディとのアウェイ戦で、2点を先行されながらも終盤に猛攻を仕掛けてドローに。対する山形は水戸ホーリーホックのホームへ乗り込み、自陣ボックス内でのミスから決勝点を献上した。

このゲームも両者の日曜の明暗が合致した。自陣から組み立てを試みる山形に対し、岩手が前線から圧を掛けて主導権を掌握すると、8分にはオタボーのシュートがクロスバーを叩き、12分にはCKから波状攻撃を展開。流れのままに13分に先制点を挙げる。
3バックの右を務めた小野田将人が右サイドでボールを持つと、2本のワンツーを駆使してスルスルとボックス右まで侵入。スライディングにきた河合秀人をかわして左足を振り抜き、ゴール左へ見事な一撃を突き刺した。

2020年には山形に在籍していた小野田。当時は得点がなかったが、古巣のネットを揺らしたことでJ1、J2、J3のすべてのカテゴリーでゴールを記録することとなった(J1:2019年湘南ベルマーレ、J3:2021年岩手)。
リードを得て迎えた後半も岩手ペースで入ったものの、山形も引かずにゲームは打ち合いの様相を呈する。山形は河合のスルーパスから背後を取った横山塁がボックス右で南拓都に倒されてPKを獲得。これを横山が自ら右隅に沈め、52分に試合を振り出しに戻した。

対する岩手はその2分後、中盤で連動したプレスを掛け続け、山形に連続でのバックパスを強いると、山田拓巳からGK後藤雅明へのパスが短くなったところへ奥山洋平が猛スプリント。飛び出してきたGKの頭上を越す技ありのループを沈めて勝ち越しに成功した。

秋田豊監督は積極的な交代策を駆使し、58分、59分で4枚のカードを切る。足を止めるなとのメッセージを送り込むと、67分に追加点を奪取。前からはめ込んで石井圭太が中盤でのルーズボール争いを制し、縦に速い攻撃を仕掛けて弓削翼が浮き球のパスを背後へ送ると、こぼれ球を拾った途中出場のブレンネルがペナルティアーク内から左足を一閃。シュートはDFに当たって大きく浮き上がり、GKの頭上を越えてゴールへと吸い込まれた。

それでも折れない山形は68分、左サイドから松本怜大が上げた低いクロスを山田康太が左足ボレーで合わせて1点を返す。後半のアディショナルタイムまで反撃を続けたアウェイチームの猛攻は93分に結実。前線に人数を割いて波状攻撃を仕掛けると、ボックス右からの新垣貴之の折り返しをデラトーレが蹴り込んで再び同点に。

その後も山形が攻め続けたものの、次の1点は生まれぬままタイムアップ。両者勝ち点「1」を分け合う結果となった。

いわてグルージャ盛岡 3-3 モンテディオ山形
【岩手】
小野田将人(前13)
奥山洋平(後9)
ブレンネル(後22)
【山形】
横山塁(後7)
山田康太(後23)
デラトーレ(後45+3)

◆第16節

▽6/15(水)
いわてグルージャ盛岡 3-3 モンテディオ山形

▽5/15(日)
ベガルタ仙台 4-1 ツエーゲン金沢
FC町田ゼルビア 2-1 アルビレックス新潟
横浜FC 2-1 徳島ヴォルティス
ファジアーノ岡山 0-1 ザスパクサツ群馬
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▽5/14(土)
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