「順位に変わりはない」終盤に追いつかれるも、試合内容に納得のラツィオ指揮官
2021.11.05 15:01 Fri
ラツィオのマウリツィオ・サッリ監督が、マルセイユ戦を振り返った。クラブ公式サイトがコメントを伝えている。
ラツィオは4日、ヨーロッパリーグ(EL)グループE第4節でマルセイユとアウェイで対戦。33分に先制されながらも前半のうちに追いつくと、49分にFWチーロ・インモービレのゴールで逆転。しかし、終盤82分にゴールを許してしまい、惜しくも勝ち点3を逃し引き分けに終わった。
試合後、サッリ監督は前半の問題点について言及。それと同時に、試合を巻き返した後半のチームの戦いぶりを称賛している。
「前半の問題点は、引いて守るかプレッシングをかけるか、どっちつかずになっていたことだ。それが結果的に不利な状況を招いてしまった」
「今日のチームはよくやってくれた。苦しいときになんとか試合をコントロールし、スコアをひっくり返すことができたよ。最後にまた失点してしまったのは残念だが、順位表を見れば何も変わりない」
また、現在ふくらはぎを負傷して離脱中のイタリア代表DFマヌエル・ラッツァーリの復帰を望み、ヒザに違和感を抱えていたために今節の出場が危ぶまれていたイタリア代表FWチーロ・インモービレの状態についても言及。7日のセリエA第12節サレルニターナ戦への意気込みを語った。
「ラッツァーリが間に合ってくれればいいのだが、(負傷は)彼が以前から悩んでいた問題であり、同じ筋肉のトラブルで欠場したのはこれで3回目だ。休養が助けになることを願っている」
「インモービレは今朝、感触が良くなってきているために少なくとも数分間はプレーしたいと言っていた。チーロは驚異的なゴール数を挙げながら、同時に優れた守備力で貢献している数少ない選手の1人なのだ」
「サレルニターナ戦は本当の戦いだ。我々がミスを犯しがちなゲームなので、上手くやらなければならない。過去3度の戦いでは、いつもエネルギーを消費していた。特に精神面でだ」
ラツィオは4日、ヨーロッパリーグ(EL)グループE第4節でマルセイユとアウェイで対戦。33分に先制されながらも前半のうちに追いつくと、49分にFWチーロ・インモービレのゴールで逆転。しかし、終盤82分にゴールを許してしまい、惜しくも勝ち点3を逃し引き分けに終わった。
試合後、サッリ監督は前半の問題点について言及。それと同時に、試合を巻き返した後半のチームの戦いぶりを称賛している。
「今日のチームはよくやってくれた。苦しいときになんとか試合をコントロールし、スコアをひっくり返すことができたよ。最後にまた失点してしまったのは残念だが、順位表を見れば何も変わりない」
「後半は振る舞いを変えて、より思い切ってプレスをかけた。ドリブルもできたし、信念と勇気を持ってゲームを支配することができた。最後のゴールのように、ある特定の場面では失点が多すぎるので、もっと上手く守らなければならないがね」
また、現在ふくらはぎを負傷して離脱中のイタリア代表DFマヌエル・ラッツァーリの復帰を望み、ヒザに違和感を抱えていたために今節の出場が危ぶまれていたイタリア代表FWチーロ・インモービレの状態についても言及。7日のセリエA第12節サレルニターナ戦への意気込みを語った。
「ラッツァーリが間に合ってくれればいいのだが、(負傷は)彼が以前から悩んでいた問題であり、同じ筋肉のトラブルで欠場したのはこれで3回目だ。休養が助けになることを願っている」
「インモービレは今朝、感触が良くなってきているために少なくとも数分間はプレーしたいと言っていた。チーロは驚異的なゴール数を挙げながら、同時に優れた守備力で貢献している数少ない選手の1人なのだ」
「サレルニターナ戦は本当の戦いだ。我々がミスを犯しがちなゲームなので、上手くやらなければならない。過去3度の戦いでは、いつもエネルギーを消費していた。特に精神面でだ」
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text-align : right">Getty Images</div>▽トリノ勢(ユベントス&トリノ)、ローマ勢(ローマ&ラツィオ)、ジェノヴァ勢(ジェノア&サンプドリア)といった街々が好順位につけた一方で、依然として低迷したインテルとミランのミラノ勢。昨年11月にマッツァーリ前監督を電撃解任してマンチーニ監督を招へいしたインテルは、冬の移籍市場で積極的な補強を見せて上位進出を目指したが、最終的に8位で終了。吉報といえば、得点王に輝いたイカルディの活躍か。一方のミランは、インザーギ監督に復権を託したものの、序盤戦の勢いを持続できなかった。チームの成績よりもクラブの身売り問題の方が関心を強め、中位を彷徨ったまま10位でフィニッシュ。60年の歴史で初となるミラノ勢が揃って欧州カップ戦の出場権を逃す失態を犯した。 ★選手 ◆DFアンドレア・ラノッキア(インテル) ▽“カピターノ”サネッティの現役引退に伴い、インテルの新キャプテンに就任したラノッキアだったが、チームの守備をまとめきれず、個人のミスも頻発。バーリ時代にコンビを組んだボヌッチがユベントスでのプレーを経てイタリアを代表するセンターバックへと成長していることと比較すると、ラノッキアの低調ぶりが浮き彫りとなっている。低迷するチームとともに、このまま並の選手として成り下がってしまうのか。 【ベストイレブン】<div style="text-align:center;" class="yui-wk-div"><img src="http://ultra-soccer.jp/division_image/FREE/fom20150529ita_1_480_000.jpg" alt="" class="yui-img" width="290px"></div> ◆短評 GK ジャンルイジ・ブッフォン(ユベントス) ▽ジェノアのペリンやアタランタのスポルティエッロといった将来のアッズーリを担う若手GKの活躍が目立ったものの、ブッフォンの牙城を崩すことはできなかった。強固なユベントス守備陣の最後尾に構えて安定感のあるゴールキーピングを披露。クリーンシートを18試合記録し、リーグ最小失点(24失点)に貢献した。 33試合(先発33)2970分出場 DF アレッサンドロ・フロレンツィ(ローマ) ▽後半戦で苦しんだローマの中で、精力的なプレーでチームに活力を与え続けた。特に、マイコンの負傷離脱に伴い、右サイドバックにコンバートされると、果敢なオーバーラップと精度の高い右足のキックでチャンスを幾度も演出。次期バンディエラ候補として、デ・ロッシを凌駕する活躍を見せた。 35試合(先発24)2294分出場 5得点 レオナルド・ボヌッチ(ユベントス) ▽シーズンの半分以上にわたって戦列を離れていたバルザーリの不在を感じさせないほど、安定したパフォーマンスで最終ラインを統率。持ち前のビルドアップ能力で攻撃の起点となり、勝負強さが光るゴールも奪った。 34試合(先発33)3014分出場 3得点 ダニエレ・ルガーニ(エンポリ) ▽将来を嘱望される20歳のセンターバックは、セリエA初挑戦でリーグ戦全試合にフルタイム出場。さらに、イエローカードを1枚も受けておらず、クリーンな対応でボールを奪い続けた。サッリ監督の下で精微な修正が求められるDFラインの中心として、能力の高さを披露した。 38試合(先発38)3420分出場 3得点 マッテオ・ダルミアン(トリノ) ▽今やセリエA屈指のサイドバックに成長。質の高いアップダウンでサイドを制圧し、攻守両面で高い貢献度を見せた。左右ともにプレーできる柔軟性も魅力。世界的に人材難である有能なサイドバックの1人としてビッグクラブからの関心を集めた。 32試合(先発28)2543分出場 2得点 MF マルコ・パローロ(ラツィオ) ▽昨シーズンはパルマの躍進に大きく貢献し、今シーズンは新天地のラツィオで昨年以上のパフォーマンスを披露。ハードワークを続けて攻守両面で存在感を発揮し、チームを3位に導いた。持ち前の攻撃センスも健在で、昨シーズンの8ゴールを超える10ゴールを記録した。 34試合(先発34)2999分出場 10得点 クラウディオ・マルキジオ(ユベントス) ▽今シーズンの影のMVP。序盤戦はピルロの負傷離脱に伴い、アンカーのポジションを的確に務めてチームに安定をもたらした。ピルロの復帰後はインサイドハーフの位置で攻守に奮闘。質の高い選手が揃うユベントスの中盤において、地味な働きながら最も代えの利かない存在だった。 35試合(先発33)2864分出場 3得点 ポール・ポグバ(ユベントス) ▽3月半ばに負傷離脱したが、それまでは規格外のプレーを連発。圧巻のパフォーマンスでメガクラッキへの階段を駆け上がった。移籍金が推定1億ユーロと報じられているフランス代表の22歳は、今夏でユベントスから去ってしまうのか。 26試合(先発24)2111分出場 8得点 FW カルロス・テベス(ユベントス) ▽違いを生み出せる存在として攻撃をけん引。決定的なゴールを連発してチームを4連覇に導いた。 32試合(先発29)2586分出場 20得点 ルカ・トニ(ヴェローナ) ▽イカルディと同じ22ゴールを記録し、38歳で自身2度目のセリエA得点王に輝いた。素晴らしいキャリアの晩年を過ごしている。 38試合(先発36)3231分出場 22得点 フェリペ・アンデルソン(ラツィオ) ▽セリエAで2シーズン目を迎えたブラジル出身のアタッカーが見事に覚醒。キレのあるドリブル、正確かつ鋭いシュートを武器にラツィオの躍進に大きく貢献した。また、個人技だけでなく、チャンスメーカーとしても非凡さを見せた。 32試合(先発23)2098分出場 10得点 ※明日6日はブンデスリーガ、リーグ・アン、欧州サムライの総括をお届けします 2015.06.05 18:00 Fri3
ラツィオ、ムッソリーニ氏の曾孫とプロ契約締結
ラツィオがイタリアのファシズム指導者として知られるベニート・ムッソリーニ氏の曾孫とプロ契約を締結した。『ロイター通信』が伝えている。 ムッソリーニ氏は第一次世界大戦後に全国ファシスト党を結成し、政権を獲得。その後、ドイツのアドルフ・ヒトラー氏と連携し、枢軸国を形成。イタリアを第二次世界大戦に導いた独裁政治を行ったことで知られる、歴史上の人物だ。 そして、そのムッソリーニ氏の曾孫にあたるイタリア人DFロマーノ・フロリアーニ・ムッソリーニ(18)は、先日に自身の公式『インスタグラム』においてラツィオとプロ契約を結んだことを明かした。 「自分のスタート地点を思い返してみると、今回ラツィオと初めてのプロ契約を結び、さらに3年間このユニフォームを着て過ごすことができることをとても嬉しく思うよ」 なお、プリマヴェーラでは右サイドバックとして印象的なプレーを見せているロマーノは、先日にイタリア『IlMessaggero』で、「ラツィオでは自分のプレーだけが評価され、苗字がムッソリーニだという影響はないよ」と、自身のルーツに関して言及していた。 ラツィオに関してはゴール裏に陣取る一部ウルトラスと極右政党との関連があり、過去にも反ユダヤ主義のステッカーを配布した問題でクラブが処分を科された過去もあった。 それだけにロマーノが不適切な形でクラブのアイコンとして扱われる可能性も危惧されるところだ。 2021.03.25 00:20 Thu4
気づけば28歳…ミリンコビッチ=サビッチが契約延長を拒否、ビッグクラブ移籍は今夏がラストチャンスか
ラツィオのセルビア代表MFセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチ(28)は、今夏がステップアップのラストチャンスとなりそうだ。 ここ5〜6年、夏の移籍市場が近づくたびにビッグクラブ移籍が噂されるミリンコビッチ=サビッチ。ラツィオはクラウディオ・ロティート会長が莫大な額の移籍金を要求することによって引き留めに成功してきたが、今夏ばかりはそうもいかない可能性が高いとみられている。 イタリア『カルチョメルカート』によると、ミリンコビッチ=サビッチは契約が2024年6月までとなっているなか、延長の申し出を拒否。対するロティート会長に白旗を振るつもりはなく、契約解除金を設定したうえで年俸を400万ユーロ(約5億9000万円)に引き上げるという前提のもと、シーズン終了まで話し合いを延期しているとのことだ。 選手本人も8年間在籍するラツィオに愛着があり、決して今夏の退団ありきではないものの、気づけば28歳となり、新たな旅に出る必要性に駆られている模様。2023-24シーズンが終わるころには20代最後の1年となっており、今夏をビッグクラブ移籍のラストチャンスだと捉えているようだ。 一方で、虎視眈々と獲得のチャンスを窺うユベントス、ミランにロティート会長を満足させるだけの資金力があるわけではないのも事実。深刻な財政難にあえぐユベントスはさておき、ミランも収支バランスに気を使いながらやりくりしている状況であり、実際に優先順位はチェルシーの元イングランド代表MFルベン・ロフタス=チーク(27)より下だという。 ロティート会長がミリンコビッチ=サビッチの年齢も考慮したうえで要求額を4000万ユーロ(約59億8000万円)以下に引き下げれば、ミランもチャレンジする可能性があるようだが、実現性は未知数といったところ。ラツィオにはここ数日でプレミアリーグのクラブからも照会依頼が舞い込んでおり、可能性としてはこちらの方が高いと見るのが妥当だろう。 2023.05.25 17:56 Thu5
