【ラ・リーガ第27節プレビュー】乾vs久保の日本人対決実現なるか! アトレティコvsセビージャの好カードも

2020.03.06 19:30 Fri
Getty Images
先週末に行われた第26節では首位攻防戦となった今季2度目のエル・クラシコを制したレアル・マドリーが首位奪還。一方、敵地で敗れたバルセロナはわずか1節での首位陥落となった。第2グループではアトレティコ・マドリーが最下位エスパニョール相手のドローで唯一の取りこぼしとなっている。

ヨーロッパ主要リーグで新型コロナウイルスの影響が出始めている中、ラ・リーガは今節も通常通りの開催。その中で注目を集めるのが、プリメーラでの初の日本人対決実現が期待される16位のエイバルと18位のマジョルカによる残留争い直接対決だ。

エイバルは前節、レバンテ相手にFWシャルレスのドブレーテの活躍などで3-0の圧勝。リーグ戦5戦ぶりとなる貴重な勝ち点3を奪取。ただ、MF乾貴士はベンチ外となり、9戦ぶりに出場機会なしに終わった。そのレバンテ戦では前線に2人のターゲットマン、両サイドにMFオレジャナとMFペドロ・レオンというテクニシャンを置く形が機能しており、今節も同じ布陣の採用が見込まれる。そのため、乾としては何とかベンチメンバーに入りたいところだ。
一方、マジョルカは前節に上位のヘタフェと対戦し、荒れ模様の展開の中で相手の得意の試合展開に持ち込まれて0-1のスコア以上の完敗に。前々節のベティス戦での1ゴール1アシストの再現が期待されたFW久保建英は自身への微妙な判定などもあり、最後まで波に乗り切れないフラストレーションの溜まる試合となった。それでも、良好なコンディションを保っており、先輩乾とのマッチアップも期待される中で3戦ぶりの勝利に導く決定的な仕事が求められるところだ。

日本人対決と共に注目を集めるのは、熾烈なトップ4争いの行方を左右する5位のアトレティコと3位のセビージャによる上位対決だ。
アトレティコは前節、MFサウールの鮮烈なボレーシュートで同点に追いつくまでは良かったが、最下位脱出に向けて決死の首位を見せたエスパニョールの堅守をこじ開けられず、痛恨のドローに終わった。先日のチャンピオンズリーグ(CL)・リバプール戦で戦列復帰したFWジエゴ・コスタらようやくケガ人が戻ってきたが、その負傷者のコンディションが上がり切っていない印象だ。今節はホームゲームということもあり、好調セビージャが相手といえども勝ち点3が必須だ。

一方、前節10人のオサスナ相手に2点を追いつかれる拙い試合運びを見せたセビージャだが、FWエン=ネシリが後半アディショナルタイムに決めた劇的な勝ち越しゴールによって3-2の勝利。後半戦初の連勝で勢いづくチームだが、ここからはヨーロッパリーグ(EL)のローマ戦を挟んでベティスとのダービーが控えるなど厳しい日程を強いられる。そのため、今回のアウェイゲームでは最低でも勝ち点1を持ち帰ってトップ4を死守したい。

前節、FWヴィニシウス、FWマリアーノのゴールによって会心のクラシコ勝利となったレアル・マドリーだが、バルセロナとの勝ち点差はわずかに1ポイントと取りこぼしが許されない状況に変わりはない。その中で今節は14位のベティスとのアウェイゲームに臨む。現在、ベティスは6戦未勝利と不振に陥っているが、前回対戦では0-0のドローを喫したやりづらい相手だ。仮に、クラシコの勝利によって気を抜くようなことがあれば、取りこぼしの可能性は十分にある。

一方、クラシコ敗戦で首位陥落のバルセロナはセティエン監督の副官の振る舞いを巡って選手との軋轢が生じるなど、わずか数試合で苦しい状況に逆戻り。さらに、今節の対戦相手はコパ・デル・レイ決勝進出で勢いづき前回対戦で2-2のドローに終わっている6位のレアル・ソシエダとの難しいホームゲームだ。クラシコでは崩しの局面において改めてFWメッシ依存が顕在化。今節ではその改善が求められる。

《ラ・リーガ第27節》
▽3/6(金)
《29:00》
アラベス vs バレンシア

▽3/7(土)
《21:00》
エイバル vs マジョルカ
《24:00》
アトレティコ・マドリー vs セビージャ
《26:30》
バルセロナ vs レアル・ソシエダ
《29:00》
ヘタフェ vs セルタ

▽3/8(日)
《20:00》
オサスナ vs エスパニョール
《22:00》
バジャドリー vs アスレティック・ビルバオ
《24:00》
レバンテ vs グラナダ
《26:30》
ビジャレアル vs レガネス
《29:00》
ベティス vs レアル・マドリー

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