久保効果が見込めないU-20日本代表/六川亨の日本サッカー見聞録2019.05.16 17:45 Thu

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今週始めの5月13日、U-20日本代表が流通経済大と練習試合を実施した。「GKは2人、フィールドは11人。プレーできる人間が限られていた」と影山雅永監督が言うように、週末のリーグ戦で出場機会がなかった選手を中心にして試合に臨んだ。それでも90分間で5-0と圧勝したが、正直物足りなさを感じたものだ。それというのも今シーズンはFC東京で久保建英のスーパープレーを見ているからだ。ドリブル突破はもちろんのこと、彼のパスセンスが非凡であることは、先週末の磐田戦でも証明した。後半28分に右サイドのスペースに出したパスの意外性に、スタンドはどよめいたものだ。

見ていて「そこに出すか」と驚きを禁じ得なかった。残念ながら球足が長く室屋成は追いつけなかったが、その後にペナルティーエリア左の矢島輝一に出したパスは、矢島自身が来るとは思わず反応できなかったほどだ。

改めてU-20日本代表に久保がいたら、ポーランドでも世界の記者やファンに驚きをもたらすだろうと残念でならない。

そして“久保効果”はその他にもある。現在J1リーグで首位を走るFC東京の長谷川健太監督は、小川諒也や岡崎慎ら若手先週の台頭に“久保効果”を指摘する。

「若手が変わったのはタケ(久保)の存在が大きいですね。J1リーグでプレーしている姿を目の当たりにして、触発されていると思います。渡辺も1年目で試合に出てやっているし、岡崎もどん底に落ちて這い上がってきた。平川もそれを見ていて短い出場時間でしたがプレーしました」と“久保効果”を口にした。

同じことは2年前のU-20W杯の韓国大会でも当てはまる。当時15歳の久保に刺激を受け、堂安律(当時G大阪)や岩崎悠人(当時京都)らは「自分らも頑張らないと」と奮起したものだ。15歳という若さにもかかわらず、浮かれることなく、勝負に真剣に打ち込んでいた。

さて、その久保だが、長谷川監督によると、関係者から「日本代表に招集したいのでポーランドでのU-20W杯には招集しない」と連絡があったものの、その後は何の連絡もないそうだ。

ファンが一番気にしているのは、久保がどの大会に招集されるか、ということだろう。6月1日から始まるトゥーロン国際大会のU-22日本代表なのか、それとも6月5日と9日のキリンチャレンジ杯なのか、さらには6月14日から始まるコパ・アメリカなのか。

JFA(日本サッカー協会)は、U-20日本代表のメンバー発表の際に、上記のそれぞれの大会について、どう臨むのか基本的なスタンスを発表するべきだった。しかし久保と安部裕葵を外した理由を問われ、関塚隆技術委員長は「今日は世界大会に臨む21名の発表です。このメンバーと監督にフォーカスを与えて欲しい」と質問には答えず、「全カテゴリーが1つの目標に向かってしっかりと進んでいく。サムライブルーに到達するために、監督、技術委員会、JFAは1つになって考え、選手を成長させていく。共通理解を持って進んでいることを説明したい」と、抽象的な説明でお茶を濁した。

これでは、海外組と国内組も含め、日本代表もU-22日本代表も、選手の招集がうまく進んでいないと勘ぐられても仕方がないだろう。大迫勇也の所属するブレーメンは、コパ・アメリカはもちろん、今年12月の東アジアE-1選手権(韓国)と来年の東京五輪にも招集を拒否すると発表したそうだ。

Jクラブも近い将来、もしかしたらブレーメンら海外クラブのように、選手の代表招集を拒否する日が来るのかもしれない。
【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。
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久保がメンバー外ならU-20W杯に出して欲しかった/六川亨の日本サッカー見聞録

トリニダード・トバゴを迎えてのキリンチャレンジ杯は0-0のスコアレスドローに終わった。森保一が監督に就任して15戦目で採用した3バックによる[3-4-3]システムは、それなりに見どころがあった。 しかし前後半を通じて25本のシュートを放ち、8度の決定機を迎えながら、シュートに正確性を欠き、相手GKマービン・フィリップの神がかったようなビッグセーブにゴールを割ることはできなかった。 そしてこの試合の一番の焦点であった久保建英は、スタメンはおろかベンチにはいることすらできなかった。もともと国際Aマッチの登録メンバーは23名である。しかし今回、森保監督は27名の選手を招集した。 そしてスタートリストに名を連ねたのは、過去にサムライ・ブルーの一員として出場経験のある23名だった。 今シーズンの出場が1試合だけのGK川島永嗣(ストラスブール)と、今季は無得点のFW岡崎慎司(レスター・シティ)がベンチ外になったのは、コンディションの確認とコパ・アメリカ要員だからだろう。そして初招集で、同じくコパ・アメリカ要員の久保と中山雄太もスタートリストから漏れた。 18歳(招集時は17歳)で代表入りし、世間の注目を集めている久保がベンチ外になったことを、森保監督は次のように説明した。 「メディアに期待されていると思うし、試合をごらんになっている皆さんも久保が出ることを期待されているのはひしひしと感じています。クラブでの活躍と今回招集してA代表でできると思ったので、ピッチの上に立たせてあげたいと思っています」と最初は期待を持たせた。 しかし、「18歳になったばかりなのと、シーズンを通してチームを牽引し、今は移籍報道でプレッシャーがかかっているなか、緊張を緩めながら先に進んだ方がいい。チームの状況次第ですが、このまま成長し続けてくれれば間違いなくA代表でプレーできます。彼の成長と、彼だけでなく選手は日本の宝だから、彼らを見ながらベストの選択をしたいと思っています」と、トリニダード・トバゴ戦だけでなく、9日に宮城で開催されるエルサルバドル戦でも構想外であることを示唆した。 「覆水盆に返らず」--ではないが、キリンチャレンジ杯で起用する予定がないのだったら、ポーランドで開催中のU-20W杯に久保を出場させて欲しかった。 もしも久保がチームにいたら、グループリーグ最終戦のイタリアに勝って1位で突破していたかもしれないし、決勝トーナメント1回戦の韓国戦でも前半で勝負を決めていたかもしれない。もしかしたらベスト4以上の可能性もあったのではないかと思うと残念でならない。 もともとFC東京の長谷川健太監督は久保と田川亨介に関してU-20W杯に2人を送り出す気でいた。 逆読みすると、もしも久保をU-20W杯に招集したら5月12日にチームに合流してポーランドへ移動すると、J1リーグの試合は3試合の欠場を余儀なくされる。そこでJFA(日本サッカー協会)はFC東京への配慮からJ1リーグ出場を優先し、リーグ戦が中断期間に入るキリンチャレンジ杯に招集した可能性もある。 コパ・アメリカに関しては、久保の海外移籍の話が現実味を帯びており、その後のリーグ戦への影響もない。そうした複雑な裏事情があったのかもしれないが、すでにU-20日本代表は負けてしまったため、「覆水盆に返らず」である。 ただ、6日の練習ではトリニダード・トバゴ戦に出場しなかったメンバーがハーフコートでのゲーム形式の練習中に、シャドー候補の香川真司が練習を途中で切り上げ、トレーナーとともにロッカーへ戻った。彼の代わりに練習に参加したのが久保だったので、今後の香川のコンディション次第では久保の途中出場もあるかもしれない。<hr>【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2019.06.07 15:30 Fri
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6月はイベントが目白押しだが今後は整理する必要も/六川亨の日本サッカー見聞録

影山雅永監督率いるU-20日本代表が、ポーランドで開催中のU-20W杯で「死の組」と言われたグループBを1勝2分けの2位で通過し、2017年の韓国大会に続きベスト16進出を決めた。 前回大会は“飛び級”で久保建英や田川亨介らが招集されたものの、第2戦のウルグアイ戦でエースの小川航基が負傷。1勝1分け1敗ながら3位でグループリーグを突破した。しかしラウンド16で準優勝したベネズエラに延長戦の末0-1で敗れて敗退を余儀なくされた。 今回のチームには久保が不在だが、初戦で南米王者のエクアドルと1-1で引き分けると、北中米2位のメキシコに3-0と快勝。そして昨夜は欧州2位のイタリアとスコアレスドローだったが、PKやGKとの1対1を確実に決めておけば首位通過も可能だった。 ただ、首位通過だとA/C/Dの3位と対戦と組み合わせには恵まれるものの、試合が6月2日のため中3日でのゲームになる。しかし2位のため試合は6月4日と中5日の余裕がある。イタリア戦では田川がGKと1対1の場面で負傷し、斉藤光毅もドリブル突破を仕掛けた際に左肩を負傷して交代を余儀なくされた。 これまでの連戦と続出した負傷者を考慮すれば、中5日のインターバルは日本にとってアドバンテージになる。 2年前の大会に比べ、試合を重ねるごとに日本は戦術理解度が浸透し、対戦相手の攻撃に臨機応変に判断して対処していた。失点はGKのパンチングが田川の顔面をヒットして失ったOGだけで、実質無失点に近い。イタリア戦でも後半は相手の猛攻にさらされたが、GK若原智哉が好セーブでゴールを死守した。 さてラウンド16の対戦相手はグループFの2位で、現在は韓国だが、3位のポルトガルとは同勝点で、得失点差でリードを保っている。しかし最終戦の相手は韓国が2戦全勝のアルゼンチン、ポルトガルは2戦全敗の南アフリカだけに、最終戦で順位が入れ替わる可能性も大だ。 ポルトガルは欧州1位の強豪だが、アジア勢はU-19アジア選手権のサウジアラビアと3位のカタールが2戦全敗で早々とグループリーグ敗退が決定。もしも韓国が2位だとアジア勢同士のつぶし合いになるだけに、できればポルトガルと対戦したいところだ。 そして6月に入ればトゥーロン国際大会とキリンチャレンジ杯が始まり、中旬からはコパ・アメリカも開幕する。さらに女子のW杯と主要なイベントが目白押しだ。現在ポーランドで取材中の知人記者は、決勝まで残り、ポルトガルで開催されるリスボン杯(6月4日~15日。U-18日本代表が参加)を取材してからブラジル入りと長期ツアーを計画している猛者もいる。 ただ、こうして簡単に紹介しただけでもかなりハードな6月で。先週23日のJリーグの理事会で、ある理事から「スケジュールが過密なので、今後はコパ・アメリカも含めて出場する大会を整理したらどうか」という提案が出されたのも当然だろう。 <hr>【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2019.05.30 19:20 Thu
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キリン杯とコパの日本代表が決定/六川亨の日本サッカー見聞録

6月5日と9日のキリンチャレンジ杯に臨む日本代表27名と、6月17日から始まるコパ・アメリカの代表23名が発表された。 選手の拘束力があるキリンチャレンジ杯は、大迫勇也や長友佑都らロシアW杯のメンバー10人に、今年1月のアジア杯からは権田修一、冨安健洋、堂安律、中島翔哉らに加え、新たに中山雄太、久保建英ら3名が加わった。 総勢27名の大所帯になった理由について森保一監督は「選手のコンディションにより、リーグ戦が終わって間の空いた選手もいれば、活動を見られない選手もいたので呼んだ」と述べた。 注目の久保建英については「チームで見せているパフォーマンスがいいのと、チームの中でも存在感を発揮している。2試合連続してゴールを決め、チームを勝たせる仕事をしている。求めるところはクラブと変わらない。攻撃のアクセントになり、緩急をつけて相手ゴールに迫っているので、代表でもその力を発揮して欲しい」と高く評価していた。 その久保がコパ・アメリカの代表にも招集されたのは正直意外だった。FC東京の長谷川監督がよく出したものだと思う。恐らく控えには大森晃太郎、ナ・サンホらがいるからだろう。 さてコパ・アメリカに臨む日本代表である。会見の冒頭で森保監督が「まずコパ・アメリカに参加するにあたって、派遣義務のない大会のなか、Jのみなさん、大学の皆さんにはシーズン中に戦力がダウンするなか、選手を派遣していただき、われわれに協力していただけることに感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます」と感謝の言葉を述べた。 23名のメンバーには初代表の選手が13人もおり、東京五輪世代が18人もいる。五輪のエントリーメンバーは18名だから、今回のコパ・アメリカ組が東京五輪のベースになるのは間違いないだろう。 森保監督も「まずは東京五輪世代の選手を多く選出させていただきました。その点では、私がA代表の監督をし、東京五輪の監督をしており、2つのグループをラージグループとして見ています。今回2つの大会があるなかで、どうA代表のラージグループとしてレベルアップさせることができるかを考えて、このメンバーになりました」と選考理由を明かした。 従って今回の選考は、コパ・アメリカというより、東京五輪のためではないだろうか。だからこそJクラブも協力せざるを得なかったのではないか。その点を関塚隆技術委員長に質問したところ、「このメンバーは森保監督以下のスタッフが兼任でやられているなかで、拘束力のない大会での派遣に関してA代表として戦いますが、来年の五輪への戦力というご理解は大きかったのかなというふうに思っています」と正直に語っていた。 和を重んじる日本人が「地元開催の五輪で金メダルを取るため」と言われれば断ることは難しい。ただJFA(日本サッカー協会)が配慮した節も見られる。それはフィールドプレーヤーが各クラブとも1名に限定していることだ。やはりリーグ戦の期間中ということで、JFAも譲歩したのだろう。 キリンチャレンジ杯に招集されなかった安部裕葵(鹿島)、同じくトゥーロン国際大会に招集されなかった上田綺世(法政大)も順当にコパ・アメリカでの選出となった。 森保監督は4-2-3-1を基本フォーメーションにするが、キリンチャレンジ杯では久保、南野、中島の2列目がどんなハーモニーを奏でるのか楽しみだし、コパ・アメリカなら右サイドの久保と松本泰志(広島)、渡辺皓太(東京V)、左サイドは安部と中島の競争となるが、そうなるとトップ下の候補がいなくなるだけに、中島がトップ下を務める可能性もあるかもしれない。 まずはキリンチャレンジ杯で新戦力の融合具合を確認しつつ、コパ・アメリカでは誰が台頭してくるのかを楽しみに待ちたい。 6月上旬にはカタールW杯のアジア1次予選が行われ、9月からは日本などシード国の出場する2次予選がスタートする。W杯予選に向けて選手層の充実と戦術の浸透度を図る6月の2大会とも言える。<hr>【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2019.05.24 21:00 Fri
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Fリーグの現状と未来/六川亨の日本サッカー見聞録

5月25日に開幕するFリーグ2019/2020のキックオフカンファレンスが5月9日にJFA(日本サッカー協会)ハウスで開催された。Fリーグは開催がJリーグと重なるために足が遠ざかり、ここ数年は試合会場に行っていない。せめて会見だけは取材しようと行った次第である。 オフィシャルスポンサーには『AbemaTV』と『アビームコンサルティング』と『伊藤園』の3社がつき、オフィシャルボールスポンサーに『sfida』、そしてオフィシャルパートナーに『ATHLETA』、『日本スポーツコート』、『ルートインホテルズ』の3社が名を連ねるなど、なかなか盛況なようである。 大手広告代理店の『電通』がFリーグから手を引いて4年、まさにFリーグ関係者の努力のたまものだろう。 1部12チームと2部8チームの計20チームの監督、選手が今年のスローガンと抱負を述べたが、各チームともユニホームの胸にはスポンサー名があり、営業努力を感じずにはいられなかった。 早いもので、Fリーグが誕生してから13年目を迎える。カンファレンスにはそれぞれの地元からも記者が取材に訪れるなど、地域との密着も進んでいるようだ。 そんな順風満帆に見えたFリーグだが、関係者によると問題山積だという。前回2016年のW杯予選敗退を契機にFリーグのクラブライセンス制度の導入を試みた。試合会場となる施設、クラブ運営法人に関する組織面、財務面、法務といった各基準を満たすことや下部組織を持つことをトップリーグ加盟の条件にしたのである。 しかし「オリジナル8」――第1回Fリーグ加盟の8チーム、名古屋オーシャンズ、デウソン神戸、ペスカドーラ町田、シュライカー大阪、湘南ベルマーレ、バルドラール浦安、バサジィ大分(ステラミーゴいわて花巻は2012年に退会)の1部チームから既得権を理由に反発を受けた。 これは小倉純二FリーグCOOの力業で乗り切りライセンス制度を導入することはできたものの、体育館の修理を約束しながら6年も放置しているチームがあるそうだ。名古屋オーシャンズのホームコートであり、Fリーグオーシャンカップのメイン会場である武田テバオーシャンアリーナは、東京五輪開催で注目を集めるバレーボールやバスケットの国内リーグ、バドミントンなど多くの競技を開催したことで、こちらもコートの損傷が激しいという。 来年2月にはリトアニアで開催されるフットサルW杯のアジア予選(AFCフットサル選手権。日本とイランしか優勝していない)が開催されるが、「もしもW杯の出場権を連続して逃すようだと、フットサル人気は致命的なダメージを受ける」と関係者は警鐘を鳴らしていた。 2012年のW杯には横浜FCのFW三浦知良が日本代表として参加し、世間の注目を集めたが、まずは予選を突破してW杯の出場権を獲得することが一番の起爆剤になるだろう。リーグ戦は難しいかもしれないが、代表戦は取材しようと決意を新たにした次第である。<hr>【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2019.05.09 22:55 Thu
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なかなか骨格が見えない五輪代表の苦しい台所事情/六川亨の日本サッカー見聞録

元号が令和に変わって最初のコラムですが、テレビのワイドショーにはちょっと食傷気味でもあります。 さて昨日の日刊スポーツでは田嶋幸三JFA(日本サッカー協会)会長のインタビュー記事が掲載されていました。それによると田嶋会長は「メダルを狙いにいかないといけないし、ベストメンバーにしたい」とコメント。地元開催だけに、メダルを狙うのは当然だろう。 そして「OA以外は、海外のクラブからも招集できるようお願いしていく。実際動いている。23歳以下に関しては、非常に前向きに進んでいると思う」と自信を見せ、「東京五輪は世代交代する千載一遇のチャンス。隙間を空けずに22年につなげていく」と世代交代の必要性を訴えた。 田嶋会長の言う通りだと思う。にもかかわらず、森保五輪ジャパンのイメージがどうにもわかないのだ。 これまで代表監督と五輪監督はW杯のたびに交代してきた。その例に漏れず、ロシアW杯後に代表監督に森保氏が就任したのは自然な流れとして、五輪監督も兼務することになった。過去の例からも、五輪監督の最初の仕事は秋に開催されるアジア大会である。森保五輪監督はジャカルタでの大会でチームを決勝戦まで導いた(韓国に1-2で敗れ準優勝)。 しかし、それ以降は代表監督に専念し、五輪代表を率いたことは一度もなければ、国内で強化試合をしたこともない。五輪代表に選出される選手のほとんどはU-17やU-20などアンダーカテゴリーでプレー経験があるだけに、強化の継続性はあるだろう。しかし、東京五輪に臨む代表チームの骨格がなかなか見えてこない。 今年3月にミャンマーで開催されたAFC U-23選手権タイ2020予選には、横内昭展監督代行がチームを率いた。同時期はキリンチャレンジ杯があったため、森保監督は日本代表に専念せざるを得なかったからだ。 五輪代表の骨格がなかなか見えてこないのは、5月23日から6月15日にかけて、ポーランドでU-20W杯が開催されるせいかもしれない。冨安健洋や堂安律らはU-20日本代表の主力であるだけでなく、すでに日本代表でもそれなりの実績を残している。さらに今シーズンは台頭著しい久保建英もいる。当然、U-23日本代表にその名を連ねてもおかしくないが、優先順位はU-20W杯ということになるだろう。 このため次にU-23の活動の場となるトゥーロン国際大会での招集が濃厚かと言えば、話はそう簡単にいかない。まず日程が6月1日から15日と、U-20W杯と日程が重なっている。もしも日本がグループリーグで敗退すれば5月30日以降の合流は可能だが、選手は休みなく2大会に出場しなければならないため、現実的な選択とは言えない。 それはなぜかと言うと、肉体的な疲労に加え、町田浩樹(鹿島)、立田悠悟(清水)、橋岡大樹(浦和)、齋藤未月(横浜FM)、久保建英(FC東京)、前田大然(松本)、田川亨介(FC東京)ら選手のほとんどが所属クラブでレギュラーか準レギュラーのため、シーズン中だけにクラブ側が招集を許可するとは思えないからだ。 田嶋会長の言う「23歳以下の海外のクラブの選手は」板倉滉(フローニンゲン)、中山健太(ズヴォレ)、伊東達哉(ハンブルガー)らを指しているのだろう。 ではトゥーロン国際に森保監督が参加できるかと言うと、こちらの答えもノーだ。6月5日と9日にはキリンチャレンジ杯があり、それぞれトリニダード・トバゴ、エルサルバドルと対戦する。さらに14日からはブラジルでのコパ・アメリカが控えている。 こうして改めて日程を調べてみても、Jリーグ期間中に五輪代表はほとんど活動できないのが現実だ。田嶋会長はインタビューで「東京五輪では男女ともメダルに位置に行ってもらえるよう、僕らはサポートする。そのために労を惜しむつもりはない」と言っていたが、男子代表に限ってはサポートできることはほとんどない。 唯一、長期の日程をとれるのが来年1月にタイで開催されるAFC U-23選手権で、こちらは東京五輪の最終予選も兼ねているだけに、ガチンコ勝負のできる絶好の機会だし、森保監督もじっくりとチーム作りができるだろう。あとは来年のJリーグのカレンダー作りの際に、どれだけ五輪代表の強化のための時間を捻出するかだ。<hr>【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2019.05.02 13:30 Thu
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