さらなる躍進目指す東京Vに来季何をもたらすか…明大から加入内定の熊取谷一星&内田陽介が意気込み

2024.12.05 07:45 Thu
東京V加入内定の内田(左)と熊取谷(右)
©超ワールドサッカー
東京V加入内定の内田(左)と熊取谷(右)
16年ぶりのJ1の舞台で躍進を見せた東京ヴェルディに頼もしい2人の新戦力が加わる。

明治大学は4日、Jリーグ加入内定選手合同記者会見を実施。関東大学サッカーリーグ戦1部で2年連続得点王&アシスト王に輝いた主将のFW中村草太(サンフレッチェ広島)とともにJ1クラブ加入が内定している6名が意気込みを語った。

そのなかで東京Vに加入するのは、中村とともに強力な攻撃陣を牽引してきたMF熊取谷一星、左右のサイドバックを主戦場に攻守両面で安定感抜群のプレーで貢献してきたDF内田陽介の2選手。
今年度は第98回関東大学サッカーリーグ戦1部で2年ぶり8度目の優勝とともに史上初の無敗優勝に貢献した、攻撃と守備の要の一人は、内定会見後に来シーズンに向けた意気込みを語った。

大学サッカー界屈指の名将として知られる栗田大輔監督が中学時代から関心を示し、ラブコールを送っていた熊取谷は、浜松開誠館高校から明治大に進学。最大の特長であるドリブル、個での打開力は大学サッカーにおいてもすんなりと通用した一方、指揮官が「自分のプレーをやることがいいプレーだというスケールの小ささがあった」と指摘した課題もあった。
それでも、「ドリブルは手段というか、ゴールを奪うための手段というふうな考え方に変わったことで、プレーの幅が大きく広がった」との意識改革をきっかけに、最も得意とするカットインに固執するスタイルからボールのオン・オフの改善でより多彩なアタッカーにレベルアップ。

指揮官も「去年のインカレ直前ぐらいからちょっとスケール感が出てきて、自分のためというよりもチームにおける自分の役割、チームのためにとか、最善の最良のプレーは何なんだというところのプレーの選択がものすごく広がり、それと同時に自信と力強さがみなぎってきた。体は小柄ですが、スピードと逆を取る動き、スペースを見つけてくる動き、それに合わせて得点に絡んでくるプレー。これは本当に人を魅了できるプレーヤーなんだろうなと思います」と評価したように、大学サッカー界屈指のアタッカーに成長。その後、今年5月に東京Vへの加入内定が発表された。

一方の内田は青森山田高校時代に全国高校選手権準優勝に貢献し、明治大に進学。「上下動、運動量が多く、守備の部分では絶対に対人で負けない」と、長友佑都(FC東京)、室屋成(ハノーファー)、森下龍矢(レギア・ワルシャワ)ら世界で活躍するサイドバックを輩出してきた“明治のサイドバック”を体現するスタイルの持ち主で、指揮官も「サイドバックの職人のような選手」と評する総合力の高さに、青森山田時代からの代名詞であるロングスローも武器とする。熊取谷同様に複数の選択肢があったなか、今年7月に東京Vへの加入内定が発表されている。

同大OBである江尻篤彦強化部長の就任以降、数名の選手が加入しているルートもあり、同世代の若手の活躍も印象的だが、城福浩監督の下で“リカバリーパワー”、“靴一足分の寄せ”などをキーワードにハイインテンシティの痛快なスタイルで、昨シーズンのJ1昇格、今シーズンここまでの6位躍進を成し遂げた緑の名門に対して、両選手は『球際・切り替え・運動量』の3原則をテーマに掲げる明治との共通点を加入決断の理由に挙げている。

「自分のプレーの特徴とヴェルディがやるサッカー、目指すサッカーが合っているというふうに感じたのと、もうひとつは練習の雰囲気のところで、やっぱり1人1人が誰も手を抜かないとか、1本にこだわったり、すごく細部にこだわるところとか、全力でやるところ。今まで自分が積み上げてきたことはそういうものだったので、やっぱりプロの舞台に行っても変えたくないものだったので、すごくヴェルディに惹かれて決めました(熊取谷)」

「走る、戦う、体を張るというベースの部分で、本当に明治と似ているなというふうに感じたのと、自分の特徴でもある攻撃参加の部分だったり、運動量と球際というところで本当にフィットしているなと感じました(内田)」

そういったスタイルの部分での共通点を感じる2選手だが、江尻強化部長を含めてクラブからは「ヴェルディに染まることなく明治でやってきたことをそのまま出してほしい」と、現チームにはないメンタリティや姿勢をもたらすことを期待されているという。

その点について内田が「明治でやってきたこと、そういうところを強みにするというか、なくさないようにして、そのなかでも自分の特徴であったり、プロで吸収したことというのを出していきたい」と語れば、熊取谷も「明治からプロの舞台行くというのは責任があると思いますし、その責任を背負ってそれを力に変えてプレーすることが大事だと思っています」と、明治で培ってきたものをプロの舞台でも活かしたい考えだ。

共に今季すでに特別指定で登録されていたなか、熊取谷は5月末に行われたレアル・ソシエダ戦でプレー。シャドーを主戦場にボランチ、左のウイングバックでもプレー可能なユーティリティ性を含め、ある程度東京Vでのプレーイメージは掴めている印象だ。

また、現在は4バックのサイドバックでプレーする内田だが、後半戦は[3-4-2-1]をメインシステムとする東京Vではウイングバックでのプレーが想定されるが、その適応の部分で問題はないという。その上で自身のアピールポイントとともに今後の課題について語った。

「明治で今は4バックでやっていますが、たまに3バックもやっていて、自分もウイングバックをやっています。通用するというか、自分の特徴でもあるサイド攻撃だったり、運動量という部分ではヴェルディでもアピールしたいですし、発信力だったり、存在感というところはもっと伸ばしていかないと、プロでは全然通用しないと思っているので、そこは伸ばしていきたいと考えています」

なお、来季はJ1の舞台で対戦する中村に両選手について聞くと、「私生活のところでいくと、2人ともあまり表に出て何か人と話すというよりかは、わりと内にこもってというか、人見知りな部分がある」とコメント。DF袴田裕太郎、GK長沢祐弥、3学年上のMF稲見哲行と3人の先輩が在籍するものの、新天地に馴染む上での若干の不安を口に。

一方で「クマ(熊取谷)はテクニックがあって、本当にアイツがボールを持ったら、自分が動き出すというところは決めているので、アイツがいなかったら、たぶん今の明治は優勝できていないなと思う、そのぐらいの存在」、「内田は本当に上下動のところが素晴らしいのと、青森山田で鍛えたところもあると思いますが、明治で培った運動量、球際、切り替えというところは本当に秀でている」と、プレー面に関しては厚い信頼とともに、対戦時への警戒を語った。

今季は開幕前に降格候補とみなされながらも、その下馬評を覆す快進撃で6位に躍進し、来季もJ1で戦うことになった東京V。

両選手も「知っている選手も多い」と語るなど、よりレベルの高い環境でプロ生活をスタートできることを歓迎。だが、「自分の実力が試される(内田)」、「憧れの気持ちはありながらも、逆に憧れになれるようなプレーをしていきたい(熊取谷)」と同時に気を引き締めている。

最後に、16年ぶりのJ1復帰と今季の勇猛果敢な戦いぶりでホーム平均2万人超えと、盛り上がりを見せる東京Vでの戦いに向けて両選手は、ファン・サポーターの前でのプレーを心待ちにするとともに決意を語った。

「自分は(国立での)プレーオフも、J1の試合も見させていただきましたが、やっぱりたくさんのお客さんがいるなかで、プレーすることはすごく力になります。そのなかで来てくれる人全員に勝利を届けたいと思いますし、自分のプレーを見せたいなと思います(熊取谷)」

「本当に熱狂的で、チームとサポーターが一体感のある雰囲気で、選手としては、自分としても憧れの舞台でもあるので、そういう部分では本当にいい雰囲気。1試合でも多くの試合に出て、東京ヴェルディの勝利に貢献できるように、自分自身としても成長していきたいと思っています(内田)」

栗田監督も「ヴェルディの顔になるような選手になってほしい」、「サイドバックは明治の顔であり、素晴らしい選手が多いJリーグで存在感を示してほしい」と期待を懸ける大学屈指のタレント2人は、さらなる躍進を目指す来季の東京Vでどんな活躍を見せてくれるか…。

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Jリーグアウォーズで意外だった監督の評価/六川亨の日本サッカー見聞録

2024年のJ1リーグは神戸の連覇で幕を閉じた。2位の広島も粘ったものの、最後は神戸が湘南を3-0で退け自力優勝を達成。広島はG大阪に、3位の町田も鹿島に1-3で敗れて神戸に肉薄することはできなかった。 MVPには13ゴール7アシストで神戸を牽引した武藤嘉紀が選出された。今シーズンは、攻撃はもちろんのこと、守備でも泥臭く奮闘する“汗かき役”としてチームを牽引。当然の受賞と言える。 優秀監督賞には連覇を果たした神戸の吉田孝行監督(61票)ではなく、広島のミヒャエル・スキッベ監督が121票を獲得して2年ぶり2度目の受賞を果たした。3位は、開幕前は降格候補の1番手と思われていた東京Vの城福浩監督が44票を集めた。 12月9日に行われた東京Vのシーズン振り返り会見で、江尻篤彦強化部長はJ1昇格が決まったのは12月に入ってからだったため「(昇格が)決まってからだと市場に(選手も)残っていないかな」と遅いスタートを認めつつ、J1では何が大切かを城福監督と話したという。 そこでの結論は「質の高い選手がいないと勝てないよね」というもの。そこで「出場時間に恵まれていない選手をピックアップ」してG大阪から山見大登、京都から木村勇大らをレンタルで獲得。「出場機会に恵まれていない若い選手が結果を残してくれた」と総括した。 城福監督も「(6位は)我々のチームの規模、経験、選手層を考えたときに難しい戦いになることは覚悟していた。それは去年も同じで、昇格争いをすると思われていなかった。選手はまったく経験がない。そういう見られ方をしている中での6位は自負していい。昨日(の試合後)は、お前ら6位だ。たいしたもんだと選手を初めて褒めました」と開幕前の心境を明かした。 東京Vの歴史で、93年と94年こそリーグ連覇を達成したが、95年は横浜Mに敗れて2位。そこからは長い低迷時代に突入し、6位は96年の7位を上回る好成績だ。城福監督のシーズンを通してのチームマネジメント、激しく選手に闘争心を求め続けた姿勢は高く評価していいだろう。 意外だったのは、3位とJ1初昇格後に最高成績を収めた町田の黒田剛監督が16票で5位と低かったことだ。ルヴァン杯こそ決勝に進出したものの、リーグでは最終節まで残留争いに巻き込まれた新潟の松橋力蔵監督の29票にも及ばなかった。 推測するに、一発勝負の繰り返しである高校サッカーではリスクを排して守備を固め、ロングボールやセットプレーから得点を狙うスタイルは容認されても、プロの“興業”としての側面もあるJリーグでは、広島や新潟のようにポゼッションスタイルを監督も選手も「理想」としているのではないだろうか。 J2は昨シーズンのプレーオフ決勝で東京Vに同点弾を浴びて涙を飲んだ清水が堂々のJ1復帰を果たし、横浜FCも1年での返り咲きを果たした。J3では大宮がダントツの成績で1年でのJ2復帰を果たした。MF小島幹敏やFW杉本健勇らは“質”からいったらJ1レベルだけに、当然の帰還と言える。 意外だったのはJ2で勝点差1により3位に甘んじた長崎が、昇格プレーオフ準決勝で1-4と大敗したことだ。新スタジアムでは無敗を誇っていただけに、ショッキングな結果だった。そして岡山が初のJ1昇格を果たした。 J2昇格プレーオフ決勝は、富山まで取材に足を延ばした。リーグ戦終盤は5連勝で4位に食い込んだ松本は、準決勝でも福島に1点をリードされながら後半20分の野々村鷹人のゴールで同点に追いつき、規定によりリーグ戦上位の松本が決勝戦に進出。しかし3位富山との試合では、前半に2点をリードしながら後半に1点を返されると、アディショナルタイムの90+3分に左クロスから失点して無念のドロー。準決勝とは逆の立場でJ2復帰の夢は幻と消えた。 タイムアップの瞬間、11年ぶりのJ2復帰を決めた富山の選手による歓喜の輪がピッチに広がる一方、あと一歩のところで昇格を逃した松本は、司令塔の山本康裕ら3人以外は仰向けに倒れるか座り込んだまま動けない。残酷なまでの勝者と敗者のコントラストだった。 文・六川亨 2024.12.12 12:00 Thu
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Jリーグが理念強化配分金とファン指標配分金の支給額を発表! 「DAZN」ベースのファン指標分配金の1位は浦和、最下位はYSCCに…連覇神戸は5.5億円

Jリーグは25日、2025年度理念強化配分金の支給対象候補クラブ、2024年度ファン指標配分金支給対象クラブを発表した。 理念強化配分金は、2023年の明治安田生命J1リーグで1位から10位に対して送られるもの。20チーム制に変更となったために1チーム増えることとなった。また、2024シーズン年間ファン指標順位(DAZN視聴者数等1~10位)に基づいても支給される。 競技面では連覇を達成したヴィッセル神戸から10位のセレッソ大阪までに支給され、神戸は2025年、2024年にそれぞれ2億5000万円ずつを手にする。なお、2023年も優勝したため、その分の2億5000万も今回支給される。また、2位のサンフレッチェ広島には2年間で1億8000万円ずつ、3位のFC町田ゼルビアは、1億5000万円(2025年)と7000万円(2026年)を手にする。なお、2023年2位の横浜F・マリノスには1億8000万円、3位の広島には7000万円がしキュされる。 また、ファン指標順位は1位は2024年も浦和レッズとなり1億7000万円。2位が鹿島アントラーズで1億2000万円、3位が横浜FMで7000万円と続き、10位は名古屋グランパスで1000万円となった。なお、競技順位で10位以内に入っていないクラブでは、1位の浦和、10位の名古屋に加え、8位に北海道コンサドーレ札幌が入り2000万円となった。 さらに、「ファン指標配分金」として、13億6000万円をJリーグの全60クラブに分配。これは、2024シーズンのDAZN視聴者数やDAZNシーズンパス販売実績等で配分され、1位が浦和で8921万5930円。2位が横浜FMで7945万2984円、3位が川崎フロンターレで6648万1993円となっている。なお、最下位はY.S.C.C.横浜となり182万4625円が分配される。 <h3>◆理念強化配分金(競技)/総額11億2000万円</h3> 1位:ヴィッセル神戸 1年目ー2億5000万円、2年目ー2億5000万円 2位:サンフレッチェ広島 1年目ー1億8000万円、2年目ー1億8000万円 3位:FC町田ゼルビア 1年目ー1億5000万円、2年目ー7000万円 4位:ガンバ大阪 1年目ー1億5000万円、2年目ーなし 5位:鹿島アントラーズ 1年目ー1億2000万円、2年目ーなし 6位:東京ヴェルディ 1年目ー9000万円、2年目ーなし 7位:FC東京 1年目ー6000万円、2年目ーなし 8位:川崎フロンターレ 1年目ー5000万円、2年目ーなし 9位:横浜F・マリノス 1年目ー4000万円、2年目ーなし 10位:セレッソ大阪 1年目ー3000万円、2年目ーなし <h3>◆理念強化配分金(人気)</h3> 1位:浦和レッズ/1億7000万円 2位:鹿島アントラーズ/1億2000万円 3位:横浜F・マリノス/7000万円 4位:ヴィッセル神戸/5000万円 5位:川崎フロンターレ/4000万円 6位:サンフレッチェ広島/3000万円 7位:ガンバ大阪/2000万円 8位:北海道コンサドーレ札幌/2000万円 9位:FC町田ゼルビア/1000万円 10位:名古屋グランパス/1000万円 <h3>◆ファン指標配分金</h3>(昨年との金額比較) 1位:浦和レッズ/8921万5930円(↑) 2位:横浜F・マリノス/7945万2984円(↑) 3位:川崎フロンターレ/6648万1993円(↓) 4位:鹿島アントラーズ/6598万4095円(↓) 5位:ヴィッセル神戸/6491万8131円(↑) 6位:ガンバ大阪/5864万8883円(↑) 7位:名古屋グランパス/5851万4812円(↓) 8位:北海道コンサドーレ札幌/5315万3249円(↑) 9位:FC東京/4924万9886円(↑) 10位:サンフレッチェ広島/4572万5356円(↑) 11位:FC町田ゼルビア/4558万3908円(↑) 12位:アルビレックス新潟/4466万3143円(↓) 13位:ジュビロ磐田/4426万2918円(↑) 14位:セレッソ大阪/3988万8434円(↓) 15位:サガン鳥栖/3834万3648円(↑) 16位:柏レイソル/3695万3904円(↓) 17位:湘南ベルマーレ/3554万5920円(↓) 18位:東京ヴェルディ/3459万9966円(↑) 19位:京都サンガF.C./3438万1632円(↑) 20位:清水エスパルス/3362万962円(↓) 21位:アビスパ福岡/3259万3587円(↓) 22位:ベガルタ仙台/2298万6246円(↑) 23位:V・ファーレン長崎/1758万2571円(↑) 24位:大分トリニータ/1716万3388円(↑) 25位:ファジアーノ岡山/1704万1315円(↑) 26位:横浜FC/1664万9981円(↓) 27位:ジェフユナイテッド千葉/1608万1426円(↓) 28位:モンテディオ山形/1442万3396円(↓) 29位:ヴァンフォーレ甲府/1362万8966円(↓) 30位:松本山雅FC/1324万9873円(↑) 31位:ロアッソ熊本/1008万4227円(↓) 32位:栃木SC/983万8888円(↓) 33位:徳島ヴォルティス/934万7583円(↓) 34位:RB大宮アルディージャ/925万5971円(↓) 35位:ザスパ群馬/888万8344円(↓) 36位:レノファ山口FC/886万2864円(↓) 37位:いわきFC/878万641円(↓) 38位:鹿児島ユナイテッドFC/825万2572円(↑) 39位:愛媛FC/768万2897円(↑) 40位:水戸ホーリーホック/718万9579円(↓) 41位:藤枝MYFC/708万1435円(↓) 42位:ツエーゲン金沢/622万6288円(↓) 43位:ブラウブリッツ秋田/619万6520円(↓) 44位:カターレ富山/481万4398円(↑) 45位:ギラヴァンツ北九州/459万264円(↓) 46位:FC岐阜/396万9504円(↓) 47位:SC相模原/341万1253円(↓) 48位:FC今治/327万7554円(↓) 49位:AC長野パルセイロ/317万8338円(↓) 50位:カマタマーレ讃岐/313万7389円(↓) 51位:FC琉球/309万4569円(↓) 52位:福島ユナイテッドFC/288万7440円(↑) 53位:ガイナーレ鳥取/282万3403円(↓) 54位:ヴァンラーレ八戸/265万6822円(↓) 55位:いわてグルージャ盛岡/261万6733円(↓) 56位:アスルクラロ沼津/251万5766円(↓) 57位:テゲバジャーロ宮崎/237万4594円(↑) 58位:FC大阪/226万1536円(↑) 59位:奈良クラブ/223万1534円(↓) 60位:Y.S.C.C.横浜/182万4625円(↓) 2025.02.25 17:40 Tue
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連鎖したJリーグのジャイキリ/六川亨の日本サッカーの歩み

J1リーグも残り4節となったが、毎年シーズン終盤は下位チームも残留を目指して必死の戦いを挑んでくる。このため“ジャイアントキリング”が起こりやすい。とはいえ第34節は各地で波乱が続出し、優勝争いと残留争いは予断を許さなくなった。 まず“金J”ではシュート4本のFC東京が2位の神戸に2-0と快勝した。荒木遼太郎の2アシストは見事だったし、GK野澤大志ブランドンと交代出場した波多野豪も決定機を阻止する活躍を見せた。 FC東京も4試合負けなしと好調を維持していたが、いずれもホーム味スタや国立競技場、埼スタ、日産と首都圏での試合というアドバンテージがあった。しかし神戸戦はアウェーのノエスタ。にもかかわらず神戸の猛攻を凌ぎきったのだから見事というしかない。 そして、こうした“ジャイキリ”は伝播するのか、翌日は柏が細谷真大のゴールで後半アディショナルタイムまで町田を1-0とリードした。試合内容でも町田を圧倒し、勝点3はほぼ確実かと思われたが、痛恨のPK献上で1-1のドローに終わった。 しかし、この勝点1と湘南の逆転勝利により、鳥栖のJ2降格が決定したのだから、柏にとっては残留へ向けて価値ある勝点1と言っていいだろう。 湘南は、ここ2連勝で過去の残留争いの経験値からしぶといところを見せていた。とはいえ広島に先制を許した段階で、首位相手の逆転劇は難しいと思ったものだ。ところが後半開始早々に福田翔生のゴールで同点に追いつくと、後半アディショナルタイムの2分には田中聡が強シュートを突き刺して逆転に成功。このまま逃げ切って広島に12試合ぶりの屈辱を味わわせた。 19位の札幌も名古屋に、18位の磐田もC大阪に、それぞれ2-0、2-1で勝って勝点3を積み上げ、残留争いから抜け出そうと必死だ。 そして浦和である。渡邊凌磨のゴールで先制したまではよかったが、後半は東京Vの反撃に防戦一方。クリアボールを綱島悠斗に押し込まれてJ1初ゴールで同点に追いつかれると、さらにCKから綱島にヘディングで叩き込まれて逆転負けを喫した。 綱島の活躍で勝点3をゲットした東京Vは、FC東京と同じ勝点51で7位に浮上すると同時にJ1残留も確定。一方、4連敗となった浦和は勝点39のまま16へ後退し、2試合消化試合が少ないとはいえ、気付けば降格ゾーンに足を踏み入れつつある。 優勝争いは依然として広島と神戸が勝点1差で争っているが、残留争いに目を向ければ23日には順延された第25節の浦和対柏戦が開催される。勝点39同士の6ポイントマッチだけに激戦は必至だろう。同日には勝点40の新潟も第35節の東京V戦を控えている。順位がどう入れ替わるのか、それぞれのサポーターにとっては、それこそ「天国と地獄」の水曜ナイターと言える。 さらにJ2では、昇格目前の横浜FCが仙台に0-3、同じく昇格にリーチをかけていた清水もホームで山形に1-2と敗れて昇格はお預けになった。こちらも両チームはリセットしての第36節ということになる。 果たして今後も“ジャイキリ”が続出するのか。上位、下位とも目の離せないJリーグである。 文・六川亨 2024.10.21 21:30 Mon
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2025シーズンのホームグロウン制度、14クラブが不遵守も罰則なし…最多はFC東京の15名

Jリーグは22日、各クラブの2025シーズンのホームグロウン選手の人数を発表した。 ホームグロウン制度は、各クラブが選手育成にコミットし、アカデミーの現場を変えていくことを目的に導入したもの。12歳の誕生日を迎える年度から21歳の誕生日を迎える年度までの期間において、990日以上、自クラブで登録していた選手が対象となる。 期限付移籍の選手は、移籍先クラブでの登録となり、21歳以下の期限付移籍選手の育成期間は、移籍元クラブでカウント。JFA・Jリーグ特別指定選手は、ホームグロウン選手とはみなされない。 2025シーズンに関しては、J1のクラブは4名、J2・J3のクラブは2名以上と定められている中、14クラブが不遵守となっており、昨シーズンから2クラブ増えることとなった。 明治安田J2リーグではいわきFCと藤枝MYFCが昨シーズンに続いて「0人」、明治安田J3リーグではヴァンラーレ八戸、福島ユナイテッドFC、栃木シティ、SC相模原、FC大阪、高知ユナイテッドSC、テゲバジャーロ宮崎が「0人」、ザスパ群馬、FC岐阜、奈良クラブが「1人」となっている。 これまで不遵守となったクラブは、翌シーズンのプロA契約選手の「25名枠」から不足人数分減じられることとなっていたが、2026シーズンからはプロ契約の区分が撤退されるため、処分はない。 なお、全部60クラブで最も多くホームグロウン選手を登録しているのはFC東京で15名。続いて13名の鹿島アントラーズとサンフレッチェ広島、12名の柏レイソル、11名の川崎フロンターレ、RB大宮アルディージャと続いている。 <h3>◆明治安田J1リーグ(合計160人)</h3> 鹿島アントラーズ:13人 浦和レッズ:7人 柏レイソル:12人 FC東京:15人 東京ヴェルディ:9人 FC町田ゼルビア:4人 川崎フロンターレ:11人 横浜F・マリノス:9人 横浜FC:4人 湘南ベルマーレ:8人 アルビレックス新潟:7人 清水エスパルス:7人 名古屋グランパス:5人 京都サンガF.C.:8人 ガンバ大阪:8人 セレッソ大阪:7人 ヴィッセル神戸:6人 ファジアーノ岡山:2人 サンフレッチェ広島:13人 アビスパ福岡:5人 <h3>◆明治安田J2リーグ(合計83人)</h3> 北海道コンサドーレ札幌:8人 ベガルタ仙台:4人 ブラウブリッツ秋田:2人 モンテディオ山形:4人 いわきFC:0人 水戸ホーリーホック:1人 RB大宮アルディージャ:11人 ジェフユナイテッド千葉:5人 ヴァンフォーレ甲府:7人 カターレ富山:2人 ジュビロ磐田:6人 藤枝MYFC:0人 レノファ山口FC:2人 徳島ヴォルティス:3人 愛媛FC:3人 FC今治:2人 サガン鳥栖:7人 V・ファーレン長崎:5人 ロアッソ熊本:4人 大分トリニータ:7人 <h3>◆明治安田J3リーグ(合計40人)</h3> ヴァンラーレ八戸:0人 福島ユナイテッドFC:0人 栃木SC:3人 栃木シティ:0人 ザスパ群馬:1人 SC相模原:0人 松本山雅FC:9人 AC長野パルセイロ:3人 ツエーゲン金沢:2人 アスルクラロ沼津:8人 FC岐阜:1人 FC大阪:0人 奈良クラブ:1人 ガイナーレ鳥取:2人 カマタマーレ讃岐:2人 高知ユナイテッドSC:0人 ギラヴァンツ北九州:4人 テゲバジャーロ宮崎:0人 鹿児島ユナイテッドFC:2人 FC琉球:2人 2025.04.22 22:10 Tue

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