2024年はJ1・12試合出場1得点。17歳の若き点取屋は鬼木新体制の鹿島で分厚いFW陣にどう食い込むか?/徳田誉(鹿島アントラーズ)【新しい景色へ導く期待の選手/vol.56】

2025.01.14 20:00 Tue
鹿島FW徳田誉はU-20世代での飛躍を遂げられるか
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鹿島FW徳田誉はU-20世代での飛躍を遂げられるか
1月12日に行われた2025年鹿島アントラーズ新体制発表会。それに先駆けて午前に行われたユースとのトレーニングマッチでいきなりハットトリックを達成したのが、今季正式にトップ昇格を果たした徳田誉だ。
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「チームとしてつながりを持った攻撃や技術のところは言われていて、それを出せたシーンはチャンスになっていましたけど、もっともっと増やして開幕を迎えられればと思います」と今季は34番をつけることになった17歳の点取屋は目をギラつかせた。2024年はチャヴリッチの長期離脱、夏に欧州から戻ってきた田川亨介のコンディションが上がり切らなかったこともあり、徳田がジョーカー一番手と位置づけられた時期もあった。J1は12試合に出場。優勝争いに踏みとどまれるかどうかが懸かっていた9月のサンフレッチェ広島戦では起死回生の同点弾をゲット。存在感を強烈にアピールした。
「あのシーン含めて手ごたえをつかんだ部分もありましたけど、もっともっとゴールだったり、チームに貢献できるところはあった。シーズン1点というのは満足できないですし、出場時間が短いという言い訳もできない。もっと自分に厳しくして、結果を求めてやっていく必要があると思います」と本人は野心に満ち溢れているのだ。

公式戦に出た2024年の1年間で、確実に進化を遂げたのは間違いない。屈強なDFとのマッチアップや駆け引き、ボールをタメて起点を作るプレーなども十分通用していた印象だ。
「体の使い方だったりボールの隠し方という部分はすごく意識させられたところ。中後(雅喜=現コーチ)さん、羽田(憲司=現U-20日本代表コーチ)さん、(鈴木)優磨君にも求められていたし、自分なりに出せたこともあったかなと思います」と本人も自信を口にする。

そういった部分を研ぎ澄ませていき、得点数をアップさせていけば、レオ・セアラが加わった分厚いFW陣の中でも一定の地位を築けるのではないか。彼の伸びしろは無限大なのだ。

「鹿島の未来を背負う選手」との呼び声も高い徳田。彼は今、宮崎キャンプで徹底的に自分を追い込んでいるが、2月15日の開幕・湘南ベルマーレ戦の前に、AFC・U-20アジアカップ(中国)メンバー入りという重要なハードルがある。まずはそれをクリアしなければならないのだ。

船越優蔵監督率いるU-20日本代表はこの大会でベスト4に入り、9月のU-20ワールドカップ(W杯=チリ)の出場権を手にすることが絶対条件だ。徳田自身は昨年9月の1次予選(キルギス)は選外だっただけに、今年は中国・チリの両方とも主力の1人として参戦し、世界から熱視線を浴びることができれば理想的なのである。

実際、2017年大会(韓国)直後に堂安律(フライブルク)、2019年大会(ポーランド)直後に菅原由勢(サウサンプトン)と中村敬斗(スタッド・ランス)、2023年大会(アルゼンチン)直後に佐野航大(NECナイメンヘン)が欧州移籍を果たしたように、U-20W杯は「世界への登竜門」となっている。徳田の世代は2つ上の後藤啓介(アンデルレヒト)、同期の道脇豊(ベフェレン)、高岡伶颯(日章学園高→サウサンプトン)がすでに海外クラブの扉を叩いており、彼自身も「いずれは自分も外に出たい」という思いは少なからずあるだろう。

だからこそ、まず2月の中国大会に行き、戻って鹿島でコンスタントにプレー。レオ・セアラや鈴木優磨、チャヴリッチらからそれぞれのよさを盗み、自分なりの得点スタイルを確立させたうえで、チリに行くというのがベストな流れ。鹿島の分厚いFW陣に食い込めれば、U-20W杯での活躍は確実と言っていい。その先に欧州への道も見えてくるはずだ。

自身が「憧れの選手」と公言するユース時代の恩師・柳沢敦トップコーチも、かつてはU-20など年代別代表と鹿島を掛け持ちし、両方で目覚ましい実績を残していた。もちろん徳田はその時代をリアルタイムでは知らないだろうが、周囲は「同じように2つのチームで異彩を放ってほしい」と願っているに違いない。

その恩師から今季、引き続き指導を受けられることになったのは朗報。本人も再タッグ結成を嬉しく感じているという。

「柳沢さんや小笠原満男(アカデミー・テクニカル・アドバイザー)さんからは『練習試合だろうが何だろうが、結果が一番大事。勝たなければ意味がない』と言われています」と話していたが、それこそが鹿島のDNAに他ならない。勝利と結果に強くこだわり、それをピッチ上で表現し、グングン成長していけば、輝かしい20代が現実のものとなる。

偉大な先人たちの系譜を継ぐべく、今季の徳田には強烈なインパクトを残してほしいものである。

文・元川悦子

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「今までにない結束力」鬼木達監督に導かれる鹿島、濃野公人は結果と成長の二兎を追う「それが今の鹿島に求められていること」

鹿島アントラーズのDF濃野公人が、新体制で臨むシーズンへの思いを語った。 10日、Jリーグ開幕イベントが東京都内で開催。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に出場する4チームを除いたJ1の16チームの代表選手がイベントに参加した。 濃野は関西学院大学から2024年に加入。1年目から右サイドバックのレギュラーとなりJ1で31試合に出場し9ゴールを記録。シーズン終盤はケガで離脱したが、大卒ルーキーとしては三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)以来、4年ぶりにベストイレブンにも選出された。 しかし、鹿島は5位でフィニッシュし、またしてもタイトルを逃す結果に。そんな中で、川崎フロンターレで4度のJ1優勝を経験した鬼木達監督を招へいし、新シーズンに臨む。 プロ2年目を迎えるに当たり、改めて昨シーズンを振り返り、「自分でも昨年あれだけ得点取れると思っていなかったですし、あれだけチャンスをもらえるとも思っていなかったので、自分自身ビックリしていますところが多かったです」とコメント。「それでも、がむしゃらにじゃないですけど、何も考えずに突っ走った1年だったので、自分自身の自信になりましたし、同じ大卒の選手にも良い刺激が与えられたのかなと思うので、同い年の選手だけではなく、これからJリーグに入ってくる選手たちも1年目からやってやろうという若い力はJリーグでも生み出せるキッカケになったかなとは思います」と、大卒ルーキーでもJ1でしっかりプレーできるという勇気を与えられたとした。 試合を重ねるごとにパフォーマンスも上がり、責任感や自覚も増していった濃野。「試合を重ねるごとに自信がついていったという実感はありました。その中で、鹿島アントラーズでプレーする責任は試合を重ねるごとに感じましたし、お客さん気分ではダメだなと思いましたし、タイトル獲得に向けても自分が一番成長しなければいけないという自覚も芽生えていました」と振り返り、「1年目だから要求しないというのは無しだったので、試合を重ねるごとに自覚が芽生えた証拠かなと思います」と、しっかり自分を出せた1年目だったとした。 そんな中で監督交代も経験。今シーズンから指揮する鬼木監督については「鬼木さんが監督になってから、去年よりもさらに攻撃的なチームになったと思います」と語り、「それを表現するメンバーも前線に揃っている印象なので、より攻撃的な迫力のあるサッカーを見せられると思います」と、今シーズンへの期待感を語った。 常勝軍団と呼ばれた鹿島だが、J1での優勝は2016年が最後。9年ぶりのタイトル獲得を目指す今シーズンとなるが「タイトルから遠ざかっていますけど、間違いなくタイトルを獲るという気持ちを持っている選手はたくさんいますし、クラブの中にも流れていると思うので、しっかり呼び起こすじゃないですが、再確認してスタートしました」とコメント。「鬼木さんもミーティングでタイトルを獲るということを口すっぱくいっていて、選手たちを同じ方向に向かせるという点では、今までにない結束力が生まれていて、選手たちは応えなければいけないなと思います」と、直近のJリーグでタイトルを獲得している鬼木監督も強く求めているものだと語った。 一方で、鬼木監督は川崎Fでやってきたことをそのまま持ち込んでいるわけでもないという。しっかりと鹿島をリスペクトしていると濃野は語る。 「ミーティングの中でも鬼木さんはよく鹿島らしさということを言っていて、それを選手に問いかけていて、それを無くして欲しくないと言われています」 「鹿島らしさというのは何なのかと言えば、勝負強さとか、勝ちに貪欲である部分とか、球際などサッカーに当たり前のところを無くしてはいけない。そこに上乗せする事が大事だと言われているので、川崎Fでやっていたことそのままではなく、アントラーズとしてタイトルを獲りたいと言われているので、その点は強く感じています」 かつて鹿島にも所属した鬼木監督だからこそ、鹿島らしさの上に自信が理想とするサッカーを持ち込みたいはず。ボールの扱いなど基礎的な部分はやはりこだわりがあるようで、「ミスをしないとか、止めて蹴るとか、練習の中ではとことんこだわれという話をされます。練習後にそういった練習をする選手は増えましたし、課題を克服しようとする選手は昨年に比べたらめちゃくちゃ増えたので、本当に1年を通して成長をしていけるチームになっていると思います」と、すでに選手の意識も変化しているという。 また「今まで目を背けていたというか、今までチャレンジしていなかったことにチャレンジしています」と、鬼木監督の下ではチームとしてできていないことにもトライしているとのこと。「キャンプでもチャレンジがミスにつながって失点するということはありましたけど、それでもこだわっていけという話をされていて、それが良い方向に転がってきている実感も物凄くあります。信じてやり続けたら、さらに良い鹿島を見せられるという手応えもあるので、今はミスしたからやめるではなく、しっかりこだわる事が今の鹿島に求められていることかなと思います。これから数年、数十年勝っていくために、しっかりやっていくべきかなと思います」と、目の前のことだけを考えず、長期的に結果を残す上ではやるべきことだと感じているようだ。 ただ、国内タイトルは9年遠ざかり、タイトルそのものでも2018年のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)が最後。6年間タイトルがない状況にファン・サポーターの不満は募っている。 濃野は「サポーターの皆さんは毎日練習を見ているわけではないですし、僕たちはスタジアムに足を運んでくださっているところで表現しないといけないと思っています。目を瞑ってくださいではなく、100%を出して勝ちを届けること、観客の皆さんを魅了するプレーを届けることが僕たちの仕事だと思うので、我慢してくださいというよりも、選手が両立すべきところかなと思います」と、結果を残しながら、しっかりとチャレンジし成長していくことがやるべきことだと語った。 鹿島らしさというものの陰りも気掛かりな点。ただ濃野は「昨年の前期もそうですし、経験ある選手も多くいて、本気を出せば勝てるじゃないですが、本当に1つの方向に向かってやれば本当に鹿島は強いと思いますし、そういったメンバーが揃っています。そこをいかに出していけるかが大事だなと思いますし、そこに上乗せしていかないといけないです」とコメント。「上乗せした部分だけに目を向けたら勝てないし、そこから目を背けると失速することも出てくるので、2つを追い求めるからこそできることで、それが今の鹿島に求められていることかなと思います」と、貪欲にベースの強化と更なる上積みをしていかなければ、求められているところに到達はできないと語った。 2025.02.11 00:23 Tue
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Jリーグが開幕イベント開催! J1の16選手+ACL出場4チームはマスコットが代打で登場、今季は「ギャル化」?で盛り上げ

10日、週末に開幕を控えるJリーグが開幕イベントを都内で行った。 8日にはFUJIFILM SUPER CUP2025が行われ、J1&天皇杯王者のヴィッセル神戸と2位のサンフレッチェ広島が対戦。0-2で広島が勝利し、5度目のスーパーカップ制覇を成し遂げた。 シーズン開幕が告げられた中、開幕イベントにはJ1の16クラブの代表選手が登場。AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)を戦う神戸、横浜F・マリノス、川崎フロンターレ、AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)を戦う広島は11日、12日に試合があるため、モーヴィ、マリノス君、フロン太、サンチェのマスコットが参加した。 今回は、抽選で当たった各クラブのファンもメディアとともに参加。冒頭、野々村芳和チェアマンが今シーズンのJリーグが目指すサッカーについて言及。アクチュアルプレーイングタイムを伸ばすことと、強度を高くプレーすることを目指すとした。 また、今シーズンからJリーグはシーズン毎の象徴となる楽曲を「シーズン応援ソング」として制作することを発表。2025シーズンは「Little Glee Monster」の『For Decades』に決定したことが発表。メンバーからのメッセージも映像で届いた。 その後、各クラブの選手たちがゲストの槙野智章さんとトークセッション。自身の今シーズンの注目ポイントを紹介。マスコットたちは、選手から託された注目ポイントを紹介し、選手たちはビデオメッセージでポイントを伝えた。 さらに、パンサーの尾形貴弘さん、菅良太郎さん、向井慧さん、エルフの荒川さん、はるさんが登壇。今シーズンのJリーグが盛り上がるための施策を、パンサーチームとエルフチームに分かれてプレゼン。選手たちは5つのチームに分かれてどちらの案が良かったかに投票した中、エルフチームが提案した「ギャル化」が選ばれることに。荒川さんは、アルビレックス新潟のFW谷口海斗をギャルメイクが似合う選手に選び、京都サンガF.C.のDF福田心之助にはゴールパフォーマンスでパラパラを踊ってほしいとし、福田も「やってみようと思います」と、ゴールパフォーマンスの練習をすると語った。 また、エルフチームに投票した中から、GK谷晃生(FC町田ゼルビア)、MF原口元気(浦和レッズ)、FW鈴木章斗(湘南ベルマーレ)、MF橋本拳人(FC東京)のチームには、特製のチョコレートが贈られ、ギャルピースで記念撮影も行われた。 最後には谷が「エルフさん、パンサーさんもJリーグギャル化でここに来ている選手、クラブが2025年Jリーグをしっかり盛り上げていこうと思うので、みんなアゲでお願いします」とメッセージを送った。 <h3>◆ここに注目</h3> 鹿島アントラーズ:濃野 公人 「二桁ゴール!」 浦和レッズ:原口 元気 「気持ち」 柏レイソル:古賀 太陽 「縦パス」 FC東京:橋本 拳人 「タックル!」 東京ヴェルディ:森田 晃樹 「逆を取るプレー」 FC町田ゼルビア:谷 晃生 「最少失点」 川崎フロンターレ:脇坂泰斗 「トラップやパスの技術」 横浜F・マリノス:宮市亮 「スピードを生かした上下動!!」 横浜FC:鈴木武蔵 「裏抜けとフィジカル」 湘南ベルマーレ:鈴木 章斗 「若さ」 アルビレックス新潟:谷口 海斗 「粒粒辛苦(ゴール+谷口農園)」 清水エスパルス:北川 航也 「チーム愛」 名古屋グランパス:永井 謙佑 「ランニング、スプリント」 京都サンガF.C.:福田 心之助 「スプリント」 ガンバ大阪:名和田 我空 「得点」 セレッソ大阪:登里 享平 「ポジショニング」 ヴィッセル神戸:武藤嘉紀 「攻守におけるハードワーク、得点、アシスト!!」 ファジアーノ岡山:江坂任 「ゴール!!」 サンフレッチェ広島:佐々木翔 「守備」 アビスパ福岡:金森健志 「タイトル!!」 <span class="paragraph-title">【写真】開幕イベントの様子! ゲストも来場して大盛り上がりに</span> <span data-other-div="movie"></span> <div style="text-align:center;"><img class="lazyload" data-src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/jleague2020210_tw1.jpg" style="max-width:100%; 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復帰の荒木遼太郎は71番で再出発! “新生”鹿島が2025年の登録選手&背番号を発表

鹿島アントラーズは5日、2025シーズンのトップチーム登録選手とスタッフを発表した。 来る新シーズン、川崎フロンターレを数々のタイトルに導いた鬼木達新監督のもとでスタートを切る鹿島。柳沢敦氏や、曽ケ端準氏といったクラブOBにプラスして、日本代表OBの田中誠氏もコーチングスタッフに入閣させ、復権を期す。 現時点で29名の選手メンバーでは小池龍太といった新戦力をはじめ、荒木遼太郎ら復帰組のほか、ユースから3名が昇格。完全移籍移行のアレクサンダル・チャヴリッチとレンタル延長のターレス・ブレーネルを除けば、8選手が新加入となる。 FC東京で復活を遂げ、堂々復帰となる注目の荒木は10番ではなく、71番で再出発。既存メンバーでは6名が新たな背番号をつけ、濃野公人が「22」、チャヴリッチが「77」に変更される。 なお、クラブOBでレジェンドのジーコ氏は引き続き、アドバイザーとしてクラブ全体の業務に携わっていくという。 ◆トップチーム登録選手&背番号 GK 1.早川友基 21.山田大樹 ※背番号変更「31」 29.梶川裕嗣 38.パク・ウィジョン DF 2.安西幸輝 3.キム・テヒョン←サガン鳥栖/完全 5.関川郁万 22.濃野公人 ※背番号変更「32」 23.津久井佳祐 ※背番号変更「39」 25.小池龍太←横浜F・マリノス/完全 28.溝口修平 32.松本遥翔←鹿島アントラーズユース/昇格 36.佐藤海宏←鹿島アントラーズユース/昇格 55.植田直通 MF 4.ミロサヴリェヴィッチ 6.三竿健斗 10.柴崎岳 13.知念慶 14.樋口雄太 17.ターレス・ブレーネル←FCルフ・リヴィウ(ウクライナ)/期限付き延長 20.舩橋佑 ※背番号変更「34」 27.松村優太←東京ヴェルディ/復帰 33.下田栄祐←いわきFC/復帰 71.荒木遼太郎←FC東京/復帰 FW 11.田川亨介 19.師岡柊生 ※背番号変更「36」 34.徳田誉←鹿島アントラーズユース/昇格 40.鈴木優磨 77.チャヴリッチ←SKスロヴァン・ブラチスラヴァ(スロバキア)/完全移行 ※背番号変更「7」 <span class="paragraph-title">【動画】鹿島の新ユニムービーに鈴木優磨ら登場</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="WCCXH0hha6c";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2025.01.05 13:10 Sun
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大卒1年目でベストイレブンの快挙。2025年は常勝軍団復活と日本代表入りを目指せ!/濃野公人(鹿島アントラーズ)【新しい景色へ導く期待の選手/vol.54】

ヴィッセル神戸の2連覇で幕を閉じた2024年Jリーグ。2016年以来のJ1制覇を狙った鹿島アントラーズだったが、今季も昨季と同じ5位でフィニッシュ。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に手が届かなかったうえ、YBCルヴァンカップと天皇杯もそれぞれ3回戦敗退・ベスト8と躍進はならなかった。 それでも、今季はエース・鈴木優磨が国内でのキャリアハイとなる15得点をマーク。知念慶がボランチで新境地を開拓するなど、前向きな要素も少なくなかった。 とりわけ、関西学院大学から加入した濃野公人の活躍は目覚ましいものがあった。大先輩・内田篤人(解説者)以来の右サイドバック(SB)開幕スタメンを飾ったルーキーは前半戦だけで5ゴールをマーク。鹿島の重要な得点源へと飛躍した。後半戦も4点を挙げ、シーズン通算9得点。まさに異例の実績を残し、ルーキーとして5人目のベストイレブン入りを達成したのである。 「このような素晴らしい賞をいただけると思っていなかったので、とても驚いています。小さい頃から憧れていたJリーグの舞台のこのような素晴らしい賞をいただけて、本当に嬉しいです」と12月10日のJリーグアウォーズの場で本人は素直に喜びを口にした。 残念だったのは、自身が2ゴールを叩き出した9月28日の湘南ベルマーレ戦で右ヒザ外側半月板損傷の大ケガを負ってしまったこと。ランコ・ポポヴィッチが解任された10月5日のアルビレックス新潟戦以降の7試合を棒に振る羽目になったのだ。 濃野不在の鹿島は右SBに三竿健斗をコンバートして何とか穴埋めしたが、それまでのような推進力は出せなかった。やはり濃野の存在がどれだけ大きいかを中後雅喜監督や羽田憲司コーチらも感じたはず。プロ2年目となる来季はフルシーズン稼働して、常勝軍団復活請負人になるべき。より存在感を発揮することが強く求められる。 「来シーズンは自分がチームを引っ張っていきたい。クラブはタイトルを欲していると思うので、そこに貢献できるように頑張りたい」と本人も語気を強めていた。 濃野の最大の魅力は数字にも表れている通り、圧倒的な攻撃力だ。熊本・大津高校時代はFWとしてチームをけん引。大学進学後も2年までは点取屋だった。それが突如としてサイドハーフにコンバートされ、3年の時に右SBで起用されることになった。本人はそのポジション変更をなかなか受け入れられなかったようだが、いったん覚悟を決めた後はグングン成長。プロ1年目で大きく才能を開花させる形になった。 「高校時代は生徒会活動も並行して行うなど、人間的にも非凡だった」と大津の山城朋大監督も太鼓判を押していた。何かと要求が厳しく、プレッシャーの多い鹿島というクラブにあっても、周りに流されたり、ブレたりすることなく、自分のやるべきことを冷静に受け止め、コツコツと努力できる芯の強さは先輩・内田に通じる。となれば、次は日本代表を目指すしかない。もちろん本人もそういう野心はあるはずだ。 ただ、今の日本代表は常連組の菅原由勢(サウサンプトン)、橋岡大樹(ルートン・タウン)らを筆頭に右SBの人材が豊富だ。同じパリ五輪世代の関根大輝(柏)も呼ばれたり呼ばれなかったりで、今年のアジアカップ(カタール)で活躍した毎熊晟矢(AZ)に至っては半年以上も招集外になっているほどだ。 それだけの選手層の中に割って入るのは容易ではないが、2025年にはE-1選手権(韓国)も予定されていて、抜擢のチャンスは必ずある。まずそこで爪痕を残し、2022年カタール・ワールドカップ(W杯)に滑り込んだ相馬勇紀(町田)のルートを踏襲し、2026年北中米W杯を狙いたいところ。濃野なら自らの人生を力強く切り拓けるに違いない。 そのためにも、来季は課題とされる守備面のブラッシュアップを図りたい。もともとアタッカーだった選手であるがゆえに、1対1の対人守備やボール奪取、カバーリングといったところで少し物足りなさが見て取れるのも確か。そこが一定基準に達していないから、森保一監督も今年は代表に呼ばなかったのだろう。 まだ22歳という年齢も含め、彼には大きな伸びしろがある。そこは非常に楽しみな部分。鹿島は来季から川崎フロンターレで7冠を獲得したOB鬼木達監督が就任すると言われているが、そこで大化けすれば、世界の大舞台に近づくはずだ。 2025年は濃野にとって勝負の年。今季得た自信を確信に変えるべく、まずはしっかりとケガを完治させ、新シーズンの始動時から100%の力を発揮できるように、心身両面の状態を整えてほしいものである。 文・元川悦子 2024.12.12 12:45 Thu

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